JP2005040932A - プリセット値測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バイトのプリセット値を簡易かつ速やかに求める。
【解決手段】 バイトを定位置に固定する固定手段(3a,3b)と、固定されたバイト(1a,1b)の刃先にバイトの左右方向(X)、上下方向及び前後方向(Z)の三軸方向で交互に接触子(4a,4e)を接触させるスライド手段と、各接触子の三軸方向での移動量をそれぞれプリセット値として検出する検出手段(5a,5c)とを備えたプリセット値測定装置を採用する。固定手段によりバイトを定位置に固定し、接触子を三軸方向でバイトの刃先に交互に接触させると、スライド手段により接触子が移動し、この移動量を検出手段により検出する。したがって、簡易且つ迅速にバイトのプリセット値を求めて旋盤に入力し、速やかに加工を開始することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バイトのプリセット値を測定する装置に関する。
旋盤でワークを正確に加工するには、バイトの刃先の位置をバイトの左右方向、上下方向及び前後方向の三軸方向におけるプリセット値として旋盤の制御部にあらかじめ入力する必要がある。
従来プリセット値は次のようにして測定している。すなわち、マスターをテーブル上に固定し、ダイヤルゲージのスピンドルの先端をマスターの刃先に三軸方向から当てて原点を割り出し、次にマスターに代えてバイトを固定しバイトの刃先の三軸方向の位置を同様にして読み取り、原点からの差を求める。この差がプリセット値であり、加工に先立って旋盤の制御部に入力される。
従来プリセット値を測定するには、バイトやダイヤルゲージをテーブル上に適当にセットし、ダイヤルゲージのスピンドルの先端をバイトの刃先に当てるようにしている。このような作業をマスターとバイトについてそれぞれ行い、ダイヤルゲージの目盛りを読み取ってプリセット値を求めている。この作業は例えばダイヤルゲージのスピンドルの軸をバイトの左右方向、上下方向及び前後方向の三軸方向に合致させる等面倒な操作を必要とするのでプリセット値の測定に時間がかかり、それだけ旋盤による加工が遅延する。
本発明は、このような問題点を解決することができる手段を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、バイト(1a,1b,1c,1d)を定位置に固定する固定手段(3a,3b)と、固定されたバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先にバイト(1a,1b,1c,1d)の左右方向(X)、上下方向(Y)及び前後方向(Z)の三軸方向で交互に接触子(4a,4b,4c,4d,4e)を接触させるスライド手段と、各接触子(4a,4b,4c,4d,4e)の三軸方向での移動量をそれぞれプリセット値として検出する検出手段(5a,5b,5c)とを備えたプリセット値測定装置を採用する。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のプリセット値測定装置において、スライド手段がバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先にバイト(1a,1b,1c,1d)の左右方向(X)で接触する接触子として、左勝手バイト用接触子(4b)と、右勝手バイト用接触子(4a)とを切り替え可能に備えたプリセット値測定装置を採用する。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載のプリセット値測定装置において、スライド手段がバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先にバイト(1a,1b,1c,1d)の上下方向で接触する接触子として、正勝手バイト用接触子(4c)と、逆勝手バイト用接触子(4d)とを切り替え可能に備えたプリセット値測定装置を採用する。
また、請求項4に係る発明は、請求項2に記載のプリセット値測定装置において、左勝手バイト用接触子(4b)と右勝手バイト用接触子(4a)が枢軸(16)を支点に回転する回転体(17,18)に保持され、回転体(17,18)の回転によりバイト(1a,1b,1c,1d)の勝手違いに応じた接触子(4a,4b)がバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先に接触するようにしたプリセット値測定装置を採用する。
また、請求項5に係る発明は、請求項3に記載のプリセット値測定装置において、正勝手バイト用接触子(4c)と逆勝手バイト用接触子(4d)が枢軸(39)を支点に回転する回転体(40,41)に保持され、回転体(40,41)の回転によりバイト(1a,1b,1c,1d)の勝手違いに応じた接触子(4c,4d)がバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先に接触するようにしたプリセット値測定装置を採用する。
また、請求項6に係る発明は、請求項4又は請求項5に記載のプリセット値測定装置において、検出手段であるダイヤルゲージ(5a,5b)のスピンドル(38,57)が回転体(17,18,40,41)の回転に伴い勝手違いのバイト用の接触子(4a,4b,4c,4d)にスライド手段を介し切り替え接続されるプリセット値測定装置を採用する。
請求項1に係る発明によれば、バイトを定位置に固定する固定手段(3a,3b)と、固定されたバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先にバイト(1a,1b,1c,1d)の左右方向(X)、上下方向(Y)及び前後方向(Z)の三軸方向で交互に接触子(4a,4b,4c,4d,4e)を接触させるスライド手段と、各接触子(4a,4b,4c,4d,4e)の三軸方向での移動量をそれぞれプリセット値として検出する検出手段(5a,5b,5c)とを備えたプリセット値測定装置であるから、固定手段(3a,3b)によりバイト(1a,1b,1c,1d)を定位置に固定し、接触子(4a,4b,4c,4d,4e)を三軸方向でバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先に交互に接触させると、スライド手段により接触子(4a,4b,4c,4d,4e)が移動し、この移動量を検出手段(5a,5b,5c)により検出することができる。したがって、簡易且つ迅速にバイト(1a,1b,1c,1d)のプリセット値を求めて旋盤に入力し、速やかに加工を開始することができる。
請求項2に係る発明によれば、請求項1に記載のプリセット値測定装置において、スライド手段がバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先にバイト(1a,1b,1c,1d)の左右方向(X)で接触する接触子として、左勝手バイト用接触子(4b)と、右勝手バイト用接触子(4a)とを切り替え可能に備えたことから、左勝手バイト用接触子(4b)と右勝手バイト用接触子(4a)とを切り替えることにより左勝手バイト(1b)と右勝手バイト(1a)の双方についてプリセット値を簡易に求めることができる。
請求項3に係る発明によれば、請求項1に記載のプリセット値測定装置において、スライド手段がバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先にバイト(1a,1b,1c,1d)の上下方向(Y)で接触する接触子として、正勝手バイト用接触子(4c)と、逆勝手バイト用接触子(4d)とを切り替え可能に備えたことから、正勝手バイト用接触子(4c)と逆勝手バイト用接触子(4d)とを切り替えることにより正勝手バイト(1c)と逆勝手バイト(1d)の双方についてプリセット値を簡易に求めることができる。
請求項4に係る発明によれば、請求項2に記載のプリセット値測定装置において、左勝手バイト用接触子(4b)と右勝手バイト用接触子(4a)が枢軸(16)を支点に回転する回転体(17,18)に保持され、回転体(17,18)の回転によりバイト(1a,1b,1c,1d)の勝手違いに応じた接触子(4a,4b)がバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先に接触するようにしたことから、回転体(17,18)を回転させるだけの操作で左勝手バイト用接触子(4b)と右勝手バイト用接触子(4a)とを切り替えることができ、左勝手バイト(1b)と右勝手バイト(1a)の双方についてプリセット値を簡易に求めることができる。
請求項5に係る発明によれば、請求項3に記載のプリセット値測定装置において、正勝手バイト用接触子(4c)と逆勝手バイト用接触子(4d)が枢軸(39)を支点に回転する回転体(40,41)に保持され、回転体(40,41)の回転によりバイト(1a,1b,1c,1d)の勝手違いに応じた接触子(4c,4d)がバイト(1a,1b,1c,1d)の刃先に接触するようにしたことから、回転体(40,41)を回転させるだけの操作で正勝手バイト用接触子(4c)と逆勝手バイト用接触子(4d)とを切り替えることができ、正勝手バイト(1c)と逆勝手バイト(1d)の双方についてプリセット値を簡易に求めることができる。
請求項6に係る発明によれば、請求項4又は請求項5に記載のプリセット値測定装置において、検出手段であるダイヤルゲージ(5a,5b)のスピンドル(38,57)が回転体(17,18,40,41)の回転に伴い勝手違いのバイト用の接触子(4a,4b,4c,4d)にスライド手段を介し切り替え接続されるので、左右勝手バイト(1b,1a)のプリセット値の測定と正逆勝手バイト(1c,1d)のプリセット値の測定をそれぞれ一基のダイヤルゲージ(5a又は5b)で行うことができる。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態について説明する。
旋盤の刃物台上でのバイトの位置を特定するには、図5に示すように、バイト1aの刃先のXYZの三軸方向での位置を求める必要がある。X軸方向はバイト1aの左右方向に対応し、Y軸方向はバイト1aの上下方向に対応し、Z軸方向はバイト1aの前後方向に対応する。
バイト1aの刃先の位置を求めるには、バイト1aと同様な形状のマスターについてその刃先の位置を定めて三軸の原点とし、マスターと入れ替えたバイト1aについてその刃先の三軸上の位置を求めれば、その値がバイト1aのプリセット値となる。
また、上記バイト1aは右勝手バイトであるが、図6に示すように、バイトには右勝手バイト1aのほか左勝手バイト1bがあり、また、同じバイトでも正勝手バイト1cして使用される場合もあれば逆勝手バイト1dとして使用される場合もある。バイトの刃先の位置はこれらの各種バイト1a,1b,1c,1dについて別個に特定する必要がある。
図1乃至図4に示すプリセット値測定装置はバイトの三軸方向のプリセット値を勝手違いの各種のバイト1a,1b,1c,1dについて求めることができるようになっている。もちろん、いずれかの種類のバイトについてだけプリセット値を求めるようにすることも可能である。
このプリセット値測定装置は、水平な定盤2上に、バイトを定位置に固定する固定手段としてのクランプ装置3a,3bと、固定されたバイトの刃先にバイトの左右方向、上下方向及び前後方向のXYZ軸方向で交互に接触子4a,4b,4c,4d,4eを接触させるスライド手段と、各接触子4a,4b,4c,4d,4eのXYZ軸方向での移動量をそれぞれプリセット値として検出する検出手段としてのダイヤルゲージ5a,5b,5cとを備える。
クランプ装置3a,3bは、定盤2の前縁に沿うように配置され、望ましくは図1に示すように右勝手バイト用クランプ装置3aと左勝手バイト用クランプ装置3bの二種類が設けられる。もちろん一種類のクランプ装置で左勝手バイト用と右勝手バイト用のクランプ装置を兼ねるようにすることも可能である。
各クランプ装置3a,3bは万力のごとき上下の把持片24a,24bでバイト1a,1b,1c,1dのいずれかを把持し、この把持片24a,24bを定盤2上の固定片25a,25bに固定することにより、定盤2上の定位置にバイト1a,1b,1c,1dのいずれかをXYZの三軸に沿うように固定するようになっている。また、把持片24a,24bと固定片25a,25bとの間には嵌合部として上下方向に伸びる案内レール26が形成され、把持片24a,24bは固定片25a,25bに対し案内レール26上で嵌合した状態で、図示しない固定具により固定される。この案内レール26と同様な案内レールが旋盤の図示しない刃物台にも設けられており、各バイト1a,1b,1c,1dはプリセット値を計測された後、把持片24a,24bごと固定片25a,25bから外され案内レールを基準に把持片24a,24bごと刃物台に取り付けられる。
スライド手段の接触子4a,4b,4c,4d,4eは、XYZの三軸の各々について設けられる。
図1乃至図3に示すように、Z軸方向の接触子4eは、Z軸方向にスライドするシャフト6の先端から直角に突出するアーム7の先端にZ軸方向に突出するように固定される。シャフト6は滑り軸受8a,8bを介してブラケット8に支持され、ブラケット8はXZステージ9上に固定され、XZステージ9は定盤2上に取り付けられる。
シャフト6は滑り軸受8a,8bを支点に回転可能であり、かつZ軸方向にスライド可能である。シャフト6の中間にはレバー10が固定され、レバー10を操作することによりアーム7の先端の接触子4eが図2中一点鎖線で示される円弧上の二位置間で選択的に切り換えられる。接触子4eが図2中実線で示す位置にあるときはバイト1a,1b,1c,1dの刃先から逃れ、他方の位置にあるときにバイト1a,1b,1c,1dの刃先に接触する。
ダイヤルゲージ5cはブラケット8に筒状の取付ネジによって取り付けられる。ダイヤルゲージ5cのスピンドル11の先端がZ軸方向に取付ネジを貫通して滑り軸受8b内のシャフト6の後端に接する。接触子4eがバイト1a,1b,1c,1dの刃先にZ軸方向で接触するとシャフト6がダイヤルゲージ5c内の図示しないスプリングの付勢力に抗して滑り軸受8a,8b内をスライドし、ダイヤルゲージ5cのスピンドル11を押し戻す。これによりバイト1a,1b,1c,1dの刃先のZ軸上での位置がダイヤルゲージ5cの目盛りによって示される。
XZステージ9は、定盤2上にZ軸方向にスライド可能に取り付けられたZ軸方向スライド板9aと、Z軸方向スライド板9a上にX軸方向にスライド可能に取り付けられたX軸方向スライド板9bとを備える。定盤2とZ軸方向スライド板9aとの間には、Z軸方向スライド板9aをZ軸方向にスライドさせるためのマイクロメータ12と、Z軸方向スライド板9aを所定位置に固定するための止めネジ13が設けられる。また、Z軸方向スライド板9aとX軸方向スライド板9bとの間には、X軸方向スライド板9bをX軸方向にスライドさせるためのマイクロメータ14と、X軸方向スライド板9bを所定位置に固定するための止めネジ15が設けられる。止めネジ13,15を緩めてマイクロメータ12,14を操作しXZ軸方向スライド板9b,9aをそれぞれスライドさせることにより、接触子4eがバイト1a,1b,1c,1dの刃先に接触しうるようにバイト1a,1b,1c,1dの大きさに応じて接触子4eの位置を調節することができる。
上記接触子4eにより例えば右勝手バイト1aのZ軸方向のプリセット値を求めるには、図1に示す位置のレバー10を持って図6及び図7に示す位置へと回すと、接触子4eがバイト1aの刃先にZ軸方向から接触する。従って、例えばマスターをクランプ装置3aで固定して接触子4eをその刃先に接触させ、ダイヤルゲージ5cの目盛りをゼロ調整し、次にバイト1aをクランプ装置3aで固定して接触子4eをその刃先に接触させ、ダイヤルゲージ5cの目盛りを読み取れば、その値がZ軸方向プリセット値となる。クランプ装置3a,3bで勝手違いのバイト1b,1c,1d、マスターをそれぞれ固定して上記操作をすることにより、右勝手バイト1aのほか、左勝手バイト1b、正勝手バイト1c又は逆勝手バイト1dのいずれについてもZ軸方向のプリセット値を求めることができる。
図1、図2、図4、図8及び図9に示すように、X軸方向の接触子としては、右勝手バイト用接触子4aと、左勝手バイト用接触子4bの二種類が切り替え可能に設けられる。右勝手バイト用接触子4aと左勝手バイト用接触子4bとを切り替えることにより右勝手バイト1aと左勝手バイト1bの双方についてプリセット値を求めることができる。
右勝手バイト用接触子4aと左勝手バイト用接触子4bは枢軸16を支点に回転する回転体に保持され、回転体の回転によりバイト1a,1bの勝手違いに応じた接触子4a,4bが右勝手バイト1a又は左勝手バイト1bの刃先にX軸上で交互に接触するようになっている。
回転体はX軸とY軸を含むXY平面上で例えば直角に交差するように結合する二つのブラケット17,18を備える。各ブラケット17,18にはシャフト19,20が滑り軸受17a,17b,18a,18bを介してXY平面上で支持され、各シャフト19,20の先端から直角にアーム21,22が突出し、各アーム21,22の先端に右勝手バイト用接触子4aと左勝手バイト用接触子4bがそれぞれシャフト19,20に平行に突出するよう固定される。また、各シャフト19,20には、各接触子4a,4bを対応するバイト1a,1bの刃先に押し付けるための弾性体である圧縮コイルバネ23が取り付けられる。
枢軸16は二つのブラケット17,18の結合部をZ軸方向に貫通し、この枢軸16を支点にして二つのブラケット17,18が回転可能である。枢軸16は上記XZステージ9と同様な構成の他のXZステージ27上に垂直に固定された垂直壁28に支持される。枢軸16には垂直壁28の背面側に突出するハンドル33が同軸上で螺合する。ハンドル33をいずれかの向きに回して枢軸16との間のネジを締付け又は緩めることにより、回転体である二つのブラケット17,18を垂直壁28上に固定し又は解放することができる。ハンドル33を一方向に回してネジを緩めたうえで回転体を回し、ハンドル33を逆方向に回してネジを締め付けることにより回転体を所望の角度で固定することができる。
垂直壁28には回転体であるブラケット17,18の回転を止めるためのストッパ29,30が固定される。ブラケット18が一方のストッパ29に当たって停止すると、図2及び図9に示すように、右勝手バイト用接触子4aがX軸と平行になるが左勝手バイト用接触子4bはY軸と平行になり、図8に示すように、ブラケット17が他方のストッパ30に当たって停止すると、左勝手バイト用接触子4bがX軸と平行になるが右勝手バイト用接触子4aはY軸と平行になる。垂直壁28には出没ピン34が取り付けられ、各ブラケット17,18には出没ピン34が選択的に嵌り込む穴35,36が穿設され、出没ピン34がいずれか一方の穴35,36に嵌り込むことによりブラケット18が一方のストッパ29に当たった状態又はブラケット19が他方のストッパ30に当たった状態が保持される。また、ハンドル33の締付け操作によりブラケット17,18が当該位置に固定される。
各シャフト19,20は滑り軸受17a,17b,18a,18bを支点に回転可能であり、かつシャフト軸方向にスライド可能である。各シャフト19,20の中間にはレバー31,32が固定される。ブラケット17が図2及び図9に示す位置に停止した状態で一方のレバー31を操作するとシャフト19が回転し、アーム21の先端の右勝手バイト用接触子4aが右勝手バイト1aの刃先にX軸方向で接触する。枢軸16を支点にしたブラケット17,18の回転により、ブラケット18が図8に示す位置に停止した状態で他方のレバー32を操作するとシャフト20が回転し、アーム22の先端の左勝手バイト用接触子4bが左勝手バイト1bの刃先にX軸上で接触する。
X軸方向での接触子4a,4bの移動量を検出するダイヤルゲージ5aは、垂直壁28に固定具37によって取り付けられる。ダイヤルゲージ5aのスピンドル38は上記枢軸16の延長線上と交差するように伸び、その先端はX軸と平行になったシャフト19又は20の後端に接する。枢軸16を支点にしたブラケット17,18の回転により、図9に示すように、右勝手バイト用接触子4aが右勝手バイト1aの刃先にX軸方向で接触するとシャフト19が圧縮コイルバネ23の付勢力に抗して滑り軸受17a,17b内をスライドし、ダイヤルゲージ5aのスピンドル38を押し戻す。これにより右勝手バイト1aの刃先のX軸上での位置がダイヤルゲージ5aの目盛りによって示される。また、枢軸16を支点にしたブラケット17,18の逆回転により、左勝手バイト用接触子4bが左勝手バイト1bの刃先にX軸方向で接触するとシャフト20が圧縮コイルバネ23の付勢力に抗して滑り軸受18a,18b内をスライドし、ダイヤルゲージ5aのスピンドル38を押し戻す。これにより左勝手バイト1bの刃先のX軸上での位置がダイヤルゲージ5aの目盛りによって示される。
ここで、右勝手バイト1aのX軸方向のプリセット値を測定する手順を説明すると、まず、右勝手バイト1aのマスターを把持片24aを介しクランプ装置3aで固定したうえで、図1、図2、図6及び図9に示す位置へとブラケット17,18を回転させ、レバー31を持って右勝手バイト用接触子4aを右勝手バイト1aのマスターの刃先にX軸方向で接触させる。ダイヤルゲージ5aのスピンドル38がシャフト19に押されてスライドし、ダイヤルゲージ5aの針が動くので、目盛りのゼロを針に合わせてゼロ調整する。続いて、同様な把持片24aを介して右勝手バイト1aをクランプ装置で固定し、上記と同様な操作を行って右勝手バイト用接触子4aをその刃先に接触させ、ダイヤルゲージ5aの目盛りを読み取り、右勝手バイト1aのX軸方向のプリセット値とする。また、左勝手バイト1bのX軸方向のプリセット値を測定するには、左勝手バイト1bのマスターを把持片24bを介しクランプ装置3bで固定したうえで、図6及び図8に示すように、ブラケット17,18を逆回転させる。これにより、新たにX軸上に来たシャフト20がダイヤルゲージ5aのスピンドル38に接続される。そこで、レバー32を持って左勝手バイト用接触子4bを左勝手バイト1bのマスターの刃先にX軸方向で接触させ、ダイヤルゲージ5aをゼロ調整する。続いて、左勝手バイト1bを同様な把持片24bを介してクランプ装置3bで固定し、上記と同様な操作を行って左勝手バイト用接触子4bを左勝手バイト1bの刃先に接触させ、ダイヤルゲージ5aの目盛りを読み取り、左勝手バイト1bのX軸方向のプリセット値とする。
図2、図3、図6、図10及び図11に示すように、Y軸方向の接触子としては、正勝手バイト用接触子4cと、逆勝手バイト用接触子4dの二種類が切り替え可能に設けられる。正勝手バイト用接触子4cと逆勝手バイト用接触子4dとを切り替えることにより左勝手バイト1b又は右勝手バイト1aの正勝手と逆勝手の双方についてプリセット値を求めることができる。
正勝手バイト用接触子4cと逆勝手バイト用接触子4dは枢軸39を支点に回転する回転体に保持され、回転体の回転によりバイト1c,1dの勝手違いに応じた接触子4c,4dがバイト1c,1dの刃先にY軸上で交互に接触するようになっている。
回転体はX軸とY軸を含むXY平面上で例えば直角に交差するように結合する二つのブラケット40,41を備える。各ブラケット40,41にはシャフト42,43が滑り軸受40a,40b,41a,41bを介してXY平面上で支持され、各シャフト42,43の先端から直角にアーム44,45が突出し、各アーム44,45の先端に正勝手バイト用接触子4cと逆勝手バイト用接触子4dがそれぞれシャフト42,43に平行に突出するよう固定される。また、各シャフト42,43には、各接触子4c,4dを対応するバイト1c,1dの刃先に押し付けるための弾性体である圧縮コイルバネ46が取り付けられる。
枢軸39は二つのブラケット40,41の結合部をZ軸方向に貫通し、この枢軸39を支点にして二つのブラケット40,41が回転可能である。枢軸39は上記XZステージ9上に垂直に固定された垂直壁47に支持される。枢軸39には垂直壁47の背面側に突出するハンドル50が同軸上で螺合する。ハンドル50をいずれかの向きに回して枢軸39との間のネジを締付け又は緩めることにより、回転体である二つのブラケット40,41を垂直壁47上に固定し又は解放することができる。ハンドル50を一方向に回してネジを緩めたうえで回転体を回し、ハンドル50を逆方向に回してネジを締め付けることにより回転体を所望の角度で固定することができる。
垂直壁47には回転体であるブラケット40,41の回転を止めるためのストッパ48,49が固定される。ブラケット40が一方のストッパ49に当たって停止すると、逆勝手バイト用接触子4dがY軸と平行になるが正勝手バイト用接触子4cはX軸と平行になり、逆に図10に示すように、ブラケット41が他方のストッパ48に当たって停止すると、正勝手バイト用接触子4cがY軸と平行になるが逆勝手バイト用接触子4dはX軸と平行になる。垂直壁47には出没ピン51が取り付けられ、各ブラケット40,41には出没ピン51が選択的に嵌り込む穴52,53が穿設され、出没ピン51がいずれか一方の穴52,53に嵌り込むことによりブラケット41が一方のストッパ48に当たった状態又はブラケット40が他方のストッパ49に当たった状態が保持される。また、ハンドル50の締付け操作によりブラケット40,41が当該位置に固定される。
各シャフト42,43は滑り軸受40a,40b,41a,41bを支点に回転可能であり、かつシャフト軸方向にスライド可能である。各シャフト42,43の中間にはレバー54,55が固定される。ブラケット40が図11に示す位置に停止した状態で一方のレバー55を操作するとシャフト43が回転し、アーム45の先端の逆勝手バイト用接触子4dが逆勝手バイト1dの刃先にY軸上で接触する。枢軸39を支点にしたブラケット40,41の回転により、ブラケット41が図10に示す位置に停止した状態で他方のレバー54を操作するとシャフト42が回転し、アーム44の先端の正勝手バイト用接触子4cが正勝手バイト1cの刃先にY軸上で接触する。
Y軸方向での接触子の移動量を検出するダイヤルゲージ5bは、垂直壁47に固定具56によって取り付けられる。ダイヤルゲージ5bのスピンドル57は上記枢軸39の延長線上と交差するように伸び、その先端はY軸と平行になったシャフト42又は43の後端に接する。図11に示すように、逆勝手バイト用接触子4dが逆勝手バイト1dの刃先にY軸方向で接触するとシャフト43が圧縮コイルバネ46の付勢力に抗して滑り軸受41a,41b内をスライドし、ダイヤルゲージ5bのスピンドル57を押し戻す。これにより逆勝手バイト1dの刃先のY軸上での位置がダイヤルゲージ5bの目盛りによって示される。また、図10に示すように、正勝手バイト用接触子4cが正勝手バイト1cの刃先にY軸方向で接触するとシャフト42が圧縮コイルバネ46の付勢力に抗して滑り軸受40a,40b内をスライドし、ダイヤルゲージ5bのスピンドル57を押し戻す。これにより正勝手バイト1cの刃先のY軸上での位置がダイヤルゲージ5bの目盛りによって示される。
ここで、正勝手バイト1cのY軸方向のプリセット値を測定する手順について説明すると、まず、図1に示すように上述した右勝手バイト1a又は左勝手バイト1bを正勝手バイト1cとしてそのマスターを把持片24a又は24bを介しクランプ装置3a又は3bで固定したうえで、図10に示す位置へとブラケット40,41を回転させ、レバー54を持って正勝手バイト用接触子4cを正勝手バイト1cのマスターの刃先にY軸方向で接触させる。ダイヤルゲージ5bのスピンドル57がシャフト42に押されてスライドし、ダイヤルゲージ5bの針が動くが、目盛りのゼロを針に合わせてゼロ調整する。続いて、正勝手バイト1cを同様な把持片24a又は24bを介しクランプ装置3a又は3bで固定し上記と同様な操作を行って正勝手バイト用接触子4cを正勝手バイト1cの刃先に接触させ、ダイヤルゲージ5bの目盛りを読み取り、正勝手バイト1cのY軸方向のプリセット値とする。このY軸方向のプリセット値の測定は右勝手バイト1a又は左勝手バイト1bのXZ方向のプリセット値を測定する際に行われる。
また、逆勝手バイト1dのY軸方向のプリセット値を測定するには、右勝手バイト1a又は左勝手バイト1bのマスターを上下反転させた逆勝手バイト1d用のマスターを把持片24a又は24bを介しクランプ装置3a又は3bで固定したうえで、ブラケット40,41を逆方向に回転させる。これにより、シャフト42,43が入れ替わり、新たにY軸上に来たシャフト43がダイヤルゲージ5bのスピンドル57に接続される。そこで、レバー55を持って図11のごとく逆勝手バイト用接触子4dを逆勝手バイト1dのマスターの刃先にY軸方向で接触させ、ダイヤルゲージ5bをゼロ調整する。続いて、逆勝手バイト1dを同様な把持片24a又は24bを介しクランプ装置3a又は3bで固定し、上記と同様な操作を行って逆勝手バイト用接触子4dを逆勝手バイト1dの刃先に接触させ、ダイヤルゲージ5bの目盛りを読み取り、逆勝手バイト1dのY軸方向のプリセット値とする。このY軸方向のプリセット値の測定はXZ方向のプリセット値の測定と共に行われる。
次に、上記構成のプリセット値測定装置を用いたプリセット値の測定方法の一例について説明する。
(1)図6(A)(B)に示す右勝手バイト1aを図6(E)の正勝手バイト1cとして使用する場合のXYZ方向のプリセット値を求めるものとする。
最初に、右勝手バイト1aのマスターを図1に示すように把持片24aで把持し正勝手状態でクランプ装置3aにより固定する。
二つのXZステージ9,27をマイクロメータ12,14等の操作により移動させ、XYZの三軸方向の接触子4a,4b,4c,4d,4eがマスターの刃先に各軸方向から接触することができるように大まかな調整をする。
まず、Z軸方向の原点を求めるため、レバー10を持って図7に示す位置へと回すと、シャフト6が滑り軸受8a,8b上で回転し、接触子4eがマスターの刃先に接触する。接触子4eはマスターの刃先に押し返され、シャフト6が滑り軸受8a,8b上をZ軸方向にスライドする。ダイヤルゲージ5cのスピンドル11はシャフト6に押されてZ軸方向にスライドする。そこで、ダイヤルゲージ5cの目盛りをゼロ調整する。
図9に示すように、回転体であるブラケット17,18をストッパ29に当たるまで回転させる。ブラケット17,18が停止すると、右勝手バイト用接触子4aがX軸と平行に配置される。
レバー31を持って右勝手バイト用接触子4aをマスターの刃先にX軸方向で接触させる。
右勝手バイト用接触子4aはマスターの刃先に押し返され、シャフト19が圧縮コイルバネ23の付勢力に抗して滑り軸受17a,17b上をX軸方向にスライドする。ダイヤルゲージ5aのスピンドル38はシャフト19に押されてX軸方向にスライドする。そこで、ダイヤルゲージ5aの目盛りをゼロ調整する。
図10に示す位置へと回転体であるブラケット40,41をストッパ48に当たるまで回転させる。ブラケット40,41が停止すると、正勝手バイト用接触子4cがY軸と平行に配置される。
レバー54を持って正勝手バイト用接触子4cをマスターの刃先にY軸方向で接触させる。
正勝手バイト用接触子4cはマスターの刃先に押し返され、シャフト42が圧縮コイルバネ46の付勢力に抗して滑り軸受40a,40b上をY軸方向にスライドする。ダイヤルゲージ5bのスピンドル57はシャフト42に押されてY軸方向にスライドする。そこで、ダイヤルゲージ5bの目盛りをゼロ調整する。
以上で正勝手かつ右勝手バイト1aの刃先のXYZ軸上における原点が定められる。
次に、上記マスターに代えて右勝手バイト1aを正勝手バイト1cとして上記と同様にしてクランプ装置3aで固定する。
レバー10を持って図7に示す位置へと回すと、シャフト6が滑り軸受8a,8b上で回転し、接触子4eが右勝手バイト1aの刃先に接触し、ダイヤルゲージ5cの目盛が振れる。このダイヤルゲージ5cの目盛りを読み取れば、その値がこの右勝手バイト1aのZ軸方向のプリセット値となる。
次いで、図9に示すように、レバー31を持って右勝手バイト用接触子4aを右勝手バイト1aの刃先にX軸方向で接触させる。
ダイヤルゲージ5aの目盛りを読み取り、右勝手バイト1aのX軸方向のプリセット値とする。
さらに、図10に示すようにレバー54を持って正勝手バイト用接触子4cを右勝手バイト1aの刃先にY軸方向で接触させる。
ダイヤルゲージ5bの目盛りを読み取り、右勝手バイト1aのY軸方向のプリセット値とする。
以上のようにして求められたXYZ軸方向のプリセット値が、旋盤の制御部に入力される。また、右勝手バイト1aが把持片24aごとクランプ装置3aから外され旋盤の刃物台に把持片24aごと取り付けられる。これにより、正勝手の右勝手バイト1aによる加工が適正に行われる。
(2)図6(A)(C)に示す左勝手バイト1bを図6(E)の正勝手バイト1cとして使用する場合のXYZ方向のプリセット値を求めるものとする。
最初に、左勝手バイト1bのマスターを図1に示すように把持片24bで把持し正勝手状態でクランプ装置3bにより固定する。
二つのXZステージ9,27をマイクロメータ12,14等の操作により移動させ、XYZの三軸方向の接触子4a,4b,4c,4d,4eがマスターの刃先に各軸方向から接触することができるように大まかな調整をする。
まず、Z軸方向の原点を求めるため、レバー10を持って図7に示す位置へと回すと、シャフト6が滑り軸受8a,8b上で回転し、接触子4eがマスターの刃先に接触する。接触子4eはマスターの刃先に押し返され、シャフト6が滑り軸受8a,8b上をZ軸方向にスライドする。ダイヤルゲージ5cのスピンドル11はシャフト6に押されてZ軸方向にスライドする。そこで、ダイヤルゲージ5cの目盛りをゼロ調整する。
図8に示すように、回転体であるブラケット17,18をストッパ30に当たるまで回転させる。ブラケット17,18が停止すると、左勝手バイト用接触子4bがX軸と平行に配置される。
レバー32を持って左勝手バイト用接触子4bをマスターの刃先にX軸方向で接触させる。
左勝手バイト用接触子4bはマスターの刃先に押し返され、シャフト20が圧縮コイルバネ23の付勢力に抗して滑り軸受18a,18b上をX軸方向にスライドする。ダイヤルゲージ5aのスピンドル38はシャフト20に押されてX軸方向にスライドする。そこで、ダイヤルゲージ5aの目盛りをゼロ調整する。
図10に示す位置へと回転体であるブラケット40,41をストッパ48に当たるまで回転させる。ブラケット40,41が停止すると、正勝手バイト用接触子4cがY軸と平行に配置される。
レバー54を持って正勝手バイト用接触子4cをマスターの刃先にY軸方向で接触させる。
正勝手バイト用接触子4cはマスターの刃先に押し返され、シャフト42が圧縮コイルバネ46の付勢力に抗して滑り軸受40a,40b上をY軸方向にスライドする。ダイヤルゲージ5bのスピンドル57はシャフト42に押されてY軸方向にスライドする。そこで、ダイヤルゲージ5bの目盛りをゼロ調整する。
以上で左勝手バイト1bを正勝手バイト1cとして使用する場合の刃先のXYZ軸上における原点が定められる。
次に、上記マスターに代えて左勝手バイト1bを正勝手状態で上記と同様にしてクランプ装置3bで固定する。
レバー10を持って図7に示す位置へと回すと、シャフト6が滑り軸受8a,8b上で回転し、接触子4eが左勝手バイト1bの刃先に接触し、ダイヤルゲージ5cの目盛が振れる。このダイヤルゲージ5cの目盛りを読み取れば、その値がこの左勝手バイト1aのZ軸方向のプリセット値となる。
次いで、図8に示すように、レバー32を持って左勝手バイト用接触子4bを左勝手バイト1bの刃先にX軸方向で接触させる。
ダイヤルゲージ5aの目盛りを読み取り、左勝手バイト1bのX軸方向のプリセット値とする。
さらに、図10に示すように、レバー54を持って正勝手バイト用接触子4cを左勝手バイト1bである正勝手バイト1cの刃先にY軸方向で接触させる。
ダイヤルゲージ5bの目盛りを読み取り、左勝手バイト1bのY軸方向のプリセット値とする。
以上のようにして求められたXYZ軸方向のプリセット値が、旋盤の制御部に入力される。また、左勝手バイト1bが把持片24bごとクランプ装置3bから外され旋盤の刃物台に把持片24bごと取り付けられる。これにより、左勝手バイト1bを正勝手バイト1cとして使用する加工が適正に行われる。
(3)図6(A)(B)(C)に示す右勝手バイト1a又は左勝手バイト1bを図6(D)の逆勝手バイト1dとして使用する場合のXYZ方向のプリセット値を求めるものとする。
この場合は、正勝手で右勝手であったバイトが左勝手に変わり、正勝手で左勝手であったバイトが右勝手に変わる。以下、逆勝手バイトの符号1dを用いて説明する。
最初に、逆勝手バイト1dのマスターを図1に示すように把持片24a又は24bで把持しクランプ装置3a又は3bにより固定する。
二つのXZステージ9,27をマイクロメータ12,14等の操作により移動させ、XYZの三軸方向の接触子4a,4b,4c,4d,4eがマスターの刃先に各軸方向から接触することができるように大まかな調整をする。
まず、Z軸方向の原点を求めるため、レバー10を持って図7に示す位置へと回すと、シャフト6が滑り軸受8a,8b上で回転し、接触子4eがマスターの刃先に接触する。接触子4eはマスターの刃先に押し返され、シャフト6が滑り軸受8a,8b上をZ軸方向にスライドする。ダイヤルゲージ5cのスピンドル11はシャフト6に押されてZ軸方向にスライドする。そこで、ダイヤルゲージ5cの目盛りをゼロ調整する。
図8に示すように、回転体であるブラケット17,18をストッパ30に当たるまで回転させ、又は図9に示すようにブラケット17,18をストッパ29に当たるまで回転させる。ブラケット17,18が停止すると、左勝手バイト用接触子4b又は右勝手バイト用接触子4aがX軸と平行に配置される。
レバー32を持って左勝手バイト用接触子4bをマスターの刃先にX軸方向で接触させるか、又はレバー31を持って右勝手バイト用接触子4aをマスターの刃先にX軸方向で接触させる。
左勝手バイト用接触子4b又は右勝手バイト用接触子4aがマスターの刃先に押し返されることにより、シャフト20又は19がX軸方向にスライドし、ダイヤルゲージ5aのスピンドル38がシャフト20又は19に押されてX軸方向にスライドする。そこで、ダイヤルゲージ5aの目盛りをゼロ調整する。
図11に示す位置へと回転体であるブラケット40,41をストッパ49に当たるまで回転させる。ブラケット40,41が停止すると、逆勝手バイト用接触子4dがY軸と平行に配置される。
レバー55を持って逆勝手バイト用接触子4dをマスターの刃先にY軸方向で接触させる。
逆勝手バイト用接触子4dはマスターの刃先に押し返され、シャフト43が圧縮コイルバネ46の付勢力に抗して滑り軸受41a,41b上をY軸方向にスライドする。ダイヤルゲージ5bのスピンドル57はシャフト43に押されてY軸方向にスライドする。そこで、ダイヤルゲージ5bの目盛りをゼロ調整する。
以上で左勝手バイト1b又は右勝手バイト1aを逆勝手バイト1dとして使用する場合の刃先のXYZ軸上における原点が定められる。
次に、上記マスターに代えて逆勝手バイト1dを上記と同様にしてクランプ装置3b又は3aで固定する。
レバー10を持って図7に示す位置へと回すと、シャフト6が滑り軸受8a,8b上で回転し、接触子4eが逆勝手バイト1dの刃先に接触し、ダイヤルゲージ5cの目盛が振れる。このダイヤルゲージ5cの目盛りを読み取れば、その値がこの逆勝手バイト1dのZ軸方向のプリセット値となる。
次いで、図8に示すように、レバー32又は31を持って左勝手バイト用接触子4b又は右勝手バイト用接触子4aを逆勝手バイト1dの刃先にX軸方向で接触させる。
ダイヤルゲージ5aの目盛りを読み取り、逆勝手バイト1dのX軸方向のプリセット値とする。
さらに、図11に示すように、レバー55を持って逆勝手バイト用接触子4dを逆勝手バイト1dの刃先にY軸方向で接触させる。
ダイヤルゲージ5bの目盛りを読み取り、逆勝手バイト1dのY軸方向のプリセット値とする。
以上のようにして求められた逆勝手バイト1dのXYZ軸方向のプリセット値が、旋盤の制御部に入力される。また、逆勝手バイト1dが把持片24a又は24bごとクランプ装置3a又は3bから外され旋盤の刃物台に把持片24a又は24bごと取り付けられる。これにより、右勝手バイト1a又は左勝手バイト1bを逆勝手バイト1dとして使用する加工が適正に行われる。
本発明に係るプリセット値測定装置の平面図である。 図1に示すプリセット値測定装置の正面図である。 図1に示すプリセット値測定装置の左側面図である。 図1に示すプリセット値測定装置の右側面図である。 バイトと三軸との関係を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。 勝手違いのバイトと三軸との関係を示す説明図である。 バイトの刃先のZ軸方向における位置を求める部位の説明図である。 左勝手バイトの刃先におけるX軸方向の位置を求める部位の説明図である。 右勝手バイトの刃先のX軸方向における位置を求める部位の説明図である。 正勝手バイトの刃先のY軸方向における位置を求める部位の説明図である。 逆勝手バイトの刃先のY軸方向における位置を求める部位の説明図である。
符号の説明
1a,1b,1c,1d…バイト
3a,3b…クランプ装置
4a,4b,4c,4d,4e…接触子
5a,5b,5c…ダイヤルゲージ
16,39…枢軸
17,18,40,41…ブラケット
38,57…スピンドル
X…左右方向
Y…上下方向
Z…前後方向

Claims (6)

  1. バイトを定位置に固定する固定手段と、固定されたバイトの刃先にバイトの左右方向、上下方向及び前後方向の三軸方向で交互に接触子を接触させるスライド手段と、各接触子の三軸方向での移動量をそれぞれプリセット値として検出する検出手段とを備えたことを特徴とするプリセット値測定装置。
  2. 請求項1に記載のプリセット値測定装置において、スライド手段がバイトの刃先にバイトの左右方向で接触する接触子として、左勝手バイト用接触子と、右勝手バイト用接触子とを切り替え可能に備えたことを特徴とするプリセット値測定装置。
  3. 請求項1に記載のプリセット値測定装置において、スライド手段がバイトの刃先にバイトの上下方向で接触する接触子として、正勝手バイト用接触子と、逆勝手バイト用接触子とを切り替え可能に備えたことを特徴とするプリセット値測定装置。
  4. 請求項2に記載のプリセット値測定装置において、左勝手バイト用接触子と右勝手バイト用接触子が枢軸を支点に回転する回転体に保持され、回転体の回転によりバイトの勝手違いに応じた接触子がバイトの刃先に接触するようにしたことを特徴とするプリセット値測定装置。
  5. 請求項3に記載のプリセット値測定装置において、正勝手バイト用接触子と逆勝手バイト用接触子が枢軸を支点に回転する回転体に保持され、回転体の回転によりバイトの勝手違いに応じた接触子がバイトの刃先に接触するようにしたことを特徴とするプリセット値測定装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のプリセット値測定装置において、検出手段であるダイヤルゲージのスピンドルが回転体の回転に伴い勝手違いのバイト用の接触子にスライド手段を介し切り替え接続されることを特徴とするプリセット値測定装置。
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