JP2005074284A - Pcb油抜き取り方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】PCB油が封入されているPCB含有機器からのPCB油の抜き取りに先立つ機器の開口作業時に周囲作業環境への流出・拡散を防止しながら同時に抜き取りが効率的に行える装置を提供する。
【解決手段】有害物質(14)を内包する容器(13)から有害物質(14)を抜き出す装置であって、フード装置(2)、穴あけ装置(7)、液抜き装置(9)から構成される有害物質抜き取り装置(1)。
【選択図】図1
【解決手段】有害物質(14)を内包する容器(13)から有害物質(14)を抜き出す装置であって、フード装置(2)、穴あけ装置(7)、液抜き装置(9)から構成される有害物質抜き取り装置(1)。
【選択図】図1
Description
本発明は、有害物質を内包する多種類の機器又は容器(以下、単に機器という)から有害物質を抜き出す技術に関し、有害物質の作業環境への排気への負担を軽減した効率的な有害物質の抜き取り方法および抜き取り装置に関する。更に詳しくは、有害物質としてのPCB含有油(PCB:ポリ塩化ビフェニル)の抜き取り方法および抜き取り装置に関する。
PCBはその優れた化学的安定性、高耐熱性、電気絶縁性が良好などの特性を有していることから、電気機器のトランス、コンデンサの絶縁油、あるいは熱媒体等に多量に使用されてきた。しかしながら、PCBの人体への有毒性が明らかになり、1974年までに製造、輸入、開放系用途での使用が禁止された。また、1992年には、廃PCB、PCBを含む廃油およびPCB汚染物が廃棄物処理法に基づく特別管理廃棄物に指定され事業所等での保管が義務づけられ、コンデンサをはじめPCB含有機器類の相当数が事業所等で保管されている。
さらに、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(2001年7月施行)によりPCB、PCBを含む廃油などを15年以内に処理することが義務化された。
PCBの処理は、保有者自ら又は環境事業団若しくは廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)に基づく許可を受けたポリ塩化ビフェニルに係る特別管理産業廃棄物処分業者に委託して、適正にポリ塩化ビフェニルを処分しなければならないとされ、現在各所で処理設備が建設され処分が始まっているところである。
さらに、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(2001年7月施行)によりPCB、PCBを含む廃油などを15年以内に処理することが義務化された。
PCBの処理は、保有者自ら又は環境事業団若しくは廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)に基づく許可を受けたポリ塩化ビフェニルに係る特別管理産業廃棄物処分業者に委託して、適正にポリ塩化ビフェニルを処分しなければならないとされ、現在各所で処理設備が建設され処分が始まっているところである。
発電所や発電所等大容量の電気を扱う場所では、大型トランス(変圧器)やコンデンサ等のPCB含有油機器が使用されてきた。また、この他に熱媒体として多量のPCBを蓄積するタンク、廃棄PCBを保管するタンク等の大型容器も使用されてきた。
これらの大型機器を廃棄するに際し、PCBの抜き取り作業時にPCBやPCB含有物の飛散などによる環境への汚染、作業員の安全確保の防止が深刻な問題となっている。
これらの大型機器を廃棄するに際し、PCBの抜き取り作業時にPCBやPCB含有物の飛散などによる環境への汚染、作業員の安全確保の防止が深刻な問題となっている。
大型のPCB含有機器を解体する際には、機器そのものをはじめ、作業に携わる作業員や作業機械、工具など全てを建屋に収容して、PCB油の抜き取りを行う。しかし、PCBは室温でも一定量が気化するため、この気化したPCBを作業環境から完全に排除するには、技術的、経済性の面から困難が大きく、作業員の安全が十分に確保できない恐れがあった。
気化したPCBなどの有害物から作業員を守るため手段としては、例えば、抜き取り対象物が小型のものであれば、グローブボックスを介して抜き取り対象側と作業員側に完全に隔離してPCBの抜き取りを行うことができる。また、抜き取り対象物が立方体などの統一された一定の形態であるならば、抜き取り作業を自動化し、作業員がPCBなどの有害物に触れないで作業を行うことも可能である。
しかしながら、抜き取り対象機器は使用されていた場所、目的により様々な大きさ・形状・構造をしている。このため、抜き取り対象機器の大きさ、形状、構造が変わるたびに、それぞれに適合する抜き取り装置が必要となる。
しかしながら、抜き取り対象機器は使用されていた場所、目的により様々な大きさ・形状・構造をしている。このため、抜き取り対象機器の大きさ、形状、構造が変わるたびに、それぞれに適合する抜き取り装置が必要となる。
従来、PCB含有機器からのPCB油抜き取り技術は、PCB油が加圧封入されていない機器については取り扱いに注意しさえすれば噴出・飛散の危険性は少なく、特殊な抜き取り方法は必要とされず、抜き取り技術についての配慮はなされていなかった。
しかし、コンデンサのようにPCB油が加圧封入されている機器については、その抜き取りに際して作業環境の保全、PCBの環境への拡散防止の観点からその噴出・飛散、遺漏を防止する技術の開発が要請されている。
しかし、コンデンサのようにPCB油が加圧封入されている機器については、その抜き取りに際して作業環境の保全、PCBの環境への拡散防止の観点からその噴出・飛散、遺漏を防止する技術の開発が要請されている。
このような状況下における、PCBの抜き取り装置又は方法が特許文献1又は2に、また、建屋全体の空気を換気することでPCBなどの有害物質濃度を一定量に保つ技術が特許文献3に示されている。
特許文献1では、外殻容器内に収納された構成部材をPCB液中に浸漬してなるPCB容器からPCB液の抜き出し、容器の洗浄等のPCB処理を行うにあたり、円筒状のドリルと、これと同軸に設けられた円管状のノズル部とを有する穿孔・洗浄ノズル装置を用い、前記ノズル部内と外部をシールして、PCB容器を穿孔し、PCB液の抜き出し及びPCB容器内を洗浄する装置及び方法が示されている。しかし、この装置は非常に複雑な構造を有するものであった。
また、特許文献2では、本出願人らが提案した、貫通孔を設けた弾性体ブロックをPCB含有機器の外表面に押し付け圧接し、内部に管路を設けた穴あけポンチを該弾性体ブロックの貫通孔に挿通して、PCB含有機器に穴をあけ、ポンチを通して該PCB含有機器内に存在するPCB油の抜き取り方法および抜き取り装置が示されている。
さらに、特許文献3には、前面に開閉扉が設けられ、チャンバー内のガスを吸引する吸気ダクトを備え、ルーバー(通風抵抗部材)を備えた通気口をチャンバーの側壁面に設け、この通気口を通って外気がチャンバー内に吸入されるように、前記通気口を室の天井裏空間および通気ダクトを介して屋外と連通させたドラフトチャンバーが示されている。
PCB含有機器からのPCB油の抜き取りにおいて、特にPCBが絶縁油として封入されているようなトランス、コンデンサ、サージアブソーバでは、抜き取り作業の前および抜き取り作業中の開口作業時に気化したPCB絶縁油の周囲作業環境への流出・拡散が懸念され、作業の安全対策および環境汚染の防止対策が必要である。
そこで、本発明は、PCB油が封入されているPCB含有機器からのPCB油の抜き取りに先立つ機器の開口作業時に周囲作業環境への流出・拡散を防止しながら同時に抜き取りが効率的に行える装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は上記抜き取り方法に使用する好適なPCB油抜き取り方法を提供することを目的とする。
さらに本発明は上記抜き取り方法に使用する好適なPCB油抜き取り方法を提供することを目的とする。
発明者らは鋭意検討を重ねた結果、有害物質を内包した機器に取り出し装置を設置し、安全にかつ効率的に容器内の有害物質を抜き取ることを見出した。本発明はこのような知見に基づきなされるに至ったものである。
すなわち、本発明は、
(1)有害物質を内包する容器から有害物質を抜き出す装置であって、フード装置、穴あけ装置、液抜き装置から構成されることを特徴とする有害物質抜き取り装置、
(2)前記フード装置が吸引管、配管およびブロワから構成されることを特徴とする(1)項に記載の有害物質抜き取り装置、
(3)前記穴あけ装置がホールソーであることを特徴とする(1)項に記載の有害物質抜き取り装置、
(4)前記液抜き装置が流量計およびポンプから構成されることを特徴とする(1)項に記載の有害物質抜き取り装置、および
(5)有害物質を内包する容器から有害物質を抜き出すに際し、抜き取り手段、穴あけ手段、液抜き手段から構成されることを特徴とする有害物質抜き取り方法
を提供するものである。
本発明は、特許文献2記載の発明であるPCB油の抜き取り方法および装置を更に効率化した抜き取り方法および装置を提供するものである。
すなわち、本発明は、
(1)有害物質を内包する容器から有害物質を抜き出す装置であって、フード装置、穴あけ装置、液抜き装置から構成されることを特徴とする有害物質抜き取り装置、
(2)前記フード装置が吸引管、配管およびブロワから構成されることを特徴とする(1)項に記載の有害物質抜き取り装置、
(3)前記穴あけ装置がホールソーであることを特徴とする(1)項に記載の有害物質抜き取り装置、
(4)前記液抜き装置が流量計およびポンプから構成されることを特徴とする(1)項に記載の有害物質抜き取り装置、および
(5)有害物質を内包する容器から有害物質を抜き出すに際し、抜き取り手段、穴あけ手段、液抜き手段から構成されることを特徴とする有害物質抜き取り方法
を提供するものである。
本発明は、特許文献2記載の発明であるPCB油の抜き取り方法および装置を更に効率化した抜き取り方法および装置を提供するものである。
本発明の装置は、有害物質(PCB)を吸引するためのガス量を大幅に節減することができ、これによりブロワの容量およびブロワの消費電力を節減できる。また、本発明の装置は、環境への有害物質放出総量を大幅に低減できる。さらに、本発明の装置は、様々な大きさ・形状・構造の対象物について適用することができる。
また、このような装置を用いた本発明の有害物質抜き取り方法によれば、低コストかつ効率的に有害物質(PCB油)の抜き取りを行なうことができるという優れた効果を奏する。
また、このような装置を用いた本発明の有害物質抜き取り方法によれば、低コストかつ効率的に有害物質(PCB油)の抜き取りを行なうことができるという優れた効果を奏する。
以下に、本発明の好ましい一実施態様について添付の図面を参照して説明する。なお、本発明はこの態様に限定されるものではない。各図の説明において同一の要素には同一の符号を付す。
図1及び2は、本発明の有害物質抜き取り装置の断面図である。本発明の有害物質抜き取り装置1は、フード装置2、穴あけ装置7および液抜き装置9から構成される。
フード装置2は、吸引管3、配管4、ブロワ5で構成されており、有害物質14を含有した機器(抜取対象物)13の上に設置される。吸引管3の下部は開口しており、抜取対象物13についての穴あけ及び液抜きが行なわれる。吸引管3の上部も開口しており、空気が導入される。吸引管3の側部には配管4が設けられ、その先にブロワ5が設けられる。ブロワ5により吸引管3内の空気が排気されると、吸引管3の上部開口から空気が吸引される。
吸引管3および配管4の材質は、吸引する圧力に耐えられるものであればよい。例えば、ステンレス鋼管を使用することができる。吸引管3のサイズは、液抜き装置9の配管のサイズから抜き出し対象物が収容されているPCBの量により決めることができる。
ブロワ5は特に限定されず、設計吸引能力を満たせるものであればどのような型式のものであってもよい。ブロワ5としては、例えば、遠心式、ターボ式、軸流式、容積式、往復動式を使用することができる。
ブロワ5は特に限定されず、設計吸引能力を満たせるものであればどのような型式のものであってもよい。ブロワ5としては、例えば、遠心式、ターボ式、軸流式、容積式、往復動式を使用することができる。
フード装置2と抜取対象物13との間にはパッキン6が設けられ、抜取対象物13からの有害物質の漏洩を防止することができる。また、本発明では、ブロワ5により排気されているためフード装置2内は負圧状態であり、万一パッキン6の設置状態が不完全であっても気流が外からフード装置2内に向かうため、有害物質が漏洩することはない。
吸引管3下部に設置されるパッキン6は、ソフトタイプのものが選ばれる。例えば、シリコン、NBR(アクリルニトリル−ブタジエンゴム)、フッ素系ゴム等が好ましい。
吸引管3下部に設置されるパッキン6は、ソフトタイプのものが選ばれる。例えば、シリコン、NBR(アクリルニトリル−ブタジエンゴム)、フッ素系ゴム等が好ましい。
抜取対象物13に有害物質の抜取用の穴をあける際には、吸引管3内には図2に示すように穴あけ装置7が配置される。穴あけ装置7は、モータ等通常使用される駆動装置によって駆動される穴あけ用の器具8が設置されているものであれば特に制限されない。穴あけ用器具8の一例としては、ホールソー、ボール盤、ドリル等が挙げられる。
また、抜取対象物13から有害物質を抜き取る際には、吸引管3内には図1に示すように液抜き装置9が配置される。液抜き装置9は、液抜き配管10、流量計11およびポンプ12によって構成されている。
液抜き配管10は、好適にはステンレス鋼管が使われる。ステンレス鋼管の先端、中間部には、適宜抜き出し方向が変えられるフレキシブルタイプのものを使用するのが好ましい。
流量計11は、抜き出す液の量が測定できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、質量流量計を使用することができる。
ポンプ12は、十分な吸引能力があれば特に限定されるものではない。使用されるポンプの一例として、遠心式、容積式、エアーリフト等が挙げられる。
液抜き配管10は、好適にはステンレス鋼管が使われる。ステンレス鋼管の先端、中間部には、適宜抜き出し方向が変えられるフレキシブルタイプのものを使用するのが好ましい。
流量計11は、抜き出す液の量が測定できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、質量流量計を使用することができる。
ポンプ12は、十分な吸引能力があれば特に限定されるものではない。使用されるポンプの一例として、遠心式、容積式、エアーリフト等が挙げられる。
抜取対象物13としては、例えば、トランス、コンデンサ、サージアブソーバなどが挙げられる。
次に、本発明の装置を用いた有害物質の抜き取り方法について説明する。
液の抜き取りは次の手順によって行われる。
(1)トランス等の抜取対象物13上へのフード装置2の設置
(2)ブロワ5の運転による吸引管3からの空気の吸引
(3)穴あけ装置7の設置
(4)穴あけ作業
(5)液抜き装置9の設置
(6)液抜き実施
(7)液抜きの完了
液の抜き取りは次の手順によって行われる。
(1)トランス等の抜取対象物13上へのフード装置2の設置
(2)ブロワ5の運転による吸引管3からの空気の吸引
(3)穴あけ装置7の設置
(4)穴あけ作業
(5)液抜き装置9の設置
(6)液抜き実施
(7)液抜きの完了
まず、抜取対象物13上へフード装置2を取り付ける(手段(1))。その際、フード装置2と抜取対象物13との間にはパッキン6が設けられる。その後、ブロワ5を運転して排気し、吸引管3の上部開口から空気を吸引する(手段(2))。
次に、穴あけ装置7を吸引管3内に設置し、抜取対象物13に穴をあける(手段(3)〜(4))。穴から気化した有害物質(PCBなど)が放出されるが、ブロワ5から排気され有害物質が漏洩することはない。なお、万一パッキン6の設置状態が不完全であっても気流が外からフード装置2内に向かうため、有害物質が漏洩することはない。
穴あけ終了後、穴あけ装置7を撤去し、液抜き装置9を吸引管3内に設置して液抜きを行う(手段(5)〜(6))。液の抜き出しの完了は、流量計11が指示を示さないこと、空気等が確認できることにより液抜きが完了したものとみなすことができる(手段(7))。
次に、穴あけ装置7を吸引管3内に設置し、抜取対象物13に穴をあける(手段(3)〜(4))。穴から気化した有害物質(PCBなど)が放出されるが、ブロワ5から排気され有害物質が漏洩することはない。なお、万一パッキン6の設置状態が不完全であっても気流が外からフード装置2内に向かうため、有害物質が漏洩することはない。
穴あけ終了後、穴あけ装置7を撤去し、液抜き装置9を吸引管3内に設置して液抜きを行う(手段(5)〜(6))。液の抜き出しの完了は、流量計11が指示を示さないこと、空気等が確認できることにより液抜きが完了したものとみなすことができる(手段(7))。
本発明の装置による液抜きでは、様々な大きさ、形状、構造が変わっても、同一の液抜き出し装置1を適用することが可能であり、かつ、空気の吸込み量(ブロワ5の動力)を削減することができる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。
実施例に使用するコンデンサおよびトランスの概要を以下に示す。
図3は、一般的な高圧コンデンサの一部切欠斜視図である。コンデンサの外缶51内には絶縁紙とアルミ箔からなる素子52が配列されており、外缶51内は空間53までコンデンサ全体にPCBが充填されており、素子52はPCBに浸漬した状態となっている。
実施例に使用する電気機器のコンデンサは、厚み1.2mm〜6.0mm程度の鋼材で形成された外缶内部に絶縁紙とアルミ箔からなる複数の素子が束ねられ収納されており、素子がPCB油に浸されている。PCB絶縁油は、コンデンサの規格にもよるが、約4.5kg〜120kg(約3リットル〜80リットル)が加圧されて封入されている。コンデンサは外部上面に碍子が取付けられて構成されている。
実施例に使用するコンデンサおよびトランスの概要を以下に示す。
図3は、一般的な高圧コンデンサの一部切欠斜視図である。コンデンサの外缶51内には絶縁紙とアルミ箔からなる素子52が配列されており、外缶51内は空間53までコンデンサ全体にPCBが充填されており、素子52はPCBに浸漬した状態となっている。
実施例に使用する電気機器のコンデンサは、厚み1.2mm〜6.0mm程度の鋼材で形成された外缶内部に絶縁紙とアルミ箔からなる複数の素子が束ねられ収納されており、素子がPCB油に浸されている。PCB絶縁油は、コンデンサの規格にもよるが、約4.5kg〜120kg(約3リットル〜80リットル)が加圧されて封入されている。コンデンサは外部上面に碍子が取付けられて構成されている。
使用するトランスは、厚み3.2mm〜6.0mm程度の鋼材で形成された外缶内部に銅線と絶縁紙とからなるコイルとコイルに囲まれた鉄芯が収納されPCB油に浸されている。PCB油は、トランスの規格にもよるが、数百リットル〜数キロリットル封入されている。
実施例1
上記コンデンサを使用して、下記手順にて液抜きを実施した。コンデンサにフード装置2を設置した。抜き出し装置2の設置後、ブロワ5を運転して吸引管3上部より空気を吸引し、ブロワ5を経由して大気に排気した。吸引量は、33m3/hであった。吸引管は、外径100mmのテフロン系の管を使用した。
上記コンデンサを使用して、下記手順にて液抜きを実施した。コンデンサにフード装置2を設置した。抜き出し装置2の設置後、ブロワ5を運転して吸引管3上部より空気を吸引し、ブロワ5を経由して大気に排気した。吸引量は、33m3/hであった。吸引管は、外径100mmのテフロン系の管を使用した。
ブロワ5の運転を確認後、穴あけ器具8としてホールソーを設置した穴あけ装置7により穴あけを行った。ホールソーの材質は、鉄鋼製、外径は、80mmである。ホールソーによる穴あけ後、液抜き装置9を設置した。液抜き配管10は、外径40mmのテフロン系の管を使用した。本コンデンサには、約100リッターのPCB油が収納されており、約15分で液抜きを完了した。液抜きの完了は、液抜き管の下流部に設置された流量計の指示が示されず、空気が確認されたので完了とした。結果を後述する表1に示す。
実施例2
上記実施例1と同様の操作により、大型トランスより液抜きを行った。使用した装置類のサイズ等は、実施例1と同じである。大型トランスには、約1,000リッターの液が収納されており、約22分で、液抜きを完了した。吸引した空気量は、上記実施例1と同様の約33m3/hであった。結果を後述する表1に示す。
上記実施例1と同様の操作により、大型トランスより液抜きを行った。使用した装置類のサイズ等は、実施例1と同じである。大型トランスには、約1,000リッターの液が収納されており、約22分で、液抜きを完了した。吸引した空気量は、上記実施例1と同様の約33m3/hであった。結果を後述する表1に示す。
比較例1
対象物を実施例2と同様のトランスとし、実施例2と同様サイズの穴をあけ、図4に示すように、フード101を使用して、液抜きを行った。フードの設置位置は、トランスの上面より約800m上とした。図4に示す状態で、PCB蒸気の拡散を抑制するため、吸引速度を約1m/s以上とした。フードは、1m×1mであり、このため、約3,600m3/hの空気が必要であった。結果を表1に示す。
対象物を実施例2と同様のトランスとし、実施例2と同様サイズの穴をあけ、図4に示すように、フード101を使用して、液抜きを行った。フードの設置位置は、トランスの上面より約800m上とした。図4に示す状態で、PCB蒸気の拡散を抑制するため、吸引速度を約1m/s以上とした。フードは、1m×1mであり、このため、約3,600m3/hの空気が必要であった。結果を表1に示す。
1 抜き取り装置
2 フード装置
3 吸引管
4 配管
5 ブロワ
6 パッキン
7 穴あけ装置
8 穴あけ用器具
9 液抜き装置
10 液抜き配管
11 流量計
12 ポンプ
13 抜取対象物
14 有害物質(PCB)
2 フード装置
3 吸引管
4 配管
5 ブロワ
6 パッキン
7 穴あけ装置
8 穴あけ用器具
9 液抜き装置
10 液抜き配管
11 流量計
12 ポンプ
13 抜取対象物
14 有害物質(PCB)
Claims (5)
- 有害物質を内包する容器から有害物質を抜き出す装置であって、フード装置、穴あけ装置、液抜き装置から構成されることを特徴とする有害物質抜き取り装置。
- 前記フード装置が吸引管、配管およびブロワから構成されることを特徴とする請求項1記載の有害物質抜き取り装置。
- 前記穴あけ装置がホールソーであることを特徴とする請求項1記載の有害物質抜き取り装置。
- 前記液抜き装置が流量計およびポンプから構成されることを特徴とする請求項1記載の有害物質抜き取り装置。
- 有害物質を内包する容器から有害物質を抜き出すに際し、抜き取り手段、穴あけ手段、液抜き手段から構成されることを特徴とする有害物質抜き取り方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003306402A JP2005074284A (ja) | 2003-08-29 | 2003-08-29 | Pcb油抜き取り方法および装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015174032A (ja) * | 2014-03-14 | 2015-10-05 | 株式会社太陽工業所 | Pcb汚染廃電気機器の洗浄装置 |
WO2021145014A1 (ja) * | 2020-01-17 | 2021-07-22 | 株式会社東京エコ | 廃電気機器の処理システム及び処理方法 |
-
2003
- 2003-08-29 JP JP2003306402A patent/JP2005074284A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2015174032A (ja) * | 2014-03-14 | 2015-10-05 | 株式会社太陽工業所 | Pcb汚染廃電気機器の洗浄装置 |
WO2021145014A1 (ja) * | 2020-01-17 | 2021-07-22 | 株式会社東京エコ | 廃電気機器の処理システム及び処理方法 |
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