JP2005051982A - 埋込磁石型モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】トルクリップルを低減するとともにトルクの低下を抑制することができる埋込磁石型モータを提供する。
【解決手段】埋込磁石型モータは、略円筒状に形成され周方向等角度間隔で軸中心に向かって延びるように形成された複数のティース7に巻線が巻回されたステータ2と、径方向内側に凸の略V字形状に配置されるV字永久磁石12,13が、略円柱形状のロータコア11の内部に周方向に複数収容されてなり、ステータ2の内側に回転可能に収容されるロータ3とを備える。ロータコア11には、各V字永久磁石12,13の間で径方向に延びる磁路形成部31〜36が形成される。そして、周方向に隣り合うV字永久磁石12,13のV字をなす内側の角度θ1,θ2が異なるように設定されて、隣り合う磁路形成部におけるそれぞれの周方向中心と、ティース7の周方向中心とが同時にそれぞれ径方向に直列状態とならないように設定される。
【選択図】 図2
【解決手段】埋込磁石型モータは、略円筒状に形成され周方向等角度間隔で軸中心に向かって延びるように形成された複数のティース7に巻線が巻回されたステータ2と、径方向内側に凸の略V字形状に配置されるV字永久磁石12,13が、略円柱形状のロータコア11の内部に周方向に複数収容されてなり、ステータ2の内側に回転可能に収容されるロータ3とを備える。ロータコア11には、各V字永久磁石12,13の間で径方向に延びる磁路形成部31〜36が形成される。そして、周方向に隣り合うV字永久磁石12,13のV字をなす内側の角度θ1,θ2が異なるように設定されて、隣り合う磁路形成部におけるそれぞれの周方向中心と、ティース7の周方向中心とが同時にそれぞれ径方向に直列状態とならないように設定される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、埋込磁石型モータに関するものである。
高効率モータとしては、埋込磁石型モータがある。埋込磁石型モータは、ロータコア内にマグネット(磁石)が埋設されたロータを有するモータであり、ステータが作り出す回転磁界とロータとの間のマグネットトルクに加え、ロータに形成される回転磁界の磁路に基づくリラクタンストルクを有効に利用することにより高いモータ効率を得ることができる。
ところで、一般的にステータに形成されたティースの本数は、ロータに埋設されたマグネット及び該マグネットの間に形成される磁路形成部の数の整数倍に設定されている。又、一般的にマグネット及び磁路形成部は等角度間隔で形成されている。よって、ロータ回転時の所定角度では、各磁路形成部におけるそれぞれの周方向中心が、ティースの周方向中心と同時にそれぞれ径方向に直列状態となる。その結果、マグネットの周方向両側に形成された両磁路形成部に同時に直線的なコイル磁束の流れが形成される(生じる)ことによりブレーキトルクが発生し、該ブレーキトルクによりモータから出力されるトルクにリップルが発生する。このリップルを低減するため、例えば特許文献1には、任意の高さに積層された複数の回転子鉄心(ロータコア)を相対的に回転させて積層したスキュー構造をとる回転子(ロータ)が開示されている。このロータはスキュー構造をとることによって、同時に複数のティースと対向する磁路形成部の面積を小さくし、ティースと磁路形成部の間の直線的なコイル磁束の流れを抑制し、トルクリップルを低減している。
特開平5−236687号公報(図1、図2)
ところが、上記のようなモータでは、マグネットが埋設された同じ形状のロータコアを周方向に回転させて積層しているため、ステータの巻線に対するマグネットの有効磁束が減少し、マグネットトルクとリラクタンストルクとの和によって求められる回転子のトルクが低下するという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、トルクリップルを低減するとともにトルクの低下を抑制することができる埋込磁石型モータを提供することにある。
請求項1に記載の発明では、略円筒状に形成され周方向等角度間隔で軸中心に向かって延びるように形成された複数のティースに巻線が巻回されたステータと、径方向内側に凸の略V字形状に配置されるV字永久磁石が、略円柱形状のロータコアの内部に周方向に複数収容されてなり、前記ステータの内側に回転可能に収容されるロータとを備え、前記ロータコアには、各前記V字永久磁石の間で径方向に延びる磁路形成部が形成され、周方向に隣り合う前記V字永久磁石のV字をなす内側の角度が異なるように設定されて、隣り合う前記磁路形成部におけるそれぞれの周方向中心と、前記ティースの周方向中心とが同時にそれぞれ径方向に直列状態とならないように設定された。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記V字永久磁石は、4角柱状の一対の永久磁石を略V字形状に配置してなる。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の埋込磁石型モータにおいて、周方向に隣り合う前記V字永久磁石におけるそれぞれ2つの径方向外側端部と軸中心とを結ぶ2つの直線がそれぞれなす角度α,βは、α=A−{360/(2N)}、β=A+{360/(2N)}(但し、αは一方のV字永久磁石における角度、βは他方のV字永久磁石における角度、Aは各磁路形成部の周方向中心が同時にティースの周方向中心と径方向に直列状態となる場合のV字永久磁石における角度(基準角度)、Nはティース数である)を満たすように設定された。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の埋込磁石型モータにおいて、周方向に隣り合う前記V字永久磁石におけるそれぞれ2つの径方向外側端部と軸中心とを結ぶ2つの直線がそれぞれなす角度α,βは、α=A−{360/(2N)}、β=A+{360/(2N)}(但し、αは一方のV字永久磁石における角度、βは他方のV字永久磁石における角度、Aは各磁路形成部の周方向中心が同時にティースの周方向中心と径方向に直列状態となる場合のV字永久磁石における角度(基準角度)、Nはティース数である)を満たすように設定された。
請求項4に記載の発明では、請求項2又は3に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記ロータコアには、一対で径方向内側に凸の略V字形状をなして一対の前記永久磁石を収容する収容孔が周方向に複数並んで形成され、一対の前記収容孔の径方向内側端部には、互いに近接する側から延びて漏れ磁束を小さくするための内側延設部が形成され、一対の前記収容孔の径方向内側端部における互いに離間する側では、前記収容孔を形成する壁面が前記永久磁石の長手方向の位置決めを行う。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記ロータコアは、軸方向に複数のコアシートが積層されてなるものであって、近接する前記内側延設部の間隔Taは、Tb≦Ta≦2Tb(但し、Tbは1枚のコアシートの板厚である)を満たすように設定された。
請求項6に記載の発明では、請求項4又は5に記載の埋込磁石型モータにおいて、近接する前記内側延設部の間に形成されるブリッジ部の軸方向の厚さは他の部分より薄くされた。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、隣り合う磁路形成部におけるそれぞれの周方向中心と、ティースの周方向中心とが同時にそれぞれ径方向に直列状態とならないため、隣り合う磁路形成部に同時に直線的なコイル磁束の流れが形成される(生じる)ことが防止される。よって、トルクリップルが低減される。しかも、従来技術(スキュー構造)のように磁石が周方向にずれて配置されず、磁石が軸方向に直線的に配設されるため、磁石の有効磁束の減少を抑えて磁石に基づくトルクの低減を抑制することができる。さらに、ロータコア内部に収容される磁石はV字永久磁石であって、径方向内側に凸の略V字形状に配置されるため、単に周方向に沿って(半径同一周回上に)配設される曲線状や直線状の磁石に比べて磁石を多く使用でき、高トルク化を図ることができる。
請求項1に記載の発明によれば、隣り合う磁路形成部におけるそれぞれの周方向中心と、ティースの周方向中心とが同時にそれぞれ径方向に直列状態とならないため、隣り合う磁路形成部に同時に直線的なコイル磁束の流れが形成される(生じる)ことが防止される。よって、トルクリップルが低減される。しかも、従来技術(スキュー構造)のように磁石が周方向にずれて配置されず、磁石が軸方向に直線的に配設されるため、磁石の有効磁束の減少を抑えて磁石に基づくトルクの低減を抑制することができる。さらに、ロータコア内部に収容される磁石はV字永久磁石であって、径方向内側に凸の略V字形状に配置されるため、単に周方向に沿って(半径同一周回上に)配設される曲線状や直線状の磁石に比べて磁石を多く使用でき、高トルク化を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、前記V字永久磁石は、4角柱状の一対の永久磁石を略V字形状に配置してなるため、単純な形状の永久磁石を用いてロータを容易に得ることができる。又、例えば、略V字形状に一体成形されたV字永久磁石とした場合では形状(前記角度)の異なる永久磁石を用いる必要があり部品点数(磁石の種類)が増加するが、一対の永久磁石を略V字形状に配置して構成するため、配置する角度を変更することで全ての永久磁石を同一形状のものとすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、角度α,βに応じて周方向に隣り合う前記V字永久磁石のV字をなす内側の角度がそれぞれ異なるように設定され、一方の磁路形成部における周方向中心がティースの周方向中心と径方向に直列状態となったとき、隣り合う他方の磁路形成部における周方向中心は2つのティース間の隙間の中心と対応した位置に配置される。よって、コイル磁束の流れのバランスが良好となりトルクリップルが更に低減される。
請求項4に記載の発明によれば、一対の収容孔の径方向内側端部には、互いに近接する側から延びて漏れ磁束を小さくするための内側延設部が形成されるため、漏れ磁束(磁石のN極から直ぐに自身のS極に向かう磁束)が小さくなる。よって、更に高トルク化を図ることができる。又、一対の収容孔の径方向内側端部における互いに離間する側では、収容孔を形成する壁面にて永久磁石の長手方向の位置決めが行われるため、永久磁石のがたつきが防止される。よって、近接する内側延設部の間に形成されるブリッジ部に永久磁石が衝突するといったことが防止され、ブリッジ部の変形等を防止することができる。又、永久磁石の位置が安定するため、安定してトルクリップルを低減させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、近接する前記内側延設部の間隔Taは、Tb≦Ta≦2Tb(但し、Tbは1枚のコアシートの板厚である)を満たすように設定されるため、ロータコアの剛性を保ちながら、漏れ磁束を小さくすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、近接する前記内側延設部の間に形成されるブリッジ部の軸方向の厚さは他の部分より薄くされるため、漏れ磁束が更に小さくなる。
以上詳述したように、本発明によれば、トルクリップルを低減するとともにトルクの低下を抑制することができる埋込磁石型モータを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図5に従って説明する。図1に示すように、埋込磁石型モータは、ハウジング1とステータ2とロータ3とを備える。
ハウジング1は、略有底筒状のケース4と、ケース4の開口部(図1中、下端部)を閉塞するための蓋部5とを備える。そして、ステータ2はケース4の内周面に固定され、ロータ3はその回転軸6がケース4及び蓋部5に設けられた軸受4a,5aに支持されることでステータ2の内側に回転可能に収容される。
ハウジング1は、略有底筒状のケース4と、ケース4の開口部(図1中、下端部)を閉塞するための蓋部5とを備える。そして、ステータ2はケース4の内周面に固定され、ロータ3はその回転軸6がケース4及び蓋部5に設けられた軸受4a,5aに支持されることでステータ2の内側に回転可能に収容される。
ステータ2は、略円筒状に形成され、周方向等角度間隔で軸中心に向かって延びるように形成された複数のティース7(図2参照)を有したステータコア8と、ティース7にインシュレータ9(図1参照)を介して巻回された巻線10とを備える。尚、本実施の形態では、ティース7は、72個形成されている。又、図2においては、インシュレータ9及び巻線10の図示を省略している。又、本実施の形態では、巻線10はティース7に分布巻にて巻回され、該巻線10には位相差120度の3相交流電流が供給されることになる。
ロータ3は、図1に示すように、前記回転軸6と、ロータコア11と、複数のV字永久磁石12,13とを備える。本実施の形態のロータコア11は、それぞれ複数の円盤状のコアシートが積層されて形成されている。ロータコア11の軸中心には回転軸6が嵌着される中心孔11aが形成されている。
ロータコア11には、図2に示すように、一対で径方向内側に凸の略V字形状をなす収容孔21a,21b〜26a,26bが、周方向に6対並んで形成されている。そして、ロータコア11には、隣り合う前記V字の間で径方向に延びる磁路形成部31〜36が形成される。ここで、収容孔21a,21b〜26a,26bが形成するV字は、後述するV字永久磁石12,13の形状(V字をなす内側の角度θ1,θ2等)に対応した形状とされる。又、各収容孔21a,21b〜26a,26bの両端部には、漏れ磁束(磁石のN極から直ぐに自身のS極に向かう磁束)を小さくすべく延設された内側延設部37及び外側延設部38が(孔の一部として)形成されている(図3参照)。詳しくは、図3に示すように、一対の収容孔21a,21b(22a,22b〜26a,26b)の径方向内側端部には、互いに近接する側(前記端部の略半分)から延びて漏れ磁束を小さくするように内側延設部37が形成されている。この一対の内側延設部37は、その最も近接する部分が平行に(径方向に)延びるように形成されている。又、近接する内側延設部37の間隔(近接する内側延設部37の間に形成されるブリッジ部39の幅)Taは、前記コアシートの板厚Tb(図示略)以上且つ板厚Tbの2倍以下(Tb≦Ta≦2Tb)を満たすように設定され、本実施の形態では、間隔Taが板厚Tbと同じに設定されている。又、一対の収容孔21a,21b(22a,22b〜26a,26b)の径方向外側端部には、互いに近接する側から延びて漏れ磁束を小さくするように外側延設部38が形成されている。
そして、(内側延設部37及び外側延設部38を除く)収容孔21a,21b〜26a,26bには、径方向内側に凸の略V字形状に配置されるV字永久磁石12,13が収容保持されている。本実施の形態では、V字永久磁石12,13は、4角柱状の一対の永久磁石41a,41b〜46a,46bを各収容孔21a,21b〜26a,26bに収容することで略V字形状に配置してなる。この永久磁石41a,41b〜46a,46bは、図3に示すように、一対の収容孔21a,21b(22a,22b〜26a,26b)の径方向内側端部における互いに離間する側で、収容孔21a,21b(22a,22b〜26a,26b)を形成する壁面40aにて(軸方向から見て)長手方向の位置決めが行われている。即ち、内側延設部37が形成されていない側の壁面40aは永久磁石41a,41b〜46a,46bの長手方向の近づく側の移動を規制するストッパーの役割を果たしている。又、本実施の形態では、前記壁面40aと同様に、収容孔21a,21b(22a,22b〜26a,26b)の径方向外側端部で、壁面40bが永久磁石41a,41b〜46a,46bの長手方向の離れる側の移動を規制するストッパーの役割を果たしている。又、隣り合うV字永久磁石12,13は、N極とS極が逆に設定され、例えばV字永久磁石12(永久磁石41a,41b,43a,43b,45a,45b)は径方向外側がN極、V字永久磁石13(永久磁石42a,42b,44a,44b,46a,46b)は径方向外側がS極に設定される。
そして、周方向に隣り合うV字永久磁石12,13のV字をなす内側の角度θ1,θ2は、異なるように設定されている。
詳しくは、ロータコア11は、1つおきに120度間隔で形成される磁路形成部31,33,35における中心線L1〜L3を境界線として同じ構成の3つのコア部51〜53からなる。各コア部51〜53には、それぞれ2つのV字永久磁石12,13が配設される。そして、一方(図2中、時計回り側)のV字永久磁石12における2つの径方向外側端部(その中心)と軸中心Zとを結ぶ2つの直線La,Lbがなす角度αがA−{360/(2N)}に設定され、他方(図2中、反時計回り側)のV字永久磁石13における同様の2つの直線Lc,Ldがなす角度βがA+{360/(2N)}に設定されている。尚、Aは、各磁路形成部の周方向中心が同時にティース7の周方向中心と径方向に直列状態となるようにロータを構成した(全てのV字永久磁石を同形状とした)場合の同様の角度(基準角度)であって、Nは、ティースの数(本実施の形態では72)である。即ち、本実施の形態では、一方の角度αと他方の角度βとの角度差は、{360/(2×72)}×2=5度とされている。又、本実施の形態では、ティース7の数Nは、V字永久磁石12,13の数Yの12倍(N=12Y)を満たすように設定されて72個とされている。
詳しくは、ロータコア11は、1つおきに120度間隔で形成される磁路形成部31,33,35における中心線L1〜L3を境界線として同じ構成の3つのコア部51〜53からなる。各コア部51〜53には、それぞれ2つのV字永久磁石12,13が配設される。そして、一方(図2中、時計回り側)のV字永久磁石12における2つの径方向外側端部(その中心)と軸中心Zとを結ぶ2つの直線La,Lbがなす角度αがA−{360/(2N)}に設定され、他方(図2中、反時計回り側)のV字永久磁石13における同様の2つの直線Lc,Ldがなす角度βがA+{360/(2N)}に設定されている。尚、Aは、各磁路形成部の周方向中心が同時にティース7の周方向中心と径方向に直列状態となるようにロータを構成した(全てのV字永久磁石を同形状とした)場合の同様の角度(基準角度)であって、Nは、ティースの数(本実施の形態では72)である。即ち、本実施の形態では、一方の角度αと他方の角度βとの角度差は、{360/(2×72)}×2=5度とされている。又、本実施の形態では、ティース7の数Nは、V字永久磁石12,13の数Yの12倍(N=12Y)を満たすように設定されて72個とされている。
そして、各前記V字永久磁石12,13は、径方向に一定の範囲に配置される(径方向最内点と径方向最外点が同じとされる)。よって、周方向に隣り合うV字永久磁石12,13のV字をなす内側のそれぞれの角度θ1,θ2は、各前記角度α,βに応じてそれぞれ異なるように設定されることになる。又、他方のV字をなす内側の角度が大きいV字永久磁石13(永久磁石42a,42b,44a,44b,46a,46b)の方が、一方のV字永久磁石12(永久磁石41a,41b,43a,43b,45a,45b)より若干多く(長く)磁石が使用されることになる。
上記のようにV字をなす内側の角度θ1,θ2が設定されたV字永久磁石12,13を用いたロータ3では、隣り合う磁路形成部31〜36におけるそれぞれの周方向中心と、ティース7の周方向中心とが同時にそれぞれ径方向に直列状態とならないように設定されることになる。即ち、図4の模式図に示すように、全てのV字永久磁石を同形状とし前記基準角度Aに応じた角度θ3とした場合(図中、2点鎖線で示す)では、隣り合う磁路形成部におけるそれぞれの周方向中心とティース7の周方向中心が同時にそれぞれ径方向に直列状態となるが、異なる角度θ1,θ2とした場合(図中、実線で示す)では直列状態とならない。詳しくは、図2に示すように、例えば、一方の磁路形成部31における周方向中心(中心線L1)がティース7の周方向中心と径方向に直列状態となったとき、隣り合う他方の磁路形成部32における周方向中心(中心線L4)は2つのティース7間の隙間の中心と対応した位置に配置されることになる。
言い換えると、前記角度θ1,θ2は、隣接する一方の磁路形成部(31)における周方向中心がティース7の周方向中心と径方向に直列状態となった状態で、隣り合う他方の磁路形成部(32)における周方向中心がティース7の周方向中心に対して{360/(2N)}(但しNはティース数)度分、周方向にずれるように設定されている。
次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)隣り合う磁路形成部31〜36におけるそれぞれの周方向中心(例えば中心線L1と中心線L4等)と、ティース7の周方向中心とが同時にそれぞれ径方向に直列状態とならないため、隣り合う磁路形成部31〜36に同時に直線的なコイル磁束の流れが形成される(生じる)ことが防止される。よって、図5の特性X1に示すように、トルクリップルが低減される。尚、図5は、角度−トルク特性図であって、本実施の形態の特性X1を実線で示し、全てのV字永久磁石を同形状とし前記基準角度A(角度θ3)とした場合の特性X2を破線で示している。しかも、従来技術(スキュー構造)のように磁石が周方向にずれて配置されず、磁石(V字永久磁石12,13)が軸方向に直線的に配設されるため、磁石(V字永久磁石12,13)の有効磁束の減少を抑えて磁石に基づくトルクの低減を抑制することができる。さらに、ロータコア11内部に収容される磁石はV字永久磁石12,13であって、径方向内側に凸の略V字形状に配置されるため、単に周方向に沿って(半径同一周回上に)配設される曲線状や直線状の磁石に比べて磁石を多く使用でき、高トルク化を図ることができる。
(1)隣り合う磁路形成部31〜36におけるそれぞれの周方向中心(例えば中心線L1と中心線L4等)と、ティース7の周方向中心とが同時にそれぞれ径方向に直列状態とならないため、隣り合う磁路形成部31〜36に同時に直線的なコイル磁束の流れが形成される(生じる)ことが防止される。よって、図5の特性X1に示すように、トルクリップルが低減される。尚、図5は、角度−トルク特性図であって、本実施の形態の特性X1を実線で示し、全てのV字永久磁石を同形状とし前記基準角度A(角度θ3)とした場合の特性X2を破線で示している。しかも、従来技術(スキュー構造)のように磁石が周方向にずれて配置されず、磁石(V字永久磁石12,13)が軸方向に直線的に配設されるため、磁石(V字永久磁石12,13)の有効磁束の減少を抑えて磁石に基づくトルクの低減を抑制することができる。さらに、ロータコア11内部に収容される磁石はV字永久磁石12,13であって、径方向内側に凸の略V字形状に配置されるため、単に周方向に沿って(半径同一周回上に)配設される曲線状や直線状の磁石に比べて磁石を多く使用でき、高トルク化を図ることができる。
(2)V字永久磁石12,13は、4角柱状の一対の永久磁石41a,41b〜46a,46bを各収容孔21a,21b〜26a,26bに収容することで略V字形状に配置してなるため、単純な形状の永久磁石41a,41b〜46a,46bを用いてロータ3を容易に得ることができる。即ち、略V字形状に一体成形されたV字永久磁石とした場合ではその形状が複雑となりその製造が困難となるが、上記構成では単純な4角柱状の永久磁石41a,41b〜46a,46bであるため容易に製造することができる。
(3)V字永久磁石12における2つの径方向外側端部(その中心)と軸中心Zとを結ぶ2つの直線La,Lbがなす角度αがA−{360/(2N)}に設定され、V字永久磁石13における同様の2つの直線Lc,Ldがなす角度βがA+{360/(2N)}に設定される(Aは前記基準角度、Nはティースの数)。これにより、角度α,βに応じて周方向に隣り合うV字永久磁石12,13のV字をなす内側の角度θ1,θ2がそれぞれ異なるように設定される。そして、例えば、一方の磁路形成部31における周方向中心(中心線L1)がティース7の周方向中心と径方向に直列状態となったとき、隣り合う他方の磁路形成部32における周方向中心(中心線L4)は2つのティース7間の隙間の中心と対応した位置に配置されることになる。よって、コイル磁束の流れのバランスが良好(中心線L1がティース7の周方向中心と径方向に直列状態となったとき、中心線L4が2つのティース7間の隙間の中心からズレた位置となる構成に比べて良好)となりトルクリップルが更に低減される。
(4)各前記V字永久磁石12,13は、径方向に一定の範囲に配置される(径方向最内点と径方向最外点が同じとされる)。よって、他方のV字をなす内側の角度が大きいV字永久磁石13(永久磁石42a,42b,44a,44b,46a,46b)の方が、一方のV字永久磁石12(永久磁石41a,41b,43a,43b,45a,45b)より若干多く(長く)磁石が使用されることになる。その結果、配置スペースを有効に活用することができ、高トルク化を図ることができる。
(5)ティース7の数Nは、V字永久磁石12,13の数Yの12倍(N=12Y)を満たすように設定されて72個とされている。このようにすると、前記角度α,βは、α=A−{360/(24Y)}、β=A+{360/(24Y)}となる。よって、(ティースの数Nが18(3Y)個等の場合に比べ)角度α,βの角度差がV字永久磁石12,13の大きさ等に対して大きくなり過ぎない。尚、角度α,βの角度差がV字永久磁石12,13の大きさ等に対して大きくなり過ぎると、V字永久磁石12と対応した部分とV字永久磁石13と対応した部分とのどちらかで最適な通電位相からのずれが大きくなり過ぎてトルクが大幅に低下してしまうことになる。これにより、本実施の形態では、最適な通電位相からのずれが大きくなり過ぎず(ほぼ最適な通電位相を保つことができ)、トルクが大幅に低下してしまうことが防止される。
(6)一対の収容孔21a,21b(22a,22b〜26a,26b)の径方向内側端部には、互いに近接する側(前記端部の略半分)から延びて漏れ磁束を小さくするための内側延設部37が形成されるため、漏れ磁束(磁石のN極から直ぐに自身のS極に向かう磁束)が小さくなる。よって、更に高トルク化を図ることができる。又、一対の収容孔21a,21b(22a,22b〜26a,26b)の径方向内側端部における互いに離間する側では、収容孔21a,21b(22a,22b〜26a,26b)を形成する壁面40aにて(軸方向から見て)永久磁石41a,41b〜46a,46bの長手方向の位置決めが行われる。よって、永久磁石41a,41b〜46a,46bのがたつきが防止される。その結果、近接する内側延設部37の間に形成されるブリッジ部39に永久磁石41a,41b〜46a,46bが衝突するといったことが防止され、ブリッジ部39の変形等を防止することができる。又、永久磁石41a,41b〜46a,46bの位置が安定するため、安定してトルクリップルを低減させることができる。更に、近接する内側延設部37の間にブリッジ部39が形成されることから、例えば、収容孔を(一対でなく)連続したV字形状とした場合に比べて、ロータコア11の剛性が高くなる。
(7)近接する内側延設部37の間隔(近接する内側延設部の間に形成されるブリッジ部39の幅)Taがコアシートの板厚Tb(図示略)と同じに設定されるため、ロータコア11の剛性を保ちながら、漏れ磁束を小さくすることができる。
上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施の形態では、ブリッジ部39をロータコア11の他の部分と同じ厚さで形成したが、図6に示すように、ブリッジ部61は他の部分と段差を有し、その軸方向の厚さが他の部分より薄くなくようにしてもよい。このようにすると、ブリッジ部61の断面積が小さくなり、漏れ磁束が更に小さくなる。又、この例では、各コアシートのブリッジ部61に対応した部分の厚さが他の部分よりそれぞれ薄くされることで、ブリッジ部61の軸方向の厚さ(軸方向に形成される複数の隙間を除いた厚さ)が他の部分より薄くされている。よって、例えば、コアシートのブリッジ部61に対応した部分をプレス等で潰し加工することにより、容易にこのロータコアを形成することができる。
・上記実施の形態では、ブリッジ部39をロータコア11の他の部分と同じ厚さで形成したが、図6に示すように、ブリッジ部61は他の部分と段差を有し、その軸方向の厚さが他の部分より薄くなくようにしてもよい。このようにすると、ブリッジ部61の断面積が小さくなり、漏れ磁束が更に小さくなる。又、この例では、各コアシートのブリッジ部61に対応した部分の厚さが他の部分よりそれぞれ薄くされることで、ブリッジ部61の軸方向の厚さ(軸方向に形成される複数の隙間を除いた厚さ)が他の部分より薄くされている。よって、例えば、コアシートのブリッジ部61に対応した部分をプレス等で潰し加工することにより、容易にこのロータコアを形成することができる。
又、上記実施の形態及び別例(図6参照)では、ロータコア11は、複数の円盤状のコアシートが積層されて形成されるとしたが、磁性粉体を焼結して形成してもよい。このようにすると、低鉄損化を図ることができる。又、この場合、ブリッジ部の軸方向の厚さを他の部分より単純に薄くしてもよい。このようにしても、ブリッジ部の断面積が小さくなり、漏れ磁束が更に小さくなる。
・上記実施の形態では、ティース7の数Nは、V字永久磁石12,13の数Yの12倍(N=12Y)を満たすように設定されて72個とされるとしたが、他の数に変更してもよい。例えば、ティース7の数Nは、V字永久磁石12,13の数Yの6倍(N=6Y)を満たすように設定して36個としてもよい。このようにしても、ティースの数Nが18(3Y)個等の場合に比べれば、角度α,βの角度差がV字永久磁石12,13の大きさ等に対して大きくなり過ぎないようにでき、最適な通電位相からのずれが大きくなり過ぎず(18個に比べて最適な通電位相を保つことができ)、トルクが大幅に低下してしまうことが防止される。
・上記実施の形態では、一対の収容孔21a,21b(22a,22b〜26a,26b)の径方向内側端部には、内側延設部37が形成されるとしたが、内側延設部37が形成されていない形状に変更してもよい。又、内側延設部37は、漏れ磁束を小さくし、且つ永久磁石41a,41b〜46a,46bの長手方向の位置決めを行う壁面40aと同様の壁面が形成される形状であれば、他の形状に変更してもよい。
・上記実施の形態では、近接する内側延設部37の間隔(近接する内側延設部の間に形成されるブリッジ部39の幅)Taがコアシートの板厚Tbと同じに設定されるとしたが、近接する内側延設部37の間隔Taがコアシートの板厚Tb以上且つ板厚Tbの2倍以下(Tb≦Ta≦2Tb)を満たすように設定されれば変更してもよい。このようにしても、ロータコア11の剛性を保ちながら、漏れ磁束を小さくすることができる。
・上記実施の形態では、各前記V字永久磁石12,13は、径方向に一定の範囲に配置され、他方のV字永久磁石13(永久磁石42a,42b,44a,44b,46a,46b)の方が若干多く(長く)磁石が使用されるとしたが、全ての永久磁石を同一形状に変更してもよい。このようにすると、部品点数(磁石の種類)を少なくすることができる。
・上記実施の形態では、V字永久磁石12,13は、4角柱状の一対の永久磁石41a,41b〜46a,46bを略V字形状に配置してなるとしたが、略V字形状に一体成形されたV字永久磁石に変更してもよい。尚、この場合、形状(前記角度θ1,θ2)の異なるV字永久磁石を複数種類用いる必要がある。又、この場合、収容孔21a,21b〜26a,26bの形状をV字永久磁石に応じて変更する必要がある。
・上記実施の形態では、周方向に隣り合う前記V字永久磁石のV字をなす内側の角度θ1,θ2を、それぞれ他の角度に変更してもよい。
・上記実施の形態のロータ3を、軸方向に複数(例えば2つ)に分割し、それらをコア部51〜53の半分の角度、即ち60度、相対的に回転させて積層した構成としてもよい。尚、この場合、軸方向の中間部に軸方向の磁束漏れを防止するための非磁性部材を介在させることが望ましい。このようにすると、V字永久磁石12とV字永久磁石13とが軸方向に積層されることになり、V字永久磁石12の形状とV字永久磁石13の形状とが異なることで生じるトルクリップルが相殺され更にトルクリップルが低減される(磁石に基づくトルクがバランス良く発生される)。又、このように軸方向に磁石(V字永久磁石12,13)が分割された構成とすることで、磁石表面の渦電流を低減でき、高効率化を図ることができる。
・上記実施の形態のロータ3を、軸方向に複数(例えば2つ)に分割し、それらをコア部51〜53の半分の角度、即ち60度、相対的に回転させて積層した構成としてもよい。尚、この場合、軸方向の中間部に軸方向の磁束漏れを防止するための非磁性部材を介在させることが望ましい。このようにすると、V字永久磁石12とV字永久磁石13とが軸方向に積層されることになり、V字永久磁石12の形状とV字永久磁石13の形状とが異なることで生じるトルクリップルが相殺され更にトルクリップルが低減される(磁石に基づくトルクがバランス良く発生される)。又、このように軸方向に磁石(V字永久磁石12,13)が分割された構成とすることで、磁石表面の渦電流を低減でき、高効率化を図ることができる。
・上記実施の形態のティース7の数(72個)やV字永久磁石12,13の数(6個)等の数値は適宜変更してもよい。
上記各実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
上記各実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項1乃至6のいずれか1項に記載の埋込磁石型モータにおいて、各前記V字永久磁石は、径方向に一定の範囲に配置されるように形成されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。このようにすると、V字をなす内側の角度が大きいV字永久磁石ほど磁石を多く使用でき、配置スペースを有効に活用することができ、高トルク化を図ることができる。
(ロ)請求項2に記載の埋込磁石型モータにおいて、全ての前記永久磁石を同一形状としたことを特徴とする埋込磁石型モータ。このようにすると、部品点数を少なくすることができる。
(ハ)請求項1又は2に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記V字永久磁石のV字をなす内側の角度は、隣接する一方の前記磁路形成部における周方向中心が前記ティースの周方向中心と径方向に直列状態となった状態で、隣り合う他方の前記磁路形成部における周方向中心が前記ティースの周方向中心に対して{360/(2N)}(但しNはティース数)度分、周方向にずれるように設定されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
このようにすると、一方の磁路形成部における周方向中心がティースの周方向中心と径方向に直列状態となった状態で、隣り合う他方の磁路形成部における周方向中心がティースの周方向中心に対して{360/(2N)}(但しNはティース数)度分、即ちティース間隔の半分、周方向にずれる。即ち、一方の磁路形成部における周方向中心がティースの周方向中心と径方向に直列状態となったとき、隣り合う他方の磁路形成部における周方向中心は2つのティース間の隙間の中心と対応した位置に配置される。よって、コイル磁束の流れのバランスが良好となりトルクリップルが更に低減される。
(ニ)請求項3に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記ティースの数Nは、N=12Y(但し、YはV字永久磁石の数である)を満たすように設定されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。このようにすると、周方向に隣り合う前記V字永久磁石におけるそれぞれ2つの径方向外側端部と軸中心とを結ぶ2つの直線がそれぞれなす角度α,βは、α=A−{360/(24Y)}、β=A+{360/(24Y)}となる。よって、請求項3に記載の発明の効果を得ながら、(ティースの数Nが3Y等の場合に比べ)角度α,βの角度差がV字永久磁石に対して大きくなり過ぎず、最適な通電位相からのずれが大きくなり過ぎず(ほぼ最適な通電位相を保つことができ)、トルクが大幅に低下してしまうことが防止される。
(ホ)請求項6に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記ロータコアは、軸方向に複数のコアシートが積層されてなるものであって、各前記コアシートの前記ブリッジ部に対応した部分の厚さが他の部分よりそれぞれ薄くされることで、前記ブリッジ部の軸方向の厚さが他の部分より薄くされたことを特徴とする埋込磁石型モータ。このようにすると、例えば、コアシートのブリッジ部に対応した部分をプレス等で潰し加工することにより、容易にロータコアを形成することができる。
2…ステータ、3…ロータ、7…ティース、10…巻線、11…ロータコア、12,13…V字永久磁石、21a,21b〜26a,26b…収容孔、31〜36…磁路形成部、37…内側延設部、39,61…ブリッジ部、40a…壁面、41a,41b〜46a,46b…永久磁石、A…基準角度、Z…軸中心、La〜Ld…直線、α,β,θ1,θ2…角度。
Claims (6)
- 略円筒状に形成され周方向等角度間隔で軸中心に向かって延びるように形成された複数のティースに巻線が巻回されたステータと、
径方向内側に凸の略V字形状に配置されるV字永久磁石が、略円柱形状のロータコアの内部に周方向に複数収容されてなり、前記ステータの内側に回転可能に収容されるロータとを備え、
前記ロータコアには、各前記V字永久磁石の間で径方向に延びる磁路形成部が形成され、
周方向に隣り合う前記V字永久磁石のV字をなす内側の角度が異なるように設定されて、隣り合う前記磁路形成部におけるそれぞれの周方向中心と、前記ティースの周方向中心とが同時にそれぞれ径方向に直列状態とならないように設定されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。 - 請求項1に記載の埋込磁石型モータにおいて、
前記V字永久磁石は、4角柱状の一対の永久磁石を略V字形状に配置してなることを特徴とする埋込磁石型モータ。 - 請求項1又は2に記載の埋込磁石型モータにおいて、
周方向に隣り合う前記V字永久磁石におけるそれぞれ2つの径方向外側端部と軸中心とを結ぶ2つの直線がそれぞれなす角度α,βは、
α=A−{360/(2N)}、
β=A+{360/(2N)}
(但し、αは一方のV字永久磁石における角度、βは他方のV字永久磁石における角度、Aは各磁路形成部の周方向中心が同時にティースの周方向中心と径方向に直列状態となる場合のV字永久磁石における角度(基準角度)、Nはティース数である)
を満たすように設定されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。 - 請求項2又は3に記載の埋込磁石型モータにおいて、
前記ロータコアには、一対で径方向内側に凸の略V字形状をなして一対の前記永久磁石を収容する収容孔が周方向に複数並んで形成され、
一対の前記収容孔の径方向内側端部には、互いに近接する側から延びて漏れ磁束を小さくするための内側延設部が形成され、
一対の前記収容孔の径方向内側端部における互いに離間する側では、前記収容孔を形成する壁面が前記永久磁石の長手方向の位置決めを行うことを特徴とする埋込磁石型モータ。 - 請求項4に記載の埋込磁石型モータにおいて、
前記ロータコアは、軸方向に複数のコアシートが積層されてなるものであって、
近接する前記内側延設部の間隔Taは、
Tb≦Ta≦2Tb(但し、Tbは1枚のコアシートの板厚である)
を満たすように設定されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。 - 請求項4又は5に記載の埋込磁石型モータにおいて、
近接する前記内側延設部の間に形成されるブリッジ部の軸方向の厚さは他の部分より薄くされたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
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