JP2005229982A - 低圧高温過熱蒸気を用いた食品素材の調理方法とそれに用いる低圧高温過熱蒸気装置 - Google Patents

低圧高温過熱蒸気を用いた食品素材の調理方法とそれに用いる低圧高温過熱蒸気装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 食品素材を沸騰油の中で熱処理してプリフライした製品の脱油をする方法として、従来、布での脱油、遠心分離などがおこなわれてきたが、製品の形崩れ、装置の大型化、脱油ムラ等の欠点があった。これらの欠点を改良し、低圧高温過熱蒸気装置の中で、過熱蒸気を直接噴射し、油のリサイクルを促進して省油を図り、かつ、食品での過剰油の酸化を防止するばかりか,製品表面のギタギタ感を無くし、サクサク感を長期間維持できることを可能にした食品素材の調理を連続的に行えるようにする。
【解決手段】 沸騰油の中で熱処理してプリフライしたものを150〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気装置の中で、食品素材に低圧高温過熱蒸気をノズルから噴射し、あるいは霧状の植物油または調味料・香辛料などを混入させた植物油を放射噴霧する食品素材の調理方法とそれに用いる低圧高温過熱蒸気装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は,魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材などを,ほぼ150〜600℃程度に維持した低圧高温過熱蒸気装置の中で過熱蒸気を直接噴射し,または沸騰油の中で熱処理してプリフライした食品素材を,低圧高温過熱蒸気装置の中で過熱蒸気を直接噴射し,油のリサイクルを促進して省油を図り,かつ食品での過剰油の酸化を防止するばかりか,製品表面のギタギタ感を無くし,サクサク感を長期間維持できることを可能にした食品素材の調理を連続的に行えるようにした食品素材の調理方法と,それに用いる被加工食品素材の熱効率と省エネを図った低圧高温過熱蒸気装置である。
従来,空揚げ,衣揚げ,フライなどの食品加工は,素材の表面に,澱粉や小麦粉またはパン粉をつけ,沸騰油の中で熱処理してプリフライしたものがあるが,プリフライの脱油には,布と布の間にフライなどを入れて脱油したり,遠心分離機で油を振り飛ばしての脱油を行っていたが,布と布の間にフライなどを入れて脱油する方法は,フライなどの形がこわれるので,薩摩揚げなど形が崩れないものにしか限定して使用できないという欠点があり,しかも,脱油した油が酸化して再び製品に付着するということがあり,遠心分離機で油を振り飛ばして脱油する方法は,装置が大型化したり,脱油にムラがあるという欠点があり,また,フライヤーからの連続処理ができず,人手が掛かるという欠点があった。
具体的に,空揚げ,衣揚げ,フライなどの食品加工で,素材の表面に,澱粉や小麦粉またはパン粉をつけ,沸騰油の中で熱処理してプリフライしたものを過熱蒸気を使用せず,200℃に加熱したオーブンにより加熱したものは,衣の水分は減少しているが、油分の減少は見られなかった。
また,「揚げものを調理する方法及び装置」(特開平02−171150号)には,噴射される油が過熱した加圧水とを混合される場合が記載されており,油/水の混合物を1気圧から4気圧とし,138〜274℃(280°F〜525°F)で噴射されることが記載されているが,魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材などを,噴射される油が過熱した加圧水とを混合して低圧過熱蒸気で噴射した場合,不完全な食品の熱処理加工がなされることがしばしばであった。
さらに,「食品の乾燥方法」(特開昭59−120079号)には,油に浸漬させた蒸麺に過熱水蒸気を作用させて乾燥させることが記載されており,過熱蒸気の乾燥条件により,堅めの食感,柔らかめの食感を有する乾燥品ができることが記載され,堅めの食感の乾燥品を製造するときは,比較的低温の110〜140℃の過熱水蒸気を50〜180秒程度の緩慢な乾燥処理を行い,膨化度合いが高くサクサクした軽い食感のスナック食品などを製造するときは,比較的高温の150〜230℃の過熱水蒸気を10〜30秒程度の短時間で急激な乾燥処理を行うことが記載されているが,高温処理による食品の熱処理加工は期待できなかった。
従来の空揚げ,衣揚げ,フライなどのように,プリフライした食品素材は,余分に油分が付着しているため,過剰油による油の酸化が起きたり,製品表面のギタギタ感が見られていたが,本発明は,魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材,または,空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に,澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材,さらに,空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材をほぼ150〜180℃の沸騰油の中で約20〜35秒熱処理してプリフライしたもの,それぞれを150〜600℃程度に維持した低圧高温過熱蒸気装置の中で,低圧高温過熱蒸気により調理し,脱油することにより,油のリサイクルが促進されて省油が図られ,また食品素材に霧状の植物油を放射噴霧するため適正な必要限度の植物油でフライが行われ,そのために食品での過剰油被膜による油脂の酸化を低下させることができるばかりか,製品表面のギタギタ感が無くなり,サクサク感を長期間維持できることを可能にし,過熱蒸気の蒸気噴射のなかで,植物油または調味料・香辛料などの放射噴霧による食品加工が最適に行われ,過熱蒸気を用いた食品素材の調理・脱油処理が自動化できる過熱蒸気を用いた食品素材の調理方法と,それに用いる被加工食品素材の熱効率と省エネを図った低圧高温過熱蒸気装置を提供するものである。
本発明は,魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材,あるいは空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材,または空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材をほぼ150〜180℃の沸騰油の中で約20〜35秒熱処理してプリフライ、それぞれを150〜600℃程度で調理し、脱油するに低圧高温過熱蒸気装置1,15,28を配置し,低圧高温過熱蒸気装置1,15,28の前工程としてほぼ150〜180℃の沸騰油でプリフライとするプリフライ装置40を任意に配置し,低圧高温過熱蒸気装置1,15,28における被加工食品54,55,56の移送または排出を開扉方式扉14,コンベア3、スバイラル方式載置棚27とし,食品素材1kg当たり,ノズルからの噴射圧力0.001〜0.5kg/cmと150〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気の雰囲気下で,各ノズルの総蒸気量1.0〜20m/時間の過熱蒸気を直接噴射,あるいは,霧状の植物油,または調味料・香辛料などを混入させた植物油を放射噴霧して,空揚げ,衣揚げ,フライなどの食品素材とするため飽和蒸気にさらに熱を加えた過熱蒸気を用いるものであるが,大気圧(全圧)では100℃以上の温度の蒸気をいい,2気圧(全圧)では119.6℃以上とする過熱蒸気を用いた食品素材の調理方法である。
また,低圧高温過熱蒸気装置1,15,28の本体2,16,29の内部に,被加工食品54,55,56を編みかご45,52,53に載置して,該編みかご45,52,53を,コンベア3,回転載置部17,スパイラル方式載置棚27に載置し,前記コンベア3,回転載置部17,スパイラル方式載置棚27の下部に集油板4,30,41を設け,本体2,16,29の内部の上部または側面に過熱蒸気の噴出口5,18,31と,植物油または調味液・香辛料などを混入させた植物油の放射噴霧口6,19,32を配設し,前記過熱蒸気の噴出口5,18,31を過熱蒸気発生源の過熱蒸気ボイラー7,20,33とを蒸気誘導管42,57,58で連結し,さらに前記植物油の放射噴霧口6,19,32を植物油タンク9,22,35に連結し,かつ,低圧高温過熱蒸気装置1,15,28の本体2,16,29に隣接してプリフライ装置40を任意に配置した低圧高温過熱蒸気装置1,15,28としたものである。
さらに低圧高温過熱蒸気装置1,15,28の本体2,16,29にはそれぞれ制御装置8,43.44が配設され,本体2,16,29の内部および蒸気誘導管42,57,58に配設されている温度計46,47,48,49,50,51の数値に応じて過熱蒸気の温度を調節できるようにしているばかりか,コンベア方式,回転載置方式,スパイラル方式などの駆動速度を早めたり、遅くしたりすることができるようになっている。
本発明は,魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材の調理に,飽和蒸気に熱を加えた過熱蒸気を用いて過熱蒸気を直接噴射し,食品素材の調理を効率よく進めることができ,また従来知られていた空揚げ,衣揚げ,フライなどの製造方法の欠点を解消し,食品素材の調理を効率よく進められ,油のリサイクルを促進して省油を図り,かつ,食品での過剰油被膜による油脂の酸化を低下させることができるばかりか,製品表面のギタギタ感を無くし、サクサク感を長期間維持できることを可能にし,植物油または調味料・香辛料などの放射噴霧による食品加工が最適に行われ,過熱蒸気を用いた食品素材の調理を効率よく進め,食品素材からの脱油処理を自動化・連続化できるようになった。
また、本発明に用いる低圧高温過熱蒸気装置1,15,28は,低圧高温過過熱蒸気の雰囲気を150〜600℃程度に維持しており,低圧高温過熱蒸気装置1,15,28の低圧高温過熱蒸気で実験したところ,脱油による質量の減少がみられ,顕著な効果が現れた。低圧高温過熱蒸気装置1,15,28には集油板の下部に集油器を配設しているため,飽和蒸気に熱を加えた低圧高温過熱蒸気によって,対流と放射による熱放射性ガスの熱が伝わるため,油のリサイクルが促進されて効率的に省油が図られ,かつ,適正な必要限度の植物油でフライが行われるようになった。
さらに,本発明において使用する低圧高温過熱蒸気装置1,15,28は,被加工食品54,55,56の移送または排出にあたって,大量生産の場合は図1に示すようなコンベア方式,少量加工の場合は図1に示すような開扉方式,立地の集積化の場合は図3に示すようなスパイラル方式とすることができるようになっている。
本発明は,魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材,または,空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材,さらに,空揚げなどの素材の表面に小麦粉などをつけた食品素材をほぼ150〜180℃の沸騰油の中で約20〜35秒熱処理してプリフライにしたもの,それぞれを1503〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気装置1,15,28の中で,最適圧力と低圧高温過熱蒸気で蒸気噴射し,空揚げ,衣揚げ,フライなどの食品素材を調理し,脱油するものであって,飽和蒸気に熱を加えた過熱蒸気を用いるものであるが,大気圧(全圧)では100℃以上の温度の蒸気をいい,2気圧(全圧)では119.6℃以上となっている。
実施例1としては,魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材を,150〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気装置1,15,28の中で,食品素材1kg当たり,ノズルからの噴射圧力0.001〜0.5kg/cmと150〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気の雰囲気下で,各ノズルの総蒸気量1.0〜20m/時間の過熱蒸気を直接噴射することを特徴とした過熱蒸気を用いた食品素材の調理方法である。
この発明は,飽和蒸気に熱を加えた過熱蒸気を直接噴射するため,対流と放射による熱放射性ガスによって熱が伝わるため,魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材を,効率的に熱処理できるようになった。たとえば,106gの焼肉を280〜287℃の温度,0.2〜0.4の圧力,80mmのノズルで過熱蒸気を直接噴射すると,焼肉は90.1gとなり,15%の減少率となった。
また,224.4gのカルビ焼肉を202〜207℃の温度,0.1〜0.4の圧力,100mmのノズルで,過熱蒸気を22秒直接噴射すると,202gとなり,カルビ焼肉は10%の減少率となった。
実施例2としては,空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材を,ほぼ150〜600℃の低圧高温過熱蒸気装置1,15,28の中で,食品素材1kg当たり,ノズルからの噴射圧力0.001〜0.5kg/mと150〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気の雰囲気下で,各ノズルの総蒸気量1.0〜20m/時間の過熱蒸気を直接噴射し,調理することを特徴とする過熱蒸気を用いた食品素材の調理方法である。
この実施例は,飽和蒸気に熱を加えた過熱蒸気を直接噴射するため,対流と放射による熱放射性ガスによって熱が伝わるため,空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材を,効率的に熱処理できるようになった。たとえば,640.5gの鶏モモカラアゲを260〜265℃の温度,0.2〜0.4の圧力,80mmのノズルで過熱蒸気を3分06秒直接噴射すると,鶏モモカラアゲは576.5gとなり,10%の減少率となった。
この発明は,飽和蒸気に熱を加えた過熱蒸気を低圧高温の雰囲気で用いるため、対流と放射による熱放射性ガスによって熱が伝わるため,油のリサイクルが促進されて効率的に省油が図られ,そのために食品での過剰油被膜による油脂の酸化を低下させることができるばかりか,製品表面のギタギタ感が無くなり,過熱蒸気の蒸気噴射のなかで食品加工が最適に行われ,過熱蒸気を用いた食品素材の調理・脱油処理が自動化でき,連続処理ができるようになった。
さらに空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材とし,該食品素材を150〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気装置1,15,28の中で,霧状の植物油または調味料・香辛料などを混入させた植物油を放射噴霧して,空揚げ,衣揚げ,フライなどの食品素材とするため,飽和蒸気に熱を加えた過熱蒸気を用いるものであるが,大気圧(全圧)では100℃以上の温度の蒸気をいい,2気圧(全圧)では119.6℃以上となっている。
実験方法としては,あなごの天ぷら,鰯の竜田揚げ,いかの空揚げ,カレイの空揚げを素材として,過熱蒸気により密閉式と開放式の2種の装置を用いて脱油の実験を行ったものである。
実験では,過熱蒸気を175℃〜250℃の雰囲気下において,2分から5分の間の時間で各種類の脱油処理をしたところ,あなごの天ぷらを実験材料として,200℃・10分の処理で,脱油率27.2%となり,250℃・7分の処理で,脱油率29.1%となり,鰯の竜田揚げを実験材料として,180℃・8分の処理で,脱油率5.6%となり,・いかの空揚げを実験材料として,180℃・4分の処理で,脱油率5.2%となり,カレイの空揚げを実験材料として,200℃・4分の処理で,脱油率5.8%となった。
実施例3としては,空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に澱粉や小麦粉,またはパン粉をつけた魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材を,ほぼ150〜180℃の沸騰油の中で約20〜35秒熱処理してプリフライにし,該プリフライを低圧高温過熱蒸気装置1,15,28の中で,食品素材1kg当たり,ノズルからの噴射圧力0.001〜0.5kg/cmと150〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気の雰囲気下で,霧状の植物油または調味料・香辛料などを混入させた植物油を放射噴霧して,食品素材としている。
この発明は,飽和蒸気に熱を加えた過熱蒸気を用いるため,対流と放射による熱放射性ガスによって熱が伝わるため,油のリサイクルが促進されて効率的に省油が図られ,そのために食品での過剰油被膜による油脂の酸化を低下させることができるばかりか,製品表面のギタギタ感が無くなり,過熱蒸気の蒸気噴射のなかで,植物油または調味料・香辛料などの放射噴霧による食品加工が最適に行われ,低圧高温過熱蒸気を用いた食品素材の調理・脱油処理が自動化でき,連続処理ができるようになった。
この実施例は,飽和蒸気に熱を加えた過熱蒸気を直接噴射するため,対流と放射による熱放射性ガスによって熱が伝わるため,空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材を,ほぼ150〜180℃の沸騰油の中で、約20〜35秒熱処理してプリフライにし,たとえば,157.2gの紅鮭(冷凍)を343〜349℃の温度,0.1〜0.5の圧力,100mmのノズルで過熱蒸気を3分08秒直接噴射すると,紅鮭(冷凍)は141.5gとなり,10%の減少率となった。
本発明の低圧高温過熱蒸気を用いた食品素材の調理・脱油処理に用いる低圧高温過熱蒸気装置1.15.28は,前工程としてほぼ150〜180℃の沸騰油の中で約20〜35秒熱処理してプリフライにするプリフライ装置を任意に配置することができるようにしている。
脱油にあたっては,食品素材1kg当たり,ノズルからの噴射圧力0.001〜0.5kg/cmと150〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気の雰囲気下で,各ノズルの総蒸気量1.0〜20m/時間の過熱蒸気を直接噴射し,脱油することにしている。
大量生産向けとして,低圧高温過熱蒸気装置の実施例4について,図1で詳細に説明すると,低圧高温過熱蒸気装置1の本体2の内部に,編みかご45に収納した被加工食品54を載置・移送するコンベア3を配置し,該コンベア3の下部に集油部4を設け,コンベア3の上下または側面に過熱蒸気の噴出口5と植物油の放射噴霧口6を配設し,前記集油部4の下部に貯油槽12を配設し,該貯油槽12に隣接して濾過槽13を配設し,さらに植物油タンク9に連繋し,該植物油タンク9から本体2の植物油の放射噴霧口6に送油ポンプ10を介して送油管11を配管し,一方,本体2外に設置する過熱蒸気ボイラ7から本体2の過熱蒸気の噴出口5に制御装置8を併設した蒸気誘導管42を配管し,制御装置8は本体2及び蒸気誘導管42に配設される温度計46,47と連動させ,かつ,プリフライ装置40を本体2の被加工食品導入部59近辺に配設したことを特徴とするものである。
少量加工向けとして,低圧高温過熱蒸気装置の実施例5について,図2で詳細に説明すると,前面を開扉方式扉14とし,低圧高温過熱蒸気装置15の本体16の内部に,編みかご52に収納した被加工食品55を載置する回転載置部14を配置し,該回転載置部14の下部に,集油部30を設け,回転載置部14の上部に過熱蒸気の噴出口18と植物油の放射噴霧口19を配設し,前記集油部30の下部に貯油槽25を配設し,該貯油槽25に隣接して濾過槽26を配設し,さらに植物油タンク22に連繋し,該植物油タンク22から本体16の植物油の放射噴霧口19に送油ポンプ23を介して送油管24を配管し,一方本体16外に設置する過熱蒸気ボイラ20から本体16の過熱蒸気の噴出口18に制御装置43を併設した蒸気誘導管57を配管し,制御装置43は本体16及び蒸気誘導管57に配設される温度計48,49と連動させたことを特徴とするものである。
工場の立地が狭小で集積化を図る場合の例として,低圧高温過熱蒸気装置の実施例6について図3で詳細に説明すると,低圧高温過熱蒸気装置28の本体29の内部に,編みかご53に収納した被加工食品56を載置・移送するスパイラル方式載置棚27を配置し,該スパイラル方式載置棚27の下部に集油部41を設け,スパイラル方式載置棚27の側面に過熱蒸気の噴出口31と植物油の放射噴霧口32を配設し,前記集油部41の下部に貯油槽38を配設し,該貯油槽38に隣接して濾過槽39を配設し,さらに植物油タンク35に連繋し,該植物油タンク35から本体29の植物油の放射噴霧口32に送油ポンプ36を介して送油管37を配管し,一方,本体29外に設置する過熱蒸気ボイラ33から本体29の過熱蒸気の噴出口31に制御装置44を併設した蒸気誘導管58を配管し,制御装置44は本体29及び蒸気誘導管58に配設される温度計50,51と連動させたことを特徴とするものである。
この発明は,飽和蒸気に熱を加えた過熱蒸気を直接噴射するため,鮮魚の塩干や果実の乾燥にも成果をあげることができるばかりか,従来技術では考えられなかった過熱蒸気の操作により,被加工食品の好適な調理・脱油処理が自動化でき,連続処理ができるようになった。
本発明のコンベア方式低圧高温過熱蒸気装置の基本概略図。 本発明の開扉方式低圧高温過熱蒸気装置の基本概略図。 本発明のスパイラル方式低圧高温過熱蒸気装置の基本概略図。
符号の説明
1、15、28:低圧高温過熱蒸気装置
2、16、29:本体
3 :コンベア
4、30、41:集油部
5、18、31:過熱蒸気の噴出口
6、19、32:植物油の放射噴霧口
7、20、33:過熱蒸気ボイラー
8、43、44:制御装置
9、22、35:植物油タンク
10、23、36:送油ポンプ
11、24、37:送油管
12、25、38:貯油槽
13、26、39:濾過槽
14 :開扉方式扉
17 :回転載置部
27 :スパイラル方式載置棚
40 :プリフライ装置
42、57、58:蒸気誘導管
45、52、53:編みかご
46、47 :温度計
48、49 :温度計
50、51 :温度計
54、55、56:被加工食品
59 :被加工食品導入部

Claims (5)

  1. 魚切身・畜肉・野菜類などの食品素材,または,空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉類・野菜類などの食品素材を,150〜600℃程度に維持した低圧高温過熱蒸気装置の中で,食品素材1kg当たり,ノズルからの噴射圧力0.001〜0.5kg/cmと150〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気の雰囲気下で,各ノズルの総蒸気量1.0〜20m/時間の低圧高温過熱蒸気を直接噴射することを特徴とする低圧高温過熱蒸気を用いた食品素材の調理方法。
  2. 空揚げ,衣揚げ,フライなどの素材の表面に,澱粉や小麦粉またはパン粉をつけた魚切身・畜肉類・野菜類などの食品素材を,ほぼ150〜180℃の沸騰油の中で、約20〜35秒熱処理してプリフライにし,該プリフライを150〜600℃程度に維持した低圧高温過熱蒸気装置の中で,食品素材1kg当たり,ノズルからの噴射圧力0.001〜0.5kg/cmと150〜600℃程度の低圧高温過熱蒸気の雰囲気下で,各ノズルの総蒸気量1.0〜20m/時間の低圧高温過熱蒸気を直接噴射し、脱油することを特徴とする低圧高温過熱蒸気を用いた食品素材の調理方法。
  3. 低圧高温過熱蒸気装置の本体の内部に,編みかごに収納した被加工食品を載置・移送するコンベアを配置し,該コンベアの下部に集油部を設け,コンベアの上下または側面に過熱蒸気の噴出口と植物油の放射噴霧口を配設し,前記集油部の下部に貯油槽を配設し,該貯油槽に隣接して濾過槽を配設し,さらに植物油タンクに連繋し,該植物油タンクから本体の植物油の放射噴霧口に送油ポンプを介して送油管を配管し,一方,本体外に設置する過熱蒸気ボイラから本体の過熱蒸気の噴出口に制御装置を併設した蒸気誘導管を配管し,制御装置は本体及び蒸気誘導管に配設される温度計と連動し,かつ,プリフライ装置を本体の被加工食品導入部近辺に配設したことを特徴とする低圧高温過熱蒸気装置。
  4. 低圧高温過熱蒸気装置の本体の内部に,編みかごに収納した被加工食品を載置する回転載置部を配置し,該回転載置部の下部に集油部を設け,回転載置部の上部に過熱蒸気の噴出口と植物油の放射噴霧口を配設し,前記集油部の下部に貯油槽を配設し,該貯油槽に隣接して濾過槽を配設し,さらに植物油タンクに連繋し,該植物油タンクから本体の植物油の放射噴霧口に送油ポンプを介して送油管を配管し,一方,本体外に設置する過熱蒸気ボイラから本体の過熱蒸気の噴出口に制御装置を併設した蒸気誘導管を配管し,制御装置は本体及び蒸気誘導管に配設される温度計と連動したことを特徴とする低圧高温過熱蒸気装置。
  5. 低圧高温過熱蒸気装置の本体の内部に,編みかごに収納した被加工食品を載置・移送するスパイラル方式載置棚を配置し,該スパイラル方式載置棚の下部に集油部を設け,スパイラル方式載置棚の側面に過熱蒸気の噴出口と植物油の放射噴霧口を配設し,前記集油部の下部に貯油槽を配設し,該貯油槽に隣接して濾過槽を配設し,さらに植物油タンクに連繋し,該植物油タンクから本体の植物油の放射噴霧口に送油ポンプを介して送油管を配管し,一方,本体外に設置する過熱蒸気ボイラから本体の過熱蒸気の噴出口に制御装置を併設した蒸気誘導管を配管し,制御装置は本体及び蒸気誘導管に配設される温度計と連動し,たことを特徴とする低圧高温過熱蒸気装置。
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JP2011002196A (ja) * 2009-06-22 2011-01-06 Omnibus:Kk 揚げ物調理装置及び揚げ物調理方法
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