JP2005046021A - 油揚げの製造方法及びその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に食用油を付着させた油揚げ原料11を低温過熱蒸気で加熱する低温加熱部34と、低温加熱部34で加熱した油揚げ原料11を高温過熱蒸気で加熱する高温加熱部35と、高温加熱部35で処理されて得られた油揚げ37を冷却する冷却部38を有する油揚げの製造装置10を用いて、低温過熱蒸気で油揚げ原料11の内部温度を高めた後、高温過熱蒸気で内部の水分を急速に気化させて油揚げ原料を全体的に発泡させ、更に油揚げ原料の表面を着色する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、過熱水蒸気を用いて、例えば植物性蛋白質を多量に含む豆腐等から油揚げ(薄揚げ、厚揚げ、がんもどき類を含む)を製造する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の豆腐を原料とする薄揚げ又は厚揚げは、豆腐を所定サイズにした後、170℃以上の食用油内に浸漬し、高温の油によって加熱調理していた。そして、一般的にその他の食品材料についても、高温の油に浸漬してフライ、天ぷら又は唐揚げにすることが行われている。
【0003】
ところが、高温の油に漬けて食品材料を加熱調理すると、油が食品内に浸透して油っぽく、しかも高カロリーの食品となる。そこで、例えば、特許文献1に記載のように、食品材料(具体的には、鰯のすり身、チキンボール、冷凍コロッケ、冷凍かき揚げ、冷凍竹輪天、冷凍ソフトピザ、冷凍ワッフル、焼鳥、鳥もも肉、あなご、真鯛、水産練り製品)そのもの、又は予め調味し熟成してから冷凍された食品材料に、揚げ油を浸透させたり、又は粉末油脂か液状ショートニングを表面に付着させたりしたものを、100℃程度の飽和蒸気で加熱し、更に120〜600℃の過熱蒸気を噴霧して加熱調理する、ノンフライ加工を行う技術が提案されている。
【0004】
また、特許文献2には、生麺、蒸煮麺等の麺材料、コーンポテト等のスナック系菓子生地等の食品材料に対して、この食品材料の表面に50〜90℃の油を付着させた後、この食品材料を150℃〜230℃程度の過熱蒸気で10〜30秒間加熱させて、乾燥処理を行う発明が提案されている。
【0005】
そして、特許文献3には、例えば畜肉、魚肉、野菜等の食品材料を加工するにあたって、食品材料を高温の過熱蒸気(例えば、300℃や400℃)と低温の過熱蒸気(例えば、100℃)で交互に加熱する加熱調理方法が提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−178513号公報
【特許文献2】
特開昭59−120079号公報
【特許文献3】
特開2000−152754号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、食品材料が、鰯のすり身、チキンボール、冷凍コロッケ、冷凍かき揚げ、冷凍竹輪天、冷凍ソフトピザ、冷凍ワッフル、焼鳥、鳥もも肉、あなご、真鯛、水産練り製品等のようなものであって、豆腐等は含まれていない。そして、粉末油脂か液状ショートニングを食品材料の表面に付着する調理方法では、初期段階の加熱温度が100℃程度と低過ぎて、豆腐等の加熱に適用した場合内部にまで熱が通るのに時間を要するという問題がある。また、揚げ油を使用する場合には、食品材料内に揚げ油が浸透するため比較的油っぽくなり、高カロリーの食品になってしまうという問題がある。
【0008】
一方、特許文献2に記載の技術は、食品材料が生麺、蒸煮麺等の麺材料、コーンポテト等のスナック系菓子生地等であり、更には加熱の過程において食品材料自体を均等に膨らませることについては示唆を含めて記載がない。
ここで、例示された食品材料の代わりに板状豆腐を用いると、最初から板状豆腐を150〜230℃の過熱蒸気で直接加熱されることになるので、板状豆腐の加熱が不均一になって、均一な膨張が生じず、しかも表面が褐色又はきつね色に変色するのに相当の時間がかかる。
【0009】
そして、特許文献3の技術は、過熱蒸気を用いて食品材料を調理する技術であって、例えば、食品自体に豆腐を使用することや、食品自体の表面に油を付着させて過熱蒸気で加熱することについては記載がない。従って、板状豆腐を特許文献3に記載された方法で加熱調理しても、油揚げにはならない。
【0010】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、豆腐を原料とし、低カロリーでしかも油っぽくない油揚げ(薄揚げ、厚揚げ、がんもどきを含む)を製造する油揚げの製造方法及びその製造装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る油揚げの製造方法は、油揚げ原料の表面に食用油を付着させ、該食用油が付着された油揚げ原料を105℃以上で260℃以下の過熱蒸気で、6分以上で30分以下(望ましくは、160℃以上で190℃以下の過熱蒸気で、9分以上で12分以下)の時間で加熱調理する。
ここで、過熱蒸気温度は、油揚げ原料に噴出される過熱蒸気の温度(例えば、過熱蒸気の噴出口の出口温度)を指す(以下、すべて同様)。
【0012】
これによって、油揚げ原料は内部に食用油が浸透しない状態で加熱調理され、油揚げとなる。ここで、過熱蒸気の温度が105℃未満であると油揚げ原料を短時間で効率的に加熱することが困難になって好ましくない。一方、過熱蒸気の温度が260℃を超えると、油揚げ原料の内部温度が上がる前に表面が焦げ始めて好ましくない。
なお、供給する過熱蒸気の量は、油揚げ原料の単位表面積当たりで、例えば、20〜100g/cm2 、好ましくは40〜60g/cm2 がよい。過熱蒸気の量が20g/cm2 未満では、十分な熱伝達が行われず、100g/cm2 を超えると熱伝達効果が飽和して不経済となる。熱伝達と経済性を考慮すると、過熱蒸気の量の最適範囲は、40〜60g/cm2 となる。
そして、油揚げ原料の表面に適度なきつね色を付けて均一に膨張させるには、過熱蒸気の温度が105℃〜260℃の範囲であれば、処理時間を6〜30分に設定すればよい。
【0013】
前記目的に沿う第2の発明に係る油揚げの製造方法は、油揚げ原料の表面に食用油を付着させ、この後、前記油揚げ原料を105℃以上で160℃未満(好ましくは、110℃以上で140℃以下、更に好ましくは110℃以上で130℃以下)の低温過熱蒸気で内部温度を高めた後、高温過熱蒸気を当てて内部の水分を急速に気化させて前記油揚げ原料を全体的に発泡させ、更に前記油揚げ原料の表面を着色している。
【0014】
豆腐の表面に食用油を付着させることで、豆腐表面の加熱がより均一となり、低温過熱蒸気で油揚げ原料の内部が略均一に100℃近くに加熱される。このため、油揚げ原料の表面を焦がさずに内部まで温度を均一に上げることができる。その結果、高温過熱蒸気による加熱を始めると油揚げ原料を均一にかつ十分に膨張させることが可能になると共に、主に表面に油を含み適度な焦げ目(きつね色への変色)が付いて豆腐の油揚げ(薄揚げ及び厚揚げ又は生揚げ)の状態に近づけることができる。なお、豆腐自体は油で加熱するのではなくて、過熱蒸気で加熱するので、豆腐にしみ込む油を減少できる。
【0015】
ここで、低温過熱蒸気の温度が105℃未満であると、過熱蒸気が飽和蒸気となり易く、表面に水滴が付着し易くなる。その結果、油揚げ原料の内部温度が上がるのに時間がかかり好ましくない。更に、油揚げ原料が硬くなり易く、適度な焦げ目(きつね色への変色)が付きにくく好ましくない。一方、低温過熱蒸気の温度が160℃以上になると、油揚げ原料の内部で局所的な発泡が発生するようになるため好ましくない。
なお、供給する過熱蒸気の量は、油揚げ原料の単位表面積当たりで、例えば、20〜100g/cm2 、好ましくは40〜60g/cm2 がよい。過熱蒸気の量が20g/cm2 未満では、十分な熱伝達が行われず、100g/cm2 を超えると熱伝達効果が飽和して不経済となる。熱伝達と経済性を考慮すると、過熱蒸気の量の最適範囲は、40〜60g/cm2 となる。
【0016】
また、第3の発明に係る油揚げの製造方法は、第2の発明に係る油揚げの製造方法において、前記低温過熱蒸気での加熱時間は3分以上で15分以下(望ましくは6分以上で11分以下、更に好ましくは8分以上で10分以下)であり、前記高温過熱蒸気は160℃以上で300℃以下(更に、好ましくは160℃以上で220℃以下、より好ましくは180℃以上で210℃以下)で、その加熱時間は3分以上で15分以下(望ましくは6分以上で10分以下、更に望ましくは8分以上で9分以下)である。
【0017】
低温過熱蒸気によって内部が加熱された油揚げ原料が高温過熱蒸気によって急激に内部膨張を起こし、その体積を増加させることができる。そして、油揚げ原料の表面を茶色からきつね色に変えることができる。
ここで、低温過熱蒸気によって油揚げ原料の内部温度を上げるには、処理時間を3〜15分に設定すれば十分である。また、高温過熱蒸気の温度が160℃未満であると油揚げ原料を急激に内部膨張させることが困難になって好ましくない。一方、高温過熱蒸気の温度が300℃を超えると、油揚げ原料の表面が焦げて硬くなり内部膨張させることが困難になって好ましくない。
そして、低温過熱蒸気によって油揚げ原料の内部温度を上げてから急激に内部膨張させるさせるには、高温過熱蒸気の温度が160〜300℃の範囲であれば、過熱時間を3〜15分に設定すれば十分である。
【0018】
第4の発明に係る油揚げの製造方法は、第1〜第3の発明に係る油揚げの製造方法において、前記油揚げ原料への前記食用油の付着は、噴霧、浸漬、流下、滴下、及び刷毛塗りのうちのいずれか1又は2以上の方法で行っている。これによって、油揚げ原料の表面に食用油を内部にしみ込ませることなく塗布できる。
【0019】
第5の発明に係る油揚げの製造方法は、第1〜第4の発明に係る油揚げの製造方法において、前記食用油の温度は10℃以上で50℃以下の範囲にある。これによって、食用油の流動性を確保できて、油揚げ原料の表面への付着が均一となる。ここで、食用油の温度が10℃未満であると食用油の流動性が低下して油揚げ原料の表面への付着むらができ易くなると共に、付着量も多くなり過ぎて好ましくない。一方、食用油の温度が50℃を超えると、食用油の酸化や劣化が生じ、食用油の交換頻度が多くなって好ましくない。
【0020】
第6の発明にする油揚げの製造方法は、第1〜第5の発明に係る油揚げの製造方法において、前記油揚げ原料は角板状の豆腐からなって、予め表面に付着している水が除去されている。これによって、油揚げ原料の表面に均一に食用油を付着させることができる。
【0021】
第7の発明に係る油揚げの製造装置は、表面に食用油を付着させた油揚げ原料を105℃以上で160℃未満の低温過熱蒸気で所定時間加熱する低温加熱部と、前記低温加熱部で加熱した前記油揚げ原料を160℃以上で300℃以下の過熱蒸気で加熱して前記油揚げ原料を全体的に発泡させると共に表面着色を行う高温加熱部と、
前記高温加熱部で処理されて得られた油揚げに空気又は冷気を吹き付けて冷却させる冷却部とを有する。
この発明によって、油揚げ原料(例えば、板状豆腐)を油で直接揚げることを行わずに、油揚げを製造できる。そして、低温加熱部で油揚げ原料の内部温度を均一に高めてから、高温加熱部で加熱して調理を行うため、油揚げ原料をより均一に膨張させることができる。
【0022】
そして、第8の発明に係る油揚げの製造装置は、第7の発明に係る油揚げの製造装置において、前記低温加熱部、高温加熱部、及び冷却部に前記油揚げ原料を連続的又は間欠的に流す搬送コンベアが設けられている。これによって、油揚げ原料を油揚げの製造装置内に順次装入して、低温加熱部、高温加熱部、及び冷却部の順に通過させることができ、油揚げを連続的に製造することができる。
なお、以上の発明において、豆腐とは通常の大豆を原料とした豆腐のみでなく、例えば、他の豆類、植物種(小麦粉等)を原料としたものであっても本発明は適用できる。
【0023】
第9の発明に係る油揚げの製造装置は、油揚げ原料を載せる載置部が通気自在となった載置台と、
前記載置台に載せられた前記油揚げ原料に対して上下から、調理時に105℃以上で160℃未満の低温過熱蒸気を所定時間噴出してから160℃以上で300℃以下の高温過熱蒸気を別の所定時間噴出し、調理終了後に得られた油揚げに対して冷却用の空気を更に別の所定時間噴出する噴出部と、
前記載置台及び前記噴出部を収納する調理室とを有する。
この発明によって、油揚げ原料(例えば、板状豆腐)を油で直接揚げることを行わずに、油揚げを製造できる。そして、低温過熱蒸気で油揚げ原料の内部温度を均一に高めてから、高温過熱蒸気で加熱して調理を行うため、油揚げ原料をより均一に膨張させることができる。また、調理終了後に空気を吹き付けて油揚げを冷却するので、油揚げの製造装置から油揚げを取り出すのが容易となる。
【0024】
そして、第10の発明に係る油揚げの製造装置は、第9の発明に係る油揚げの製造装置において、前記噴出部には、前記低温過熱蒸気用の噴出口と、前記高温過熱蒸気用の噴出口と、前記空気用の噴出口がそれぞれ設けられている。
このような構成とすることにより、油揚げ原料に対して低温過熱蒸気、高温過熱蒸気、及び空気をそれぞれの特性を考慮して吹き付けることができ、より効果的な加熱及び冷却を行うことができる。
【0025】
また、第11の発明に係る油揚げの製造装置は、第9の発明に係る油揚げの製造装置において、前記噴出部には、前記低温過熱蒸気及び前記高温過熱蒸気を噴出する共通の噴出口と、前記空気を噴出する噴出口がそれぞれ設けられている。これによって、過熱蒸気供給用の配管を簡略化でき、油揚げの製造装置をコンパクトにすることができる。
【0026】
更に、第12の発明に係る油揚げの製造装置は、第9の発明に係る油揚げの製造装置において、前記噴出部には、前記低温過熱蒸気、前記高温過熱蒸気、及び前記空気を噴出する共通の噴出口が設けられている。これによって、過熱蒸気及び空気用の各配管を簡略化でき、油揚げの製造装置をよりコンパクトにすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る油揚げの製造方法を適用する油揚げの製造装置の正断面図、図2(A)は同油揚げの製造方法によって加工される前の油揚げ原料の説明図、(B)は同油揚げの製造方法によって加工された油揚げの説明図、図3(A)〜(D)は同油揚げの製造方法におけるの各工程の説明図、図4は本発明の第2の実施の形態に係る油揚げの製造方法を適用する油揚げの製造装置の側断面図である。
【0028】
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る油揚げの製造方法を適用する油揚げの製造装置10は、油揚げ原料の一例である板状豆腐11を載せる載置部が通気自在となった載置台12と、載置台12に載せられた板状豆腐11に対して上下から、調理時に105℃以上で160℃未満の低温過熱蒸気を所定時間噴出してから160℃以上で300℃以下の高温過熱蒸気を別の所定時間噴出し、調理終了後に得られた油揚げに対して冷却用の空気を更に別の所定時間噴出する噴出部13と、載置台12及び噴出部13を収納する調理室14を有する。以下、これらについて詳細に説明する。
【0029】
調理室14は、周囲を囲む筒状の側壁部15と、側壁部15の一端側に取付けられた仕切壁16と、側壁部15の他端側に取付けられ開閉自在な図示しない扉部材により形成されている。ここで、側壁部15、仕切壁16、及び扉は、例えば、ステンレス鋼製の内殻と外殻を有する二重構造となって、その隙間に無機繊維質の断熱材が充填されている構成となっている。
載置台12は、例えば、ステンレス等の金属を織った網状物の周囲をステンレス等の金属で形成した枠体に固定した構成となっている。そして、調理室14内に設けられた図示しない支持部材により、調理室14の中央部に保持されている。また、調理室14内の底部には、容器17が配置され、容器17には、調理室14の外に連通する図示しない排出口が設けられている。
【0030】
噴出部13は、隙間を開けて載置台12を挟むように配置された上部噴出器18と、下部噴出器19を有し、上、下部噴出器18、19の載置台12に対向する面にはそれぞれ低温過熱蒸気、高温過熱蒸気、及び空気を噴出する共通の図示しない噴出口が複数設けられている。
そして、上部噴出器18には、低温過熱蒸気、高温過熱蒸気、及び空気の中から選択されたガスが流通する複数のガス流通配管20が並列に接続され、各ガス流通配管20にはそれぞれ流量調節弁21の一端側を接続し、各流量調節弁21の他端側を連通管22で接続している。また、下部噴出器19には、低温過熱蒸気、高温過熱蒸気、及び空気の中から選択されたガスが流通する複数のガス流通配管23が並列に接続され、各ガス流通配管23にはそれぞれ流量調節弁24の一端側を接続し、各流量調節弁24の他端側を連通管25で接続している。
【0031】
更に、各連通管22、25にはそれぞれ低温過熱蒸気、高温過熱蒸気、及び空気を供給するガス供給配管26、26aの一端側が接続され、各ガス供給配管26、26aの他端側は、開閉弁27を介して低温(例えば、1〜10℃)の清浄空気を供給する冷気発生部27a、開閉弁28を介して低温過熱蒸気(例えば、105℃以上で160℃未満)を供給する低温過熱蒸気発生部28a、開閉弁29を介して高温過熱蒸気(例えば、160℃以上で300℃以下)を供給する高温過熱蒸気発生部29aにそれぞれ接続されている。
このような構成とすることにより、各開閉弁27、28、29の中のいずれか1つを開けて残りを閉じることにより、噴出部13に低温過熱蒸気、高温過熱蒸気、及び空気の中のいずれか1つのガスを選択して供給することができ、各流量調節弁21、24の開度を調節することでガスの供給量を調節できる。そして、板状豆腐11の表面に付着している油、豆腐かす等の離脱可能物は容器17で回収されて調理室14の外に排出することができる。
【0032】
次に、油揚げの製造装置10を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る油揚げの製造方法について説明する。
まず、図2(A)に示すように、油揚げ原料となる板状豆腐11を豆腐ブロックから切り出す。板状豆腐11の寸法は、例えば、厚み10〜50mm、幅40〜80mm、長さ80〜200mmである。厚みが薄い場合(例えば、10〜30mmの場合)には油揚げになり、それ以上の場合には厚揚げになる。
【0033】
次いで、板状豆腐11の水分量を、豆腐から切り出したときの水分量に対して、例えば、40〜70%になるように水切りする。板状豆腐11の脱水は乾いた又は水分の少ない布でその表面を拭いてもよいが、乾燥したり温風を吹き付けたり、場合によっては乾燥機に入れて、強制的に乾燥させてもよい。
ここで、板状豆腐11の水分量が40%未満の場合には、内部に多量の気泡を有する油揚げになりにくく、水分量が70%を超えると、加熱処理に時間がかかり過ぎて好ましくない。
【0034】
図2(A)、図3(A)に示すように、水切りした板状豆腐11の表面に食用油を、例えば、食用油の槽に3〜10秒浸漬して付着させる。食用油としては、例えば、サラダ油やごま油等の植物性の食用油等が好ましいが、融点が低く流動性のよいものを使用するのがよい。この場合、食用油は、10〜50℃にして流動性を持たせるのがよい。これによって、水切りした板状豆腐11の表面を薄く均一に食用油で覆うことができる。
なお、板状豆腐11に食用油を付着させる場合、例えば、噴霧、流下、滴下、刷毛塗り等の方法を用いることもできる。
【0035】
図1において、載置台12上に水切りした板状豆腐11を載せ、調理室14に装入し扉を閉める。そして、開閉弁28を開けて開閉弁27、29を閉じ、更に各流量調整弁21、24の開度を調整して、低温過熱蒸気発生部28aを運転する。その結果、図3(B)に示すように、上、下部噴出器18、19の噴出口から、105〜160℃の低温過熱水蒸気が載置台12上の板状豆腐11の上下面に向かって吐出する。
この低温過熱水蒸気によって、板状豆腐11内の水分が加熱されて一部は蒸気になると共に、板状豆腐11の表面に付着している食用油の浸透性が上がって、板状豆腐11の表層部に浸透する。これによって、板状豆腐11の内部まで熱が入り水分が均一に加熱される。板状豆腐11自体が厚い場合には、内部には熱が入らず表層部の水分が加熱されて温度が上がる。
ここで、低温過熱蒸気の供給量は、過熱蒸気の温度にもよるが、一般的に板状豆腐11の単位表面に対して、例えば、20〜100g/cm2 、好ましくは40〜60g/cm2 がよい。なお、105〜160℃の低温過熱蒸気を噴出させる時間は、3〜15分、好ましくは6〜11分、より好ましくは8〜10分の範囲に設定するのがよいが、最適な通過時間は板状豆腐11の厚みを考慮して調整するのがよい。
【0036】
低温過熱蒸気による加熱が終了すると、低温過熱蒸気発生部28aの運転を停止して開閉弁28を閉じ、高温過熱蒸気発生部29aを運転して開閉弁29を開ける。更に各流量調整弁21、24の開度を調整する。
その結果、図3(C)に示すように、上、下部噴出器18、19の噴出口から、160〜300℃(好ましくは160〜220℃、より好ましくは180〜210℃)の高温過熱水蒸気が載置台12上の板状豆腐11の上下面に向かって吐出する。このため、板状豆腐11が更に加熱され、板状豆腐11の表面は、きつね色に変色する。また、板状豆腐11の内部では水分が均一に加熱されているので、高温過熱蒸気による加熱で内部では一様に水蒸気が発生(水分の急速な気化)し、多数の気泡が板状豆腐11内に形成されて板状豆腐11を全体的に発泡させて体積が1.5〜3倍に膨張する。これによって、板状豆腐11から図2(B)に示すような油揚げ11aができる。また、板状豆腐11自体が厚い場合には、内部深くまで熱が入らず表層部の水分が加熱されて気化し多数の水蒸気泡が形成されて厚揚げができる。
【0037】
ここで、高温過熱蒸気の供給量は、過熱蒸気の温度にもよるが、一般的に板状豆腐11の単位表面に対して、例えば、20〜100g/cm2 、好ましくは40〜60g/cm2 がよい。なお、高温過熱蒸気による加熱時間は、過熱蒸気の温度と密接な関係があり、過熱水蒸気の温度が160〜300℃の場合では加熱時間は3〜15分、160〜220℃の場合では6〜10分、180〜210℃の場合では8〜9分とするのがよい。いずれにしても、高温過熱蒸気による加熱が行われているときに板状豆腐11の表面が熱によって焦げないようにする必要がある。なお、板状豆腐11の表面には食用油が付着しているので、より均等に色焼けする(表面が着色される)という効果がある。
【0038】
高温過熱蒸気による加熱が終了して油揚げ11aができると、高温過熱蒸気発生部29aの運転を停止して開閉弁29を閉じ、冷気発生部27aの運転して開閉弁27を開ける。更に各流量調整弁21、24の開度を調整する。その結果、図3(D)に示すように、上、下部噴出器18、19の噴出口から、1〜10℃の冷気が載置台12上の板状豆腐11の上下面に向かって吐出する。このため、板状豆腐11から得られた油揚げの温度を、例えば、10〜30℃(好ましくは10〜15℃)にすることができる。そして、冷却が終了すると、冷気発生部27aの運転を停止して開閉弁27を閉じる。
ここで、冷気の供給量は、冷気の温度にもよるが、一般的に油揚げの単位表面に対して、例えば、20〜100リットル/cm2 、好ましくは20〜40リットル/cm2 がよい。なお、冷却時間は、1〜10℃の冷気を吹き込む場合3〜30分の範囲に設定するのがよいが、最適な通過時間は油揚げ11aの厚みを考慮して調整するのがよい。
【0039】
図4に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る油揚げの製造方法を適する油揚げの製造装置30は、トンネル状に形成された調理室31と、調理室31内の入口32側に設けられ表面に食用油を付着させた油揚げ原料の一例である角板状の豆腐(以下、板状豆腐という)33を105℃以上160℃未満の低温過熱蒸気で所定時間加熱処理を行う低温加熱部34と、低温処理部34の下流側に設けられ加熱された板状豆腐33を160℃〜300℃の過熱蒸気で加熱して板状豆腐33を全体的に発泡させると共に表面着色の処理を行う高温加熱部35と、高温加熱部35の下流側、すなわち調理室31内の出口36側に設けられ処理されて得られた油揚げ37に空気又は冷気を吹き付けて冷却処理を行う冷却部38とを有する。
更に、油揚げの製造装置30は、調理室31に入口32から装入された板状豆腐33を低温加熱部34、高温加熱部35、及び冷却部38の順に連続的又は間欠的に流して出口36から排出する搬送コンベアの一例であるネットコンベア39を有している。以下、これらについて詳細に説明する。
【0040】
調理室31は、筒状の側壁部40と、側壁部40の両端側にそれぞれ取付けられた仕切壁41、42により形成されている。また、仕切壁41には入口32が、仕切壁42には出口36が形成されている。更に、側壁部40の内部には、仕切壁41、42に平行に2枚の分割壁43、44が取付けられ、各分割壁43、44には開口部45、46が形成されている。
なお、入口32、各開口部45、46、及び出口36の中心は一直線状に並ぶように形成されており、側壁部40、各仕切壁41、42、各分割壁43、44は、例えば、ステンレス鋼製の内殻と外殻を有する二重構造となって、その隙間に無機繊維質の断熱材を充填する構成となっている。
【0041】
ネットコンベア39は、板状豆腐33(高温加熱部35を通過した後は油揚げ37)を載置して調理室31に入口32から入って各開口部45、46を通過して出口36から外に出る搬送ベルト47と、搬送ベルト47を反転させて調理室31の下方を通過させ再び入口32から調理室31に入るように搬送ベルト47をループ状に支持する複数のローラ48〜51を有している。
ここで、搬送ベルト47は、例えば、ステンレス等の金属を織った網状物からなって、上部に配置された板状豆腐33に上下から過熱蒸気を照射又は吹き付け、油揚げ37に上下から空気又は冷気を吹き付けることができるようになっている。また、複数のローラ48〜51のいずれか1又は2以上が駆動ローラとなって、搬送ベルト47を低速(例えば、0.4m/分〜6m/分)で一方向(図4においては右から左)に移動させている。
【0042】
低温加熱部34は、側壁部40、仕切壁41、及び分割壁43で囲まれた空間内で入口32から開口部45に向かって移動する搬送ベルト47を上下から隙間を有して挟み低温過熱蒸気(例えば、105℃以上160℃未満)を噴出する低温過熱蒸気噴出部52、53と、低温過熱蒸気噴出部53の下方に配置された容器54を有している。なお、容器54には、調理室31の外に連通する図示しない排出口が設けられている。
また、低温加熱部34は、低温過熱蒸気を発生させる低温過熱蒸気発生部55と、低温過熱蒸気を各低温過熱蒸気噴出部52、53に供給し流量調節弁56、57がそれぞれ設けられた低温過熱蒸気供給配管58、59を有している。
このような構成とすることにより、搬送ベルト47に載置され入口32側から開口部45側に向けて移動する板状豆腐33に対して上下から低温過熱蒸気を噴出することができる。そして、板状豆腐33の表面から剥がれた油、水、豆腐かす等の離脱可能物は容器54で回収されて調理室31の外に排出することができる。
【0043】
高温加熱部35は、側壁部40及び各分割壁43、44で囲まれた空間内で開口部45から開口部46に向かって移動する搬送ベルト47を上下から隙間を有して挟み高温過熱蒸気(例えば、160℃以上300℃以下)を噴出する高温過熱蒸気噴出部60、61と、高温過熱蒸気噴出部61の下方に配置された容器62を有している。なお、容器62には、調理室31の外に連通する図示しない排出口が設けられている。
また、高温加熱部35は、高温過熱蒸気を発生させる高温過熱蒸気発生部63と、高温過熱蒸気を各高温過熱蒸気噴出部60、61に供給し流量調節弁64、65がそれぞれ設けられた高温過熱蒸気供給配管66、67を有している。
このような構成とすることにより、搬送ベルト47に載置され開口部45側から開口部46側に向けて移動する板状豆腐33に対して上下から高温過熱蒸気を噴出することができる。そして、板状豆腐33の表面から剥がれた油、水、豆腐かす等の離脱可能物は容器62で回収されて調理室31の外に排出することができる。
【0044】
冷却部38は、側壁部40及び分割壁44、及び仕切壁42で囲まれた空間内で開口部46から出口36に向かって移動する搬送ベルト47を上下から隙間を有して挟み冷気(例えば、1〜20℃)を噴出する冷気噴出部68、69と、冷気噴出部68、69の下方に配置された容器70を有している。なお、容器70には、調理室31の外に連通する図示しない排出口が設けられている。
また、冷却部38は、冷気を発生させる冷気発生部71と、冷気を各冷気噴出部68、69に供給し流量調節弁72、73がそれぞれ設けられた冷気供給配管74、75を有している。
【0045】
このような構成とすることにより、搬送ベルト47に載置され開口部46側から出口36側に向けて移動する油揚げ37に対して上下から冷気を噴出することができる。そして、油揚げ37の表面から剥がれ落ちた油、豆腐かす等の離脱可能物は容器70で回収されて調理室31の外に排出することができる。
なお、低温加熱部34、高温加熱部35、及び冷却部38には、それぞれ図示しない温度センサーが設けられて、温度を検知しながら手動又は自動により低温過熱蒸気発生部55、高温過熱蒸気発生部63、及び冷気発生部71の運転を調整して、所定の温度の過熱蒸気や冷気を供給できるようになっている。
【0046】
次に、油揚げの製造装置30を用いて、本発明の第2の実施の形態に係る油揚げの製造方法について説明する。
まず、油揚げ原料となる板状豆腐33を豆腐ブロックから切り出す。板状豆腐33の寸法は、例えば、厚み10〜50mm、幅40〜80mm、長さ80〜200mmである。厚みが薄い場合(例えば、10〜30mmの場合)には油揚げになり、それ以上の場合には厚揚げになる。
【0047】
次いで、板状豆腐33の水分量を、豆腐から切り出したときの水分量に対して、例えば、40〜70%になるように水切りする。板状豆腐33の脱水は乾いた又は水分の少ない布でその表面を拭いてもよいが、乾燥したり温風を吹き付けたり、場合によっては乾燥機に入れて、強制的に乾燥させてもよい。
ここで、板状豆腐33の水分量が40%未満の場合には、内部に多量の気泡を有する油揚げになりにくく、水分量が70%を超えると、加熱処理に時間がかかり過ぎて好ましくない。
【0048】
水切りした板状豆腐33の表面に食用油を付着させる。食用油としては、例えば、サラダ油やごま油等の植物性の食用油等が好ましいが、融点が低く流動性のよいものを使用するのがよい。この場合、食用油は、10〜50℃に加熱して流動性を高めるのがよい。これによって、水切りした板状豆腐33の表面を薄く均一に食用油で覆うことができる。
ここで、板状豆腐33に食用油を付着する場合、例えば、噴霧、浸漬、流下、滴下、刷毛塗り等の方法を用いることができる。なお、ネットコンベア39を上流側に延長して連続的に板状豆腐33に食用油を付着させる場合には、噴霧や塗布の方法がよく、この場合、更にネットコンベア39を上流側に延長して、板状豆腐33の水切りを行うようにしてもよい。
【0049】
図4において、搬送ベルト47上に板状豆腐33を載せると、自動的に低温加熱部34内に移送され、上下の低温過熱蒸気噴出部52、53から105〜160℃の過熱水蒸気が吹き付けられる。この低温過熱水蒸気によって、板状豆腐33内の水分が加熱されて蒸気になると共に、板状豆腐33の表面に付着している食用油の浸透性が上がって、板状豆腐33の表層部に浸透する。これによって、板状豆腐33の内部まで熱が入り水分が均一に加熱される。板状豆腐33自体が厚い場合には、内部には熱が入らず表層部の水分が加熱されて温度が上がる。ここで、低温過熱蒸気の供給量は、過熱蒸気の温度にもよるが、一般的に板状豆腐33の単位表面に対して、例えば、20〜100g/cm2 、好ましくは40〜60g/cm2 がよい。
なお、低温加熱部34の通過時間は、105〜160℃の過熱水蒸気を吹き込む場合3〜15分、好ましくは6〜11分、より好ましくは8〜10分の範囲に設定するのがよいが、最適な通過時間は板状豆腐33の厚みを考慮して調整するのがよい。
【0050】
次に、板状豆腐33は低温加熱部34から高温加熱部35に移送される。高温加熱部35では、例えば、160〜300℃(好ましくは160〜220℃、より好ましくは180〜210℃)の高温過熱蒸気が上下の高温過熱蒸気噴出部60、61から供給されているので、板状豆腐33が表面から加熱され、板状豆腐33の表面は、きつね色に変色する。また、板状豆腐33の内部では水分が均一に加熱されているので、高温過熱蒸気による加熱で内部では一様に水蒸気が発生し、多数の気泡を板状豆腐33内に形成されて全体的に発泡し体積が1.5〜3倍に膨張する。これによって、板状豆腐33からは油揚げ37ができる。また、板状豆腐33自体が厚い場合には、内部深くまで熱が入らず表層部の水分が加熱されて気化し多数の水蒸気泡が形成されて厚揚げができる。
ここで、高温過熱蒸気の供給量は、過熱蒸気の温度にもよるが、一般的に板状豆腐33の単位表面に対して、例えば、20〜100g/cm2 、好ましくは40〜60g/cm2 がよい。なお、高温加熱部35の通過時間は、過熱蒸気の温度と密接な関係があり、過熱水蒸気の温度が160〜300℃の場合では通過時間は3〜15分、160〜220℃の場合では通過時間は6〜10分、180〜210℃の場合では通過時間は8〜9分とするのがよい。いずれにしても、高温加熱部35を通過する板状豆腐33の表面が熱によって焦げないようにする必要がある。なお、板状豆腐33の表面には食用油が付着しているので、より均等に色焼けするという効果がある。
【0051】
続いて、板状豆腐33から得られた油揚げ37は高温加熱部35から冷却部38に移送される。冷却部38では、例えば、1〜20℃(好ましくは1〜10℃)の冷気が上下の冷気噴出部68、69から供給されているので、油揚げ37が表面から冷却される。このため、出口36から取扱い可能な温度となった油揚げ37が出てくる。
ここで、冷気の供給量は、冷気の温度にもよるが、一般的に油揚げ37の単位表面に対して、例えば、20〜100リットル/cm2 、好ましくは20〜40リットル/cm2 がよい。なお、冷却部38の通過時間は、1〜10℃の冷気を吹き込む場合3〜30分の範囲に設定するのがよいが、最適な通過時間は油揚げ37の厚みを考慮して調整するのがよい。
【0052】
【実施例】
実施例1〜6
厚み15mm、幅50mm、長さ90mmの寸法に切り出し、乾いた布でその表面を拭いて豆腐から切り出したときの水分量に対して70%になるように水切りした。次いで、水切りした板状豆腐を20〜30℃に調温した食用油中に5秒間浸漬(ディップ)した。表面に食用油が付着した板状豆腐を図1に示す油揚げの製造装置を用いて調理した。加熱に使用した過熱蒸気の温度は110〜250℃、加熱時間は6〜30分であった。加熱終了後、5℃の冷気を20分間吹き付けて冷却した。詳細な調理条件を表1に示す。なお、過熱蒸気の供給量は、50g/cm2 に固定した。
【0053】
【表1】
【0054】
得られた油揚げを油揚げの製造装置から取り出し評価を行った。評価は、形状見栄え、食感、及び油付着具合の3項目について行った。ここで、形状は、油揚げの表面に適度な凹凸が形成され、しかも、膨張して表面の中央部及び縁部が均一の厚みを有しているかを目視により定性的に評価した。見栄えは、表面に適度なきつね色が付き、内部は適度な豆腐生地の状態が残り空洞がないかを目視により定性的に評価した。そして、形状と見栄えを総合的に考慮して形状見栄えとして評価した。
また、食感は、油によるべたつきがなく、適度な香ばしさと、からっとした弾力性があるかを定性的に評価した。油付着具合は目視により定性的に評価した。これらの評価結果を表1に合わせて示す。
【0055】
比較例1
厚み15mm、幅50mm、長さ90mmの寸法に切り出し、乾いた布でその表面を拭いて豆腐から切り出したときの水分量に対して70%になるように水切りした。次いで、水切りした板状豆腐を20℃に調温した食用油中に5秒間浸漬(ディップ)した。表面に食用油が付着した板状豆腐を図1に示す油揚げの製造装置を用いて調理した。加熱に使用した過熱蒸気の温度は100℃、加熱時間は3分であった。加熱終了後、5℃の冷気を20分間吹き付けて冷却した。これらの調理条件を表1に示す。なお、過熱蒸気の供給量は、50g/cm2 に固定した。得られた油揚げの評価結果を表1に合わせて示す。
【0056】
比較例2
厚み15mm、幅50mm、長さ90mmの寸法に切り出し、乾いた布でその表面を拭いて豆腐から切り出したときの水分量に対して70%になるように水切りした。次いで、水切りした板状豆腐を30℃に調温した食用油中に5秒間浸漬(ディップ)した。表面に食用油が付着した板状豆腐を図1に示す油揚げの製造装置を用いて調理した。加熱に使用した過熱蒸気の温度は280℃、加熱時間は35分であった。加熱終了後、5℃の冷気を20分間吹き付けて冷却した。これらの調理条件を表1に示す。なお、過熱蒸気の供給量は、50g/cm2 に固定した。得られた油揚げの評価結果を表1に合わせて示す。
表1に示す結果から、本発明の方法によると、形状見栄え及び食感がいずれも良好で、しかも油付着具合が適度となる油揚げを容易に製造できることが確認できた。
【0057】
実施例7〜15
厚み15mm、幅50mm、長さ90mmの寸法に切り出し、乾いた布でその表面を拭いて豆腐から切り出したときの水分量に対して70%になるように水切りした。次いで、水切りした板状豆腐を20〜30℃に調温した食用油中に5秒間浸漬(ディップ)した。表面に食用油が付着した板状豆腐を図4に示す油揚げの製造装置を用いて調理した。加熱に使用した低温過熱蒸気の温度は110〜150℃で加熱時間は5〜9分、高温過熱蒸気の温度は150〜250℃で加熱時間は6〜9分であった。加熱終了後、5℃の冷気を20分間吹き付けて冷却した。詳細な調理条件を表2に示す。なお、過熱蒸気の供給量は、50g/cm2 に固定した。
得られた油揚げを油揚げの製造装置から取り出し実施例1〜6と同様の評価を行った。評価結果を表2に合わせて示す。
【0058】
【表2】
【0059】
比較例3
厚み15mm、幅50mm、長さ90mmの寸法に切り出し、乾いた布でその表面を拭いて豆腐から切り出したときの水分量に対して70%になるように水切りした。次いで、水切りした板状豆腐を20℃に調温した食用油中に5秒間浸漬(ディップ)した。表面に食用油が付着した板状豆腐を図4に示す油揚げの製造装置を用いて調理した。加熱に使用した低温過熱蒸気の温度は100℃で加熱時間は2分、高温過熱蒸気の温度は140℃で加熱時間は2分であった。加熱終了後、5℃の冷気を20分間吹き付けて冷却した。これらの調理条件を表2に示す。なお、過熱蒸気の供給量は、50g/cm2 に固定した。得られた油揚げの評価結果を表2に合わせて示す。
【0060】
比較例4
厚み15mm、幅50mm、長さ90mmの寸法に切り出し、乾いた布でその表面を拭いて豆腐から切り出したときの水分量に対して70%になるように水切りした。次いで、水切りした板状豆腐を20℃に調温した食用油中に5秒間浸漬(ディップ)した。表面に食用油が付着した板状豆腐を図4に示す油揚げの製造装置を用いて調理した。加熱に使用した低温過熱蒸気の温度は170℃で加熱時間は17分、高温過熱蒸気の温度は270℃で加熱時間は18分であった。加熱終了後、5℃の冷気を20分間吹き付けて冷却した。これらの調理条件を表1に示す。なお、過熱蒸気の供給量は、50g/cm2 に固定した。得られた油揚げの評価結果を表2に合わせて示す。
【0061】
表2に示す結果から、本発明の方法によると、形状見栄え及び食感が良好〜優で、しかも油付着具合が適度から最適になる油揚げを容易に製造できることが確認できた。
なお、従来例として、厚み15mm、幅50mm、長さ90mmの寸法に切り出し、乾いた布でその表面を拭いて豆腐から切り出したときの水分量に対して70%になるように水切りし、食用油で上げて油揚げを作製した。ここで、油で揚げる条件は、110℃の油で10分間加熱し、次いで180℃の油で10分間加熱した。得られた油揚げは、表面がきつね色を呈し、形状見栄えは良好であったが、油含有量が30質量%と非常に多く、一度油抜きを行わないと食せない状態であった。
【0062】
実施例16
厚み25mm、幅60mm、長さ180mmの寸法に切り出した板状豆腐を、乾いた布でその表面を拭いて、豆腐から切り出したときの水分量に対して70%になるように水切りした。次いで、水切りした板状豆腐を20℃に調温した食用油中に5秒間浸漬(ディップ)した。そして、表面に食用油が付着した板状豆腐を図1に示す油揚げの製造装置を用いて、125℃の低温過熱蒸気で10分間処理してから210℃の高温過熱蒸気で8分間処理し、5℃の冷気を20分間吹き付けて冷却した。その際、各加熱処理後、及び冷却後の寸法を調べた。なお、過熱蒸気の供給量は、50g/cm2 に固定した。
【0063】
低温加熱後の寸法は、厚みが25mm、幅が65mm、長さが190mmであった。このことから、低温加熱では主に板状豆腐の内部の温度が上昇するだけで、膨張は顕著に生じていないことが確認できた。また、高温加熱後の寸法は、厚みが40mm、幅が115mm、長さが230mmであった。このことから、高温加熱では主に板状豆腐の内部で水蒸気の発生が生じて、顕著な膨張が生じ油揚げが形成されることが確認できた。更に、冷却後の寸法は、厚みが37mm、幅が120mm、長さが235mmであった。このことから、高温加熱で板状豆腐が膨張して油揚げが形成されると、冷却してもその形状が維持されることが確認できた。
なお、得られた油揚げの形状見栄え及び食感はいずれも優れ、しかも油付着具合も最適であった。従って、本発明によると、従来では製造が極めて困難であった、例えば、厚みが37mm、幅が120mm、長さが235mmの特大の油揚げが容易に製造できることが確認できた。
【0064】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の油揚げの製造方法及びその製造装置を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、第1の実施の形態では、噴出部に低温過熱蒸気、高温過熱蒸気、及び空気を噴出する共通の噴出口を設けたが、低温過熱蒸気用の噴出口、高温過熱蒸気用の噴出口、及び空気用の噴出口をそれぞれ設けてもよい。また、低温過熱蒸気及び高温過熱蒸気を噴出する共通の噴出口と、空気を噴出する噴出口をそれぞれ設ける用にしてもよい。
第2の実施の形態では、板状豆腐が低温加熱部、高温加熱部、及び冷却部を順に通過するようにしているが、調理の途中で過熱蒸気の温度を変えて低温加熱と高温加熱を共通の加熱部で行うようにしてもよい。
【0065】
【発明の効果】
請求項1及びこれに従属する請求項4〜6記載の油揚げの製造方法においては、油揚げ原料の表面に食用油を付着させ、食用油が付着された油揚げ原料を105℃以上で260℃以下の過熱蒸気で、6分以上で30分以下の時間で加熱調理するので、油揚げ原料を内部に食用油が浸透しない状態で豆腐表面の加熱を均一に行いながら油揚げにすることができ、表面に油の香ばしさと適度な焦げ目が存在することで見栄えがよく、しかも油含有量が少ないため軽い食感で低カロリーの油揚げを提供することが可能になる。
また、油の浸透が少ないため、例えば、カップ入りインスタントラーメンの具としても利用し易くなる。更に、熱湯で油抜きを行う必要がなくて調理が簡便になると共に、油抜き排水の発生がないため下水処理の負荷が少なくなる。
【0066】
請求項2及びこれに従属する請求項3〜6記載の油揚げの製造方法においては、油揚げ原料の表面に食用油を付着させ、食用油が付着した油揚げ原料を105℃以上で160℃未満の低温過熱蒸気で内部温度を高めた後、高温過熱蒸気を当てて内部の水分を急速に気化させて油揚げ原料を全体的に発泡させ、更に油揚げ原料の表面を着色したので、内部温度を均一に高める処理と水蒸気を発生させて内部に多数の気泡(空洞部)を発生させる処理とを独立に制御でき、更に表面を例えばきつね色に変色させることができるので、より質の高い豆腐加工食品を提供することが可能になる。
そして、豆腐自体は油で加熱するのではなくて、過熱蒸気で加熱するので、豆腐にしみ込む油を減少させることができ、見栄えがよくて油含有量の少ない低カロリーの油揚げや生揚げ(厚揚げ)を提供することが可能になる。
【0067】
特に、請求項3記載の油揚げの製造方法においては、低温過熱蒸気での加熱は3〜15分程度であり、高温過熱蒸気は160℃以上で300℃以下で、その加熱時間は3分以上で15分以下であるので、急激に内部膨張を起こしてその体積を増加させると共に、油揚げ原料の表面を茶色からきつね色に変えることができ、形状、見栄え、食感の優れた商品価値の高い油揚げ製造することが可能になる。また、この発明によって、従来の厚揚げの場合には内部に気泡がない豆腐であったが、内部も発泡させた厚揚げを製造することが可能になる。
【0068】
請求項4記載の油揚げの製造方法においては、油揚げ原料への食用油の付着は、噴霧、浸漬、流下、滴下、刷毛塗りのうちのいずれか1又は2以上の方法で行うので、油揚げ原料の内部に食用油がしみ込むのを抑制しながら表面に食用油を付着させることができ、油含有量の少ない油揚げを製造することが可能になる。
【0069】
請求項5記載の油揚げの製造方法において、食用油の温度は10℃以上で50℃以下の範囲にあるので、食用油の流動性を確保して油揚げ原料の表面への付着を均一にすることができ、油揚げ原料の温度を均一に上げることが可能になる。その結果、油揚げ原料を均一に膨張させることが可能になる。
また、食用油の温度を10〜50℃の範囲にすることで油自体の酸化や劣化を抑制することができ、廃棄する油の量を低減することが可能になる。その結果、油揚げを低コストで製造することが可能になる。
【0070】
請求項6記載の油揚げの製造方法においては、油揚げ原料は角板状の豆腐からなって、予め表面に付着している水が除去されているので、油揚げ原料の表面により均一に食用油を付着させることができ、油揚げ原料の温度をより均一に上げることが可能になる。その結果、油揚げ原料をより均一に膨張させることが可能になる。
【0071】
請求項7及び8記載の油揚げの製造装置においては、表面に食用油を付着させた油揚げ原料を105℃以上で160℃未満の低温過熱蒸気で所定時間加熱する低温加熱部と、低温加熱部で加熱した油揚げ原料を160℃以上で300℃以下の過熱蒸気で加熱して油揚げ原料を全体的に発泡させると共に表面着色を行う高温加熱部と、高温加熱部で処理されて得られた油揚げに空気又は冷気を吹き付けて冷却させる冷却部とを有するので、加熱を過熱蒸気のみで行うことができ加熱制御が容易で装置を簡素に構成することが可能になる。その結果、低コストで油揚げの製造装置を製作することが可能になる。更に、食用油の加熱を行わないため油煙はほとんど発生せず、排気設備及び防火設備の規模を小さくすることが可能になる。そのため、油揚げの製造装置の運転を経済的に行うことが可能になる。
【0072】
特に、請求項8記載の油揚げの製造装置においては、低温加熱部、高温加熱部、及び冷却部に油揚げ原料を連続的又は間欠的に流すコンベアが設けられているので、油揚げ原料から油揚げを連続的に製造することができ、油揚げの生産性を向上させることが可能になる。その結果、油揚げを低コストで製造することが可能になる。
【0073】
請求項9〜12記載の油揚げの製造装置においては、油揚げ原料を載せる載置部が通気自在となった載置台と、載置台に載せられた油揚げ原料に対して上下から、調理時に105℃以上で160℃未満の低温過熱蒸気を所定時間噴出してから160℃以上で300℃以下の高温過熱蒸気を別の所定時間噴出し、調理終了後に得られた油揚げに対して冷却用の空気を更に別の所定時間噴出する噴出部と、載置台及び噴出部を収納する調理室とを有するので、加熱を過熱蒸気のみで行うことができ加熱制御が容易で装置を簡素に構成することが可能になる。その結果、低コストで油揚げの製造装置を製作することが可能になる。更に、食用油の加熱を行わないため油煙はほとんど発生せず、排気設備及び防火設備の規模を小さくすることが可能になる。そのため、油揚げの製造装置の運転を経済的に行うことが可能になる。
【0074】
特に、請求項10記載の油揚げの製造装置においては、噴出部には、低温過熱蒸気用の噴出口と、高温過熱蒸気用の噴出口と、空気用の噴出口がそれぞれ設けられているので、油揚げ原料に対して低温過熱蒸気、高温過熱蒸気、及び空気をそれぞれの特性を考慮して吹き付けてより効果的な加熱及び冷却を行うことができ、生産性の高い油揚げの製造装置を製作することが可能になる。
【0075】
請求項11記載の油揚げの製造装置においては、噴出部には、低温過熱蒸気及び高温過熱蒸気を噴出する共通の噴出口と、空気を噴出する噴出口がそれぞれ設けられていので、過熱蒸気供給用の配管を簡略化して油揚げの製造装置をコンパクトにすることができ、より低コストの油揚げの製造装置を製作することが可能になる。
【0076】
請求項12記載の油揚げの製造装置においては、噴出部には、低温過熱蒸気、高温過熱蒸気、及び空気を噴出する共通の噴出口が設けられているので、過熱蒸気及び空気用の各配管を簡略化して油揚げの製造装置をよりコンパクトにすることができ、更に低コストの油揚げの製造装置を製作することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る油揚げの製造方法を適用する油揚げの製造装置の正断面図である。
【図2】(A)は同油揚げの製造方法によって加工される前の油揚げ原料の説明図、(B)は同油揚げの製造方法によって加工された油揚げの説明図である。
【図3】(A)〜(D)は同油揚げの製造方法におけるの各製造工程の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る油揚げの製造方法を適用する油揚げの製造装置の側断面図である。
【符号の説明】
10:油揚げの製造装置、11:板状豆腐、11a:油揚げ、12:載置台、13:噴出部、14:調理室、15:側壁部、16:仕切壁、17:容器、18:上部噴出器、19:下部噴出器、20:ガス流通配管、21:流量調節弁、22:連通管、23:ガス流通配管、24:流量調節弁、25:連通管、26、26a:ガス供給配管、27:開閉弁、27a:冷気発生部、28:開閉弁、28a:低温過熱蒸気発生部、29:開閉弁、29a:高温過熱蒸気発生部、30:油揚げの製造装置、31:調理室、32:入口、33:板状豆腐、34:低温加熱部、35:高温加熱部、36:出口、37:油揚げ、38:冷却部、39:ネットコンベア、40:側壁部、41、42:仕切壁、43、44:分割壁、45、46:開口部、47:搬送ベルト、48〜51:ローラ、52、53:低温過熱蒸気噴出部、54:容器、55:低温過熱蒸気発生部、56、57:流量調節弁、58、59:低温過熱蒸気供給配管、60、61:高温過熱蒸気噴出部、62:容器、63:高温過熱蒸気発生部、64、65:流量調節弁、66、67:高温過熱蒸気供給配管、68、69:冷気噴出部、70:容器、71:冷気発生部、72、73:流量調節弁、74、75:冷気供給配管
Claims (12)
- 油揚げ原料の表面に食用油を付着させ、該食用油が付着された油揚げ原料を105℃以上で260℃以下の過熱蒸気で、6分以上で30分以下の時間で加熱調理することを特徴とする油揚げの製造方法。
- 油揚げ原料の表面に食用油を付着させ、該食用油が付着した前記油揚げ原料を105℃以上で160℃未満の低温過熱蒸気で内部温度を高めた後、高温過熱蒸気を当てて内部の水分を急速に気化させて前記油揚げ原料を全体的に発泡させ、更に前記油揚げ原料の表面を着色したことを特徴とする油揚げの製造方法。
- 請求項2記載の油揚げの製造方法において、前記低温過熱蒸気での加熱時間は3分以上で15分以下であり、前記高温過熱蒸気は160℃以上で300℃以下、その加熱時間は3分以上で15分以下であることを特徴とする油揚げの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の油揚げの製造方法において、前記油揚げ原料への前記食用油の付着は、噴霧、浸漬、流下、滴下、及び刷毛塗りのうちのいずれか1又は2以上の方法で行うことを特徴とする油揚げの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の油揚げの製造方法において、前記食用油の温度は10℃以上で50℃以下の温度範囲であることを特徴とする油揚げの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の油揚げの製造方法において、前記油揚げ原料は角板状の豆腐からなって、予め表面に付着している水が除去されていることを特徴とする油揚げの製造方法。
- 表面に食用油を付着させた油揚げ原料を105℃以上で160℃未満の低温過熱蒸気で所定時間加熱する低温加熱部と、
前記低温加熱部で加熱した前記油揚げ原料を160℃以上で300℃以下の過熱蒸気で加熱して前記油揚げ原料を全体的に発泡させると共に表面着色を行う高温加熱部と、
前記高温加熱部で処理されて得られた油揚げに空気又は冷気を吹き付けて冷却させる冷却部とを有することを特徴とする油揚げの製造装置。 - 請求項7記載の油揚げの製造装置において、前記低温加熱部、前記高温加熱部、及び前記冷却部に前記油揚げ原料を連続的又は間欠的に流す搬送コンベアが設けられていることを特徴とする油揚げの製造装置。
- 油揚げ原料を載せる載置部が通気自在となった載置台と、
前記載置台に載せられた前記油揚げ原料に対して上下から、調理時に105℃以上で160℃未満の低温過熱蒸気を所定時間噴出してから160℃以上で300℃以下の高温過熱蒸気を別の所定時間噴出し、調理終了後に得られた油揚げに対して冷却用の空気を更に別の所定時間噴出する噴出部と、
前記載置台及び前記噴出部を収納する調理室とを有することを特徴とする油揚げの製造装置。 - 請求項9記載の油揚げの製造装置において、前記噴出部には、前記低温過熱蒸気用の噴出口と、前記高温過熱蒸気用の噴出口と、前記空気用の噴出口がそれぞれ設けられていることを特徴とする油揚げの製造装置。
- 請求項9記載の油揚げの製造装置において、前記噴出部には、前記低温過熱蒸気及び前記高温過熱蒸気を噴出する共通の噴出口と、前記空気を噴出する噴出口がそれぞれ設けられていることを特徴とする油揚げの製造装置。
- 請求項9記載の油揚げの製造装置において、前記噴出部には、前記低温過熱蒸気、前記高温過熱蒸気、及び前記空気を噴出する共通の噴出口が設けられていることを特徴とする油揚げの製造装置。
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