JP2005041972A - Abs樹脂シート - Google Patents

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Abstract

【課題】熱成形に適した自動車内装材用積層シートに好適に用いられるABS樹脂シート、それを用いた表面硬度に優れた積層シート、及びこの積層シートを用いた外観と剛性に優れた自動車内装材を提供する。
【解決手段】ABS樹脂とAS樹脂とからなり、ブタジエン単位を20〜50重量%含有し、かつ23℃における曲げ弾性率をEf1とし、80℃における曲げ弾性率をEf2とした場合の曲げ弾性率比Ef2/Ef1が0.2〜0.8であるABS樹脂組成物からなるシートであって、表面粗さ(Ra)が0.3μm以下であるABS樹脂シート、それを用いた積層シート、及びこの積層シートを用いた自動車内装材。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はABS樹脂シート及びそれを用いた自動車内装材に関する。詳しくは、加工性と平滑性に優れたABS樹脂シート、それを用いた表面硬度に優れた積層シート、及びこの積層シートを用いた外観と剛性に優れた自動車内装材に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブタジエンゴムで強化されたアクリロニトリル−スチレン共重合体いわゆるABS樹脂は、優れた機械的特性や電気的特性を有しており、多方面で使用されている。ABS樹脂は、多様な用途や要求物性に応じるため、共重合組成比が調整される外に、アクリロニトリル−スチレン共重合体いわゆるAS樹脂とブレンドして用いられる。このABS樹脂とAS樹脂とのブレンド物においては、ABS樹脂中のブタジエン単位の増加が耐衝撃性、柔軟性、接着性等を向上させ、AS樹脂の増加が剛性、硬度、透明性を向上させる。また、AS樹脂中のアクリロニトリル単位の比率の増加は剛性や耐薬品性を向上させ、スチレン単位の比率の増加は加工性を向上させることが知られている。
【0003】
ABS樹脂の用途は多種多様であるが、シートに成形して更に加工される場合も多い。ABS樹脂シートは、Tダイ押出成形法、カレンダー加工法等によって製造され、特に生産性の高いカレンダー加工法に適したABS樹脂組成物も提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。ABS樹脂シートは特に熱成形性に優れており、自動車内装材に用いられている。ABS樹脂シートを自動車内装材に用いる場合は、ABS樹脂シートに、目的に応じて他樹脂のシートとの積層化、塗装等の加飾を施し、得られたシートを真空成形法、圧空成形法、圧縮成形法等によって熱成形し、自動車内装材を製造するのが一般的である。中でも他樹脂のシートとの積層シートは好適であり、他樹脂のシートとしては、透明性、耐候性、表面硬度、二次加工性(熱成形性)に優れたPMMA等のメタクリル樹脂のシートが用いられてきた。
【0004】
また、積層シートの製造方法としては、共押出法、押出ラミネート法、サーマルラミネート法、フレームラミネート法、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、ノンソルベントラミネート法、ホットメルトラミネート法等が知られている(例えば、特許文献3、4参照)。中でも、ドライラミネート法は積層シートの接着強度、積層の簡便性、小ロット生産性、加飾性等の総合バランスが他の積層方法に比べて優れているが、ドライラミネート用接着剤の溶剤の一部がABS樹脂シート中に残留し、積層シートを熱成形する際に発泡して自動車内装材の外観を悪化させるという問題があった。この問題を改善するため、ドライラミネート用接着剤の塗布量を減らして溶剤残留量を抑制すると、接着不良を生じたり、ラミネート時にABS樹脂シート表面の微細な凹凸部が空隙となり、積層シートを熱成形する際に発泡や柚子肌による外観悪化を生じる問題があった。
【0005】
また、積層シートはワインダーにより巻き取られ養生された後、巻物状の形態で出荷されるが、ABS樹脂シートの非積層面の凹凸が、積層されたメタクリル樹脂等のシート面に転写され、積層シートの外観を損なうおそれもあった。更に、接着不良を改善するためABS樹脂の共重合組成比やABS樹脂とAS樹脂とのブレンド比を変えると、得られた自動車内装材の耐熱性が損なわれるという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特許第3335061号公報
【特許文献2】
特許第3027119号公報
【特許文献3】
特開2000−334893号公報
【特許文献4】
特開2003−11220号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、熱成形に適した自動車内装材用積層シートに好適に用いられるABS樹脂シート、それを用いた表面硬度に優れた積層シート、及びこの積層シートを用いた外観と剛性に優れた自動車内装材を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決するため鋭意研究した。その結果、ABS樹脂とAS樹脂とからなり、ブタジエン単位を20〜50重量%含有し、かつ23℃における曲げ弾性率をEf1とし、80℃における曲げ弾性率をEf2とした場合の曲げ弾性率比Ef2/Ef1が0.2〜0.8であるABS樹脂組成物からなるシートであって、表面粗さ(Ra)が0.3μm以下であるABS樹脂シート、それを用いた積層シート、及びこの積層シートを用いた自動車内装材によって課題が解決されることを知り、この知見に基づいて本発明を完成した。
【0009】
本発明は以下によって構成される。
(1)ABS樹脂とAS樹脂とからなり、ブタジエン単位を20〜50重量%含有し、かつ23℃における曲げ弾性率をEf1とし、80℃における曲げ弾性率をEf2とした場合の曲げ弾性率比Ef2/Ef1が0.2〜0.8であるABS樹脂組成物からなるシートであって、表面粗さ(Ra)が0.3μm以下であるABS樹脂シート。
【0010】
(2)ABS樹脂組成物におけるABS樹脂:AS樹脂の重量比が30〜80:20〜70である前記(1)項記載のABS樹脂シート。
【0011】
(3)ABS樹脂が、1,3ブタジエン単位を主成分とするゴム状(共)重合体25〜70重量%に、アクリロニトリル10〜45重量部及びスチレン55〜90重量部からなる混合物30〜75重量%がグラフト重合されてなるグラフトゴム共重合体(A)であり、AS樹脂がアクリロニトリル単位10〜45重量%及びスチレン単位55〜90重量%からなる共重合体(B)である前記(1)または(2)項記載のABS樹脂シート。
【0012】
(4)ABS樹脂組成物が、ABS樹脂とAS樹脂との合計量100重量部に対して、メタクリル酸メチル単位10〜95重量%、アクリル酸アルキルエステル単位5〜60重量%、及びこれらと共重合可能な単量体単位0〜50重量%からなる共重合体(C)0.1〜15重量部を配合してなる前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載のABS樹脂シート。
【0013】
(5)ABS樹脂シートがカレンダー加工法により製造された前記(1)〜(4)項のいずれか1項記載のABS樹脂シート。
【0014】
(6)前記(1)〜(5)項のいずれか1項記載のABS樹脂シートの少なくとも片面にメタクリル樹脂シートを積層してなる積層シート。
【0015】
(7)ABS樹脂シートとメタクリル樹脂シートとの積層がドライラミネート法により行われた前記(6)項記載の積層シート。
【0016】
(8)前記(7)項記載の積層シートを熱成形して得られた自動車内装材。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のABS樹脂シートは、ABS樹脂とAS樹脂とからなるABS樹脂組成物から構成される。該ABS樹脂組成物は、アクリロニトリル単位、ブタジエン単位及びスチレン単位の合計量を基準として、ブタジエン単位を20〜50重量%、好ましく35〜45重量%含有する。ブタジエン単位の含有量が上記範囲にあることによって、得られるABS樹脂シートは、優れた柔軟性、耐衝撃性とともに、優れた表面硬度と剛性を有し、ドライラミネートでの残留溶媒に起因する熱成形時の発泡を抑制することができる。尚、該ABS樹脂組成物は、アクリロニトリル単位、ブタジエン単位及びスチレン単位の合計量を基準として、アクリロニトリル単位を10〜28重量%、好ましくは10〜16重量%、また、スチレン単位を30〜56重量%、好ましくは34〜49重量%含有することが好ましい。
【0018】
本発明において用いられるABS樹脂とAS樹脂は、これらを用いたABS樹脂組成物が上記の条件を満たせば特に限定はされない。ABS樹脂としては、1,3ブタジエン単位を主成分とするゴム状(共)重合体25〜70重量%に、アクリロニトリル10〜45重量部及びスチレン55〜90重量部からなる混合物30〜75重量%がグラフト重合されてなるグラフトゴム共重合体(A)が例示される。また、AS樹脂としては、アクリロニトリル単位10〜45重量%及びスチレン単位55〜90重量%からなる共重合体(B)が例示される。
【0019】
前記ABS樹脂組成物におけるABS樹脂とAS樹脂の重量比は、特に限定はされないが、ABS樹脂:AS樹脂が30〜80:20〜70であることが好ましい。
【0020】
前記ABS樹脂組成物においては、ABS樹脂とAS樹脂との合計量100重量部に対して、メタクリル酸メチル単位10〜95重量%、アクリル酸アルキルエステル単位5〜60重量%、及びこれらと共重合可能な単量体単位0〜50重量%からなる共重合体(C)0.1〜15重量部を配合することが好ましい。ABS樹脂とAS樹脂との合計量100重量部に対して、共重合体(C)0.1〜15重量部が配合されると、ABS樹脂シートの製造が容易で、特にカレンダー加工法によるシート製造が容易で、得られたABS樹脂シートは特に平滑で外観が良好であり、これを用いて得られた積層シートは熱成形性に優れる。
【0021】
本発明において、前記ABS樹脂組成物には、必要に応じ、かつ本発明の目的を損なわない範囲で、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、金属石鹸、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、抗菌剤、防カビ剤、着色剤等を配合することができる。
【0022】
本発明において、前記ABS樹脂組成物は、ISO178に準拠して測定された23℃における曲げ弾性率をEf1とし、80℃における曲げ弾性率をEf2とした場合の曲げ弾性率比Ef2/Ef1が0.2〜0.8、好ましくは0.5〜0.7である。曲げ弾性率比Ef2/Ef1が上記の範囲であることによって、該ABS樹脂組成物からなるABS樹脂シートを用いて得られた自動車内装材は、外観が良好で耐熱性にも優れる。
【0023】
本発明のABS樹脂シートは、上記の条件を満たすABS樹脂組成物を用いることによって、表面粗さ(Ra)が0.3μm以下、好ましくは0.2μm以下の平滑性に優れたシートとなる。表面粗さが0.3μm以下であることによって、本発明のABS樹脂シートはラミネート時に接着不良を生じることがなく、得られた積層シートは熱成形時に発泡や柚子肌等の外観悪化を生じることがない。
【0024】
本発明のABS樹脂シートを製造する方法には特に限定はなく、Tダイを用いる押出成形法、カレンダー加工法等の公知の成形法が用いられる。ABS樹脂シートの表面粗さ(Ra)を0.3μm以下とするため、いずれの成形法を用いる場合でも、冷却ロールの表面粗度は0.2μm以下とすることが好ましい。また、冷却ロールに接触する直前のABS樹脂シートの表面温度は、ABS樹脂が分解しない範囲でできるだけ高温であることが好ましく、具体的には150〜250℃が適当である。冷却ロールを通過した直後のABS樹脂シートの表面温度は、100℃以下であることが好ましい。
【0025】
本発明のABS樹脂シートを自動車内装材用に用いるためには、ABS樹脂シートの表面に耐候性や表面硬度を付与するため、透明性や二次加工性(熱成形性)にも優れたメタクリル樹脂シートを積層することが好ましい。積層に用いられるメタクリル樹脂は、メタクリル酸メチルの単独重合体(PMMA)、またはメタクリル酸メチルとアクリル酸メチルの共重合体が好ましい。メタクリル樹脂シートのABS樹脂シートに貼り合わせる面は、接着不良や外観不良の発生を防止するため、表面粗さ(Ra)を0.3μm以下にすることが好ましい。メタクリル樹脂シートを製造する方法には特に限定はなく、Tダイを用いる押出成形法、連続キャスト法、カレンダー加工法等の公知の成形法が用いられる。
【0026】
ABS樹脂シートにメタクリル樹脂シートを積層して積層シートを製造する方法としては、積層シートの接着強度、積層の簡便性、小ロット生産性、加飾性等の総合バランスが優れたドライラミネート法が好適である。ドライラミネート法で用いられる接着剤としては、ウレタン系接着剤が好適である。ウレタン系接着剤にはポリイソシアネートとポリオールからなる二液タイプ、ジイソシアネートの一液タイプがあるが、いずれも使用可能である。ウレタン系接着剤の溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等が例示できる。溶媒の使用量は、接着剤のタイプや溶媒の種類により適宜選択されるが、ウレタン樹脂固形分の濃度1〜10重量%が目安である。
【0027】
ドライラミネート法を用いて積層シートを製造する場合に塗布される接着剤の量は、ウレタン樹脂固形分5〜10g/mが例示できる。ABS樹脂シートとメタクリル樹脂シートの積層は、市販のドライラミネート加工機を用いて行なうことができる。尚、メタクリル樹脂シートは、ABS樹脂シートと同様に溶剤におかされやすいので、ABS樹脂シートに貼り合わせる面に予め意匠用の印刷や塗装を施しておくことが好ましい。
【0028】
前記の積層シートを用いて自動車内装材を製造する方法としては、真空成形法、圧空成形法、圧縮成形法等の熱成形法が一般的である。表面加飾用部品としての使用例が多く、インストルメントパネル、コンソールボックス、グローブボックス、メータパネル、ドアオーナメント、スイッチパネル、センタークラスタパネル等の自動車内装材が例示できる。
【0029】
【実施例】
以下に、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。尚、実施例及び比較例で用いられた評価方法は以下の通りである。
(a)曲げ弾性率:射出成形機を用いて厚さ4mm×幅10mm×長さ80mm寸法形状の試験片を得た。次にISO178に準拠して室温23℃の環境下で曲げ弾性率を測定した。尚、80℃における測定は試験片を予め恒温槽中で所定時間予熱による状態調整後、前述の23℃測定同様ISO178に準拠して80℃の環境下で曲げ弾性率を測定した。
【0030】
(b)表面粗さ(Ra):サーフコーダーSE−40D((株)小坂研究所製)を用い、JIS B 0601に準拠して測定した。Ra値は0.3以下を合格とした。
【0031】
(c)鉛筆硬度:JIS K 5400に準拠して測定した。試験機にアクリルフィルムが上面となる様にラミネートシートを固定し、荷重9.8Nを掛けた鉛筆先端でアクリルフィルム表面をトレースした。次にシート表面に付いた鉛筆傷の有無を目視で観察し、下記基準により評価した。
◎:鉛筆硬度Hで受傷しない。
〇:鉛筆硬度Hでは受傷するがHBでは受傷しない。
△:鉛筆硬度HBでは受傷するがBでは受傷せず、実用の範囲である。
×:鉛筆硬度Bで受傷し実用不可。
【0032】
(d)積層シートの外観:エア噛みによる凹凸、表面の光沢感(凹凸模様)を目視で観察し、下記基準により評価した。
◎:エア噛みによる凹凸がなく表面が平滑で光沢に優れる。
〇:エア噛みによる凹凸がごく僅かに見られるが表面が平滑で光沢に優れる。
△:エア噛みによる凹凸が僅かに見られ、表面の光沢も少し低下しているが、
実用の範囲である。
×:エア噛みによる凹凸が多く、表面の光沢が損なわれ実用不可。
【0033】
(e)真空成形品の外観:積層シートを予熱180℃×3分実施後、長さ15cm×幅10cm×深さ3cmの箱型金型を用いて真空成型を実施し所定形状の成形品を得た。次に外観評価として、エア噛み部の凹凸、表面の光沢感(凹凸模様)、コーナー部のR具合を目視で観察し、下記基準により評価した。
◎:エア噛みによる凹凸がなく、表面の光沢やコーナーの形状も良好である。
〇:エア噛みによる凹凸がごく僅かに見られるが、表面の光沢やコーナーの形状は良好である。
△:エア噛みによる凹凸が僅かに見られ、表面の光沢も少し低下しているが、コーナーの形状は良好であり、総合的に実用の範囲である。
×:エア噛みによる凹凸が多いか、表面の光沢またはコーナーの形状が損なわれ実用不可。
(f)真空成形品の剛性:前述(e)で得た成形品の反り、変形程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
◎:反りや変形が全く見られず完全である。
〇:反りや変形はごく僅かであり、ほぼ完全である。
△:反りや変形が少し見られるが、気にならず実用の範囲である。
×:反りまたは変形がひどく実用不可。
【0034】
実施例及び比較例で用いられた樹脂、添加剤は下記の通りである。
・グラフトゴム共重合体(A):ABS樹脂、サイコラックR−80(商品名、ブタジエン単位含有量60重量%、UMGABS(株)製)。
・共重合体(B):AS樹脂、サイコラックS100N(商品名、UMGABS(株)製)。
・共重合体(C):メタブレンL1000(商品名、三菱レーヨン(株)製)。
・PMMA樹脂シート:テクノロイS003(商品名、厚さ125μm、住友化学工業(株)製)。
酸化防止剤:リン酸エステル系酸化防止剤(PEP−24 旭電化(株)製)
ステアリン酸マグネシウム
【0035】
実施例1〜3、比較例1〜2
ABS樹脂、AS樹脂、添加剤を表1に示す配合比でヘンシェルミキサーにて均一に混合し、次に該混合物を、逆L型24インチφ4本カレンダー加工機(日本ロール製造(株)製)を用い、ロール温度190℃で圧延し、厚さ0.3mm、幅1000mmのABS樹脂シートを得た。その際、圧延直後のABS樹脂シートは、ロール温度80℃に制御されたクロムメッキ鏡面ロール(表面粗度0.2μm)とシリコンゴムロール(表面硬度70、表面粗度0.3μm)とにより挟圧、冷却された。得られたABS樹脂シートは、次にドライラミネート加工機を用いてPMMA樹脂シートと積層された。積層には2液タイプのウレタン系接着剤が、塗布量7g/m(固形分)で用いられた。得られた積層シートは、40℃で8時間養生した後、真空成形機を用いて、シート表面温度180℃で成形され、長さ15cm幅10cm深さ3cmの箱形の真空成形品が得られた。ABS樹脂シート、積層シート、及び真空成形品の評価結果を表1に記す。
【0036】
【表1】
Figure 2005041972
【0037】
【発明の効果】
本発明のABS樹脂シートは、ドライラミネート法による積層に適した表面平滑性、熱成形に適した加工性、自動車内装材に適した耐熱性を有し、これにメタクリル樹脂シートを積層した積層シートは表面硬度に優れ、この積層シートを熱成形して得られた自動車内装材は外観と剛性が良好である。

Claims (8)

  1. ABS樹脂とAS樹脂とからなり、ブタジエン単位を20〜50重量%含有し、かつ23℃における曲げ弾性率をEf1とし、80℃における曲げ弾性率をEf2とした場合の曲げ弾性率比Ef2/Ef1が0.2〜0.8であるABS樹脂組成物からなるシートであって、表面粗さ(Ra)が0.3μm以下であるABS樹脂シート。
  2. ABS樹脂組成物におけるABS樹脂:AS樹脂の重量比が30〜80:20〜70である請求項1記載のABS樹脂シート。
  3. ABS樹脂が、1,3ブタジエン単位を主成分とするゴム状(共)重合体25〜70重量%に、アクリロニトリル10〜45重量部及びスチレン55〜90重量部からなる混合物30〜75重量%がグラフト重合されてなるグラフトゴム共重合体(A)であり、AS樹脂がアクリロニトリル単位10〜45重量%及びスチレン単位55〜90重量%からなる共重合体(B)である請求項1または2記載のABS樹脂シート。
  4. ABS樹脂組成物が、ABS樹脂とAS樹脂との合計量100重量部に対して、メタクリル酸メチル単位10〜95重量%、アクリル酸アルキルエステル単位5〜60重量%、及びこれらと共重合可能な単量体単位0〜50重量%からなる共重合体(C)0.1〜15重量部を配合してなる請求項1〜3のいずれか1項記載のABS樹脂シート。
  5. ABS樹脂シートがカレンダー加工法により製造された請求項1〜4のいずれか1項記載のABS樹脂シート。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載のABS樹脂シートの少なくとも片面にメタクリル樹脂シートを積層してなる積層シート。
  7. ABS樹脂シートとメタクリル樹脂シートとの積層がドライラミネート法により行われた請求項6記載の積層シート。
  8. 請求項7記載の積層シートを熱成形して得られた自動車内装材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2014148151A (ja) * 2013-02-01 2014-08-21 Art & Tech Kk 複合着色シート
KR101431059B1 (ko) 2014-02-07 2014-09-26 주식회사 성곡 인장강도와 굴곡강도가 개선된 플라스틱 시트

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