JP2005051208A - 薄膜半導体基板、薄膜半導体基板の製造方法、結晶化方法、結晶化装置、薄膜半導体装置、および薄膜半導体装置の製造方法 - Google Patents

薄膜半導体基板、薄膜半導体基板の製造方法、結晶化方法、結晶化装置、薄膜半導体装置、および薄膜半導体装置の製造方法 Download PDF

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雅人 平松
Yoshinobu Kimura
嘉伸 木村
Hiroyuki Ogawa
裕之 小川
Masayuki Jumonji
正之 十文字
Masakiyo Matsumura
正清 松村
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Abstract

【課題】位相変調エキシマレーザ結晶化法で得られるような大粒径の単結晶半導体粒の範囲内に半導体能動素子を形成する場合に高い信頼性を得る。
【解決手段】薄膜半導体基板は、絶縁基板10と、絶縁基板10上に形成される非晶質の半導体薄膜14と、半導体薄膜14に配置され結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークMKとを備える。
【選択図】 図6

Description

本発明は、例えばアクティブマトリクス型フラットパネルディスプレイに適用される薄膜半導体基板、薄膜半導体基板の製造方法、結晶化方法、結晶化装置、薄膜半導体装置、および薄膜半導体装置の製造方法に関する。
薄膜半導体技術は、薄膜トランジスタ(TFT: Thin Film Transistor)、密着センサ、光電変換素子等の半導体素子を絶縁性基板上に形成するための重要な技術である。薄膜トランジスタはMOS(MIS)構造の電界効果トランジスタであり、液晶表示装置のようなフラットパネルディスプレイにも応用されている(例えば、非特許文献1を参照)。
液晶表示装置は、一般に薄型、軽量、低消費電力でカラー表示も容易であるという特徴を有し、この特徴からパーソナルコンピュータあるいは様々な携帯用情報端末のディスプレイとして広く用いられている。液晶表示装置がアクティブマトリクス型である場合には、薄膜トランジスタが画素スイッチング素子として設けられる。
この薄膜トランジスタの活性層(キャリア移動層)は例えばシリコン半導体薄膜からなる。シリコン半導体薄膜は非晶質シリコン(アモルファスシリコン:a−Si)および結晶相を有する多結晶質シリコン(非単結晶の結晶質シリコン)に分類される。多結晶質シリコンは主に多結晶シリコン(Poly−Si)であり、微結晶シリコン(μc−Si)も多結晶質シリコンとして知られている。シリコン以外の半導体薄膜材料としては、例えばSiGe、SiO、CdSe、Te、CdS等が挙げられる。
多結晶質シリコンのキャリア移動度は非晶質シリコンのキャリア移動度の10倍から100倍程度大きい。この特性は、スイッチング素子の半導体薄膜材料として非常に優れている。近年、多結晶シリコンを活性層として用いた薄膜トランジスタは動作の高速性から例えばドミノ回路およびCMOSトランスミッションゲートのような様々な論理回路を構成することが可能なスイッチング素子であるとして注目されている。この論理回路は液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス表示装置の駆動回路、マルチプレクサ、EPROM、EEPROM、CCD、およびRAM等を構成する場合に必要となる。
ここで、多結晶質シリコンの半導体薄膜を形成する従来の代表的プロセスを説明する。このプロセスでは、ガラス等の絶縁性基板が最初に用意され、アンダーコート層(またはバッファ層)として例えばシリコン酸化膜(SiO)がこの絶縁性基板上に形成され、さらに半導体薄膜としてアモルファスシリコン膜(a−Si)が約50nm程度厚さでアンダーコート層上に形成される。この後、脱水素処理がアモルファスシリコン膜中の水素濃度を低下させるために行われ、続いてアモルファスシリコン膜の溶融再結晶化がエキシマレーザ結晶化法等により行われる。具体的には、エキシマレーザがアモルファスシリコン膜に照射され、これによりアモルファスシリコンを多結晶質シリコンに変化させる。
現在では、このようにして得られる多結晶質シリコンの半導体薄膜がnチャネル型またはPチャネル型薄膜トランジスタの活性層として用いられる。この場合、薄膜トランジスタの電界効果移動度(電界効果による電子または正孔の移動度)がnチャネル型で100〜150cm2/Vsec程度となり、pチャネル型で100cm2/Vsecとなる。このような薄膜トランジスタを用いれば、信号線駆動回路および走査線駆動回路のような駆動回路を同一基板上に画素スイッチング素子と共に同時に形成して駆動回路一体型の表示装置を得ることができるため、表示装置の製造コストを低減することが可能である。
ところで、現在の薄膜トランジスタの電気的特性は、デジタル映像データをアナログ映像信号に変換するD/A変換器やデジタル映像データを加工するゲートアレイ等の信号処理回路を表示装置の基板において一体化できるほど優れていない。この場合には、現在の2倍から5倍の電流駆動能力が薄膜トランジスタに必要とされる。また、電界効果移動度も300cm2/Vsec程度以上が必要とされる。表示装置の高機能化および高付加価値化のためには、薄膜トランジスタの電気的特性をさらに向上させる必要がある。薄膜トランジスタで構成されるスタティックメモリが例えばメモリ機能を持たせるために各画素に付加される場合には、単結晶半導体を用いた場合と同等の電気的特性がこの薄膜トランジスタに要求される。このため、半導体薄膜の特性を向上させることが重要となる。
半導体薄膜の特性を向上させる方策として、例えば半導体薄膜の結晶性を単結晶に近づけることが考えられる。実際、もし絶縁基板上で半導体薄膜全体を単結晶化できれば、次世代LSIとして検討されているSOI基板を用いたデバイスと同様の特性を得ることが可能となる。この試みは、3次元デバイス研究プロジェクトとして10年以上も前に行われているが、半導体薄膜全体の単結晶化技術は未だに確立していない。ただ、現在でも半導体薄膜中の半導体粒が単結晶であることが期待されている。
従来、非晶質半導体薄膜の結晶化において単結晶の半導体粒を大きく成長させる技術が提案されている(例えば、非特許文献2を参照)。非特許文献2は松村等が精力的に続けてきた研究の成果として発表されたもので、位相シフタを用いて空間的に強度変調されたエキシマレーザを照射することにより非晶質シリコン薄膜を溶融再結晶化して多結晶シリコン薄膜に変化させるために位相変調エキシマレーザ結晶化法を開示する。通常のレーザ結晶法は、ビームホモナイザと呼ばれる光学系を用いてシリコン薄膜平面上のエキシマレーザ強度を平均化する。これに対して、位相変調エキシマレーザ結晶化法は位相シフタによってシリコン薄膜平面上のエキシマレーザ強度に強弱を持たせ、この強度分布に対応した温度勾配をシリコン薄膜内に生じさせることを意図する。この温度勾配はシリコン薄膜平面に平行な横方向において低温部分から高温部分に向かう単結晶シリコン粒の成長を促進する。この結果、従来のレーザ結晶法に比べて大きく単結晶シリコン粒を成長させることができる。具体的には、単結晶シリコン粒が例えば薄膜トランジスタのような能動素子を収容可能な数ミクロン程度の粒径に成長する。従って、薄膜トランジスタをこの単結晶シリコン粒内に形成することによって上述した要求を満足する電気特性の薄膜トランジスタを得ることができるはずである。
フラットパネルディスプレイ96 p.174-p176 表面科学 Vol. 21, No. 5, p.278-p.287
上述のように位相変調エキシマレーザ結晶化法は大粒径の単結晶シリコン粒の粒径を得るために有効な技術であるが、非特許文献2に記載されるように、大粒径の単結晶シリコン粒は無数にある小粒径の単結晶シリコン粒である多結晶シリコンまたは非晶質シリコンに囲まれている。このため、薄膜トランジスタがこの大粒径の単結晶シリコン粒の範囲に対してずれて形成されると、この薄膜トランジスタの電気特性は極端に劣化する。このような薄膜トランジスタが例えばフラットパネルディスプレイのような製品に含まれる場合、このディスプレイは不良品となってしまう。
従来においては、ガラス基板を覆う非晶質シリコン薄膜を結晶化する結晶化プロセスで、位相シフタに対向する所定位置にガラス基板を設置しても、この結晶化プロセス以降でこのシリコン薄膜内に形成される薄膜トランジスタを大粒径の単結晶シリコン粒の範囲内に正確に配置することができなかった。
本発明の目的は、位相変調エキシマレーザ結晶化法で得られるような大粒径の単結晶半導体粒の範囲内に半導体能動素子を形成する場合に高い信頼性を得ることができる薄膜半導体基板、薄膜半導体基板の製造方法、結晶化方法、結晶化装置、薄膜半導体装置、および薄膜半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の第1観点によれば、絶縁基板と、絶縁基板上に形成される非晶質の半導体薄膜と、半導体薄膜に配置され結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークとを備える薄膜半導体基板が提供される。
本発明の第2観点によれば絶縁基板上に非晶質の半導体薄膜を形成し、半導体薄膜に配置され結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークを設ける薄膜半導体基板の製造方法が提供される。
本発明の第3観点によれば、絶縁基板と、絶縁基板上に形成される非晶質の半導体薄膜と、半導体薄膜に配置され結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークとを備える薄膜半導体基板を形成し、結晶化基準位置に位置合わせした位相シフタを介して半導体薄膜に結晶化用レーザ光を照射する結晶化方法が提供される。
本発明の第4観点によれば、絶縁基板、絶縁基板上に形成される非晶質の半導体薄膜、および半導体薄膜に配置され結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークとを備える薄膜半導体基板を載置する基板ステージと、結晶化基準位置に位置合わせした位相シフタを介して半導体薄膜に結晶化用レーザ光を照射するレーザ照射部とを備える結晶化装置が提供される。
本発明の第5観点によれば、絶縁基板と、絶縁基板上に形成される多結晶半導体薄膜と、半導体能動素子とを備え、多結晶半導体薄膜は少なくとも1個の単結晶半導体粒を単結晶半導体粒に対して所定の位置関係にある複数のアライメントマークと共に含み、単結晶半導体粒が半導体能動素子を収容するための所定粒径を持ち、半導体能動素子が複数のアライメントマークを基準にして単結晶半導体粒の範囲内に配置される薄膜半導体装置が提供される。
本発明の第6観点によれば、少なくとも1個の単結晶半導体粒を単結晶半導体粒に対して所定の位置関係にある複数のアライメントマークと共に含む多結晶半導体薄膜を絶縁基板上に形成し、さらに半導体能動素子を形成するもので、単結晶半導体粒は半導体能動素子を収容するための所定粒径を持ち、半導体能動素子は複数のアライメントマークを基準にして単結晶半導体粒の範囲内に配置される薄膜半導体装置の製造方法が提供される。
これら薄膜半導体基板、薄膜半導体基板の製造方法、結晶化方法、結晶化装置、薄膜半導体装置、および薄膜半導体装置の製造方法では、複数のアライメントマークが半導体薄膜に設けられる。このアライメントマークは半導体薄膜を結晶化する際のマスク位置あるいは半導体薄膜内に半導体能動素子を形成する際のマスク位置を決定するための基準となる。従って、半導体薄膜の結晶化により得られる大粒径の単結晶半導体粒の範囲内に高い信頼性で半導体能動素子を形成することが可能となる。
以下、本発明の第1実施形態に係る薄膜半導体装置について添付図面を参照して説明する。この薄膜半導体装置は例えばアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素スイッチング素子アレイ、駆動回路、さらにはD/A(デジタルアナログ)変換器等を構成する半導体能動素子である薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)である。図1から図23は例えばポリシリコンTFTを製造するために順次行われる製造工程を示す。ここで、図1〜図6の(A)は部分的な断面図であり、図1〜図6の(B)は部分的な平面図である。
図1の(A)および(B)に示す工程では、石英または無アルカリガラス等からなる絶縁基板10が用意され、スクラバ洗浄やフッ酸液に浸す等の前処理がこの絶縁基板10に対して行われる。ここでは、例えばコーニング社製のガラス#1737が絶縁基板10として用いられる。
図2の(A)および(B)に示す工程では、レジスト材が絶縁基板10上に塗布される。このレジスト材はフォトマスクを用いて選択的に露光され、この露光部分を除去することにより現像され、絶縁基板10上にレジストパターン11として残される。このレジストパターン11は例えば図2の(B)に示すような”+”形状に設定された複数の開口OPを有し、絶縁基板10は開口OP内で露出される。図2の(A)および(B)においては、複数の開口OPのうちの1個が示されている。
図3の(A)および(B)に示す工程では、絶縁基板10がレジストパターン11をマスクとして用いて反応性イオンエッチング(RIE)処理される。このエッチング処理は、レジストパターン11の開口OPに対応する絶縁基板10の露出部分を深さ例えば100nm程度除去し、これにより図3の(B)に示すような”+”形状の溝GVを絶縁基板10に形成する。
図4の(A)および(B)に示す工程では、レジストパターン11が除去され、絶縁基板10が例えば厚さ50nmのシリコン窒化膜(SiN)12で覆われ、シリコン窒化膜12が例えば厚さ100nmのシリコン酸化膜(SiO)13で覆われ、シリコン酸化膜13が例えば厚さ200nmの非晶質の半導体薄膜14で覆われる。シリコン窒化膜12は例えば低温プラズマCVD法により半導体基板10上に形成され、シリコン酸化膜13は例えば低温プラズマCVD(CVD: Chemical Vapor Deposition)法によりシリコン窒化膜12上に形成される。半導体薄膜14は例えば低温プラズマCVD法によりシリコン酸化膜13上に堆積されるアモルファスシリコン膜(a−Si)である。半導体薄膜14の形成後、ボロン(B)が能動素子であるポリシリコンTFTの閾値制御のためにイオンシャワードーピング法により半導体薄膜14に添加される。また、B以外のドーパントとしてBFを用いてもよい。
これら半導体薄膜14、シリコン酸化膜13、およびシリコン窒化膜12は絶縁基板10に形成された溝GVに対応して窪み、これにより互いに直交する2直線からなるような”+”形状であって結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークMKを半導体薄膜14に付加する。このアライメントマークMKは周辺領域に対する光反射率の差異から識別可能である。
このようにして半導体薄膜14の結晶化に用いられる薄膜半導体基板が完成する。
図5の(A)および(B)に示す工程では、上述の薄膜半導体基板が水平な二次元平面内で移動可能な基板ステージ上に載置され、位相シフタPSとの位置合せが行われる。この位相シフタPSは、遮光性材料からなる複数の照準パターンRP、光透過性材料からなる位相シフトパターンSP、並びに複数の照準パターンRPおよび位相シフトパターンSPを支持する透明ガラス等の位相シフタ基板PLにより構成される。
位相シフトパターンSPは例えば位相シフタ基板PLを選択的にエッチングして厚さに段差を設けたものである。ちなみに、位相シフトパターンSPは、位相シフタ基板PL上に光透過性材料膜を形成しこの光透過性材料膜をパターニングすることによっても得ることができる。
複数の照準パターンRPは例えば図5の(B)に示すような形状であり、半導体薄膜14に付加された複数のアライメントマークMKにそれぞれ割り当てられるように配置されている。位相シフタPSと薄膜半導体基板とは複数のアライメントマークMKを基準にして位置合せされる。薄膜半導体基板は基板ステージごと移動される。
図6の(A)および(B)に示す工程では、レーザアニール処理が上述の移動によりアライメントマークMKを図6の(B)に示すように照準パターンRPの中央に設定した状態で位相変調エキシマレーザ結晶化法により行われる。ここでは、例えば波長λ=248nmのKrFエキシマレーザが上述の位相シフタPSを介してこの薄膜半導体基板に照射される。エキシマレーザはエネルギー密度500mJ/cm2で位相シフトパターンSPの範囲に限定して照射され、位相シフトパターンSPはこのエキシマレーザ光を回折させて薄膜半導体基板側の半導体薄膜14上のエキシマレーザ強度に強弱を持たせるように機能する。すなわち、エキシマレーザは位相シフトパターンSPにより強度変調されて半導体薄膜14に入射し、半導体薄膜14のアモルファスシリコンを溶融再結晶化する。この溶融再結晶化では、半導体薄膜14がエキシマレーザ強度分布に対応する温度勾配に設定され、複数の単結晶シリコン粒が横方向において低温部分から高温部分に向かって成長し、ポリシリコンTFTのような半導体能動素子を収容可能な5〜10μm程度の大粒径となる。位相シフトパターンSPはこれら単結晶シリコン粒の向きを揃えるためにストライプ状に形成されている。また、アライメントマークMKの形状は直交する2直線により規定されているが、これら2直線の一方は位相シフトパターンSPのストライプ配列方向に一致する単結晶シリコン粒の成長方向に平行に設定されている。
レーザアニール処理の結果、半導体薄膜14は複数の単結晶シリコン粒が大粒径で規則的に並び、それぞれ無数にある小粒径の単結晶シリコン粒である多結晶シリコンまたは非晶質シリコンに囲まれた状態の多結晶シリコン膜となる。複数のアライメントマークMKはレーザアニール処理後の工程で繰り返されるフォトリソグラフィでも位置合せの基準として利用可能であるため、最後のフォトリソグラフィが行われるまで残すことも可能である。薄膜半導体基板は位相シフタPSの位相シフトパターンSPに対向する部分について図7に示すような断面構造を有する。
図7に示す工程では、レジスト材15が半導体薄膜14上に塗布され、フォトマスクMESAを用いて選択的に露光される。フォトマスクMESAは複数のポリシリコンTFTの能動層用領域を規定するように配置された遮光パターンを持つ。薄膜半導体基板とフォトマスクMESAとは薄膜半導体基板上のアライメントマークMKを基準にして位置合せされる。
図8に示す工程では、レジスト材15の露光部分が除去される現像工程が実施され、半導体薄膜14上にレジストパターンが形成される。
図9に示す工程では、半導体薄膜14がこのレジストパターンをマスクとしてエッチング処理、例えばドライエッチング処理によりパターニングされる。エッチングガスとしては、例えばCFおよびOが用いられる。このパターニングにより、半導体薄膜14は複数のポリシリコンTFTの能動層用領域としてそれぞれ残される。これら能動層用領域は互いに離間してマトリクス状に配置される島状の領域であり、複数のアライメントマークMKに対して所定の位置関係にある。
図10に示す工程では、レジスト材15のレジストパターンが半導体薄膜14から除去され、ゲート絶縁膜16が絶縁基板10および半導体薄膜14を覆って形成される。このゲート絶縁膜16は例えばLP−CVD法により形成されるシリコン酸化膜である。
図11に示す工程では、電極層17がゲート絶縁膜16上に形成され、レジスト材18が電極層17に塗布される。電極層17は例えばスパッタリングによりゲート絶縁膜16上に形成されるアルミニウム層である。レジスト材18はフォトマスクGMを用いて選択的に露光される。このフォトマスクGMは複数のポリシリコンTFTのゲート用領域を規定する遮光パターンを持つ。フォトマスクGMと薄膜半導体基板とは、半導体薄膜14に付加されたアライメントマークMKを基準にしてフォトマスクMESAと同様に位置合せされる。
図12に示す工程では、レジスト材18が露光部分を除去することにより現像され、電極層17上にレジストパターンとして残される。
図13に示す工程では、電極層17がこのレジストパターンをマスクとして用いるドライエッチング処理によりパターニングされる。これにより、電極層17はゲート絶縁膜16上にゲート電極19として残される。このドライエッチング処理では、例えばBClおよびCHがエッチングガスとして用いられる。
図14に示す工程では、レジスト材18のレジストパターンがゲート電極19から除去される。
図15に示す工程では、不純物がゲート電極19をマスクとして用いて半導体薄膜14にドープされる。ポリシリコンTFTをnチャネル型にする場合には、リンが半導体薄膜14にイオン注入される。また、ポリシリコンTFTをpチャネル型にする場合には、ボロンが半導体薄膜14にイオン注入される。例えばCMOSインバータのような論理回路は、nチャネル型ポリシリコンTFTおよびpチャネル型ポリシリコンTFTの組み合わせにより構成される。このため、nチャネル型ポリシリコンTFTおよびpチャネル型ポリシリコンTFTの一方のイオン注入は、不所望なイオン注入を阻止するレジスト等のマスクにより他方のポリシリコンTFTの半導体薄膜14を覆った状態で行われる。nチャネル型ポリシリコンTFTおよびpチャネル型ポリシリコンTFTの各々に対するイオン注入後、半導体薄膜14はアニール処理で活性化される。このアニール処理は窒素雰囲気中において行われ、高不純物濃度のソース領域20およびドレイン領域21を半導体薄膜14においてゲート電極19の両側に形成する。
図16に示す工程では、層間絶縁膜22がゲート電極19およびゲート絶縁膜16上に形成される。この層間絶縁膜22は、例えばプラズマCVD法によってゲート電極19およびゲート絶縁膜16上に堆積されるシリコン酸化膜である。
図17に示す工程では、レジスト材が層間絶縁膜22に塗布される。このレジスト材は、半導体薄膜14に付加されたアライメントマークMKを基準にして配置されるフォトマスクを介して選択的に露光され、この露光部分を除去することにより現像され、層間絶縁膜22上にレジストパターン23として残される。
図18に示す工程では、層間絶縁膜22およびゲート絶縁膜16がこのレジストパターン23をマスクとして用いるドライエッチング処理によりパターニングされ、これによりゲート電極19、ソース領域20およびドレイン領域21をそれぞれ部分的に露出させるコンタクトホールを形成する。このドライエッチング処理では、例えばCHFがエッチングガスとして用いられる。
図19に示す工程では、レジスト材23のレジストパターンが層間絶縁膜22から除去される。
図20に示す工程では、電極層24がゲート電極19、ソース領域20およびドレイン領域21にコンタクトして層間絶縁膜22上に形成される。この電極層24は例えばスパッタリングにより層間絶縁膜22上に堆積されるアルミニウム層である。
図21に示す工程では、レジスト材が電極層24に塗布され、薄膜半導体基板上のアライメントマークMKを基準にして位置合せされるフォトマスクを用いて選択的に露光され、この露光部分を除去することにより現像され、電極層24上にレジストパターン25として残される。
図22に示す工程では、電極層23がこのレジストパターン25をマスクとして用いるドライエッチング処理によりパターニングされ、層間絶縁膜21上に上部ゲート電極19A、ソース電極26、およびドレイン電極27として残される。このドライエッチング処理では、例えばBClおよびCHがエッチングガスとして用いられる。
図23に示す工程では、レジストパターン25が上部ゲート電極18A、ソース電極26およびドレイン電極27から除去される。ポリシリコンTFTは上述した工程を経て完成する。
ここで、図6の(A)および(B)に示す工程で得られる単結晶シリコン粒と図23に示す工程で得られるポリシリコンTFTとの位置関係について説明する。エキシマレーザがレーザアニール処理で例えば図24の(A)に示すような断面の位相シフタPSを介して照射されると、大粒径の単結晶シリコン粒14Aが図24の(B)に示す半導体薄膜14の平面において位相シフタPSの位相シフトパターンSPによる段差に沿った境界CLに対して対称的に配置され、小粒径の単結晶シリコン粒14Bが非晶質シリコンと共にこれら大粒径の単結晶シリコン粒14Aを取り囲むように配置される。
図25は図23に示す工程で完成されるポリシリコンTFTの平面構造を示す。このポリシリコンTFTは図25に示す丸印の範囲内に能動層を有することから、その電気特性はこの能動層となる半導体薄膜14の島状領域の結晶性に大きく依存する。このポリシリコンTFTの能動層全体が図26に示すように大粒径の単結晶シリコン粒14A内に配置される場合には、良好な電気特性がポリシリコンTFTに付与される。図27、図28、図29はポリシリコンTFTが大粒径の単結晶シリコン粒14Aに対してずれて配置された例を示す。この場合には、島状領域が大粒径の単結晶シリコン粒を取り囲む不均一な結晶性のシリコンを含んで構成されるために、良好な電気特性をポリシリコンTFTに付与することができない。
図30は複数のポリシリコンTFTにより構成されるインバータ回路の例を示す。これら複数のポリシリコンTFTは半導体薄膜14内において規則的に配置された大粒径の単結晶シリコン粒内にそれぞれ正確に配置された状態で相互配線されている。従って、インバータ回路の電気特性がこれらポリシリコンTFTに付与される良好な電気特性に対応して向上する。
尚、図26〜図30は半導体薄膜14内の単結晶シリコン粒14Aに対するポリシリコンTFTの配置を説明するための模式図であり、この半導体薄膜14は図9に示す工程において上述の島状領域に区分される。従って、大粒径のシリコン粒14AがポリシリコンTFTの完成時にこれら図面に示すような形状で実在することはない。
本実施形態の薄膜半導体装置では、複数のアライメントマークMKが半導体薄膜14の結晶化用に半導体薄膜14と一体化される。これらアライメントマークMKは半導体薄膜14を結晶化する際のマスク位置あるいはポリシリコンTFT等の半導体能動素子を半導体薄膜14内に形成する際のマスク位置を決定するための基準として用いることができる。従って、半導体薄膜14の結晶化により得られる大粒径の単結晶半導体粒14Aの範囲内に高い信頼性で半導体能動素子を形成することが可能となる。また、横方向成長の成長方向も位相シフタPSの設計段階で決めることができるため、ポリシリコンTFTの電流方向に対応したシリコンの面方位も決めることが可能となる。
さらに上述のように位相変調エキシマレーザ結晶化法を用いて単結晶シリコン粒を横方向成長させる場合、成長方向はシリコンの低指数面であるため、(110)もしくは(001)方向となる。そのため、この成長方向を示すような形状のアライメントマークMKを形成することで、優先配向を示すことができる。結晶シリコンの移動度には、電流方向の面方位によって差があることがわかっているが、上述の構成を用いることで、決められた配向に沿って半導体能動素子を形成することが可能である。
上述の実施形態において、図3に示す絶縁基板10に形成されるアライメントマークMKは、レーザ照射により刻印されるようにしてもよい。また、アライメントマークMKはこのように絶縁基板10に形成されるだけでなく、半導体薄膜に形成されてもよいし、半導体薄膜の下地として形成される絶縁膜に形成されてもよい。さらに、アライメントマークMKは、溝や、開口の凹状体のパターンでもよいし、結晶化部分、成膜などの凸状パターンでもよい。上述の実施形態は、基板に形成されたアライメントマークMKに位置合わせして結晶化領域や、機能素子を形成した例である。
以下、本発明の第2実施形態に係る薄膜半導体装置について添付図面を参照して説明する。この薄膜半導体装置は、薄膜半導体基板が図31〜図36に示す工程により形成されることを除いて第1実施形態と同様に形成されるポリシリコンTFTである。図31〜図36では、第1実施形態と同様部分を同一参照符号で示し、重複する説明を省略あるいは簡略化する。
図31から図36はこのポリシリコンTFTを製造するために順次行われる製造工程を示す。ここで、図31〜図36の(A)は部分的な断面図であり、図31〜図36の(B)は部分的な平面図である。
図31の(A)および(B)に示す工程では、石英または無アルカリガラス等からなる絶縁基板10が用意され、スクラバ洗浄やフッ酸に浸す等の前処理がこの絶縁基板10に対して行われる。ここでは、例えばコーニング社製のガラス#1737が絶縁基板10として用いられる。続いて、絶縁基板10が例えば厚さ50nmのシリコン窒化膜(SiN)12で覆われ、シリコン窒化膜12が例えば厚さ100nmのシリコン酸化膜(SiO)13で覆われる。シリコン窒化膜12は例えば低温プラズマCVD法により半導体基板10上に形成され、シリコン酸化膜13は例えば低温プラズマCVD法によりシリコン窒化膜12上に形成される。
図32の(A)および(B)に示す工程では、レジスト材がシリコン酸化膜13上に塗布される。このレジスト材はフォトマスクを用いて選択的に露光され、この露光部分を除去することにより現像され、シリコン酸化膜13上にレジストパターン11として残される。このレジストパターン11は例えば図32の(B)に示すような”+”形状に設定された複数の開口OPを有し、絶縁基板10は開口OP内で露出される。図32の(A)および(B)においては、複数の開口OPのうちの1個が示されている。
図33の(A)および(B)に示す工程では、シリコン酸化膜13およびシリコン窒化膜12がレジストパターン11をマスクとして用いて反応性イオンエッチング(RIE)処理される。このエッチング処理は、レジストパターン11の開口OPに対応するシリコン酸化膜13およびシリコン窒化膜12の部分を除去し、これにより図33の(B)に示すような”+”形状の溝GV2を形成する。
図34の(A)および(B)に示す工程では、レジストパターン11が除去され、例えば厚さ200nmの非晶質の半導体薄膜14が溝GV2を覆ってシリコン酸化膜13上に形成される。半導体薄膜14は例えば低温プラズマCVD(CVD: Chemical Vapor Deposition)法によりシリコン酸化膜13上に堆積されるアモルファスシリコン膜(a−Si)である。半導体薄膜14の形成後、ボロン(B)が能動素子であるポリシリコンTFTの閾値制御のためにイオンシャワードーピング法により半導体薄膜14に添加される。また、B以外のドーパントとしてBFを用いてもよい。
半導体薄膜14はシリコン酸化膜13およびシリコン窒化膜12に形成された溝GV2に対応して窪み、これにより”+”形状であって結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークMKを半導体薄膜14に付加する。このアライメントマークMKは周辺領域に対する光反射率の差異から識別可能である。
このようにして半導体薄膜14の結晶化に用いられる薄膜半導体基板が完成する。
図35の(A)および(B)に示す工程では、上述の薄膜半導体基板が水平な二次元平面内で移動可能な基板ステージ上に載置され、位相シフタPSとの位置合せが行われる。この位相シフタPSは第1実施形態と同様である複数の照準パターンRP、位相シフトパターンSP、および位相シフタ基板PLにより構成される。位相シフタPSと薄膜半導体基板とは複数のアライメントマークMKを基準にして位置合せされる。薄膜半導体基板は基板ステージごと移動される。
図36の(A)および(B)に示す工程は、レーザアニール処理がアライメントマークMKを上述の移動により図36の(B)に示すように照準パターンRPの中央に設定した状態で位相変調エキシマレーザ結晶化法により行われる。ここでは、例えば波長λ=248nmのKrFエキシマレーザが上述の位相シフタPSを介してこの薄膜半導体基板に照射される。エキシマレーザはエネルギー密度500mJ/cm2で位相シフトパターンSPの範囲に限定して照射され、位相シフトパターンSPはこのエキシマレーザを回折させて薄膜半導体基板側の半導体薄膜14上のエキシマレーザ強度に強弱を持たせるように機能する。すなわち、
エキシマレーザは位相シフトパターンSPにより強度変調されて半導体薄膜14に入射し、半導体薄膜14のアモルファスシリコンを溶融再結晶化する。
レーザアニール処理の結果、半導体薄膜14は複数の単結晶シリコン粒が大粒径で規則的に並び、それぞれ無数にある小粒径の単結晶シリコン粒である多結晶シリコンまたは非晶質シリコンに囲まれた状態の多結晶シリコン膜となる。複数のアライメントマークMKはレーザアニール処理後の工程で繰り返されるフォトリソグラフィでも位置合せの基準として利用可能であるため、最後のフォトリソグラフィが行われるまで残すことも可能である。
本実施形態では、複数の窪みが半導体薄膜14と一体化される複数のアライメントマークMKとして形成されることから、第1実施形態と同様に半導体薄膜14の結晶化により得られる大粒径の単結晶半導体粒の範囲内に高い信頼性でポリシリコンTFTを形成することが可能となる。
以下、本発明の第3実施形態に係る薄膜半導体装置について添付図面を参照して説明する。この薄膜半導体装置は、薄膜半導体基板が図37〜図41に示す工程により形成されることを除いて第1実施形態と同様に形成されるポリシリコンTFTである。図37〜図41では、第1実施形態と同様部分を同一参照符号で示し、重複する説明を省略あるいは簡略化する。
図37から図41はこのポリシリコンTFTを製造するために順次行われる製造工程を示す。ここで、図37〜図41の(A)は部分的な断面図であり、図37〜図41の(B)は部分的な平面図である。
図37の(A)および(B)に示す工程では、石英または無アルカリガラス等からなる絶縁基板10が用意され、スクラバ洗浄やフッ酸に浸す等の前処理がこの絶縁基板10に対して行われる。ここでは、例えばコーニング社製のガラス#1737が絶縁基板10として用いられる。続いて、絶縁基板10が例えば厚さ50nmのシリコン窒化膜(SiN)12で覆われ、シリコン窒化膜12が例えば厚さ100nmのシリコン酸化膜(SiO)13で覆われ、シリコン酸化膜13が例えば厚さ200nmの非晶質の半導体薄膜14で覆われる。シリコン窒化膜12は例えば低温プラズマCVD法により半導体基板10上に形成され、シリコン酸化膜13は例えば低温プラズマCVD法によりシリコン窒化膜12上に形成され、半導体薄膜14は例えば低温プラズマCVD(CVD: Chemical Vapor Deposition)法によりシリコン酸化膜13上に堆積されるアモルファスシリコン膜(a−Si)である。半導体薄膜14の形成後、ボロン(B)が能動素子であるポリシリコンTFTの閾値制御のためにイオンシャワードーピング法により半導体薄膜14に添加される。また、B以外のドーパントとしてBFを用いてもよい。
図38の(A)および(B)に示す工程では、レジスト材が半導体薄膜14上に塗布される。このレジスト材11はフォトマスクを用いて選択的に露光され、この露光部分を除去することにより現像され、絶縁基板10上にレジストパターン11として残される。このレジストパターン11は例えば図38の(B)に示すような”+”形状に設定された複数の開口OPを有し、絶縁基板10は開口OP内で露出される。図38の(A)および(B)においては、複数の開口OPのうちの1個が示されている。
図39の(A)および(B)に示す工程では、半導体薄膜14がレジストパターン11をマスクとして用いて反応性イオンエッチング(RIE)処理される。このエッチング処理は、レジストパターン11の開口OPに対応する半導体薄膜14の部分を除去し、これにより図39の(B)に示すような”+”形状の開口を形成する。このようにして複数の開口が形成され、これらが半導体薄膜14に付加されて結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークMKとして機能する。このアライメントマークMKは周辺領域に対する光反射率の差異から識別可能である。
このようにして半導体薄膜14の結晶化に用いられる薄膜半導体基板が完成する。
図40の(A)および(B)に示す工程では、上述の薄膜半導体基板が水平な二次元平面内で移動可能な基板ステージ上に載置され、位相シフタPSとの位置合せが行われる。この位相シフタPSは第1実施形態と同様である複数の照準パターンRP、位相シフトパターンSP、および位相シフタ基板PLにより構成される。位相シフタPSと薄膜半導体基板とは複数のアライメントマークMKを基準にして位置合せされる。薄膜半導体基板は基板ステージごと移動される。
図41の(A)および(B)に示す工程は、レーザアニール処理がアライメントマークMKを上述の移動により図41の(B)に示すように照準パターンRPの中央に設定した状態で位相変調エキシマレーザ結晶化法により行われる。ここでは、例えば波長λ=248nmのKrFエキシマレーザが上述の位相シフタPSを介してこの薄膜半導体基板に照射される。エキシマレーザはエネルギー密度500mJ/cm2で位相シフトパターンSPの範囲に限定して照射され、位相シフトパターンSPはこのエキシマレーザを回折させて薄膜半導体基板側の半導体薄膜14上のエキシマレーザ強度に強弱を持たせるように機能する。すなわち、エキシマレーザは位相シフトパターンSPにより強度変調されて半導体薄膜14に入射し、半導体薄膜14のアモルファスシリコンを溶融再結晶化する。
レーザアニール処理の結果、半導体薄膜14は複数の単結晶シリコン粒が大粒径で規則的に並び、それぞれ無数にある小粒径の単結晶シリコン粒である多結晶シリコンまたは非晶質シリコンに囲まれた状態の多結晶シリコン膜となる。複数のアライメントマークMKはレーザアニール処理後の工程で繰り返されるフォトリソグラフィでも位置合せの基準として利用可能であるため、最後のフォトリソグラフィが行われるまで残すことも可能である。
本実施形態では、複数の開口が半導体薄膜14と一体化される複数のアライメントマークMKとして形成されることから、第1実施形態と同様に半導体薄膜14の結晶化により得られる大粒径の単結晶半導体粒の範囲内に高い信頼性でポリシリコンTFTを形成することが可能となる。
以下、本発明の第4実施形態に係る薄膜半導体装置について添付図面を参照して説明する。この薄膜半導体装置は、薄膜半導体基板が図42〜図45に示す工程により形成されることを除いて第1実施形態と同様に形成されるポリシリコンTFTである。図42〜図45では、第1実施形態と同様部分を同一参照符号で示し、重複する説明を省略あるいは簡略化する。
図42から図45はこのポリシリコンTFTを製造するために順次行われる製造工程を示す。ここで、図42および図43の(A)は部分的な断面図であり、図42および図43の(B)は部分的な平面図である。
図42の(A)および(B)に示す工程では、石英または無アルカリガラス等からなる絶縁基板10が用意され、スクラバ洗浄やフッ酸に浸す等の前処理がこの絶縁基板10に対して行われる。ここでは、例えばコーニング社製のガラス#1737が絶縁基板10として用いられる。続いて、絶縁基板10が例えば厚さ50nmのシリコン窒化膜(SiN)12で覆われ、シリコン窒化膜12が例えば厚さ100nmのシリコン酸化膜(SiO)13で覆われ、シリコン酸化膜13が例えば厚さ200nmの非晶質の半導体薄膜14で覆われる。シリコン窒化膜12は例えば低温プラズマCVD法により半導体基板10上に形成され、シリコン酸化膜13は例えば低温プラズマCVD法によりシリコン窒化膜12上に形成され、半導体薄膜14は例えば低温プラズマCVD(CVD: Chemical Vapor Deposition)法によりシリコン酸化膜13上に堆積されるアモルファスシリコン膜(a−Si)である。半導体薄膜14の形成後、ボロン(B)が能動素子であるポリシリコンTFTの閾値制御のためにイオンシャワードーピング法により半導体薄膜14に添加される。また、B以外のドーパントとしてBFを用いてもよい。
このようにして半導体薄膜14の結晶化に用いられる薄膜半導体基板が用意される。
図43の(A)および(B)に示す工程では、上述の薄膜半導体基板が水平な二次元平面内で移動可能な基板ステージ上に載置され、大まかな位置合わせにより位相シフタPSに対向する位置に配置される。位相シフタPSは、遮光性材料からなる複数のマーキングパターンMP、光透過性材料からなる位相シフトパターンSP、並びに複数のマーキングパターンMPおよび位相シフトパターンSPを支持する透明ガラス等の位相シフタ基板PLにより構成される。複数のマーキングパターンMPは各々図43の(B)に示すような”+”形状の開口を持ち、位相シフトパターンSPは第1実施形態と同様に構成される。
図44に示す工程では、レーザトリミング処理が上述のように薄膜半導体基板を位相シフタに対向させた状態で行われる。このレーザトリミング処理では、レーザがトリミング用のエネルギー密度でマーキングパターンMPの範囲に限定して照射され、さらにマーキングパターンMPの開口を透過して半導体薄膜14に入射する。これにより、半導体薄膜14はマーキングパターンMPの開口形状に対応してシリコン酸化膜13上で部分的にトリミングされる。こうして半導体薄膜14に得られた”+”形状の開口は、半導体薄膜14に付加されて結晶化基準位置を示すアライメントマークMKとして機能する。アライメントマークMKは周辺領域に対する光反射率の差異から識別可能である。図43の(A)および(B)においては、複数のアライメントマークMKのうちの1個が示されている。
図45に示す工程では、レーザアニール処理が位相変調エキシマレーザ結晶化法により行われる。このレーザアニール処理では、上述の薄膜半導体基板がトリミング処理された位置を基準とし、例えば波長λ=248nmのKrFエキシマレーザが位相シフタPSを介して薄膜半導体基板に照射される。エキシマレーザはエネルギー密度500mJ/cm2で位相シフトパターンSPの範囲に限定して照射され、位相シフトパターンSPはこのエキシマレーザを回折させて薄膜半導体基板側の半導体薄膜14上のエキシマレーザ強度に強弱を持たせるように機能する。すなわち、エキシマレーザは位相シフトパターンSPにより強度変調されて半導体薄膜14に入射し、半導体薄膜14のアモルファスシリコンを溶融再結晶化する。
レーザアニール処理の結果、半導体薄膜14は複数の単結晶シリコン粒が大粒径で規則的に並び、それぞれ無数にある小粒径の単結晶シリコン粒である多結晶シリコンまたは非晶質シリコンに囲まれた状態の多結晶シリコン膜となる。
複数のアライメントマークMKはレーザアニール処理後の工程で繰り返されるフォトリソグラフィで位置合せの基準として利用可能であるため、最後のフォトリソグラフィが行われるまで残すことも可能である。
本実施形態では、複数の開口が半導体薄膜14と一体化される複数のアライメントマークMKとしてレーザトリミング処理で形成される。レーザトリミング処理は大まかな位置合せにより薄膜半導体基板を位相シフタPSに対向する位置に配置した状態で行われ、これに続くレーザアニール処理はレーザトリミング処理のために配置された薄膜半導体基板の位置を維持して行われる。従って、このレーザアニール処理において半導体薄膜14内に形成される大粒径の単結晶シリコン粒と複数のアライメントマークMKとを所定の位置関係にするために薄膜半導体基板と位相シフタPSとを正確に位置合わせする必要がない。また、レーザアニール処理後の工程で繰り返されるフォトリソグラフィで位置合せの基準としてこれらアライメントマークMKを利用することにより第1実施形態と同様に大粒径の単結晶半導体粒の範囲内に高い信頼性でポリシリコンTFTを形成することが可能となる。
以下、本発明の第5実施形態に係る薄膜半導体装置について添付図面を参照して説明する。この薄膜半導体装置は、薄膜半導体基板が図46〜図48に示す工程により形成されることを除いて第1実施形態と同様に形成されるポリシリコンTFTである。図46〜図48では、第1実施形態と同様部分を同一参照符号で示し、重複する説明を省略あるいは簡略化する。
図46から図48はこのポリシリコンTFTを製造するために順次行われる製造工程を示す部分的な断面図である。
図46に示す工程では、石英または無アルカリガラス等からなる絶縁基板10が用意され、スクラバ洗浄やフッ酸に浸す等の前処理がこの絶縁基板10に対して行われる。ここでは、例えばコーニング社製のガラス#1737が絶縁基板10として用いられる。続いて、絶縁基板10が例えば厚さ50nmのシリコン窒化膜(SiN)12で覆われ、シリコン窒化膜12が例えば厚さ100nmのシリコン酸化膜(SiO)13で覆われ、シリコン酸化膜13が例えば厚さ200nmの非晶質の半導体薄膜14で覆われる。シリコン窒化膜12は例えば低温プラズマCVD法により半導体基板10上に形成され、シリコン酸化膜13は例えば低温プラズマCVD法によりシリコン窒化膜12上に形成され、半導体薄膜14は例えば低温プラズマCVD(CVD: Chemical Vapor Deposition)法によりシリコン酸化膜13上に堆積されるアモルファスシリコン膜(a−Si)である。半導体薄膜14の形成後、ボロン(B)が能動素子であるポリシリコンTFTの閾値制御のためにイオンシャワードーピング法により半導体薄膜14に添加される。また、B以外のドーパントとしてBFを用いてもよい。
このようにして半導体薄膜14の結晶化に用いられる薄膜半導体基板が用意される。
図47に示す工程では、上述の薄膜半導体基板が水平な二次元平面内で移動可能な基板ステージ上に載置され、大まかに位置合わせにより位相シフタPSに対向する位置に配置される。位相シフタPSは、遮光性材料からなる複数のマーキングパターンMP、光透過性材料からなる位相シフトパターンSP、並びに複数のマーキングパターンMPおよび位相シフトパターンSPを支持する透明ガラス等の位相シフタ基板PLにより構成される。複数のマーキングパターンMPは各々スリット状の開口を持ち、位相シフトパターンSPは第1実施形態と同様に構成される。
図48に示す工程では、レーザアニール処理が位相変調エキシマレーザ結晶化法により行われる。このレーザアニール処理では、上述の薄膜半導体基板が上述のように位相シフタに対向させた状態に維持され、例えば波長λ=248nmのKrFエキシマレーザが位相シフタPSを介して薄膜半導体基板に照射される。エキシマレーザはエネルギー密度500mJ/cm2で位相シフタPS全体に照射される。エキシマレーザは、一方でマーキングパターンMPの開口を介して半導体薄膜14に入射し、他方で位相シフトパターンSPにより強度変調されて半導体薄膜14に入射し、それぞれ半導体薄膜14のアモルファスシリコンを溶融再結晶化する。
レーザアニール処理の結果、半導体薄膜14は位相シフトパターンSPに対応する範囲において複数の単結晶シリコン粒が大粒径で規則的に並び、それぞれ無数にある小粒径の単結晶シリコン粒である多結晶シリコンまたは非晶質シリコンに囲まれた状態の多結晶シリコン膜となる。また、マーキングパターンMPに対応する範囲では、アライメントマークMKが図48に拡大して示すような平面構造で半導体薄膜14内に形成される。このアライメントマークMKは非晶質シリコンに囲まれた状態で直線的に伸びる多結晶シリコン膜で構成される。半導体薄膜14を照明した場合、アライメントマークMKの多結晶シリコン膜は黄色に見え、これを取り囲む非晶質シリコンは赤色に見える。従って、アライメントマークMKはこのような色の差異から識別可能である。また、複数のアライメントマークMKはレーザアニール処理後の工程で繰り返されるフォトリソグラフィで位置合せの基準として利用可能であるため、最後のフォトリソグラフィが行われるまで残すことも可能である。ちなみに、薄膜半導体基板とフォトマスクとの位置合せをこのフォトリソグラフィで行う場合には、図49に示すような照準パターンRPがフォトマスクに設けられ、薄膜半導体基板とフォトマスクとの位置がアライメントマークMKをこの照準パターンRPの中央に配置させるように調整される。
本実施形態では、位相シフトパターンSPと一緒にマーキングパターンMPを位相シフタPSに設け、この位相シフタPSを用いてレーザアニール処理を行うという極めて簡単な手法で複数のアライメントマークMKを得ることができる。レーザアニール処理後の工程で繰り返されるフォトリソグラフィで位置合せの基準としてこれらアライメントマークMKを利用すれば、第1実施形態と同様に大粒径の単結晶半導体粒の範囲内に高い信頼性でポリシリコンTFTを形成することが可能になる。また、これらアライメントマークMKはレーザアニール処理から独立した処理で形成されないため、第1実施形態においてレーザアニール処理を行う際に必要とされるような薄膜半導体基板と位相シフタPSとの位置合せが不要となる。これに伴い、製造プロセス数および製造時間も低減できるため、製造コストを低く抑えることが可能となる。
以下、本発明の第6実施形態に係るレーザ結晶化装置について添付図面を参照して説明する。このレーザ結晶化装置は第1、第2、および第3実施形態の薄膜半導体装置の製造において得られる薄膜半導体基板に対してレーザアニール処理を行うために用いられるものである。
図50はこのレーザ結晶化装置に対して薄膜半導体基板を出し入れするためのトランスファロボットの概略的な構成を示す。このトランスファロボットは、レーザ結晶化装置の大部分を収容するアニールチャンバ31、処理前の薄膜半導体基板用カセットを載置するローダ32、処理後の薄膜半導体基板用カセットを載置するアンローダ33、薄膜半導体基板をローダからレーザ結晶化装置に搬入し処理後にレーザ結晶化装置からアンローダ33に搬出するトランスファアーム34を含む。
図51はレーザ結晶化装置の構成を示す。このレーザ結晶化装置はエキシマレーザ光源35、基板ステージ36、マスクステージ37、ステージ駆動部38、走査光学系39、アライメント検出部40、基板検出部41、および制御部42を含む。エキシマレーザ光源35はアニールチャンバ31の外部に配置され、波長λ=248nmのKrFエキシマレーザを発生する。このエキシマレーザはエキシマレーザ光源35からアニールチャンバ31の内部に導かれる。このアニールチャンバ31内では、基板ステージ36が薄膜半導体基板14Sを載置して水平な二次元平面内で移動可能である。マスクステージ37は基板ステージ36の上方に配置され、位相シフタPSを載置して水平な二次元平面内で移動可能である。ここで、マスクステージ37は位相シフタPSを透過するエキシマレーザを遮らないように位相シフタPSの外縁にだけ接触するように構成されている。ステージ駆動部38は基板ステージ36およびマスクステージ37の位置を調整すると共にこれらを薄膜半導体基板14Sの長さ方向に掃引する。走査光学系39はエキシマレーザ光源35からのエキシマレーザの照射方向をミラー39Aで変化させ、位相シフタPSの位相シフトパターンSPを介して薄膜半導体基板14Sに入射させる。薄膜半導体基板14Sは走査光学系39からのエキシマレーザにより幅方向に走査される。アライメント検出部40は位相シフタPS側の照準パターンRPと薄膜半導体基板側のアライメントマークMKとのアライメント状態を検出する光学エリアセンサである。基板検出部41は、トランスファアーム34によって基板ステージ36に載置された薄膜半導体基板14Sの載置状態を検出するために表面において露出するように基板ステージ36に埋め込まれる複数の光学センサで構成される。制御部42は基板検出部41およびアライメント検出部40からの信号に基づいてステージ駆動部38、走査光学系39、エキシマレーザ光源35を制御する。尚、図51で省略されているが、基板ステージ36およびマスクステージ37は制御部42の制御に従ってステージ駆動部38により駆動され、薄膜半導体基板14Sと位相シフタPSとをほぼ水平に設定する傾き調整機構を含んでいる。
次に、このレーザ結晶化装置の動作について説明する。薄膜半導体基板14Sがトランスファアーム34により基板ステージ36に載置されると、この薄膜半導体基板14Sの載置状態が基板検出部41から制御部42に通知される。これに伴い、制御部42はステージ駆動部38を制御し、この制御によりステージ駆動部38は薄膜半導体基板14Sが位相シフタPSにほぼ対向するように基板ステージ36を移動させる。ここで、制御部42はステージ駆動部38を制御し、この制御によりステージ駆動部38はアライメント検出部40を横切るように基板ステージ36およびマスクステージ37を薄膜半導体基板14Sの長さ方向に掃引させる。制御部42はこの間においてアライメント検出部40によって検出されるアライメントマークMKと照準パターンRPとのアライメント状態を参照してステージ駆動部38を制御する。この制御において、ステージ駆動部38は、図52に示すように、各アライメントマークMKが対応照準パターンRPの中央に設定されるように基板ステージ36の位置を調整する。また、アライメントマークMKまたは照準パターンRPが歪んでいる場合には、傾き調整機構により薄膜半導体基板14Sまたは位相シフタPSの傾きが修正される。こうして、位相シフタPSと薄膜半導体基板14Sとのアライメント状態の調整が完了すると、制御部42はエキシマレーザ光源35および走査光学系39を制御して位相シフタPSの位相シフトパターンSPを介してエキシマレーザを薄膜半導体基板14Sの半導体薄膜14に照射すると共に、ステージ駆動部38を制御して走査光学系39を横切るように基板ステージ36およびマスクステージ37を薄膜半導体基板14Sの長さ方向に掃引させる。これにより、半導体薄膜14の結晶化が上述の実施形態で説明したように行われる。
本実施形態のレーザ結晶化装置では、エキシマレーザ光源35および走査光学系39がアライメントマークによって示される結晶化基準位置に対して固定された位相シフタPSを介して半導体薄膜14にレーザ光を照射するレーザ照射部を構成する。これにより、第6実施形態と同様に結晶化においてアライメントマークMKに対して所定の位置関係にある大粒径の単結晶半導体粒を半導体薄膜14内に得ることができる。従って、大粒径の単結晶半導体粒の範囲内にポリシリコンTFTのような半導体能動素子を高い信頼性で形成するためにアライメントマークMKを利用することが可能となる。
以下、本発明の第7実施形態に係るレーザ結晶化装置について添付図面を参照して説明する。このレーザ結晶化装置は第4実施形態の薄膜半導体装置の製造において得られる薄膜半導体基板14Sに対してレーザアニール処理行うために用いられ、図51に示すアライメント検出部40を図53に示す一対のレーザ加工ユニット43に置き換えて制御部42の構成を変更したことを除いて第6実施形態と同様に構成される。図53では、第6実施形態と同様部分を同一参照符号で示し、重複する説明を省略あるいは簡略化する。
一対のレーザ加工ユニット43は、走査光学系39に隣接して図44に示す位相シフタPSの幅方向に並べられ、位相シフタPSの両端部付近に配置されるマーキングパターンMKにトリミング用のレーザを照射する。また、制御部42は動作において次の制御を行うように変更されている。
薄膜半導体基板14Sがトランスファアーム34により基板ステージ36に載置されると、この薄膜半導体基板14Sの載置状態が基板検出部41から制御部42に通知される。これに伴い、制御部42はステージ駆動部38を制御し、この制御によりステージ駆動部38は薄膜半導体基板14Sが位相シフタPSにほぼ対向するように基板ステージ36を移動させる。この後、制御部42はこれらレーザ加工ユニット43を制御して位相シフタPSのマーキングパターンMPを介してトリミング用レーザを薄膜半導体基板14Sの半導体薄膜14に照射すると共に、ステージ駆動部38を制御してレーザ加工ユニット43を横切るように基板ステージ36およびマスクステージ37を薄膜半導体基板14Sの長さ方向に掃引させる。これにより図45に示すようなアライメントマークMKが形成される。
この後、薄膜半導体基板14Sと位相シフタPSとの位置関係を維持したまま、制御部42はエキシマレーザ光源35および走査光学系39を制御して位相シフタPSの位相シフトパターンSPを介してエキシマレーザを薄膜半導体基板14Sの半導体薄膜14に照射すると共に、ステージ駆動部38を制御して走査光学系39を横切るように基板ステージ36およびマスクステージ37を薄膜半導体基板14Sの長さ方向に掃引させる。これにより、半導体薄膜14の結晶化が第4実施形態で説明したように行われる。
本実施形態のレーザ結晶化装置では、エキシマレーザ光源35および走査光学系39が結晶化基準位置に対して固定された位相シフタPSを介して半導体薄膜14にレーザ光を照射するレーザ照射部を構成する。これにより、第6実施形態と同様に結晶化においてアライメントマークMKに対して所定の位置関係にある大粒径の単結晶半導体粒を半導体薄膜14内に得ることができる。従って、大粒径の単結晶半導体粒の範囲内にポリシリコンTFTのような半導体能動素子を高い信頼性で形成するためにアライメントマークMKを利用することが可能となる。
特に本実施形態では、トリミング用のレーザがレーザトリミング処理においてレーザ加工ユニット43から位相シフタPSのマーキングパターンMPを介して半導体薄膜14に照射される。また、エキシマレーザがレーザアニール処理においてレーザ照射部から位相シフタPSの位相シフトパターンSPを介して半導体薄膜14に照射される。位相シフトパターンSPとマーキングパターンMPとは位相シフタPS上で所定の位置関係に固定されているため、薄膜半導体基板14Sが大まかな位置合せにより位相シフタPSに対向する位置に配置され、この状態を維持してレーザトリミング処理およびレーザアニール処理が行われる。すなわち、半導体薄膜14内に形成される大粒径の単結晶シリコン粒と複数のアライメントマークMKとを所定の位置関係にするために薄膜半導体基板14Sと位相シフタPSとの正確な位置合せを行う必要がない。
以下、本発明の第8実施形態に係るレーザ結晶化装置について添付図面を参照して説明する。このレーザ結晶化装置は第5実施形態の薄膜半導体装置の製造において得られる薄膜半導体基板14Sに対してレーザアニール処理を行うために用いられ、図51に示すアライメント検出部40が図54に示すように省略して制御部42の構成を変更したことを除いて第6実施形態と同様に構成される。図54では、第6実施形態と同様部分を同一参照符号で示し、重複する説明を省略あるいは簡略化する。
制御部42は動作において次の制御を行うように変更されている。薄膜半導体基板14Sがトランスファアーム34により基板ステージ36に載置されると、この薄膜半導体基板14Sの載置状態が基板検出部41から制御部42に通知される。これに伴い、制御部42はステージ駆動部38を制御し、この制御によりステージ駆動部38は薄膜半導体基板14Sが位相シフタPSにほぼ対向するように基板ステージ36を移動させる。
この後、薄膜半導体基板14Sと位相シフタPSとの位置関係を維持したまま、制御部42はエキシマレーザ光源35および走査光学系39を制御して位相シフタPSのマーキングパターンMPおよび位相シフトパターンSPを介してエキシマレーザを薄膜半導体基板14Sの半導体薄膜14に照射すると共に、ステージ駆動部38を制御して走査光学系39を横切るように基板ステージ36およびマスクステージ37を薄膜半導体基板14Sの長さ方向に掃引させる。これにより、半導体薄膜14の結晶化およびアライメントマークMKの形成が第5実施形態で説明したように行われる。
本実施形態のレーザ結晶化装置では、エキシマレーザ光源35および走査光学系39が結晶化基準位置に対して固定された位相シフタPSを介して半導体薄膜14にレーザ光を照射するレーザ照射部を構成する。これにより、第6実施形態と同様に結晶化においてアライメントマークMKに対して所定の位置関係にある大粒径の単結晶半導体粒を半導体薄膜14内に得ることができる。従って、大粒径の単結晶半導体粒の範囲内にポリシリコンTFTのような半導体能動素子を高い信頼性で形成するためにアライメントマークMKを利用することが可能となる。
特に本実施形態では、エキシマレーザがレーザアニール処理においてレーザ照射部から位相シフタPSのマーキングパターンMPおよび位相シフトパターンSPを介して半導体薄膜14に照射される。位相シフトパターンSPとマーキングパターンMPとは位相シフタPS上で所定の位置関係に固定されているため、薄膜半導体基板14Sが大まかな位置合せにより位相シフタPSに対向する位置に配置され、この状態を維持してレーザアニール処理が行われる。すなわち、半導体薄膜14内に形成される大粒径の単結晶シリコン粒と複数のアライメントマークMKとを所定の位置関係にするために薄膜半導体基板14Sと位相シフタPSとの正確な位置合せを行う必要がない。また、この場合には、第7実施形態でレーザ加工ユニット43を用いて行われるレーザトリミング処理も不要となる。
尚、本発明は上述の実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で様々に変形可能である。
上述の実施形態では、レーザ結晶化装置が走査型であったが、例えば複数のアクティブマトリクス型液晶表示装置を単一の薄膜半導体基板上に形成するような場合において一般的に用いられるステッパ型であってもよい。この場合には、エキシマレーザが位相シフタPSの位相シフトパターンSPまたはこの位相シフトパターンSPおよびマーキングパターンMPに全体的に介して、液晶表示装置の数に対応して区分される薄膜半導体基板の一部に照射される。
また、走査型またはステッパ型のいずれかのレーザ結晶化装置を用いて例えば4個の区分領域からなる薄膜半導体基板の結晶化を行う場合には、例えば9個のアライメントマークMKが図55の(A)に示すように配置される。各アライメントマークMKが図55の(B)に示すような形状である場合には、例えば図55の(C)に示すような照準パターンRPをこのアライメントマークMKに重ねるようにして半導体薄膜14を結晶化する際のマスク位置あるいは半導体薄膜14内に半導体能動素子を形成する際のマスク位置を決定することが可能である。
また、18個のアライメントマークMKが図56の(A)に示すように9個の区分領域からなる薄膜半導体基板に配置されても良い。この場合、2個のアライメントマークMKが各区分領域に配置され、図56の(B)および(C)に示す向きにそれぞれ設定される。
また、複数のアライメントマークMKが図55に示すように配置される場合、位相シフタPSの照準パターンRPまたはマーキングパターンMPは図57に示すような形状および配置に設定されても良い。さらに、半導体薄膜14内に半導体能動素子を形成するフォトリソグラフィに用いられるフォトマスクにも、これらと同様の照準パターンを設けることにより、これらアライメントマークMKを基準にしてフォトマスクと薄膜半導体基板14Sとの位置合せを正確に行うことができる。
さらに、照準パターンRPまたはマーキングパターンMPは図58に示すような形状および配置に設定されてもよい。
尚、図57および図58に示すような照準パターンRPまたはマーキングパターンMPは半導体薄膜14を結晶化するレーザアニール処理に用いられる位相シフタPSあるいは半導体薄膜14内に半導体能動素子を形成するフォトリソグラフィに用いられるフォトマスクとマスクステージ37との位置関係を検出するためにも用いることができる。
また、上述の実施形態で、アライメントマークMKが照準パターンRPの中央に位置するようにアライメント状態が調整されたが、例えば図59に示すように複数の位置センサ44を基板ステージ36およびマスクステージ37に埋め込み、アライメントマークMKおよび照準パターンRPを含むような所定範囲に紫外光を照射してこれらアライメントマークMKおよび照準パターンRPの位置を独立に検出することによりアライメント状態を調整してもよい。また、これら位置センサ44からの信号に基づいて得られる座標位置に対して例えば最小自乗法による演算を制御部42で行うことにより薄膜半導体基板14Sの位置および位相シフタPSあるいはフォトマスクの正確な位置を確認することもできる。
また、レーザ結晶化装置が例えば図60に示すようなプロジェクション型である場合には、例えば位相シフタPSがミラー39Aとエキシマレーザ光源35の間に配置される。この場合、ステージ位置決定用パターンSTPが図61に示すように位相シフタPSに付加され、受光部材45がステージ36上に配置され、さらにビームセンサ46この受光部材45の裏側に取り付けられる。このビームセンサ46はビーム強度計測装置47に接続される。上述の構成では、予め薄膜半導体基板14Sの二次元座標位置(x,y)が上述の位置センサ44により計測され、続いてエキシマレーザがステージ位置決定用パターンSTPを介して受光部材45に照射される。ビーム強度計測装置47はこのときにビームセンサ46から得られる信号により、ステージ位置決定用パターンSTPの二次元座標位置(a,b)を計測する。図51または図54に示す制御部42はこれら座標位置(a,b)および座標位置(x,y)との位置関係に基づいて基板ステージ36の位置を決定する。
上述の実施形態では、KrFエキシマレーザ(λ=248nm)がエネルギー光として用いられているが、他に例えばXeCl(λ=308nm)、XeF(λ=351nm)、ArF(λ=193nm)も利用可能である。
また、上述の実施形態では、ポリシリコンTFTが半導体薄膜14を用いて形成されたが、例えばMIS素子、バイポーラトランジスタやダイオードのようなポリシリコンTFT以外の半導体能動素子が半導体薄膜14を用いて形成されてもよい。
また、レーザ結晶化装置は図63に示すように構成されてもよい。このレーザ結晶化装置では、結像光学系39Bが位相シフタPSと薄膜半導体基板14Sとの間に配置され、位相シフタPSと薄膜半導体基板14Sとが結像光学系39Bを介して光学的に共役に配置される。すなわち、薄膜半導体基板14Sは、位相シフタPSと光学的に共役な面(結像光学系39Bの像面)に設定されている。結像光学系39Bは、その瞳面に配置された開口絞り39BAを備える。開口絞り39BAは、開口部(光透過部)の大きさの異なる複数の開口絞りを有し、これらの複数の開口絞りは光路に対して交換可能に構成される。また、開口絞り39BAは開口部の大きさを連続的に変化させることのできる虹彩絞りを有するように構成されてもよい。いずれにしても、開口絞り39BAの開口部の大きさ(ひいては結像光学系39Bの像側開口数NA)は、薄膜半導体基板14Sの半導体薄膜14上において所要の逆ピークパターンの光強度分布を発生させるように設定されている。なお、結像光学系39Bは、屈折型の光学系であってもよいし、反射型の光学系であってもよいし、屈折反射型の光学系であってもよい。
本発明の第1実施形態に係る薄膜半導体装置であるポリシリコンTFTの製造工程を示す断面図である。 図1に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図2に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図3に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図4に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図5に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図6に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図7に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図8に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図9に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図10に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図11に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図12に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図13に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図14に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図15に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図16に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図17に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図18に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図19に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図20に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図21に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図22に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図6に示す工程で用いられる位相シフタの位相シフトパターンとこの位相シフトパターンを用いて形成される単結晶シリコン粒との位置関係を示す図である。 図23に示す工程で完成されるポリシリコンTFTの平面構造を示す図である。 図25に示すポリシリコンTFTの能動層全体が大粒径の単結晶シリコン粒内に配置された例を示す図である。 図25に示すポリシリコンTFTが大粒径の単結晶シリコン粒に対してずれて配置された第1例を示す図である。 図25に示すポリシリコンTFTが大粒径の単結晶シリコン粒に対してずれて配置された第2例を示す図である。 図25に示すポリシリコンTFTが大粒径の単結晶シリコン粒に対してずれて配置された第3例を示す図である。 複数のポリシリコンTFTにより構成されるインバータ回路の例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る薄膜半導体装置であるポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図31に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図32に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図33に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図34に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図35に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る薄膜半導体装置であるポリシリコンポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図37に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図38に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図39に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図40に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る薄膜半導体装置であるポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図42に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図43に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図44に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る薄膜半導体装置であるポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図46に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図47に示す工程に続くポリシリコンTFTの製造工程を示す図である。 図48に示す工程で得られたアライメントマークに対応してフォトマスクに設けられる照準パターンを示す図である。 本発明の第6実施形態に係るレーザ結晶化装置に対して薄膜半導体基板を出し入れするためのトランスファロボットの概略的な構成を示す図である。 図50に示すアニールチャンバに収容されるレーザ結晶化装置の構成を示す図である。 図51に示すステージ駆動部の動作を説明するための図である。 本発明の第7実施形態に係るレーザ結晶化装置に設けられる一対のレーザ加工ユニットの平面的な配置を示す図である。 本発明の第8実施形態に係るレーザ結晶化装置の構成を示す図である。 薄膜半導体基板が例えば9個の区分領域からなる場合に用いられるアライメントマークの配置および形状を説明するための図である。 図55に示すアライメントマークの配置および形状の変形例を示す図である。 結晶化用の位相シフタやフォトリソグラフィ用のフォトマスクに設けられる照準パターンまたはマーキングパターンの形状および配置の第1例を示す図である。 結晶化用の位相シフタやフォトリソグラフィ用のフォトマスクに設けられる照準パターンまたはマーキングパターンの形状および配置の第2例を示す図である。 基板ステージおよびマスクステージに埋め込まれる複数の位置センサを示す図である。 プロジェクション型レーザ結晶化装置の例を示す図である。 図60に示すレーザ結晶化装置で用いられる位相シフタを示す図である。 図61に示す位相シフタを用いて基板ステージの位置を決定する方法を説明するための図である。 図60に示す装置に代わるプロジェクション型レーザ結晶化装置を説明するための図である。
符号の説明
10…絶縁基板、14…半導体薄膜、14A…大粒径の単結晶シリコン粒、14B…小粒径の単結晶シリコン粒、14S…薄膜半導体基板、35…エキシマレーザ光源、36…基板ステージ、39…走査光学系、MK…アライメントマーク、PS…位相シフタ、RP…照準パターン、MP…マーキングパターン、SP…位相シフトパターン。

Claims (16)

  1. 絶縁基板と、絶縁基板上に形成される非晶質の半導体薄膜と、前記半導体薄膜に配置され結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークとを備えることを特徴とする薄膜半導体基板。
  2. 前記アライメントマークは前記半導体薄膜に形成される窪みであることを特徴とする請求項1に記載の薄膜半導体基板。
  3. 前記窪みは前記半導体薄膜の下地として形成される絶縁膜に配置される溝によって規定されることを特徴とする請求項2に記載の薄膜半導体基板。
  4. 前記溝はさらに前記絶縁基板に形成される溝に重ねて配置されることを特徴とする請求項3に記載の薄膜半導体基板。
  5. 前記アライメントマークは前記半導体薄膜に形成される開口であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜半導体基板。
  6. 前記アライメントマークは前記半導体薄膜に形成されると共に非結晶部分と色で見分けることのできる結晶化部分であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜半導体基板。
  7. 前記アライメントマークが互いに直交する向きに設定された複数の直線を含むことを特徴とする請求項1に記載の薄膜半導体基板。
  8. 絶縁基板上に非晶質の半導体薄膜を形成し、前記半導体薄膜に配置され結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークを設けることを特徴とする薄膜半導体基板の製造方法。
  9. 絶縁基板と、絶縁基板上に形成される非晶質の半導体薄膜と、前記半導体薄膜に配置され結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークとを備える薄膜半導体基板を形成し、前記結晶化基準位置に位置合せした位相シフタを介して前記半導体薄膜に結晶化用レーザ光を照射することを特徴とする結晶化方法。
  10. 前記アライメントマークは前記位相シフタ上に前記結晶化用レーザ光を透過する位相シフトパターンと共に配置されるマーキングパターンを介してトリミング用レーザ光を前記半導体薄膜に照射することにより前記半導体薄膜に開口として形成されることを特徴とする請求項9に記載の結晶化方法。
  11. 前記アライメントマークは前記位相シフタ上に前記結晶化用レーザ光を透過する位相シフトパターンと共に配置されるマーキングパターンを介して前記結晶化用レーザ光を前記半導体薄膜に照射することにより前記半導体薄膜に結晶化部分として形成されることを特徴とする請求項9に記載の結晶化方法。
  12. 絶縁基板、前記絶縁基板上に形成される非晶質の半導体薄膜、および前記半導体薄膜に配置され結晶化基準位置を示す複数のアライメントマークを備える薄膜半導体基板を載置する基板ステージと、前記結晶化基準位置に位置合せした位相シフタを介して前記半導体薄膜に結晶化用レーザ光を照射するレーザ照射部とを備えることを特徴とする結晶化装置。
  13. 絶縁基板、および前記絶縁基板上に形成される非晶質の半導体薄膜を備える薄膜半導体基板を載置する基板ステージと、位相シフタ上に設けられるマーキングパターンを介してトリミング用レーザ光を前記半導体薄膜に照射することにより結晶化基準位置を示すアライメントマークとして前記半導体薄膜に開口を形成するレーザ加工ユニットと、前記位相シフタ上に前記マーキングパターンと共に設けられる位相シフトパターンを介して前記半導体薄膜に結晶化用レーザ光を照射するレーザ照射部とを備えることを特徴とする結晶化装置。
  14. 絶縁基板、および前記絶縁基板上に形成される非晶質の半導体薄膜を備える薄膜半導体基板を載置する基板ステージと、前記半導体薄膜に結晶化基準位置を示すアライメントマークとなる結晶化部分を得るために位相シフタ上に設けられるマーキングパターン、および前記位相シフタ上に前記マーキングパターンと共に設けられる位相シフタを介して結晶化用レーザ光を前記半導体薄膜に照射するレーザ照射部とを備えることを特徴とする結晶化装置。
  15. 絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成される多結晶半導体薄膜と、前記半導体能動素子とを備え、前記多結晶半導体薄膜は少なくとも1個の単結晶半導体粒を前記単結晶半導体粒に対して所定の位置関係にある複数のアライメントマークと共に含み、単結晶半導体粒が前記半導体能動素子を収容するための所定粒径を持ち、前記半導体能動素子が前記複数のアライメントマークを基準にして前記単結晶半導体粒の範囲内に配置されることを特徴とする薄膜半導体装置。
  16. 少なくとも1個の単結晶半導体粒を前記単結晶半導体粒に対して所定の位置関係にある複数のアライメントマークと共に含む多結晶半導体薄膜を絶縁基板上に形成し、さらに半導体能動素子を形成するもので、前記単結晶半導体粒は前記半導体能動素子を収容するための所定粒径を持ち、半導体能動素子は前記複数のアライメントマークを基準にして前記単結晶半導体粒の範囲内に配置されることを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。
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