JP2005046046A - コンバインの刈取制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
畦際で走行装置を停止させても、刈取機のみは、回転駆動させ、穀稈の刈取りや、穀稈の掻込み等が行えるようにしようとするものである。
【解決手段】
穀稈を刈取り移送する刈取機4で、畦際の穀稈を刈り取るときに、走行車台2へ設けた掻込ペダル8を踏込み操作により、走行用のミッションケース6に設けて、副変速する副変速装置7を中立位置へ変更すると共に、踏込み解除により、該副変速装置7を元の副変速位置へ復元させる構成である。又、副変速装置7の副変速が高副変速時、又は、脱穀クラッチレバー「切」時には、掻込ペダル8の踏込み操作しても、副変速装置7は不作動な構成である。
【選択図】
図1。

Description

この発明は、穀稈を刈取り移送する刈取機で、畦際の穀稈を刈取りするときは、掻込ペダルの踏込み操作により、走行用のミッションケースに設けて、副変速する副変速装置を中立位置へ変更すると共に、踏込み解除により、副変速装置を元の副変速位置へ復元させる技術であり、コンバインの刈取制御装置として利用できる。
コンバインで穀稈を収穫作業は、実開平5−43821号公報で記載の如く刈取り穀稈を前処理部から脱穀部へ送給する穀稈搬送過程に扱深さ調節機構を設けた搬送装置で移送され、搬送穀稈の稈長がセンサで検出され、扱室に対する扱深さを常に適正深さに制御される。又、扱深さ搬送装置の扱深調節駆動部に接続した畦際刈取スイッチを設けた、このスイッチをON操作により、扱深さ搬送装置が最深扱ぎ姿勢に自動的にセットされて、刈り取り穀稈は最深扱ぎ状態で移送され、脱穀機へ供給されて脱穀される。
畦際の穀稈を刈取りのときに、走行装置が停止制御されたり、又は、元の走行車速へ復元制御する機構等を有しない構成であった。
特開平5−43821号公報
畦際で刈取り作業すると共に、走行装置を停止制御すると、刈取機もこれに連動して停止することにより、刈取り穀稈の掻込み、及び移送姿勢が悪くなったり、又、畦際の刈取り作業から通常の刈取り作業への復帰が困難であったり、更に畦際の刈取り作業のときに、畦へ刈取機部が突っ込むことが発生すること等があったが、この発明により、これらの問題点を解決しようとするものである。
このために、この発明は、請求項1に記載の発明においては、走行車台2の下側へ走行装置3と、前方部へ穀稈を刈取り移送する刈取機4と、上側へ載置して刈取り穀稈を脱穀する脱穀機5と、走行装置3を回転駆動する走行用のミッションケース6と、該ミッションケース6の走行車速を変速する副変速装置7と、畦際等で操作して該副変速装置7の副変速を変更制御する走行車台2へ掻込ペダル8等とを設けたコンバインにおいて、前記掻込ペダル8の踏込み操作により、副変速装置7の副変速位置を中立位置へ変更すると共に、掻込ペダル8の踏込み解除により、副変速装置7を元の副変速位置へ復元させて、元の副変速へ復元すべく設けたことを特徴とするコンバインの刈取制御装置としたものである。
コンバインで穀稈の収穫作業は、走行車台2下側の走行装置3を走行用のミッションケース6に設けた、走行車速を副変速する副変速装置7で所定の走行車速で走行させて、走行車台2の前部に設けた刈取機4で穀稈は刈取りされて、後方上部へ移送され、脱穀機5へ供給されて脱穀される。
又、畦際の穀稈を刈取り作業のときに、前記走行車台2の上側へ設けた掻込ペダル8を踏込み操作すると、ミッションケース6の副変速装置7の副変速位置が中立位置へ制御されて、走行装置3は、ミッションケース6で自動停止制御される。その後に、刈取機4を所定高さ位置へ上昇操作すると、この走行装置3が停止状態で、この刈取機4で畦際の穀稈が刈取りされ、後方上部へ移送されて、脱穀機5へ移送されて脱穀される。
更に、通常の刈取り作業を行うときには、前記掻込ペダル8の踏込みを解除すると、副変速装置7は元の副変速位置へ復元されて、元の副変速へ復元される。走行装置3が元の副変速で走行され、刈取機4を元の高さ位置へ下降操作すると、この刈取機4で、穀稈は刈取りされる。
請求項2に記載の発明においては、前記副変速装置7の副変速が高副変速時には、掻込ペダル8の踏込み操作で副変速する副変速装置7を不作動にすべく設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取制御装置としたものである。
畦際の穀稈を刈取り作業のときに、前記副変速装置7で変速する副変速が高副変速時に、走行車台2に設けた畦際刈取り時に操作する掻込ペダル8を踏込み操作して、走行用のミッションケース6に設けた副変速装置7を作動させて、副変速を変更制御しようとしても、この副変速装置7は、作動されずに副変速は、変更されずに元の高副変速に保持されて走行する。
請求項3に記載の発明においては、脱穀クラッチレバー20cの「入」−「切」操作で脱穀機5を「始動」−「停止」させる該脱穀クラッチレバー20cを「切」操作時には、掻込ペダル8の踏込み操作で副変速する副変速装置7を不作動にすべく設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のコンバインの刈取制御装置としたものである。
穀稈を刈取り作業のときに、脱穀機5の「始動」−「停止」は、脱穀クラッチレバー20cの「入」−「切」操作で行うが、畦際の穀稈を刈取り作業のときに、この脱穀クラッチレバー20cを「切」操作時に、走行車台2に設けた畦際刈取り時に操作する掻込ペダル8を踏込み操作して、走行用のミッションケース6に設けた副変速装置7を作動させて、副変速を変更制御しようとしても、この副変速装置7は、作動されず副変速は、変更されずに元の副変速に保持されて走行する。
請求項1に記載の発明においては、畦際の穀稈を刈取りのときに、走行車台2に設けた掻込ペダル8を踏込み操作により、走行装置3を駆動する走行用のミッションケース6の副変速装置7の副変速を中立位置へ変更される。又、踏込みを解除すると、元の副変速位置へ復元されることにより、畦際で刈取りした穀稈の掻込作用が確実に行われると共に、良好な移送姿勢で脱穀機5へ移送される。又、再度通常の刈取り作業へ容易に復帰させることができる。
請求項2に記載の発明においては、前記副変速装置7での副変速が高副変速のときには、掻込ペダル8を踏込み操作しても、副変速装置7を不作動にしていることにより、路上走行時には、この副変速装置7が作動しないことにより、安全な路上走行を行うことができる。
請求項3に記載の発明においては、脱穀機5を「始動」−「停止」させる脱穀クラッチレバー20cを「切」操作時には、掻込ペダル8を踏込み操作しても、副変速装置7を不作動にしていることにより、路上走行時には、この副変速装置7が作動しないことにより、安全な路上走行を行うことができる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
コンバイン1の走行車台2の下側には、走行装置3を設け、この走行装置3は、走行用のミッションケース6へ内装した伝動機構6aで回転駆動する構成である。又、このミッションケース6には、走行装置3の走行車速を変速する副変速装置7を設けて、副変速する構成である。走行車台2には、畦際で操作して、副変速装置7の副変速位置を変更操作する掻込ペダル8を設けた構成である。更に、走行車台2の前方部には、立毛穀稈を刈取り移送する刈取機4を設け、上側には、刈取り穀稈を脱穀する脱穀機5を設けた構成である。これら副変速装置7と、掻込ペダル8と、回動リンク機構30等とを主に図示して説明する。
前記コンバイン1の走行車台2の下側には、図18で示す如く土壌面を走行する左右一対の走行クローラ3aを張設した走行装置3を配設し、走行車台2の上側には、脱穀機5を載置した構成である。走行車台2の前方部の刈取機4で立毛穀稈を刈取りし、この刈取り穀稈は、この刈取機4で後方上部へ移送され、脱穀機5のフィードチェン9aと、挟持杆9bとで引継ぎされて、挟持移送されながら脱穀される。脱穀済みで選別済み穀粒は、脱穀機5の右横側の上側に配設した穀粒貯留タンク10内へ一時貯留される。
前記走行車台2の前方部には、図18で示す如く前端位置から立毛穀稈を分離するナローガイド11a、及び各分草体11bと、立毛穀稈を引起す各引起装置11cと、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置12の各掻込装置12aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置11dと、刈取りされた穀稈を挟持移送して、脱穀機5のフィードチェン9aと、挟持杆9bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置12の根元・穂先移送装置13a,13b等からなる刈取機4を設けている。該刈取機4は、油圧駆動による伸縮シリンダ14により、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
前記刈取機4の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆15aの上端部には、左右方向の支持パイプ杆15bを設け、この支持パイプ杆15bを走行車台2の上側面に設けた支持装置15cで回動自在に支持させて、伸縮シリンダ14の作動により、刈取機4は支持パイプ杆15bを回動中心として、上下に回動する構成である。
前記刈取機4の穀稈掻込移送装置12によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀機5へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ4aを設けた構成である。
前記穀粒貯留タンク10側の前部には、図18で示す如くコンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う操作装置16と、これら操作を行う作業者が搭乗する操縦席17とは、操作室ケース18aで形成した操作室18bへ設け、この操縦席17の下側で、走行車台2の上側面には、エンジン19を載置すると共に、後方部には、穀粒貯留タンク10を配設する。これら走行装置3と、刈取機4と、脱穀機5と、エンジン19等により、コンバイン1の機体1aを形成した構成である。
前記操作装置16には、図8で示す如く各種レバーと、各種調節ダイヤル21aと、各種スイッチ21b等とを設けた構成であるが、本発明に関する代表的なものを表示して説明する。操作装置16には、コンバイン1の走行車速を設定する主変速レバー20aと、後述する走行用のミッションケース6の副変速装置7の副変速を設定する副変速レバー20bと、脱穀機5を「始動」−「停止」の時に操作する脱穀クラッチレバー20cと、走行方向を変更する時に操作する方向制御レバー20d等とを設けた構成である。
前記走行車台2の前端部に装架した走行用のミッションケース6内の伝動機構6aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ6bを設けた構成である。
前記ミッションケース6の伝動機構6aには、副変速装置7の副変速用の各種ギャー(図示せず)を設け、この各種変速ギャーは、副変速レバー20bの操作により、シフタ軸へ軸支したシフタ(共に図示せず)により、低速位置と、標準位置と、高速位置とに切換えられる構成である。
前記走行車台2の床板2aの上側面の前方部には、図1、及び図5で示す如く運転作業者が足を乗せるステップ台2bを設けた構成である。このステップ台2bの右横側には、畦際の穀稈を刈取り作業時に、走行用のミッションケース6の伝動機構6aの走行車速を変速する副変速装置7の副変速を変更するときに、操作する掻込ペダル8を回動自在に設けた構成である。
前記掻込ペダル8は、図1、及び図5で示す如く回動自在に軸支した回動軸8aを装着すると共に、この回動軸8aには、回動アーム8bを装着して設けた構成である。
前記副変速レバー20bは、図1〜図3、及び図6、図7で示す如く操作支持枠22へ回動自在に軸支した回動軸22aへ軸支して設けた構成である。この回動軸22aには、回動リンク機構30の副変速アーム22bを装着して設けた構成である。又、操作支持枠22の下側と、前縦主柱24とには、受板24aを固着して設け、この受板24aには、受軸24bを装着して設け、この受軸24bで回動アーム24cを回転自在に軸支した構成である。
前記副変速アーム22bの先端と、回動アーム24cの一方側端部の回動ピン24eとの間には、調節可能な短接続具25aを設けて接続した構成である。又、回動アーム24cの他方側の端部と、ミッションケース6の副変速装置7の外端部に設けた受具7aとの間には、調節可能な長接続具25bを設けて接続した構成である。
前記支持板23には、受軸23aを設け、この受軸23aには、回動自在に略へ字形状の回動板23bを回動自在に設けた構成である。この回動板23bと、前縦主柱24に設けたスプリング受板26との間には、調節具26aと、引っ張り用のスプリング26bとを設けて接続した構成である。
前記受軸24bには、図1、図2、図6、及び図7で示す如く扇形状で上下の二箇所に切欠溝27aと、切欠溝27bとを設けた回動板27を回動自在に軸支した構成である。副変速レバー20bを低速位置へ操作により、回動板27の切欠溝27a部には、掻込ペダル8を踏込み操作により、回動板23bの一方側に設けたピン23cが挿入される構成であり、低副変速回転になる構成である。又、標準位置へ操作により、回動板27の切欠溝27b部には、掻込ペダル8の踏込みにより、回動板23bのピン23cが挿入される構成であり、標準副速回転になる構成である。
前記掻込ペダル8の回動アーム8bの先端部と、支持板23の受軸23aへ設けた回動板23bの他方側の端部との間には、ワイヤ8cを設けて接続した構成である。
畦際の穀稈を刈取り作業を行うときには、走行車台2のステップ台2b横側へ設けた掻込ペダル8を踏込み操作すると、ミッションケース6に設けた副変速装置7の副変速を、操作装置16に設けた副変速レバー20bの操作位置が、標準副変速位置、又は低副変速位置へ操作されていると、この標準副変速位置、又は低副変速位置は、中立位置へワイヤ8cを介して、回動板23bが回動されることにより、短接続具25aにより、副変速レバー20aと、長接続具25bにより、副変速位置7とは、中立位置へ変更される構成である。走行装置3の走行クローラ3aの回転駆動は停止されるが、刈取機4は回転駆動され、穀稈はこの刈取機4で、掻込されると共に、刈取り移送され、脱穀機5へ供給されて、脱穀される構成である。
又、前記掻込ペダル8の踏込みを解除すると、スプリング26bにより、回動板23bが回動され、短・長接続具25a,25bにより、個別に副変速レバー20aと、副変速装置7とは、元の位置の標準副変速位置、又は低副変速位置へ復元される構成である。これにより、走行装置3の走行クローラ3aと、刈取機4とが回転駆動され、通常の刈取り作業時へ復元される構成である。
前記掻込ペダル8の踏込み操作するだけで、副変速装置7の副変速位置は、中立位置になり、主変速レバー20aを操作しても、走行装置3の走行クローラ3aは、回転駆動されないことにより、刈取機4で特に畦際では、安全な掻込み作業、及び刈取り作業ができる。又、掻込ペダル8の踏込みを解除すると、元へ復元されて、走行装置3の走行クローラ3aと、刈取機4とは、元の副変速に復帰することにより、操作性が低下することなく、刈取り作業ができる。又、図4で示す如く前縦主柱24に設けた支点部プレート24dにより、スプリング26bが案内されることにより、元の副変速位置へ確実に復元させることができる。
前記副変速装置7の副変速位置は、副変速レバー20bの操作で、高副変速位置へ操作されて、高副変速でミッションケース6の伝動機構6aが、回転駆動されているときには、走行車台2に設けた掻込ペダル8踏込み操作しても、回動板27には、図1、及び図2で示す如く低副変速、及び標準副変速時には、切欠溝27a,27bが設けられているが、高副変速時の切欠溝が設けられていないことにより、掻込ペダル8を踏込みしても、回動板23bのピン23cが挿入される箇所がないことにより、副変速装置7が副変速レバー20bの操作で、高副変速時には、この副変速装置7は、掻込ペダル8の踏込み操作では、作動しない、不作動とした構成である。
前記副変速装置7での副変速が高副変速のときには、掻込ペダル8を踏込み操作しても、副変速装置7を不作動にしていることに、路上走行時等のときには、この副変速装置7が作動しないことにより、安全な路上走行を行うことができる。
前記脱穀機5を「始動」―「停止」させるときに、「入」―「切」操作する操作装置16に設けた脱穀クラッチレバー20cを「切」操作されていると、畦際の穀稈を刈取り作業時に、走行車台2に設けた掻込ペダル8の踏込み操作で、副変速する副変速装置7が、図7で示す如く作動しない不作動にした構成である。又、図6は、脱穀クラッチレバー20cが「入」操作されて、作動する状態である。
前記受軸23aへ回動自在に軸支した回動板23bの後方上部には、後ピン23dを設けた構成である。脱穀クラッチレバー20cの「入」−「切」操作に連動して回動する回動アーム28aを、回動軸28dで軸支して設け、この回動アーム28aには、下部に長孔28cを設けた連結杆28bを装着して設け、この連結杆28bの長孔28c部は、回動板23bの後ピン23dへ挿入した構成である。
前記脱穀クラッチレバー20cを「入」状態へ操作されているときには、図6で示す如く回動板23bの後ピン23dは、連結杆28bの長孔28c部を移動できる構成であることにより、掻込ペダル8を踏み操作されたときには、回動板23bが回動され、ミッションケース6の副変速装置7が作動され、副変速できる構成である。又、脱穀クラッチレバー20cを「切」状態へ操作されたときには、図7で示す如く回動板23bの後ピン23dは、連結杆28bの長孔28cの下端部でロック状態となり、このために、掻込ペダル8を踏込み操作されたときであっても、副変速する副変速装置7は、作動しない不作動になる構成である。
前記脱穀機5を「始動」−「停止」させる脱穀クラッチレバー20cを「切」操作時には、掻込ペダル8を踏込み操作しても、副変速装置7を不作動とした構成としていることにより、路上走行時には、この副変速装置7が作動しないことにより、安全な路上走行ができる。又、収穫作業時以外では、掻込ペダル8が使用不可となり、走行中でも、副変速が抜け、登坂走行時に、誤ってこの掻込ペダル8を踏むと機体1aが下がり、危険であったが、これを解消することができる。
前記回動板23bの一方側端部に設けたピン23cが、掻込ペダル8の踏込み操作により、ピン23cが入って行く、回動板27の切欠溝27b部の前段部には、図9で示す如く切欠部27eを設けた構成である。この切欠部27eの切欠量は、副変速装置7の掻込クラッチ(図示せず)の戻りが悪くても、次回の副変速時において、ロックしない所定量を切断して、切欠部27eを設けた構成である。
これにより、前記回動板27の切欠溝27bの前段部には、切欠部27eを設けたことにより、副変速をスムーズにすることができる。又、掻込クラッチの戻りが悪いときでも、ロック状態になることがなく、このために、収穫作業に支障をきたすことを防止できる。
前記脱穀クラッチレバー20cが、図7で示す如く「切」状態へ操作されているときには、掻込ペダル8を踏み操作ができない構成である。脱穀クラッチレバー20の連結杆28bの長孔28cの下端部へ回動板23bの後ピン23dを位置させて設け、これら長孔28cと、後ピン23dとはロック状態に構成して、掻込ペダル8を踏込み不可能な構成である。
これにより、前記掻込ペダル8は、脱穀クラッチレバー20cを「切」操作の作業時以外のときには、この掻込ペダル8は踏込みできないことにより、走行中に掻込ペダル8を踏込み操作すると、副変速装置7が抜けて、登板走行時に、危険であったが、これを防止することができる。
前記回動アーム24cの受軸24bには、図19、及び図20で示す如く略L字形状の回動アーム29を設け、この回動アーム29の一方側には、脱穀機5用の脱穀クラッチレバー20cに連動する回動アーム28aに設けた連結杆28bの一方側を装着して、接続させた構成である。
前記脱穀クラッチレバー20cを「入」操作したときには、回動板27の切欠溝27a,27bは、脱穀クラッチレバー20cと同時に回動しても、回動アーム29により、塞ぎ状態にはならない構成である。又、脱穀クラッチレバー20cを「切」操作したときには、脱穀クラッチレバー20cと同時に、回動アーム29が回動することにより、回動板27の切欠溝27a,27bは、回動アーム29の一方側のアーム部で逐次塞がれる構成である。これにより、脱穀クラッチレバー20cの「入」状態への操作により、副変速装置7の副変速の変更ができる構成である。又、脱穀クラッチレバー20cの「切」状態への操作により、副変速装置7の副変速の変更ができない構成である。更に、回動アーム29の回動中心と、切欠溝27a,27bを有する回動板27の回動中心とは、同じ受軸24bで軸支させた構成である。
これにより、前記掻込ペダル8が踏込み操作されても、副変速装置7の副変速はしないが、脱穀クラッチレバー20cが入側へ働くことがあったが、これを防止することができる。又、脱穀クラッチレバー20cが「切」時は、この脱穀クラッチレバー20cが働くことを防止できる。更に回動アーム29と、回動板27とは、受軸24bで軸支させたことにより、コンパクトで安価になる。
図19、及び図20の構成において、前記掻込ペダル8の近傍部で、この掻込ペダル8を少し踏込み状態で「ON」する「ON」−「OFF」スイッチ方式の踏込センサ8eを図11で示す如く設け、掻込ペダル8に設けたアーム8dにより、掻込センサ8eが「ON」される構成である。又、脱穀クラッチレバー20cの近傍部には、この脱穀クラッチレバー20cの「切」操作で「ON」する「ON」−「OFF」方式のレバーセンサ16aを、図7、及び図20で示す如く設け、これら両者の「ON」に基づいて、操作装置16に、図8で示す如く設けた警報装置16bより、警報が発生する構成である。
これにより、前記掻込ペダル8の無理な踏込みの防止ができる。又、誤操作の防止ができることにより、各部品の変形、及び機能の損傷を防止することができる。
前記掻込ペダル8を踏込み操作すると、図1〜図5で示す如く副変速装置7の副変速が変更され、踏込みを解除すると、元の副変速に復帰する構成において、副変速の変更は、標準速から中立と、倒伏速(低速)から中立への変更とし、走行速では副変速しない構成である。
副変速は、前記回動アーム24cを回動させることで行う。回動するこの回動アーム24cの一方側の端部に設けた回動ピン24eが、回動板27の切欠溝27a,27bへ挿入され、この切欠溝27a,27bへ回転運動を与えて副変速する構成である。この切欠溝27a,27bは標準速用と、倒伏速(低速)用との二個の設けた構成である。又、走行速用の溝は設けない構成である。
前記回動板27が回動調節されたときには、図1、及び図12〜図14で示す如くこの回動板27の標準速用の切欠溝27bと、倒伏速用(低速用)切欠溝27aとの位置は、回動板23bのピン23cに対して、同じ位置(M)へ移動され、掻込ペダル8の踏込み操作により、これら各切欠溝27a,27bへ回動板23bのピン23cが挿入される構成である。
又、走行速のときに、回動板27が回動調節されて、掻込ペダル8の踏込み操作されても、回動板23bのピン23cは、回動板27には、図14で示す如く走行速用の切欠溝を有していることにより、挿入されない構成である。又、ピン23cが回動板27の外径部へ当接してメカロックとなり、掻込ペダル8を踏込み操作できない構成である。
これにより、前記回動板27の切欠溝27a,27bは、変速用の回動板23bのピン23cに対して、同じ位置になるように構成したことにより、安定した副変速の切換えができる構成である。
前記回動板27の切欠溝27a,27bは、図15〜図17で示す如く下側へ所定の傾斜を設けると共に、上側部は略平行に形成して、これら切欠部27a,27bの溝角度(θ2)に形成した構成である。又、回動板27が、標準速から中立へ、又、中立から標準速へ回動移動する移動角度(θ1)に形成した構成であり、溝角度(θ2)と、移動角度(θ1)とは、略同じ角度に形成した構成である。
これにより、副変速を変更するときに、前記回動板23bのピン23cと、回動板27の切欠溝27a,27bとの抵抗が減少することにより、摩耗が減少して、耐久力を向上させることができる。
図1、及び図12〜図14で示す如く掻込ペダル8を踏込み操作すると、副変速装置7が副変速される。又、踏込みを解除すると、元の副変速へ復帰される構成である。この副変速装置7の変速は、標準速から中立への変更と、倒伏速(低速)から中立への変更と、これらの逆への変更とを行うことができる構成である。走行速では変更できない構成である。
これにより、前記掻込ペダル8の踏込み操作だけで、副変速が中立になり、主変速レバー20aを操作しても、コンバイン1は動くことがなく、刈取機4のみが動くことにより、刈取り、及び掻込作業ができる。又、掻込ペダル8の踏込みの解除により、元の副変速に復帰することにより、操作性が低下することもない。
前記回動板23b、回動アーム24c、回動板27、短・長接続具25a,25b等よりなる変速部は、図11で示す如く副変速レバー20と、ミッションケースbとの間に設けた構成である。掻込ペダル8を更に踏込み操作すると、駆車ブレーキが掛かり、踏込み解除すると、駆車ブレーキが解除される構成である。掻込ペダル8を踏込みのときには、エンジン19が始動しない構成である。
これにより、前記刈取機4での刈取り作業の操作が容易である。掻込ペダル8の踏込み操作で駆車ブレーキが掛かるが、エンジン19始動は駆車ブレーキペダルを一系統とすることにより、安全の確保が容易である。又、駆車ブレーキが同時に掛かることにより、安全な掻込み作業ができる。
前記掻込ペダル8は、図11で示す如く作業者が足を乗せて、踏込み操作する踏込み部を二段に形成して、作業者が立ち状態と、座り状態で別々に踏込み操作できる構成とした。又、図1で示す如く掻込ペダル8の先端部の高さ位置は、サブステップ台2bより、所定高さ高い位置(H)へ位置させて設けた構成である。
これにより、作業者の作業時の姿勢に対応したことになり、踏込み操作が容易になる。又、踏込みのときに一度足を上げることにより、誤踏込みの防止ができる。
前記回動板23bの一方側の端部に設けたピン23cの先端部には、図9、及び図10で示す如くローラ23eを軸支して設け、ボルト等により、抜け止めを施している。回動板27の切欠溝27a,27bへピン23cの挿入を容易にした構成である。
これにより、前記ピン23cの摩耗を防止すると共に、切欠溝27a,27bへの挿入を容易にしている。
前記回動板27の切欠溝27a,27bの奥部には、図9で示す如く各逃げ溝27c,27dを設けた構成である。
これにより、前記回動板27の切欠溝27a,27bの奥部に各逃げ溝27c,27dを設けたことにより、例えば、標準速から中立を飛び越して、走行速へ変更することを防止できる。
前記回動板23bのピン23cは、図1、及び図2で示す如く回動板27の切欠溝27a,27bへ挿入され、回動リンク機構30へ回転運動を与えて、副変速する構成において、この回動リンク機構30の回動支点である。受軸23a、及び受軸24bは、副変速レバー20bの回動中心である。回動軸22aの後側で、更に、下部へ位置させて設けた構成である。又、回動中心である。これら受軸23a,24bは、副変速レバー20bの回動中心の後方部に設けた前縦支柱24へ装着した受板24a、及び支持板23等を介して支持させて設けた構成である。更に受軸23aは、受軸24bの所定位置下方へ位置させて設ける。又は、同一ライン上に設けるか、もしくは、その近傍部へ位置させて設けた構成である。
これにより、前記刈取機4のみが動くことにより、安全な穀稈の掻込作業ができる。又、掻込ペダル8の踏込みを解除すると、副変速は元に復帰することにより、操作性を損なうことなく作業ができる。
前記副変速レバー20bと、主変速レバー20aとの一般的な使用方法(操作位置)は、下記の如く行われる構成である。
圃場内の移動時は、前記副変速レバー20bの副変速の操作位置は、標準変速位置への操作である。又、主変速レバー20aの操作位置は、徐々にこのレバー20aを前方へ押し倒して、適正な速度で移動させる構成である。
路上走行時は、前記副変速レバー20bの副変速位置は、高変速位置への操作である。又、主変速レバー20aの操作位置は、道路条件に合わせて、このレバー20aの押し量で、速度を適正に調節する構成である。
前記コンバイン1を積み下ろしの時は、前記副変速レバー20bの副変速位置は、低変速位置の操作である。又、主変速レバー20bの操作位置は、極低速位置へ操作して行う構成である。
前記穀粒貯留タンク10内に貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク10の後側には、縦移送螺旋31aを内装した排出支持筒31を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この排出支持筒31の上端部には、その全長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋32aを伸縮自在に内装した排出オーガ32を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在に前後方向に配設した構成である。
回動リンク機構部と、掻込ペダル部との側面図 回動リンク機構部の拡大側面図 回動リンク機構部の拡大正面図 回動リンク機構のスプリング部の拡大平面図 掻込ペダル部の平面図 回動リンク機構部と、脱穀クラッチレバー「入」時との関係拡大側面図 回動リンク機構部と、脱穀クラッチレバー「切」時との関係拡大側面図 操作装置部の拡大平面図 回動板の切欠部と、回動板のピン部との関係図 図9A−A断面図 掻込ペダル部の側面図 回動板の標準速位置時の切欠溝位置の拡大側面図 回動板の倒伏速位置時の切欠溝位置の拡大側面図 回動板の走行速位置時の切欠溝位置の拡大側面図 回動板の切欠溝部の拡大側面図 回動板の切欠溝部の拡大側面図 回動板の切欠溝部と、外径形状との関係図 コンバインの左側全体側面図 他の実施例を示す図で、回動リンク機構部と、脱穀クラッチレバー「入」 時との関係拡大側面図 他の実施例を示す図で、回動リンク機構部と、脱穀クラッチレバー「切」 時との関係拡大側面図
符号の説明
2 走行車台
3 走行装置
4 刈取機
5 脱穀機
6 ミッションケース
7 副変速装置
8 掻込ペダル
20c 脱穀クラッチレバー

Claims (3)

  1. 走行車台2の下側へ走行装置3と、前方部へ穀稈を刈取り移送する刈取機4と、上側へ載置して刈取り穀稈を脱穀する脱穀機5と、走行装置3を回転駆動する走行用のミッションケース6と、該ミッションケース6の走行車速を変速する副変速装置7と、畦際等で操作して該副変速装置7の副変速を変更制御する走行車台2へ掻込ペダル8等とを設けたコンバインにおいて、前記掻込ペダル8の踏込み操作により、副変速装置7の副変速位置を中立位置へ変更すると共に、掻込ペダル8の踏込み解除により、副変速装置7を元の副変速位置へ復元させて、元の副変速へ復元すべく設けたことを特徴とするコンバインの刈取制御装置。
  2. 前記副変速装置7の副変速が高副変速時には、掻込ペダル8の踏込み操作で副変速する副変速装置7を不作動にすべく設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取制御装置。
  3. 脱穀クラッチレバー20cの「入」−「切」操作で脱穀機5を「始動」−「停止」させる該脱穀クラッチレバー20cを「切」操作時には、掻込ペダル8の踏込み操作で副変速する副変速装置7を不作動にすべく設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のコンバインの刈取制御装置。
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