JP3481815B2 - 電気アプセッタ用極板の製造方法 - Google Patents

電気アプセッタ用極板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気アプセッタ用極
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気アプセッタは自動車のエンジンバル
ブ等の鍛造製品の製造に利用されている。図2に電気ア
プセッタによってエンジンバルブを製造する方法を示
す。このエンジンバルブの製造方法では、鍛造部材10
の先端部側をスライド可能に支持するチャック12と、
鍛造部材10の後端部を支持して鍛造部材10を前方に
押し出す油圧シリンダ14等を有する駆動部15と、鍛
造部材10の前端面が当接する極板16と、極板16と
チャック12との間で通電させる電流供給部18と、極
板16を支持する銅板20とを有する。
【0003】前記電流供給部18は銅板20とチャック
12に各々接続する。これにより、チャック12、鍛造
部材10、極板16および銅板20を介して閉回路が形
成される。電気アプセッタでは鍛造部材10の前端面を
極板16に当接した後、電流供給部18からこの閉回路
に大電流を流すことにより、鍛造部材10を極板16と
の接点部分から加熱し、鍛造部材10の先端部が高温に
なって赤くなったところで、駆動部15により鍛造部材
10を徐々に前方に押し出し、鍛造部材10の先端部を
球状に膨出させる。図3は電気アプセッタにより鍛造部
材10の先端部10aが球状に膨らんだ状態を示す。こ
の状態で、鍛造型に移して鍛造することにより図4に示
すような所定形状のエンジンバルブ22を得ることがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように電気アプ
セッタ法では、鍛造部材10を極板16に押し当てて鍛
造部材10に電流を流し、鍛造部材10を900℃〜1
000℃といった高温まで加熱するから、極板16は鍛
造部材10を押圧する圧力に耐えることができ、かつ鍛
造部材10を加熱する高温に耐えることができるもので
なければならない。通常、エンジンバルブの製造で使用
されている極板16は耐熱性等の問題からステンレス系
の素材によって作製されたものである。
【0005】しかしながら、極板16は鍛造部材10に
よって10〜30kg/cm2といった高圧で押圧されること
と、高温の鍛造部材10が接して加熱されることによ
り、極板16の表面に押し跡ができ、何回も繰り返して
アプセットしていくと、極板16の表面にすじ状の凹凸
ができるため、一定回数アプセットしたところで極板1
6を交換しなければならない。図5は多数回アプセット
した極板16の状態を示す説明図である。図のように、
実際には極板16の表面上で鍛造部材10を当接する部
位を順次変えて極板16の表面全体を使用してアプセッ
トするのであるが、このようにしていくと極板16の表
面にすじ状に凹凸が形成されるようになる。エンジンバ
ルブのアプセットで使用している極板は従来、2000
回程度アプセットしたところで交換している。
【0006】また、最近のエンジンバルブはエンジンの
多気筒化とともに小型になる傾向にあり、鍛造部材も従
来品では径8.15mmであったものが径4.15mm
となるといったように、より細径の鍛造部材が使用され
るようになってきた。このため、極板に作用する圧力が
高くなって極板が傷みやすくなり極板の寿命が短くなっ
たり、極板に形成された凹凸によって鍛造部材の膨出部
分の形状が悪くなって鍛造時に所定の成形精度が得られ
なくなるという問題がある。細径で小型のエンジンバル
ブを成形するような場合には従来にくらべて、極板の表
面にできた凹凸によって不良が発生しやすくなる。
【0007】また、極板16は高温に加熱された鍛造部
材10が押接されることにより表面が酸化されるから、
これによってアプセット時における通電時間が長くな
り、生産効率が低下するという問題がある。また、極板
16の表面に形成された酸化被膜が溶融された鍛造部材
10の膨出部分に混入すると、製品の重大な欠陥原因に
なるという問題もある。
【0008】本発明はこれらの問題を解消すべくなされ
たものであり、その目的とするところは、電気アプセッ
タに使用する極板の長寿命化を図るとともに、電気アプ
セッタにより製造する製品の品質を向上させることので
きる電気アプセッタ用極板の製造方法を提供するにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、導電性を有する
支持板に一方の面当接して支持され、他方の面に鍛造
部材の端面押接されて鍛造部材と支持板との間に大電
されることにより鍛造部材を端面から加熱する電
気アプセッタ用極板の製造方法において、前記鍛造部材
が押接される面側に配されるセラミックス層となる導電
性セラミックスの圧粉体と、前記支持板に当接する面側
に配される金属層となる金属の圧粉体と、前記セラミッ
クス層と前記金属層との中間に配される熱応力等を緩和
する緩衝層となる、前記導電性セラミックスと前記金属
層を構成する金属とを混合した混合組成体からなる圧粉
体とを積層し、この圧粉体を放電プラズマ焼結装置に装
填して、パルス通電焼結法により一体成形することを特
徴とする。また、前記セラミックス層を構成する導電性
セラミックスとして超硬合金を用いると、また、前記
セラミックス層を構成する導電性セラミックスとして
化ホウ素、炭化ケイ素、サーメットを用いることを特徴
とする。また、前記緩衝層として、前記セラミックス層
から前記金属層にかけて組成が階段的に変化する複数の
層によって形成されたものを用いることを特徴とする。
また、前記金属層を構成する圧粉体にかえて、バルク状
の固体を用いることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。図1は本発明に係る電気アプセッタ用
極板の製造方法によって得られた電気アプセッタ用極板
の構成を示す説明図である。実施形態の電気アプセッタ
用極板30は、鍛造部材10の端面が当接するセラミッ
クス層32と、極板を支持する支持体である銅板20に
当接する金属層である銅層34と、セラミックス層32
と銅層34の中間に介在してこれらセラミックス層32
と銅層34を一体化する緩衝層36とからなる。
【0011】セラミックス層32は導電性セラミックス
によって構成することを特徴とする。本実施形態ではセ
ラミックス層32を超硬合金によって形成しているが、
セラミックス層32は、炭化ホウ素、炭化ケイ素、サー
メット等の導電性セラミックスを使用することができ
る。サーメットは炭化物(TiC 、WC、TaC 、NbC)などを
ニッケル、コバルト、クロム、ジルコニウム等で焼結し
たものである。極板の金属層として銅層34を使用する
のは、従来の電気アプセッタでは極板の支持体として電
気的導通性の良い銅板20を使用していることから、銅
板20との接触性を良好とし極板の電気的導通性を向上
させるためである。セラミックス層32と銅層34の中
間に緩衝層36を介在させる構造としたのは、セラミッ
クス層32と銅層34の熱膨張係数の相違による熱応力
の発生等を緩和し極板を安定的に使用できるようにする
ためである。
【0012】実施形態の極板ではセラミックス層32と
して(WC−30%Co)の超硬合金を使用し、緩衝層
36として(WC−30%Co)と(Cu)を1:1で
混合した混合組成体を使用した。各層の厚さはセラミッ
クス層32が20mm、緩衝層36が30mm、銅層3
4が20mmである。(WC−30%Co)の超硬合金
によって形成したセラミックス層32はステンレス等と
同等の導電性を有し、10〜30kg/cm2程度の高圧に十
分耐えることができ、さらに900℃〜1000℃とい
った高温にも耐えることができることから、鍛造部材の
電気アプセットに好適に使用することができる。
【0013】以下に従来のステンレスを極板に使用した
場合と、本実施形態の3層構造の極板を使用した場合と
で、同一の鍛造部材を電気アプセットした際の実験デー
タを示す。実験は電気アプセットした回数ごとに極板に
印加する電圧とそのときの電流および鍛造部材を極板に
押圧する際の油圧を測定したものである。なお、比較例
の極板は直径90mmのもの、本実施形態の極板は直径
30mmのものである。鍛造に使用した素材は耐熱鋼SU
H3、電気アプセット時の極板の温度は約950℃であ
る。なお、鍛造に使用する耐熱鋼としてはSUH11 、SUH3
5 、SUH36 等がある。
【0014】上記極板を使用して電気アプセット実験を
行った結果、従来の極板を使用した場合は2100回ま
での電気アプセットが可能であり、本実施形態の極板を
使用した場合は5400回までの電気アプセットが可能
であった。なお、電気アプセットができる限界は電気ア
プセット後の鍛造部材が良品として鍛造できる状態とし
た。
【0015】表1は従来の極板を使用した場合の測定デ
ータである。
【表1】
【0016】表2は本実施形態の極板を使用した場合の
測定データである。
【表2】
【0017】上記試験から、実施形態の電気アプセッタ
用極板は従来の極板の2倍以上の耐久性を有し、電気ア
プセッタ用極板として好適に使用できることが確かめら
れた。実験では実施形態の極板として比較例の極板より
も小径のものを使用したから、同一径のもので比較する
とさらに多数回の電気アプセットが可能である。また逆
に、所定回数の電気アプセットを行うには本実施形態の
極板を使用すれば、従来の極板よりも小径のもので済ま
すことができる。また、実験から本実施形態の極板を使
用すると電流値が高くなることが認められた。このこと
は、本実施形態の極板の方が高温酸化しにくいことを意
味するものと思われる。
【0018】なお、上記実施形態ではセラミックス層3
2に用いる超硬合金として(WC−30%Co)を使用
したが、Coの含有量はこの実施形態に限定されるもの
ではなく、含有量0.5〜30%程度の範囲で適宜調整
することができる。実施形態の電気アプセッタ用極板は
超硬合金と銅層と、超硬合金と(Cu)の混合層の3層
構造をなす。このように、厚さ方向に組成の異なる層構
成を有する複合素材として耐久性を有する極板を作製す
る方法として、実施形態の電気アプセッタ用極板は放電
プラズマ焼結法を利用して作製した。
【0019】放電プラズマ焼結法とは放電プラズマ焼結
装置を用いて酸化物微粒子の焼結を行うものである。本
発明に係る電気アプセッタ用極板は、導電性セラミック
ス及び/またはWC−Co系超硬合金との間に緩衝層と
して混合中間層を有し、金属層側粉末と傾斜構造を配し
た焼結を行って得られる。放電プラズマ焼結、放電焼結
及び通電焼結などのON-OFFパルス通電による焼結法を利
用して粉体を圧縮して圧粉体とし、この圧粉体にパルス
状電流を通電すると共に、そのピーク電流とパルス幅と
を制御して材料温度を制御しつつ圧縮焼結する。粉体粒
子間隙に生じる放電現象を利用し、放電プラズマ、放電
衝撃圧力などによる粒子表面の浄化活性化作用及び電場
に生じる電解拡散効果やジュール熱による熱拡散効果、
加圧による塑性変形力などが焼結の駆動力となり焼結ま
たは焼結接合を促進するものである。なお、前記金属層
は粉末原料でなくバルク状の固体でもよい。
【0020】図6に放電プラズマ焼結装置の概略構成を
示す。放電プラズマ焼結装置40は圧粉体41を装填す
る成形用ダイ42及び上下一対の圧縮通電用パンチ4
3、44を有している。圧縮通電用パンチ43、44は
加圧機構52により駆動される冷却水路48a、48b
を内蔵する上下一対の通電加圧パンチ電極45、46に
よりパルス電流が供給される。
【0021】圧粉体41にパルス電流を供給するため成
形用ダイ42及び圧縮通電用パンチ43、44は導電性
部材で構成されており、圧縮通電用パンチ43、44は
通電加圧パンチ電極45、46内に設けられた図示しな
い給電素子を介して焼結用電源50に接続されている。
焼結用電源50により発生したパルス電流が成形用ダイ
42、圧縮通電用パンチ43、44を介して圧粉体41
を流れるように構成されている。この通電部は水冷真空
チャンバー47に収容されており、チャンバー内部は雰
囲気制御機構54により所定の真空度を維持するか、ア
ルゴンガス等の不活性ガス雰囲気、大気雰囲気とされ
る。
【0022】成形用ダイ42及び圧縮通電用パンチ4
3、44は所望の焼結体形状に応じた形状に構成するこ
とができるが、ここでは成形用ダイ42及び圧縮通電用
パンチ43、44は円柱状に構成されており、本実施形
態では円柱ペレット状の焼結体が得られる。なお、スト
レート状及び/またはステップ状、テーパ状部分を有す
る外形を持ち、温度勾配を発生付与することもできる。
成形用ダイ42及び圧縮通電用パンチ43、44は導電
性を持つグラファイトで構成されているが、導電性と耐
熱性及び加圧に耐え得る強度を持つものであれば他の材
質、たとえば導電性セラミックス等で構成しても良い。
図6に示す制御装置51は加圧機構52、焼結用電源5
0、雰囲気制御機構54、水冷却機構55及び温度計測
装置56を駆動制御するものである。制御装置51は加
圧機構52を駆動し圧縮通電用パンチ43、44が所定
の圧縮圧力で圧粉体41を圧縮するよう構成されてい
る。
【0023】圧粉体41の温度は成形用ダイ42に取り
付けられた熱電対または放射温度計などにより検出され
る。検出値は制御装置51に入力され所定の制御プログ
ラムに基づいて焼結用電源50を駆動しパルス電流を発
生させる。パルス電流の周期は300Hz乃至30KH
zとすることができるが電源価格の点から低周波電源が
推奨される。加熱温度は適宜調整する必要があり、原料
粉末の種類によって異なるが、通常は数百〜1000℃
以上、好ましくは800〜1300℃程度とする。制御
装置51は圧粉体41の温度検出値があらかじめ設定さ
れた昇温曲線と一致するよう電流、電圧値を調節するよ
う構成されている。
【0024】このようなパルス通電法を用いた放電プラ
ズマ焼結装置などの通電焼結法は圧粉体自体の自己発熱
となるジュール熱を直接利用しているため、誘導加熱あ
るいは輻射加熱を用いた従来焼結法にくらべて高い熱効
率を有している。また、パルス状電圧・電流を印加する
ことによって粉体粒子間の空隙で放電現象を生じさせ放
電にともなう局所的な高温により粒子間のネック形成を
促進させ、かつ粒成長を抑制することが可能である。そ
のため通常の直流・交流を用いた焼結方法より、高効率
かつ短時間で焼結体を作製できるという利点がある。
【0025】実施形態の電気アプセッタ用極板は、セラ
ミックス層32を構成する(WC−0.5〜30%C
o)の粉末と、緩衝層36を構成する(WC−0.5〜
30%Co)粉末と(Cu)粉末を体積比で1:1の割
合で混合した粉末と、銅層34を構成する銅粉末とを各
々極板形状に合わせて圧粉体とし、上記の放電プラズマ
焼結法により一体化したものである。
【0026】こうして得られた電気アプセッタ用極板
は、セラミックス層32と緩衝層36と銅層34が強固
に一体焼結され、緩衝層36がセラミックス層32と銅
層34の中間にあって緩衝作用をなすことにより、セラ
ミックス層32に鍛造部材が押接されて極板が高温にな
った場合でもクラック等が発生せず、安定的に使用する
ことができる。また、セラミックス層32の表面が(W
C−0.5〜30%Co)の超硬合金の焼結体として構
成されることによって、高硬度でかつ高耐熱性を有する
ことから極板表面が酸化せず、また高圧で加圧された場
合でも極板の表面に凹凸が形成されにくくなり、セラミ
ックス特有の平滑面にアプセットされることにより、良
品の鍛造品を得ることができる。
【0027】なお、放電プラズマ焼結法は異種組成の素
材を一体焼結させる方法として好適に利用できる方法で
あり、対象とする素材や層構成がとくに限定されるもの
ではない。上記例ではセラミックス層32として焼結に
よる超硬合金を使用したが、前述した炭化ホウ素、炭化
ケイ素、といった導電性セラミックスを使用する場合
も、これらセラミックス粉末と、セラミックス粉末と銅
粉末と、銅粉末の3層構造に粉末成形し、放電プラズマ
焼結法によって一体成形することができる。これらのセ
ラミックスを使用することにより、セラミックス特有の
高耐圧、高耐熱性を利用して好適な電気アプセッタ用極
板として提供することができる。
【0028】また、銅層34は支持板20に使用する銅
板に合わせて形成したもので、銅以外の支持板、たとえ
ば銅合金といった金属材を使用する場合はその支持板の
金属材と同材料を用いて形成すればよい。もちろん、支
持板20とは異なる金属を用いて金属層とすることも可
能である。また、上記実施形態の電気アプセッタ用極板
はセラミックス層32と銅層34と緩衝層36の3層構
造としたが、セラミックス層32と銅層34の中間の緩
衝層36を複数の層に形成し、セラミックス層32から
銅層34へ組成が階段的に変化するように設定すること
により、組成変化の度合いを小さくして一体化すること
も可能である。さらに、セラミックス層32から銅層3
4への組成が連続的に変化する傾斜組成の極板として形
成することも可能である。
【0029】なお、電気アプセッタ用極板は上述したよ
うな放電プラズマ焼結法による他に、熱間等方圧加圧焼
結法(HIP:アルゴンなどのガスを圧力媒体として等
方的に加圧しながら焼成を行う方法)、あるいはホット
プレス焼結法(HP:一軸方向に加圧しながら焼成を行
う方法)を利用して作製することも可能である。
【0030】これらの導電性セラミックスを使用した電
気アプセッタ用極板は、高耐圧性、高耐熱性により、最
近使用されている細径の鍛造部材を用いたエンジンバル
ブの製造にも好適に利用することができる。なお、本発
明に係る電気アプセッタ用極板はエンジンバルブの製造
に限らず、電気アプセットして鍛造形成する製品に同様
に適用できるものであり、電気アプセットが安定してか
つ良好な表面状態を維持してなされることから良質の鍛
造品を得ることができ、また極板の長寿命化を図ること
ができ製造コストを好適に引き下げることができる等の
効果を奏するものとなる。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る電気アプセッタ用極板の製
造方法によれば、上述したように、従来の電気アプセッ
タ用極板にくらべて高圧に耐えかつ高耐熱性を有する
気アプセッタ用極板を得ることができ、電気アプセット
時に極板表面が損傷する度合いを小さくすることがで
き、極板の長寿命化を図ることができるとともに、良好
な電気アプセットを可能にして良質な鍛造品を製造する
ことを可能にする電気アプセット用極板を提供すること
ができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気アプセッタ用極板の一実施形
態の構造を示す断面図である。
【図2】鍛造部材を電気アプセットする方法を示す説明
図である。
【図3】電気アプセットにより鍛造部材の端部に膨出部
が形成された様子を示す説明図である。
【図4】鍛造部材によって形成するエンジンバルブの例
である。
【図5】多数回電気アプセットした状態の極板を示す説
明図である。
【図6】放電プラズマ焼結法により焼結体を得る方法を
示す説明図である。
【符号の説明】
10 鍛造部材 12 チャック 14 油圧シリンダ 15 駆動部 16 極板 18 電流供給部 20 支持板 30 電気アプセッタ用極板 32 セラミックス層 34 銅層 36 混合層 41 圧粉体 42 成形用ダイ 43、44 圧縮通電用パンチ 51 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F01L 3/24 F01L 3/24 D (72)発明者 古畑 肇 長野県長野市稲里町中氷鉋892−1 リ ビングパル峯101号 (72)発明者 西山 文毅 長野県長野市丹波島2−2−3 (72)発明者 鴇田 正雄 東京都港区西新橋3丁目20番4号 住友 石炭鉱業株式会社内 (72)発明者 園田 雅之 東京都港区西新橋3丁目20番4号 住友 石炭鉱業株式会社内 (72)発明者 小田切 吉治 長野県長野市北尾張部221−16 (56)参考文献 特開 昭62−220239(JP,A) 特開 平6−196828(JP,A) 特開 平5−286776(JP,A) 特開 平3−157989(JP,A) 特開 平8−41508(JP,A) 実開 昭61−97341(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21J 1/00 - 13/14 B21J 17/00 - 19/04 B21K 1/00 - 31/00 B22F 1/00 - 8/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有する支持板に一方の面当接
    して支持され、他方の面に鍛造部材の端面押接され
    鍛造部材と支持板との間に大電流されることにより
    鍛造部材を端面から加熱する電気アプセッタ用極板の製
    造方法において、 前記鍛造部材が押接される面側に配されるセラミックス
    層となる導電性セラミックスの圧粉体と、 前記支持板に当接する面側に配される金属層となる金属
    の圧粉体と、 前記セラミックス層と前記金属層との中間に配される
    応力等を緩和する緩衝層となる、前記導電性セラミック
    スと前記金属層を構成する金属とを混合した混合組成体
    からなる圧粉体とを積層し、 この圧粉体を放電プラズマ焼結装置に装填して、パルス
    通電焼結法により一体成形する ことを特徴とする電気ア
    プセッタ用極板の製造方法
  2. 【請求項2】 前記セラミックス層を構成する導電性セ
    ラミックスとして超硬合金を用いることを特徴とする請
    求項1記載の電気アプセッタ用極板の製造方法
  3. 【請求項3】 前記セラミックス層を構成する導電性セ
    ラミックスとして炭化ホウ素、炭化ケイ素、サーメット
    を用いることを特徴とする請求項1記載の電気アプセッ
    タ用極板の製造方法
  4. 【請求項4】 前記緩衝層として、前記セラミックス層
    から前記金属層にかけて組成が階段的に変化する複数の
    層によって形成されたものを用いることを特徴とする請
    求項1、2または3記載の電気アプセッタ用極板の製造
    方法
  5. 【請求項5】 前記金属層を構成する圧粉体にかえて、
    バルク状の固体を用いることを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載の電気アプセッタ用極板の製造方
JP06967697A 1997-03-24 1997-03-24 電気アプセッタ用極板の製造方法 Expired - Lifetime JP3481815B2 (ja)

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