JP2008053811A - 電子カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】屋外での動画撮影時に、適切に被写体光を減光する電子カメラを提供する。
【解決手段】本発明による電子カメラ1は、被写界の明るさを検出する輝度検出手段22、23、11と、被写体像を撮像する撮像素子22と、撮像素子22へ導かれる被写体光に対する減光または非減光を切換える減光手段20、19と、撮像素子22が動画撮影を開始する場合、輝度検出手段22、23、11で検出された明るさに応じて減光手段20、19による減光または非減光を決定した後、動画撮影時の制御露出を演算する演算手段11とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子カメラに関する。
カメラの入射光量を制限する手段として、小径絞りに代えてNDフィルタを用いる技術が知られている(特許文献1参照)。ビデオカメラのようなオートアイリスを具備せず、上記NDフィルタを具備する電子カメラで動画を撮影させる場合、通常、以下のように露出制御が行われる。すなわち、開放絞り(NDフィルタ非使用)で制御露出を演算し、被写体の輝度が高く、シャッタ速度が高輝度側の制御限界に達する場合には小径絞り(NDフィルタ使用)へ切換えて制御露出を演算する。
特開2003−114461号公報
従来技術では、たとえば屋外で木陰を被写体に含めた場合、屋外での動画撮影にもかかわらず開放絞り(NDフィルタ非使用)で撮影してしまうため、高輝度被写体が入った場合にスミアが発生するという問題がある。
(1)本発明による電子カメラは、被写界の明るさを検出する輝度検出手段と、被写体像を撮像する撮像素子と、撮像素子へ導かれる被写体光に対する減光または非減光を切換える減光手段と、撮像素子が動画撮影を開始する場合、輝度検出手段で検出された明るさに応じて減光手段による減光または非減光を決定した後、動画撮影時の制御露出を演算する演算手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項1に記載の電子カメラにおいて、演算手段は、輝度検出手段で検出された明るさが所定の第1判定閾値より明るい場合に減光手段による減光を決定し、減光手段は、動画撮影中において減光に切換えた状態を維持することが好ましい。
(3)請求項2に記載の電子カメラにおいて、演算手段は、撮像感度を制御範囲内の低感度側の所定値にした状態で露光時間を変えるように制御露出を演算することが好ましい。
(4)請求項3に記載の電子カメラにおいて、演算手段は、露光時間を制御範囲内の低速度側の所定値へ変化させても明るさが不足する場合、感度を高めるように制御露出を演算することが好ましい。
(5)請求項2に記載の電子カメラにおいて、演算手段は、第1判定閾値を含む所定の明るさ範囲では、露光時間を変えずに撮像感度を変えるように制御露出を演算することが好ましい。
(6)請求項1に記載の電子カメラにおいて、演算手段は、輝度検出手段で検出された明るさが所定の第1判定閾値にみたない場合に減光手段による非減光を決定し、減光手段は、動画撮影中において、輝度検出手段で検出される明るさが第1判定閾値より明るい側の第2判定閾値より明るくなるまで非減光に切換えた状態を維持することが好ましい。
(7)請求項6に記載の電子カメラにおいて、演算手段は、動画撮影中において、輝度検出手段で検出される明るさが第2判定閾値より明るくなると減光手段による減光を決定し、減光手段は、以降の動画撮影中において減光に切換えた状態を維持することが好ましい。
(8)請求項6に記載の電子カメラにおいて、演算手段は、撮像感度を制御範囲内の低感度側の所定値にした状態で露光時間を変えるように制御露出を演算することが好ましい。
(9)請求項8に記載の電子カメラにおいて、演算手段は、露光時間を制御範囲内の低速度側制御限界へ変化させても明るさが不足する場合、感度を高めるように制御露出を演算することが好ましい。
本発明による電子カメラでは、屋外での動画撮影時に、適切に被写体光を減光できる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態による電子カメラ1の要部構成を説明するブロック図である。電子カメラ1は、メインCPU11によって制御される。
撮影レンズ21は、撮像素子22の撮像面上に被写体像を結像させる。撮像素子22はCCDイメージセンサなどで構成され、撮像面上の被写体像を撮像し、撮像信号を撮像回路23へ出力する。撮像素子22は、静止画像の単写撮像、静止画像の連続撮像、および動画像の撮像がそれぞれ可能である。
ND(Neutral Density)フィルタ20は、透過光を所定量(たとえば、アペックス値で3段相当)減衰させる減光部材である。NDフィルタ20は、駆動機構19によって撮影レンズ21の光軸と直交する向きに進退駆動される。NDフィルタ20が駆動されて被写体光の光路上へ挿入された場合、撮像素子22へ入射される光量がNDフィルタ20で制限される。一方、NDフィルタ20が駆動されて被写体光の光路外へ退避された場合、撮像素子22へ入射される光量は制限されない。駆動機構19は、メインCPU11からの指示に応じてNDフィルタ20に対する進退駆動を行う。
撮像回路23は、メインCPU11からの感度変更指示に応じて撮像感度(露光感度)を所定範囲(たとえばISO100相当〜ISO800相当)内において所定ステップで変更する。撮像感度は、撮像素子22に蓄積された電荷の検出感度、もしくは不図示の増幅回路の増幅利得を変化させる被制御量のことをいう。撮像感度値は、相当するISO感度値で表される。撮影回路23はさらに、メインCPU11からの撮影指示に応じて、内蔵されるA/D変換回路を用いてアナログ撮像信号をディジタルデータに変換する。
AF装置18は、メインCPU11からの指示に応じて撮影レンズ21のフォーカス調節状態を検出し、検出結果に応じて撮影レンズ21を構成する不図示のフォーカスレンズを光軸方向に進退駆動する。
メインCPU11は、各ブロックから出力される信号を入力して所定の演算を行い、演算結果に基づく制御信号を各ブロックへ出力する。画像処理回路12は、たとえばASICとして構成され、撮像回路23から入力されるディジタル画像信号に対して画像処理を行う。画像処理には、たとえば、輪郭強調や色温度調整(ホワイトバランス調整)処理、画像信号に対するフォーマット変換処理が含まれる。
画像圧縮回路13は、画像処理回路12による処理後の画像信号に対して、JPEG方式で所定の圧縮比率の画像圧縮処理を行う。表示画像作成回路15は、撮像画像を液晶モニタ16に表示させるための表示データを作成する。
記録媒体30は、電子カメラ1に対して着脱可能なメモリカードなどで構成される。記録媒体30には、メインCPU11からの指示によって撮影画像のデータおよびその情報を含む画像ファイルが記録される。記録媒体30に記録された画像ファイルは、メインCPU11からの指示によって読み出しが可能である。
バッファメモリ14は、画像処理前後および画像処理途中のデータを一時的に格納する他、記録媒体30へ記録する前の画像ファイルを格納したり、記録媒体30から読み出した画像ファイルを格納したりするために使用される。
操作部材17は、電子カメラ1の各種ボタンやスイッチ類を含み、レリーズボタンや録画ボタンの押下操作、機能設定スイッチの切換操作など、各操作部材の操作内容に応じた操作信号をメインCPU11へ出力する。
上記電子カメラ1は、静止画撮影および動画撮影を行うことが可能に構成される。静止画撮影は、レリーズボタンの全押し操作信号(撮影指示)に応じて行われる撮影である。動画撮影は、録画ボタンの全押し操作信号(撮影、記録指示)に応じて行われる撮影である。
<静止画撮影動作>
メインCPU11は、レリーズボタンの半押し操作を示す操作信号が操作部材17から入力されると、測光を開始させる。具体的には、撮像素子22に測光用の撮像を行わせ、電荷蓄積後に出力される撮像信号の信号値から被写界の明るさ情報を取得する。メインCPU11はさらに、明るさ情報に基づいて露出演算を行い、露出条件を決定する。
半押し操作信号に続いてレリーズボタンの全押しを示す操作信号が操作部材17から入力されると、メインCPU11は静止画撮影動作を開始させる。具体的には、上記決定した露出条件で撮像素子22に撮影用の電荷蓄積を行わせる。撮像回路23は、撮影用の電荷蓄積後に撮像素子22から出力される撮像信号に対し、上述した信号処理を施す。
画像処理回路12が信号処理を施した画像データを表示画像作成回路15へ出力することにより、静止画撮影画像が液晶モニタ16に表示される。また、画像圧縮回路13によって圧縮処理された画像データが記録媒体30へ記録される。
<動画撮影動作>
動画撮影動作は、撮像素子22により撮影された動画像を液晶モニタ16に表示しつつ記録媒体30に記録を行う撮影動作である。メインCPU11は、録画ボタンの全押し操作信号が操作部材17から入力されると、録画ボタンの全押しを示す操作信号が継続して入力される間、動画撮影動作を行う。
メインCPU11は、録画ボタンの半押し操作を示す操作信号が操作部材17から入力されると、測光を開始させる。具体的には、撮像素子22に測光用の撮像を行わせ、電荷蓄積後に出力される撮像信号の信号値から被写界の明るさ情報を取得する。メインCPU11はさらに、明るさ情報に基づいて露出演算を行い、露出条件を決定する。
半押し操作信号に続いて録画ボタンの全押しを示す操作信号が操作部材17から入力されると、メインCPU11は動画撮影動作を開始させる。具体的には、上記決定した露出条件で撮像素子22に動画撮影用の電荷蓄積を行わせる。これによって撮像素子22は、たとえば30フレーム/秒のフレームレートで映像信号を連続的に出力する。メインCPU11は、逐次出力される撮像信号の信号値から得られる被写界の明るさ情報に基づいて露出条件を決定し、この露出条件で次フレームの電荷蓄積を行わせる。
このようにして撮像素子22から出力された映像信号は、撮像回路23および画像処理回路12で所定の処理が施された後、表示画像作成回路15を介して液晶モニタ16に順次供給されるとともに、画像圧縮回路13を介して記録媒体30に記録される。
なお、操作部材17の操作によって記録媒体30へ非圧縮状態での記録が指示されている場合には、画像圧縮回路13での圧縮処理を行わずに記録媒体30へ記録するように構成されている。
本発明は、動画撮影時の露出条件決定に特徴を有するので、この点を中心にさらに説明する。メインCPU11は、動画撮影時において適正露出に近づけるように、被写界の明るさに応じてシャッタ速度、絞り値および感度を自動的に決定する。本実施形態の場合の絞り値は、NDフィルタ20を光路に対して挿抜することによる2つの値が択一的に選ばれる。シャッタ速度は撮像素子22の電荷蓄積時間(露光時間)に対応し、撮像素子22の電荷蓄積時間は、いわゆる電子シャッタ方式で制御される。
図2は、動画撮影時の露出制御を例示する図である。図2において、縦軸は被写体輝度BV(被写界の明るさ)を表し、上側ほど高輝度であり、下側ほど低輝度である。横軸(上)は決定されるシャッタ速度を表し、右側ほど高速であり、左側ほど低速である。横軸(下)は決定される撮像感度を表し、右側ほど高感度であり、左側ほど低感度である。
<屋外撮影と判定する場合>
一般に、輝度がBV4以上の場合は屋外撮影の可能性が高い。メインCPU11は、録画ボタンの半押し操作に応じた測光結果がBV4以上であれば駆動機構19へ指示を送り、撮像素子22へ導かれる被写体光の光路上へNDフィルタ20を移動させる。これにより、撮像素子22に入射される光量は、NDフィルタ20が上記光路外へ移動されている場合(開放絞り時)に比べて、アペックス値で3段相当減少する。
メインCPU11はさらに、撮像回路23へ指示を送り、撮像感度を初期値に設定させる。本実施形態における動画撮影時の感度初期値は、たとえばS1(ISO100相当)とする。感度初期値は、撮像感度の制御範囲のうち低感度側の値(制御限界でなくてもよい)とするのが好ましい。メインCPU11は、NDフィルタ20が上記光路上に挿入されている状態(小絞り)で適正露出が得られるように、以下のようにシャッタ速度および撮像感度を演算する。演算例は、図2において実線で示されている。
(輝度範囲1)BV≧6
メインCPU11は、シャッタ速度の所定値(あらかじめプログラムされている値であり、本例ではシャッタ速度の制御範囲内で低速側のT2(1/30秒))に対応する被写体輝度(本例ではBV6)より高輝度側では、撮像感度を上記初期値に固定(S1)し、シャッタ速度をT2から高輝度側(シャッタ速度としては高速側)の制御限界(本例ではT4(1/2000秒))まで変化させて制御露出を決定する。
(輝度範囲2)6>BV≧3
メインCPU11は、シャッタ速度の所定値(T2(1/30秒))に対応する被写体輝度より低輝度側の所定範囲(本例ではBV6〜BV3)では、シャッタ速度をT2に固定し、撮像感度を初期値(S1)から低輝度側(撮像感度としては高感度側)の制御範囲上限(本例ではS2)まで変化させて制御露出を決定する。
(輝度範囲3)3>BV≧2
メインCPU11は、シャッタ速度の所定値(T2(1/30秒))、かつ撮像感度の低輝度側の制御範囲上限(S2)に対応する被写体輝度(本例ではBV3)より低輝度側では、撮像感度を固定(S2)し、シャッタ速度をT2から低輝度側(シャッタ速度としては低速側)の制御範囲下限(本例ではフレームレート相当のT1(1/15秒))まで変化させて制御露出を決定する。
メインCPU11は、動画撮影中において逐次出力される各フレームの撮像信号の信号値から得られる被写界の明るさ情報に基づいて以上の演算を繰り返し、次フレームの電荷蓄積時の制御露出を決定する。なお、動画撮影開始時に屋外撮影と判定した場合、その動画撮影中は小絞りのままとする。
<屋内撮影と判定する場合>
一般に、輝度がBV4未満の場合は室内撮影の可能性が高い。メインCPU11は、録画ボタンの半押し操作に応じた測光結果がBV4未満であれば駆動機構19へ指示を送り、撮像素子22へ導かれる被写体光の光路外へNDフィルタ20を移動させる。これにより、撮像素子22に入射される光量は、NDフィルタ20が上記光路上へ移動されている場合(小絞り時)に比べて、アペックス値で3段相当増加する。
メインCPU11はさらに、撮像回路23へ指示を送り、撮像感度を上述した初期値(S1)に設定させる。メインCPU11は、NDフィルタ20が上記光路外へ退避されている状態(開放絞り)で適正露出が得られるように、以下のようにシャッタ速度および撮像感度を演算する。演算例は、図2において破線で示されている。
(輝度範囲1)6>BV≧2
メインCPU11は、シャッタ速度の低輝度側(シャッタ速度としては低速側)の制御範囲下限(本例ではフレームレート相当のT1(1/15秒))に対応する被写体輝度(本例ではBV2)より高輝度側の所定範囲(BV2〜BV6)では、撮像感度を固定(S1)し、シャッタ速度をT1から高輝度側(シャッタ速度としては高速側)の所定値(本例ではT3(1/250秒))まで変化させて制御露出を決定する。
(輝度範囲2)2>BV≧−1
メインCPU11は、シャッタ速度の低輝度側(シャッタ速度としては低速側)の制御範囲下限(T1(1/15秒))に対応する被写体輝度(BV2)より低輝度側では、シャッタ速度をT1に固定し、撮像感度を初期値(S1)から低輝度側(撮像感度としては高感度側)の制御範囲上限(本例ではS2)まで変化させて制御露出を決定する。
(輝度範囲3)BV≧6
メインCPU11は、被写体輝度(BV6)より高輝度側では、撮像感度を固定(S1)し、被写体光の光路上へNDフィルタ20を移動させ(小絞り)、シャッタ速度をT2(1/30秒))から高輝度側(シャッタ速度としては高速側)の制御範囲上限(本例ではT4(1/2000秒))まで変化させて制御露出を決定する。
メインCPU11は、動画撮影中において逐次出力される各フレームの撮像信号の信号値から得られる被写界の明るさ情報に基づいて以上の演算を繰り返し、次フレームの電荷蓄積時の制御露出を決定する。なお、動画撮影開始後に開放絞りから小絞りへ変更した場合、その動画撮影中は小絞り状態を維持し、屋外撮影と判定した場合と同様に制御露出を決定する。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)電子カメラ1は、動画撮影開始時の被写界の明るさが所定の判定閾値(BV4)以上の場合、小絞りにすることを先に決め、次に動画撮影中の制御露出を決定するようにした。小絞りにすることにより、開放絞りの場合に比べて撮像素子22へ導かれる被写体光量が減少し、スミア現象の発生を抑えることができる。
スミアは、CCDイメージセンサできわめて高輝度の被写体を撮像する場合に、電荷転送ラインのうち入射光量が多い画素に隣接する部位において電荷が発生し、この電荷転送ラインを転送される電荷であって、入射光量が多い画素と異なる画素で蓄積された電荷に対し、上記発生した電荷が積算される現象である。CCDイメージセンサの画素サイズが微細化された場合や、電荷蓄積および電荷転送を繰り返す場合にはスミアが生じやすくなることから、本発明は、高画素数の小型撮像素子を使用して動画撮影を行う場合にとくに有効である。
(2)小絞りに固定するか否か(すなわち、屋外撮影か屋内撮影か)を判定するための上記判定閾値をBV4にしたので、屋外の木陰で撮影する場合も小絞りに固定できる。これにより、動画撮影中に電子カメラ1が木陰の外へ向けられた場合でも、スミア現象が発生しにくくなる。
(3)小絞りに固定した後は、当該動画撮影中において小絞り状態を維持したので、動画撮影中の駆動機構19によるメカ音の発生を防止できる。
(4)小絞りに固定した場合の上記判定閾値(BV4)を含む所定の輝度範囲(BV3〜BV6)において、撮像感度を変化させて制御露出を決定するようにした。すなわち、小絞り状態での動画撮影中に被写界の明るさがBV6より低下した場合は、シャッタ速度の低輝度側の制御範囲下限(T1)より高速のT2にシャッタ速度を固定し、撮像感度を初期値(S1)から低輝度側の制御範囲上限(S2)まで変化させて制御露出を決定するようにした。これにより、シャッタ速度をT1に固定する場合に比べて、被写体ブレを抑えることができる。
(5)電子カメラ1は、動画撮影開始時の被写界の明るさが上記判定閾値(BV4)未満の場合、開放絞りにすることを先に決め、次に動画撮影中の制御露出を決定するようにした。開放絞りにすることにより、小絞りの場合に比べて撮像素子22へ導かれる被写体光量が増加し、屋外に比べて明るさが足りない屋内での撮影に適した制御露出が得られる。
(6)開放絞り状態での動画撮影中に被写界が暗くなった場合、BV2より低輝度側でシャッタ速度をT1に固定し、撮像感度を初期値(S1)から低輝度側の制御範囲上限(S2)まで変化させて制御露出を決定するようにした。これにより、撮像感度をS2に固定したままでシャッタ速度を変化させる場合に比べて、撮像信号に重畳するノイズを抑制することができる。
(7)開放絞り状態での動画撮影中に被写界の明るさがBV6より明るくなった場合、撮像感度をS1に固定し、開放絞りから小絞りへ変更した上でシャッタ速度をT2から高輝度側の制御限界(T4)まで変化させて制御露出を決定するようにした。これにより、動画撮影中に電子カメラ1が屋外へ向けられた場合でも、スミア現象が発生しにくくなる。
(8)上記(7)で動画撮影開始後に開放絞りから小絞りへ変更した場合、その動画撮影中は小絞り状態を維持したので、動画撮影中の駆動機構19によるメカ音の発生を最小限に抑えることができる。
上述した説明では、被写界の明るさ情報を撮像素子22からの撮像信号を用いて取得するようにしたが、撮像素子22と別に測光用センサを設け、このセンサ出力を用いて被写界の明るさ情報を取得する構成にしてもよい。
以上の説明はあくまで一例であり、上記の実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
本発明の一実施の形態による電子カメラのブロック図である。 動画撮影時の露出制御を例示する図である。
符号の説明
1…電子カメラ
11…メインCPU
17…操作部材
19…駆動機構
20…NDフィルタ
21…撮影レンズ
22…撮像素子

Claims (9)

  1. 被写界の明るさを検出する輝度検出手段と、
    被写体像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子へ導かれる被写体光に対する減光または非減光を切換える減光手段と、
    前記撮像素子が動画撮影を開始する場合、前記輝度検出手段で検出された明るさに応じて前記減光手段による減光または非減光を決定した後、前記動画撮影時の制御露出を演算する演算手段とを備えることを特徴とする電子カメラ。
  2. 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
    前記演算手段は、前記輝度検出手段で検出された明るさが所定の第1判定閾値より明るい場合に前記減光手段による減光を決定し、
    前記減光手段は、前記動画撮影中において減光に切換えた状態を維持することを特徴とする電子カメラ。
  3. 請求項2に記載の電子カメラにおいて、
    前記演算手段は、撮像感度を制御範囲内の低感度側の所定値にした状態で前記露光時間を変えるように制御露出を演算することを特徴とする電子カメラ。
  4. 請求項3に記載の電子カメラにおいて、
    前記演算手段は、前記露光時間を制御範囲内の低速度側の所定値へ変化させても前記明るさが不足する場合、前記感度を高めるように制御露出を演算することを特徴とする電子カメラ。
  5. 請求項2に記載の電子カメラにおいて、
    前記演算手段は、前記第1判定閾値を含む所定の明るさ範囲では、前記露光時間を変えずに撮像感度を変えるように制御露出を演算することを特徴とする電子カメラ。
  6. 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
    前記演算手段は、前記輝度検出手段で検出された明るさが所定の第1判定閾値にみたない場合に前記減光手段による非減光を決定し、
    前記減光手段は、前記動画撮影中において、前記輝度検出手段で検出される明るさが前記第1判定閾値より明るい側の第2判定閾値より明るくなるまで非減光に切換えた状態を維持することを特徴とする電子カメラ。
  7. 請求項6に記載の電子カメラにおいて、
    前記演算手段は、前記動画撮影中において、前記輝度検出手段で検出される明るさが前記第2判定閾値より明るくなると前記減光手段による減光を決定し、
    前記減光手段は、以降の動画撮影中において減光に切換えた状態を維持することを特徴とする電子カメラ。
  8. 請求項6に記載の電子カメラにおいて、
    前記演算手段は、撮像感度を制御範囲内の低感度側の所定値にした状態で前記露光時間を変えるように制御露出を演算することを特徴とする電子カメラ。
  9. 請求項8に記載の電子カメラにおいて、
    前記演算手段は、前記露光時間を制御範囲内の低速度側制御限界へ変化させても前記明るさが不足する場合、前記感度を高めるように制御露出を演算することを特徴とする電子カメラ。
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