JP2005041405A - ホイールローダのフロントフェンダー - Google Patents

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Tetsuya Ishimaru
哲也 石丸
Masanori Imahashi
雅典 今橋
Makoto Fujiwara
誠 藤原
Atsushi Nose
篤 能勢
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Abstract

【課題】 後部車両に左右方向揺動自在に前部車両を連結してなるホイールローダにおいて、前部車両に設けられる前輪用のフロントフェンダーを左右に設けるにあたり、該左右フロントフェンダーを共通化する。
【解決手段】 フロントフェンダー13を、前輪の直状部および後部を覆う幅広天井面部13aと幅広傾斜面部13bとのあいだの折曲線部13eを対称線として線対称に形成すると共に、ボルト貫通孔13g、13fについても線対称に形成して左右仕様となるようにした。
【選択図】 図4

Description

本発明は、エンジンや油圧装置等の各種機関部を備えた後部車両の前端部に、バケットやアーム等の作業機械を備えた前部車両を揺動自在に結合して構成されるホイールローダのフロントフェンダーの技術分野に属するものである。
一般に、この種ホイールローダーは、後部車両に後輪、前部車両に前輪を備えて構成され、該前部車両を構成する前部フレームの左右側面には前輪を覆うフロントフェンダがそれぞれ取付けられる。このようなフロントフェンダーは、前輪の接地面に対向して前輪から飛散する泥水土等を受ける幅広面部と、該幅広面部の内端縁から下方に折曲して前部車両のフロントフレームに取付けるための取付け面部とが形成されたものがある(たとえば特許文献1)。
特開平10−114283号公報
ところが、前記フロントフェンダーは、一般に天井面部と該天井面部の後端部から前高後低状に傾斜した傾斜面部とを備えているが、前記従来のものは、天井面部、傾斜面部の形状が異なっているため、左右勝手違い(左右対称)のものをそれぞれ作成しなければならなくなって加工作業が面倒かつ煩雑になるだけでなく、前記各成形されたフロントフェンダーについて右仕様と左仕様とで区別して管理する必要があり、また組み付けに際しても左右間違いのないよう注意して取り扱う必要があって作業性が劣るという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、エンジンや油圧装置等の各種部材装置を備えて構成される後部車両の前端部に、バケットやアーム等の各種部材装置を備えて構成される前部車両を左右方向揺動自在に結合してなるホイールローダにおいて、前部車両を構成するフロントフレームの左右両側に取付けられる前輪用のフロントフェンダーを、前輪の直上部を覆う幅広天井面部と、該幅広天井面部の後端縁から折曲線部を介して折曲され、前高後低状に傾斜して前輪の後部を覆う幅広傾斜面部と、両幅広面部の内端縁から下方に折曲されてフロントフレームに取り付けるための取付け面部とが形成されたものとするにあたり、該フロントフェンダーは、前記折曲線部を対称線とした線対称形状になっていることを特徴とするホイールローダのフロントフェンダーである。
そしてこのように構成することによって、一つのフロントフェンダーを左右両仕様のものとして使用することができ、部品点数の削減が図れ、部品監理の簡略化、取付けミスの低減を達成できることになる。
請求項2の発明は、請求項1において、フロントフェンダーの取付け面部に形成されるボルト貫通孔の少なくとも一つが、前記対称線に対応する位置に形成されていることを特徴とするホイールローダのフロントフェンダーであり、このようにすることで、折曲線部に形成されるボルト貫通孔は、左右何れの仕様においても共通したボルト貫通孔にできることになって、その分、ボルト貫通孔の数を低減できることになる。
請求項3の発明は、請求項1または2において、フロントフェンダーの取付け面部に形成されるボルト貫通孔は、前記対称線に対して対象位置に形成されていることを特徴とするホイールローダのフロントフェンダーであり、このようにすることで、ボルト貫通孔のあるフェンダーについて、左右何れの仕様にも用いることができる。
次ぎに、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図中、1はホイールローダであって、該ホイールロータ1は、図示しないエンジンや油圧装置等の各種機関部や運転席部2を覆うキャビン3、後輪4等の各種部材装置を備えて構成される後部車両5と、該後部車両5のリヤフレーム6の前端部に縦軸7を介して左右方向揺動自在に軸支されるフロントフレーム8、前輪9、バケット10、アーム11等の各種部材装置を備えて構成される前部車両12とで構成されていることは何れも従来通りである。
前記フロントフレーム8の左右両側部には、前輪9の直上部および後部の各上方を覆うフロントフェンダー13が設けられているが、該フェンダー13に本発明が実施されており、以下、これについて詳細に説明する。フェンダー13は、前輪9の直上部を覆うべく左右方向幅広に形成された幅広天井面部13aと、該幅広天井面部13aの後端縁から折曲され、前高後低状に傾斜して前輪9の後部を覆うべく左右方向幅広に形成された幅広傾斜面部13bと、両幅広面部13a、13bの内端縁から下方に垂直状に折曲されてフロントフレーム8に取り付けるための取付け面部13cと、両幅広面部13a、13bの外端縁から下方に垂直状に折曲されて付着した泥土の跳ね出しを防止する庇面部13dとで一体に構成されている。そしてフェンダー13は、フロントフレーム8の左右両側面に前高後低状に設けたブラケット14にボルト15を介して固定されるが、本実施の形態では、両幅広面部13a、13bのあいだにある折曲線部13eとそれよりも下方後方の幅広傾斜面部13bとに相当する部位に形成される取付け面部13cの2箇所でのボルト固定となっている。
図6にフェンダー13の展開図を示すが、この展開図は、フェンダー13を作成すべく鋼板等の板材から打抜いた形状そのもので、前記折曲線部13eに相当する線(仮想線)を対称線Aとして線対称となっている。つまり、前記両幅広面部13a、13bに相当する一対の面部Bが対称線Aを基準として線対称となるよう形成され、該両各面部Bの幅方向両端縁(図面では上下両端縁)に、取付け面部13cに相当する両面部C、庇面部13dに相当する両面部Dがそれぞれ対称線Aを基準として線対称に形成されている。尚、仮想線E、Fは取付け面部13c、庇面部13dを形成するための折曲線である。
前記面部CおよびDは、対称線Aを介して対向する部位がV字形に切り欠かれていて対向縁C1、C2およびD1、D2となっており、折曲線部13eでの折曲をした場合に、対向縁C1、C2同志およびD1、D2同志が互いに突き合せ対向するようになっている。また、取付け面部13cには、前記ボルト15の貫通孔13f、13gが形成されるが、折曲線部13e相当のボルト15の貫通孔13fは、前記対向縁C1、C2に半割り状(半円弧状、半円状)に形成されており、これによって、対称線Aで折り曲げてフェンダー13を形成した場合、後述する左右何れの仕様にした場合に、共通したボルト貫通孔になるようになっている。また幅広傾斜面部13b相当のボルト15の貫通孔13gは、両各面部Cに対称線Aを基準として互いに線対称の位置に形成されている。
そしてフェンダー13は仮想線A、E、Fを折曲することで形成されるが、該形成されたフェンダー13は、両幅広面部13a、13b間の折曲線部13eを対称線として線対称に形成されているため、一方の面部Bに相当する面を幅広天井面部13aとする仕様、他方の面部Bに相当する面を幅広天井面部13aとする仕様とすることで、左右のフェンダー13としてフロントフレーム8に取付けることができるようになっている。
叙述の如く構成されたものにおいて、前部車両12を構成するフロントフレーム8の左右両側面には、左右一対のフロントフェンダー13が取付けられることになるが、該フロントフェンダー13は、幅広天井面部13aと幅広傾斜面部13bとのあいだの折曲線部13eを対称線とした線対称形状に形成されている結果、左右何れの仕様として用いることができ、この結果、従来のように左右各別の仕様として生産する必要がなくなり、この結果、部品点数の削減、部品管理の簡略化、そして取付けミスの低減が計れることになる。
しかもこのものでは、フロントフェンダー13をフロントフレーム8にボルト固定するため複数形成される貫通孔のうちの一つが、折曲線部13eに対応する位置にあるため、左右いずれの仕様においてもボルト貫通孔13fとして使用できることになって、その分、ボルト貫通孔を少なくでき、フロントフェンダー13の強度低下を抑えることができる。
尚、本発明は、フロントフェンダーを、両幅広面部のあいだにある折曲線部を対称線として線対称状に形成されたものであれば良いのであって、形状やボルト貫通孔の数、位置に限定されるものでないことは勿論である。そして例えば、図7に示す第二の実施の形態のように、折曲線部13eを対称線として、幅広天井面部13aと幅広傾斜面部13bの両取付け面部13cに二個づつ(複数個づつ)のボルト貫通孔13gを穿設する構成にすることもでき、このようにすることでも左右両仕様のものにできることになる。
ホイールローダーの全体側面図である。 ホイールローダーのキャビン部分を省略した全体平面図である。 フロントフレームにフロントフェンダーを取付けた状態を示すものであって、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。 フロントフレームにフロントフェンダーを取付けた状態を示す斜視図である。 (A)はフロントフェンダーの側面図、(B)はフロントフェンダーの背面図、(C)はフロントフェンダーの斜視図である。 フロントフェンダーの展開図である。 第二の実施の形態のフロントフェンダーを示すものであって、(A)はフロントフェンダーの側面図、(B)はフロントフェンダーの背面図、(C)はフロントフェンダーの斜視図である。
符号の説明
1 ホイールローダー
5 後部車両
8 フロントフレーム
12 前部車両
13 フェンダー
13a 幅広天井面部
13b 幅広傾斜面部
13c 取付け面部
13f、13g ボルト貫通孔

Claims (3)

  1. エンジンや油圧装置等の各種部材装置を備えて構成される後部車両の前端部に、バケットやアーム等の各種部材装置を備えて構成される前部車両を左右方向揺動自在に結合してなるホイールローダにおいて、前部車両を構成するフロントフレームの左右両側に取付けられる前輪用のフロントフェンダーを、前輪の直上部を覆う幅広天井面部と、該幅広天井面部の後端縁から折曲線部を介して折曲され、前高後低状に傾斜して前輪の後部を覆う幅広傾斜面部と、両幅広面部の内端縁から下方に折曲されてフロントフレームに取り付けるための取付け面部とが形成されたものとするにあたり、該フロントフェンダーは、前記折曲線部を対称線とした線対称形状になっていることを特徴とするホイールローダのフロントフェンダー。
  2. 請求項1において、フロントフェンダーの取付け面部に形成されるボルト貫通孔の少なくとも一つが、前記対称線に対応する位置に形成されていることを特徴とするホイールローダのフロントフェンダー。
  3. 請求項1または2において、フロントフェンダーの取付け面部に形成されるボルト貫通孔は、前記対称線に対して対象位置に形成されていることを特徴とするホイールローダのフロントフェンダー。
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