JP2005042598A - 排気弁駆動機構及びその制御方法 - Google Patents

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JP2005042598A JP2003202234A JP2003202234A JP2005042598A JP 2005042598 A JP2005042598 A JP 2005042598A JP 2003202234 A JP2003202234 A JP 2003202234A JP 2003202234 A JP2003202234 A JP 2003202234A JP 2005042598 A JP2005042598 A JP 2005042598A
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野 琢 磨 昆
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Abstract

【課題】多段リフト方式の圧縮圧力開放式補助ブレーキを用いて制動力を向上させると共に、低負荷時の燃費を向上させる排気弁駆動機構及びその制御方法の提供。
【解決手段】エンジン(1)の排気弁(3)を開閉するためのプッシュロッド(5)及びカム(7)と、排気弁(3)のリフト量を可変にするアクチュエータ(10)とを有しており、前記アクチュエータ(10)は排気弁(3)のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記排気弁(3)は、前記アクチュエータ(10)の0段目では吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域におけるリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータ(10)の1段目では吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域における排気弁(3)のリフト量が正の値となり、以って、筒内(100)に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に構成されていることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

【0001】
本発明は、補助制動(圧縮圧力開放式ブレーキ)と軽負荷時における消燃費を目的としたデコンプの双方の機能を果たす排気弁駆動機構及びその制御方法に関するものである。
【従来技術】
【0002】
制動力向上を目的とした圧縮圧力開放式ブレーキにおいて、「多段リフトの圧縮圧開放ブレーキ」は知られている。
圧縮圧力開放式ブレーキは、特に車両総質量が極めて大きな重トレーラを牽引する重トレーラトラクタにおいては大いに効果的な技術である。
【0003】
然るに、そのような車両総質量が極めて大きな重トレーラを牽引する重トレーラトラクタの全自動車における占有率はさほど大きくなく、通常の大型トラック等では係る補助ブレーキを装備するために発生するコスト上昇を考えた場合、それ程の補助ブレーキの向上を現状では必要としていない。
【0004】
ここで、エンジン回転数に応じた補助制動力を得るエンジンブレーキ装置が知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。
【0005】
又、第1作動室と第2作動室に作動液が導入された時に、後退した後部ピストンが接続ポートを閉塞するのを防止した2段作動方式のエンジンブレーキ装置の排気弁操作用アクチュエータも知られている(特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−30415号公報
【特許文献2】
特開平10−30416号公報
【特許文献3】
特開平10−266822号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
低負荷時には、燃料を少量しか噴いていないので、排気圧力は低くなる。したがって、負荷時には筒内に空気を積極的に送り込む必要はない。
空気を積極的に筒内に送り込むには押し込むための力が必要となるが、本発明者は、低負荷のような場合は排気圧力の低下を利用して新気を排気工程中に噴き吹き抜けさせる、所謂「デコンプ機構」を採用することでフリクションの低減に繋がるとの知見を得た。
本発明の目的は、多段リフト方式の圧縮圧力開放式補助ブレーキを用いて制動力を向上させると共に、低負荷時の燃費を向上させる排気弁駆動機構及びその制御方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の排気弁駆動機構は、エンジン(1)の排気弁(3)を開閉するためのプッシュロッド(5)及びカム(7)と、排気弁(3)のリフト量を可変にするアクチュエータ(10)とを有しており、前記アクチュエータ(10)は排気弁(3)のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記排気弁(3)は、前記アクチュエータ(10)の0段目では吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域におけるリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータ(10)の1段目では吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域における排気弁(3)のリフト量が正の値となり、以って、筒内に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に構成されていることを特徴としている(請求項1)。
【0009】
前記排気弁(3)は、前記アクチュエータ(10)の2段目において、吸気行程の下死点近傍の領域よりも進角した領域では、一旦リフト量がゼロとなるが、直ちに吸気行程の下死点近傍の領域と同一程度のリフト量となる様に構成されている(請求項2)。
【0010】
また、本発明の排気弁駆動機構は、エンジン(1)の排気弁(3)を開閉するためのプッシュロッド(5)及びカム(7)と、排気弁(3)のリフト量を可変にするアクチュエータ(10)とを有しており、前記アクチュエータ(10)は排気弁(3)のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記排気弁(3)は、前記アクチュエータ(10)の0段目では圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域におけるリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータ(10)の1段目では圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域における排気弁(3)のリフト量が正の値となり、以って、筒内(100)に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に構成されていることを特徴としている(請求項3)。
【0011】
前記排気弁は、前記アクチュエータ(10)の2段目において、圧縮行程の下死点近傍の領域よりも進角した領域では、一旦リフト量がゼロとなるが、直ちに圧縮行程の下死点近傍の領域と同一程度のリフト量となる様に構成されている(請求項4)。
【0012】
また、本発明の排気弁駆動機構は、エンジン(1)の排気弁(3)を開閉するためのプッシュロッド(5)及びカム(7)と、排気弁(3)のリフト量を可変にするアクチュエータ(10)とを有しており、前記アクチュエータ(10)は排気弁(3)のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記カム(7)は、吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍に対応する領域がベース円(7a)よりも突出した形状(7d)となっており、当該領域の突出量は、前記アクチュエータ(10)の0段目では排気弁(3)のリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータ(10)の1段目では排気弁(3)のリフト量が正の値となり、以って、筒内(100)に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に設定されていることを特徴としている(請求項5)。
【0013】
前記カム(7)は、吸気行程の下死点近傍の領域では突出しているが、それよりも進角した領域に、ベース円(7a)近傍まで凹んで(7a)、直ちに吸気行程の下死点近傍の領域と同一の突出量となる様な領域(7b)を有している(請求項6)。
【0014】
また、本発明の排気弁駆動機構は、エンジン(1)の排気弁(3)を開閉するためのプッシュロッド(5)及びカム(7)と、排気弁(3)のリフト量を可変にするアクチュエータ(10)とを有しており、前記アクチュエータ(10)は排気弁(3)のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記カム(7)は、圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍に対応する領域がベース円(7a)よりも突出した形状(7d)となっており、当該領域の突出量は、前記アクチュエータ(10)の0段目では排気弁(3)のリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータ(10)の1段目では排気弁(3)のリフト量が正の値となり、以って、筒内(100)に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に設定されていることを特徴としている(請求項7)。
【0015】
前記カム(7)は、圧縮行程の下死点近傍の領域では突出している(7d)が、それよりも進角した領域に、ベース円(7a)近傍まで凹んで(7a)、直ちに圧縮行程の下死点近傍の領域と同一の突出量となる様な領域(7b)を有している(請求項8)。
【0016】
また、本発明の排気弁駆動機構は、エンジン(1)の排気弁(3)を開閉するためのプッシュロッド(5)及びカム(7)と、排気弁(3)のリフト量を可変にするアクチュエータ(10)とを有しており、前記アクチュエータ(10)は排気弁(3)のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記カム(7)は、吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍に対応する領域がベース円(7a)よりも突出した形状(7d)となっており、当該領域の突出量は、前記アクチュエータ(10)の0段目では排気弁(3)のリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータ(10)の1段目では排気弁(3)のリフト量が正の値となる様に設定されており、以って、前記排気弁(3)が、前記アクチュエータ(10)の0段目では吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域におけるリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータ(10)の1段目では吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域における排気弁(3)のリフト量が正の値となり、筒内(100)に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に構成されていることを特徴としている(請求項9)。
【0017】
また、本発明の排気弁駆動機構は、エンジン(1)の排気弁(3)を開閉するためのプッシュロッド(5)及びカム(7)と、排気弁(3)のリフト量を可変にするアクチュエータ(10)とを有しており、前記アクチュエータ(10)は排気弁(3)のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記カム(7)は、圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍に対応する領域がベース円(7a)よりも突出した形状(7d)となっており、当該領域の突出量は、前記アクチュエータ(10)の0段目では排気弁(3)のリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータ(10)の1段目では排気弁(3)のリフト量が正の値となる様に設定されており、以って、前記排気弁(3)が、前記アクチュエータ(10)の0段目では圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域におけるリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータ(10)の1段目では圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域における排気弁(3)のリフト量が正の値となり、筒内(100)に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に構成されていることを特徴としている(請求項10)。
【0018】
また、本発明の排気弁駆動機構の制御方法は、エンジン(1)の負荷を検出する負荷検出手段(40)と、制御手段(20)とを有しており、前記制御手段(20)は、エンジン(1)の負荷が所定の範囲内となった場合には、筒内(100)に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるために前記アクチュエータ(10)を1段目に移動する制御を行い、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力された場合には、前記アクチュエータ(10)を2段目に移動する制御を行う様に構成されている(請求項11)。
【0019】
前記制御方法において、負荷検出手段(40)によりエンジン(1)の負荷を検出する工程(S1)と、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力されたか否かを判定する工程(S2)と、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力された場合に前記アクチュエータ(10)を2段目に移動する工程(S4)と、エンジンの負荷が、筒内(100)に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるべき範囲になったか否かを判定する工程(S3)と、エンジンの負荷が筒内(100)に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるべき範囲となった場合に前記アクチュエータ(10)を1段目に移動する工程(S5)、とを有することを特徴としている(請求項13)。
【0020】
また、本発明の排気弁駆動機構の制御方法は、エンジンの回転数を計測する回転数計測手段(30)と、エンジンの負荷を検出する負荷検出手段(40)と、制御手段(20)とを有しており、前記制御手段(20)は、エンジンの回転数及び負荷が所定の範囲内となった場合には、筒内(100)に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるために前記アクチュエータ(10)を1段目に移動する制御を行い、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力された場合には、前記アクチュエータ(10)を2段目に移動する制御を行う様に構成されている(請求項12)。
【0021】
前記制御方法において、回転数計測手段(30)によりエンジンの回転数を計測する工程(S11)と、負荷検出手段(40)によりエンジンの負荷を検出する工程(S11)と、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力されたか否かを判定する工程(S12)と、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力された場合に前記アクチュエータ(10)を2段目に移動する工程(S14)と、エンジンの回転数及び負荷が、筒内(100)に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるべき範囲となったか否かを判定する工程(S13)と、エンジンの回転数及び負荷が筒内(100)に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるべき範囲となった場合に前記アクチュエータ(10)を1段目に移動する工程(S15)、とを有することを特徴としている(請求項14)。
【0022】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0023】
先ず、図1〜図3、図7〜図10及び図14を参照して第1実施形態を説明する。
図1は低負荷運転を除く通常運転時を示したブロック図である。
図1において、エンジン1のシリンダ100の吸気ポート2を開閉する排気弁3は、図示しないバルブスプリングで垂直上方へ付勢されている。
【0024】
前記排気弁3の弁軸端3aはロッカアーム4の弁側アーム部先端4aに当接している。そのロッカアーム4のプッシュロッド側の先端球状部4cはプッシュロッド5の皿部5cに係合している。プッシュロッド5の下端5bはカムフォロア6を介して弁駆動用のカム7に当接している。
【0025】
そして、カム7が回転し、プッシュロッド5がカムプロフィルの軌跡に応じて上方に突き上げられ、プッシュロッド5と当接するロッカアーム4はロッカアームシャフト8の軸中心(O点)周りに揺動する。ロッカアーム4の揺動によってロッカアーム4に軸端3aが当接した排気弁3は図示しないバルブスプリングの付勢をも借りて開閉運動を行う。
【0026】
一方ロッカアーム4を回動支持するロッカアームシャフト8の端部にはレバー部材9が固着されており、そのレバー部材9の先端9aの下面には2段式アクチュエータ(以降、2段式アクチュエータを単にアクチュエータと言う)10の後述する上方ピストンのロッド部13bの先端が当接している。
したがって、アクチュエータ10の作動状況に応じて、排気弁系はアクチュエータ10の不作動を含め、カム7の回転に関わらず、全体が上下方向3段階に高さを変化させるように構成されている。
【0027】
アクチュエータ10は、シリンダ部11とそのシリンダ部11内を摺動し、分離はしているが上下に重なるように内装される下方ピストン12及び上方ピストン13とで構成されている。
下方ピストン12は、ピストン部12aと、そのピストン部12aよりも外径が細いロッド部12bとで構成され、上方ピストン13は、ピストン部13aと、そのピストン部13aよりも外径が細いロッド部13bとで構成されている。
【0028】
シリンダ部11は内周部に下方ピストン12及び上方ピストン13が重なった状態で、シリンダ部11内を上方ピストン13が上昇して、未だ上昇出来る余地を残した位置で、下方ピストン12のピストン部12aの上端を系止させるストッパリング(例えばE型止め輪)14が取付けられている。
【0029】
又、シリンダ部11の下面にはシリンダ内に油圧を供給するための供給孔11aが設けられ、シリンダ壁(シリンダ側部)11bで底部に相当する位置に下方連通孔11cと、下方ピストン12及び上方ピストン13が重なった状態で且つ下方ピストン12がシリンダ底部に接触した状態で下方ピストン12のロッド部12bとシリンダ壁11bと上方ピストン13の下面とで形成される空間である中間室Sに連通する連通孔11dが形成されている。
【0030】
前記供給口11aには、油圧ポンプPで昇圧された油圧が第1の開閉弁V1を介して与えられる。又、前記シリンダ壁11bに形成された二つの連通孔11c、11dは第2の開閉弁V2を介装した連通管Tによって接続されている。
【0031】
アクチュエータ10の下方ピストン12及び上方ピストン13の作動はコントロールユニット20によって制御される。コントロールユニット20は演算部21とデータベース22と制御信号発信部23とで構成されている。
【0032】
前記演算部21はエンジン負荷センサ40と信号ラインLiを介して接続され、前記制御信号発信部23は制御信号ラインLoを介して前記第1及び第2の開閉弁V1、V2と接続されている。
【0033】
コントロールユニット20の演算部21は、負荷センサ40からの情報及びデータベース22からの情報に基づいて、「通常運転モード;0段目の制御」即ち、アクチュエータ10を不作動のままとするか、「デコンプモード;1段目の制御」とするか、或いは「圧縮圧解放型の補助ブレーキ作動モード;2段目の制御」とするかを判断し、制御信号発信部23に第1及び第2の開閉弁V1、V2へ制御信号を発信させるように構成されている。
【0034】
次に図7及び図8を参照して第1実施形態のカム形状(カムプロファイル;図7)と排気弁3のバルブリフト(図8)との関係を説明する。
【0035】
図7において、カム7は反時計針回り(R矢印方向)に回転するものとする。カムプロファイルは、ベース円7a(ベース円は1回転中2箇所に存在;7a、7a)と、ベース円7aと同心でベース円7aよりも径の大きな円弧部7bと、本来の排気のための頂部7cと、デコンプ機能を果たすための突起部7dとから成る。
尚、円弧部7bのカム中心からの高さは突起部7dと同一か、或いはそれよりもやや低いことが好ましい。
【0036】
図8は、縦軸にバルブリフトを、横軸にクランク回転角度をとったバルブリフト線図である。横軸左端から順に上死点(TDC)、下死点(BDC)を境界として、吸気工程、圧縮工程、爆発・膨張行程、排気工程が区画されている。
【0037】
図8のバルブリフト線70の各所に付された符号は図7に付されたカムプロファイル上の符号と一致している。尚、図8中、破線は開閉基準線を示し、破線の下方の領域では排気弁3は閉じられており、破線の上方の領域では排気弁3がリフト量に応じて開かれる。
【0038】
詳細には、吸気工程はベース円7a(7a)で始まり、吸気工程の区間で下死点(BDC)直前にカムプロファイルの突起部7dが位置し、圧縮工程の大部分はベース円7aで占められ、圧縮工程終了の上死点(TDC)直前から爆発・膨張工程全域においては前記突起部7dと同程度のリフト量を持つ円弧部7bとなり、排気工程において頂部7cによってバルブは開放され、閉じられて、再び吸気工程では一旦円弧部7bを経てベース円7a(7a)に戻る。
【0039】
図1を再び参照しつつ、図8では前記アクチュエータ10は0段目の状態で不作動で第1及び第2の開閉弁V1、V2は共にドレン側(閉)となっており、油圧はアクチュエータ10に作用していない。したがって、排気弁3の動弁系全体はアクチュエータ10によって持ち上げられておらず、排気弁3は排気工程でのみで開かれる。即ち図8は低負荷運転を除く通常運転モードにおけるバルブリフトを示している。
【0040】
図9のバルブリフト線図及び図2の状態は、アクチュエータ10が1段目の作動、即ち、吸気工程後期において排気弁3を所定量開弁することにより、シリンダ100内に進入した新気が、排気系に吹き抜ける、デコンプ作用が行われる場合(デコンプモード)を示している。
【0041】
図9のバルブリフト線図におけるリフト線の形状は、図8のバルブリフト線70と同一であるが、リフト量、即ち現実の排気弁の開閉の様態は図8とは異なる。即ち、図8のバルブリフト線70をそのままの形状を保ったまま上方(バルブリフト量を増加させる方向)に移動したものが図9である。
【0042】
1段目におけるアクチュエータ10の作動を、図2を参照しつつ以下に詳述する。
前記第1の開閉弁V1は、コントロールユニット20からの制御信号を受け、油圧ポンプPからの油圧をアクチュエータ10の供給孔11aからシリンダ部11内に流入させる(開閉弁V1は開放)。
その時、第2の開閉弁V2は下方連通孔11cと上方連通孔11dとを連通させない、即ち中間室Sはドレン状態(開閉弁V2は閉塞)となっており、一方、アクチュエータ10のシリンダ部11の底部側に供給された油圧は下方ピストン12がストッパリング14に当接まで上昇するが、それ以上は油圧が第2の開閉弁V2でブロックされている。
【0043】
したがって、上方ピストン13のロッド13bは下方ピストンの上昇分(H1;図1の該当位置からの高さの差)だけ上昇して前記レバー部材の先端9aを押し上げる。すると排気弁3も同じ方向に平行に同量だけ持ち上げられる。この時のバルブリフト線図が図9で示されている。
【0044】
アクチュエータ10がそのように作動することで図9の吸気区間では排気弁3が所定区間で所定量だけ開弁し、シリンダ100内に流入した新気が排気系に吹き抜ける、所謂「デコンプ」が行われ、そのために圧縮時には圧力が低下してフリクションが減少する。圧力低下によるフリクションの減少は低燃に寄与する。
【0045】
図10のバルブリフト線図及び図3の状態は、アクチュエータ10が2段目の作動、即ち、吸気工程後期において排気弁3を所定量開弁すると共に、爆発・膨張行程においても排気弁3を所定量開弁し、吸気工程後期においてデコンプ作用を行うと共に、爆発・膨張行程においては圧縮圧力を開放することにより、補助制動力を付与(補助ブレーキ作動モード)している。
【0046】
図10のバルブリフト線図におけるバルブリフト線70の形状は、図8及び図9のバルブリフト線と同一であるが、リフト量、即ち現実の排気弁の開閉の様態は図8及び図9とは異なる。
即ち、図9のバルブリフト線図をそのままの形状を保ったまま、更に上方(バルブリフト量を増加させる方向)に移動したものが図10である。
【0047】
2段目におけるアクチュエータ10の作動を、図3を参照しつつ以下に詳述する。
第1の開閉弁V1は、コントロールユニット20からの制御信号を受け、油圧ポンプPからの油圧をアクチュエータ10の供給孔11aからシリンダ部11内に流入させる(開閉弁V1は開放)。
又、第2の開閉弁V2もコントロールユニット20からの制御信号を受け、連通管Tを連通させるように作動(開放)し、下方連通孔11cと上方連通孔11dとを連通る。
【0048】
したがって、アクチュエータ10のシリンダ部11の底部側に供給された油圧は下方ピストン12がストッパリング14に当接まで上昇した後に、連通管Tを経由して、中間室Sに流入し、上方ピストン13をシリンダ部11の天井に当接するまで押し上げる。
【0049】
上方ピストン13のロッド13b先端は最高点(H2;図1の該当位置からの高さの差)まで上昇して前記レバー部材の先端9aを図2よりも更に上方に押し上げる。すると排気弁3も同じ方向に平行に同量だけ持ち上げられる。この時のバルブリフト線図が図10で示されている。
【0050】
アクチュエータ10がそのように作動することで図10の吸気区間では排気弁3が所定区間で所定量(図10の斜線を施した部分)だけ開弁し、シリンダ100内に流入した新気が排気系に噴きぬける、所謂「デコンプ作用」が行われ、圧縮工程において圧力が低下し、フリクションが減少してその結果低燃費に寄与する。
【0051】
更に、爆発・膨張行程の略全域でも図10の斜線で示すように排気弁3が所定量だけ開弁し、圧縮圧力の一部が開放されることにより、出力が急に減ずる方向に働く。即ち、圧縮圧力開放による補助ブレーキが作動することとなる。
【0052】
次に図14を用いて、図1〜図3、図7〜図10をも参照して、第1実施形態における排気弁駆動機構の制御方法を説明する。
【0053】
先ず、コントロールユニット20は、シリンダ100頂部に設けたエンジン負荷センサ40が検出したエンジン負荷を読込む(ステップS1)。
【0054】
次にコントロールユニット20は、ドライバ側から補助ブレーキを操作したか否かを判断する(ステップS2)。ドライバ側から補助ブレーキを操作していなければ(ステップS2のNO)、ステップS3に進み、操作していれば(ステップS2のYES)、補助ブレーキを作動させて(ステップS4)、即ち、第1及び第2の開閉弁V1、V2を開放するべく制御信号を発信して、ステップS7まで進む。
【0055】
ステップS3では、コントロールユニット20は前記読込んだエンジン負荷情報に基づいて、エンジン負荷がデコンプ領域であるか否かを判断する。
【0056】
エンジン負荷がデコンプ領域であれば(ステップS3のYES)、デコンプモードであると判断して第1の開閉弁V1を開放し、第2の開閉弁V2を閉じた(ステップS5)後、ステップS7に進む。
一方、エンジン負荷がデコンプ領域でなければ(ステップS3のNO)、通常モードであると判断して、第1及び第2の開閉弁V1、V2を閉じた後、ステップS7に進む。
【0057】
ステップS7では、コントロールユニット20は、車両を停止させるか否かを判断して、停止させるのであれば(ステップS7のYES)、そのまま制御も終了させる。
一方、停止させないのであれば(ステップS7のNO)、再びステップS1に戻りステップS1以降を繰り返す。
【0058】
尚、個々のモードにおけるアクチュエータ10の作動状態は前述の通りである。
【0059】
上述したような第1実施形態の排気弁駆動機構及びその制御方法によれば、2段作動式アクチュエータ10をコントロールユニット20で制御することで、アクチュエータ10作動の第1段目(デコンプモード)には、吸気工程の終わりか、圧縮工程の初期において排気弁3を開くように構成されており、シリンダ100内に流入した新気が排気系に吹き抜ける、所謂「デコンプ作用」が行われるために、筒内(100)に進入した新気が排気系に吹き抜け、低負荷時でのフリクションは減少して、その結果燃費が向上する。
【0060】
又、アクチュエータ10作動の第2段目(補助ブレーキ作動モード)には、爆発・膨張行程において排気弁3を開き、シリンダ100内に排気ガスを流入させることにより、エンジン出力を抑制してエンジンブレーキを作動させることが出来る。
【0061】
又、アクチュエータ10を不作動とすることで、低負荷運転を除く通常モードで運転が可能である。
【0062】
又、デコンプ作動及び圧縮圧力開放型エンジンブレーキ(補助ブレーキ)作動は、構造が簡単な2段式アクチュエータ1個によって行うことが出来、コストの上昇を最低限に留めることが出来る。
即ち、安価な当該アクチュエータ1個によって、「(低負荷運転を除く)通常運転モード」、「デコンプ(省燃費)モード」、「圧縮圧力開放型エンジンブレーキモード」の3つのモードを実現することが出来る。
【0063】
次に、図7及び図11〜図13を参照して、第2実施形態を説明する。
図11〜図13、及び図7の第2実施形態は図1〜図3、図7〜図10及び図14の第1実施形態に対して、装置の構成の一つであるカム7のプロファイルのみが異なるものであり、その他の構成及び制御方法は実質的に同様である。
【0064】
即ち、図7におけるθの値が第1実施形態のそれよりも大きく開いた実施形態が第2実施形態である。
したがって、バルブリフト特性は、第1実施形態の吸気区間にあった突起部7d(図8〜図10を参照)を、図11〜図13に示すように、圧縮工程区間の下死点(BDC)直後に移動したものである。
【0065】
その他の構成及び作用効果に関しては実質的に第1実施形態と同様であるので、以下の説明を省略する。
【0066】
次に図4〜図10及び図15を参照して第3実施形態を説明する。
図4〜図10及び図15の第3実施形態は、図1〜図3、図7〜図10及び図14の第1実施形態に対して、構成面でエンジン回転センサ30を加え、制御面でエンジン回転数を判断の際の条件に加えたことのみが異る。
その他の構成及び排気弁3のバルブリフト特性(図8〜図10)については第1実施形態と実質的に同様である。
【0067】
図15を用い、図4〜図10をも参照して、第3実施形態の排気弁駆動機構の制御について説明する。
【0068】
先ず、コントロールユニット20は、エンジン回転センサ30が検出したエンジン回転数及びシリンダ100頂部に設けたエンジン負荷センサ40が検出したエンジン負荷を読込む(ステップS11)。
【0069】
次にコントロールユニット20は、ドライバ側から補助ブレーキを操作したか否かを判断する(ステップS12)。ドライバ側から補助ブレーキを操作していなければ(ステップS12のNO)、ステップS13に進み、操作していれば(ステップS12のYES)、補助ブレーキを作動させて、即ち、第1及び第2の開閉弁V1、V2を開放するべく制御信号を発信して(ステップS14)、ステップS17まで進む。
【0070】
ステップS13では、コントロールユニット20は前記読込んだエンジン回転数情報及びエンジン負荷情報に基づいて、デコンプ領域(低負荷運転)であるか否かを判断する。
【0071】
デコンプ領域、即ち低負荷運転であれば(ステップS13のYES)、デコンプモードであると判断して第1の開閉弁V1を開放し、第2の開閉弁V2を閉じた(ステップS15)後、ステップS17に進む。
一方、エンジン負荷がデコンプ領域でなければ(ステップS13のNO)、通常モード(中負荷から高負荷運転領域)であると判断して、第1及び第2の開閉弁V1、V2を閉じた後、ステップS17に進む。
【0072】
ステップS17では、コントロールユニット20は、車両を停止させるか否かを判断して、停止させるのであれば(ステップS17のYES)、そのまま制御も終了させる。
一方、停止させないのであれば(ステップS17のNO)、再びステップS11に戻りステップS11以降を繰り返す。
【0073】
上述のように構成され、制御される第3実施形態の排気弁駆動機構によれば、エンジン回転数をもエンジン負荷の判断材料とするので、第1実施形態よりも更に細かな制御が可能となる。
【0074】
次ぎに図4〜図6、図11〜図13及び図7を参照して第4実施形態を説明する。
図4〜図6、図11〜図13及び図7の第4実施形態は、図4〜図10及び図15の第3実施形態に対して、装置の構成の一つであるカム7のプロファイルのみが異なるものであり、その他の構成は実質的に同様である。
【0075】
即ち、図7におけるθの値が第3実施形態のそれよりも大きく開いた実施形態が第4実施形態である。
したがって、バルブリフト特性は、第3実施形態の吸気区間にあった突起部7d(図8〜図10を参照)を、図11〜図13に示すように、圧縮工程区間の下死点(BDC)直後に移動したものである。
【0076】
その他の構成及び作用効果に関しては実質的に第1実施形態と同様であるので、以降の説明を省略する。
【0077】
【発明の効果】
本発明の排気弁駆動機構及びその制御方法によれば、2段作動式アクチュエータ(10)をコントロールユニット(20)で制御することで、アクチュエータ(10)作動の第1段目には、吸気工程の終わりか、圧縮工程の初期において排気弁を開くように構成されており、筒内(100)に進入した新気が排気系に吹き抜けるために、低負荷時でのフリクションは減少して、その結果燃費が向上する。
【0078】
又、アクチュエータ(10)作動の第2段目には、爆発・膨張行程において排気弁を開き、シリンダ(100)内に排気ガスを流入させることにより、エンジン出力を抑制してエンジンブレーキ(補助ブレーキ)を作動させることが出来る。
【0079】
又、アクチュエータ(10)を不作動とすることで、低負荷運転を除く通常モードで運転が可能である。
【0080】
デコンプ作動及び圧縮圧力開放型エンジンブレーキ(補助ブレーキ)作動は、構造が簡単な2段式アクチュエータ1個によって行うことが出来、コストの上昇を最低限に留めることが出来る。
即ち、安価な当該アクチュエータ1個によって、「通常運転モード」、「デコンプモード」、「圧縮圧力開放型エンジンブレーキモード」の3つのモードを実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態及び第2実施形態における構成及び0段目(通常モード)の作動状態を示したブロック図。
【図2】本発明の第1実施形態及び第2実施形態における構成及び1段目(デコンプモード)の作動状態を示したブロック図。
【図3】本発明の第1実施形態及び第2実施形態における構成及び2段目(デコンプモード+圧縮圧力開放型補助制動モード)の作動状態を示したブロック図。
【図4】本発明の第3実施形態及び第4実施形態における構成及び0段目(通常モード)の作動状態を示したブロック図。
【図5】本発明の第3実施形態及び第4実施形態における構成及び1段目(デコンプモード)の作動状態を示したブロック図。
【図6】本発明の第3実施形態及び第4実施形態における構成及び2段目(デコンプモード+圧縮圧力開放型補助制動モード)の作動状態を示したブロック図。
【図7】本発明の実施形態におけるカムプロファイルを示した図。
【図8】本発明の第1実施形態及び第3実施形態における0段目(通常モード)作動時のバルブリフトを示した特性図。
【図9】本発明の第1実施形態及び第3実施形態における1段目(デコンプモード)作動時のバルブリフトを示した特性図。
【図10】本発明の第1実施形態及び第3実施形態における2段目(デコンプモード+補助ブレーキ作動モード)作動時のバルブリフトを示した特性図。
【図11】本発明の第2実施形態及び第4実施形態における0段目(通常モード)作動時のバルブリフトを示した特性図。
【図12】本発明の第2実施形態及び第4実施形態における1段目(デコンプモード)作動時のバルブリフトを示した特性図。
【図13】本発明の第2実施形態及び第4実施形態における2段目(デコンプモード+補助ブレーキ作動モード)作動時のバルブリフトを示した特性図。
【図14】第1実施形態及び第2実施形態における排気弁動弁機構の制御方法を説明したフローチャート。
【図15】第3実施形態及び第4実施形態における排気弁動弁機構の制御方法を説明したフローチャート。
【符号の説明】
1・・・エンジン
2・・・排気ポート
3・・・排気弁
4・・・ロッカアーム
5・・・プッシュロッド
6・・・カムフォロワ
7・・・カム
7a・・・ベース円
7b・・・突出部
7c・・・頂部
8・・・ロッカアームシャフト
9・・・レバー部材
10・・・アクチュエータ
11・・・シリンダ部
12・・・下方ピストン
13・・・上方ピストン
20・・・コントロールユニット
30・・・回転センサ
40・・・エンジン負荷センサ
100・・・シリンダ

Claims (14)

  1. エンジンの排気弁を開閉するためのプッシュロッド及びカムと、排気弁のリフト量を可変にするアクチュエータとを有しており、前記アクチュエータは排気弁のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記排気弁は、前記アクチュエータの0段目では吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域におけるリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータの1段目では吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域における排気弁のリフト量が正の値となり、以って、筒内に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に構成されていることを特徴とする排気弁駆動機構。
  2. 前記排気弁は、前記アクチュエータの2段目において、吸気行程の下死点近傍の領域よりも進角した領域では、一旦リフト量がゼロとなるが、直ちに吸気行程の下死点近傍の領域と同一程度のリフト量となる様に構成されている請求項1の排気弁駆動機構。
  3. エンジンの排気弁を開閉するためのプッシュロッド及びカムと、排気弁のリフト量を可変にするアクチュエータとを有しており、前記アクチュエータは排気弁のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記排気弁は、前記アクチュエータの0段目では圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域におけるリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータの1段目では圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域における排気弁のリフト量が正の値となり、以って、筒内に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に構成されていることを特徴とする排気弁駆動機構。
  4. 前記排気弁は、前記アクチュエータの2段目において、圧縮行程の下死点近傍の領域よりも進角した領域では、一旦リフト量がゼロとなるが、直ちに圧縮行程の下死点近傍の領域と同一程度のリフト量となる様に構成されている請求項3の排気弁駆動機構。
  5. エンジンの排気弁を開閉するためのプッシュロッド及びカムと、排気弁のリフト量を可変にするアクチュエータとを有しており、前記アクチュエータは排気弁のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記カムは、吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍に対応する領域がベース円よりも突出した形状となっており、当該領域の突出量は、前記アクチュエータの0段目では排気弁のリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータの1段目では排気弁のリフト量が正の値となり、以って、筒内に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に設定されていることを特徴とする排気弁駆動機構。
  6. 前記カムは、吸気行程の下死点近傍の領域では突出しているが、それよりも進角した領域に、ベース円近傍まで凹んで、直ちに吸気行程の下死点近傍の領域と同一程度の突出量となる様な領域を有している請求項5の何れかに記載の排気弁駆動機構。
  7. エンジンの排気弁を開閉するためのプッシュロッド及びカムと、排気弁のリフト量を可変にするアクチュエータとを有しており、前記アクチュエータは排気弁のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記カムは、圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍に対応する領域がベース円よりも突出した形状となっており、当該領域の突出量は、前記アクチュエータの0段目では排気弁のリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータの1段目では排気弁のリフト量が正の値となり、以って、筒内に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に設定されていることを特徴とする排気弁駆動機構。
  8. 前記カムは、圧縮行程の下死点近傍の領域では突出しているが、それよりも進角した領域に、ベース円近傍まで凹んで、直ちに圧縮行程の下死点近傍の領域と同一程度の突出量となる様な領域を有している請求項7の排気弁駆動機構。
  9. エンジンの排気弁を開閉するためのプッシュロッド及びカムと、排気弁のリフト量を可変にするアクチュエータとを有しており、前記アクチュエータは排気弁のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記カムは、吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍に対応する領域がベース円よりも突出した形状となっており、当該領域の突出量は、前記アクチュエータの0段目では排気弁のリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータの1段目では排気弁のリフト量が正の値となる様に設定されており、以って、前記排気弁が、前記アクチュエータの0段目では吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域におけるリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータの1段目では吸気行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域における排気弁のリフト量が正の値となり、筒内に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に構成されていることを特徴とする排気弁駆動機構。
  10. エンジンの排気弁を開閉するためのプッシュロッド及びカムと、排気弁のリフト量を可変にするアクチュエータとを有しており、前記アクチュエータは排気弁のリフト量を3段階に変化する様に構成されており、前記カムは、圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍に対応する領域がベース円よりも突出した形状となっており、当該領域の突出量は、前記アクチュエータの0段目では排気弁のリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータの1段目では排気弁のリフト量が正の値となる様に設定されており、以って、前記排気弁が、前記アクチュエータの0段目では圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域におけるリフト量はゼロであるが、前記アクチュエータの1段目では圧縮行程の下死点近傍の領域から圧縮行程の上死点近傍の領域における排気弁のリフト量が正の値となり、筒内に進入した新気が排気系に吹き抜ける様に構成されていることを特徴とする排気弁駆動機構。
  11. エンジンの負荷を検出する負荷検出手段と、制御手段とを有しており、前記制御手段は、エンジンの負荷が所定の範囲内となった場合には、筒内に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるために前記アクチュエータを1段目に移動する制御を行い、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力された場合には、前記アクチュエータを2段目に移動する制御を行う様に構成されている請求項1〜10の何れか1項の排気弁駆動機構。
  12. エンジンの回転数を計測する回転数計測手段と、エンジンの負荷を検出する負荷検出手段と、制御手段とを有しており、前記制御手段は、エンジンの回転数及び負荷が所定の範囲内となった場合には、筒内に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるために前記アクチュエータを1段目に移動する制御を行い、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力された場合には、前記アクチュエータを2段目に移動する制御を行う様に構成されている請求項1〜10の何れか1項の排気弁駆動機構。
  13. 請求項11の排気弁駆動機構の制御方法において、負荷検出手段によりエンジンの負荷を検出する工程と、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力されたか否かを判定する工程と、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力された場合に前記アクチュエータを2段目に移動する工程と、エンジンの負荷が、筒内に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるべき範囲になったか否かを判定する工程と、エンジンの負荷が筒内に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるべき範囲となった場合に前記アクチュエータを1段目に移動する工程、とを有することを特徴とする排気弁駆動機構の制御方法。
  14. 請求項12の排気弁駆動機構の制御方法において、回転数計測手段によりエンジンの回転数を計測する工程と、負荷検出手段によりエンジンの負荷を検出する工程と、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力されたか否かを判定する工程と、運転席側から圧縮圧開放式ブレーキを作動する旨の信号が出力された場合に前記アクチュエータを2段目に移動する工程と、エンジンの回転数及び負荷が、筒内に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるべき範囲となったか否かを判定する工程と、エンジンの回転数及び負荷が筒内に進入した新気を排気系に吹き抜けさせるべき範囲となった場合に前記アクチュエータを1段目に移動する工程、とを有することを特徴とする排気弁駆動機構の制御方法。
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