JP2010074975A - 油圧界磁制御回転電機 - Google Patents

油圧界磁制御回転電機 Download PDF

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Abstract

【課題】 トルク増大等の高性能化と高回転域までの運転を両立し、制御性が良く、鉄損と、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さく、現実的で、設計の自由度が大きい、油圧界磁制御回転電機を提供することができるようにする。
【解決手段】 油圧を用い、埋込磁石構造の回転子の界磁磁束を変化させる油圧界磁制御回転電機において、回転電機は、回転子の界磁磁束を変化させる油圧制御部を、ブラケットの軸受部に、一体に設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧を用い、埋込磁石構造の回転子の界磁磁束を変化させる油圧界磁制御回転電機に関する。
従来の、油圧界磁制御回転電機には、埋込磁石構造の回転子を、各々が永久磁石を有する2重構造とし、油圧を用い回転子の界磁磁束を変化させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
図23は、第1の従来技術における油圧界磁制御回転電機に類する電動機を示す正断面図であり、特許文献1の図1に示されているものである。
図23において、電動機20は、固定子巻線22を有する固定子21と、永久磁石を有する回転子23等から構成されている。
前記回転子23は、内回転子24と、径方向外側に位置する外回転子26と、シャフト29等からなり、前記内回転子24および外回転子26はともに、積層鋼板からなる回転子鉄心に永久磁石を有し、前記内回転子24には永久磁石25a,25b が、前記外回転子26には永久磁石27a1,27a2,27b1,27b2 が装着されている。
油圧を用いて前記内回転子24と、前記外回転子26を相対的に回動させることで、前記回転子の界磁磁束を変化させることができ、前記電動機の課題である低回転域での高トルクと、高回転域までの駆動が達成できる。
従来の、油圧界磁制御回転電機には、埋込磁石構造の回転子を軸方向に2分割し、油圧を用い回転子の界磁磁束を変化させるものもある(例えば、特許文献2参照)。
図24は、第2の従来技術における油圧界磁制御回転電機の正断面図であり、特許文献2の図1に示されているものである。
図24において、回転子は、軸方向に2分割された第1の界磁用磁石可動部1と第2の界磁用磁石可動部2を有し、前記第1界磁用磁石可動部1および第2界磁用磁石可動部2には界磁用磁石8が装着されている。
油圧を用いて、2分割された回転子を相対的に回動させることで、回転子の界磁磁束を変化させることができ、前記電動機の課題である低回転域での高トルクと、高回転域までの駆動が達成できることは、特許文献1の油圧界磁制御回転電機と同様である。
但し、油圧機構を用いながらオイルの通路やシール方法等、具体的設計が示されていない特許文献1の油圧界磁制御回転電機に比べ、特許文献2の油圧界磁制御回転電機では、正断面図と側断面図の形状の一致等、現実的な構造が示されている。
また、高回転域までの駆動を要求される回転子の構造を配慮すれば、耐遠心力を緩和するため、回転子のギャップ径を大きくすることは限られるため、埋込磁石構造の回転子を内外に2分割し、かつその内側に油圧室を設けることは制約が多く、軸方向に分割した回転子の内側に油圧室を設ける方が、設計の自由度が大きく現実的である。
なお、図24において、Aは界磁制御回転電機、Bは固定子、3は回転子鉄心、3aは回転子鉄心の継鉄部、4はシャフト、4aはシャフトの溝、5はピストン、6は戻しバネ、7aは第1のピン、7bは第2のピン、10はスリーブ、10aはスリーブの斜面溝、11はリングプレート、12は積層鉄心、13,14,15はO リング、および16はキャップである。
また、第3の従来技術として、油圧を用いない埋込磁石構造の回転子の界磁磁束を変化させる、界磁制御回転電機もある(例えば、特許文献3参照)。
図25は、第3の従来技術における油圧を用いない界磁制御回転電機の回転子を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正断面図である。
図25において、回転子は、軸方向に3分割され、シャフトに固定された負荷側の固定磁極部30および反負荷側の固定磁極部32と、両固定磁極部30,32に対し相対回動する中央の可動磁極部31を有し、各々の磁極部30,31,32には永久磁石36が装着されている。
両側の固定磁極部30,32は各々の固定プレートへ、中央の可動磁極部31は可動プレートへ固定され、固定プレートと可動プレートには、遠心錘案内溝34a,35aが設けられ、遠心錘案内溝34a,35aに装着された遠心錘33により、可動磁極部31は固定磁極部30,32に対する相対回動角を規制されている。
このような回転子に設けた遠心錘33は、回転子の回転速度が低いときにはトーションスプリングの付勢により回転軸側に位置し、固定磁極部30,32と可動磁極部31の、N極とS極は軸方向に位置を揃える状態となり、界磁磁束が最大の状態となる。回転子の回転速度が大きくなると、遠心錘33に作用する遠心力がトーションスプリングの付勢力を上回り、遠心錘33は回転子の外周に向かって移動し、遠心錘が最も外周側に至ると、図25に示すように、固定磁極部30,32と可動磁極部31の、N極とS極は軸方向に交互に位置する状態となり、界磁磁束が最小の状態となる。このように、回転子の界磁磁束を回転子の回転による遠心力を用いて変化させることで、低回転域での高トルクと、高回転域までの駆動が達成できる。
本特許文献3の界磁制御回転電機は、油圧を用いていないため、界磁磁束を変化させる制御性に劣るが、界磁磁束が最小の状態では、永久磁石36より発する磁束が、固定磁極部30,32と可動磁極部31の間を軸方向にショートカットし、固定子巻線に鎖交する磁束が相殺されるばかりでなく、固定子鉄心を通過する磁束自体を小さくでき、固定子鉄心に発生する鉄損を、一段と低減できる点において優れている。
なお、図25において、35は可動プレート、35bは可動プレートのトーションスプリング取付け穴で、Φは磁束のイメージである。
また、第4の従来技術として、油圧界磁制御回転電機に限らず、従来の、埋込磁石構造の回転子鉄心に設けられる永久磁石装着孔の形状を改善した埋込磁石型回転電機もある(例えば、特許文献4参照)。
図26は、第4の従来技術における埋込磁石型回転電機の回転子鉄心を示す図で、(a)は永久磁石装着孔の形状を示す図で、(b)は(a)におけるA部の拡大断面図である。
図26において、回転子鉄心に設けられた略V字形状をなす永久磁石装着孔42a,42bには、永久磁石41a,41b が着磁方向を対面、または背面するように装着されている。永久磁石装着孔42a,42bの両端には、永久磁石の移動を規制する永久磁石受け面40a,40bが形成されるとともに、洩れ磁束を小さくすべく外側繋ぎ部38と内側繋ぎ部39が、隘路に形成されている。
洩れ磁束が大きくなるほど、界磁磁束が小さくなり、回転電機が発生し得る最大トルクが低下するため、外側繋ぎ部38と内側繋ぎ部39は細い形状としたい一方、回転子の回転による遠心力に対し、内側繋ぎ部39は、主に、永久磁石装着孔42a,42bに挟まれた回転子鉄心のポールシュー部43を保持し、外側繋ぎ部38は、主に、永久磁石を保持する役割もある。さらに、外側繋ぎ部回りの形状は、回転電機が発生する端子電圧やトルク変動の高調波に与える影響が大きい。なお、図26において、37は内側繋ぎ端部である。
このように、従来の、油圧界磁制御回転電機は、低回転域での高トルクと、高回転域までの駆動を、回転子に可動部を設け、油圧を用いて回動させることで達成している。また、従来の、埋込磁石構造の回転子鉄心に設けられる永久磁石装着孔の形状は、永久磁石の保持ばかりでなく、洩れ磁束を低減し、高回転での遠心力に耐え、高調波の調整を配慮して決定されるのである。
特開2004−072978号公報(図1) 特開2006−262600号公報(図1) 特開2007−259531号公報(図6) 特開2005−051982号公報(図3)
特許文献1に示した、従来の油圧界磁制御回転電機は、埋込磁石構造の回転子を内外に2分割し、かつその内側に油圧室を設けるため、径方向に設計上の制約が多く、現実的でない。文献中に示された径方向断面図、軸方向断面図および油圧機構図も形状の一致性がなく、構造説明用略図であるため、オイルの通路やシール方法等、現実的課題に言及していない。
特許文献2に示した、従来の油圧界磁制御回転電機は、軸方向に分割した回転子の内側に油圧室を設けるため、設計の自由度が大きく、現実的な構造が示されているが、シャフトへのオイルの注入や放出方法、および、そのシール方法と発生する摩擦トルク等、なお現実的課題が残されている。
特許文献3に示した、従来の油圧を用いない界磁制御回転電機は、回転子の界磁磁束を回転子の回転による遠心力を用いて変化させるため、界磁磁束を変化させる制御性に劣る。
特許文献4に示した、従来の埋込磁石型回転電機の回転子鉄心に設けられる永久磁石装着孔の形状は、洩れ磁束を小さくする効果は高いものの、高回転域までの駆動に対しては、回転子の回転による遠心力に十分耐えられる設計となっていない。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、トルク増大等の高性能化と高回転域までの運転を両立し、制御性が良く、鉄損と、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さく、現実的で、設計の自由度が大きい、油圧界磁制御回転電機を提供することを目的とするものである。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、
固定部と、前記固定部に軸受を介してシャフトを回転自在に支持された回転部を備え、
前記固定部は、固定子を有し、
前記回転部は、油圧を用いて界磁磁束を変化させることができる埋込磁石構造の回転子を有する、油圧界磁制御回転電機において、
前記回転電機は、前記回転子の界磁磁束を変化させる油圧制御部を、前記固定部の軸受支持部周りに、一体に設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、
前記油圧制御部は、外部から導かれたオイルを蓄圧する蓄圧室と、前記回転子への油圧を導通遮断する制御バルブとを、有することを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、
前記油圧制御部に、外部から導かれたオイルの過大油圧に対する保護機構として、チェックバルブを設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、
前記回転子は、軸方向に3分割された磁極部と、前記磁極部を相対回動させる油圧機構を有し、両側の磁極部をシャフトに固定し、中央の磁極部をシャフトに対し回動させることを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、
前記回転子は、相対回動する磁極部の間にシムを設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、
前記シムの材質は、磁性材であり、鉄製、または鉄合金製であることを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、
オイル注入側の軸受部よりシャフトへオイルを供給する嵌合部品は、シャフトとの嵌合隙間に比較し、該嵌合部品の外径を保持する保持部品との嵌合隙間を大きく設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、
前記回転子の油圧室の回動方向の側壁には、壁面が密着することを防止する面取りがなされていることを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項9に記載の発明は、
前記油圧機構に用いられるオイルの一部は、前記磁極部間の摺動部の潤滑に供せられた後、回転子外部へ放出されることを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項10に記載の発明は、
前記油圧機構に用いられるオイルの一部は、回転子外部に放出され、さらに前記回転電機の外部へ排出されることを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項11に記載の発明は、
前記油圧機構に用いられるオイルの一部は、軸受の潤滑に供されることを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項12に記載の発明は、
シャフト内へのオイル注入側軸受の潤滑に供されるオイルは、シャフトへオイルを供給する嵌合部品と、シャフトとの嵌合隙間より供されることを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項13に記載の発明は、
シャフト内へのオイル注入側でない軸受の潤滑に供されるオイルは、シャフト内を前記軸受部まで導かれたオイルが軸受背面に放出され、軸受の潤滑に供されることを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項14に記載の発明は、
シャフト内へのオイル注入側でない軸受の潤滑に供されるオイルは、回転子外に放出され、回転子に付着し、遠心力により飛散し、軸受上部の壁面より、軸受背面に導かれ供されることを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項15に記載の発明は、
前記回転子の中央の磁極部は、前記油圧機構が界磁磁束を変化させる作動を行なっていない状態では、減磁側に穏やかに回動することを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項16に記載の発明は、
前記回転子の中央の磁極部を穏やかに回動させるトルクは、相対する磁極部間の永久磁石の吸引力をもってなされることを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項17に記載の発明は、
前記回転子は、前記磁極部を相対回動させる油圧機構にオイルを導く往復油路を、シャフト内に設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項18に記載の発明は、
前記回転子は、前記往復油路を、シャフト内に装着された円筒形部品の外側と内側とに設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項19に記載の発明は、
前記回転子は、増磁用油圧室より減磁用油圧室へのオイルの洩れを調整するオリフィスを、前記油圧機構に設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項20に記載の発明は、
シャフト内へのオイル注入側でない軸受の潤滑に供されるオイルが、シャフト内を軸受背面に至る油路の途中に、オイルの洩れを調整するオリフィスを設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項21に記載の発明は、
前記オリフィスの前に、フィルタを設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項22に記載の発明は、
前記回転子は、前記磁極部を相対回動させる油圧機構にオイルを導く増磁側油路と、回転子外にオイルを放出する減磁側油路を、シャフト内に設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項23に記載の発明は、
前記回転電機の回転子の中央の磁極部は、減磁側に穏やかに回動し、N極とS極が完全に相殺しない、回転電機として作動する最低限の界磁磁束となるよう回動範囲を制限されたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
また、請求項24に記載の発明は、
回転子に装着される永久磁石は、永久磁石の径方向外側に隣接する樹脂部品と共に回転子鉄心に装着されたことを特徴とする埋込磁石構造の回転子とするものである。
また、請求項25に記載の発明は、
前記樹脂部品は、永久磁石に密着する平面と、回転子鉄心の装着孔の外側繋ぎ部に密着する曲面とで、断面形状を形成されていることを特徴とする埋込磁石構造の回転子とするものである。
また、請求項26に記載の発明は、
永久磁石と永久磁石の径方向外側に隣接する樹脂部品が装着される前記回転子鉄心の装着孔の外側繋ぎ部の形状は、隅部がなく、均一な巾に成形された部分を有することを特徴とする埋込磁石構造の回転子とするものである。
また、請求項27に記載の発明は、
請求項24乃至26のいずれかの項に記載の回転子を有することを特徴とする油圧界磁制御回転電機とするものである。
本発明によれば、次のような効果がある。
(1)請求項1に記載の発明によると、
油圧を用い、埋込磁石構造の回転子の界磁磁束を変化させる油圧界磁制御回転電機において、前記回転子の界磁磁束を変化させる油圧制御部を、固定部を構成するブラケットの軸受支持部周りに、一体に設けたため、トルク増大等の高性能化と高回転域までの運転を両立した上で、応答性が良く、また、前記回転電機に連絡する油路は、油圧を一定に保つだけでよくなるため、急激な加減圧による回転電機までの管路損失を避けることができ、制御性の良い油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(2)請求項2に記載の発明によると、
前記油圧制御部は、外部から導かれたオイルを蓄圧する蓄圧室と、前記回転子への油圧を導通遮断する制御バルブとを、有するため、制御バルブの作動に対し、蓄圧室に蓄圧されたオイルを瞬時に供給できるため、オイルポンプの最大出力を省力できるとともに、応答性の良い油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(3)請求項3に記載の発明によると、
前記油圧制御部に、外部から導かれたオイルの過大油圧に対する保護機構として、チェックバルブを設けたため、オイルポンプや他の油圧機器の起動停止に伴う過大油圧に対し、前記油圧制御部を保護できる油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(4)請求項4に記載の発明によると、
前記回転子は、軸方向に3分割された磁極部と、前記磁極部を相対回動させる油圧機構を有し、両側の磁極部をシャフトに固定し、中央の磁極部をシャフトに対し回動させるため、中央の磁極部が、両側の磁極部の一方に吸引されることがなく、両側の摺動面には均等な油膜が形成され、最小限の油圧で回動され、回転子は、設計の自由度が大きく、現実的な構造となる油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(5)請求項5に記載の発明によると、
前記回転子は、相対回動する磁極部の間にシムを設けたため、摺動面への永久磁石の飛び出しと、相対回動時の接触を防ぐことができる油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(6)請求項6に記載の発明によると、
前記シムの材質は、磁性材であり、鉄製、または鉄合金製であるため、耐磨耗性に優れるとともに、界磁磁束が最小の状態では、永久磁石より発する磁束が、軸方向にショートカットし易くなり、固定子鉄心を通過する磁束もさらに小さくなるため、固定子鉄心に発生する鉄損の小さい油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(7)請求項7に記載の発明によると、
オイル注入側の軸受部よりシャフトへオイルを供給する嵌合部品は、シャフトとの嵌合隙間に比較し、該嵌合部品の外径を保持する保持部品との嵌合隙間を大きく設けたため、前記保持部品の内径と、シャフトの同軸度ずれに対し、該嵌合部品がシャフトと最小の油膜を保持できる同軸度を保つように移動することができ、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さい油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(8)請求項8に記載の発明によると、
前記回転子の油圧室の回動方向の側壁には、壁面が密着することを防止する面取りがなされているため、油圧受け面の面積を損なうことがなく、作動が確実な油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(9)請求項9に記載の発明によると、
前記油圧機構に用いられるオイルの一部は、前記磁極部間の摺動部の潤滑に供せられた後、回転子外部へ放出されるため、回転子外部へのオイル洩れを恐れず、摺動面に油膜を形成するためのオイルを供給でき、最小限の油圧で駆動できる油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(10)請求項10に記載の発明によると、
前記油圧機構に用いられるオイルの一部は、回転子外部に放出され、さらに前記回転電機の外部へ排出されるため、オイルは、オイルポンプと前記回転電機を循環でき、継続的に運転が可能な油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(11)請求項11に記載の発明によると、
前記油圧機構に用いられるオイルの一部は、軸受の潤滑に供されるため、軸受にグリスを封入する必要がなく、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さい油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(12)請求項12に記載の発明によると、
シャフト内へのオイル注入側軸受の潤滑に供されるオイルは、シャフトへオイルを供給する嵌合部品と、シャフトとの嵌合隙間より供されるため、該嵌合部品がシャフトと最小の油膜を保持でき、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さい油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(13)請求項13に記載の発明によると、
シャフト内へのオイル注入側でない軸受の潤滑に供されるオイルは、シャフト内を前記軸受部まで導かれたオイルが軸受背面に放出され、軸受の潤滑に供されるため、軸受にグリスを封入する必要がなく、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さい油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(14)請求項14に記載の発明によると、
シャフト内へのオイル注入側でない軸受の潤滑に供されるオイルは、回転子外に放出され、回転子に付着し、遠心力により飛散し、軸受上部の壁面より、軸受背面に導かれ供されるため、軸受にグリスを封入する必要がなく、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さい油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(15)請求項15に記載の発明によると、
前記回転子の中央の磁極部は、前記油圧機構が界磁磁束を変化させる作動を行なっていない状態では、減磁側に穏やかに回動するため、油圧制御部の故障時には、前記回転電機の誘起電圧を下げるため、絶縁破壊等の2次災害を防止し易い油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(16)請求項16に記載の発明によると、
前記回転子の中央の磁極部を穏やかに回動させるトルクは、相対する磁極部間の永久磁石の吸引力をもってなされるため、前記2次災害を防止するための特殊な装置を必要としない油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(17)請求項17に記載の発明によると、
前記回転子は、前記磁極部を相対回動させる油圧機構にオイルを導く往復油路を、シャフト内に設けたため、増磁にも減磁にも制御性の良い油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(18)請求項18に記載の発明によると、
前記回転子は、前記往復油路を、シャフト内に装着された円筒形部品の外側と内側とに設けたため、シャフトへの複雑な加工を必要とせず、安価で現実的な油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(19)請求項19に記載の発明によると、
前記回転子は、増磁用油圧室より減磁用油圧室へのオイルの洩れを調整するオリフィスを、前記油圧機構に設けたため、オリフィスの通路面積を調整することで、中央の磁極部が、減磁側に穏やかに回動する速度を調整できる油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(20)請求項20に記載の発明によると、
シャフト内へのオイル注入側でない軸受の潤滑に供されるオイルが、シャフト内を軸受背面に至る油路の途中に、オイルの洩れを調整するオリフィスを設けたため、オリフィスの通路面積を調整することで、油圧室の油圧を保ちながら、前記軸受へのオイル量を調整できる油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(21)請求項21に記載の発明によると、
前記オリフィスの前に、フィルタを設けたため、オリフィスの耐目詰まりに対し、信頼性の高い油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(22)請求項22に記載の発明によると、
前記回転子は、前記磁極部を相対回動させる油圧機構にオイルを導く増磁側油路と、回転子外にオイルを放出する減磁側油路を、シャフト内に設けたため、簡素で安価な油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(23)請求項23に記載の発明によると、
前記回転電機の回転子の中央の磁極部は、減磁側に穏やかに回動し、N極とS極が完全に相殺しない、回転電機として作動する最低限の界磁磁束となるよう回動範囲を制限されたため、油圧制御部の故障時でも、駆動が可能な油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
(24)請求項24に記載の発明によると、
回転子に装着される永久磁石は、永久磁石の径方向外側に隣接する樹脂部品と共に回転子鉄心に装着されるため、永久磁石に作用する遠心力を、永久磁石装着孔の外側の永久磁石受け面で局所的に支持することがなく、永久磁石の割れを引き起こす応力集中を避け、より高回転域までの運転が可能となる埋込磁石構造の回転子を提供することができる。
(25)請求項25に記載の発明によると、
前記樹脂部品は、永久磁石に密着する平面と、回転子鉄心の装着孔の外側繋ぎ部に密着する曲面とで、断面形状を形成されるため、永久磁石に作用する遠心力を、前記外側繋ぎ部の引張り力に変換し、より高回転域までの運転が可能となる埋込磁石構造の回転子を提供することができる。
(26)請求項26に記載の発明によると、
永久磁石と永久磁石の径方向外側に隣接する樹脂部品が装着される前記回転子鉄心の装着孔の外側繋ぎ部の形状は、隅部がなく、均一な巾に成形された部分を有するため、洩れ磁束を小さく止めたまま、前記外側繋ぎ部に作用する引張り力が、一部に集中せず、前記外側繋ぎ部の均一な巾に成形された部分に、最大引張り応力として均一に作用し、より高回転域までの運転が可能となる埋込磁石構造の回転子を提供することができる。
(27)請求項27に記載の発明によると、
前記回転電機は、請求項24乃至26記載の回転子を有するため、トルク増大等の高性能化と高回転域までの運転を両立する油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1は、車両駆動用電動機または発電機に供する、本発明の第1の実施例における油圧界磁制御回転電機を示す側断面図である。
図1において、前記回転電機は、固定部と、前記固定部に負荷側軸受53と反負荷側軸受54を介してシャフト101を回転自在に支持された回転部を備えて構成されている。
前記固定部は、例えば、筒状のフレーム65の内周面に配置された固定子鉄心63に装着された固定子巻線62を備えた固定子60や、負荷側ブラケット51および反負荷側ブラケット52などを有している。
前記回転部は、油圧を用いて界磁磁束を変化させることができる埋込磁石構造の回転子100を有している。
固定子巻線62への通電は、リード線61を介して行う。固定子60は、負荷側ブラケット51に、固定子締結ボルト64をもって締結され、反負荷側ブラケット52は、筒状、例えば円筒状のフレーム65とともに、図示しないボルトで、負荷側ブラケット51に締結されている。
回転子100は、シャフト101に設置された負荷側軸受53と反負荷側軸受54を介して、負荷側ブラケット51と反負荷側ブラケット52に回転自在に保持され、回転子内部に設けられた油圧機構90に油圧を供給し、界磁磁束を変化させることができる。シャフト101の反負荷側には、回転子100の回転位置検出のためのエンコーダ部57が設置されている。
反負荷側ブラケット52の軸受部には、回転子100の界磁磁束を変化させる油圧制御部70が、一体に設けられ、回転子100に近接しているため、トルク増大等の高性能化と高回転域までの運転を両立した上で、応答性が良く、また、前記回転電機に連絡する油路は、油圧を一定に保つだけでよくなるため、急激な加減圧による回転電機までの管路損失を避けることができ、制御性の良い油圧界磁制御回転電機となっている。
反負荷側ブラケット52には、外部の図示しないオイルポンプから油圧制御部70へ、オイルを供給する高圧油入口48と、油圧制御部からオイルポンプへ、オイルを戻す戻り油出口49と、回転子100より前記回転電機の内部に放出されたオイルを、オイルポンプへ排出する排出油出口50が設けられ、オイルは、オイルポンプと前記回転電機を循環でき、継続的に運転が可能である。負荷側オイルシール55と、反負荷側オイルシール56と、カバー58は、前記回転電機の内部に放出されたオイルが、外部に流出することを防いでいる。
反負荷側オイルシール56は、鋼製のリングにゴム皮膜を焼付けたものであり、オイルをシールし、シャフト101へオイルを供給する嵌合部品71を軸方向に固定している。なお、図1において、48は高圧油入口、49は戻り油出口、110は円筒形部品である。
図2は、図1に示した回転電機の正断面図である。
図2において、回転子鉄心104に設けられた略V字形状をなす永久磁石装着孔には、永久磁石102が着磁方向を対面、または背面するように、永久磁石102の径方向外側に隣接する樹脂部品103と共に装着され、10極の磁極を構成している。
回転子鉄心104の外周形状は、真円でなく、固定子巻線62に誘起される誘起電圧の時間的変化を正弦波に近づけるため、回転子鉄心104のポールシュー104pの両端のギャップが大きくなる形状としている。回転子鉄心104の内周には、前記回転子の界磁磁束を変化させる油圧機構90が設けられている。なお、図2において、105は可動プレート、107は反負荷側の固定プレート、108はボルトである。
図3は、本発明の第1の実施例における回転電機の油圧制御部を示す構成図である。
図3において、前記回転子の界磁磁束を変化させる油圧制御部は、外部から導かれたオイルを蓄圧する蓄圧室70aと、前記回転子への油圧を導通遮断する制御バルブ76とを有する。
蓄圧室70aは、図示しないオイルポンプより導入された高圧のオイルを、規定量内で蓄えることができ、制御バルブ76の作動に対し、蓄圧室70aに蓄圧されたオイルを瞬時に供給できるため、オイルポンプの最大出力を省力できるとともに、隣接する回転子に対して、応答性良く、前記回転子の界磁磁束を変化させることができる。また、オイルポンプより導入された高圧のオイルの油圧の脈動を、スプリング74の伸縮で平滑する役割もある。
制御バルブ76は、ソレノイドコイル78への通電電流を調整することで、スプール77を軸方向に移動させることができ、高圧油入口70bより入ってきた高圧のオイルを、増磁側油導入口70e または減磁側油導入口70fへ導くことができる。
図3に示す状態は、ソレノイドコイル78への通電がなく、回転子の界磁磁束を減磁している状態を示している。通電のないソレノイドコイル78は、スプール77への押力を発生しないので、スプール77は、戻しスプリング79の押力により、ソレノイドコイル78側へ押し付けられている。この状態では、高圧油導入口70dは、減磁側油導入口70fに油路が連結されるので、高圧油入口70bより入ってきた高圧のオイルは、高圧のオイルの流れPhに示すように、減磁側油導入口70fを経て、図示しない回転子の減磁側油圧室に導かれ、回転子の界磁磁束は減磁される。
また、回転子の増磁側油圧室より押し出されたオイルは、戻りオイルの流れPlに示すように、増磁側油導入口70eより、増磁側油戻り口70gを経て、戻り油出口70cに導かれ、図示しないオイルポンプへ戻される。なお、図3において、70hは減磁側油戻り口、72はピストン、75はスプリング保持部品である。
図4は、図3に示した油圧制御部を示す説明図で、(a)は回転子の界磁磁束を増磁している状態を示し、(b)は回転子の界磁磁束の状態を保持している状態を示している。
図4(a)に示すように、ソレノイドコイル78への通電を行い、戻しスプリング79の押力に打ち勝つ押力をソレノイドコイル78に発生させているため、スプール77は、戻しスプリング79側へ押し付けられている。この状態では、高圧油導入口70dは、増磁側油導入口70eに油路が連結されるので、高圧油入口70bより入ってきた高圧のオイルは、高圧のオイルの流れPhに示すように、増磁側油導入口70eを経て、図示しない、回転子の界磁磁束を増磁させる。
また、回転子の減磁側油圧室より押し出されたオイルは、戻りオイルの流れPlに示すように、減磁側油導入口70fより、減磁側油戻り口70hを経て、戻り油出口70cに導かれ、図示しないオイルポンプへ戻される。
図4(b)は上述したように、回転子の界磁磁束の状態を保持している状態を示している。戻しスプリング79の押力と釣り合う押力が、ソレノイドコイル78に発生するように、ソレノイドコイル78への通電を調整し、スプール77は、中間の位置にある。この状態では、高圧油導入口70dは、増磁側油導入口70eにも、減磁側油導入口70fにも、油路が連結されないので、高圧油入口70bより入ってきた高圧のオイルは、高圧のオイルの流れPhに示すように、制御バルブ76で遮断され、図示しない回転子の界磁磁束を変化させる作動を行なわない。
ただし、この状態では、別に説明する構造により、回転子の界磁磁束は、減磁側に穏やかに変化する。
図5は、前記蓄圧室の構造を示す断面図である。
図5において、蓄圧室70aは、前記反負荷側ブラケットの一部に、ピストン72と、スプリング74と、スプリング保持部品75とで形成される。スプリング保持部品75は、スプリング保持部品75のレンチ穴75aを有し、スプリング保持部品75のネジ部75bをもって、前記反負荷側ブラケットの一部に固定される。ピストン72には、オイル洩れを防止するOリング73が、装着されているので、図示しないオイルポンプより導入された高圧のオイルの圧力に応じて、高圧のオイルを規定量内で蓄圧室70aに蓄えることができる。
一般的に、図示しないオイルポンプは、高圧のオイルが油圧機構に供給されていない状態では、アンロード弁等の作用により、低出力状態にあり、制御バルブが作動しても、瞬時には、高圧のオイルを、回転子の増磁側油圧室あるいは減磁側油圧室に導入することができない。油圧を導入する応答性を向上するには、オイルポンプの起動性向上のため、最大出力を大きくする必要がある。
蓄圧室70aを有する本実施例の前記油圧制御部では、制御バルブが作動すると、まず、蓄圧室70aの高圧のオイルの流れPh1に示すように、蓄圧室70aに蓄えられていた高圧のオイルが、図示しない制御バルブに至る高圧油導入口70dへ導かれ、追って、オイルポンプより導入された高圧のオイルの流れPh2に示すように、オイルポンプより導入された高圧のオイルが、前記高圧油導入口70dへ導かれるため、オイルポンプの最大出力を省力できるとともに、応答性良く、前記回転子の界磁磁束を変化させることができる。なお、図5において、70jは制御バルブ装着穴、70kはチェックバルブ入口である。
図6は、本発明の第1の実施例におけるチェックバルブの構造を示す断面図である。
前記油圧制御部に、外部から導かれたオイルの過大油圧に対する保護機構として、チェックバルブを設けることがある。図示しないオイルポンプや他の油圧機器の起動停止に伴い発生する過大油圧に対し、前記油圧制御部を保護するためである。
図6において、チェックバルブは、前記反負荷側ブラケットの一部に構成された、高圧油路70mと、戻り油路70nとを、連絡するように設けられている。チェックバルブは、高圧油路70mと、戻り油路70nとを、連絡するように設けられたチェックバルブ入口70kに、スチールボール80を弁体として配置し、チェックバルブスプリング81と、チェックバルブスプリング保持部品82とで、スチールボール80を、チェックバルブ入口70kに押し付けた構成となっている。
高圧油路70mに過大油圧が発生しようとすると、スチールボール80に作用する圧力が、チェックバルブスプリング81の押力を上回り、スチールボール80がチェックバルブスプリング側に移動することで、高圧のオイルを戻り油路70nにショートカットし、油圧を減圧することで、過大油圧が前記油圧制御部に至ることを防ぐのである。
チェックバルブスプリング保持部品82は、チェックバルブスプリング保持部品のネジ部82aをもって、前記反負荷側ブラケットの一部に固定され、前記ネジ部の締め込み位置の調整により、チェックバルブスプリング81の押力を調整でき、高圧油路70mのカットオフ油圧を設定できる。
図7は、前記回転子の界磁磁束を変化させる回動を示す斜視図である。
図7において、回転子は、軸方向に3分割された負荷側磁極部100aと、中央の磁極部100bと、反負荷側磁極部100cとを有し、負荷側磁極部100aと、反負荷側磁極部100cをシャフト101にボルト108で固定し、中央の磁極部100bをシャフト101に対し回動させる構造となっている。
前記3つの磁極部100a,100b,100cは、各々N極とS極が交互に円周方向に並んだ10極の磁極を有し、中央の磁極部100bが、増磁側への回動Riに示すように回動し、軸方向に同じ磁極を並ばせた状態では、回転子の界磁磁束は、最大の状態となる。中央の磁極部100bが、減磁側への回動Rdに示すように回動し、軸方向に異なる磁極を並ばせた状態では、回転子の界磁磁束は、最小の状態となる。
回転子の界磁磁束が最大の状態では、高トルクを発生し得るが、回転速度に対する誘起電圧も大きいため、電源に対し、低い回転域での運転しかなし得ない。回転子の界磁磁束を0ではない最小の状態では、低トルクしか発生し得ないが、回転速度に対する誘起電圧が小さいため、電源に対し、高回転域までの運転が可能となる。本実施例の回転子の、中央の磁極部100bは、1磁極分の回動が可能であり、油圧機構を用いて随意の位置に回動させることで、低回転から高回転までの、トルクと誘起電圧を調整し、トルク増大等の高性能化と高回転域までの運転を両立できる。
本実施例の回転子において、負荷側磁極部または、反負荷側磁極部と、中央の磁極部との間には、最大で1トンに近い吸引力、または斥力が作用するが、前記吸引力、または斥力が、中央の磁極部に両側より作用し、相殺されるため、中央の磁極部100bが、両側の磁極部の一方に吸引されることがなく、回動を妨げる摩擦トルクの発生を防ぐことができる。
また、前記回動を行う油圧機構に用いられるオイルの一部は、前記磁極部間の摺動部の潤滑に供せられた後、回転子外部へ放出されるが、中央の磁極部100bが、両側の磁極部の一方に吸引されることがなく、2つの摺動面に容易に油膜が形成されるため、油圧機構は、中央の磁極部100bを、最小限の油圧で回動できる。また、油圧室の容積も小型で良いため、回転子は、設計の自由度が大きく、現実的な構造に設計することができる。
回転子鉄心104の外周形状は、真円でなく、図示しない固定子巻線に誘起される誘起電圧の時間的変化を正弦波に近づける形状となっており、正弦波と正弦波の加算は、正弦波となるため、中央の磁極部100bがどの位置に回動しても、誘起電圧は正弦波に近い状態を維持し、回転電機が発生する端子電圧やトルク変動の高調波を軽減することができる。
図8は、前記回転子の構造を示す分解状態の斜視図である。
図8において、負荷側磁極部100aと、反負荷側磁極部100cは、シャフトのボルト孔101aに、ボルト108で固定される。中央の磁極部100bを支持する可動プレート105の内側に設けた、増磁側油圧室105a、または減磁側油圧室105bに、高圧のオイルを導入することで、中央の磁極部100bは、シャフトに対し回動される構造となっている。
相対回動する負荷側磁極部100aおよび反負荷側磁極部100cと、中央の磁極部100bの間に、シム111を設けたため、磁極部摺動面への永久磁石102の飛び出しと、相対回動時の接触を防ぐことができる。
シム111の材質は、強磁性材である鉄合金製であるため、耐磨耗性に優れるとともに、図25に示したような、界磁磁束が最小の状態では、永久磁石102より発する磁束が、軸方向にショートカットする作用を助け、固定子鉄心を通過する磁束もさらに小さくなるため、固定子鉄心に発生する鉄損を、さらに小さくできる。但し、回転子の界磁磁束が最小の状態での鉄損を下げることよりも、回転子の界磁磁束が最大の状態でのトルクを大きくしたい場合には、シムの材質を弱磁性材であるSUS316や非磁性材であるセラミック製として、永久磁石の洩れ磁束を小さくする場合もある。
図9は、前記回転子の中央の磁極部とシャフトの構造を示す分解状態の斜視図である。
図9において、中央の磁極部100bを増磁側に回動させる場合は、中央の磁極部100bを支持する可動プレート105の内側の、増磁側油圧室105aを構成するシャフトの壁面に設けられたシャフト101の増磁側油導入口101eに、シャフトの増磁側油入口101cより、高圧のオイルを導入する。
中央の磁極部100bを減磁側に回動させる場合は、減磁側油圧室105bを構成するシャフトの壁面に設けられたシャフトの減磁側油導入口101fに、シャフトの増磁側油入口101dより、高圧のオイルを導入する。
シャフト101と可動プレート105の摺動面には、ポリウレタンエラストマ製の油圧シール部品109が、シャフトの油圧シール部101bと可動プレートの油圧シール部105cに装着され、高圧の油圧室から低圧の油圧室へのオイル洩れを防いでいる。
回転子に装着される永久磁石102は、永久磁石の径方向外側に隣接する樹脂部品103と共に、回転子鉄心の永久磁石装着孔104aに装着される。
図10は、前記回転子の反負荷側磁極部の構造を示す分解状態の斜視図である。
図10において、反負荷側磁極部は、反負荷側の固定子プレート107と、スペーサ112と、永久磁石と樹脂部品を装着した回転子鉄心とで構成される。回転子に装着される永久磁石102は、永久磁石の径方向外側に隣接する樹脂部品103と共に、回転子鉄心の永久磁石装着孔104aに装着されることは、図9に示した中央の磁極部と同様である。
図11は、前記回転子鉄心と樹脂部品の形状を示す説明図である。
図11において、樹脂部品103は、永久磁石に密着する平面103aと、回転子鉄心の永久磁石装着孔の外側繋ぎ部104bに密着する曲面103bとで、断面形状を形成されるため、永久磁石に作用する遠心力Gを、前記外側繋ぎ部の引張り力Fに変換できる。
永久磁石102と樹脂部品103が装着される前記回転子鉄心の外側繋ぎ部104bの形状は、隅部がなく、均一な巾Wに成形された部分を有するため、洩れ磁束を小さく止めたまま、前記外側繋ぎ部に作用する引張り力Fが、一部に集中せず、前記外側繋ぎ部の均一な巾に成形された部分に、最大引張り応力として均一に作用し、より高回転域までの運転が可能となる。
また、回転電機が発生する端子電圧やトルク変動の高調波は、回転子鉄心の永久磁石装着孔104aの外側の面取りRの大きさを適切に選ぶことで調整できる。
図12は、本実施例の回転子鉄心と樹脂部品の形状の効果を説明するための、従来の回転子鉄心の形状の説明図である。
図12(a)は、永久磁石102の断面形状を囲むように、回転子鉄心の外側繋ぎ部104dを設けた形状を示し、永久磁石の面取りが小さい角部102cの場合を示している。回転子鉄心の外側繋ぎ部104fは、均一な巾に設けられ、洩れ磁束を小さくする効果は高いものの、永久磁石に作用する遠心力Gが、回転子鉄心の外側繋ぎ部の隅部104cにせん断力Eとして集中するため、高回転域までの運転は困難である。
図12(b)は、永久磁石の面取りが大きい角部102cの場合を示している。この場合、永久磁石に作用する遠心力Gが、回転子鉄心の外側繋ぎ部の隅部104cに曲げ力Mとして集中するため、やはり高回転域までの運転は困難である。
図12(c)は、回転子鉄心の外側繋ぎ部の隅部に永久磁石受け面104eを設けた形状を示している。永久磁石受け面104eを設けたのは、耐遠心力の向上を意図したものであるが、この場合は、永久磁石に作用する遠心力Gが、永久磁石受け面104eに圧縮荷重として作用し、反作用として、永久磁石の回転子鉄心の永久磁石受け面との接触部102dが、割れ易く、高回転域までの運転は困難である。また、回転子鉄心の外側繋ぎ部104fの隘路に形成された部分が短くなるため、洩れ磁束Lの量が増大する欠点もある。
結局、高回転域までの運転を可能にするには、永久磁石に作用する遠心力Gを、均等に分散して外側繋ぎ部に作用する工夫が必要であり、本実施例では、特殊な形状を有する樹脂部品を用いて、前記作用を達成すると共に、材料に掛かる許容応力の種類としては、最も大きな引張り力に変換し、より高回転域までの運転を可能としているのである。
図13は、図8に示した、前記回転子の構造を示す分解状態の斜視図の一部の拡大図である。
図13において、前記回転子の中央の磁極部100bは、前記油圧機構が界磁磁束を変化させる作動を行なっていない状態では、減磁側に穏やかに回動するしくみとなっている。油圧制御部の故障時や制御不能時には、前記回転電機の誘起電圧を下げ、絶縁破壊等の2次災害を防止するためである。中央の磁極部100bを、減磁側に穏やかに回動させるトルクは、相対する負荷側磁極部または反負荷側磁極部との、磁極部間の永久磁石の吸引力をもってなされるため、前記2次災害を防止するための特殊な装置を必要としない。
前記回転子は、増磁用油圧室より減磁用油圧室へのオイルの洩れを調整するオリフィス105dを、反負荷側の固定プレート107に対向する可動プレート105の端面に設けたため、オリフィスの通路面積を調整することで、中央の磁極部が、減磁側に穏やかに回動する速度を調整することができる。
図14は、前記回転子の側断面図である。
図14において、前記油圧機構に用いられるオイルの一部は、軸受の潤滑に供されるため、軸受にグリスを封入する必要がなく、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さい。
シャフト内へのオイル注入側である反負荷側軸受54の潤滑に供されるオイル54fは、図1に示したシャフト101へオイルを供給する嵌合部品71とシャフト101との嵌合隙間より供される。シャフト101内へのオイル注入側でない負荷側軸受53の潤滑に供されるオイル53fは、シャフト101内を前記軸受部まで導かれたオイルが負荷側軸受53の背面に放出され、負荷側軸受53の潤滑に供される。
前記回転子は、中央の磁極部100bを回動させる往復油路を、シャフト101内に装着された円筒形部品110の外側と内側に設けている。
中央の磁極部100bを増磁側に回動させる場合は、シャフト101の増磁側油入口101cより導入されたオイルが、円筒形部品110の内側に設けられた増磁側油路110aを経て、シャフト101の増磁側油導入口101eより増磁側油圧室に導かれる。一方、減磁側油圧室より減磁側油導入口101fへ押し出されたオイルは、円筒形部品110の外側に設けられた減磁側油路110bを経て、シャフト101の減磁側油入口101dより排出される。
中央の磁極部100bを減磁側に回動させる場合は、シャフト101の減磁側油入口101dより導入されたオイルが、円筒形部品110の外側に設けられた減磁側油路110bを経て、シャフト101の減磁側油導入口101fより減磁側油圧室に導かれる。一方、増磁側油圧室より増磁側油導入口101eへ押し出されたオイルは、円筒形部品110の内側に設けられた増磁側油路110aを経て、シャフトの増磁側油入口101cより排出される。
各々の油路は、Oリング113、114,115によって、オイルの洩れを防止している。
このように、円筒形部品110を、シャフト内に装着したため、シャフトへの複雑な加工を必要とせず、安価な往復油路を実現でき、往復油路を設けたことで、本実施例の回転電機は、増磁にも減磁にも制御性の良い界磁制御を実現している。
負荷側軸受の潤滑に供されるオイル53fが、シャフト101内の軸受背面に至る油路101gの途中に、負荷オイル量を調整するオリフィス117を設けたため、オリフィスの通路面積を調整することで、油圧室の油圧を保ちながら、前記軸受へのオイル量を調整できる。オリフィス117は、フィルタと一体に成形した樹脂製であり、フィルタは、通路の小さいオリフィスの目詰まりを防ぐために設けられている。
同様に、図12に示した、増磁用油圧室より減磁用油圧室へのオイルの洩れを調整するオリフィス105dの目詰まりを防ぐため、フィルタ116を設けている。
図15は、前記回転電機の、反負荷側軸受周りの構造図で、(a)は反負荷側軸受周りを示す要部の側断面図であり、(b)は嵌合部品を(a)における矢印C方向から見た要部の正断面図である。
図15において、反負荷側軸受部よりシャフト101へオイルを供給する嵌合部品71は、シャフトとの嵌合隙間に比較し、嵌合部品の外径を保持する反負荷側ブラケット52との嵌合隙間を大きく設けたため、反負荷側ブラケットの内径と、シャフトとの同軸度ずれに対し、嵌合部品71が、シャフトとの、最小の油膜を保持できる同軸度を保つように、移動できる構造としている。つまり、軸方向視図Jに示すように、シャフト101と反負荷側ブラケットの嵌合部品保持部52aの同軸度ずれがある場合、嵌合部品71は、外側に大きな隙間があるため、シャフト101と同軸に位置を変えることができ、オイルの静圧、または動圧によって、シャフト101との、最小の油膜を常に形成できる。そのため、回転子の回転に伴う摩擦トルクの小さい回転電機を実現することができる。
反負荷側軸受の潤滑に供されるオイル54fは、嵌合部品71とシャフトとの嵌合隙間より供される。前記オイルは、回転子内部に入らず、回転子外部に放出され、さらに前記回転電機の外部へ排出される。
図16は、前記オイルの一部を、回転子外部に放出する効果を説明するための、別の反負荷側軸受周りの構造図である。
もし、油圧機構に用いられるオイルの一部を、回転子外部に放出しないようにした場合、図に示すように、反負荷側軸受125に隣接してシャフト101へオイルを供給する嵌合部品121には、オイル洩れを防ぐためのOリング124が必要になり、Oリング122、またOリング123も設けることが望ましい。3つのOリング122,123,124は、回転するシャフト101との、摺動抵抗を常に伴い、反負荷側軸受125も、潤滑に供されるオイルがなくなるため、グリス封入タイプの軸受とする必要があり、その結果、ロストルクが増大する。これらのロストルクは、回転電機が低速高トルクで回転する場合は、あまり問題とならないが、高速で回転する場合は、効率を低下させる大きな要因となり、発熱の対策も重大な課題となる。
本実施例の回転電機では、油圧機構に用いられるオイルの一部を、回転子外部に放出し、軸受の潤滑に供することで、ロストルクを低減し得たのである。
図17は、図2に示した、前記回転子の油圧機構の径方向断面図である。
図17において、前記回転子の油圧室の回動方向の側壁には、壁面が密着することを防止するシャフトの面取り101hおよび101jが、シャフト101のボルト孔101aの両側に設けられているため、(a)に示す回転子の界磁磁束が最大の状態でも、減磁側の油圧室105bの、回動方向の側壁が密着して油圧受け面の面積を損なうことがなく、減磁側油導入口105fからのオイルの圧力で、確実に減磁側に回動できる。また、(b)に示す回転子の界磁磁束が最小の状態でも、増磁側の油圧室105aの回動方向の側壁が密着して油圧受け面の面積を損なうことがなく、増磁側油導入口105eからのオイルの圧力で、確実に増磁側に回動できる。
図18は、図1に示した、油圧界磁制御回転電機の負荷側軸受周りの構造の説明図で,(a)はシャフト101と負荷側軸受53を除いた状態で、反負荷側から見た正面図であり、(b)は負荷側軸受周りの側断面図である。
図18(a)において、モータ室に放出された前記油圧機構に用いられたオイルは、回転する回転子に付着し、遠心力により負荷側ブラケット51に飛散し、反負荷側軸受53の、上方左側のリブ51aと上方右側のリブ51bに導かれ、その一部が、図18(b)に示す、オイル導入口51cより負荷側軸受53の背面に至り、負荷側軸受53の潤滑に供されるオイル51dとなる。この構造によれば、負荷側軸受53にグリスを封入する必要がなく、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さい回転電機を実現することができる。
本構造は、前記回転電機が油圧界磁制御を用いないで運転された場合、図14に示したシャフト101内より、負荷側軸受53の潤滑に供されるオイル53fの、供給量の不足を補うために設けられている。
以上のように、本実施例の油圧界磁制御回転電機によれば、トルク増大等の高性能化と高回転域までの運転を両立し、制御性が良く、鉄損と、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さく、現実的で、設計の自由度が大きい、油圧界磁制御回転電機を提供することができるようになる。
本発明が特許文献1と異なる部分は、埋込磁石構造の回転子を内外に2分割ではなく、軸方向に分割している部分である。
本発明が特許文献2と異なる部分は、シャフトへのオイルの注入や放出方法、および、そのシール方法と発生する摩擦トルク等の現実的な課題に対する考案をなした部分である。
本発明が特許文献3と異なる部分は、回転子の界磁磁束を、回転子の回転による遠心力ではなく、油圧を用いて変化させた部分である。
本発明が特許文献4と異なる部分は、回転子鉄心に装着される永久磁石の遠心力を、固定子鉄心の一部で受け止めるのではなく、永久磁石の径方向外側に隣接する樹脂部品を用いて分散させ、固定子鉄心の外側繋ぎ部に作用させた部分である。
図19は、車両駆動用電動機または発電機に供する、本発明の第2実施例を示す油圧界磁制御回転電機の軸方向断面図である。
図19において、反負荷側ブラケット134の軸受部には、回転子130の界磁磁束を変化させる油圧制御部140が、一体に設けられ、回転子に近接しているため、トルク増大等の高性能化と高回転域までの運転を両立した上で、応答性が良く、また、前記回転電機に連絡する油路は、油圧を一定に保つだけでよくなるため、急激な加減圧による回転電機までの管路損失を避けることができ、制御性の良い油圧界磁制御回転電機となっていることは、第1の実施例で示した油圧界磁制御回転電機と同じである。
反負荷側ブラケット134には、外部の図示しないオイルポンプから油圧制御部140へ、オイルを供給する高圧油入口135と、回転子130より前記回転電機の内部に放出されたオイルを、オイルポンプへ排出する排出油出口136が設けられ、オイルは、オイルポンプと前記回転電機を循環でき、継続的に運転が可能である。
回転子130は、軸方向に3分割された負荷側磁極部130aと、中央の磁極部130bと、反負荷側磁極部130cとを有し、負荷側磁極部130aと、反負荷側磁極部130cをシャフト131にボルトで固定し、中央の磁極部130bをシャフト131に対し回動させる構造となっていることも、第1の実施例で示した油圧界磁制御回転電機と同じである。
前記回転子は、中央の磁極部130bを回動させる油圧機構にオイルを導く増磁側油路131bと、回転子外にオイルを放出する減磁側油路131cを、シャフト131内に設けている。
スチールボール137は、前記油路を加工した後の埋め栓に用いている。
中央の磁極部130bを増磁側に回動させる場合は、シャフトの増磁側油入口131aより導入されたオイルが、シャフトの中央に設けられた増磁側油路131bを経て、シャフトの増磁側油導入口131dより増磁側油圧室に導かれる。一方、減磁側油圧室より減磁側油入口131eへ押し出されたオイルは、シャフトの中央に設けられた減磁側油路131cより、負荷側軸受142の背面に放出され、負荷側軸受の潤滑に供される。
図13に示した、増磁用油圧室より減磁用油圧室へのオイルの洩れを調整するオリフィス105dを、反負荷側の固定プレート107に対向する可動プレート105の端面に設けていることは、第1実施例で示した油圧界磁制御回転電機と同じであり、オリフィスの通路面積を調整することで、中央の磁極部が、減磁側に穏やかに回動する速度を調整できる。本実施例の、車両駆動用電動機または発電機に供する油圧界磁制御回転電機では、回転子の界磁磁束を、例えば、最大の状態から最小の状態まで、3秒以内に、急いで変化させる必要がないため、第1実施例で示した油圧界磁制御回転電機のように、減磁側油圧室に高圧のオイルを導入する油路を設ける必要がなく、簡素で安価な油圧界磁制御回転電機を提供することができるようになる。
シャフト内へのオイル注入側である反負荷側軸受141の潤滑に供されるオイルは、シャフトへオイルを供給する嵌合部品133とシャフトとの嵌合隙間より供される。シャフト内へのオイル注入側でない負荷側軸受142の潤滑に供されるオイルは、シャフト内の増磁側油路131bから、オリフィス132を経て、減磁側油路131cより、負荷側軸受142の背面に放出され、負荷側軸受の潤滑に供される。オリフィス132の通路面積を調整すれば、油圧室の油圧を保ちながら、前記軸受へのオイル量を調整できる。
図20は、本発明の第2の実施例における油圧制御部を示す説明図で、(a)は回転子の界磁磁束を増磁している状態を示し、(b)は回転子の界磁磁束を穏やかに減磁している状態を示している。
図20において、前記回転子の界磁磁束を変化させる油圧制御部は、外部から導かれたオイルを蓄圧する蓄圧室140aと、前記回転子への油圧を導通遮断する制御バルブ151とを有する。
制御バルブ151は、ソレノイドコイル153への通電を行うことで、プランジャ152を軸方向に移動させることができ、高圧油入口140bより入ってきた高圧のオイルを、増磁側油導入口140c に導通または遮断することができる。
(a)に示す状態は、上述したように、回転子の界磁磁束を増磁している状態を示している。ソレノイドコイル153への通電を行い、戻しスプリング154の押力に打ち勝つ引力をソレノイドコイルに発生させているため、プランジャ152は、戻しスプリング側へ押し付けられている。この状態では、バルブ油路151aが開き、高圧油入口140bより入ってきた高圧のオイルは、高圧のオイルの流れPhに示すように、増磁側油導入口140cを経て、図示しない、回転子の界磁磁束を増磁させる。
(b)に示す状態は、回転子の界磁磁束を穏やかに減磁している状態を示している。ソレノイドコイル153への通電がなく、戻しスプリング154の押力により、プランジャ152は、バルブ油路151a側へ押し付けられている。この状態では、バルブ油路151aが閉じられ、高圧油入口140bより入ってきた高圧のオイルは、増磁側油導入口140cに達しないので、前記、増磁用油圧室より減磁用油圧室へのオイルの洩れを調整するオリフィス105dと、シャフト内のオリフィス132でのオイルの洩れ量に従って、回転子の界磁磁束は穏やかに減磁する。
図21は、前記回転子の界磁磁束が最小の状態を示す斜視図である。
図21において、回転子は、軸方向に3分割された負荷側磁極部130aと、中央の磁極部130bと、反負荷側磁極部130cとを有し、負荷側磁極部130aと、反負荷側磁極部130cをシャフト131にボルト155で固定し、中央の磁極部130bをシャフトに対し回動させる構造となっていることは、第1実施例で示した油圧界磁制御回転電機と同じである。
本実施例の回転子の中央の磁極部130bは、油圧制御が行われないとき、減磁側に穏やかに回動し、図に示すように、N極とS極が完全に相殺しない、回転電機として作動する最低限の界磁磁束となるよう回動範囲を制限されている。
図22は、前記回転子の径方向断面図である。
図22において、回転子鉄心の内周には、前記回転子の界磁磁束を変化させる油圧機構157が設けられていることは、第1実施例で示した油圧界磁制御回転電機と同じである。
回転子の界磁磁束を、回転電機として作動する最低限の界磁磁束となるよう回動範囲を制限するため、油圧室の回動方向の側壁を構成するシャフトのボルト孔部131fの回動方向の厚みを大きくして、回動プレート138の回動範囲を制限している。そのため、油圧制御部の故障時でも、駆動が可能な油圧界磁制御回転電機を提供することができる。
本実施例の回転子の界磁磁束が最大の状態は、中央の磁極部が、増磁側へ回動し、軸方向に同じ磁極を並ばせた状態であるが、その状態での本実施例の回転電機のコギングトルクは、回転子の1回転に対し60周期であるため、最大コギングトルク低減のため、中央の磁極部と両側の磁極部が、3°ずれた位置となるように、界磁磁束が最大の状態となる回動範囲を制限してもよい。
本発明が第1実施例と異なる部分は、磁極部を相対回動させる油圧機構に高圧のオイルを導く油路を、往復油路ではなく、増磁側のみシャフト内に設けた部分である。
なお、本発明は、フレームを有しないフレームレス回転電機や、ブラケットとフレームが一体化した外枠を有する回転電機や、フレームと固定子鉄心を磁性粉末で一体構造に成形した回転電機などにも適用することができる。
本発明の油圧界磁制御回転電機は、トルク増大等の高性能化と高回転域までの運転を両立し、制御性が良く、鉄損と、回転子の回転に伴う摩擦トルクが小さく、現実的で、設計の自由度が大きいため、風力発電用発電機という用途にも適用することができる。
本発明の第1の実施例における油圧界磁制御回転電機を示す側断面図である。 図1に示した回転電機の正断面図である。 本発明の第1の実施例における回転電機の油圧制御部を示す構成図である。 図3に示した油圧制御部を示す説明図で、(a)は回転子の界磁磁束を増磁している状態を示し、(b)は回転子の界磁磁束の状態を保持している状態を示している。 本発明の第1の実施例における蓄圧室の構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施例におけるチェックバルブの構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施例における回転子の界磁磁束を変化させる回動を示す斜視図である。 本発明の第1の実施例における回転子の構造を示す分解状態の斜視図である。 本発明の第1の実施例における回転子の中央の磁極部とシャフトの構造を示す分解状態の斜視図である。 本発明の第1の実施例における回転子の反負荷側磁極部の構造を示す分解状態の斜視図である。 本発明の第1の実施例における回転子鉄心と樹脂部品の形状を示す説明図である。 本発明の第1の実施例における回転子鉄心と樹脂部品の形状の効果を説明するための、従来の回転子鉄心の形状の説明図で、(a)は永久磁石102の断面形状を囲むように、回転子鉄心の外側繋ぎ部を設けた形状を示し、永久磁石の面取りが小さい角部の場合を示している。(b)は永久磁石の面取りが大きい角部の場合を示している。(c)は回転子鉄心の外側繋ぎ部の隅部に永久磁石受け面を設けた形状を示している。 本発明の第1の実施例における回転子の構造を示す分解状態の斜視図の一部の拡大図である。 本発明の第1の実施例における回転子の側断面図である。 本発明の第1の実施例における反負荷側軸受周りの構造図で、(a)は反負荷側軸受周りを示す要部の側断面図であり、(b)は嵌合部品を(a)における矢印C方向から見た要部の正断面図である。 本発明の第1の実施例における別の反負荷側軸受周りの構造図である。 本発明の第1の実施例における回転子の油圧機構を示すもので、(a)は回転子の界磁磁束が最大の状態を示し、(b)は回転子の界磁磁束が最小の状態を示している。 図1に示した、油圧界磁制御回転電機の負荷側軸受周りの構造の説明図で,(a)はシャフトと負荷側軸受を除いた状態で、反負荷側から見た正面図であり、(b)は負荷側軸受周りの側断面図である。 本発明の第2の実施例における油圧界磁制御回転電機を示す側断面図である。 本発明の第2の実施例における油圧制御部を示す説明図で、(a)は回転子の界磁磁束を増磁している状態を示し、(b)は回転子の界磁磁束を穏やかに減磁している状態を示している。 本発明の第2の実施例における回転子の界磁磁束が最小の状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施例における回転子の正断面図である。 第1の従来技術における油圧界磁制御回転電機に類する電動機を示す正断面図である。 第2の従来技術における油圧界磁制御回転電機を示す正断面図である。 第3の従来技術における油圧を用いない界磁制御回転電機の回転子を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正断面図である。 第4の従来技術における埋込磁石型回転電機の回転子鉄心を示す図で、(a)は永久磁石装着孔の形状を示す図で、(b)は(a)におけるA部の拡大断面図である。
符号の説明
48 高圧油入口
49 戻り油出口
50 排出油出口
51 負荷側ブラケット
51a 上方左側のリブ
51b 上方右側のリブ
51c オイル導入口
52 反負荷側ブラケット
52a 反負荷側ブラケットの嵌合部品保持部
53 負荷側軸受
54 反負荷側軸受
54f 反負荷側軸受の潤滑に供されるオイル
55 負荷側オイルシール
56 反負荷側オイルシール
57 エンコーダ部
58 カバー
60 固定子
61 リード線
62 固定子巻線
63 固定子鉄心
64 固定子締結ボルト
65 フレーム
70 油圧制御部
70a 蓄圧室
70b 高圧油入口
70c 戻り油出口
70d 高圧油導入口
70e 増磁側油導入口
70f 減磁側油導入口
70g 増磁側油戻り口
70h 減磁側油戻り口
70k チェックバルブ入口
70m 高圧油路
70n 戻り油路
71 嵌合部品
71a 嵌合部品の増磁側油路
71b 嵌合部品の減磁側油路
72 ピストン
73 Oリング
74 スプリング
75 スプリング保持部品
76 制御バルブ
77 スプール
78 ソレノイドコイル
79 戻しスプリング
80 スチールボール
81 チェックバルブスプリング
82 チェックバルブスプリング保持部品
82a チェックバルブスプリング保持部品のネジ部
90 油圧機構
100 回転子
100a 負荷側磁極部
100b 中央の磁極部
100c 反負荷側の磁極部
101 シャフト
101a シャフトのボルト孔
101b シャフトの油圧シール部
101c シャフトの増磁側油入口
101d シャフトの減磁側油入口
101e シャフトの増磁側油導入口
101f シャフトの減磁側油導入口
101g シャフト内の軸受背面に至る油路
101h シャフトの面取り
101j シャフトの面取り
102 永久磁石
103 樹脂部品
104 回転子鉄心
104a 回転子鉄心の永久磁石装着孔
104b 回転子鉄心の外側繋ぎ部
104p 回転子鉄心のポールシュー
105 可動プレート
105a 増磁側油圧室
105b 減磁側油圧室
105c 可動プレートの油圧シール部
106 負荷側の固定プレート
107 反負荷側の固定プレート
108 ボルト
109 油圧シール部品
110 円筒形部品
110a 増磁側油路
110b 減磁側油路
111 シム
112 スペーサ
113 Oリング
114 Oリング
115 Oリング
116 フィルタ
117 オリフィス
118 Oリング
119 Oリング
120 Oリング
Ph 高圧のオイルの流れ
Pl 戻りオイルの流れ

Claims (27)

  1. 固定部と、前記固定部に軸受を介してシャフトを回転自在に支持された回転部を備え、
    前記固定部は、固定子を有し、
    前記回転部は、油圧を用いて界磁磁束を変化させることができる埋込磁石構造の回転子を有する、油圧界磁制御回転電機において、
    前記回転電機は、前記回転子の界磁磁束を変化させる油圧制御部を、前記固定部の軸受支持部周りに、一体に設けたことを特徴とする油圧界磁制御回転電機。
  2. 前記油圧制御部は、外部から導かれたオイルを蓄圧する蓄圧室と、前記回転子への油圧を導通遮断する制御バルブとを、有することを特徴とする請求項1に記載の油圧界磁制御回転電機。
  3. 前記油圧制御部に、外部から導かれたオイルの過大油圧に対する保護機構として、チェックバルブを設けたことを特徴とする請求項2に記載の油圧界磁制御回転電機。
  4. 前記回転子は、軸方向に3分割された磁極部と、前記磁極部を相対回動させる油圧機構を有し、両側の磁極部をシャフトに固定し、中央の磁極部をシャフトに対し回動させることを特徴とする請求項1に記載の油圧界磁制御回転電機。
  5. 前記回転子は、相対回動する磁極部の間にシムを設けたことを特徴とする請求項4に記載の油圧界磁制御回転電機。
  6. 前記シムの材質は、磁性材であり、鉄製、または鉄合金製であることを特徴とする請求項5に記載の油圧界磁制御回転電機。
  7. オイル注入側の軸受部よりシャフトへオイルを供給する嵌合部品は、シャフトとの嵌合隙間に比較し、該嵌合部品の外径を保持する保持部品との嵌合隙間を大きく設けたことを特徴とする請求項1に記載の油圧界磁制御回転電機。
  8. 前記回転子の油圧室の回動方向の側壁には、壁面が密着することを防止する面取りがなされていることを特徴とする請求項1に記載の油圧界磁制御回転電機。
  9. 前記油圧機構に用いられるオイルの一部は、前記磁極部間の摺動部の潤滑に供せられた後、回転子外部へ放出されることを特徴とする請求項4に記載の油圧界磁制御回転電機。
  10. 前記油圧機構に用いられるオイルの一部は、回転子外部に放出され、さらに前記回転電機の外部へ排出されることを特徴とする請求項4に記載の油圧界磁制御回転電機。
  11. 前記油圧機構に用いられるオイルの一部は、軸受の潤滑に供されることを特徴とする請求項4に記載の油圧界磁制御回転電機。
  12. シャフト内へのオイル注入側軸受の潤滑に供されるオイルは、シャフトへオイルを供給する嵌合部品と、シャフトとの嵌合隙間より供されることを特徴とする請求項1に記載の油圧界磁制御回転電機。
  13. シャフト内へのオイル注入側でない軸受の潤滑に供されるオイルは、シャフト内を前記軸受部まで導かれたオイルが軸受背面に放出され、軸受の潤滑に供されることを特徴とする請求項1に記載の油圧界磁制御回転電機。
  14. シャフト内へのオイル注入側でない軸受の潤滑に供されるオイルは、回転子外に放出され、回転子に付着し、遠心力により飛散し、軸受上部の壁面より、軸受背面に導かれ供されることを特徴とする請求項1に記載の油圧界磁制御回転電機。
  15. 前記回転子の中央の磁極部は、前記油圧機構が界磁磁束を変化させる作動を行なっていない状態では、減磁側に穏やかに回動することを特徴とする請求項4に記載の油圧界磁制御回転電機。
  16. 前記回転子の中央の磁極部を穏やかに回動させるトルクは、相対する磁極部間の永久磁石の吸引力をもってなされることを特徴とする請求項4に記載の油圧界磁制御回転電機。
  17. 前記回転子は、前記磁極部を相対回動させる油圧機構にオイルを導く往復油路を、シャフト内に設けたことを特徴とする請求項4に記載の油圧界磁制御回転電機。
  18. 前記回転子は、前記往復油路を、シャフト内に装着された円筒形部品の外側と内側とに設けたことを特徴とする請求項1に記載の油圧界磁制御回転電機。
  19. 前記回転子は、増磁用油圧室より減磁用油圧室へのオイルの洩れを調整するオリフィスを、前記油圧機構に設けたことを特徴とする請求項4に記載の油圧界磁制御回転電機。
  20. シャフト内へのオイル注入側でない軸受の潤滑に供されるオイルが、シャフト内を軸受背面に至る油路の途中に、オイルの洩れを調整するオリフィスを設けたことを特徴とする請求項13に記載の油圧界磁制御回転電機。
  21. 前記オリフィスの前に、フィルタを設けたことを特徴とする請求項20に記載の油圧界磁制御回転電機。
  22. 前記回転子は、前記磁極部を相対回動させる油圧機構にオイルを導く増磁側油路と、回転子外にオイルを放出する減磁側油路を、シャフト内に設けたことを特徴とする請求項4に記載の油圧界磁制御回転電機。
  23. 前記回転電機の回転子の中央の磁極部は、減磁側に穏やかに回動し、N極とS極が完全にキャンセルしない、回転電機として作動する最低限の界磁磁束となるよう回動範囲を制限されたことを特徴とする請求項4に記載の油圧界磁制御回転電機。
  24. 回転子に装着される永久磁石は、径方向外側に隣接する樹脂部品と共に回転子鉄心に装着されたことを特徴とする埋込磁石構造の回転子。
  25. 前記樹脂部品は、永久磁石に密着する平面と、回転子鉄心の装着孔の外側繋ぎ部に密着する曲面とで、断面形状を形成されていることを特徴とする請求項24に記載の埋込磁石構造の回転子。
  26. 永久磁石と径方向外側に隣接する樹脂部品が装着される前記回転子鉄心の装着孔の外側繋ぎ部の形状は、隅部がなく、均一な巾に成形された部分を有することを特徴とする請求項25に記載の埋込磁石構造の回転子。
  27. 請求項24乃至26のいずれかの項に記載の回転子を有することを特徴とする油圧界磁制御回転電機。
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