JP2005041705A - 単結晶直径の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大掛かりな方法、装置によらず、引上げられる結晶の品質を維持しながら、単結晶の直径を精密に制御することができかつ、単結晶引上げコストを削減することができる単結晶直径の制御方法を提供する。
【解決手段】本単結晶の直径制御方法は、チョクラルスキー法による単結晶の引上げ時、引上げ単結晶の近傍のメニスカスに生じるフュージョンリングの外径あるいは幅の情報に基づいて引上げ単結晶の直径を検出し制御する単結晶直径の制御方法において、ルツボの壁面に平行で引上げ単結晶が貫通する遮光部材の円筒部により、ルツボからメニスカス近傍への放射光を遮蔽し、円筒部の下端から融液上面に平行に内方へ延びるリング形状で、かつ融液上面との間隙が5cm以下である遮光部材の水平部により、融液からメニスカス近傍への放射光を遮蔽しながら引上げ単結晶の直径を検出し制御する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は単結晶の直径制御方法に係わり、特に遮光部材により、ルツボ及び融液からメニスカス近傍への放射光の遮蔽を行いながら引上げ単結晶の直径を検出し制御する単結晶の直径制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にシリコンウェーハを製造するには、ポリシリコンからチョクラルスキー法(以下、CZ法という)によりシリコン単結晶のインゴットを作り、このインゴットをスライシングマシンで所定の厚さに切断し、シリコンウェーハを製造する。
【0003】
しかし、半導体デバイスの製造コストの低減等からシリコンウェーハの大口径化が要求されており、これに伴いシリコンウェーハの素材となるシリコン単結晶にも大口径化が要求されている。
【0004】
従来、CZ法によるシリコン単結晶引上装置30は図6に示すように水冷された炉体31内に石英ルツボ32が設けられている。この石英ルツボ32は黒鉛ルツボ33に保持され、黒鉛ルツボ33は回転、上下動自在なルツボ駆動軸34に支持されている。石英ルツボ32内に収納された原料ポリシリコンは石英ルツボ32を囲繞するように設けられたヒータ35により加熱されシリコン融液Mとなる。例えば、ワイヤーリール回転装置37を介して引上げ用ワイヤー38が石英ルツボ32の中心線上に懸垂されている。引上げ用ワイヤーの先端にはシードチャック39を介してシード40が保持されている。シード40の先端をシリコン融液Mに接触させ、なじませた後引上げを開始する。無転位成長のためには数mmの細いネックNを長く作製する。その後、徐々に結晶を成長させ、単結晶IgのクラウンC成長を介して直胴部Sの結晶成長に移行する。この場合、成長結晶の直径を精密に制御する必要がある。直径が規格化されたウェーハの生産性を確保するためにも、結晶品質を維持するためにも引上げにおける直径制御技術は重要である。
【0005】
従来、成長結晶の直径の監視及び制御は、カメラポート41を通して一次元ラインセンサや二次元エリアセンサ42に撮像されるフュージョンリングFを利用して行われている。このフュージョンリングFは、結晶成長部と融液との境界のメニスカス部に発現する高輝度領域帯であり、▲1▼単結晶ロッドとヒータ35からの熱反射像が重畳して形成される、▲2▼メニスカスによる曲率差が見かけの反射率を変えることにより生じる、▲3▼石英ルツボ32の内壁面からの放射光が反射しやすいために他の部分より輝いて見えるか、あるいは、▲4▼結晶成長に伴う凝固潜熱により生じた高温帯である、との諸説があるが、このフュージョンリングFの内径あるいは外径を単結晶Igの直径と近似させて、監視及び制御を行っている。
【0006】
例えば、特許文献1ではフュージョンリング内側の光輝環の直径を単結晶の直径として光学測定する方法が提案され、また、特許文献2ではブライトリング(フュージョンリング)の輝度温度分布のピーク位置を凝固点としている。
【0007】
上記特許文献1及び2は同じフュージョンリングを用いる方法でも、結晶直径に対応させるポイントが種々異なるのは、単結晶引上げ中に結晶の揺れの発生や覗き窓の曇りあるいは融液位置の変化等によりフュージョンリングの光量が変化してピーク位置や裾の広がり具合も変化し、直径測定値が精密に捉えられなくなるために種々の工夫が必要であり、この事情が反映されている結果であるが、特許文献1及び2の方法は、直径変化の先行情報としてフュージョンリング幅情報を単結晶の直径制御に用いる方法でないため、制御遅れが生じより正確な直径制御が行えない。
【0008】
一方、フュージョンリングを利用した直径制御において、上記直径の読取り精度を改善する技術以外に、応答速度の改善に関する提案がなされている(特許文献3)。この特許文献3では、フュージョンリングの内径や外径ではなく、外径と内径の差(フュージョンリングの幅)の検出情報に基づいて直径制御を行うことが提案されており、メニスカス角は、引上げられる単結晶における直径の変動に所定時間先立って変化し、また、メニスカス角とフュージョンリング幅との間には相関関係があるため、フュージョンリング幅は直径変動の先行情報になるとしている。
【0009】
さらに、非特許文献1には、CZ結晶成長において、メニスカス角と直径とは強い相関を持ち、メニスカス角の変化は直径変化の先行情報になり、メニスカス角とフュージョンリング幅との関係に新しく注目しているが、このフュージョンリング幅の実体が曖昧である。すなわち、非特許文献1は、上述したような直径変動要因以外のフュージョリングの光量変化に伴うピーク位置や裾の広がりの影響について具体的に言及していない。輝度信号の最大レベル変化に伴ってスレッシュホールドが補正されるように構成されており、この幅が輝度強度により影響を受けるのが防止されるようになっていることで、フュージョンリング幅が正確に測定できるとの仮定に基づいているに過ぎない。さらに、従来の光学的手段と同様、単結晶の直径も測定できるとしているが、直径制御の基準となる直径そのものの監視、制御をどうするのか具体的提案がなされていない。また、レーザ光を用いてメニスカス角の変化を検知するので大かがりな方法、装置を必要とする。
【0010】
そこで、上記不備を補う形で特許文献3が提案されている。すなわち、単結晶の直径の実測値と目標直径値との偏差に、フュージョンリングの幅情報を加えて直径制御を行う。また、フュージョンリング幅はフュージョンリングを撮像して画像処理を施すことにより求めることが可能であるとしている。
【0011】
しかしながら、依然として直径の実測値とはいかなるものか、また画像処理により得られるフュージョンリング幅とはいかなるものかの具体的な開示がなく、実現性に欠ける。
【0012】
また、上記特許文献3のフュージョンリング幅情報に基づいて直径制御を行うことは、論理的に考察すると、従来のフュージョンリング外径に基づいて直径制御を行うことと等価である。なんとなれば、メニスカス角の変化に伴って直径の変化に先立ってフュージョンリング幅が変化するということは、フュージョンリングの内径が維持された形でフュージョンリングの外径が変化することであり、フュージョンリング外径情報に基づいて直径制御を行うことと等価であることになる。従って、フュージョンリングの外径情報に基づいて直径制御を行えば、単結晶の直径の実測値と目標直径値との偏差にフュージョンリング幅情報を加えることと同じになる。
【0013】
いずれにしても、光学法での改善の課題は、直径変化の先行情報となるメニスカス角の変化をいかに上手く情報に取入れるかにあり、光量変化に伴う裾の広がりの変化を上手く抑え込むことができれば、フュージョンリング外径に基づく直径制御はこの主旨に沿った方法になると考えられる。
【0014】
なお、石英ルツボの壁面に平行で引上げ単結晶が貫通する円筒部と、この円筒部の下端から融液上面に平行に内方へ延びるリング形状で融液上面との間隙が5〜13cmである水平部を有する遮光部材を用いる単結晶引上げ装置が提案されているが(特許文献4)、この特許文献4の装置は、転位クラスターや赤外線散乱体等のGrown−in欠陥の少ないウェーハを採取できる大口径の高品質シリコン単結晶を製造する装置であり、上記水平部により、融液からメニスカス近傍への放射光を遮蔽しながら引上げ単結晶の直径を検出し制御するものではない。
【0015】
【特許文献1】
特開昭63−100097号公報(第2頁左欄第38行〜同頁右欄7行、図1、図3)
【0016】
【特許文献2】
特開平08−239293号公報(段落[0008]、[0010]、図1〜4)
【0017】
【特許文献3】
特開平07−309694号公報(段落[0017]、[0025]、図1、図4)
【0018】
【特許文献4】
特開2001−19588号公報(段落[0009]、[0010]、[0017]、図1、図2、図4)
【0019】
【特許文献5】
特開2001−261493号公報(段落[0038]、[0052]、図6)
【0020】
【非特許文献1】
ACTA ELECTRONICA,17,1,1974,pp.45−55)
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、大掛かりな方法、装置によらず、引上げられる結晶の品質を維持しながら、単結晶の直径を精密に制御することができ、かつ、単結晶引上げコストを削減することができる単結晶直径の制御方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題に鑑み、非特許文献1に記載のようなレーザ光を用いてメニスカス角の変化を検知するという大かがりな方法、装置を用いることなく簡便にメニスカス角の変化を捉え得る方法を鋭意検討した。この結果、フュージョンリングの発現はルツボや融液の高温部からの放射光のメニスカス部での反射が主因であり、放射光を絞って(光源を限定し)かつ、引上げに伴う光量変化にフィルターをかければ、フュージョンリングの外径は安定し、ほとんど直径変動を伴う外乱にのみ対応して変化し、フュージョンリングの外径の変化とメニスカス角の変化とがほぼ直接的に対応づけられるとの知見を得た。
【0023】
すなわち、図1は放射源からの放射光がメニスカスによって反射されてフュージョンリングが形成される原理を模式的に示したものであり、(a)に示すような放射源(1〜3)は種々考えられるが、高温のルツボ内壁からの放射による影響が最も大きく、引上げの進行に伴って融液が減少すると融液上の高温のルツボ壁が高くなり、この結果、放射光の光路や光量が変化して、ブライトリングの発現に変化を与えてしまう。(b)に示すように遮光部材でルツボ内壁の上部を遮光することで、最も高温からの放射光を絞ることができて、フュージョンリングはより安定するが、遮光部材がルツボからの熱を受けて新たな放射源2となり十分ではない。(c)に示すように遮光部材を融液面上に設けた場合にも、高温ルツボからの放射を絞る効果があるが、ルツボと融液からの熱を受けて新たな放射源となることは(b)と同様である。(d)に示すようにルツボ内周と融液面上に設けることによってルツボからの放射を十分に絞ることが可能になる。なお、この場合、遮光部材と融液面の間の間隔dが大きいと融液面上の遮光部材からの放射光がメニスカスから反射してルツボサイドからの放射光3に重畳されてセンサーに検出されてしまう。従って、間隔dを小さくして遮光部材からの放射光がメニスカスに反射されてもセンサーへのパスに乗らないようにする必要があり、間隔dを5cm以下にすればよい。間隔dの下限は融液面の波立ちやガスの流れを勘案して決定すればよい。
【0024】
上記目的を達成するため、本発明の1つの態様によれば、チョクラルスキー法による単結晶の引上げ時、引上げ単結晶の近傍のメニスカスに生じるフュージョンリングの外径あるいは幅の情報に基づいて引上げ単結晶の直径を検出し制御する単結晶直径の制御方法において、ルツボの壁面に平行で引上げ単結晶が貫通する遮光部材の円筒部により、ルツボからメニスカス近傍への放射光を遮蔽し、円筒部の下端から融液上面に平行に内方へ延びるリング形状で融液上面との間隙が5cm以下である遮光部材の水平部により、融液からメニスカス近傍への放射光を遮蔽しながら引上げ単結晶の直径を検出し制御することを特徴とする単結晶の直径制御方法が提供される。
これにより、引上げられる結晶の品質を維持しながら、大掛かりな方法、装置によらず、単結晶の直径を精密に制御することができ、かつ、単結晶引上げコストを削減することができる単結晶直径の制御方法が実現される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる単結晶直径の制御方法の一実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0026】
図2は本発明に係わる単結晶直径の制御方法に用いられるCZ法による単結晶引上装置の概念図である。
【0027】
図2に示すように、本発明に係わる単結晶直径の制御方法に用いられるCZ法による単結晶引上装置1は、水冷された炉体2と、この炉体2に収納され原料ポリシリコンを溶融して溶融シリコンMにする石英ルツボ3と、この石英ルツボ3を保持する黒鉛ルツボ4と、この黒鉛ルツボ4を囲繞するヒータ5とを有している。この黒鉛ルツボ4は炉体2を貫通し、モータ6に結合されて回転され、かつ昇降装置7によって昇降されるルツボ回転昇降軸8に取付けられている。
【0028】
また、石英ルツボ3の上方には、単結晶引上げのためのシード9を保持するシードチャック10が取付けられた引上げ用のワイヤー11が設けられている。さらに、ワイヤー11は炉体2外に設けられたモータ(図示せず)により付勢されワイヤー11を巻取ると共に回転させるワイヤー回転昇降装置12が取付けられている。
【0029】
また、炉体2のショルダー2a外壁には、透孔を耐熱ガラスにより塞ぎ透光可能なカメラポート13とこのカメラポート13を貫通する光軸を有するCCDカメラ14が焦点がメニスカスに合わされて設置されている。また、遮光部材15がカメラの光軸を妨げない形で設置されている。
【0030】
図3に示すように、この遮光部材15は、石英ルツボ3の壁面に平行で引上げ単結晶Igが貫通する円筒部15aと、この円筒部15aの下端から融液上面sに平行に内方へ延びるリング形状で融液上面sとの間隙dが5cm以下である水平部15bを有し、円筒部15aにより石英ルツボ3からメニスカス近傍への放射光を遮蔽し、水平部15bにより融液からメニスカス近傍への放射光を遮蔽するようになっている。
【0031】
図2に示すように、引上げに伴う融液面の降下は石英ルツボ3を上昇させることによって補償されるために焦点は一定となり、水平部15bと融液表面の間の距離dも一定に保たれる。融液位置の精密な制御は別途レーザ光を用いた液面検出装置によってなされることもある。
【0032】
CCDカメラ14により撮像したフュージョンリングF近傍の輝度分布を二値化処理してフュージョンリングFの外径を求める。予めフュージョンリングFの外径と成長結晶Igの直径との関係を求めておいて、読取り直径(実測直径)と目標直径との偏差に応じて引上速度を調整する。調整した引上速度と目標とする引上速度の乖離をヒータ5の出力を調整して埋めるカスケード制御システムになっている。なお、直径の読取りは必ずしも、フュージョンリング最大外径で行う必要はなく、フュージョンリングの円弧の外径を用いてもよい。
【0033】
上記単結晶引上装置1は上記構造になっているから、これを用いて例えば口径300mmウェーハ用として削代を考慮した口径306mmのシリコン単結晶を引上げるには、ナゲット状ポリシリコンを石英ルツボ3に入れ、プログラム化された引上げ工程により引上げ作業は自動的に行われる。
【0034】
引上げ準備完了後、不活性ガス、例えばアルゴンガスを炉体2の上方より炉体2内に流入させ、ヒータ5を付勢して石英ルツボ3を加熱し、モータ6を付勢してこのモータ6に結合されたルツボ回転軸8を回転させて石英ルツボ3を回転させる。一定時間経過した後、ワイヤー11を下ろし、シード9をシリコン融液Mの液面に接触させなじませる。しかる後、引上げを開始し、所定の操作によりネック部N、クラウン部C及び直胴部Sと成長させていく、小径のネック部Nおよびフュージョンリングが不鮮明なクラウン部Cの制御は、従来と同様に、CCDカメラ14により輝度ピーク間距離を読取って直径制御を行うが、直胴部Sの成長においてはフュージョンリング外径の読取りによる直径制御に切替える。
【0035】
例えば、読取り直径(実測直径)と目標直径との偏差に応じて引上速度を調整し、調整した引上速度と目標とする引上速度の乖離をヒータ5の出力を調整して埋める。上記フュージョンリング外径の読取り過程において、遮光部材15の円筒部15aにより、石英ルツボ3からメニスカス近傍への放射光を確実に遮蔽し、融液上面sとの間隙が5cm以下である水平部により、融液からメニスカス近傍への放射光を確実に遮蔽しながら引上げ単結晶の直径を検出するので、確実に直径の検知ができて、正確な直径制御が行なえる。引続きこのような引上げ条件を維持し、所定の長さの直胴部を形成させ、その後テイル作りを行って引上げは完了する。
【0036】
上記のように本実施形態の単結晶直径の制御方法によれば、大掛かりな方法、装置によらず、引上げ単結晶の近傍のメニスカスに生じるフュージョンリングの外径情報に基づいて引上げ単結晶の直径を検出し制御し、遮光部材の円筒部により、石英ルツボからメニスカス近傍への放射光を確実に遮蔽し、融液上面との間隙が5cm以下である水平部により、融液からメニスカス近傍への放射光を確実に遮蔽しながら引上げ単結晶の直径を検出するので、確実に直径の検知ができて、直径制御の応答性が改善され、正確な直径制御が行なえる。さらに、制御目標直径を最終製品直径に近付けることができ、これによりウェーハの研削ロスが減少して製品歩留の向上、製品コストの低減に大きな効果があるばかりか、引上げ速度も安定するので、結晶品質も安定する。
【0037】
なお、本実施形態では、フュージョンリングの外径情報に基づいて直径を検出し制御したが、外径幅情報を用いてもよく、また、直径偏差を引上げ速度で補償し、その引上げ速度偏差をヒータ出力(融液温度)で補償するカスケード制御を用いた例で説明したが、直径偏差を引上げ速度制御とヒータ出力制御に並列に入力、制御する方法を用いてもよいのは勿論である。さらに、単結晶の原料としては、シリコンの他、例えばGaAs等の化合物半導体結晶やLiTaO等の酸化物結晶の引上げにも適用できる。また、遮光部材の材質は、モリブデンやタンタル等の遮光効果の大きいものが選択されるが、金属不純物による汚染を除けるならば、炭素材あるいは炭素材にSiC等をコーティングしたものを使用してもよい。さらに、その形状は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で各種考えられるが、結晶を冷却して引上げ速度を上げる輻射シールド及び雰囲気ガスを整流化して融液からの蒸発物を速やかに系外に流出させるガス整流部材を兼ねる形状にしても本発明は適用可能である。
【0038】
【実施例】
本発明に係わる図2の単結晶直径の制御方法を用いたCZ法による単結晶引上装置において、リングと融液上面との間隔を2cmとし、シリコン単結晶を引上げ、その結晶直径と引上速度の変動を調べた。
【0039】
結果:図4に示すように、実施例は直径制御精度が著しく向上し、加えて直径制御の応答性の向上が、引上速度制御の負担を軽減し、安定した引上速度制御も実現していることがわかる。
【0040】
これに対して、比較例として図2の単結晶引上装置において、リングと融液上面との間隔を7cmとし、シリコン単結晶を引上げ、その結晶直径と引上速度の変動を調べた。
【0041】
結果:図5に示すように、従来例は直径制御精度が悪く、加えて直径制御の応答性も悪く、引上速度制御の負担が増加し、安定した引上速度制御の実現が困難であることがわかる。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係わる単結晶の直径制御方法によれば、大掛かりな方法、装置によらず、引上げられる結晶の品質を維持しながら、単結晶の直径を精密に制御することができかつ、単結晶引上げコストを削減することができる単結晶直径の制御方法を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明に係わる単結晶直径の制御方法の原理を説明する図。
【図2】本発明に係わる単結晶直径の制御方法に用いられるCZ法による単結晶引上装置の概念図。
【図3】本発明に係わる単結晶直径の制御方法に用いられる遮光部材の使用状態を示す概念図。
【図4】本発明に係わる単結晶直径の制御方法を用いて引上げた単結晶直径と引上速度の変動を示す試験結果図。
【図5】従来の単結晶直径の制御方法を用いて引上げた単結晶直径と引上速度の変動を示す試験結果図。
【図6】従来の単結晶引上装置の概略図。
【符号の説明】
1 単結晶引上装置
2 炉体
3 石英ルツボ
4 黒鉛ルツボ
5 ヒータ
6 モータ
8 ルツボ回転昇降軸
9 シード
10 シードチャック
11 ワイヤー
12 ワイヤー回転昇降装置
13 カメラポート
14 CCDカメラ
15 遮光部材
15a 円筒部
15b 水平部
d 間隔
Ig 単結晶
M シリコン融液
s 融液上面

Claims (1)

  1. チョクラルスキー法による単結晶の引上げ時、引上げ単結晶の近傍のメニスカスに生じるフュージョンリングの外径あるいは幅の情報に基づいて引上げ単結晶の直径を検出し制御する単結晶直径の制御方法において、ルツボの壁面に平行で引上げ単結晶が貫通する遮光部材の円筒部により、ルツボからメニスカス近傍への放射光を遮蔽し、円筒部の下端から融液上面に平行に内方へ延びるリング形状で、かつ、融液上面との間隙が5cm以下である遮光部材の水平部により、融液からメニスカス近傍への放射光を遮蔽しながら引上げ単結晶の直径を検出し制御することを特徴とする単結晶の直径制御方法。
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