JP2005045648A - 撮像装置の露出制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】露出調節手段として、絞り開口にNDフィルタを出没させることで露出調節を行う手段と、少なくとも1つのその他の露出調節のための手段とを併用した撮像装置において、露出制御に伴う画質劣化を防止し、十分な画質を確保する
【解決手段】被写体の明るさが所定レベル未満であるときには、NDフィルタ30を絞り開口12aから退避させた全開状態にし、所定レベル以上であるときには、NDフィルタ30が絞り開口12aの全域を覆う全閉状態にする。NDフィルタ30を全開状態と全閉状態との間で状態遷移させる際に、絞り羽根26a、26bを制御して、その状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を発生させる。
【選択図】 図3
【解決手段】被写体の明るさが所定レベル未満であるときには、NDフィルタ30を絞り開口12aから退避させた全開状態にし、所定レベル以上であるときには、NDフィルタ30が絞り開口12aの全域を覆う全閉状態にする。NDフィルタ30を全開状態と全閉状態との間で状態遷移させる際に、絞り羽根26a、26bを制御して、その状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を発生させる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、例えばビデオカメラやデジタルスチルカメラなどのように、固体撮像素子を用いた撮像装置の露出制御方法に関する。
ビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの、固体撮像素子を用いた撮像装置には、露出調節手段として、撮影レンズの絞り開口の開口面積を調節する手段、固体撮像素子の電子シャッタ速度を調節する手段、固体撮像素子から得られる画像信号のアンプゲインを調節する手段などが装備されている。
これら露出調節手段はいずれも、画質を著しく劣化させることなく露出調節を行うことのできる露出範囲に限界がある。特に、電子シャッタ速度の調節や、画像信号のアンプゲインの調節によって露出調節を行える範囲は、固体撮像素子が小型化するほど、またその画素数が増大するほど、狭くなる。更に、絞り開口の開口面積を調節する可変絞り機構では、非常に明るい被写体に対応するために絞り開口を絞って行くと、開口面積がある大きさまで減少したときに、回折による解像性能の劣化によって、画質が急速に低下しはじめる。
そのため、固体撮像素子を用いた撮像装置のうちには、上述した種類の露出調節手段に加えて更に、撮影レンズの絞り開口に、NDフィルタ(ニュートラル・デンシティ・フィルタ)を出没させることで露出量を調節するようにした露出調節手段を併用したものがある。特に、可変絞り機構を用いた露出調節手段とNDフィルタを用いた露出調節手段とを併用した撮像装置が、多くの特許文献に開示されている。
特開平11−84459号公報
特開平5−292392号公報
しかしながら、絞り開口にNDフィルタを出没させる方式の露出調節手段を用いた場合には、NDフィルタが絞り開口を部分的に閉じた状態(NDフィルタの半掛かり状態)になったときに、絞り開口を通過する光束の一部がNDフィルタを透過し、残りが空気中を透過するようになる。フィルタ素材の屈折率は一般に1.5前後あり、かつ有限な厚みを有する。そのため、NDフィルタを透過する光線と、フィルタが掛からない空気中を通過する光線とでは、おのずと結像する点に差異が生じ、それによって解像性能の劣化が引き起こされる。同時に、半掛かり状態になったときには、光路中にNDフィルタの端縁(エッジ)が存在しているため、そのエッジでの回折現象によっても、解像性能の劣化が引き起こされる。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、露出調節手段として、絞り開口にNDフィルタを出没させることで露出調節を行う手段と、少なくとも1つのその他の露出調節のための手段とを併用した撮像装置において、露出制御に伴う画質劣化を防止し、十分な画質を確保することにある。
かかる目的を達成するために本発明は、絞り開口を有する撮影レンズと、固体撮像素子と、複数の露出調節手段と、被写体の明るさを判定する手段と、被写体の明るさに応じて前記複数の露出調節手段を制御して目標露出値を得る露出制御手段とを備え、前記複数の露出調節手段が、前記絞り開口にNDフィルタを出没させることで露出量を調節する第1露出調節手段を含んでいると共に、前記絞り開口の開口面積を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子の電子シャッタ速度を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子から得られる画像信号のアンプゲインを制御することで露出量を制御する露出調節手段とのうちの少なくとも1つから成る第2露出調節手段を含んでいる撮像装置の露出制御方法において、被写体の明るさが所定レベル未満であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口に前記NDフィルタが全くかからない状態であるNDフィルタ全開状態に維持し、被写体の明るさが前記所定レベル以上であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口の全域に前記NDフィルタがかかった状態であるNDフィルタ全閉状態に維持するように前記第1露出調節手段を制御し、前記第1露出調節手段が前記NDフィルタ全開状態と前記NDフィルタ全閉状態との間の状態遷移を発生する際に、前記第1露出調節手段の状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を前記第2露出調節手段に発生させるように前記第2露出調節手段を制御することを特徴とする。
また、本発明は、絞り開口を有する撮影レンズと、固体撮像素子と、複数の露出調節手段と、被写体の明るさを判定する手段と、被写体の明るさに応じて前記複数の露出調節手段を制御して目標露出値を得る露出制御手段とを備え、前記複数の露出調節手段が、前記絞り開口にNDフィルタを出没させることで露出量を調節する第1露出調節手段を含んでいると共に、前記絞り開口の開口面積を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子の電子シャッタ速度を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子から得られる画像信号のアンプゲインを制御することで露出量を制御する露出調節手段とのうちの少なくとも1つから成る第2露出調節手段を含んでいる撮像装置の露出制御方法において、被写体の明るさに対応した目標露出値を得るための前記第1露出調節手段の制御目標値及び前記第2露出調節手段の制御目標値の組合せを定義したマップデータであって、互いに定義が異なる複数のマップデータを用意し、前記露出制御手段が、前記複数のマップデータのうちの1つを選択し、選択したマップデータに従って前記第1露出調節手段及び前記第2露出調節手段の露出制御を行うようにし、複数のマップデータのうちの少なくとも1つは、当該マップデータに従って露出制御を行うことによって、前記露出制御手段が(イ)被写体の明るさが所定レベル未満であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口に前記NDフィルタが全くかからない状態であるNDフィルタ全開状態に維持し、被写体の明るさが前記所定レベル以上であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口の全域に前記NDフィルタがかかった状態であるNDフィルタ全閉状態に維持するように前記第1露出調節手段を制御し、且つ(ロ)前記第1露出調節手段が前記NDフィルタ全開状態と前記NDフィルタ全閉状態との間の状態遷移を発生する際に、前記第1露出調節手段の状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を前記第2露出調節手段に発生させるように前記第2露出調節手段を制御するものであることを特徴とする。
また、本発明は、絞り開口を有する撮影レンズと、固体撮像素子と、複数の露出調節手段と、被写体の明るさを判定する手段と、被写体の明るさに応じて前記複数の露出調節手段を制御して目標露出値を得る露出制御手段とを備え、前記複数の露出調節手段が、前記絞り開口にNDフィルタを出没させることで露出量を調節する第1露出調節手段を含んでいると共に、前記絞り開口の開口面積を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子の電子シャッタ速度を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子から得られる画像信号のアンプゲインを制御することで露出量を制御する露出調節手段とのうちの少なくとも1つから成る第2露出調節手段を含んでいる撮像装置の露出制御方法において、被写体の明るさに対応した目標露出値を得るための前記第1露出調節手段の制御目標値及び前記第2露出調節手段の制御目標値の組合せが互いに異なる、第1露出制御モードと第2露出制御モードとの一方を選択し、選択した露出制御モードに従って露出制御を行うようにし、前記第1露出制御モードでは、(イ)前記第1露出調節手段を前記絞り開口に前記NDフィルタが全くかからない状態であるNDフィルタ全開状態と、前記絞り開口の全域に前記NDフィルタがかかった状態であるNDフィルタ全閉状態との間で状態遷移させるように制御し、且つ(ロ)前記第2露出調節手段を被写体の明るさに対応させて連続的または段階的に制御すると共に、前記第1露出調節手段が前記NDフィルタ全開状態と前記NDフィルタ全閉状態との間の状態遷移を発生する際に、前記第1露出調節手段の状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を前記第2露出調節手段に発生させるように前記第2露出調節手段を制御し、前記第2露出制御モードでは、前記第1露出調節手段を前記NDフィルタ全開状態に維持したまま前記第2露出調節手段だけを制御して被写体の明るさに対応した場合に前記第2露出調節手段が解像性能の劣化を生じはじめるときの被写体の明るさレベルを第1レベルとし、前記第1露出調節手段を前記NDフィルタ全閉状態に維持したまま前記第2露出調節手段だけを制御して被写体の明るさに対応した場合に前記第2露出調節手段が解像性能の劣化を生じはじめるときの被写体の明るさレベルを第2レベルとするとき、(ハ)被写体の明るさレベルが前記第1レベル未満の範囲では前記第1露出調節手段を前記NDフィルタ全開状態に維持したまま前記第2露出調節手段を連続的または段階的に制御し、(ニ)被写体の明るさが前記第1レベル以上で前記第2レベル未満の範囲では前記第2露出調節手段を固定して前記第1露出調節手段を前記NDフィルタ全開状態と前記NDフィルタ全閉状態との間で連続的または段階的に制御し、(ホ)被写体の明るさが前記第2レベル以上の範囲では前記第1露出調節手段を前記NDフィルタ全閉状態に維持したまま前記第2露出調節手段を連続的または段階的に制御することを特徴とする。
本発明によれば、露出制御に伴うNDフィルタの半掛かり状態を必要に応じて排除することができるため、十分な画質を確保することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態に係る露出制御方法を実施することのできる撮像装置の具体的な構成例を示したブロック図、図2は図1の撮像装置の絞り羽根の形状及び動作を示した図、図3は図1の撮像装置に保持されているマップデータのデータ内容をグラフの形で示した図である。
図1に示した撮像装置10は、撮影レンズ12と、固体撮像素子であるCCD14と、画像データの記録媒体16とを備えている。撮像装置10は、ユーザが選択することのできる動画撮影モードと静止画撮影モードとを備えており、そのため、動画を撮影するビデオカメラとして使用することもでき、また、静止画を撮影するデジタルスチルカメラしても使用することのできる撮像装置となっている。
撮像装置10は更に、CCD14の出力信号を増幅する増幅器18と、増幅器18の出力信号を処理して記録媒体16に記録可能な形態の画像データ信号を発生する信号処理部20と、増幅器18の出力信号を処理して被写体の明るさを表す信号(以下、光量信号という)を発生する光量検出部22と、それらに対して様々な制御を行うマイクロコンピュータ24とを備えている。更に、マイクロコンピュータ24には、ユーザが動画撮影モードと静止画撮影モードとを切換えるために操作する動画/静止画切替スイッチ36が接続されている。この切替スイッチは、機械的スイッチとしてもよく、また、マイクロコンピュータ24がメニュー画面上に提供するソフトスイッチとしてもよい。
撮影レンズ12は、絞り開口12aを有しており、この絞り開口12aは、撮影レンズ12の光路中に出没可能に配設された一対の絞り羽根26a、26bによって画成されている。絞り羽根26a、26bは、絞り羽根駆動部28によって連続的または段階的に駆動されるようにしてあり、それによって、絞り開口12aの開口面積が連続的または段階的に調節可能となっている。また、絞り羽根駆動部28による絞り羽根26a、26bの駆動は、マイクロコンピュータ24によって制御されている。
図2は絞り羽根26a、26bの形状及び動作を示した図である。図2(A)は絞り羽根26aないし26bを正面から見た形状を示している。図2(B)は絞り羽根26a、26bが最大絞り位置にあるところを示しており、撮影レンズの光路12bが完全に開放されている。図2(C)は、絞り羽根26a、26bが、回折による解像性能の劣化が発生しはじめる位置まで絞られたところを示しており、絞り開口12aの開口面積が減少して、光路12bのかなりの部分が閉塞されている。図2(D)は、絞り羽根26a、26bが最小絞り位置まで絞られたところを示しており、絞り開口12aの開口面積が非常に小さくなっている。
撮影レンズ12には、NDフィルタ30が装備されており、このNDフィルタ30は、NDフィルタ駆動部32によって駆動されて絞り開口12aに出没するようにしてある。図示例のNDフィルタ駆動部32は、絞り開口12aにNDフィルタ30が全くかからない状態であるNDフィルタ全開状態と、絞り開口12aの全域にNDフィルタ30がかかった状態であるNDフィルタ全閉状態との間で、NDフィルタ30を連続的または段階的に駆動することができると共に、NDフィルタ30をNDフィルタ全開状態からNDフィルタ全閉状態へ、及びその逆へ、速やかに状態遷移させることもできるように構成されている。これら駆動ないし状態遷移は、マイクロコンピュータ24によって制御されている。
以上の構成において、NDフィルタ30及びNDフィルタ駆動部32は、撮像装置10の第1露出調節手段を構成しており、また、絞り羽根26a、26b及び絞り羽根駆動部28は、撮像装置10の第2露出調節手段を構成している。そして、マイクロコンピュータ24は本発明の露出制御方法に従って、これら第1露出調節手段及び第2露出調節手段を制御することにより、撮像装置10の露出制御を行う。
撮像装置10の目標露出値は、被写体の明るさに応じて決まるものであり、そのためマイクロコンピュータ24は、被写体の明るさに対応して第1露出調節手段及び第2露出調節手段を制御する。その際に、絞り開口12aの開口面積のうちNDフィルタ30が覆う部分の割合を多くするほど、第1露出調節手段による露出変化量(露出低減量)が大きくなり、また、絞り羽根26a、26bを絞るほど、第2露出調節手段による露出変化量(露出低減量)が大きくなる。そして、NDフィルタ30の位置によって決まる第1露出調節手段の露出変化量と、絞りばね26a、26bの位置によって決まる第2露出調節手段の露出変化量との合計が、撮像装置10の全体としての露出変化量になる。
マイクロコンピュータ24には、目標露出値を得るために第1露出調節手段の露出変化量と第2露出調節手段の露出変化量とを夫々いかなる値に制御すべきかを定義したマップデータが保持されている。特に図示例においては、かかるマップデータとして、第1マップ、第2マップ、及び第3マップの、3つのマップデータが保持されており、マイクロコンピュータ24は、それら3つのマップのうちから条件に応じて1つのマップを選択し、その選択したマップに従って第1露出調節手段及び第2露出調節手段を制御する。
図3に第1〜第3マップのデータ内容をグラフの形で示した。図3のグラフにおいて、横軸は光量信号によって表される被写体の明るさを示しており、右へ行くほど被写体は明るく、その目盛は対数目盛である。縦軸は第1露出調節手段ないし第2露出調節手段に発生させる露出変化量を示しており、第1露出調節手段についてはNDフィルタ全開状態を基準としており、NDフィルタ30が絞り開口12aへ突出するほど露出変化量(露出低減量)が大きくなり、NDフィルタ全閉状態で露出変化量が最大となる(露出が最小となる)。また、第2露出調節手段については絞り羽根26a、26bが最大絞り位置(図2(B))にあるときを基準としており、絞り羽根を絞るほど露出変化量(露出低減量)が大きくなり、最小絞り位置(図3(D))において露出変化量が最大となる(露出が最小となる)。
図3の最上段に示した第1マップには、第1露出調節手段の露出変化量が曲線52aで表したように定義され、また第2露出調節手段の露出変化量が曲線52bで表したように定義されている。この第1マップによれば、第1露出調節手段は、被写体の明るさが所定の第1レベルLV1未満のときにはNDフィルタ全開状態に維持され、この第1レベルLV1以上であるときにはNDフィルタ全閉状態に維持されるように制御される。NDフィルタ全開状態とNDフィルタ全閉状態とでは、露出変化量にΔE1の差がある。一方、第2露出調節手段は、被写体の明るさが第1レベルLV1未満の範囲でも、また第1レベルLV1以上の範囲でも、被写体の明るさが大きくなるほど連続的または段階的に絞り羽根26a、26bが絞られるように制御されるが、ただし、第1レベルLV1に対応した点が不連続点となっており、この点を横切って被写体の明るさが増大する際には露出変化量がΔE2だけ減少するように制御され、逆にこの点を横切って被写体の明るさが低下する際には露出変化量がΔE2だけ増大するように制御される。更に、ΔE1とΔE2とは大きさを等しく設定してある。また、図中に示した第2露出調節手段の露出変化量−Ecは、絞り羽根26a、26bが絞られて、回折による解像性能の劣化を発生しはじめる位置に対応した露出変化量を示したものである。
第1マップは以上のように定義されているため、マイクロコンピュータ24がこの第1マップに従って露出制御を実行しているときに、被写体の明るさが第1レベルLV1を横切って変化したならば、マイクロコンピュータ24は、第1露出調節手段を制御してNDフィルタ全開状態とNDフィルタ全閉状態との間で状態遷移させ、また更に、第2露出調節手段を制御して、第1露出調節手段の状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を第2露出調節手段に発生させる。かかる制御が行われる結果、撮像装置10の全体としての露出変化量は、図3の最下段の曲線58で示したように、被写体の明るさの増減に対応して一様に変化するものとなる。そして、かかる制御によれば、NDフィルタ30が絞り開口12aの一部に掛かった状態(半掛かり状態)が発生せず、従ってそれに伴う解像性能の劣化が生じることがない。また更に、被写体の明るさレベルが比較的高くなるまで、絞り羽根26a、26bが小さく絞られないため、回折による解像性能の劣化が発生しない。
図3の上から2段目に示した第2マップには、第1露出調節手段の露出変化量が曲線54aで表したように定義され、また第2露出調節手段の露出変化量が曲線54bで表したように定義されている。この第2マップが第1マップと異なっているのは、第1露出調節手段及び第2露出調節手段の露出変化量をステップ状に変化させる点を、被写体の明るさが第1レベルLV1となる点ではなく、それとは異なる所定の第2レベルLV2となる点としたことだけであり、それ以外については、第2マップは第1マップと何ら変わるところはない。
マイクロコンピュータ24は、第1マップに従って露出制御を行っているときに、被写体の明るさが第1レベルLV1を横切って変化し、その変化に伴う第1露出調節手段及び第2露出調節手段の制御を行ったならば(即ち、第1露出調節手段がNDフィルタ全開状態とNDフィルタ全閉状態との間の状態遷移を発生したならば)、その時点で、選択マップデータを第1マップから第2マップに変更する。また、マイクロコンピュータ24は、第2マップに従って露出制御を行っているときに、被写体の明るさが第2レベルLV2を横切って変化し、その変化に伴う第1露出調節手段及び第2露出調節手段の制御を行ったならば(即ち、第1露出調節手段がNDフィルタ全開状態とNDフィルタ全閉状態との間の状態遷移を発生したならば)、その時点で、選択マップデータを第2マップから第1マップに変更する。このように、第1マップと第2マップとの間で切り替えを行うことによって、被写体の明るさが第1レベルLV1の近傍ないし第2レベルLV2の近傍で揺らぐ場合にも、NDフィルタ30を状態遷移させるための駆動が頻発するのを防止することができる。尚、第1レベルLV1と第2レベルLV2とは、絞りの段数にして1/3段〜3段程度ずらして設定するとよい。
図3の上から3段目に示した第3マップには、第1露出調節手段の露出変化量が曲線56aで表したように定義され、また第2露出調節手段の露出変化量が曲線56bで表したように定義されている。図示したそれら曲線によれば、第1露出調節手段をNDフィルタ全開状態に維持したまま第2露出調節手段だけを制御して被写体の明るさに対応した場合に第2露出調節手段が解像性能の劣化を生じはじめるときの被写体の明るさレベルを第3レベルLV3とし、第1露出調節手段をNDフィルタ全閉状態に維持したまま第2露出調節手段だけを制御して被写体の明るさに対応した場合に第2露出調節手段が解像性能の劣化を生じはじめるときの被写体の明るさレベルを第4レベルLV4とするとき、マイクロコンピュータ24は(イ)被写体の明るさレベルが第3レベルLV3未満の範囲では第1露出調節手段をNDフィルタ全開状態に維持したまま第2露出調節手段を連続的または段階的に制御し、(ロ)被写体の明るさが第3レベルLV3以上で前記第4レベルLV4未満の範囲では第2露出調節手段を固定して第1露出調節手段をNDフィルタ全開状態とNDフィルタ全閉状態との間で連続的または段階的に制御し、(ハ)被写体の明るさが前記第4レベルLV4以上の範囲では第1露出調節手段をNDフィルタ全閉状態に維持したまま第2露出調節手段を連続的または段階的に制御するように定義されている。
そのため、マイクロコンピュータ24がこの第3マップに従って露出制御を行っているときに、被写体の明るさレベルが第3レベルLV3と第4レベルLV4との間にきたならば、NDフィルタ30が、絞り開口12aを部分的に閉じた状態(半掛かり状態)になるため、それを原因とする解像性能の劣化が発生することになる。しかしながら他方では、この第3マップに従った露出制御によれば、被写体の明るさレベルの全域において、絞り羽根26a、26bまたはNDフィルタ30の連続的または段階的な制御だけが行われ、NDフィルタ30を全開状態と全閉状態との間で状態遷移させる動作を発生しないため、露出制御がより滑らかに行われるという利点が得られる。
動画撮影時の露出制御は、連続的かつ滑らかであることが強く要求される。反面、静止画撮影に比べて解像度に対する要求性能はゆるい。これとは逆に、静止画撮影時は解像性能に対する要求性能が高く、その反面、露出固定後に画像記録が行われるため追従の滑らかさに対する要求は低い。そこで、ユーザによって動画撮影モードが選択されたときには第3マップを選択し、静止画撮影モードが選択されたときには第1マップないし第2マップを選択するようにすれば、動画撮影モードでは露出追従の滑らかさを優先し、静止画撮影モードでは解像性能を優先した撮影が可能となる。この露出制御モードの切替えは、ユーザが動画/静止画切替スイッチ36を操作した際に、マイクロコンピュータ24がそれに対応したマップを選択するようにすることで、実現することができる。また、記録媒体16として、テープ・ディスク等の大容量メディアと半導体記録メディアとの両方を備えた撮像装置においては、動画の大半は前者、静止画の大半は後者に記録される。よって、記録メディアの切替スイッチに連動してマップの選択を切り替えるようにしても、それによって露出制御モードが切り替わり、同等の結果が得られる。
更に、撮像装置に、ユーザが操作することのできる露出制御モード選択スイッチを設けておき、そのスイッチの操作に応じてマップデータを選択することで、ユーザが任意に露出制御モードを選択できるようにするのもよい。また、その露出制御モード選択スイッチを、動画撮影モードが選択されているときだけ、或いは、静止画撮影モードが選択されているときだけ有効なものとすることで、特定の撮影モードのときにのみ、ユーザが任意に露出制御モードを選択できるようにするのもよい。更に、ユーザが選択した画像記録サイズに応じて露出制御モードが選択されるようにしてもよい。
また、撮像装置が、撮影ボタンが半ば押されたときに静止画撮影モニタリングモードに入り、更に撮影ボタンが押し込まれることで静止画撮影を実行するように構成されている場合には、静止画撮影時にはモニタリング時から第1マップないし第2マップに従った露出制御を行うようにしてもかまわないが、更に別の方法として、静止画撮影モニタリングモードに入ったときに第3マップを選択し、更に撮影ボタンが押し込まれて静止画撮影を実行するときに選択マップデータを第1マップないし第2マップに切り替えるようにしてもよい。この方法を用いると、解像性能がそれほど要求されないモニタリング時の露出制御をより滑らかなものとすることができる。
また、NDフィルタ駆動部32は、例えば、NDフィルタ30を移動可能に支持する機械的な機構であるフィルタ支持機構と、そのフィルタ支持機構を駆動するアクチュエータと、NDフィルタ30の位置を検出するフィルタ位置検出器とで構成することができ、その場合には、フィルタ支持機構またはアクチュエータが、NDフィルタ30の移動範囲の両端における移動限度を規制する一対の機械的ストッパを備えることになる。このような構成のNDフィルタ駆動部32を採用する場合には、NDフィルタ30がそれら機械的ストッパに当接する手前の位置で、全開状態ないし全閉状態になるようにしておくとよい。そうすることによって、第1露出調節手段をNDフィルタ全開状態と全閉状態との間で状態遷移させる際に、NDフィルタ30が機械的ストッパに衝突するのを回避することができ、ひいては、状態遷移時の露出の乱れを緩和し、同時に状態遷移に要する時間を短縮することができる。
また、NDフィルタ30として、複数のストライプ状の濃度領域を備えた、多段階の濃度を持ったNDフィルタを用いる場合には、そのNDフィルタを全閉状態に切り替えた時点で濃度領域間の境界線が絞り開口12aに掛からないように、そのNDフィルタの濃度領域の幅を、NDフィルタが掛かるときの絞り開口12aの直径に対して同等もしくはそれより大きくなるよう設定しておくのがよい。濃度境界が開口内にある場合、NDフィルタの動きが収束するまで露出の変動が起こるが、これを回避することで、状態遷移時の露出の乱れを緩和し、同時に状態遷移に要する時間を短縮することができる。
更に、以上に説明した実施の形態においては、第2露出調節手段は、絞り羽根26a、26bを絞ることで露出調節を行うようにしたものであったが、第2露出調節手段をこれ以外の構成のものとすることも可能である。例えば、CCD14の電子シャッタ速度をマイクロコンピュータ24が制御するようにして露出調節を行うことも可能であり、また、増幅器18のアンプゲインをマイクロコンピュータ24が制御するようにして露出調節を行うことも可能であり、これらは第2露出調節手段として利用し得るものである。更に、それら露出調節手段を幾つか組合せて利用するようにしてもよく、従って、本発明に用いる第2露出調節手段は、絞り開口の開口面積を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、固体撮像素子の電子シャッタ速度を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、固体撮像素子から得られる画像信号のアンプゲインを制御することで露出量を制御する露出調節手段とのうちの少なくとも1つから成るものとすることができる。
10……撮像装置、12……撮影レンズ、14……CCD、12……絞り開口、24……マイクロコンピュータ、26a、26b……絞り羽根、30……NDフィルタ。
Claims (7)
- 絞り開口を有する撮影レンズと、固体撮像素子と、複数の露出調節手段と、被写体の明るさを判定する手段と、被写体の明るさに応じて前記複数の露出調節手段を制御して目標露出値を得る露出制御手段とを備え、前記複数の露出調節手段が、前記絞り開口にNDフィルタを出没させることで露出量を調節する第1露出調節手段を含んでいると共に、前記絞り開口の開口面積を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子の電子シャッタ速度を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子から得られる画像信号のアンプゲインを制御することで露出量を制御する露出調節手段とのうちの少なくとも1つから成る第2露出調節手段を含んでいる撮像装置の露出制御方法において、
被写体の明るさが所定レベル未満であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口に前記NDフィルタが全くかからない状態であるNDフィルタ全開状態に維持し、被写体の明るさが前記所定レベル以上であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口の全域に前記NDフィルタがかかった状態であるNDフィルタ全閉状態に維持するように前記第1露出調節手段を制御し、
前記第1露出調節手段が前記NDフィルタ全開状態と前記NDフィルタ全閉状態との間の状態遷移を発生する際に、前記第1露出調節手段の状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を前記第2露出調節手段に発生させるように前記第2露出調節手段を制御する、
ことを特徴とする露出制御方法。 - 絞り開口を有する撮影レンズと、固体撮像素子と、複数の露出調節手段と、被写体の明るさを判定する手段と、被写体の明るさに応じて前記複数の露出調節手段を制御して目標露出値を得る露出制御手段とを備え、前記複数の露出調節手段が、前記絞り開口にNDフィルタを出没させることで露出量を調節する第1露出調節手段を含んでいると共に、前記絞り開口の開口面積を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子の電子シャッタ速度を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子から得られる画像信号のアンプゲインを制御することで露出量を制御する露出調節手段とのうちの少なくとも1つから成る第2露出調節手段を含んでいる撮像装置の露出制御方法において、
被写体の明るさに対応した目標露出値を得るための前記第1露出調節手段の制御目標値及び前記第2露出調節手段の制御目標値の組合せを定義したマップデータであって、互いに定義が異なる複数のマップデータを用意し、
前記露出制御手段が、前記複数のマップデータのうちの1つを選択し、選択したマップデータに従って前記第1露出調節手段及び前記第2露出調節手段の露出制御を行うようにし、
複数のマップデータのうちの少なくとも1つは、当該マップデータに従って露出制御を行うことによって、前記露出制御手段が(イ)被写体の明るさが所定レベル未満であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口に前記NDフィルタが全くかからない状態であるNDフィルタ全開状態に維持し、被写体の明るさが前記所定レベル以上であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口の全域に前記NDフィルタがかかった状態であるNDフィルタ全閉状態に維持するように前記第1露出調節手段を制御し、且つ(ロ)前記第1露出調節手段が前記NDフィルタ全開状態と前記NDフィルタ全閉状態との間の状態遷移を発生する際に、前記第1露出調節手段の状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を前記第2露出調節手段に発生させるように前記第2露出調節手段を制御するものである、
ことを特徴とする露出制御方法。 - 前記複数のマップデータが第1マップデータと第2マップデータとを含んでおり、
前記第1マップデータは、当該マップデータに従って露出制御を行うことによって、前記露出制御手段が(イ)被写体の明るさが所定の第1レベル未満であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口に前記NDフィルタが全くかからない状態であるNDフィルタ全開状態に維持し、被写体の明るさが前記第1レベル以上であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口の全域に前記NDフィルタがかかった状態であるNDフィルタ全閉状態に維持するように前記第1露出調節手段を制御し、且つ(ロ)前記第1露出調節手段が前記NDフィルタ全開状態と前記NDフィルタ全閉状態との間の状態遷移を発生する際に、前記第1露出調節手段の状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を前記第2露出調節手段に発生させるように前記第2露出調節手段を制御するものであり、
前記第2マップデータは、当該マップデータに従って露出制御を行うことによって、前記露出制御手段が(イ)被写体の明るさが前記第1レベルと異なる所定の第2レベル未満であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口に前記NDフィルタが全くかからない状態であるNDフィルタ全開状態に維持し、被写体の明るさが前記第2レベル以上であるときには、前記第1露出調節手段を前記絞り開口の全域に前記NDフィルタがかかった状態であるNDフィルタ全閉状態に維持するように前記第1露出調節手段を制御し、且つ(ロ)前記第1露出調節手段が前記NDフィルタ全開状態と前記NDフィルタ全閉状態との間の状態遷移を発生する際に、前記第1露出調節手段の状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を前記第2露出調節手段に発生させるように前記第2露出調節手段を制御するものであり、
前記露出制御手段が、前記第1マップデータに従って露出制御を行っているときに前記第1露出調節手段が前記状態遷移を発生したならば、選択マップデータを前記第1データマップから前記第2マップデータに変更し、前記第2マップデータに従って露出制御を行っているときに前記第1露出調節手段が前記状態遷移を発生したならば、選択マップデータを前記第2データマップから前記第1データマップに変更する、
ことを特徴とする請求項2記載の露出制御方法。 - 絞り開口を有する撮影レンズと、固体撮像素子と、複数の露出調節手段と、被写体の明るさを判定する手段と、被写体の明るさに応じて前記複数の露出調節手段を制御して目標露出値を得る露出制御手段とを備え、前記複数の露出調節手段が、前記絞り開口にNDフィルタを出没させることで露出量を調節する第1露出調節手段を含んでいると共に、前記絞り開口の開口面積を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子の電子シャッタ速度を調節することで露出量を調節する露出調節手段と、前記固体撮像素子から得られる画像信号のアンプゲインを制御することで露出量を制御する露出調節手段とのうちの少なくとも1つから成る第2露出調節手段を含んでいる撮像装置の露出制御方法において、
被写体の明るさに対応した目標露出値を得るための前記第1露出調節手段の制御目標値及び前記第2露出調節手段の制御目標値の組合せが互いに異なる、第1露出制御モードと第2露出制御モードとの一方を選択し、選択した露出制御モードに従って露出制御を行うようにし、
前記第1露出制御モードでは、(イ)前記第1露出調節手段を前記絞り開口に前記NDフィルタが全くかからない状態であるNDフィルタ全開状態と、前記絞り開口の全域に前記NDフィルタがかかった状態であるNDフィルタ全閉状態との間で状態遷移させるように制御し、且つ(ロ)前記第2露出調節手段を被写体の明るさに対応させて連続的または段階的に制御すると共に、前記第1露出調節手段が前記NDフィルタ全開状態と前記NDフィルタ全閉状態との間の状態遷移を発生する際に、前記第1露出調節手段の状態遷移に伴う露出変化量を相殺する大きさの露出変化量を前記第2露出調節手段に発生させるように前記第2露出調節手段を制御し、
前記第2露出制御モードでは、前記第1露出調節手段を前記NDフィルタ全開状態に維持したまま前記第2露出調節手段だけを制御して被写体の明るさに対応した場合に前記第2露出調節手段が解像性能の劣化を生じはじめるときの被写体の明るさレベルを第1レベルとし、前記第1露出調節手段を前記NDフィルタ全閉状態に維持したまま前記第2露出調節手段だけを制御して被写体の明るさに対応した場合に前記第2露出調節手段が解像性能の劣化を生じはじめるときの被写体の明るさレベルを第2レベルとするとき、(ハ)被写体の明るさレベルが前記第1レベル未満の範囲では前記第1露出調節手段を前記NDフィルタ全開状態に維持したまま前記第2露出調節手段を連続的または段階的に制御し、(ニ)被写体の明るさが前記第1レベル以上で前記第2レベル未満の範囲では前記第2露出調節手段を固定して前記第1露出調節手段を前記NDフィルタ全開状態と前記NDフィルタ全閉状態との間で連続的または段階的に制御し、(ホ)被写体の明るさが前記第2レベル以上の範囲では前記第1露出調節手段を前記NDフィルタ全閉状態に維持したまま前記第2露出調節手段を連続的または段階的に制御する、
ことを特徴とする露出制御方法。 - 前記撮像装置が、ユーザが選択することのできる動画撮影モードと静止画撮影モードとを備えており、
前記動画撮影モードが選択されたときに前記第2露出制御モードを実行し、静止画撮影モードが選択されたときに前記第1露出制御モードを実行することを特徴とする請求項4記載の露出制御方法。 - 前記撮像装置が、撮影ボタンが半ば押されたときに静止画撮影モニタリングモードに入り、更に撮影ボタンが押し込まれることで静止画撮影を実行するように構成されており、
前記静止画撮影モニタリングモードに入ったときに前記第2露出制御モードを実行し、前記静止画撮影を実行するときに前記第1露出制御モードを実行することを特徴とする請求項4記載の露出制御方法。 - 前記撮像装置が、ユーザが操作することのできる露出制御モード選択スイッチを備えており、
前記露出制御モード選択スイッチの操作に応じて、前記第1露出制御モードと前記第2露出制御モードとの一方を選択して実行することを特徴とする請求項4記載の露出制御方法。
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