JP2657240B2 - シリコン鋳造装置 - Google Patents

シリコン鋳造装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電磁誘導によるシリコンの連続鋳造装置お
よびこれを使用した連続鋳造方法に関する。
〔従来の技術〕
電磁誘導による連続鋳造法の1つとして、第4図に示
されるように、誘導コイル7内に、周方向で複数に分割
された導電性の無底るつぼ6を設置し、この中で材料20
を溶解しながら順次下方に引き抜いて凝固させる方法が
知られている(以下、電磁誘導による連続鋳造とはこの
方法を指す)。
この方法によると、無底るつぼ6が周方向で複数に分
割されていることから、誘導コイル7を流れる電流によ
り個々のるつぼ分割片16に電流が生じ、これがるつぼ6
内の材料20に電流を生じさせ、材料20を加熱溶解すると
ともに、るつぼ分割片16を流れる電流と材料20を流れる
電流との間に反発力が生じて、るつぼ6に対して材料20
を非接触の状態に維持することができるとされている。
ところが、実際の操業においては、第5図(イ)に示
されるように、るつぼ6内の溶解材料20がるつぼ分割片
16の間隙部17に入り込み固化する。この現象は差し込み
と呼ばれ、るつぼ6内から凝固材料20を引き下げるのを
困難にするとともに、るつぼ分割片16間に差し込んで固
化した材料が、帯電したるつぼ表面に接触して放電を生
じさせる。このため、この方法は、るつぼ6とるつぼ内
材料20との間にスラグを挟んで、連続的にチャージ、溶
融、引き下げ、凝固を行う形でしか実用されていない。
るつぼとるつぼ内材料との間にスラグを挟んで行う電
磁誘導による連続鋳造法は、インダクトスラグ溶解法
(注)と呼ばれ、チタン等の活性金属の溶解鋳造に主に
用いられ、スラグはるつぼとるつぼ内材料との間の緩衝
材および絶縁材とて作用する。
(注)P.G.CLITES and R.A.BEALL:Proc.the Fifth In
ternational Conf.on Electroslag and Special Meltin
g Technology(1975)P477 一方、太陽電池等の素材として使用されるシリコンの
方向性凝固鋳塊は、従来は溶解シリコンに対して不活性
な雰囲気下でシリコンを有底るつぼ内で溶解し、これを
垂直方向で所定の温度勾配が付与された鋳型内に流し込
んで凝固させる方法でもっぱら製造されている。
しかるに、この方法においてはるつぼおよび鋳型から
の不純物によるシリコン汚染が避けられない。また、こ
の汚染を抑えるためにるつぼおよび鋳型は特に高純度な
材質を必要とし、鋳型に対する加熱設備が複雑なことと
あいまって鋳造コストを著しく高める。更に、結晶化が
鋳型底面および鋳型側面から同時に進行するため、結晶
学上も好ましくない。
そこで、このシリコン鋳造に対して、前述した電磁誘
導による連続鋳造法の導入が考えられてくる。
電磁誘導による連続鋳造法は、古くから考えられてい
た方法であるが、インダクストスラグ溶解法が開発され
るまでは電源設備、電力コストとのバランスで工業的規
模での実施はほとんどなされていなかった。しかるに、
最近の著しい技術進歩は小型で大容量の電源設備を提供
し、電力コストも低下させた。このような状況を背景と
して、電磁誘導による連続鋳造法がシリコン鋳造法とし
て再び注目を集めている。
電磁誘導による連続鋳造法は、前述したように、無底
るつぼとの間で材料接触がなく、シリコンの鋳造に利用
した場合にシリコンの不純物汚染を完全に防ぐ。るつぼ
からの汚染がなければ、るつぼの材質を低級化でき、鋳
型を必要しないこととあいまって設備コストが著しく低
下し、大容量の電源装置と組合せることによって大形で
高品質のシリコン鋳塊が連続的に低コストで製造でき
る。また結晶学上もるつぼ側壁からの結晶化が抑制でき
るので非常に好ましいものとなる。
米国はこのような考えに立って、電磁誘導によるシリ
コンの連続鋳造法を特開昭61−52962号公報にて我国に
特許出願した。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、特開昭61−52962号公報に開示された
方法は、電磁誘導による連続鋳造法で問題となる差し込
みを何ら解決していない。
また、この方法においては、シリコンが凝固してから
冷却されるときの温度勾配が大きく、凝固したシリコン
鋳塊中に大きな熱歪みが発生、残留して、シリコン鋳塊
にクラックおよび結晶欠陥を多発させ、満足な品質が得
られないことも明らかとなった。
差し込みは大電力の供給で解決できるが、熱歪みによ
る品質欠陥は、このような周知技術では一向に解決され
ず、半導体素材としての致命的欠陥となる。また、大電
力によって差し込みを抑制すれば、電力コストがかさむ
ので、できれば大電力によらずに差し込みを抑制するこ
とが望まれる。
本発明は斯かる状況に鑑み、熱歪みによる品質欠陥を
完全に防止できる電磁誘導によるシリコンの連続鋳造装
置を提供することを第1目的とする。
本発明の第2目的は、前記品質欠陥を防止した上で、
更に大電力によらず差し込み乃至は差し込みに伴う問題
が解決できる電磁誘導によるシリコンの連続鋳造装置お
よびこれを使用した鋳造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の第1装置は、前記第1目的を達成したもの
で、電磁誘導によるシリコンの連続鋳造装置において、
溶融シリコンと凝固シリコンの界面レベルの直下に、凝
固シリコンの引き下げ路に沿って凝固シリコンに対する
加熱手段を配設せしめたものである。
本発明の第2〜第4装置および本発明の方法は前記第
2目的を達成したものである。
本発明の第2装置は、前記第1装置において、無底る
つぼの周方向の分割間隙を0.3〜1.0mmとするものであ
る。
本発明の第3装置は、前記第1装置において、無底る
つぼの内壁面に下方に向かって0.4〜2.0゜の角度で外側
へ拡がる傾斜を付与したものである。
本発明の第4装置は、前記第2装置において、無底る
つぼの内壁面に下方に向かって0.4〜2.0゜の角度で外側
へ拡がる傾斜を付与したものである。
本発明の方法は、第1〜4装置のいずれかを使用した
シリコン鋳造方法において、誘導周波数を0.5〜200KHz
とするものである。
〔作用〕
本発明の第1〜4装置および方法によると、無底るつ
ぼから引き下げられるシリコン鋳塊の冷却が加熱手段に
よる加熱にて制御され、シリコン鋳塊に対してその引き
下げ方向で緩やかな温度勾配を付与する作用が得られ
る。
本発明の第2〜第4装置および方法における差し込み
に対しての作用は以下のとおりである。
本発明者らは、電磁誘導による連続鋳造法で工業的に
シリコン鋳造を行うには、大電力を供給することなく差
し込みを抑えることが重要であると判断した。また、差
し込みを抑えることができなくても、鋳塊の円滑な引き
下げが保証できれば、大電力の供給が不要になる。斯か
る観点からその具体的対策について研究を続けた結果、
前者の観点からは無底るつぼの周方向の分割間隙の管理
と、誘導周波数の管理が有効であり、後者の観点からは
るつぼ内壁面の角度管理が有効なことを知見した。
すなわち、無底るつぼの周方向分割間隙を1.0mm以下
にすれば、るつぼ内壁面に流れる電流とるつぼ内の溶解
シリコンの表皮部に流れる電流とが逆向きいであるため
に両者の間に生じる反発力が、分割間隙部で切れ目なく
働き、差し込みを効果的に抑える。
第3図は電磁誘導により直径50mmおよび120mmのシリ
コンを標準的な電力(45〜95kw)で連続鋳造したときの
誘導周波数と、分割間隙部への溶解シリコン差し込み深
さとの関係を、分割間隙寸法をパラメータとして表わし
たグラフである。
分割間隙が1.5mmのときは差し込み深さが0.6mmを超え
ているが、分割間隙が1.0mm以下のときは、シリコンの
加熱溶解を主体的に考えた標準的な電力しか与えていな
いにもかかわらず、差し込み深さが、1.5mmのときの1/3
以下の約0.2mm以下に大幅抑制される。
差し込み深さが0.2mm以下に抑制されれば、るつぼ内
壁面に流れる電流とるつぼ内の溶解シリコンの表皮部に
流れる電流とが逆向きであるために生じる反発力による
隙間があるために、鋳塊の円滑な引き下げが可能とな
る。
ただし、分割間隙が0.3mm未満になると、るつぼ分割
片に生じた電流が、るつぼ内の溶解シリコンに誘起させ
る電流の効率を急激に低下させるため、無用な電力の消
耗を引き起こし、経済的な溶解を行うことができなくな
る。
以上のことから、本発明の第2装置によると、大電力
を供給することなく鋳塊の円滑な引き下げが可能にな
る。
一方、差し込みは本発明者らの調査によると、第5図
(ロ)に示されるように誘導コイル7の下部で顕著とな
る。これは、るつぼ6内の溶融シリコン13が下部ほど自
重による垂直方向の力を強く受けるためと考えられる。
したがって、るつぼ6内壁面に下方に向かって外側へ拡
がる傾斜を付与しておけば、差し込みが生じていても、
下方への引き下げが可能となる。
第1表は、電磁誘導によりるつぼ分割間隙1.0mmで直
径50mmのシリコンを標準的な電力(45〜55kw)で連続鋳
造したときの前記傾斜角と、鋳塊引き下げの可否の判定
結果との関係を示したものである。
同表から明らかなように、前記傾斜角が0.4゜以上で
鋳塊引き下げが可能になる。
ただし、前記傾斜角が2.0゜を超えると、るつぼ下方
の直径が過度に大きくなるため、鋳塊引き下げ速度を速
くすると、溶解シリコンが固化する前に鋳塊側面の固相
−液相界面から溶解シリコンが滴下するようになり、連
続的な鋳塊凝固ができなくなる。
以上のことから、本発明の第3装置によると、鋳塊の
円滑な引き下げが可能になる。
また、本発明の第4装置は、分割間隙の管理と内壁面
の角度管理とを組合せたもので、無底るつぼからのシリ
コン鋳塊引き下げを一層円滑ならしめる。
他方、電気的な条件については、誘導加熱時の発振周
波数が差し込みを抑え、電力消費を少なくする上で重要
である。この誘導周波数は、るつぼ内壁面に流れる電流
とるつぼ内の溶解シリコン表皮部に流れる電流の各浸透
深さを決定する因子であり、誘導周波数と差し込み深さ
との関係は第3図に示されるとおりである。
周波数が低いほど差し込み深さは大きくなるが、分割
間隙を0.3〜1.0mmに管理した条件下および/またはるつ
ぼ内壁面の前記傾斜角を0.4〜2.0゜に管理した条件下で
は、誘導周波数が0.5〜200KHzの範囲内で鋳塊の連続引
き下げをより一層円滑ならしめ、電力消費を少なくす
る。
誘導周波数が0.5KHz未満では、誘導コイル、無底るつ
ぼおよび溶解シリコンを総合した周波数特性が整合せ
ず、過度の電力を消費しなければ溶解シリコンの差し込
みを抑えることができず、200KHz超でも、同様に誘導コ
イル、無底るつぼおよび溶解シリコン相互間の周波数特
性が悪化して、無用の電力消費を引き起こす。
以上のことから、本発明の方法によると、より一層円
滑な鋳塊引き下げが可能になる。
〔実施例〕
第1図は本発明の第1〜第4装置の一例についてその
全体構造を示す縦断面図である。
1は気密容器で、容器を内部の発熱から保護するため
に二重構造の水冷容器になっている。更に、容器内を真
空排気できるようにダクトを経由して真空排気ポンプと
連結され、一方、容器内を不活性ガスの任意の圧力に制
御できるように不活性ガスの供給管とも連結されてい
る。
また、この気密容器1は上部および下部に真空遮断装
置2および3によって仕切られた原料装入容器4および
鋳塊取出室5を有し、原料装入および鋳塊の取出し気密
容器1の中のシリコンに対して不活性な雰囲気を維持し
たまま行えるようになっている。
気密容器1のほぼ中央部に固定された無底るつぼ6
は、その周囲に誘導コイル7を巻回し、下方に加熱手段
24を連設した構造である。この部分の構造は後で第2図
により詳しく説明する。
気密容器1内の原料装入容器4下方には原料ホッパー
8が設けられ、ホッパー8内に装入された粒状、塊状の
原料シリコン9が旋回式の装入ダクト10を経て無底るつ
ぼ内の溶解シリコン13に供給されるようになっている。
無底るつぼ6の直上にはグラファイト等からなる抵抗
性の発熱体11が昇降可能に設けられ、下降した状態で無
底るつぼ6内に挿入されるようになっている。
加熱手段24の下方には、シリコン鋳塊12を支えながら
下方へ引き出す支持および引き抜き装置14が設けられて
いる。
支持および引き抜き手段14としては、クランプロール
形式のものでもよいが、シリコン鋳塊12に与える影響を
考慮すると、シリコン鋳塊12をスリップなく把持し、所
定距離下降した後、シリコン鋳塊12を解放して元の位置
まで上昇するクランプ体を、位相をずらせて複数同時に
駆動させるものが好ましい。
また、シリコン鋳塊12に対しては、レーザー光等によ
る切断装置を容器1内に設けること可能である。
第2図は本発明の第1〜第4装置の要部である無底る
つぼおよび加熱手段の構造例を示したものである。
この無底るつぼ6は銅製の筒体で、上部を残して周方
向に複数分割された構造である。るつぼの内部は仕切板
25によって内側と外側に仕切られ、導入管18からるつぼ
内に導入された冷却水が周方向に循回しながら内側部分
を下降し、内壁面を冷却した後、外側部分を上昇し、導
出管19に集められてるつぼ6の外へ排出されるようにな
っている。
而して、この無底るつぼ6は周方向分割部分において
るつぼ分割片16の間隙が0.3〜1.0mmとされるか、内壁面
が下方に向かって外側へ0.4〜2゜の角度で広がるか、
もしくはその双方の条件を具備した構造となっている。
無底るつぼ6については、図示例では上部を残して周
方向に分割されているが、下部を残してもよく、また軸
方向全体で周方向に分割されてもよい。
また、円筒状に限らず角筒状でもよく、材質も銅以外
の導電性材料を使用することが可能である。
誘導コイル7は、無底るつぼ6の外側に同芯に周設さ
れ、図示されていない同軸ケーブルにて電源に接続され
る。誘導コイル7および同軸ケーブルは同一の冷却水路
を用いて冷却される。
加熱手段24は、無底るつぼ6の下方に同芯に連設さ
れ、石英管からなる円筒状の遮へい板21の外側に金属製
抵抗発熱体22を、下部に比べて上部の方を密に巻きつ
け、更にその外側をアルミナを主成分にした保温用の炉
壁23で覆った構造である。
発熱体22は上下方向で複数のブロックに分け、独立し
て発熱制御できるようにしてもよい。
第6図(イ)(ロ)は加熱手段24の他の例を示したも
のである。
第6図(イ)に示された加熱手段24は、無底るつぼ6
の直下に同芯に連設された円筒状の導電体30と、その外
側に周設した第2の誘導コイル31とからなり、導電体30
は保温壁32で外面が被覆されている。第2の誘導コイル
31は、無底るつぼ6に設けた誘導コイル7と共通の電源
を用いても独立の電源を用いてもよい。導電体30の材質
としては例えば黒鉛、Ta、Mo等が選択され、保温壁32の
材質としては例えば黒鉛繊維成形体、アルミナ等が選択
される。
第6図(ロ)に示された加熱手段24は、無底るつぼ6
を下方に延長して加熱手段24としたものである。延長部
に周設される凝固シリコン加熱用の第2の誘導コイル31
も第6図(イ)に示した例と同様、誘導コイル7と共通
の電源を用いても独立の電源を用いてもよい。加熱コイ
ル7と共通電源を使用した場合は誘導コイルに対して第
2の誘導コイル31が独立制御できることが必要である。
いずれの加熱手段24を使用した場合も凝固直後のシリコ
ンに所望の軸方向温度勾配が付与され、急冷による熱歪
みの発生が防止される。
第1図および第2図装置によるシリコン鋳造法の具体
的手順を次に説明する。
まず、気密容器1の中を真空排気した後に、不活性ガ
スとしてアルゴンを封入し、その後、シリコンからなる
円柱状の種鋳塊を支持および引き抜き装置14によって種
鋳塊の上端が無底るつぼ6の高さ方向の中央にくるよう
に設置する。
次に、無底るつぼ6の上方にある装入ダクト10を横方
向に退避した状態で、グラファイト等からなる発熱体11
を無底るつぼ6の中に降下、挿入して種鋳塊の直上に接
近設定し、誘導コイル7に通電を開始する。
誘導コイル7の中の種鋳塊の上端面が溶解され、発熱
体11を上昇させて元の位置に戻し、種鋳塊をるつぼ6内
で上昇させると、溶解シリコン13が初期形成される。
溶解シリコン13を初期形成した後、直ちに粒状の原料
シリコン9を装入ダクト10から溶解シリコン13の溶融表
面に添加し原料シリコン9を溶解するとともに、加熱手
段24を作動させた状態で、支持および引き抜き装置14を
作動させることによって、種鋳塊を含むシリコン鋳塊12
を無底るつぼ6および加熱手段24から引き出す。
これにより、溶解シリコン13は電磁力の作用する領域
から順次引き離され、シリコン12と接触している部分か
ら連続的に凝固するとともに、凝固まもない部分に対し
て加熱手段24により所望の軸方向温度勾配が付与され
る。
以上の連続的な原料装入、溶解、凝固の操作を継続す
ることにより、熱歪のない高品質なシリコンの方向性凝
固鋳塊を製造することができる。
製造されたシリコン鋳塊12は遮断装置3を解放して取
出室5に移され、遮断装置3を閉止した後、取出室5の
外に抽出される。
原料シリコン9については、遮断装置2を解放して装
入容器4よりホッパー8内に所定量供給され、その後、
再び遮断装置2を閉止して次の鋳造に備える。
以上の手順により実際に鋳造を行った結果を比較例も
含めて次に述べる。
誘導周波数は0.5〜20KHz、100〜200KHzの2帯域を使
用した。
100〜200KHzについては、内径50mm、外径80mmで周方
向分割数が12、分割間隙が1.5、1.0、0.3mm、るつぼ分
割片高さが150mmの第1図に示す形状の銅製無底るつぼ
を使用した。るつぼ内壁面の前記傾斜角は1.0゜を基本
とし、分割間隙が1.0mmのものについては1.0゜の他、0.
2、0.4、2.0、5.0゜の5種類とした。
この無底るつぼと組合せる誘導コイルは、外径90mm、
高さ45mmの4ターンの銅製水冷式である。電力はシリコ
ンの加熱溶解を主体に考えた45〜55kwを投入した。
0.5〜20KHzについては、内径120mm、外径150mmで周方
向分割数が24、分割間隙が1.5、1.0、0.3mm、るつぼ分
割片の高さが150mm、るつぼ内壁面の前記傾斜角1.0゜の
第1図に示す形状の無底るつぼを使用した。
この無底るつぼと組合せる誘導コイルは、外径160m
m、高さ45mmの4ターンの銅製水冷式で70〜95kwの電力
を投入した。
鋳塊引き下げ速度はいずれの場合も、1.5mm/分とし
た。
また加熱手段24は第2図に示す構造で、加熱有効部の
大きさが内径60mm(内径50mmの無底るつぼのとき)ある
いは130mm(内径120mmの無底るつぼのとき)で高さが15
0mmの円筒状であり、いずれの内径のものも無底るつぼ
側の上端の温度が1050℃、下端の出口温度が650℃に温
度制御されるように構成した。
先に説明した第3図および第1表は上記条件による鋳
造の結果を整理して示したものである。
また、鋳塊の引き下げが可能であったものについて、
その鋳塊から、直径50mm、厚さ0.35mmの円形の基板をダ
イヤモンドカッターによって切り出したところ、円形基
板はカッティング途中で割れることがなく、鋳塊中に熱
歪みが全く残留していないことを示した。更に、この半
導体円形基板の拡散長を測定したところ、半導体P型1
Ωcmで200〜300μmを示し、本発明の装置および方法で
製造した半導体多結晶が太陽電池用基板として十分に利
用できることも判明した。
〔発明の効果〕
本発明の第1〜第4装置および方法は、電磁誘導によ
ってシリコンを連続鋳造する際に、半導体として致命的
な鋳塊中の熱歪みを生じさせず、電磁誘導による高品
質、低コストなシリコン鋳造を可能にする。
その上、本発明の第2装置は、無底るつぼの分割間隙
を規制することにより、大電力を供給することなく、分
割間隙部へのシリコンの差し込みを引き下げに支承のな
い程度に抑制する。
本発明の第3装置は、無底るつぼの内壁面に傾斜を付
与することにより、シリコンの差し込みが生じてもその
円滑な引き下げを可能にする。
本発明の第4装置は、分割間隙の規制と内壁面の角度
規制とによりシリコン鋳塊の引き下げを一層円滑にす
る。
その結果、いずれの装置も電磁誘導による経済的、効
率的な工業的規模でのシリコン連続鋳造を可能にし、シ
リコンの鋳造コスト低減に多大の効果を発揮する。
また、本発明の方法は、第1〜第4装置に対して周波
数管理を組合せることにより、シリコン鋳塊の引き下げ
を一層円滑ならしめるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の装置の全体構造を例示する縦断面図、
第2図は本発明の装置の要部である無底るつぼおよび加
熱手段の構造例を示す斜視図、第3図は無底るつぼの分
割間隙および誘導周波数が差し込みに与える影響を定量
的に示すグラフ、第4図(イ)および(ロ)は電磁誘導
による連続鋳造法の基本原理を示す平面図および縦断面
図、第5図(イ)および(ロ)は差し込み現象を表わし
た横断面図および縦断面図、第6図(イ)および(ロ)
は加熱手段の他の構造例を示す縦断面図である。 図中、6:無底るつぼ、7:誘導コイル、24:加熱手段。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導コイル内に、軸方向の少なくとも一部
    が周方向で複数に分割された導電性の無底るつぼを設置
    し、該無底るつぼでシリコンをるつぼ内壁に対して非接
    触で電磁誘導により溶融し下方に引き下げ凝固させる電
    磁誘導によるシリコンの連続鋳造装置において、溶融シ
    リコンと凝固シリコンの界面レベルの直下に、凝固シリ
    コンの引き下げ路に沿って凝固シリコンに対する加熱手
    段を配設せしめたことを特徴とするシリコン鋳造装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のシリコン鋳造装置におい
    て、前記無底るつぼの周方向の分割間隙を0.3〜1.0mmと
    したことを特徴とするシリコン鋳造装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のシリコン鋳造装置におい
    て、前記無底るつぼの内壁面に下方に向かって0.4〜2.0
    ゜の角度で外側へ拡がる傾斜を付与したことを特徴とす
    るシリコン鋳造装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載のシリコン鋳造装置におい
    て、前記無底るつぼの内壁面に下方に向かって0.4〜2.0
    ゜の角度で外側へ拡がる傾斜を付与したことを特徴とす
    るシリコン鋳造装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のシリコン
    鋳造装置を使用したシリコン鋳造方法において、誘導周
    波数を0.5〜200KHzとすることを特徴とするシリコン鋳
    造方法。
JP16719488A 1988-04-15 1988-07-05 シリコン鋳造装置 Expired - Fee Related JP2657240B2 (ja)

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