JP2005042178A - 高融点金属材料の電子ビーム溶解方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コールドハースを使用することを前提に、電子ビームの出力上昇や溶解速度の低下を図らずに、鋳塊へのLDIの混入を抑制することができる高融点金属材料の電子ビ−ム溶解方法を提供する。
【解決手段】 放熱量の抑制を、ハース内のスカルとコールドハースとの間に、または前記スカルの底部に、断熱材を介装して行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、コールドハースを使用した高融点金属材料の電子ビーム溶解方法に係り、とくに、電子ビーム溶解で金属材料の鋳塊(以下「インゴット」と称する場合がある。)を製造する際に得られる鋳塊への介在物の混入を抑制することにより、材料欠陥が厳しく制限される原子力関連材料、または航空機関連材料などの分野で広く使用できる鋳塊の溶解方法に関する。
金属材料の電子ビーム溶解方法では、真空中で原料としての金属材料に電子ビームを照射することによって溶解を行い、溶融金属を水冷された鋳型に注ぎ込むことによって凝固が開始される。次いで、下方に連続的に引き抜かれることによって凝固が完了し、鋳塊が得られる。このような電子ビーム溶解方法は、W、Nb、TaおよびMoなどの高融点金属や活性金属であるTi、ならびに高純度Cuなどの鋳塊製造方法として広く利用されている。
しかしながら、上記原料には、種々の介在物が含まれている場合がある。これらの介在物のうち、低融点介在物は原料が溶解する際に溶融するため、材料欠陥の要因とはならないが、高融点介在物は完全に溶融せずに鋳塊に混入してしまうため、材料欠陥の要因となるおそれがある。このように鋳塊に混入した介在物は、鋳塊からの検出が不可能であるため、鋳塊の加工工程や最終製品検閲工程での検査にて検出される。介在物が検出された場合には、検出された部位が切断除去されるため、歩留まりを大きく低下させる。さらに、介在物が最終的に検査においても検出されない場合には、製品において多大な損失を生ずるおそれがある。
このような事情に鑑み、鋳塊への介在物混入を抑制するため、通常、原料はその発生元から溶解に至るまでの工程において厳しく管理されている。しかしながら、これらの管理が十分に行われていないスクラップ等については、介在物を含有しているおそれがある。また、含有の有無を評価することは実際に不可能である。
そこで、電子ビーム溶解において、原料の溶湯を直接鋳型に注がずに、コールドハースと呼ばれる水冷した皿型の水冷鋳型に一旦注ぎ込んだ後、そこからオーバーフローした溶湯を鋳型に注ぎ込むという手法が採用されている(以降、これを「ハース溶解」と称する場合がある)。ここで、コールドハースとは、凹みを有する水冷された皿型の鋳型を意味し、このコールドハースに供給された原料に電子ビームを照射して溶融状態が維持される。このような技術においては、例えば、水素、パラフィン系炭化水素等からなる精製ガスにより、Ti原料の溶湯を製造する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開平9−25522号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている技術を実現するための装置には、コールドハースに供給された原料を溶解する電子ビームと溶湯保持用の電子ビームとが、それぞれ独立に設置されている。このため、このコールドハースに保持形成されている溶湯底は、コールドハースが水冷されているため溶融せず、固相を形成している。
このような装置を使用した場合には、問題となる介在物のうち、原料より比重の大きい高密度介在物(以下、HDI(high density impurity)と称する場合がある。)は、コールドハース内の溶湯内を沈降し、上記したコールドハース内の固相部分(以下では、「スカル」と称する場合がある。)の上部で捕獲、分離される。このため、HDIの鋳型への混入は防止することができる。
また、比重が金属材料と同程度もしくはそれ以下の低密度介在物(以下、LDI(low density impurity)と称する場合がある。)は、溶湯内を沈降することなく滞留する。このため、LDIの溶解消滅を図るには、コールドハース内の溶湯温度を上昇させ、または溶湯の滞留時間を長くすることが必要である。
このように、LDIの溶解消滅を図るべく、溶湯温度を上げるためには、電子ビームの出力を上げる必要がある。また、滞留時間を長くするためには溶解速度を下げる必要がある。しかしながら、電子ビームの出力上昇には限界があり、また溶解速度の低下は生産性の低下を招くので、これらの手法は工業的には望ましいとはいえない。
本発明は、以上のような事情に鑑み、コールドハースを使用することを前提に、電子ビームの出力上昇や溶解速度の低下を図らずに、鋳塊へのLDIの混入を抑制することができる高融点金属材料の電子ビ−ム溶解方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、高融点金属材料を電子ビームにより溶解するにあたり、溶解して得られる鋳塊へのLDIの混入を抑制する手法について鋭意研究を重ねた結果、原料とコールドハースとの間における熱の授受を抑制することで、原料のうち、液相部分の溶湯の量を多くし、固相部分のスカルの量を少なくすることができ、これによって得られる鋳塊へのLDIの混入を抑制できるとの知見を得、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法は、コールドハースを使用する高融点金属材料の電子ビーム溶解方法であって、コールドハースへの放熱量を抑制しつつ溶解することを特徴としている。これにより、溶湯の滞留時間を増大するため、鋳塊へのLDIの混入を抑制することができる。
次に、本発明者らは、上記した本発明の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法の下位概念である具体的態様について鋭意研究を重ねた。その結果、好適な一態様として、スカルとコールドハースとの間に、またはスカル内の底部に、溶解原料より熱伝導率の低い断熱材を予め配設することで、スカルの厚みが減少してコールドハース内の溶湯容積を増加させ、溶湯の滞留時間の増大を図り、得られる鋳塊へのLDIの混入を抑制できるとの知見を得、以下に示す発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法の一例は、上記放熱量の抑制を、ハース内のスカルとコールドハースとの間に、またはスカルの底部に、断熱材を介装して行うことを特徴としている。ここで、上記断熱材は、セラミックスとすることが望ましく、具体的にはアルミナ、シリカ、またはカルシアとすることができる。
このように、本発明は、コールドハース内の溶湯滞留時間増大を図るための手段である。この溶湯滞留時間を確保するには、ある程度の溶融温度の確保が必要となる。この溶湯温度は、照射する電子ビームの出力(スカルへの入熱)と水冷されたコールドハースによる冷却能(スカルからの逃熱)とによって決定される。また、溶湯温度は、装置の構造、スカル溶湯面積等による影響も受けるが、これらは上記した溶湯滞留時間増大に関する効果とは無関係である。
また、この断熱材介装方式においては、断熱材を介装することにより冷却能が減少し、スカルへの入熱が同じであれば溶湯深さが大きくなる。このため、溶湯体積が増大し、同じ溶解速度の場合、スカル溶湯内におけるLDIの滞留時間が増大する。このように、溶湯の滞留時間の増大により、溶湯内のLDIは効率的にコールドハース底部のスカルに分離、捕捉される。したがって、LDIの鋳塊への混入を抑制することができる。
これに対し、明らかにLDIを含有しない原料を溶解する場合には、溶湯温度を上昇させる必要や、滞留時間を増大させる必要はない。このため、スカル溶湯保持用の電子ビーム出力を低減することができ、溶解電力の低減および溶解歩留りの向上させることができる。なお、断熱材の融点が原料の融点より低い場合には断熱材が溶解するため、断熱材は、その融点が原料の融点より高い材料としなければならない。
さらに、本発明者らは、上記した本発明の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法の具体的態様について鋭意研究を重ねた。その結果、好適な他の態様として、セラミックス等の断熱材をコールドハース底部に装着するかわりに、コールドハースの冷却水を温水に変更することによっても断熱材介装方式の場合と同じ効果を得ることができるとの知見を得、以下に示す発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法の他の例は、上記放熱量の抑制を、コールドハース内に温水を供給して行うことを特徴としている。ここで、上記の温度を40〜90℃とすることが望ましい。このように、コールドハースに供給する温水の温度や流量を調節することで、スカルの厚みを制御し、溶湯容積を変更することも可能である。この温水供給方式は、断熱材介装方式の場合ほど溶湯の平均滞留時間を必要としない場合や、溶湯の平均滞留時間の調節が常時必要な場合に有効である。
以上に示した、断熱材介装方式の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法においては、上記断熱材の内部に熱電対を内装して断熱材を貫流する熱量を測定し、その貫流熱量に応じて電子ビーム出力を調整することが望ましい。また、断熱材介装方式および温水供給方式の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法においては、溶融される金属は、特定原料に限定されず、W、Nb、VやMoなどの高融点金属、Ti、Zr、Ta、Hfなどの活性金属、またはCu、Crとすることができ、とくに、これらのスクラップを適用することが望ましい。
以上説明したように、本発明によれば、原料とコールドハースとの間における熱の授受を抑制することで、原料のうち、液体部分の溶湯の量を多くし、固体部分のスカルの量を少なくすることができ、これによって鋳塊へのLDIの混入を抑制できる。よって、本発明は、LDIの混入を抑制した健全な鋳塊を提供することができる点で有望である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法を実施する際に用いた電子ビーム溶解装置の概略図である。この装置は、同図に示すように、アルキメデス管1a,1bを含む原料混合部1と、原料混合部1の下部に位置し、振動フィーダ2aを含む原料供給部2と、原料供給部2に連なり、水冷コールドハース3aと水冷鋳型3bとを含み、かつ上方に複数の電子銃3c〜3fが配設された溶融部3と、溶融部3と連なり、鋳塊を引き抜くインゴットチャンバ4とから構成されている。
図1に示す装置を用いて、本発明の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法を実施する場合には、原料をアルキメデス管の少なくとも一方、同図に示すところにおいてはアルキメデス管1bに導入し、アルキメデス管1bの軸心を矢印の方向に回転させることで、原料を振動フィーダ2aに送り込む。次いで、原料を振動フィーダ2aから水冷コールドハース3aに供給し、電子銃3c,3dにより原料を電子ビームの照射によって溶解し、溶湯を得る。そして、溶湯を水冷鋳型3bに流し込み、電子銃3e,3fによって溶湯上部を電子ビームの照射により凝固させずに、下部の凝固した部分から鋳塊を引き抜く。
このような装置において、本発明の特徴部分は、水冷コールドハース3aにある。よって、以下で水冷コールドハース3aについて詳述する。
図2は、図1の装置において示した水冷コールドハースの拡大図である。図2に示すように、水冷コールドハース11内に原料12を供給する前に、原料12と同じ材料のスカル13を予め配置し、スカル13の上部に電子ビーム14を照射して原料12を溶解し、上部に溶湯である液層13aを、下部には固相13bを形成する。次に、同図では図示しない振動フィーダから水冷コールドハース11に原料12を供給し、供給部に電子ビーム15を照射して溶解を行う。なお、スカル溶湯保持用電子ビーム14と原料溶解用電子ビーム15とを発生させるには、異なる電子銃がそれぞれ使用される。
このように、原料12の溶解が進行すると、スカルの溶湯界面16が上昇し、水冷コールドハース11のリップ部(図示せず)から溶湯がオーバーフローして図示しない鋳型内に流れ落ちる。鋳型内に流入した溶湯は、インゴット引き抜き用の土台(以下、「ダフテール」と称する場合がある)に到達して凝固し、インゴットを形成する。
また、鋳型内にも独立した電子ビーム(図1に示す3e,3f)を照射して溶湯を保持するとともに、鋳型内に流入する溶湯の量を考慮して鋳型内の溶湯面が一定の高さとなるようにダフテールを引き下げる。この操作を継続して行うことによって鋳塊が得られる。
このようにして、原料に含まれるHDIは水冷コールドハース11内でスカル溶湯の底部まで沈降し、捕獲されるため、HDIを含まない溶湯を鋳型に供給することができる。また、水冷コールドハース11内の溶湯13aの容積増加して、LDIの滞留時間が長くなり、LDIの溶解、消滅が促進される。
ところで、本発明は、図2において、スカル13と水冷コールドハース11との間に断熱材17を介装することによって、電子ビーム14,15の出力向上効果を得ることを目的とするものである。断熱材17が液相13a内にある場合や液相13aに接した場合には、断熱材17がLDI源となるおそれがある。このため、断熱材17はスカル13の固相13b内またはスカル13と水冷コールドハース11との間の少なくとも一方に介装させる必要がある。
また、断熱材17の融点が原料12の融点と同等以下である場合には、断熱材17が溶解して、所定組成のインゴッドが得られない。このため、断熱材17は、その融点が原料12の融点より高い材料から構成する必要がある。
なお、断熱材を内包したチタンスカルの厚みはハースの冷却水流量や断熱材の厚みを変更することで、ある程度の制御は可能である。しかしながら、熱量のバランスが崩れると、チタンスカルの厚みが減少して断熱材とハース溶湯が接触する事態を招くおそれがある。このような事態になると断熱材がハース内のチタン溶湯に溶解して酸素汚損を引き起こし、好ましくない。
このような事態を回避するため、断熱材中を貫流する熱量を連続的にモニターしておくことが好ましい。この熱量からチタンスカルの厚みを推定することができる。また、このスカルの厚みに応じてハース内の溶湯に照射する電子ビームのエネルギーを調節することができる。このような動的な制御を行うことでスカル内の断熱材が溶損するという問題を回避することができる。断熱材中を貫流する熱量は、たとえば、断熱材中に熱電対を内装しておくことで測定することができる。
以上に示した断熱材17の介装位置およびその融点に関する条件が満足されれば、断熱材17の形状および寸法は、適宜変更することができる。例えば、断熱材17として熱伝導率の小さいものを使用した場合には、断熱材を薄くすることができる。また、断熱材17を部分的に介装させた場合には、溶湯界面16に凹凸を形成することができ、HDIの捕獲を容易にすることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。実施例および比較例では、ともに図1に示す装置を用いた。なお、以下に示す実施例は、単なる例示にすぎず、本発明を限定するものではない。
[実施例1〜3]
純チタン製のスカル(厚さ140mmの直方体)の底面を切削し、深さ30mmまたは15mmの凹みを形成し、そこへ断熱材として厚さ30mmまたは15mmのアルミナ製ブロックを挿入した。さらに、真空排気時のアルミナ粉の発生を抑制するため、真空下で純チタン製カバーをスカルに溶接して、アルミナ製ブロックをスカル内に密封した。
次いで、スカルの純チタン製カバー側を下向きにして、スカルを水冷コールドハース底部に載せ、溶解炉の真空排気を行った。10−1Pa以下まで真空排気を行った後、通常と同じ出力478kW/mの電子ビームをスカルに照射した。なお、溶湯形成に必要な出力は280〜340kW/mであり、断熱材を使用しない場合の必要な出力478kW/mに比べ低い出力で溶湯が得られた。
さらに、スポンジチタン原料1kgに、LDIを含むスポンジチタンを0.2kg混合して、スカルに供給し、その後溶解した。この際、溶湯の湯面温度について測定した。得られた鋳塊に、熱間鍛造(鍛造温度850℃、鍛錬比18.5)を施した後、表面切削を施して、直径145mmのビレットを得た。
上記ビレット内LDIの有無は、LDIによるビレット内の割れの有無とLDIによる異常光沢の有無とによって評価した。割れの有無に関する評価は超音波探傷試験により行い、異常光沢の有無に関する評価はビレット断面のマクロ組織観察により行った。また、スカルを垂直方向に切断し、その断面のマクロ組織から溶解中のスカル溶湯深さを評価した。これらの評価結果を表1に示す。
[比較例1,2]
断熱材を挿入していないスカルを使用し、実施例と同様の評価を行った。これらの評価結果を表1に併記する。なお、各実施例および比較例については、スカル溶湯深さ、溶湯温度、割れの有無および異常光沢の有無を評価した後、これらの結果に基づき、ビレットが製品として使用可能か否かの観点から総合評価を行った。図中○はビレットが製品として合格であることを示し、×は不合格であることを示す。
Figure 2005042178
表1から明らかなように、断熱材を挿入したスカルを用いて溶解した鋳塊のビレット(実施例1〜3)からはLDIは検出されず、スカル内でLDIが効果的に溶解、消滅できることを確認した。これに対し、断熱材を挿入していないスカルを用いて溶解した鋳塊のビレット(比較例1,2)では、各ビレットについて、割れや異常光沢に関する欠陥が検出された。これは、LDIはスカル内で溶け切れていないためである。
本発明によれば、電子ビーム溶解で金属材料のインゴットを製造する際に得られる鋳塊への介在物の混入を抑制することができる。このため、本発明は、材料欠陥が厳しく制限される原子力関連材料、または航空機関連材料などの分野で幅広く活用することができる。
本発明の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法を実施する際に用いた電子ビーム溶解装置の概略図である。 図1の装置において示した水冷コールドハースの拡大図である。
符号の説明
11…コールドハース、12…原料、13…スカル、13a…溶湯、13b…固相、14,15…電子ビーム、16…溶湯界面、17…断熱材。

Claims (8)

  1. コールドハースを使用する高融点金属材料の電子ビーム溶解方法であって、コールドハースへの放熱量を抑制しつつ溶解することを特徴とする高融点金属材料の電子ビーム溶解方法。
  2. 前記放熱量の抑制を、ハース内のスカルとコールドハースとの間に、または前記スカルの底部に、断熱材を介装して行うことを特徴とする請求項1に記載の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法。
  3. 前記断熱材がセラミックスであることを特徴とする請求項2に記載の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法。
  4. 前記セラミックスがアルミナ、シリカ、またはカルシアであることを特徴とする請求項3に記載の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法。
  5. 前記放熱量の抑制を、コールドハース内に温水を供給して行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法。
  6. 前記温水の温度を40〜90℃とすることを特徴とする請求項5に記載の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法。
  7. 前記断熱材の内部に熱電対を内装して断熱材を貫流する熱量を測定し、その貫流熱量に応じて電子ビーム出力を調整することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法。
  8. 前記高融点金属材料が、チタン、ジルコニウム、タンタル、ニオブ、モリブデン、またはクロムであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の高融点金属材料の電子ビーム溶解方法。
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