JPH10266816A - 焼結バルブシート部材及びその製造方法 - Google Patents
焼結バルブシート部材及びその製造方法Info
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- JPH10266816A JPH10266816A JP7022797A JP7022797A JPH10266816A JP H10266816 A JPH10266816 A JP H10266816A JP 7022797 A JP7022797 A JP 7022797A JP 7022797 A JP7022797 A JP 7022797A JP H10266816 A JPH10266816 A JP H10266816A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 機械的強度、耐摩耗性、耐熱性等を向上させ
た焼結バルブシート部材及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 鉄系の焼結合金からなる本体層12とシ
ート面層13とを厚み方向に積層して加圧下で放電させ
ながら焼結することにより、両層12、13を互いに拡
散接合させながら焼成し、これら本体層12及びシート
面層13のそれぞれの密度比を0.95〜1.00の範
囲とした。
た焼結バルブシート部材及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 鉄系の焼結合金からなる本体層12とシ
ート面層13とを厚み方向に積層して加圧下で放電させ
ながら焼結することにより、両層12、13を互いに拡
散接合させながら焼成し、これら本体層12及びシート
面層13のそれぞれの密度比を0.95〜1.00の範
囲とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、内燃機関用
のバルブシート部材として好適に用いられ、機械的強
度、耐摩耗性、耐熱性等に優れた高密度の焼結バルブシ
ート部材及びその製造方法に関するものである。
のバルブシート部材として好適に用いられ、機械的強
度、耐摩耗性、耐熱性等に優れた高密度の焼結バルブシ
ート部材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、ガソリンエンジンのバルブシー
ト部材付近の断面を示しており、バルブシート部材1
は、シリンダヘッド2の吸気通路3と排気通路4とのそ
れぞれの開口部に設けられ、往復運動するバルブ5と当
接し、バルブ5がバルブシート部材1と接触している時
に混合気が爆発して高圧になる燃焼室6の気密を保持す
る役割を有する。また同時に、加熱されるバルブ5の熱
を逃がし、当該バルブ5の過熱を防止する役割も求めら
れる。図中符号7はシリンダ8内を往復移動させられる
ピストンを示し、符号9は点火プラグを示す。
ト部材付近の断面を示しており、バルブシート部材1
は、シリンダヘッド2の吸気通路3と排気通路4とのそ
れぞれの開口部に設けられ、往復運動するバルブ5と当
接し、バルブ5がバルブシート部材1と接触している時
に混合気が爆発して高圧になる燃焼室6の気密を保持す
る役割を有する。また同時に、加熱されるバルブ5の熱
を逃がし、当該バルブ5の過熱を防止する役割も求めら
れる。図中符号7はシリンダ8内を往復移動させられる
ピストンを示し、符号9は点火プラグを示す。
【0003】このバルブシート部材1の材料としては、
本体層とバルブが当接するシート面層との二層構造とさ
れ、本体層としては、例えば、JIS規格表示でSUH
−4等の耐熱鋼、もしくは、Fe−2wt%Cr−0.7
wt%C等の鉄系焼結合金が適用され、シート面層として
は、耐摩耗性等に優れた、例えばFe−3wt%Mo−
2wt%Co−1.5wt%Cr−1.0wt%C−
0.5wt%Ni等の鉄系焼結合金中に、10wt%程度
のFe−60wt%Mo等の硬質粒子を分散させた焼結合
金が用いられている。この種の焼結合金は鋼等の溶製材
と比較して異種粉末を混合することができる等、合金設
計の自由度が大きいという優れた特徴を有している。
本体層とバルブが当接するシート面層との二層構造とさ
れ、本体層としては、例えば、JIS規格表示でSUH
−4等の耐熱鋼、もしくは、Fe−2wt%Cr−0.7
wt%C等の鉄系焼結合金が適用され、シート面層として
は、耐摩耗性等に優れた、例えばFe−3wt%Mo−
2wt%Co−1.5wt%Cr−1.0wt%C−
0.5wt%Ni等の鉄系焼結合金中に、10wt%程度
のFe−60wt%Mo等の硬質粒子を分散させた焼結合
金が用いられている。この種の焼結合金は鋼等の溶製材
と比較して異種粉末を混合することができる等、合金設
計の自由度が大きいという優れた特徴を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におけ
るエンジンの高出力化、高回転化、高効率化等に伴い、
燃焼室の温度が上昇する傾向にあり、バルブシート部材
に対しても機械的強度の向上のみならず、より一層の耐
摩耗性、耐熱性、高熱伝導性等が求められてきている
が、従来の前記材料からなるバルブシート部材では、そ
の特性向上に限界があった。この場合、より耐摩耗性等
の性能に優れる高性能合金を適用することが考えられる
が、コスト増加を余儀なくされる。一方、Fe系材料で
は対応できないような極めて厳しい条件下で使用される
場合は、高価なCo系の耐熱材料が要求されることがあ
るが、これを粉末冶金で製造する場合、原料となるCo
合金粉が硬く、プレス成型時に粉末が固まり難いととも
に、通常の条件では焼結され難く、このため、強度が低
い、高密度のものが得られない、といった問題がある。
るエンジンの高出力化、高回転化、高効率化等に伴い、
燃焼室の温度が上昇する傾向にあり、バルブシート部材
に対しても機械的強度の向上のみならず、より一層の耐
摩耗性、耐熱性、高熱伝導性等が求められてきている
が、従来の前記材料からなるバルブシート部材では、そ
の特性向上に限界があった。この場合、より耐摩耗性等
の性能に優れる高性能合金を適用することが考えられる
が、コスト増加を余儀なくされる。一方、Fe系材料で
は対応できないような極めて厳しい条件下で使用される
場合は、高価なCo系の耐熱材料が要求されることがあ
るが、これを粉末冶金で製造する場合、原料となるCo
合金粉が硬く、プレス成型時に粉末が固まり難いととも
に、通常の条件では焼結され難く、このため、強度が低
い、高密度のものが得られない、といった問題がある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、機械的強度、耐摩耗性、耐熱性等を向上させた
焼結バルブシート部材及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
あって、機械的強度、耐摩耗性、耐熱性等を向上させた
焼結バルブシート部材及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような焼結バルブシート部材及びその
製造方法を採用した。すなわち、本発明の焼結バルブシ
ート部材は、本体層とバルブが当接するシート面層とが
拡散接合により積層されてなり、少なくともシート面層
が、密度比0.95〜1.00の焼結合金からなること
を特徴とする。
に、本発明は次のような焼結バルブシート部材及びその
製造方法を採用した。すなわち、本発明の焼結バルブシ
ート部材は、本体層とバルブが当接するシート面層とが
拡散接合により積層されてなり、少なくともシート面層
が、密度比0.95〜1.00の焼結合金からなること
を特徴とする。
【0007】通常の焼結体では、焼結体中に気孔が5〜
20%程度存在しているために、その密度は理論密度で
ある真密度よりかなり小さく、その比は0.80〜0.
95程度である。この気孔を減少させれば、焼結体を極
めて緻密にすることができる。そこで、バルブシート部
材を本体層とバルブが当接するシート面層との積層構造
とし、少なくともシート面層の焼結密度の真密度に対す
る比を0.95〜1.00とし、その機械的強度、耐摩
耗性、耐熱性及び各層の接合強度を向上させたものであ
る。
20%程度存在しているために、その密度は理論密度で
ある真密度よりかなり小さく、その比は0.80〜0.
95程度である。この気孔を減少させれば、焼結体を極
めて緻密にすることができる。そこで、バルブシート部
材を本体層とバルブが当接するシート面層との積層構造
とし、少なくともシート面層の焼結密度の真密度に対す
る比を0.95〜1.00とし、その機械的強度、耐摩
耗性、耐熱性及び各層の接合強度を向上させたものであ
る。
【0008】この場合、層をなす構造であるので、シー
ト面層をいわゆる高性能合金とし、本体層には比較的安
価な合金を使用することができる。また、本体層は、焼
結材によって構成してもよいし、溶製材によって構成し
てもよい。特に強度や剛性等に優れた鋼、または熱伝導
性に優れた銅合金とすることもでき、鋼とすることによ
り、バルブシートとしての機械的強度がさらに高めら
れ、銅合金とすることにより、熱伝導性を良くして耐熱
性が向上させられる。さらに、前記シート面層に、その
基材となる金属粒子よりも硬度の大きい硬質粒子を分散
させておくことにより、該シート面層の硬度を高め、耐
摩耗性を一層向上させることができる。
ト面層をいわゆる高性能合金とし、本体層には比較的安
価な合金を使用することができる。また、本体層は、焼
結材によって構成してもよいし、溶製材によって構成し
てもよい。特に強度や剛性等に優れた鋼、または熱伝導
性に優れた銅合金とすることもでき、鋼とすることによ
り、バルブシートとしての機械的強度がさらに高めら
れ、銅合金とすることにより、熱伝導性を良くして耐熱
性が向上させられる。さらに、前記シート面層に、その
基材となる金属粒子よりも硬度の大きい硬質粒子を分散
させておくことにより、該シート面層の硬度を高め、耐
摩耗性を一層向上させることができる。
【0009】一方、本発明の製造方法は、導電性を有す
る型内に、本体層を構成するための金属材を装填すると
ともに、シート面層を構成するための金属粉を本体層に
対して積層状に充填し、大気、吸熱性変成雰囲気、還元
性雰囲気、不活性雰囲気または真空のいずれかの雰囲気
中で、両層を加圧しつつこれらに通電することにより、
両層を加熱するとともにこれら層中に放電を発生させ、
両層の拡散接合及びシート面層の焼成を行うことを特徴
とする。
る型内に、本体層を構成するための金属材を装填すると
ともに、シート面層を構成するための金属粉を本体層に
対して積層状に充填し、大気、吸熱性変成雰囲気、還元
性雰囲気、不活性雰囲気または真空のいずれかの雰囲気
中で、両層を加圧しつつこれらに通電することにより、
両層を加熱するとともにこれら層中に放電を発生させ、
両層の拡散接合及びシート面層の焼成を行うことを特徴
とする。
【0010】この方法では、放電によって金属粉の表面
に存在する金属酸化膜が破壊され、当該表面が活性化さ
れる。したがって、比較的低温での緻密な焼結が可能に
なる。また、型によって加圧しつつ放電を生じさせてい
ることにより、焼結の進行にしたがって金属粉は当該型
に沿って変形圧縮しかつ高密度となり、寸法精度及び密
度比の高い焼結合金が得られる。この方法の場合も、本
体層を構成するための金属材は、溶製材によって構成し
てもよいし、焼結材によって構成してもよく、また、鋼
又は銅合金のいずれも使用可能である。
に存在する金属酸化膜が破壊され、当該表面が活性化さ
れる。したがって、比較的低温での緻密な焼結が可能に
なる。また、型によって加圧しつつ放電を生じさせてい
ることにより、焼結の進行にしたがって金属粉は当該型
に沿って変形圧縮しかつ高密度となり、寸法精度及び密
度比の高い焼結合金が得られる。この方法の場合も、本
体層を構成するための金属材は、溶製材によって構成し
てもよいし、焼結材によって構成してもよく、また、鋼
又は銅合金のいずれも使用可能である。
【0011】また、金属粉の充填から成形、加圧下での
放電による焼結までを単一の型内で行うのではなく、予
め、各層を構成するための複数種の金属粉を層状に加圧
成形してなる積層成形体を形成しておき、該積層成形体
を導電性を有する型内に装填して、加圧しながら放電を
生じさせて焼結するようにしてもよい。この場合、導電
性を有する型内に前記積層成形体を装填する代わりに、
該積層成形体を仮焼成しておき、その仮焼体を装填して
放電焼結することも可能である。
放電による焼結までを単一の型内で行うのではなく、予
め、各層を構成するための複数種の金属粉を層状に加圧
成形してなる積層成形体を形成しておき、該積層成形体
を導電性を有する型内に装填して、加圧しながら放電を
生じさせて焼結するようにしてもよい。この場合、導電
性を有する型内に前記積層成形体を装填する代わりに、
該積層成形体を仮焼成しておき、その仮焼体を装填して
放電焼結することも可能である。
【0012】また、各層を構成するための複数種の金属
粉によりそれぞれ複数種の成形体を成形しておき、これ
ら成形体を導電性を有する型内に積層状態となるように
装填して、放電焼結してもよい。これら成形体や仮焼体
を放電焼結する場合は、予め金型で加圧成形したものを
焼成するので、焼結体の収縮率を小さくすることがで
き、部材の寸法設計を容易にして、寸法精度を向上させ
ることができる。
粉によりそれぞれ複数種の成形体を成形しておき、これ
ら成形体を導電性を有する型内に積層状態となるように
装填して、放電焼結してもよい。これら成形体や仮焼体
を放電焼結する場合は、予め金型で加圧成形したものを
焼成するので、焼結体の収縮率を小さくすることがで
き、部材の寸法設計を容易にして、寸法精度を向上させ
ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態の焼結
バルブシート部材を示す断面図である。この焼結バルブ
シート部材11は、鉄系の焼結合金からなる本体層12
とシート面層13とが、厚み方向に積層されて互いに拡
散接合され、シート面層13の内周部にはバルブに当接
する当たり面14が適切な幅で形成されている。そし
て、本体層12及びシート面層13のそれぞれの密度比
は0.95〜1.00の範囲とされている。
バルブシート部材を示す断面図である。この焼結バルブ
シート部材11は、鉄系の焼結合金からなる本体層12
とシート面層13とが、厚み方向に積層されて互いに拡
散接合され、シート面層13の内周部にはバルブに当接
する当たり面14が適切な幅で形成されている。そし
て、本体層12及びシート面層13のそれぞれの密度比
は0.95〜1.00の範囲とされている。
【0014】前記本体層12の材料としては、例えば、
Crを2〜3wt%、Cを0.5〜1.0wt%含有
し、残部がFe及び不可避不純物からなる鉄系合金が好
適である。もちろん、従来と同様、SUH−4等の耐熱
鋼の溶製材を適用することも可能である。
Crを2〜3wt%、Cを0.5〜1.0wt%含有
し、残部がFe及び不可避不純物からなる鉄系合金が好
適である。もちろん、従来と同様、SUH−4等の耐熱
鋼の溶製材を適用することも可能である。
【0015】一方、前記シート面層13の材料として
は、下記の様な鉄系合金等が好適である。すなわち、エ
ンジンの吸気側に使用されるバルブシート部材の材料と
しては、例えば、Moを0.5〜2wt%、Crを0.
3〜1wt%、Cを0.7〜1.2wt%含有し、残部
がFe及び不可避不純物からなる鉄系合金に、その基材
となる金属粒子よりも硬度の大きいFe−60wt%Mo
からなる硬質粒子を2〜10wt%加えて分散させた鉄系
焼結合金、あるいは、Coを0.5〜3wt%、Cを
0.5〜1.5wt%、Niを0.5〜3wt%含有
し、残部がFe及び不可避不純物からなる鉄系合金に、
Fe−60wt%Moからなる硬質粒子を2〜10wt%加
えて分散させた鉄系焼結合金が好適である。
は、下記の様な鉄系合金等が好適である。すなわち、エ
ンジンの吸気側に使用されるバルブシート部材の材料と
しては、例えば、Moを0.5〜2wt%、Crを0.
3〜1wt%、Cを0.7〜1.2wt%含有し、残部
がFe及び不可避不純物からなる鉄系合金に、その基材
となる金属粒子よりも硬度の大きいFe−60wt%Mo
からなる硬質粒子を2〜10wt%加えて分散させた鉄系
焼結合金、あるいは、Coを0.5〜3wt%、Cを
0.5〜1.5wt%、Niを0.5〜3wt%含有
し、残部がFe及び不可避不純物からなる鉄系合金に、
Fe−60wt%Moからなる硬質粒子を2〜10wt%加
えて分散させた鉄系焼結合金が好適である。
【0016】また、排気側に使用されるバルブシート部
材の材料としては、例えば、Moを2〜5wt%、Co
を1〜15wt%、Cを0.5〜1.5wt%、Niを
0.5〜1wt%、Wを1〜3wt%、Nbを0.3〜
1wt%含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる
鉄系合金に、その基材となる金属粒子よりも硬度の大き
いCr基硬質粒子を3〜10wt%、同じくCo基硬質
粒子を3〜15wt%それぞれ加えて分散させた鉄系焼
結合金が好適である。
材の材料としては、例えば、Moを2〜5wt%、Co
を1〜15wt%、Cを0.5〜1.5wt%、Niを
0.5〜1wt%、Wを1〜3wt%、Nbを0.3〜
1wt%含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる
鉄系合金に、その基材となる金属粒子よりも硬度の大き
いCr基硬質粒子を3〜10wt%、同じくCo基硬質
粒子を3〜15wt%それぞれ加えて分散させた鉄系焼
結合金が好適である。
【0017】このように吸気側と排気側とで材料を異な
らせるのは、ガソリンエンジンでは、吸気側のバルブシ
ート部材の温度が例えば200℃程度であるのに対し
て、排気側は400〜500℃程度にもなり、排気側の
方が吸気側よりも熱の影響が大きいので、排気側に、硬
さ等の物理的特性や機械的強度、耐摩耗性、耐熱性、熱
伝導性等の性能により優れるものを使用するためであ
る。また、排気側に用いられるバルブシート部材は、当
たり面14の幅を吸気側のバルブシート部材よりも若干
広くして熱伝導をよくするとよい。
らせるのは、ガソリンエンジンでは、吸気側のバルブシ
ート部材の温度が例えば200℃程度であるのに対し
て、排気側は400〜500℃程度にもなり、排気側の
方が吸気側よりも熱の影響が大きいので、排気側に、硬
さ等の物理的特性や機械的強度、耐摩耗性、耐熱性、熱
伝導性等の性能により優れるものを使用するためであ
る。また、排気側に用いられるバルブシート部材は、当
たり面14の幅を吸気側のバルブシート部材よりも若干
広くして熱伝導をよくするとよい。
【0018】次に、上記バルブシート部材1の製造方法
について図2を参照しながら説明する。まず、導電性を
有する金属、カーボン等からなる上パンチ21及び下パ
ンチ22、ダイ23、コアロッド24等を備える型25
の内面に窒化硼素(BN)等の潤滑剤を塗布した後、本
体層用合金粉12a及びシート面層用合金粉13aを層
状に充填する。この型25は、上パンチ21と下パンチ
22とが電源26に接続されている。
について図2を参照しながら説明する。まず、導電性を
有する金属、カーボン等からなる上パンチ21及び下パ
ンチ22、ダイ23、コアロッド24等を備える型25
の内面に窒化硼素(BN)等の潤滑剤を塗布した後、本
体層用合金粉12a及びシート面層用合金粉13aを層
状に充填する。この型25は、上パンチ21と下パンチ
22とが電源26に接続されている。
【0019】次いで、型25内を大気中にそのまま、あ
るいは吸熱性変成雰囲気、還元性雰囲気、不活性雰囲気
または真空のいずれかの雰囲気とした後に、上パンチ2
1と下パンチ22との間で合金粉12a、13aを加圧
しつつこれら両パンチ21、22間に例えば10ボルト
程度の電圧をかけ数百アンペア以上のパルス電流を流す
ことにより、型を発熱させて合金粉12a、13aを加
熱するとともに型及び粉末粒子間に放電を発生させ、上
記合金粉12a、13aを焼成する。
るいは吸熱性変成雰囲気、還元性雰囲気、不活性雰囲気
または真空のいずれかの雰囲気とした後に、上パンチ2
1と下パンチ22との間で合金粉12a、13aを加圧
しつつこれら両パンチ21、22間に例えば10ボルト
程度の電圧をかけ数百アンペア以上のパルス電流を流す
ことにより、型を発熱させて合金粉12a、13aを加
熱するとともに型及び粉末粒子間に放電を発生させ、上
記合金粉12a、13aを焼成する。
【0020】以上の方法により、必要に応じて矯正加工
及び仕上げ研削等の機械加工を行って、図1に示すよう
なバルブシート部材を得ることができる。なお、型25
内を大気以外の吸熱性変成雰囲気、還元性雰囲気、不活
性雰囲気または真空のいずれかの雰囲気にする場合は、
型25全体をチャンバ(図示略)に収納しておくことが
行われる。
及び仕上げ研削等の機械加工を行って、図1に示すよう
なバルブシート部材を得ることができる。なお、型25
内を大気以外の吸熱性変成雰囲気、還元性雰囲気、不活
性雰囲気または真空のいずれかの雰囲気にする場合は、
型25全体をチャンバ(図示略)に収納しておくことが
行われる。
【0021】上記の製造方法によって、各種合金粉を用
い、焼成の温度、時間、雰囲気、及び型による加圧力を
種々変化させてバルブシート部材を製作し、その性能評
価を行った。結果を表1に示す。表中、本体層として使
用した材料のうち、はFe−2wt%Cr−0.7wt%
Cからなる焼結合金、は溶製材としてSUH−4の耐
熱鋼を使用した。また、シート面層に使用した焼結合金
A〜Eは、次の材料とした。この場合、Eは、従来方法
では焼結し難かったCo系合金であり、本実施形態の方
法による焼結を試みた。
い、焼成の温度、時間、雰囲気、及び型による加圧力を
種々変化させてバルブシート部材を製作し、その性能評
価を行った。結果を表1に示す。表中、本体層として使
用した材料のうち、はFe−2wt%Cr−0.7wt%
Cからなる焼結合金、は溶製材としてSUH−4の耐
熱鋼を使用した。また、シート面層に使用した焼結合金
A〜Eは、次の材料とした。この場合、Eは、従来方法
では焼結し難かったCo系合金であり、本実施形態の方
法による焼結を試みた。
【0022】A:Fe−1wt%Mo−0.6wt%Cr
−1wt%Cからなる鉄系合金に、Fe−60wt%Mo
からなる硬質粒子を10wt%加えて分散させたもの B:Fe−1.5wt%Co−1.1wt%C−2wt
%Niからなる鉄系合金に、Fe−60wt%Moからな
る硬質粒子を8wt%加えて分散させたもの C:Fe−3wt%Mo−8wt%Co−1wt%C−
0.7wt%Ni−2wt%W−0.5wt%Nbから
なる鉄系合金に、Cr系硬質粒子を5wt%、Co系硬質
粒子を10wt%加えて分散させたもの D:Fe−3.8wt%Mo−10wt%Co−1.2
wt%C−0.8wt%Ni−1.5wt%W−0.8wt
%Nbからなる鉄系合金に、Cr系硬質粒子を10wt
%、Co系硬質粒子を12wt%加えて分散させたもの E:Co−1wt%Ni−32wt%Cr−17wt%
W−1wt%Fe−2.5wt%CからなるCo系合金
−1wt%Cからなる鉄系合金に、Fe−60wt%Mo
からなる硬質粒子を10wt%加えて分散させたもの B:Fe−1.5wt%Co−1.1wt%C−2wt
%Niからなる鉄系合金に、Fe−60wt%Moからな
る硬質粒子を8wt%加えて分散させたもの C:Fe−3wt%Mo−8wt%Co−1wt%C−
0.7wt%Ni−2wt%W−0.5wt%Nbから
なる鉄系合金に、Cr系硬質粒子を5wt%、Co系硬質
粒子を10wt%加えて分散させたもの D:Fe−3.8wt%Mo−10wt%Co−1.2
wt%C−0.8wt%Ni−1.5wt%W−0.8wt
%Nbからなる鉄系合金に、Cr系硬質粒子を10wt
%、Co系硬質粒子を12wt%加えて分散させたもの E:Co−1wt%Ni−32wt%Cr−17wt%
W−1wt%Fe−2.5wt%CからなるCo系合金
【0023】No.1〜9までが、本実施形態の方法に
より製作したものであり、No.10は、従来例とし
て、シート面層に、Fe−3wt%Mo−2wt%Co−
1.5wt%Cr−1wt%C−0.5wtNiからなる
鉄系合金に、Fe−60wt%Moからなる硬質粒子を1
0wt%加えて分散させたものを使用し、真空中1150
℃の温度で、60分焼成して製作した。また、用途の欄
の「IN」は吸気側、「EX」は排出側に使用したこと
を示す。
より製作したものであり、No.10は、従来例とし
て、シート面層に、Fe−3wt%Mo−2wt%Co−
1.5wt%Cr−1wt%C−0.5wtNiからなる
鉄系合金に、Fe−60wt%Moからなる硬質粒子を1
0wt%加えて分散させたものを使用し、真空中1150
℃の温度で、60分焼成して製作した。また、用途の欄
の「IN」は吸気側、「EX」は排出側に使用したこと
を示す。
【0024】
【表1】
【0025】特性評価の欄の圧環荷重とは、外径35m
m、内径27mm、厚さ8mmの試験片を用いて、JI
S Z 2507に準じて圧環強さを求めたものであ
る。摩耗量とは、試験片を2000ccガソリンエンジ
ンの吸気側あるいは排気側バルブシートの形状とし、シ
リンダヘッドに圧入して、負荷をかけながらいわゆる台
上耐久試験を実施し、その摩耗量を測定したものであ
り、エンジンの回転数6000rpm、試験時間は40
0時間とした。密度比は、アルキメデス法により焼結後
の密度を測定し、その真密度(理論密度)との比を求め
た。この場合、本体層として溶製材を使用したNo.
2、4、7、9についての密度比は、本体層を除去して
測定した。
m、内径27mm、厚さ8mmの試験片を用いて、JI
S Z 2507に準じて圧環強さを求めたものであ
る。摩耗量とは、試験片を2000ccガソリンエンジ
ンの吸気側あるいは排気側バルブシートの形状とし、シ
リンダヘッドに圧入して、負荷をかけながらいわゆる台
上耐久試験を実施し、その摩耗量を測定したものであ
り、エンジンの回転数6000rpm、試験時間は40
0時間とした。密度比は、アルキメデス法により焼結後
の密度を測定し、その真密度(理論密度)との比を求め
た。この場合、本体層として溶製材を使用したNo.
2、4、7、9についての密度比は、本体層を除去して
測定した。
【0026】表1から明かなように、本実施例のバルブ
シート部材(No.1〜9)では、密度比が0.96以
上あり、圧環荷重が140kgf/mm2 以上、摩耗量
も吸気側で8μm以下、排気側で31μm以下と、従来
例のもの(No.10、11)よりも機械的強度、耐摩
耗性が向上していることがわかる。また、摩耗量測定の
ために行った台上耐久試験の排気側においては、バルブ
温度が約750℃、バルブシート部材の温度が約400
℃に昇温していたが、本実施例のバルブシート部材は特
に異常は認められず、耐熱性にも優れていることが立証
された。この場合、密度比に関しては、実用上、0.9
5以上あれば、一般的な焼結と比較して十分に機械的強
度、耐摩耗性等を向上させることができる。
シート部材(No.1〜9)では、密度比が0.96以
上あり、圧環荷重が140kgf/mm2 以上、摩耗量
も吸気側で8μm以下、排気側で31μm以下と、従来
例のもの(No.10、11)よりも機械的強度、耐摩
耗性が向上していることがわかる。また、摩耗量測定の
ために行った台上耐久試験の排気側においては、バルブ
温度が約750℃、バルブシート部材の温度が約400
℃に昇温していたが、本実施例のバルブシート部材は特
に異常は認められず、耐熱性にも優れていることが立証
された。この場合、密度比に関しては、実用上、0.9
5以上あれば、一般的な焼結と比較して十分に機械的強
度、耐摩耗性等を向上させることができる。
【0027】なお、本実施例のバルブシート部材の断面
を金属顕微鏡で観察したところ、本体層、シート面層は
相互に拡散接合され、両層及びこれらの接合部分には気
孔等がほとんど無く、極めて緻密な構造であった。した
がって、本実施形態のバルブシート部材によれば、機械
的強度、耐摩耗性及び耐熱性、及びこれらの接合部分の
接合強度を向上させることができ、部材を長寿命化し
て、その信頼性を向上させることができる。
を金属顕微鏡で観察したところ、本体層、シート面層は
相互に拡散接合され、両層及びこれらの接合部分には気
孔等がほとんど無く、極めて緻密な構造であった。した
がって、本実施形態のバルブシート部材によれば、機械
的強度、耐摩耗性及び耐熱性、及びこれらの接合部分の
接合強度を向上させることができ、部材を長寿命化し
て、その信頼性を向上させることができる。
【0028】一方、その製造方法によれば、型に金属粉
を充填して加圧しながら放電焼結することにより、気孔
等のない緻密な焼結体を得ることができ、焼結体の密度
比、機械的強度、耐摩耗性及び耐熱性、及びこれらの接
合部分の接合強度を高めた部材を一つの工程で製造する
ことができる。Co系合金をシート面層に使用した場合
でも、通常の成形工程が不要で、上記一つの工程で製造
可能であり、かつ放電により粉末表面が活性化されるの
で、高密度のものが得られる。
を充填して加圧しながら放電焼結することにより、気孔
等のない緻密な焼結体を得ることができ、焼結体の密度
比、機械的強度、耐摩耗性及び耐熱性、及びこれらの接
合部分の接合強度を高めた部材を一つの工程で製造する
ことができる。Co系合金をシート面層に使用した場合
でも、通常の成形工程が不要で、上記一つの工程で製造
可能であり、かつ放電により粉末表面が活性化されるの
で、高密度のものが得られる。
【0029】なお、上記実施形態のバルブシート部材の
構造及び製造条件は、一例を挙げたものにすぎず、要求
されるバルブシート部材の形状に合わせて適宜変更可能
である。例えば図3に示す焼結バルブシート部材31の
ように、本体層32を鋼や銅合金等の溶製材により、内
周の一端部に段部33を有するリング状に形成してお
き、その段部33にシート面層34を加圧下での放電焼
結により形成した構成としてもよい。この場合も、加圧
下の放電により、溶製材と合金粉とが拡散接合して、強
固な接合強度を得ることができるとともに、高密度比の
シート面層34の形成が可能となり、その機械的強度や
耐摩耗性等を向上させることができる。
構造及び製造条件は、一例を挙げたものにすぎず、要求
されるバルブシート部材の形状に合わせて適宜変更可能
である。例えば図3に示す焼結バルブシート部材31の
ように、本体層32を鋼や銅合金等の溶製材により、内
周の一端部に段部33を有するリング状に形成してお
き、その段部33にシート面層34を加圧下での放電焼
結により形成した構成としてもよい。この場合も、加圧
下の放電により、溶製材と合金粉とが拡散接合して、強
固な接合強度を得ることができるとともに、高密度比の
シート面層34の形成が可能となり、その機械的強度や
耐摩耗性等を向上させることができる。
【0030】また、本体層32として銅合金等の比較的
融点の低い金属材を使用する場合、その上に前記シート
面層34用の合金粉を積層して一般的な焼結をすると、
その焼結温度(例えば1150℃)では本体層の金属材
が溶融してしまうが、放電による焼結の場合は、表1に
記載のように比較的低温(鉄系焼結合金で950℃以
下、Co系焼結合金でも1000℃以下)で焼結可能で
あるので、このような融点の低い金属材をも使用するこ
とができる。
融点の低い金属材を使用する場合、その上に前記シート
面層34用の合金粉を積層して一般的な焼結をすると、
その焼結温度(例えば1150℃)では本体層の金属材
が溶融してしまうが、放電による焼結の場合は、表1に
記載のように比較的低温(鉄系焼結合金で950℃以
下、Co系焼結合金でも1000℃以下)で焼結可能で
あるので、このような融点の低い金属材をも使用するこ
とができる。
【0031】一方、金型に本体層用合金粉とシート面層
用合金粉とを層状に充填して加圧成形することにより、
予め成形体を製作しておき、この成形体の焼成時に、導
電性を有する型内に成形体を装填し、前記実施形態の場
合と同様の雰囲気、加圧下で、成形体を加熱しつつ成形
体中に放電を生じさせることにより、これを焼成する方
法としてもよい。また、成形体を一旦仮焼成して仮焼体
とし、該仮焼体を導電性を有する型に装填して、前記実
施形態の場合と同様の雰囲気、加圧下で、仮焼体を加熱
しつつ仮焼体中に放電を生じさせることにより、これを
焼成することも可能である。
用合金粉とを層状に充填して加圧成形することにより、
予め成形体を製作しておき、この成形体の焼成時に、導
電性を有する型内に成形体を装填し、前記実施形態の場
合と同様の雰囲気、加圧下で、成形体を加熱しつつ成形
体中に放電を生じさせることにより、これを焼成する方
法としてもよい。また、成形体を一旦仮焼成して仮焼体
とし、該仮焼体を導電性を有する型に装填して、前記実
施形態の場合と同様の雰囲気、加圧下で、仮焼体を加熱
しつつ仮焼体中に放電を生じさせることにより、これを
焼成することも可能である。
【0032】これらの方法によれば、予め金型で加圧成
形した成形体や仮焼体を焼成するので、放電焼結時の加
圧の影響が少なくなり、得られる焼結体の収縮率を小さ
くして、部材の寸法設計を容易にし、寸法精度を向上さ
せることができる。
形した成形体や仮焼体を焼成するので、放電焼結時の加
圧の影響が少なくなり、得られる焼結体の収縮率を小さ
くして、部材の寸法設計を容易にし、寸法精度を向上さ
せることができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の焼結バル
ブシート部材によれば、シート面層が本体層に積層され
て互いに拡散接合され、また、その密度比を0.95〜
1.00として、シート面層の気孔等をほとんど除くこ
とができ、高密度かつ高精度とすることができる。した
がって、機械的強度、耐摩耗性、耐熱性等に優れた部材
となり、寿命及び信頼性が向上する。
ブシート部材によれば、シート面層が本体層に積層され
て互いに拡散接合され、また、その密度比を0.95〜
1.00として、シート面層の気孔等をほとんど除くこ
とができ、高密度かつ高精度とすることができる。した
がって、機械的強度、耐摩耗性、耐熱性等に優れた部材
となり、寿命及び信頼性が向上する。
【0034】また、本体層とシート面層との積層構造と
したので、シート面層に高性能材料を使用したとして
も、その粉末使用量が少なくなり、耐摩耗性等が要求さ
れない本体層には比較的安価な金属を適用可能である。
この本体層を鋼や銅合金等の溶製材とすれば、強度や熱
伝導性をより高めることができる。さらに、シート面層
に基材と硬度の異なる硬質粒子を分散させることによ
り、シート面層の硬度が高められ、耐摩耗性がさらに向
上する。
したので、シート面層に高性能材料を使用したとして
も、その粉末使用量が少なくなり、耐摩耗性等が要求さ
れない本体層には比較的安価な金属を適用可能である。
この本体層を鋼や銅合金等の溶製材とすれば、強度や熱
伝導性をより高めることができる。さらに、シート面層
に基材と硬度の異なる硬質粒子を分散させることによ
り、シート面層の硬度が高められ、耐摩耗性がさらに向
上する。
【0035】一方、本発明の製造方法によれば、放電焼
結により粉末の表面が活性化して、比較的低温において
緻密な焼結を行うことが可能であり、型を加圧しつつ通
電するので、充填された粉末を型に沿って変形収縮させ
て高密度とすることができる。したがって、寸法精度及
び密度比の高い焼結合金を得ることができる。この製造
方法において、予め成形体や仮焼体を成形して、これを
放電焼結することにより、焼結体の収縮率を小さくし
て、部材の寸法精度を向上させることができる。
結により粉末の表面が活性化して、比較的低温において
緻密な焼結を行うことが可能であり、型を加圧しつつ通
電するので、充填された粉末を型に沿って変形収縮させ
て高密度とすることができる。したがって、寸法精度及
び密度比の高い焼結合金を得ることができる。この製造
方法において、予め成形体や仮焼体を成形して、これを
放電焼結することにより、焼結体の収縮率を小さくし
て、部材の寸法精度を向上させることができる。
【図1】 本発明の焼結バルブシート部材の一実施形態
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】 本発明のバルブシート部材の製造方法の一実
施形態において、型内で合金粉を放電焼結している状態
を示す断面図である。
施形態において、型内で合金粉を放電焼結している状態
を示す断面図である。
【図3】 本発明の焼結バルブシートの他の実施形態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】 ガソリンエンジンのバルブシート部材付近を
示す断面図である。
示す断面図である。
11 バルブシート部材 12 本体層 12a 本体層用合金粉 13 シート面層 13a シート面層用合金粉 14 当たり面 21 上パンチ 22 下パンチ 23 ダイ 24 コアロッド 25 型 26 電源 31 バルブシート部材 32 本体層 33 段部 34 シート面層
Claims (6)
- 【請求項1】 本体層とバルブが当接するシート面層と
が拡散接合により積層されてなり、少なくともシート面
層が、密度比0.95〜1.00の焼結合金からなるこ
とを特徴とする焼結バルブシート部材。 - 【請求項2】 前記本体層が、溶製材から構成されてい
ることを特徴とする請求項1記載の焼結バルブシート部
材。 - 【請求項3】 前記シート面層には、その基材となる金
属粒子よりも硬度の大きい硬質粒子が分散されているこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の焼結バルブシート
部材。 - 【請求項4】 本体層とバルブが当接するシート面層と
が拡散接合により積層されてなるバルブシート部材を製
造する方法であって、 導電性を有する型内に、本体層を構成するための金属材
を装填するとともに、シート面層を構成するための金属
粉を本体層に対して積層状に充填し、大気、吸熱性変成
雰囲気、還元性雰囲気、不活性雰囲気または真空のいず
れかの雰囲気中で、両層を加圧しつつこれらに通電する
ことにより、両層を加熱するとともにこれら層中に放電
を発生させ、両層の拡散接合及びシート面層の焼成を行
うことを特徴とする焼結バルブシート部材の製造方法。 - 【請求項5】 本体層とバルブが当接するシート面層と
が拡散接合により積層されてなるバルブシート部材を製
造する方法であって、 各層を構成するための複数種の金属粉を層状に加圧成形
してなる積層成形体を形成しておき、該積層成形体を導
電性を有する型内に装填し、大気、吸熱性変成雰囲気、
還元性雰囲気、不活性雰囲気または真空のいずれかの雰
囲気中で、両層を加圧しつつこれらに通電することによ
り、両層を加熱するとともにこれら層中に放電を発生さ
せ、両層の拡散接合及び焼成を行うことを特徴とする焼
結バルブシート部材の製造方法。 - 【請求項6】 本体層とバルブが当接するシート面層と
が拡散接合により積層されてなるバルブシート部材を製
造する方法であって、 各層を構成するための複数種の金属粉をそれぞれ加圧成
形して、複数種の成形体を成形しておき、これら成形体
を導電性を有する型内に積層状態となるように装填し、
大気、吸熱性変成雰囲気、還元性雰囲気、不活性雰囲気
または真空のいずれかの雰囲気中で、両層を加圧しつつ
これらに通電することにより、両層を加熱するとともに
これら層中に放電を発生させ、両層の拡散接合及び焼成
を行うことを特徴とする焼結バルブシート部材の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7022797A JPH10266816A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 焼結バルブシート部材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7022797A JPH10266816A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 焼結バルブシート部材及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10266816A true JPH10266816A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13425472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7022797A Withdrawn JPH10266816A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 焼結バルブシート部材及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10266816A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100340747C (zh) * | 2004-11-03 | 2007-10-03 | 重庆力帆实业(集团)有限公司 | 水冷双燃料发动机进气门座 |
CN100340748C (zh) * | 2004-11-03 | 2007-10-03 | 重庆力帆实业(集团)有限公司 | 水冷双燃料发动机排气门座 |
KR101520782B1 (ko) * | 2013-12-12 | 2015-05-15 | 금오공과대학교 산학협력단 | 볼밸브용 밸브시트 |
JP2019520475A (ja) * | 2016-05-24 | 2019-07-18 | ブライシュタール−プロダクションズ ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲーBleistahl−Produktions GmbH & Co KG. | バルブシートリング |
-
1997
- 1997-03-24 JP JP7022797A patent/JPH10266816A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100340747C (zh) * | 2004-11-03 | 2007-10-03 | 重庆力帆实业(集团)有限公司 | 水冷双燃料发动机进气门座 |
CN100340748C (zh) * | 2004-11-03 | 2007-10-03 | 重庆力帆实业(集团)有限公司 | 水冷双燃料发动机排气门座 |
KR101520782B1 (ko) * | 2013-12-12 | 2015-05-15 | 금오공과대학교 산학협력단 | 볼밸브용 밸브시트 |
JP2019520475A (ja) * | 2016-05-24 | 2019-07-18 | ブライシュタール−プロダクションズ ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲーBleistahl−Produktions GmbH & Co KG. | バルブシートリング |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040601 |