JP2005041107A - プレス成形金型用複合材料の製造方法及びプレス成形金型用複合材料並びにプレス成形金型 - Google Patents

プレス成形金型用複合材料の製造方法及びプレス成形金型用複合材料並びにプレス成形金型 Download PDF

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Abstract

【課題】プレス成形面の面粗度及び耐磨耗性に優れるとともに、加工性の高いプレス成形金型用複合材料を低コストで製造する方法及びこれによって作製されるプレス成形金型用複合材料並びにプレス成形金型を提供すること。
【解決手段】プレス成形金型用複合材料の製造方法は、プレス成形を行う成形面を有する成形面部と成形面部と一体に接合される基材部とからなるプレス成形金型を作製するためのプレス成形金型用複合材料の製造方法であって、基材部用粉体材料6と成形面部用粉体材料7とを順に充填して同時に焼結する工程を備えている。基材部用粉体材料6と成形面部用粉体材料7とは、同一の組成を有する超硬合金からなり、成形面部用粉体材料7の平均粒径が1μm以下で、基材部用粉体材料6の平均粒径が成形面部用粉体材料7の平均粒径よりも大きい粒径で構成されているとした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、レンズ等の光学素子をプレス或いは射出成形するのに用いられるプレス成形金型用複合材料の製造方法及びプレス成形金型用複合材料並びにプレス成形金型に関する。
一般にレンズ等の光学素子のプレス成形金型としては、炭化タングステン基の超硬合金を焼結したものが多く使用されている。この際、光学素子の成形面精度を高めるため、焼結前の炭化タングステン粉末の粒径はできるだけ小さいものが使用される。そこで、近年では、光学素子の面粗度等の高い要求精度に応えるために、粉体を粉砕して超微粒にして粒径が整えられた超微粒粉末と呼ばれる粒径が0.5μm以下のものが使用されてきている。このような超微粒粉末を使用してプレス成形金型用複合材料を製造する方法として、バインダーを含まない超微粒超硬合金粉末材料をパルス通電加圧焼結法で焼結し成形型を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−81649号公報(第2図、第3図)
しかしながら、従来のプレス成形金型用複合材料の製造方法は、プレス成形金型用複合材料全体に超微粒粉末を使用しているため、必要な量の超微粒粉末を製造するのに要する時間が非常に長くなり、また工程も多くなることからコストが非常に高くなるという問題があった。
また、超微粒粉末を焼結した焼結体は硬度が上昇し、成形型を得るための研削加工が難しくなるという問題もあった。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、プレス成形面の面粗度及び耐磨耗性に優れるとともに、加工性の高いプレス成形金型用複合材料を低コストで製造する方法及びこれによって作製されるプレス成形金型用複合材料並びにプレス成形金型を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明のプレス成形金型用複合材料の製造方法は、成形面を有する成形面部と該成形面部と一体に接合される基材部とからなるプレス成形金型を作製するためのプレス成形金型用複合材料の製造方法であって、基材部用粉体材料と成形面部用粉体材料とを順に充填して同時に焼結する工程を備え、該基材部用粉体材料と該成形面部用粉体材料とが互いに異なる平均粒径からなるとともに同一又は近似の組成を有することを特徴とする。
このプレス成形金型用複合材料の製造方法は、基材部用粉体材料と成形面部用粉体材料とを焼結する際、互いの平均粒径が異なるので、平均粒径の大きい方の材料と平均粒径の小さい方の材料とで焼結後の硬度が異なるものとなり、基材部と成形面部とで加工性に差を設けることができる。
また、基材部用粉体材料と成形面部用粉体材料との境界では、平均粒径の大きい方の材料の間に平均粒径の小さい方の材料が入り込むことによって、両者の境界近傍に明確な界面を形成せず平均粒径が傾斜的に分布した状態で一体に焼結されるので、強度の高いプレス成形金型用複合材料を得ることができる。
さらに、基材部用粉体材料と成形面部用粉体材料とが同一又は近似の組成を有するので、両者を焼結した際、焼結温度が近いとともに線膨張率の差が小さくなって、焼結後の成形面部と基材部との接合をより強固にすることができる。
また、本発明のプレス成形金型用複合材料の製造方法は、前記プレス成形金型用複合材料の製造方法であって、前記基材部用粉体材料の平均粒径が、前記成形面部用粉体材料の平均粒径よりも大きいことが好ましい。
このプレス成形金型用複合材料の製造方法は、焼結後、成形面部の硬度よりも基材部の硬度を低くすることができ、成形面部の硬度を維持しながら基材部の加工性を高めることができる。
また、本発明のプレス成形金型用複合材料の製造方法は、前記プレス成形金型用複合材料の製造方法であって、前記成形面部用粉体材料の平均粒径が、1μm以下であることが好ましい。
このプレス成形金型用複合材料の製造方法は、成形面に必要な面粗度要求を満足できる鏡面性を成形面部に付与することができる。また、プレス成形金型を作成する際に研磨加工等による粒子の脱落を抑制することができ、焼結後の加工による成形面の表面粗さの悪化を少なくすることができる。
また、本発明のプレス成形金型用複合材料の製造方法は、前記プレス成形金型用複合材料の製造方法であって、前記基材部用粉体材料及び前記成形面部用粉体材料が、タングステン、クロム、ニッケル、或いはコバルトのうち少なくとも一つの金属を備える超硬合金、又は、クロム、アルミニウム、チタン、或いはシリコンのうち少なくとも一つを備える酸化物、窒化物、炭化物、或いは硼化物のうち少なくとも一つの化合物を備えるセラミックス若しくはサーメットであることが好ましい。
このプレス成形金型用複合材料の製造方法は、上記の粉体材料を用いるので、プレス成形される対象物の材料や要求される精度により最適な材料を選択してプレス成形金型用複合材料を製造することができる。
また、本発明のプレス成形金型用複合材料の製造方法は、前記プレス成形金型用複合材料の製造方法であって、前記基材部用粉体材料及び前記成形面部用粉体材料を筒状に形成された成形外枠の内部に順に充填し、該成形外枠の両端から前記基材部用粉体材料と前記成形面部用粉体材料とを一対のパンチ部材にて圧縮して圧粉体とし、該圧粉体に前記一対のパンチ部材を介して電圧を印加して通電焼結することが好ましい。
このプレス成形金型用複合材料の製造方法は、基材部用粉体材料と成形面部用粉体材料とが接触している箇所から通電して焼結されていくので、粒成長を制御することができ、それぞれの粒径を保った状態で焼結することができる。また、両者の接触部分は粒径の異なる粉体材料が混合された状態とされているので、明確な界面が存在しない状態で焼結されることとなり、高い強度で接合することができる。
また、本発明のプレス成形金型用複合材料の製造方法は、前記プレス成形金型用複合材料の製造方法であって、前記成形外枠及び前記一対のパンチ部材が、カーボンで構成されていることが好ましい。
このプレス成形金型用複合材料の製造方法は、通電焼結時の雰囲気を還元雰囲気にすることができ、粉体材料を還元或いは炭化させて緻密化を促進させることができる。
また、成形外枠も通電によって加熱されるので、基材部用粉体材料及び成形面部用粉体材料の自己発熱と合わせて急速な加熱と短時間の焼結を行うことができるとともに、均一な加熱が可能になる。したがって、高温での型強度を確保できるとともに、プレス成形金型として必要な成形面の面粗度を小さく抑えることができる。
本発明のプレス成形金型用複合材料は、本発明に係るプレス成形金型用複合材料の製造方法によって製造されていることを特徴とする。
このプレス成形金型用複合材料は、本発明に係るプレス成形金型用複合材料の製造方法によって作製されるので、内部に鏡面性と加工性とが異なる部分を備えることができる。
本発明のプレス成形金型は、本発明に係るプレス成形金型用複合材料を用いて作製されていることを特徴とする。
このプレス成形金型は、本発明に係るプレス成形金型用複合材料から作製されるので、鏡面性に優れる成形面部と加工性に優れる基材部とを共に備えることができる。
本発明のプレス成形金型用複合材料の製造方法によれば、プレス成形金型の基材部と成形面部とで加工性に差を設けることができるとともに高い接合強度が得られ、高融点ガラスのプレス成形に好適なプレス成形金型用複合材料、及びこれによって作製されるプレス成形金型を提供することができる。
本発明の一実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
本実施形態に係るプレス成形金型用複合材料1の製造方法は、図1に示すように、プレス成形を行う成形面2aを有する成形面部2と成形面部2と一体に接合される基材部3とからなるプレス成形金型5を作製するためのプレス成形金型用複合材料1の製造方法であって、基材部用粉体材料6と成形面部用粉体材料7とを順に充填して同時に焼結する工程を備えている。
本実施形態における基材部用粉体材料6と成形面部用粉体材料7とは、同一の組成を有する超硬合金からなり、成形面部用粉体材料7の平均粒径が1μm以下で、基材部用粉体材料6の平均粒径が成形面部用粉体材料7の平均粒径よりも大きい粒径で構成されている。
これらの材料を、図2に示す放電プラズマ焼結装置8によって焼結する。
この放電プラズマ焼結装置8は、焼結ユニット10を内部に配設している真空チャンバ11と、この真空チャンバ11の上下に設けられ焼結ユニット10を間に挟んで配設された上パンチ電極12及び下パンチ電極13と、これら電極を介して焼結ユニット10にパルス電力を印加する電源部15とを備えている。
焼結ユニット10は、筒状に形成され基材部用粉体材料6及び成形面部用粉体材料7が内部に順に充填される成形外枠16と、成形外枠16の上下両端から基材部用粉体材料6と成形面部用粉体材料7とを圧粉体17として圧縮する上パンチ(パンチ部材)18と下パンチ(パンチ部材)20とを備えている。
成形外枠16は、カーボンで構成されており、真空チャンバ11内に載置される。
上パンチ18及び下パンチ20もカーボンで構成されており、成形外枠16の内周面に摺動可能に内挿されている。
上パンチ18は、上パンチ電極12と接続されるとともに、加圧機構21(例えば、油圧プレス機)に接続されている。また、下パンチ20は、下パンチ電極13と接続されるとともに加圧機構21に接続されている。
次に、放電プラズマ焼結装置8を使用して、本実施形態に係るプレス成形金型用複合材料1を製造する方法について説明する。
まず、成形外枠16内に下パンチ20を下方から挿入する。この下パンチ20上に基材部用粉体材料6と成形面部用粉体材料7とを順に充填し、その上から成形外枠16内に上パンチ18を挿入して焼結ユニット10を形成する。
この際、ハンドプレス等を用いて上記材料の充填とプレスとを繰り返す。これは、焼結する際に体積が小さくなるので、予めある程度の形状に整えておくことが望ましいためである。
こうして形成された焼結ユニット10を真空チャンバ11内の下パンチ電極13上に載置する。そして、図示しない真空ポンプによって真空チャンバ11内を真空に引き、その後必要に応じて不活性ガスを導入して不活性ガス雰囲気とする。
次に、加圧機構21により、上パンチ電極12及び下パンチ電極13を介して上パンチ18及び下パンチ20間に所定の加圧力を印加して成形面部用粉体材料7及び基材部用粉体材料6を圧粉体17とする。同時に、電源部15により所定のパルス電圧を上パンチ電極12と下パンチ電極13との間に通電する。このとき、成形面部用粉体材料7及び基材部用粉体材料6の電気抵抗によってジュール熱が発生して所定の温度まで加熱される。
この際、粉体材料同士が接触している箇所から通電焼結されていくため、基材部用粉体材料6及び成形面部用粉体材料7はそれぞれの粒径のまま焼結される。また、両者が接触する境界では、圧粉体17とする際に、小さい粒径の成形面部用粉体材料7が大きい粒径の基材部用粉体材料6の隙間に入り込むので、図3に示すように、積層方向に徐々に粒径分布が異なった傾斜層Aが形成されて明確な界面が存在しない状態で焼結される。
焼結終了後、加圧及び通電を停止し真空チャンバ11内を大気圧として焼結ユニット10を真空チャンバ11内から取り出し、焼結されたプレス成形金型用複合材料1を取り出す。
こうして得られたプレス成形金型用複合材料1を、さらに研削加工、及び成形面2aの鏡面研磨加工等を行ってプレス成形金型5を作製する。
本発明のプレス成形金型用複合材料1の製造方法によれば、基材部用粉体材料6と成形面部用粉体材料7とを焼結する際、互いの平均粒径が異なるので、平均粒径の大きい基材部用粉体材料6と平均粒径の小さい成形面部用粉体材料7とで焼結後の硬度が異なるプレス成形金型用複合材料1とすることができる。したがって、焼結後、成形面部2の硬度よりも基材部3の硬度を低くすることができ、成形面部2の硬度を維持しながら基材部3の加工性を高めることができる。このとき、成形面部用粉体材料7の平均粒径が1μm以下であるので、成形面2aに必要な面粗度要求を満足できる鏡面性を成形面部2に付与することができる。また、プレス成形金型5を作成する際、成形面2aに研磨加工等を施工しても粒子の脱落を抑制することができ、焼結後の加工による成形面2aの表面粗さの悪化を少なくすることができる。
また、基材部用粉体材料6と成形面部用粉体材料7との境界に平均粒径が傾斜的に分布した傾斜層Aを形成した状態で一体に焼結されるので、粒成長を制御しながら焼結させるこができ、成形面部2と基材部3との接合強度が高いプレス成形金型用複合材料1を得ることができる。この際、基材部用粉体材料6と成形面部用粉体材料7とが同一の組成を有するので、両者を焼結した際、焼結温度が近いとともに線膨張率の差が小さくなって、焼結後の成形面部2と基材部3との接合をより強固にすることができる。
さらに、成形外枠16、上パンチ18、及び下パンチ20がカーボンで構成されているので、通電焼結時の真空チャンバ11内の雰囲気を還元雰囲気にすることができ、粉体材料を還元或いは炭化させて緻密化を促進させることができる。
また、成形外枠16も通電によって加熱されるので、基材部用粉体材料6及び成形面部用粉体材料7の自己発熱と合わせて急速な加熱と短時間の焼結を行うことができるとともに、均一な加熱が可能になる。したがって、高温での型強度を確保できるとともに、プレス成形金型5として必要な成形面2aの面粗度を小さく抑えることができる。
こうして得られたプレス成形金型用複合材料1は、内部に鏡面性と加工性とが異なる部分を備えることができ、これを加工して得られるプレス成形金型5は、鏡面性に優れる成形面部2と加工性に優れる基材部3とを共に備えることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、基材部用粉体材料6と成形面部用粉体材料7とは、タングステンを含む同一の組成を有する超硬合金で構成されているとしているが、超硬合金に含まれるニッケルや、クロム、コバルト等のバインダー量を変えた材料同士、或いは、ニッケルを含む超硬合金とクロムを含む超硬合金といった基となる材料が同一で、含有する材料の成分が異なる材料同士といった近似の組成であっても構わない。
また、焼結温度差が300℃以内であるといった近似の組成であっても構わない。
さらに、タングステン、クロム、ニッケル、或いはコバルトのうち少なくとも一つの金属を備える超硬合金、又は、クロム、アルミニウム、チタン、或いはシリコンのうち少なくとも一つを備える酸化物、窒化物、炭化物、或いは硼化物のうち少なくとも一つの化合物を備えるセラミックス若しくはサーメットであれば構わず、プレス成形される対象物の材料や要求される精度によって最適な材料を選択して耐性の高いプレス成形金型用複合材料を製造することができる。
また、電源部15によるパルス通電は、直流、交流、又はこれらの重畳させた方式の何れの方式でも構わない。
本実施例では、上記実施形態において、基材部用粉体材料6として平均粒径2μmの炭化タングステン(以下、WC)、成形面部用粉体材料7として平均粒径0.5μm以下のWCを用いた。これらの材料を放電プラズマ焼結装置8にて焼結した。焼結条件としては、加圧力を7kN/cm、パルス電流を2000Aとして加熱温度を1800℃とした。
こうして作製したプレス成形金型用複合材料は、成形面部の硬度はビッカース硬さで2600Hvであり、基材部のビッカース硬さは2100Hvであり、基材部のほうが加工性に優れるものとなった。
このプレス成形金型用複合材料の成形面部を曲率半径40mmの凸面形状に加工し、ダイヤモンド砥粒等を用いて成形面を最大表面粗さRmaxが0.03μm以下となるように鏡面研磨加工した。さらにその後、表面にダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなる離型膜を成膜し、プレス成形金型として光学素子成形用型の上型とした。一方、成形面部を近似半径が200mmの非球面形状の成形面として加工して、上型と同様に成膜したものを作製して下型とした。
この上型と下型とからなる光学素子成形用型の間に、硝材SK11(転移点温度:535℃、軟化点温度:630℃)のプリフォームを載置して、押圧しながら加熱を行った後冷却してレンズ等の光学素子を成形した。このようなプレス工程を10000回以上繰り返しても、粒径の異なる基材部と成形面部との間で剥離は発生しなかった。
本実施例では、上記実施形態において、基材部用粉体材料6として粒径1〜5μmのWC−3%クロム(以下、Cr)、成形面部用粉体材料7として平均粒径0.3μmの超微粒粉体WCを用いて焼結を行った。このときの焼結条件は、加圧力を8kN/cm、パルス電流を2000Aとして加熱温度を1700℃とした。
こうして作製したプレス成形金型用複合材料の成形面部を所定の非球面形状の深い凹面形状に加工し、ダイヤモンド砥粒等を用いて成形面を最大表面粗さRmaxが0.04μm以下となるように鏡面研磨加工し、その後、表面に離型膜を成膜したものを、プレス成形金型として光学素子成形用型の下型とした。
また、上型は、上記実施例1と同様の方法で作製した曲率半径120mmの凹型とした。
このとき、作製したプレス成形金型用複合材料は、成形面部用粉体材料の平均粒径が実施例1に比べて小さい超微粒の粉体なので、成形面部の鏡面性を向上することができた。
この上型と下型とからなる光学素子成形用型の間に,硝材LaSF03(転移点温度:730℃、軟化点温度:808℃)のプリフォームを載置して、押圧しながら加熱を行った後冷却してレンズ等の光学素子を成形した。このようなプレス工程を1000回繰り返した後、成形面のみを再加工して離型膜を成膜した。
さらに、このようなサイクルを100回繰り返しても基材部の劣化は見られなかった。Crを基材部用粉体材料に僅かに添加したため、耐炭化性、研削加工性を向上させることができた。
一方、比較例として平均粒径0.5μm以下のWC粉体のみを従来の技術によって焼結した金型材料をさらに加工して作製したプレス成形金型を用いて同様にプレス成形を行った場合、10回の繰り返しで基材部の酸化が進行してしまい使用できなくなってしまった。
本実施例では、上記実施形態において、基材部用粉体材料6として平均粒径2μmの炭化クロム(以下、CrC)−5%ニッケル(以下、Ni)、成形面部用粉体材料7として平均粒径0.3μmのCrCを用いて焼結を行った。このときの焼結条件は、加圧力を6kN/cm、パルス電流を2000Aとして加熱温度を1500℃とした。
こうして作製したプレス成形金型用複合材料の成形面部を所定の浅い凹面形状に加工し、ダイヤモンド砥粒等を用いて成形面を最大表面粗さRmaxが0.05μm以下となるように鏡面研磨加工したものをプレス成形金型として光学素子成形用型の下型とした。また、成形面部を曲率半径が120mmの凹形状になるように加工して成形面としたものを作製して上型とした。
このプレス成形金型は、成形面部用粉体材料をCrCとしたので、プレス成形する光学素子が高融点のガラスでも金型が酸化することなく、また、成形面に離型膜を形成しなくても光学素子の離型性に優れた成形を行うことができた。
なお、上記各実施例では、粉体材料の材質と所望するプレス成形金型用複合材料の大きさ等を考慮して加圧力を6〜8kN/cmとしているが、これに限らず、緻密化されたものを得るためには4kN/cm以上が好ましい。
本発明の一実施形態に係るプレス成形金型用複合材料及びプレス成形金型を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るプレス成形金型用複合材料を作製するための放電プラズマ焼結装置の要部を断面とした構成図である。 本発明の一実施形態に係るプレス成形金型用複合材料及びプレス成形金型の一部断面を示す拡大図である。
符号の説明
1 プレス成形金型用複合材料
2 成形面部
3 基材部
5 プレス成形金型
6 基材部用粉体材料
7 成形面部用粉体材料
16 成形外枠
17 圧粉体
18 上パンチ(パンチ部材)
20 下パンチ(パンチ部材)

Claims (8)

  1. 成形面を有する成形面部と該成形面部と一体に接合される基材部とからなるプレス成形金型を作製するためのプレス成形金型用複合材料の製造方法であって、
    基材部用粉体材料と成形面部用粉体材料とを順に充填して同時に焼結する工程を備え、
    該基材部用粉体材料と該成形面部用粉体材料とが互いに異なる平均粒径からなるとともに同一又は近似の組成を有することを特徴とするプレス成形金型用複合材料の製造方法。
  2. 前記基材部用粉体材料の平均粒径が、前記成形面部用粉体材料の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のプレス成形金型用複合材料の製造方法。
  3. 前記成形面部用粉体材料の平均粒径が、1μm以下であることを特徴とする請求項2に記載のプレス成形金型用複合材料の製造方法。
  4. 前記基材部用粉体材料及び前記成形面部用粉体材料が、タングステン、クロム、ニッケル、或いはコバルトのうち少なくとも一つの金属を備える超硬合金、又は、クロム、アルミニウム、チタン、或いはシリコンのうち少なくとも一つを備える酸化物、窒化物、炭化物、或いは硼化物のうち少なくとも一つの化合物を備えるセラミックス若しくはサーメットであることを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載のプレス成形金型用複合材料の製造方法。
  5. 前記基材部用粉体材料及び前記成形面部用粉体材料を筒状に形成された成形外枠の内部に順に充填し、
    該成形外枠の両端から前記基材部用粉体材料と前記成形面部用粉体材料とを一対のパンチ部材にて圧縮して圧粉体とし、
    該圧粉体に前記一対のパンチ部材を介して電圧を印加して通電焼結することを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載のプレス成形金型用複合材料の製造方法。
  6. 前記成形外枠及び前記一対のパンチ部材が、カーボンで構成されていることを特徴とする請求項5に記載のプレス成形金型用複合材料の製造方法。
  7. 請求項1から6の何れか一つに記載のプレス成形金型用複合材料の製造方法によって製造されていることを特徴とするプレス成形金型用複合材料。
  8. 請求項7に記載のプレス成形金型用複合材料を用いて作製されていることを特徴とするプレス成形金型。
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