JP2005040773A - Pcb油抜き取りおよび洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】PCB油が封入された容器から、安全、効率的、簡便にPCB油を抜き取り、PCB容器内部を洗浄することができるPCB油抜き取りおよび洗浄装置を提供する。
【解決手段】アームと、アームの両端に摺動・固定可能に取り付けられたクランプ端部品及び孔あけ端部品と、前記クランプ端部品又は前記孔あけ端部品を前記アームに固定する固定手段とを備え、前記孔あけ端部品は対象容器に孔をあける刃具を保持し、前記クランプ端部品は対象容器を押さえるクランプネジを保持し、前記刃具は内部管路及び接続手段を有し、シール手段が対象容器、孔あけ端部品及び刃具に接触してPCB油の外部漏出を防止する孔あけ部材を備えたPCB油抜き取りおよび洗浄装置。
【選択図】図1

Description

油を含有する機器から油を安全に抜き出す装置に関する。より詳しくは、コンデンサ等PCB油、PCB含有油が圧入されている機器からのPCB油抜き取りおよび洗浄装置に関する。
PCBはその優れた化学的安定性、高耐熱性、電気絶縁性が良好などの特性を有していることから、電機機器のトランス、コンデンサの絶縁油、蛍光灯の安定器あるいは熱媒体等に多量に使用されてきた。しかしながら、PCBの人体への有害性が明らかになり、1974年までに製造、輸入、開放系用途での使用が禁止された。また、1992年には廃PCB、PCBを含む廃油およびPCB汚染物が廃棄物処理法に基づき、特別管理産業廃棄物に指定され、トランスをはじめ、PCB含有機器類やPCB含有廃油の相当量が事業所等で保管されている。
さらに、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(2001年7月15日施行)により、PCB、PCBを含む廃油などを15年以内(2016年7月まで)に処理することが義務化された。
PCBの処理は、保有者自ら又は環境事業団若しくは廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)に基づく許可を受けたポリ塩化ビフェニルに係る特別管理産業廃棄物処分業者に委託して、適正にポリ塩化ビフェニルを処分しなければならないとされ、現在各所で処理設備が建設され処分が始まっているところである。
一方、PCBはポリ塩化ビフェニル化合物の総称であり、その分子内に保有する塩素の数やその位置の違いにより、理論的に209種の異性体が存在し、中でも、コプラナーPCBと呼ばれるPCBの毒性は極めて強く、ダイオキシン類として総称されるものの一つとされている。
コンデンサやサージアブソーバはPCB油を加圧して容器に封入し、使用されている。また、これらコンデンサ等に含まれているPCB油は、ほぼ純粋なPCB油である。加圧された容器からPCB油を抜き出すにあたり、作業員が手作業で行うと、PCB油が容器から噴出したり、飛び散るなどすることがあった。PCB油は前述のように毒性があるため、作業員がPCB油に曝露されることを避ける必要があった。
PCB油は常温でも一定量が空気中に蒸気として拡散するため、作業員をPCB曝露から守ることが必要であり、従来は気密性の高い防具や呼吸装置を併せて使用したりして、作業員の安全を確保していた。このような器具、装置は重量が重かったり、作業員の自由な動きが制限されるなど、効率的な作業が行いにくいものであることが多く、作業環境が快適とは言えなかった。
コンデンサ等に封入されているPCB油はPCB濃度が高いため、効率良く作業し、かつ、作業員のPCB曝露を防ぐPCB油抜き取り方法や装置が必要とされていた。
さらには、より安全に作業を行うために、PCB油を抜き取った後コンデンサ内部に残っているPCB油を洗浄し、PCB油の含有量を下げる方法・装置が求められている。
特許文献1には、PCB油を含有するコンデンサ等からのPCB油抜き取り装置・方法として、内部が外部との連通孔を有する中空構造になっている錐状の治具を用いてコンデンサ容器に開孔し、カプラ又はバルブ等を介してホースを取り付けて液抜きをする方法が開示されている。
また、特許文献2では、容器内に絶縁油を充填して構成されたコンデンサから絶縁油を回収するために用いられる穿孔針であって、先端に先細のテーパ部を有し、絶縁油を回収するための回収経路に連通された孔部がテーパ部に設けられており、孔部が負圧発生手段等を用いて負圧状態に維持されつつ、押圧力調整部等を用いて容器内に圧入可能であるべく構成されたものが開示されている。
特許文献3では、貫通穴を設けた弾性体ブロックをPCB含有機器の外表面に押し付け圧接し、内部に管路を設けた穴あけポンチを該弾性体ブロックの貫通穴に挿通して、PCB含有機器に穴をあけ、ポンチを通して該PCB含有機器内に存在するPCB油を抜き取るPCB油の抜き取り方法及び抜き取り装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜3は、圧力のかかっているコンデンサ内部のPCB油を噴出させないように抜き取る方法や装置を開示しているが、抜き取った後に該コンデンサ内部を洗浄する手段を持つものを開示したものではない。
一方、特許文献4は、外殻容器内に収納された構成部材をPCB液中に浸漬してなるPCB容器からのPCB液の抜き出し、容器の洗浄等のPCB処理を行うにあたり、円筒状のドリルと、これと同軸に設けられた円管状のノズル部とを有する穿孔・洗浄ノズル装置を用い、前記ノズル部内と外部とをシールして、PCB容器の穿孔、PCB液の抜き出し及びPCB容器内の洗浄を行なう方法と装置が開示されている。特許文献4に記載の方法は、2台の穿孔・洗浄ノズル装置を用い、PCB液を抜き出したあと、洗浄液を循環させて洗浄を行なうものである。
特開2002−192136号公報 特許第3247362号公報 特開2003−100522号公報 特開2002−177937号公報
PCB含有機器を解体する際にはPCB自体が有毒であることから、作業員が密閉度の高い防護服を着用して作業を行っていた。防護服は作業しにくく、作業効率が悪かった。コンデンサに使用されるPCB油はほぼ100%PCB油なので、作業員のPCB曝露を防ぐことが重要である。
特許文献2に開示されているように、ドリルを穿孔手段に用いると切り粉が抜き出したPCB液に混入することがあり、PCB液と切り粉を分離するのに煩雑な処理を行う必要があり、改良の余地があった。
また、特許文献1〜3に記載の装置又は方法は、PCB油を抜き出すためのものであり、洗浄工程は別に行なう必要があり、そのための装置や工程が別途必要となり、改良の余地があった。
また、自動化している特許文献2や3に記載の装置では、油圧等の圧接装置が必要となり、装置全体が大型化してしまう。一方、簡便な油抜き手段である特許文献1に記載の装置は油を抜き出すだけで、洗浄機能を有していない。
特許文献4の穿孔・洗浄ノズルは、コンデンサ本体に押しつける機構は開示されているが、コンデンサ本体にどのように固定して油抜き、洗浄を行なうか不明であった。
本発明は、これらの問題を解決し、PCB油が封入された容器に穴をあける段階でのPCB油の噴出や飛散を防止し、安全で効率的、簡便にPCB油を抜き取り、PCB容器内部を洗浄することができるPCB油抜き取りおよび洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明は、
(1) アームと、アームの両端に摺動・固定可能に取り付けられたクランプ端部品及び孔あけ端部品と、前記クランプ端部品又は前記孔あけ端部品を前記アームに固定する固定手段とを備え、前記孔あけ端部品は対象容器に孔をあける刃具を保持し、前記クランプ端部品は対象容器を押さえるクランプネジを保持し、前記刃具は内部管路及び接続手段を有し、シール手段が対象容器、孔あけ端部品及び刃具に接触してPCB油の外部漏出を防止することを特徴とするPCB油抜き取りおよび洗浄用孔あけ部材、
(2)コンデンサの上部及び下部に固定された2台の(1)項記載の孔あけ部材と、前記接続手段によって前記刃具の内部管路と一連の通路を形成した配管と、該配管に接続されたガス送入手段、洗浄液タンク、PCB油タンク及び洗浄液供給タンクとを備えたPCB油抜き取りおよび洗浄装置、
(3)前記接続手段がカプラー又はロータリージョイントである(2)項記載のPCB油抜き取りおよび洗浄装置、及び、
(4)(1)項記載の孔あけ部材をコンデンサの上部及び下部に固定してコンデンサ容器に孔をあけた後、孔あけ部材を固定したまま該部材を通じてガス及び洗浄液をコンデンサ内に送り込み、かつ、該部材を通して油及び洗浄後の洗浄液をコンデンサ内から抜き出すことを特徴とするコンデンサからのPCB油抜き取りおよび洗浄方法
を提供するものである。
以上のように本発明の装置により、容器に穴をあける段階でのPCB油の噴出や飛散を防止し、PCB油を抜き取り、PCB容器内部を洗浄する安全で効率的な簡便な抜き取り手段を提供することができた。本発明の装置により、処理対象物を立てたまま(使用時設置状態のまま)処理することができる。
本発明の孔あけ部材を備えたPCB油抜き取りおよび洗浄装置は、コンデンサなどのPCB油、PCB含有油が封入されている対象容器から油を抜き出すものである。以下の実施形態の説明においては、対象容器としてコンデンサを用いたもので説明する。
本発明のPCB油抜き取りおよび洗浄用孔あけ部材はアーム、クランプ端部品、孔あけ端部品、及び、固定手段を備えたものである。
孔あけ部材を構成する各部品の材料は、PCB油に侵されない材料を適宜選択することができる。また、コンデンサの大きさやコンデンサ容器の厚み等を勘案して、孔あけ部材の強度ならびに材質、大きさや刃具の材質や刃具にあける穴の位置、数、大きさや内管径等を所望のものに設計・製作することができる。
図1はコンデンサ11の一端に取り付けられた状態の本発明の孔あけ部材の一例を示す平面図である。
<アーム>
アーム1に貫通したクランプ端部品2、孔あけ端部品3が、コンデンサを挟んでその両端に摺動・固定可能に取り付けられている。クランプ端部品2、及び、孔あけ端部品3は、固定手段である固定ネジ4、5で、位置決めされた位置でそれぞれアームに固定されている。固定ねじ4、5は手で固定しても良いし、スパナなどの工具を使用して固定しても良い。
固定ネジは孔あけ時にそれぞれの部品が動かないように固定できれば良く、そのようなネジの大きさ、強度があれば良い。ネジの数は少ない方が作業性が良く、好ましい。
<クランプ端部品>
クランプ端部品2には、コンデンサ11を押さえるクランプネジ6を保持している。図1にあるようにアームと反対側にクランプネジが貫通し、かつ、かみ合うように、ネジ溝が切ってある(ネジ部が形成されている)。また、クランプネジ6のコンデンサを押さえる側の先端には、当て板7がついている。さらに、固定側側端部にはネジの他端がある。この端は、クランプネジ6を回すためのハンドルの役割をする。クランプネジ6は手で回しても、工具を使用してまわしても良い。
<孔あけ端部品>
孔あけ端部品3は、コンデンサ11に孔をあける刃具8をアームと反対側に設けられた貫通穴で保持する。刃具8については後述する。孔あけ端部品3は固定ネジ5でアームに固定される。
また、コンデンサ11に接する側には、パッキン、O−リングなどのシール手段9が具備されている。孔あけ端部品3の本体にパッキン等の厚みよりやや浅く溝を形成し、シール手段9が孔あけ端部品3よりも外(コンデンサ)側に出るようにする。この溝の形状と深さは、使用するシール手段によって適宜決定される。
孔あけ端部品3を、シール手段9を押しつぶすようにコンデンサ容器に押しつけて、固定ネジ5を締めることで、孔をあけたときに、内部のPCB油が外に漏れないようにシール性を発揮する。
また、シール手段9は刃具8と接していることも必要である。シール手段9がコンデンサ容器11、刃具8、孔あけ端部品3すべてをシールすることで、PCB油の外部漏出を防止している。
孔あけ端部品3の刃具貫通穴のコンデンサ側とは反対端には切込みネジ部10が設けられている。切込みネジ部の内側には刃具のネジにかみ合うようにネジ溝が刻まれている(ネジ部が形成されている)。切込みネジ部10と孔あけ端部品3は、ネジ等で接合されている。ネジで接合している場合、ネジ部にはシール手段を備えることがPCB油漏洩防止の点から好ましい。コンデンサ容器の容量、コンデンサ容器の厚み等によって、刃具を交換する必要があるときは、孔あけ端部品ごとあるいは刃具のみを交換することができる。
<刃具>
刃具8は内部管路12を有している。刃具8の先端は図2(a)の平面図および(b)の断面図に示すように、外周部13と中央部14に囲まれた部分が凹んだ(外周部13と中央部14が突出した)形状をしていて、凹んだ部分に内部管路12に連通するように3ヶ所穴15があけられている。この外周部13には刃が形成されている。図2(b)の断面図は刃具先端がコンデンサ壁17を貫通し,コンデンサ内部に侵入した状況を表している。9はシール手段、3は穴あけ端部品である。また、図2(b)に示すように刃具の外周部にも互いに直交するように外周部から内部管路に連通するように穴16があけられている。
これらの穴を通じて後述するようにガス(例えば空気、窒素など)、PCB油、洗浄液等が通過する。
刃具先端をこのような形状にすることで、刃具先端がコンデンサ内部部品に刺さるなどして阻害されても、外周部にあけられた穴を通してPCB油の抜き取り・洗浄を行なうことができる。
刃具の材質は工具用の高合金特殊鋼の中から適宜選択されるが、硬度、靭性の点でSKD材等が好ましい。
本発明に用いることのできる刃具の一例の側面図を図3(a)に示す。なお、内部管路12を点線で示している。ここで、PCB油は、後方より矢印方向に排出される。
刃具の切込みネジ部に対応した部分には、切込みネジ部のネジ溝(ネジ部)とかみ合うネジ部21(ネジ)が形成されている。このネジ部21の長さは、刃具をコンデンサ容器内部に貫通させ、かつ、コンデンサ内部部品に達しない長さ(例えば、5〜20mm)に形成されている。ネジ部が短すぎると、刃具先端がコンデンサ容器内部に貫通する前にネジ部が終了してしまい、コンデンサ容器に穴をあけることができない。また、ネジ部が長すぎると、刃具先端がコンデンサ容器を貫通したあと、コンデンサ内部部品に刺さることが懸念される。例えば、コンデンサ内部に10mm程度入り込めば油路を確保することができる。
ネジ部より刃先側にはシール手段、例えば、シールリング、O−リング22が設置されている。また刃先には前述した穴15、16が形成されている。
ネジ部の後ろには、刃具(ネジ)を回転させるためのハンドル部23が形成されている。ハンドル部は、刃具を回転させるためのスパナなどの工具に把持させるためにある。ハンドル部は使用する工具に合わせた形状に加工されている(例えば四角形や六角形などの多面体)。
工具は手動であればラチェット機構を持つ工具が作業性が良い。例えばラチェットレンチを用いる場合、いわゆるボックス型のように端部が閉鎖されているものではなく、刃具のハンドル部がラチェットレンチの把持部を貫通できるいわゆるメガネ型を使用する。機械式(電動、空気圧駆動など)であれば、なお作業性が向上する。機械式で行えば、孔あけ部材を取付けた後は自動でコンデンサ容器に穿孔できるので、作業員により安全である。
穴があいたときには、ハンドル部(刃具)を回す力が急に変わることでわかる。このことを利用して、トルクセンサーなどを機械に取付けておいて、穴があいたときに刃具の回転を停止させることもできる。
刃具の刃先側に対する他端には、接続手段である逆止弁つきのカプラー24が取付けられている。作業性の点からこのカプラーはワンタッチで取り付け取外しができるタイプのものを使用することが好ましい。
接続手段はPCB油の抜き取りや空気送入、洗浄時に利用する配管と接続するために設けられる。
接続手段には、図3(b)に示すように、360度回転する、ロータリージョイント25を使用することができる。ロータリージョイント25を使用することは、作業性の面から好ましい。この場合、ロータリージョイント25の前後にはストッパーリング26が設けられている。また、ロータリージョイント24の内部断面を点線で示していが、ロータリージョイント内に位置する刃具において十字方向に設けられた穴27の前後に、O−リング28が刃具本体の溝に当てはめて設けられている。刃先側に対する他端には、プラグ29により内部管路12が閉じられている。ハンドル部23は刃具の最も端に位置している。ロータリージョイント25は刃具本体に対して360°回転する。PCB油は矢印方向に排出される。
また、刃具の全体の長さは、切込みネジ部、孔あけ端部品、コンデンサ容器の厚み、ハンドル部、ワンタッチカプラー取付け部を考慮して決定される。
また、接続手段によって前記刃具の内部管路と一連の通路を形成する配管としては、PCB油や洗浄液による劣化がおこりにくい材質を適宜選択できる。洗浄液やガスの送入時に圧力をかける場合は、その圧力に耐えられるような配管材質、及び接続手段を選択する。
次に本発明による油抜き取りおよび洗浄の方法、装置について説明する。
図4に示した構成は、コンデンサ123の上部及び下部に固定された本発明の孔あけ部材32と、刃具の端部に取り付けられたカプラー33、カプラー33を介して刃具に接続する配管34を示すものである。
図5は本発明PCB油抜き取りおよび洗浄装置の一例を模式的に示したものである。ここでは、図4に示すような2台の孔あけ部材121、122を使用し、配管130、131、バルブ111〜118、配管に接続された、タンク124〜126、ガス送入手段128,129等によって構成される。
<装置構成>
本発明の孔あけ部材をコンデンサ容器を挟むように側面に取付ける。孔あけ部材が取付けられる場所であり、作業性に問題がなければ特に取付ける場所はこだわらない。
孔あけ部材を2台用い、孔の位置が図6に示すような、201及び202の位置となるように、お互いがコンデンサ容器の対角上でかつ、上端と下端に位置するように設置するのが好ましい。
コンデンサを作業台に受け入れ、孔あけ部材を穴あけ位置にセットして、孔あけ端部品の固定ネジとクランプ端部品の固定ネジをアームに固定し、クランプ端部品が保持するクランプネジを締めこみ、孔あけ部材をそれぞれコンデンサ容器に固定する。
孔あけ端部品の保持する刃具はこのときコンデンサ本体に刃の先端が接し、切込みネジ部と刃具のネジ部がかみあい、パッキン(シール)部が刃具とコンデンサ本体に押さえられて変形し、シール機能を発揮(発現)している。
刃具のハンドル部にラチェットレンチを取付け、その後逆止弁機構を内蔵した配管に接続するカプラーを取付ける。
同じようにして2台とも孔あけ位置に固定する。
本発明のPCB油抜き取りおよび洗浄方法の一例を、図5を参照して説明する。
<PCB油の抜き取り>
図5のバルブ112、113、116、118を閉め、バルブ111、114、115を開く。上部の孔あけ部材121に接続する配管A130にガス送入手段128よりガス(例えば、圧縮空気)を矢印方向に送り、バルブ113を徐々に開くとコンデンサ内部のPCB油がガスによってPCB油タンク125に押し出されてくる。
PCB油がほとんど出終わると、PCB油とガス送入手段128から送入したガスが同時にタンク125内に入り始め、ガスが多く出てくるようになった点でガスの送入を停止し、PCB油抜き取りを終了する。
<洗浄作業>
次に、バルブ113、115、116、118を閉め、バルブ111、112、114、117を開く。洗浄液供給タンク124接続にガス送入手段129よりガスを送入し、バルブ116を徐々に開いていく。
配管B131、下部孔あけ部材122を介してコンデンサ123内部に洗浄液が満たされ、バルブ112に接続された透明チューブ127に洗浄液が見えたら、コンデンサ123内部に洗浄液が満たされたのでバルブ116及び117を閉め、一定時間保持する。この透明チューブ127は液面計(ゲージ)の役割を果たす。液面計の要否、型式、取付位置などは適宜決定される。
本発明に用いられる洗浄液としては、例えば、炭化水素系の洗浄剤、NSクリーン(商品名)などが挙げられる。
<洗浄液抜き取り>
次に、バルブ113、115、116、117を閉め、バルブ111、112、114、118を開く。洗浄液がバルブ112のチューブ127から見えなくなり、洗浄液が矢印方向に排出されたら、バルブ112を閉め、バルブ113を徐々に開き、ガス送入手段128からガスを送入する。洗浄液タンク126に洗浄液が排出され、PCB抜き取り時と同じように、ガスと洗浄液が同時に出てくるようになった時点でバルブ113を閉め、洗浄液の抜き出しを終了する。
本発明ではネジに代えて、アーム部とクランク端部品、並びに、アーム部と孔あけ端部品はノッチを用いて位置決め、固定を行っても良い。図7は固定手段がノッチである孔あけ端部品の一例を示す平面図である。孔あけ端部品301は、アーム302に設けられたノッチ303と、孔あけ端部品301に設けられたインデックス爪304とをかみ合わされることで、アームに固定される。なお、クランプ端部品も同様の機構によりアームに固定される。コンデンサの一方の端が位置305にある場合は、実線で示す位置で固定される。これをコンデンサの一方の端が位置306にある場合は、破線で示す位置で固定される。インデックス爪304はスプリングを備え、それにより上下することができ、容易に位置を変更することができる。
洗浄液は、加温器等で加温してコンデンサ本体に供給することもできるし、配管部に加温手段(電気ヒーターや、温水、スチームによる加熱等)を行うこともできる。コンデンサ自体を加温することもできる。洗浄液を加温することで、洗浄効果を高めることができる。
コンデンサに送り込まれるガスは、例えば、圧縮空気でも良いが、洗浄液の性状を変化させないために洗浄液を変質させないガス(例えば窒素、アルゴンなど)を選択すると洗浄液の効果を損なわずに使用できる。送入手段としては、従来用いられている送入手段のいずれかを適宜することによって送り込むことができる。
洗浄液タンクやPCB油タンクに集められた液は、タンクが一杯になったら別のタンクと交換される。タンクにためられた液は無害化設備で無害化される。また、タンクにポンプを設置し、一定量タンクにたまったら自動的に無害化設備に送ることもできる。
図5のガス送入手段128、129、バルブ112及び透明チューブ127を利用している液面検知を、バルブの開閉と連動させて自動化させることもできる。
洗浄液の供給をガスで行うのではなく、ポンプを使用することができる。同じように配管A、Bからのガス供給を流量計を用いて行うこともできる。コンデンサ容器の容積が既知であれば、定量ポンプや流量計の流量でPCB油の抜き出しや洗浄液の送入が行えるので、透明チューブの液面に頼ることなく、作業を行うことができる。
自動化することは、作業員のPCB曝露を低減でき、かつ、作業効率を高めることができるのでより好ましい。
本発明の装置を、作業員がPCB環境に曝露しないように区画された場所(例えばグローブボックス)に設置し、作業員が防護服や防護具を着用しないで装置にアクセスできるようにすることが好ましい。このようにすることで、作業員のPCB曝露が防止できる。
グローブボックスに本発明の装置を設置することで、装置に不具合が発生したときなど、作業員がグローブボックスの手袋越しに作業を行えるため、防護服や防護具を着用して作業するより迅速な対応をすることができる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。
10KVAのコンデンサ(コンデンサ本体のタテ120mm、ヨコ300mm、幅120mm、重さ13kg)を使用した。
孔あけ部材刃具は、刃具外径14mm、内部管路径8mm、先端の穴径2mm、外周から内部管路への穴径8mmを使用した。
手動で刃具のハンドル部をラチェットレンチで操作した。穴があいたのち、上側の孔あけ部材から0.1kg/cmの空気を送入してPCB油約4リットルを抜き出した。
PCB油抜き出し後、洗浄液として炭化水素系の洗浄剤(NSクリーン)を用い、洗浄液供給タンクに0.1kg/cmの圧力をかけて、下側の孔あけ部材から送入し、液面を確認した後、5分間コンデンサ内に封入した。
上側の孔あけ部材から0.1kg/cmの空気を送入して、洗浄剤を抜き出し、終了した。
コンデンサの一端に取り付けられた状態の孔あけ部材の一例を示す平面図である。 刃具の先端の側面図及び縦断断面図である。 刃具の側面図である。 2台の孔あけ部材がコンデンサに取り付けられた状況を示す平面図である。 本発明装置の全体を模式的に示した図である。 本発明における孔あけ位置の一例を示す側面図である。 ノッチを用いた孔あけ端部品の平面図である。
符号の説明
1 アーム
2 クランプ端部品
3 孔あけ端部品
4、5 固定ネジ
6 クランプねじ
7 当て板
8 刃具
9 シール手段
10 切り込みネジ部
11 コンデンサ
12 内部管路
13 刃具先端外周部
14 刃具先端中央部
15、16 穴
17 コンデンサ壁
21 ねじ部
22 O−リング
23 ハンドル部
24 カプラー
25 ロータリージョイント
26 ストッパーリング
27 穴
28 O−リング
29 プラグ
31 コンデンサ
32 穴あけ部材
33 カプラー
34 配管
111,112,113,114,115,116,117,
118 バルブ
121 上部孔あけ部材
122 下部孔あけ部材
123 コンデンサ
124 洗浄液供給タンク
125 PCB油タンク
126 洗浄液タンク
127 透明チューブ
128、129 ガス送入手段
130 配管A
131 配管B
201,202 孔
301 孔あけ端部品
302 アーム
303 ノッチ
304 インデックス爪
305、306 コンデンサ壁位置

Claims (4)

  1. アームと、アームの両端に摺動・固定可能に取り付けられたクランプ端部品及び孔あけ端部品と、前記クランプ端部品又は前記孔あけ端部品を前記アームに固定する固定手段とを備え、前記孔あけ端部品は対象容器に孔をあける刃具を保持し、前記クランプ端部品は対象容器を押さえるクランプネジを保持し、前記刃具は内部管路及び接続手段を有し、シール手段が対象容器、孔あけ端部品及び刃具に接触してPCB油の外部漏出を防止することを特徴とするPCB油抜き取りおよび洗浄用孔あけ部材。
  2. コンデンサの上部及び下部に固定された2台の請求項1記載の孔あけ部材と、前記接続手段によって前記刃具の内部管路と一連の通路を形成した配管と、該配管に接続されたガス送入手段、洗浄液タンク、PCB油タンク及び洗浄液供給タンクとを備えたPCB油抜き取りおよび洗浄装置。
  3. 前記接続手段がカプラー又はロータリージョイントである請求項2記載のPCB油抜き取りおよび洗浄装置。
  4. 請求項1記載の孔あけ部材をコンデンサの上部及び下部に固定してコンデンサ容器に孔をあけた後、孔あけ部材を固定したまま該部材を通じてガス及び洗浄液をコンデンサ内に送り込み、かつ、該部材を通して油及び洗浄後の洗浄液をコンデンサ内から抜き出すことを特徴とするコンデンサからのPCB油抜き取りおよび洗浄方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009233505A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Meidensha Corp 有害物質排出方法及びその装置
RU209750U1 (ru) * 2021-04-16 2022-03-22 Общество с ограниченной ответственностью «Газпром добыча Оренбург» Контейнер для пропарки очистных устройств трубопровода
RU2803719C1 (ru) * 2023-04-07 2023-09-19 Общество с ограниченной ответственностью "Инженерные Технологии" Технологический блок пропарки труб

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