JP3646570B2 - シリコン連続鋳造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池用シリコン鋳塊等の製造に使用されるシリコン連続鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、太陽電池用シリコンウエーハはシリコンの一方向性凝固鋳塊を薄くスライスすることにより製造されている。ここで、シリコンウエーハの品質及びコストはシリコン鋳塊の品質及びコストに支配される。このため、シリコンウエーハの品質を上げ、コストを下げるには、高品質なシリコンの一方向性凝固鋳塊を安価に製造する必要があり、この方法として、電磁誘導加熱を用いたシリコンの連続鋳造方法が、本出願人により実用化されている。
【0003】
電磁誘導加熱を用いたシリコンの連続鋳造方法では、図10に示すように、誘導コイル2内に配置され、且つ、軸方向の少なくとも一部が周方向で分割された導電性の無底ルツボ3が使用される。操業では、無底ルツボ3内のシリコン原料が、誘導コイル2に供給される高周波電力により無底ルツボ3を介して誘導加熱溶解され、そのシリコン融液19を凝固させつつ無底ルツボ3の下方へ抜き出すと共に、無底ルツボ3内への原料供給を続けることにより、シリコンの一方向性凝固鋳塊12(以下、単にシリコン鋳塊という)が連続的に製造される。
【0004】
この方法では、無底ルツボ3を軸方向の少なくとも一部で周方向に分割したことにより、無底ルツボ3内のシリコン原料が電磁誘導加熱により溶解されるだけでなく、この溶解により生じたシリコン融液19が無底ルツボ3との間に反発力を生じ、この間の接触が軽減されることにより、シリコン鋳塊12の引き抜きが容易となり、且つ無底ルツボ3によるシリコン鋳塊12の汚染が軽減される。
【0005】
このようなシリコンの連続鋳造方法では、無底ルツボ内に供給されるシリコン原料は、製品品質の点からは不純物の少ない高級なものが要求されるが、高級なシリコン原料は高価であるため、製造コストの点からは不純物の比較的多い低級なものが要求される。この矛盾を解消する方法として、無底ルツボ内のシリコン融液の液面にプラズマガスを吹き付けることにより、鋳造過程でシリコンの精製を行う方法が、特開平4−130009号公報により提示されている。
【0006】
この方法は、電磁誘導加熱による溶解とプラズマガスによる精製を併用したものであるが、電磁誘導加熱を使用しないプラズマガスによる精製方法も、特開平11−49510号公報等により提示されている。
【0007】
電磁誘導加熱による溶解とプラズマガスによる精製を併用したシリコンの連続鋳造方法では、プラズマは精製機能だけでなく、無底ルツボ内のシリコン原料の溶解のための有効な加熱源としての機能も有する。電磁誘導加熱による連続鋳造では、無底ルツボ内のシリコン原料の初期溶解等を行うために二次加熱源が必要とされる。この二次加熱源としては例えば電子ビームが使用されていたが、電子ビーム加熱はチャンバ内の減圧を必要とするのに対し、プラズマ加熱は常圧での操業が可能である。このようなプラズマ加熱の有利さに着目して、本出願人はプラズマ、特に移行式プラズマアークを二次加熱源として併用する電磁誘導鋳造方法の開発を進めている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シリコン鋳塊の太陽電池としての性能を向上させるには、シリコンの融点である1420℃から1100℃までの温度領域で、シリコン鋳塊の製造時における温度勾配をできるだけ小さく制御するのが有効である。これに関連して、本出願人は「太陽電池に供される多結晶シリコン鋳塊を一方向凝固により製造する際に、シリコンが1420℃から1200℃までの温度域を通過するときの温度勾配を15〜25℃/cmの範囲内に制御することを特徴とする太陽電池用多結晶シリコン鋳塊の製造方法」を特開平4−342496号公報により提示している。
【0009】
1420℃から1100℃までの温度領域での温度勾配の低減が太陽電池の性能向上に有効な理由は、シリコンが1420℃から1100℃までの温度領域を通過する際に太陽電池の変換効率を悪化させる多くの結晶欠陥が発生し、この温度領域で温度勾配を小さくすれば結晶内部に発生する熱応力が緩和され、結晶欠陥の発生が抑制されることなどにある。
【0010】
しかしながら、電磁誘導加熱を使用したシリコンの連続鋳造方法でこの温度勾配制御を行うことは容易でない。その理由の一つは、後で詳しく述べるが、無底ルツボ内での溶融シリコンと凝固シリコンの界面(以下、固液界面という)が下方へ深く窪んだ凹形状になることがある(図11参照)。この凹形状は、鋳造速度が高速になるほど顕著となるので、高速鋳造では、高性能な鋳塊を得ることが特に困難であった。
【0011】
本発明の目的は、シリコン鋳塊の太陽電池としての性能に重大な影響を及ぼす1420〜1100℃の温度域での温度勾配を、高速鋳造の場合も比較的簡単に低減し、その性能を向上させることができるシリコン連続鋳造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
太陽電池としての性能に重大な影響を及ぼす1420〜1100℃の温度域で温度勾配を低減して熱応力を緩和するのがその性能向上に有効なことは、前述したとおりである。特開平4−342496号公報では、この温度勾配が制御されているが、ここにおける温度勾配は、シリコン鋳塊の軸方向における温度勾配である。本発明者らによるその後の研究によると、現実に熱応力を決定しているのは、シリコン鋳塊の半径方向の温度勾配であり、鋳塊中心部と鋳塊表層部の温度差をできるだけ高温部で0に近づけるのが、性能向上のために必要であることが判明した。
【0013】
無底ルツボを使用するシリコンの連続鋳造方法で、凝固直後のシリコン鋳塊の半径方向の温度勾配を小さくするには、凝固直後の鋳塊の側面からの放熱量を抑える必要がある。このためには、無底ルツボ内で凝固直後の鋳塊の側面を保温するのが有効であり、具体的には無底ルツボの冷却部であるコイル下端からルツボ下端までの長さを縮小するのが有効である。しかし、このような保温強化を行うと、無底ルツボ下での鋳塊肌温度が上昇し、ある一定温度以上になると凝固シェルの破断による湯漏れが発生する。このため、鋳塊上方から投入される熱量が決まれば、湯漏れを発生させない範囲において、側面からの放熱が可能な最小放熱量は自ずと決まる。
【0014】
電磁誘導加熱による連続鋳造方法の場合、シリコン融液の凝固は誘導コイルの下端レベルから始まる。投入するシリコン原料を溶解するのに必要な熱量は誘導加熱のみにより供給されるので、他の加熱方法を用いる場合に比べて電磁力によるシリコン融液の対流が顕著となり、その結果、下方への熱流速が増大し、固液界面が下方へ深く窪んだ凹形状となる。更に、鋳造速度を速くした場合、誘導加熱量が増えるために熱対流が顕著になり、かつ下方への熱流速が増えるために、固液界面の凹形状は顕著となる。その結果、中心部温度が長時間低下せず、凝固直後の鋳塊の半径方向の温度勾配が増大する。
【0015】
加えて、固液界面の凹形状が顕著であると、凝固シェルが薄くなるため、凝固直後の鋳塊側面を保温することは難しく、その側面からの放熱量を増やすために、無底ルツボの冷却部である誘導コイル下端からルツボ下端までの長さを増大することが行われる。その結果、ルツボ表面に広い範囲で対面した凝固直後の鋳塊は、奪熱が促進され、更に顕著な品質劣化を生じる。
【0016】
これに加え、電磁誘導加熱の場合は、誘導電流はルツボ内面に面するシリコン融液の表面近傍を流れるため、ジュール熱の殆どはこの表面近傍で生じる。このため、シリコン融液中に投入された追加原料は、その融液の表面近傍に移動して始めて溶解し、融液中央部には未溶解の原料が島状に残ることになる。また、溶融シリコンに働く電磁力のために、その上面は上方へ盛り上がり、誘導コイルから離れる。このため、溶解出力の増大が原料の溶解能力の増大に効果的に寄与しない。従って、追加原料の溶解性が十分とは言えない。
【0017】
ところで、本出願人は、前述した通り、プラズマ、特に移行式プラズマアークを二次加熱源として併用する電磁誘導鋳造方法の開発を進めている。この開発研究の過程で、移行式プラズマアークの併用は、電磁誘導加熱に伴う上述の諸問題を解決するのに非常に有効なことが判明した。
【0018】
即ち、鋳造途中の原料溶解にプラズマ加熱を併用すると、電磁誘導加熱の負担を軽減でき、その軽減により、電磁力による溶融シリコンの熱対流が抑制され、下方への熱流速が抑制されることにより、固液界面が平坦化され、その凹形状が緩和される。その結果、凝固直後のシリコン鋳塊の半径方向の温度勾配が低減する。また、凝固シェルが厚くなるため、凝固直後の鋳塊側面の保温強化が可能になり、この保温強化によっても半径方向の温度勾配が低減する。
【0019】
特に、移行式プラズマアークの場合は、シリコンの鋳造に必要な大出力を得やすい上に、アーク電流が対極であるシリコン鋳塊を流れ、これによるジュール熱により、凝固直後のシリコン鋳塊を内部から保温する効果も期待できる。また、電磁誘導加熱で問題となる追加原料の溶解性の悪化防止も期待できる。
【0020】
しかしながら、シリコンの連続鋳造と併用される従来のプラズマ加熱では、その加熱は無底ルツボ内のシリコン融液の中心部に対して固定的に行われていた。プラズマ加熱の効果を最大限活用するためには、シリコン鋳塊の引き抜きが阻害されない程度まで電磁力を低減し、その分、プラズマ加熱の負担を増大させるのが有効であるが、その場合、シリコン融液の中心部に対する固定的な加熱では、加熱が中心部に集中するため、固液界面の凹形状が顕著化し、十分な性能向上を図れないことが判明した。
【0021】
本発明のシリコン連続鋳造方法は、かかる問題を解決して、凝固直後のシリコン鋳塊の半径方向の温度勾配を効果的に低減させるものであり、その特徴は、シリコン原料を溶解する加熱源として少なくともプラズマアーク加熱を用い、この加熱源により形成した無底ルツボ内のシリコン融液を下方へ降下させて凝固させることにより、無底ルツボからシリコン鋳塊を連続的に取り出すシリコン連続鋳造方法において、無底ルツボ内のシリコン融液上でプラズマアークトーチを水平方向に走査させる点にある。
【0022】
本発明のシリコン連続鋳造方法では、電磁力によるシリコン融液の対流が抑制される上に、プラズマアークトーチの走査によりプラズマアーク加熱による固液界面の凹形状の顕著化が防止され、固液界面が平坦化される。この平坦化により、凝固直後の鋳塊側面の保温強化も可能になる。鋳塊側面の保温強化とは、例えば冷却部である誘導コイル下端から無底ルツボ下端までの長さを縮小することである。これらにより、太陽電池としての品質に重大な影響を及ぼす凝固直後のシリコン鋳塊の半径方向の温度勾配が低減し、その品質が向上する。
【0023】
即ち、電磁誘導加熱を低減し、プラズマアークトーチの走査と組み合わせることにより、凝固直後の鋳塊側面を保温するのと同じ効果が得られる。また、高速鋳造の場合も固液界面の凹形状の顕著化が防止されることにより、高い品質が確保される。更に、追加原料が効果的に溶解される。
【0024】
ここで、プラズマアークとしては、シリコン鋳塊が対極となる移行式プラズマアークが好ましい。移行式プラズマアークを用いることにより、シリコン溶解における熱効率、出力を高く設定することが可能となり、かつプラズマガスの消費量も少なくできる。
【0025】
プラズマガスとしては、アルゴンガスが一般的であるが、ヘリウムガス、アルゴン−水素混合ガスを使用することにより、発熱量が更に上がり、溶解能力の向上が可能になる。
【0026】
無底ルツボ内にシリコン融液を形成するための加熱源は、電磁誘導加熱とプラズマアーク加熱の併用が好ましい。鋳造中、固液界面の平坦化のために電磁誘導出力は抑制されるが、これを0にすると、無底ルツボとシリコン融液の間に働く反発力がなくなり、シリコン鋳塊の引き抜き性が悪化する。即ち、鋳造中は、プラズマアーク加熱を主とし、電磁誘導加熱は、シリコン鋳塊の引き抜き可能な電磁力を発生させるのに必要な最小の出力とするのが最も好ましい形態である。
【0027】
プラズマアークトーチの走査は、本発明ではプラズマの使用と共に重要な構成要件である。この走査は、ルツボ内面からトーチ中心位置までの離間距離がルツボ直径の30%以下である外周部をルツボ内面に沿って行うのが好ましい。走査範囲が中心部に偏ると、固液界面の凹形状を緩和する効果が低減し、鋳塊品質が十分に向上しない。プラズマアークトーチをルツボ内面に近づけ過ぎると、トーチとルツボ内面の接触や後述するサイドアークが問題になるが、これはトーチ径に支配されるので、ルツボ内面からトーチ中心までの離間距離の下限は特に規定しない。ルツボ内面からトーチ外面までの距離で言えば、5mm以上離反させるのが好ましい。
【0028】
プラズマアークトーチの走査速度は、平均で50〜300cm/分が好ましい。50cm/分未満の低速走査の場合は、1周期の走査の間に未溶解原料が累積することから、原料の溶解性が悪化する。300cm/分を超える高速走査の場合は、熱密度が低下する点から、原料の溶解性が悪化する。
【0029】
無底ルツボが導電性であるため、プラズマアーク加熱では、ルツボ内面との間のサイドアークによるルツボ内面の損傷やシリコンの溶解不能が問題になる。特に、本発明では、ルツボ内面に沿った外周部が主に走査されるので、このサイドアークを防止することが重要になる。この観点から、無底ルツボは、これを収容する溶解室、プラズマアークトーチの正負電極、及び無底ルツボの下方に設置された保温炉に対して電気的に絶縁することが好まれる。より好ましくは、ルツボ内面を誘導コイル上端より上方の部分で石英板等の遮蔽板で絶縁し、初期溶解時には、トーチの先端部をシリコンからなる筒状の遮蔽板で包囲し、コイル内側のルツボ内面との間の絶縁性を強化する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明のシリコン連続鋳造方法を実施するのに適した連続鋳造装置の構成図、図2は初期溶解時の操作を示す装置上部の縦断面図、図3は鋳造時の操作を示す装置上部の縦断面図、図4は図3のA−A線矢示図である。
【0031】
連続鋳造装置は、図1に示すように、鋳造雰囲気を保持するためのチャンバ1を備えている。この雰囲気保持のために、チャンバ1内にはガス入口1aからガス出口1bへ不活性ガスが流通される。チャンバ1内には、誘導コイル2と組み合わされた角筒状の無底ルツボ3が配置されている。無底ルツボ3の下方には誘導コイル4と組み合わされた誘導加熱式の第1保温炉5が設けられ、その下には温度傾斜型の第2保温炉6が設けられている。
【0032】
無底ルツボ3は、水冷銅等の導電材料からなり、誘導コイル2及び後述するプラズマアークトーチ9と共同してシリコン鋳塊12を連続的に製造する。この製造のために、無底ルツボ3は上部を残して周方向に複数に分割されている。また、下方の第1保温炉5との間が絶縁材7により絶縁されている。
【0033】
無底ルツボ3内には、チャンバ1の外に設けられた原料ホッパからダクト8を介してシリコン原料13が投入される。その投入原料の加熱のために、無底ルツボ3内には上方からプラズマアークトーチ9が垂直に挿入されている。
【0034】
プラズマアークトーチ9は移行式で、プラズマ電源10の陰極に接続されている。プラズマ電源10の陽極は、チャンバ1の下方でシリコン鋳塊12を支持する支持装置11,11と接続され、接地されている。そして、このプラズマアークトーチ9は、水平方向の走査のために、X−Yの2方向に首振り駆動されると共に、昇降のためにZ方向に直進駆動される。
【0035】
次に、この連続鋳造装置を使用してシリコン鋳塊12を連続的に製造する方法について説明する。
【0036】
まず、図2に示すように、第1保温炉5内にシリコン鋳塊支持用の初期模擬鋳塊14をセットする。初期模擬鋳塊14上には、初期原料16が載せられる。初期原料16は無底ルツボ3内に収容され、誘導コイル2の内側に位置する。初期模擬鋳塊14は、下方の図示されない支持兼引き抜きバーと機械的に連結される。
【0037】
以上の準備が終わると、プラズマアークトーチ9を初期原料16の上面中央部に対向させ、初期原料16との間にプラズマアークを発生させる。無底ルツボ3の内面との間のサイドアークを防止するために、誘導コイル2より上方でルツボ内面との間が絶縁されるよう、ルツボ内面のコイル上端より上方部分に、石英からなる遮蔽板18が張り付けられている。
【0038】
初期原料16との間にプラズマアークを発生させることにより、初期原料16が溶解し、初期模擬鋳塊14の上にシリコン融液19が形成される(図1参照)。初期原料16が溶解すると、その電気抵抗が下がるので、プラズマアークは安定し、サイドアークの危険性は低下する。
【0039】
初期原料16の溶解を促進するために、プラズマアークトーチ9を無底ルツボ3の内面に沿って水平方向に走査させる(図4参照)。無底ルツボ3は下方の保温炉を含め、周囲の導電性物体から電気的に絶縁され、且つ、内面に石英からなる遮蔽板18を有しているので、その内面近傍をプラズマアークトーチ9が走査してもサイドアークは生じない。
【0040】
以上の初期溶解が終了すると、図3及び図4に示すように、無底ルツボ3内のコイル内側に形成されたシリコン融液19を徐々に降下させて凝固させる。これと同時に、シリコン融液19にシリコン原料13を追加投入し、その追加原料を誘導コイル2と無底ルツボ3の組み合わせによる誘導加熱とプラズマアークトーチ9によるプラズマ加熱との併用により溶解する。これを続けることにより、無底ルツボ3からシリコン鋳塊12が連続的に引き出される。このシリコン鋳塊12は、下方の第1保温炉5及び第2保温炉6で保温されつつ更に降下を続け、チャンバ1の下方へ引き出される。
【0041】
かくして、シリコン鋳塊12が連続的に製造される。
【0042】
この鋳造中、プラズマ加熱のためのプラズマアークトーチ9は、無底ルツボ3内のシリコン融液19上で無底ルツボ3の内面に沿って水平方向に走査される。プラズマアークトーチ9の走査により、無底ルツボ3内の固液界面は、下方への凹形状が大幅に緩和され、高速鋳造の場合も効果的に平坦化される。この平坦化により、無底ルツボ3の冷却部であるコイル下端からルツボ下端までの長さの縮小が可能になり、これによる鋳塊側面の保温強化も可能になる。これらにより、太陽電池としての品質に重大な影響及ぼす凝固直後の鋳塊半径方向における温度勾配が低減され、その品質が向上する。しかも、この高品質は高速鋳造で経済的に得られる。
【0043】
鋳造を終えるときは、シリコン原料13の投入を停止し、無底ルツボ3内のシリコン融液19を降下させて凝固させる。このとき、シリコン融液19の降下に追従してプラズマアークトーチ9を下げる。
【0044】
図1〜図4では、固形のシリコン原料13を無底ルツボ3内に直接投入したが、図5に示すように、固形のシリコン原料13を一旦水冷溶解ハース20上でプラズマアークトーチ21により溶解し、そのシリコン融液22を無底ルツボ3内のシリコン融液19に追加するようにしてもよい。
【0045】
図6は無底ルツボ内の固液界面の窪みの深さを本発明法と比較法について示す図表である。鋳塊寸法は16cm角、鋳造速度は2cm/分である。また、無底ルツボの冷却部であるコイル下端からルツボ下端までの長さは17cm(一定)である。
【0046】
誘導加熱のみの場合は、無底ルツボ内の固液界面はコイル下端から下方へ100mm以上も深く窪む。プラズマ加熱を併用し、誘導加熱出力を低減することにより、この窪みは緩和されるが、プラズマ加熱が中心部固定の場合はこの窪みは100mmに近い。しかしなから、プラズマアークトーチをルツボ内面に沿って走査させることにより、この窪みは誘導加熱のみの場合のほぼ半分まで浅くなる。
【0047】
図7は凝固直後の鋳塊半径方向の温度差と鋳塊サイズの関係を本発明法と比較法について示す図表である。この温度差は固液界面の中心部を通る断面での中心部温度Tcと鋳塊側面温度Tsとの差(Tc−Ts)であり、半径方向の温度勾配ΔTは、鋳塊半径rを用いてΔT=(Tc−Ts)/rで表される。なお、鋳塊半径は鋳塊が角形の場合は1辺の長さの1/2である。
【0048】
鋳造形態が同じであれば半径方向の温度勾配ΔTは基本的に同一であり、従って温度差(Tc−Ts)は鋳塊サイズが大きくなるに連れて増大する。凝固直後の鋳塊半径方向の温度勾配ΔTは、鋳造形態が誘導加熱のみの場合よりも、誘導加熱とプラズマ加熱の併用の場合の方が低減し、特に、そのプラズマ加熱でトーチ走査を行った場合に小さくなる。
【0049】
種々の鋳塊サイズについて、温度差より温度勾配ΔTを算出すると、誘導加熱のみの場合の19〜24℃/cmに対して、プラズマ加熱併用の場合は、12〜16℃/cmと小さくなる。
【0050】
このときの温度勾配ΔTと、製造されたシリコン鋳塊の太陽電池としての変換効率を測定した結果の関係を、鋳塊サイズが16cm角、鋳造速度が2mm/分の場合について表1に示す。誘導加熱とプラズマ加熱を併用し、且つ、そのプラズマ加熱でトーチ走査を行った場合に温度勾配ΔTが最も小さくなり、変換効率が特に高くなる。
【0051】
【表1】
【0052】
図8は無底ルツボの冷却部長さと鋳塊品質の関係を、誘導加熱とプラズマ加熱を併用し、且つ、そのプラズマ加熱でトーチ走査を行った場合について示すグラフである。鋳塊サイズは16cm角、鋳造速度は2mm/分である。無底ルツボの冷却部長さは、コイル下端からルツボ下端までの距離である。この部分は凝固直後の鋳塊肌の奪熱を促進するので、鋳塊品質の点からは短い方がよいが、短すぎると、凝固シェルの破断による湯漏れが発生する。
【0053】
誘導加熱とプラズマ加熱を併用し、且つ、そのプラズマ加熱でトーチ走査を行った場合は、この冷却部長さが4cmまで短縮可能となり、これにより高い鋳塊品質が得られる。また、13cmでも比較的高い鋳塊品質が確保されている。冷却部長さが過大であると、急冷によるクラックが発生する。ちなみに、比較法での冷却部の許容最小長さは、誘導加熱のみの場合で8cm、誘導加熱とプラズマ加熱の併用でトーチ固定(走査なし)の場合は5cmである。
【0054】
図9は鋳造速度と鋳塊品質の関係を本発明法と比較法について示す図表である。いずれの場合も鋳造速度が特定の臨界値を超えると、変換効率が急激に低下するが、誘導加熱のみ場合は2mm/分の鋳造速度でこの低下が始まり、この臨界値以下の鋳造速度でも変換効率は13%に止まる。誘導加熱とプラズマ加熱を併用すると、変換効率の低下が始まる臨界速度が増大し、且つ、臨界速度以下での変換効率も向上する。特に、プラズマ加熱でトーチ走査を行った場合は、鋳造速度が5mm/分以下で13.5%の変換効率が得られ、4mm/分以下では14%を超える変換効率が得られる。
【0055】
次に、プラズマアークトーチの走査条件が固液界面の窪みの深さ及び原料溶解状況に及ぼす影響を調査した結果を説明する。
【0056】
16cm角の鋳塊を2mm/分の鋳造速度で製造する場合に誘導加熱とプラズマ加熱を併用し、プラズマアークトーチをルツボ内面に沿って正方形のコースで走査した。ルツボ内径は16cm(1辺の長さ)であり、トーチ外径は5cmである。走査コースは、ルツボ内面からトーチ中心までの距離(走査位置)と、この距離のルツボ内径に対する比率とで表した。この距離が2.5cm以下ではトーチがルツボ内面に接触する。調査結果を表2に示す。
【0057】
トーチを中心部に固定した比較例では、固液界面の窪みの深さは100mm近い(図6参照)。また、外周部で原料の未溶解が発生した。これに対し、トーチを中心部の周囲でルツボ内面に沿って正方形に走査させる本発明例では、固液界面の窪みの深さが浅くなり、原料の溶解状況も好転する。特に、ルツボ内面からトーチ中心までの距離がルツボ内径の30%以下(ここでは約5cm以下)の場合は、固液界面の窪みの深さが特に浅くなり、原料の溶解状況も良好である。ただし、走査範囲が最適でも走査速度が過大の場合や過小の場合は原料の溶解性が低下する。
【0058】
【表2】
【0059】
表3は、誘導加熱とプラズマ加熱を併用する場合の出力比が、固液界面の窪みの深さ及び鋳塊品質に及ぼす影響を調査した結果を示している。誘導加熱出力はPi、プラズマ加熱出力はPpで表されている。鋳塊サイズは16cm角、鋳造速度は2mm/分であり、プラズマ加熱ではトーチを走査した。
【0060】
【表3】
【0061】
プラズマ加熱出力Ppが0の場合、誘導加熱出力Piは280kWを必要とする。その結果、固液界面の窪みの深さは138mmに達し、変換効率は13.7%にとどまる。プラズマ加熱を併用することにより、誘導加熱出力Piの低減が可能になり、その結果、固液界面の窪みの深さは浅くなり、変換効率は向上する。プラズマ加熱出力Ppに比べて、誘導加熱出力Piの低減幅が大きく、約30kWのプラズマ加熱出力Ppで、誘導加熱出力Piは当初の280kWから半減する。
【0062】
プラズマ加熱出力Ppは、誘導加熱出力Piに対する比率(Pp/Pi)で0.15以上が好ましい。ただし、プラズマ加熱出力Ppの極端な増加は、誘導加熱出力Piによる反発力を弱め、無底ルツボからの鋳塊の引き下げ性を悪化させるので、プラズマ加熱出力Ppの上限としては、誘導加熱出力Piに対する比率(Pp/Pi)で0.7以下が好ましい。
【0063】
【発明の効果】
以上に説明したとおり、本発明のシリコン連続鋳造方法は、誘導加熱で問題となる固液界面の凹形状を緩和し、これを平坦化する。また、この平坦化により、無底ルツボの冷却部の縮小を可能にし、これにより凝固直後の鋳塊側面の保温を強化する。これらにより、高速鋳造の場合も、凝固直後の鋳塊の半径方向の温度勾配を軽減し、太陽電池としての品質を向上させる。従って、高品質なシリコン鋳塊を能率よく低コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリコン連続鋳造方法を実施するのに適した連続鋳造装置の構成図である。
【図2】初期溶解時の操作を示す装置上部の縦断面図である。
【図3】鋳造時の操作を示す装置上部の縦断面図である。
【図4】図3のA−A線矢示図である。
【図5】本発明のシリコン連続鋳造方法を実施するのに適した別の連続鋳造装置の構成図である。
【図6】無底ルツボ内の固液界面の窪みの深さを本発明法と比較法について示す図表である。
【図7】凝固直後の鋳塊半径方向の温度差と鋳塊サイズの関係を本発明法と比較法について示す図表である。
【図8】無底ルツボの冷却部長さと鋳塊品質の関係を、誘導加熱とプラズマ加熱を併用し、且つ、そのプラズマ加熱でトーチ走査を行った場合について示すグラフである。
【図9】鋳造速度と鋳塊品質の関係を本発明法と比較法について示す図表である。
【図10】電磁誘導加熱を用いたシリコン連続鋳造方法の概念図である。
【符号の説明】
1 チャンバ
2 誘導コイル
3 無底ルツボ
5,6 保温炉
9 プラズマアークトーチ
10 プラズマ電源
12 シリコン鋳塊
13 シリコン原料
14 初期模擬鋳塊
16 初期原料
19 シリコン融液
Claims (3)
- シリコン原料を溶解する加熱源として少なくともプラズマアーク加熱を用い、この加熱源により形成した無底ルツボ内のシリコン融液を下方へ降下させて凝固させることにより、無底ルツボからシリコン鋳塊を連続的に取り出すシリコン連続鋳造方法において、無底ルツボ内のシリコン融液上でプラズマアークトーチは、ルツボ内面からトーチ中心位置までの離間距離がルツボ直径の30%以下である外周部を、ルツボ内面に沿って走査することを特徴とするシリコン連続鋳造方法。
- プラズマアークトーチの平均走査速度は50〜300cm/分であることを特徴とする請求項1に記載のシリコン連続鋳造方法。
- 無底ルツボは、これを収容する溶解室、プラズマアークトーチの正負電極、及び無底ルツボの下方に設置された保温炉に対して電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリコン連続鋳造方法。
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