JP2005038914A - 圧電薄膜の形成装置 - Google Patents

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祐二 村嶋
Kazuki Komaki
一樹 小牧
Masahiro Yasumi
正博 安見
Koji Nomura
幸治 野村
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Abstract

【課題】本発明は大面積の基板の温度を一様または均一とし、結晶性および組成の最適化を再現性よく高品質の圧電薄膜を形成するための圧電薄膜の形成装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】真空チャンバ11の内部に少なくとも鉛およびチタンを含むペロブスカイト型の圧電薄膜を形成する基板14を保持する開口を設けた基板ホルダー13と、陰極上に配置されて基板ホルダー13に保持された基板14と対向するスパッタターゲット12と、基板14を加熱する基板加熱用ヒータ16と、基板加熱用ヒータ16からの熱が基板14の表面全体を一様または均一に加熱するように基板14上に配置した均熱板22とを配置した圧電薄膜の形成装置であり、均熱板22からの放射熱により、基板14の温度を均一にすることができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧電薄膜を品質よく形成するための圧電薄膜の形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
キャパシタに代表される誘電体を薄膜で実現することはデバイスの小型化、集積化が図れることであり、これらの薄膜をいかに高性能で実現するかが大きな課題である。その中でもペロブスカイト型構造を有する誘電体薄膜は優れた強誘電性、圧電性、焦電性および電気光学特性を示し、各種センサやアクチュエータなどの幅広いデバイスに有効な材料として注目されており、今後その利用範囲は急激に拡大していくと思われる。
【0003】
誘電体薄膜を応用した代表例として、ABO構造を示すPb(ZrTi1−X)O系薄膜は高い圧電性を有することから圧電センサや圧電アクチュエータなどの圧電素子の圧電薄膜として利用されている。圧電センサは強誘電性の圧電効果を利用したものである。圧電体は内部に自発分極を有しており、その表面に正および負電荷を発生させる。大気中における定常状態では大気中の分子がもつ電荷と結合して中性状態になっている。この圧電体に外圧がかかると圧電体から圧力量に応じた電気信号を取り出すことができる。また圧電アクチュエータも同様の原理を用いたもので圧電体に電圧を印加するとその電圧に応じて圧電体が伸縮し、伸縮方向あるいはその方向に直交する方向に変位を生じさせることができる。
【0004】
従来の圧電薄膜の形成装置としては、図3に示すものがある。
【0005】
図3(a)、(b)は従来の圧電薄膜の形成装置の構成を示す模式図である。図3(a)、(b)に示すように真空チャンバ11の内部に成膜する材料の組成で構成されたスパッタターゲット12、そして基板14が配置される基板ホルダー13を設け、基板ホルダー13に配置された基板14をスパッタターゲット12に向けて配置している。また基板ホルダー13の内部には基板加熱用のヒータ16を備え、真空チャンバ11の内部を排気するために大気から10−1Pa程度までの粗引き用のロータリポンプ17および10−1〜10−5Paまでに本排気するためのクライオポンプ18を備えている。さらにアルゴンガスボンベ19と酸素ガスボンベ20からのスパッタガスを真空チャンバ11の内部に供給できるように配管されている。21はスパッタターゲット12に電力を供給する高周波電源である。
【0006】
次に、誘電体薄膜の形成方法について説明する。基板14を設置した支持体15を基板ホルダー13に取り付け、ロータリポンプ17およびクライオポンプ18によって真空チャンバ11の内部を約10−5Pa程度にまで真空排気する。そして基板14を基板加熱用のヒータ16で温度600℃にまで加熱し、スパッタガスであるAr=10sccm、O=1sccmを導入し、まずスパッタターゲット12に高周波電源21から電力100Wを印加する。約1時間放電を続けPtを約200nm成膜して、その上に他のスパッタターゲット12に電力350Wを4時間程度印加して基板14に約2μm程度PbTiO薄膜を形成する。
【0007】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−35846号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
圧電素子の特性に大きく影響を与える圧電薄膜の組成および結晶性は基板14の加熱温度によって大きく変化する。特に鉛およびチタンを含んだペロブスカイト型の圧電薄膜の形成は鉛の蒸気圧が高いため、組成ずれを生じやすく再現性よく高品質の圧電薄膜を形成することが困難であった。例えば基板ホルダー13からの熱伝導により基板14の加熱温度を制御する方式を用いた場合、小さい面積の基板14の温度の均熱性は確保できるが、基板14を例えばSiウエハのような大面積の場合、基板14の個々の反り、温度変化による基板14の反りまたは、基板ホルダー13と基板14の間での熱膨張率の差により基板ホルダー13と基板14の表面での接触状態が変化し、Siウエハからなる基板14の温度を再現性よく一定とすることが困難となり、圧電薄膜を品質よく、かつ安定に形成することが困難となる。
【0010】
本発明は大面積の基板の温度を一様または均一とし、結晶性および組成の最適化を再現性よく高品質の圧電薄膜を形成するための圧電薄膜の形成装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、以下の構成を有する。
【0012】
本発明の請求項1に記載の発明は、真空チャンバ内に少なくとも鉛およびチタンを含むペロブスカイト型の圧電薄膜を形成する基板を保持する開口を設けた基板ホルダーと、陰極上に配置されて上記基板ホルダーに保持された基板と対向するスパッタターゲットと、上記基板を加熱する基板加熱用ヒータと、上記基板加熱用ヒータからの熱が基板の表面全体を一様または均一に加熱するように基板上に配置した均熱板とを配置した圧電薄膜の形成装置であり、均熱板からの放射熱により、基板温度を均一にすることができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、均熱板が基板ホルダーに保持された基板と対向し、かつ基板と基板加熱用ヒータとの間に設けた請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、基板加熱用ヒータからの放射熱が均熱板を加熱し、この均熱板により基板温度を均一にすることができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、均熱板を基板と接することなく基板ホルダーに設けた請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、熱伝導による熱の授受が防止でき、均熱板の放射熱のみで基板を均一に加熱することができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、基板ホルダーが均熱板を常に所定の位置となるように配置した請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、基板ホルダーに対して均熱板が常に所定位置に保持されるため、基板を均一に加熱することができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、均熱板を基板に対して常に所定の位置となるように設けた請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、基板に対して均熱板を常に所定位置に保持し、基板を均一に加熱することができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、基板ホルダーが均熱板を点、線、または限られた面で保持して均熱板が熱伝導の影響を受け難くした請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、基板ホルダーと均熱板との間の熱伝導による授受を最小限に抑制することができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、基板ホルダーの開口に基板形状とほぼ等しく、かつ前記基板の側面が接しない段差を設けた請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、基板を所定位置に保持することができ、基板を均一に加熱することができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、基板ホルダーの溝の底面において、基板を点、線または限られた面で保持する請求項7に記載の圧電薄膜の形成装置であり、基板ホルダーと基板との間の熱伝導による授受を最小限に抑制することができる。
【0020】
請求項9に記載の発明は、基板ホルダーが基板を所定位置に保持する少なくとも3つのピンを設けた請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、点により基板を所定位置に保持することができ、基板を均一に加熱することができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0021】
請求項10に記載の発明は、基板ホルダーを非金属とする請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、高温による基板ホルダーの反りが抑制でき、基板ホルダーと均熱板との間隔が常に一定とすることができるため、基板を均一に加熱することができると共に再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0022】
請求項11に記載の発明は、基板ホルダーを少なくともAlN、Al、Si、SiC、ZrOのいずれかの非金属とする請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、高温による基板ホルダーの反りが抑制でき、基板ホルダーと均熱板との間隔が常に一定とすることができるため、基板を均一に加熱することができると共に再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0023】
請求項12に記載の発明は、均熱板を非金属とする請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、高温による均熱板の反りが抑制でき、基板と均熱板との間隔が常に一定とすることができるため、基板を均一に加熱することができると共に再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0024】
請求項13に記載の発明は、均熱板を少なくともSi、SiCのいずれかの非金属とする請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、高温による均熱板の反りが抑制でき、基板と均熱板との間隔が常に一定とすることができるため、基板を均一に加熱することができると共に再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0025】
請求項14に記載の発明は、基板ホルダーに設けた溝の側面をテーパー状とする請求項7に記載の圧電薄膜の形成装置であり、基板ホルダーが基板を点または線で保持するため、基板ホルダーと基板との間の熱伝導による授受を最小限に抑制することができる。
【0026】
請求項15に記載の発明は、基板ホルダーの孔の側面を楔状とする請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、基板ホルダーが基板を点または線で保持するため、基板ホルダーと基板との間の熱伝導による授受を最小限に抑制することができると共に基板ホルダーの角がないため、スパッタターゲットからのスパッタ粒子を効率よく基板に付着させることができる。
【0027】
請求項16に記載の発明は、均熱板を基板の形状より大きくした請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置であり、基板を均一に加熱することができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0028】
請求項17に記載の発明は、基板ホルダーが基板の角と点または線で接触して保持する請求項7に記載の圧電薄膜の形成装置であり、基板を均一に加熱することができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0030】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における圧電薄膜の形成装置の構成を示す模式図である。ここで従来の圧電薄膜の形成装置の構成図で説明した同一構成要素は同一の符号を付して説明する。
【0031】
真空チャンバ内の底部には少なくとも鉛およびチタンを含むペロブスカイト型の圧電薄膜を成膜する材料の組成で構成されたスパッタターゲット12が配置されるとともに、中心部に回転軸25を設け、この回転軸25上に絶縁板24を介して開口部26を数個設けた基板ホルダー設置板27が設けられ、この基板ホルダー設置板27の開口部26の形成された上部にAlN、Al、Si、SiC、ZrOなどの非金属からなる基板ホルダー13が配置されている。
【0032】
この基板ホルダー13も中央部に下面から上面に向けて徐々に小さくなる開口28が設けられ、この基板ホルダー13の周縁部上面には数個の均熱板支持ピン23が設けられ、この均熱板支持ピン23上にはSiNやCなどの非金属の表面にSiCをコーティングした均熱板22が配置され、この均熱板22の下面側の基板ホルダー13の開口28上に予め金属として白金膜を下部電極膜として形成したシリコンからなる基板14が配置され、スパッタターゲット12と対向するようになっている。この基板ホルダー13の中央部に下面から上面に向けて徐々に小さくなる開口28を設けることによりスパッタターゲット12からのスパッタ粒子を均等に基板14に付着させることができる。
【0033】
また、真空チャンバ11内の上部には基板加熱用ヒータ16が配置されるとともに、真空チャンバ11には、真空チャンバ11の内部を大気状態から10−1Pa程度までの粗引き用のロータリポンプ17と10−1〜10−5Paまで本排気するクライオポンプ18が接続され、スパッタガスを供給するアルゴンガスボンベ19と酸素ガスボンベ20が接続されている。さらにスパッタターゲット12には高周波電源21が接続されている。
【0034】
予め金属としての白金膜を下部電極膜として形成したシリコンからなる基板14を基板ホルダー13に設置し、そしてこの基板14の上に対向するように基板14の形状より大きい均熱板22を基板ホルダー13の上に設置する。この基板ホルダー13に点で接するように設置し、基板ホルダー13にはAlN、Al、Si、SiC、ZrOなどからなる非金属を用いている。このように基板ホルダー13に非金属を用いることにより反りによる変動が抑制され、基板ホルダー13はシリコンウエハからなる基板14の外周部または周縁部と接してシリコンウエハからなる基板14を常に所定位置に保持し、再現性の向上を図っている。この場合基板ホルダー13を有限要素法を用いて熱輻射および熱伝導の関係を計算し、温度600℃近傍において熱伝導が熱輻射の1%以内となるようにしている。
【0035】
このように均熱板22を基板ホルダー13に設置し、均熱板22の加工条件および表面粗さ等を揃え、輻射率および反射率の特性が同じとなるようにしている。そして真空チャンバ11の内部の基板ホルダー設置板27の上に基板ホルダー13を設置し、真空チャンバ11の内部をまずロータリポンプ17により10−2Pa程度に排気し、さらにクライオポンプ18により10−4Paの高真空まで排気する。そして均熱板22の上に対向する基板加熱用ヒータ16により温度600℃まで加熱を行う。さらにスパッタガスのアルゴンと反応性のガスとしての酸素とをミキシングして真空チャンバ11の内部に導入し、所定の圧力になるように調圧する。そして高周波電源21により高周波電力をスパッタターゲット12に印加して圧電薄膜Pb(Zr,Ti)を形成する。
【0036】
圧電薄膜を形成する場合、まずK熱電対を9点埋め込んだ4インチのシリコンウエハからなる校正用基板を用いて、表面全体の温度を測定し、校正用基板に埋め込んだ9点の温度差が±5℃以内となることを確認している。ここで校正用基板に埋め込んだ9点のK熱電対は予め温度ばらつきが±1℃以内に校正されている。
【0037】
以上のように実施の形態1における圧電薄膜の形成装置は基板ホルダー13の上に配置した支持ピン23を用いて点で保持することにより均熱板22は外部からの熱吸収および外部への熱伝導を抑制し、均熱板22の安定した放射熱により基板14の表面全体を一様または均一な温度に制御できるため、基板14に形成する圧電薄膜の結晶性を均一にでき、結晶方位(001)の方向に99%以上の単一配向膜を得ることができた。
【0038】
(実施の形態2)
図2(a)、(b)は本発明の実施の形態2における圧電薄膜の形成装置の主要部分の構成を示す模式図である。ここで従来の圧電薄膜の形成装置の構成図で説明した同一構成要素は同一の符号を付し、異なる点について説明する。
【0039】
図2(a)に示すように基板ホルダー13の中央部に上面から下面にかけて段差を設けかつ下面から上面にかけて徐々に小さくなる開口28が設けられ、この基板ホルダー13の周縁部上面には数個の均熱板支持ピン23が設けられ、この均熱板支持ピン23上にはSiNやCなどの非金属の表面にSiCをコーティングした均熱板22が配置され、この均熱板22の下面側の基板ホルダー13の開口28の上面から下面にかけて設けた段差の平坦な底面上に数個の基板支持ピン29が設けられ、この基板支持ピン29上に予め金属として白金膜を下部電極膜として形成したシリコンからなる基板14が配置され、スパッタターゲット12と対向するようになっている。
【0040】
また、図2(b)に示すように基板ホルダー13の中央部に上面から下面にかけて段差を設けかつ下面から上面にかけて徐々に小さくなる開口28が設けられ、この基板ホルダー13の周縁部上面には数個の均熱板支持ピン23が設けられ、この均熱板支持ピン23上にはSiNやCなどの非金属の表面にSiCをコーティングした均熱板22が配置され、この均熱板22の下面側の基板ホルダー13の開口28の上面から下面にかけて設けた段差の下面にかけて小さくなる傾斜面30に予め金属として白金膜を下部電極膜として形成したシリコンからなる基板14の下面側の角と線で接するように配置され、スパッタターゲット12と対向するようになっている。
【0041】
以上のように実施の形態2における圧電薄膜の形成装置は基板ホルダー13の上に配置した均熱板支持ピン23を用いて点で保持することにより均熱板22は外部からの熱吸収および外部への熱伝導を抑制し、かつ均熱板22の安定した放射熱により基板14の表面全体を一様または均一な温度に制御できるため、基板14に形成する圧電薄膜の結晶性を均一にでき、結晶方位(001)の方向に99%以上の単一配向膜を得ることができた。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明は、真空チャンバ内に少なくとも鉛およびチタンを含むペロブスカイト型の圧電薄膜を形成する基板を保持する開口を設けた基板ホルダーと、陰極上に配置されて上記基板ホルダーに保持された基板と対向するスパッタターゲットと、上記基板を加熱する基板加熱用ヒータと、上記基板加熱用ヒータからの熱が基板表面全体を一様または均一に加熱するように基板上に配置した均熱板とを配置した圧電薄膜の形成装置であり、均熱板からの放射熱により、基板温度を均一にすることができるため、再現性よく高品質な圧電薄膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における圧電薄膜の形成装置の構成を示す模式図
【図2】(a)、(b)本発明の実施の形態2における圧電薄膜の形成装置の主要部分の構成を示す模式図
【図3】(a)、(b)従来の圧電薄膜の形成装置の構成を示す模式図
【符号の説明】
11 真空チャンバ
12 スパッタターゲット
13 基板ホルダー
14 基板
16 基板加熱用ヒータ
17 ロータリポンプ
18 クライオポンプ
19 アルゴンガスボンベ
20 酸素ガスボンベ
21 高周波電源
22 均熱板
23 均熱板支持ピン
24 絶縁板
25 回転軸
26 開口部
27 基板ホルダー設置板
28 開口
29 基板支持ピン

Claims (17)

  1. 真空チャンバ内に少なくとも鉛およびチタンを含むペロブスカイト型の圧電薄膜を形成する基板を保持する開口を設けた基板ホルダーと、陰極上に配置されて上記基板ホルダーに保持された基板と対向するスパッタターゲットと、上記基板を加熱する基板加熱用ヒータと、上記基板加熱用ヒータからの熱が基板の表面全体を一様または均一に加熱するように基板上に配置した均熱板とを配置した圧電薄膜の形成装置。
  2. 均熱板が基板ホルダーに保持された基板と対向し、かつ基板と基板加熱用ヒータとの間に設けた請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  3. 均熱板を基板と接することなく基板ホルダーに設けた請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  4. 均熱板を基板ホルダーに対して常に所定の位置となるように配置した請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  5. 均熱板を基板に対して常に所定の位置となるように設けた請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  6. 基板ホルダーが均熱板を点、線、または限られた面で保持して均熱板が熱伝導の影響を受け難くした請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  7. 基板ホルダーの開口に基板形状とほぼ等しく、かつ前記基板の側面が接しない段差を設けた請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  8. 基板ホルダーの溝の底面において、基板を点、線または限られた面で保持する請求項7に記載の圧電薄膜の形成装置。
  9. 基板ホルダーが基板を所定位置に保持する少なくとも3つのピンを設けた請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  10. 基板ホルダーを非金属とする請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  11. 基板ホルダーを少なくともAlN、Al、Si、SiC、ZrOのいずれかの非金属とする請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  12. 均熱板を非金属とする請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  13. 均熱板を少なくともSi、SiCのいずれかの非金属とする請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  14. 基板ホルダーに設けた溝の側面をテーパー状とする請求項7に記載の圧電薄膜の形成装置。
  15. 基板ホルダーの孔の側面を楔状とする請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  16. 均熱板を基板の形状より大きくした請求項1に記載の圧電薄膜の形成装置。
  17. 基板ホルダーが基板の角と点または線で接触して保持する請求項7に記載の圧電薄膜の形成装置。
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