JP2005037197A - 接触式表面形状測定装置及び測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被測定表面と触針プローブとの間に発生する摩擦力の大きさに影響されることなく、被測定表面に生じる垂直抗力が一定になるように、前記触針プローブの接触力を制御することにより、被測定表面の傾斜角度に依存した系統的な測定誤差を低減すること。
【解決手段】被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作することにより、前記被測定物体の表面形状を測定する接触式表面形状測定装置を前提として、次の(イ)〜(ニ)によって構成すること。(イ)前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定する手段と、(ロ)前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出する手段と、(ハ)前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出する手段と、(ニ)前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御する手段とを備えること。
【選択図】図1
【解決手段】被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作することにより、前記被測定物体の表面形状を測定する接触式表面形状測定装置を前提として、次の(イ)〜(ニ)によって構成すること。(イ)前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定する手段と、(ロ)前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出する手段と、(ハ)前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出する手段と、(ニ)前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御する手段とを備えること。
【選択図】図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自由曲面形状で構成される光学素子及びその金型等の評価に使用されるもので、サブミクロンオーダの測定精度を有する接触式3次元形状測定装置に関するものである。そして、この形状測定装置は、被測定物体表面における力学特性測定装置(表面間力、摩擦力測定等)に適用することが可能である。
【0002】
【従来の技術】
従来、被測定表面形状を高精度に測定することができる装置において、接触式プローブが多く用いられている(特開2000−298013号公報参照)。この従来の接触式プローブの断面図を図7に示す。同図において、1は球であり、プローブ2の下端に固定されている。また、4は板ばね、6は変位計である。プローブ2は、給気孔8から給気される静圧空気軸受7によって非接触支持されることにより、摺動抵抗なくプローブ2の軸方向にのみ運動することができる。そして、3はハウジングであり、図示していない移動用ステージに搭載されている。
次に、触針式形状測定装置の基本動作を説明する。球1が図示されていない被測定表面に押し付けられると、プローブ2は、被測定表面から受ける反力と板ばね4による力とが釣り合う位置に変位する。それに伴って変位計6の出力が変化する。移動用ステージを駆動して、変位計6の出力が一定となるようにハウジング3の位置を制御すれば、測定圧(被測定面に対する接触圧)を一定に保つことができる。このようにプローブ2の測定圧を一定に保ちながら被測定表面上を倣い動作させて、動作中の移動用ステージの軌跡を測定することにより、被測定表面の形状を測定することができる。
【0003】
また、特許第3063290号公報には、上記従来技術と同様に、被測定表面に対する接触圧を一定に保ちながら測定を行うものであるが、測定時に被測定表面から受ける摩擦力や垂直抗力によってプローブが傾いた際、このプローブの傾きにより生じる測定誤差を、プローブ先端部の位置ずれを測定して、補正することにより測定誤差の低減を図ることができる触針プローブが記載されている。
【0004】
次に、特開平11−271049号公報には、測定誤差を低減するための倣い動作手段として、プローブが被測定表面に加える法線方向接触力を一定にして倣い動作する手法について記載されている。
この公報に記載されたものにおいては、法線方向接触力を一定にする手段として、プローブ軸方向(鉛直方向)の接触力の制御を行っている。一定の法線方向接触力を発生するためのプローブ軸方向の接触力を、被測定表面の傾斜角度、被測定表面とプローブ先端部との摩擦係数(被測定面全体で一様と仮定している)から予め算出しておき、形状測定時には前記算出値に基づいてプローブ軸方向の接触力を制御しながら倣い動作する手法を用いている。
【0005】
【従来技術の問題点】
上記特許第3063290号公報に記載されている従来の触針プローブにおいては、測定の際、被測定表面に対して、プローブの軸方向に一定の接触力が印加されている。この時、被測定表面は、プローブの接触力によって生じる、面の垂直抗力の大きさに応じて弾性変形し、凹みを生じるものであり、被測定表面形状が平坦な場合は、プローブ軸方向と被測定表面の法線方向が同一なため、前記凹み量が一定となるが、被測定表面形状が傾斜を有する場合、傾斜角度の増大に従い被測定表面の垂直抗力が減少してしまい、被測定表面の凹み量の変動が生じる。これが傾斜角度に応じた系統的な測定誤差となる。
【0006】
また、特開平11−271049号公報に記載されたものでは、被測定表面が摩擦係数分布を有している場合には、被測定表面に発生する垂直抗力が変動するため、測定誤差が生じることになる。実際には、被測定表面上の表面形状粗さや吸着水の存在が影響するため、摩擦係数が面内で一様であるとは考えにくい。また、法線方向接触力の制御因子をプローブの軸方向接触力のみとしているため、被測定表面の摩擦係数と傾斜角度によっては、所望の法線方向接触力を得られない可能性がある。
【0007】
【特許文献1】特開2000−298013号公報
【特許文献2】特許第3063290号公報
【特許文献3】特開平11−271049号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
被測定表面と触針プローブとの間に発生する摩擦力の大きさに影響されることなく、被測定表面に生じる垂直抗力が一定になるように、前記触針プローブの接触力を制御することにより、被測定表面の傾斜角度に依存した系統的な測定誤差を低減することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
【解決手段1】(請求項1に対応)
上記課題を解決するために講じた手段1は、被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作することにより、前記被測定物体の表面形状を測定する接触式表面形状測定装置を前提として、次の(イ)〜(ニ)によって構成されるものである。
(イ) 前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定する手段と、
(ロ) 前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出する手段と、
(ハ) 前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出する手段と、
(ニ) 前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御する手段とを備えること。
【0010】
【作用】
被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作して、前記被測定物体の表面形状を測定するとき、前記プローブが接触することによって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定し、同じく前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出し、また前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出して、前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御することにより前記被測定物体の表面形状を測定する。
【0011】
【実施の形態】
(1) 実施態様1(請求項2に対応)
実施態様1は、上記解決手段1において、水平方向接触力を推定する手段がプローブの傾きを検出する手段を備えているものである。
〔作 用〕 前記水平方向接触力を推定する手段は、プローブの傾きに関する情報を用いて水平方向接触力を推定している。
【0012】
(2) 実施態様2(請求項3に対応)
実施態様2は、上記実施態様1において、プローブの傾きを検出する手段としてレーザ変位計を備えているものである。
〔作 用〕 前記レーザ変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブの傾きを検出することができる。
【0013】
(3) 実施態様3(請求項4に対応)
実施態様3は、上記実施態様1において、プローブの傾きを検出する手段として、静電容量変位計を備えているものである。
〔作 用〕 前記静電容量変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブの傾きを検出することができる。また、プローブが変位検出軸方向以外に振動している場合でも影響を受け難いため、高いSN比を得ることができる。
【0014】
(4) 実施態様4(請求項5に対応)
実施態様4は、上記解決手段1又は実施態様1〜3において、水平方向接触力を推定する手段が、プローブに生じる傾きの回転中心位置を推定する手段を備えているものである。
〔作 用〕 前記プローブの回転中心位置を逐次正確に求めることができるため、より誤差の少ない水平方向接触力を推定することができる。
【0015】
(5) 実施態様5(請求項6に対応)
実施態様5は、上記実施態様1〜4において、プローブの傾きによって生じるプローブ先端部の位置ずれによる測定誤差を、前記プローブの傾きを検出する手段により得られた値によって補正する手段を備えたものである。
〔作 用〕 プローブ先端球の被測定表面との接触位置おける水平方向の位置ずれ量を求め、測定値に対して補正を行って測定誤差を低減することにより、プローブの傾きに起因する測定誤差をキャンセルすることができる。
【0016】
(6) 実施態様6(請求項7に対応)
実施態様6は、上記解決手段1又は実施態様1〜5において、傾斜角度情報を検出する手段が、被測定物体表面形状の設計値から傾斜角度情報を算出するものである。
〔作 用〕 各測定位置の傾斜角度情報を設計データから算出して作成するので、新たに測定データを取得する時間が不要であり、測定所要時間を増加させることなく高精度な測定を行うことができる。
【0017】
(7) 実施態様7(請求項8に対応)
実施態様7は、上記解決手段1又は実施態様1〜5において、傾斜角度情報を検出する手段が、形状測定前にプリスキャンを行うことにより得られた表面形状データから傾斜角度情報を算出するものである。
〔作 用〕 形状測定前にプリスキャンを行って得られたデータ用いて、各測定位置の傾斜角度情報を算出して作成するので、被測定表面形状の設計データが不明である場合、又は被測定表面形状が設計データに対して大きい誤差を有している恐れがある場合においても、高精度な測定が可能である。
【0018】
【解決手段2】(請求項9に対応)
上記課題を解決するために講じた手段2は、被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作することにより、前記被測定物体の表面形状を測定する接触式表面形状測定方法を前提として、次の(イ)〜(ニ)によって構成されるものである。
(イ) 前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定し、
(ロ) 前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出し、
(ハ) 前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出し、
(ニ)前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御すること。
【0019】
【作用】
被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作して、前記被測定物体の表面形状を測定するとき、前記プローブが接触することによって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定し、同じく前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出し、また前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出して、前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御して前記被測定物体の表面形状を測定する。
【0020】
(8) 実施態様8(請求項10に対応)
実施態様8は、上記解決手段2において、プローブの傾きによって生じるプローブ先端部の位置ずれによる測定誤差を、前記プローブの傾きを検出する手段により得られた値によって補正する手段を備えたものである。
〔作 用〕 プローブ先端球の被測定表面との接触位置おける水平方向の位置ずれ量を求め、測定値に対して補正を行って測定誤差を低減することにより、プローブの傾きに起因する測定誤差をキャンセルすることができる。
【0021】
(9) 実施態様9(請求項11に対応)
実施態様9は、上記解決手段2又は実施態様8において、傾斜角度情報の検出において、被測定表面形状の設計値を使用することである。
〔作 用〕 各測定位置の傾斜角度情報を設計データから算出して作成するので、新たに測定データを取得する時間が不要であり、測定所要時間を増加させることなく高精度な測定を行うことができる。
【0022】
(10) 実施態様10(請求項12に対応)
実施態様10は、上記解決手段2又は実施態様8において、傾斜角度情報の検出において、形状測定前にプリスキャンを行うことにより得られた表面形状データを用いることである。
〔作 用〕 形状測定前にプリスキャンを行って得られたデータ用いて、各測定位置の傾斜角度情報を算出して作成するので、被測定表面形状の設計データが不明である場合、又は被測定表面形状が設計データに対して大きい誤差を有している恐れがある場合においても、高精度な測定が可能である。
【0023】
【実施の形態】
次に、接触式表面形状測定装置及び測定方法に関する実施の形態について、図1〜図6を参照しながら説明する。
被測定表面の法線方向に対して一定の接触荷重を印加しながら測定を行うことにより、前記被測定表面の傾斜角度に応じて発生する測定誤差を抑止することを可能にする表面形状測定装置及び測定方法において、傾斜を有する被測定表面における法線方向の接触荷重を制御する方法および原理について、図1(a)及び(b)を用いて説明する。
【0024】
まず、鉛直方向の接触荷重を制御する方法について説明する。
図1(a)に示すものは、法線方向の接触荷重制御用のプローブ機構であり、被測定表面8にプローブ先端球1が接触している状態において、前記プローブ先端球1は被測定表面8から鉛直方向にNZ、水平方向にNXの力を受ける。ここで、鉛直方向接触力NZについては、プローブ2を吊っている板ばね4のたわみ量を変位センサ(変位計)6で検出し、前記たわみ量と予め取得しておいた板ばね4のばね定数との積から算出できる。また、前記鉛直方向接触力NZは、キャリッジ9(その内部にプローブハウジング3が搭載されており、例えば、サーボモータにより駆動されるように構成される)を鉛直方向に変位させて、板ばね4のたわみ量を調整することにより、任意に制御することができる。
【0025】
次に、水平方向接触力NXを推定する動作について説明する。
プローブ2は、プローブ軸方向の運動のみを許容する静圧空気軸受7により保持されている。このことにより、プローブ2が傾いた際に復元力が発生し、その反力としてプローブ先端球1と被測定表面8との間に水平方向接触力NXが生じる。前記復元力とは、プローブ2の傾きによって、静圧空気軸受7のクリアランス(数μm)の大きさに応じて生じるモーメントである。前記モーメントをMとし、プローブ2の傾きの回転中心と先端球1との距離をLSとすると、M,LS,NXの間には、以下の関係が成立する。
M=LSNX ………………………… (1)
ここで、モーメントMは、軸受7のモーメントに関する剛性と、プローブ2の回転中心位置を予め実験、解析により求め、プローブ2の傾き(回転量)を変位センサ(変位計)5(プローブ2と軸受7のクリアランス量の変化を検出)の検出値から算出することによって、求めることができる。前記軸受7のモーメントに関する剛性とは、前記モーメント入力に伴い生じた、軸受7のクリアランスにおける単位変化量あたりの前記モーメントの大きさを表すもので、前記水平方向接触力NXの発生に伴い生じた、軸受7のクリアランス変化量と、前記剛性値を乗じることにより、モーメントMを求めることができる。そして、求めたモーメントMの値と上記式(1)から、逐次、水平方向接触力NXを推定(算出)することが可能となる。
【0026】
そして、先に求めた水平方向接触力NXの値を基に、鉛直方向の接触荷重を制御することにより、法線方向の接触荷重を任意に制御する方法について、以下に説明する。
図1(b)は、図1(a)に示されたプローブ2の先端部付近を拡大して示したものであり、プローブ先端部1が被測定面8と接触することによって受ける力を示している。NZとNXの合力をN、合力Nにおける被測定面8の法線方向成分をNn、被測定表面形状の設計データから算出した各測定点における傾斜角度情報をθとする。
ここで、図1(b)に示した各成分について、以下の関係が成立する。
【0027】
接触荷重の法線方向成分Nnが、予め設定した法線方向接触荷重目標値Nn0(不図示)と一致するように鉛直方向接触力NZを制御する。すなわち、上記式(2a)のNnにNn0を代入して得られる次の式(2b)により、鉛直方向接触力の目標値NZ0が求まる。
上記式(2b)を用いることにより、先に推定した水平方向接触力NXと法線方向接触荷重目標値Nn0から鉛直方向接触力の目標値NZ0を求めることができる。更に、鉛直方向接触力の目標値NZ0に鉛直方向接触力NZが一致するように前述の方法で制御することにより、法線方向接触荷重値Nnを法線方向接触荷重目標値Nn0に合わせることが可能になる。
図1(c)には、上述した動作のブロック図を示す。倣い測定動作時において、測定サンプリング周期毎に図1(c)に示された動作を繰り返すことにより、法線方向接触荷重Nnを一定値(法線方向接触荷重目標値)Nn0とした測定ができるので、被測定表面の傾斜角度変化により発生する系統的な測定誤差を抑制することができる。
【0028】
次に、制御・演算部を含めた測定装置の実施形態について説明する。
図2には、法線方向の接触荷重制御用のプローブ機構を用いた測定装置の実施形態(デジタル演算器による構成)を示す。
変位センサ5,6からの信号(図2においてはアナログ信号)はAD変換器を介して演算器(例えば、PC,DSP等のリアルタイム計算が可能なもの)に送られる。この演算器においては、先に示した原理により、予め設定された法線方向接触荷重目標値Nn0に基づいた鉛直方向接触力目標値NZ0が算出される。この鉛直方向接触力目標値NZ0に応じた信号は、DA変換器でアナログ信号に変換した上でアクチュエータドライバに送られ、駆動指令値としてキャリッジ9のZ軸アクチュエータを駆動する。これにより、プローブハウジング3を搭載しているキャリッジ9がZ軸方向に変位して、プローブ2の鉛直方向接触力NZを任意に制御することができる。
制御部については、上述のようなデジタル演算回路のみならず、アナログ演算回路で構成することも可能である。
【0029】
次に、プローブ2の傾き(傾斜量)を検出する変位センサ5として、レーザ変位計又は静電容量変位計を適用することについて説明する。
図1におけるプローブ2の傾きを検出する変位センサ5として、レーザ変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブ2の傾きを検出することができるため、水平方向の接触力NXを高精度に検出することが可能となる。
また、前記変位センサ5として、静電容量変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブ2の傾きを検出できるため、水平方向の接触力NXを高精度に検出することが可能であるばかりでなく、前記レーザ変位計を適用した場合と比較して、プローブ2が変位検出軸方向以外に振動している場合にも影響を受け難いため、高いSN比を得ることができる。
このようにプローブ2の水平方向の接触力NXを高精度に検出することによって、プローブ2の鉛直方向接触力NZをさらに高精度に調整することが可能となる。
【0030】
次に、プローブ2に生じた傾きの回転中心位置を推定する手段について説明する。
図3はプローブ機構の概略図であり、プローブ2と軸受7とのクリアランス量の変化を検出する2個の変位センサ5a,5bを用いることにより、プローブ2に生じた傾きの回転中心を推定することが可能となる。L1は変位センサ検出部5aと空気静圧パッド上部7a(拘束力発生部)までの距離、L2は変位センサ検出部5bと空気静圧パッド下部7b(拘束力発生部)までの距離、Wは上下の空気静圧パッド間隔とし、各パラメータは予め計測しておく。ここで、各変位センサ5a,5bの検出値をそれぞれδa,δbとすると、プローブ回転中心位置から空気静圧パッド下部7bまでの距離Lcについて、以下の式が導かれる。
Lc=−(δaL2+δbL1−WL2)/(δa+δb) …………… (4)
上記式(4)により、プローブ2の回転中心位置を逐次正確に求めることができるため、より誤差の少ない正確な接触力を検出することが可能となる。
【0031】
次に、プローブの傾きによって生じるプローブ先端部の位置ずれによる測定誤差を低減することについて説明する。
図4は、測定時にプローブ2が被測定表面8から力を受けて、傾いた際に生じるプローブ先端球1の位置ずれを示す概略図である。
回転中心11から変位センサ(不図示)による水平方向の変位検出部12までの距離をL1、同じく回転中心11からプローブ先端球の被測定表面8との接触位置10までの距離をL2とし、変位検出部12の変位量をX1とすると、プローブ先端球の被測定表面8との接触位置10における水平方向の位置ずれ量X2は、以下のようになる。
X2=X1L2/L1 …………………… (5)
上記式(5)により水平方向の位置ずれ量X2を求め、測定値に対して補正を行って測定誤差を低減することにより、プローブ2の傾きに起因する測定誤差をキャンセルすることができる。このことにより、プローブ2に大きい傾きを与えた場合でも測定誤差が生じることがないため、接触荷重印加手段よって大きい接触荷重を与えることも可能となる。
【0032】
前記被測定表面の傾斜角度を検出する手段が、被測定表面形状の設計値を使用することについて、図5を参照しながら説明する。
図2に示す表面形状測定装置の実施形態において、被測定表面形状の設計データから各測定位置の傾斜角度情報を算出して作成することにより、傾斜角度を算出するのために新たに測定データを取得する時間を要することなく、表面形状の測定を高精度に行うことができる。
図5に示すブロック図は、設計データから各測定点における傾斜角度を算出する過程を示すフローチャートである。ステップ1(S1)では、設計データを多項式に近似する。前記多項式の次数については、各測定点におけるZ座標の近似誤差の総和が小さくなるものを選択する。ステップ2(S2)では、前記多項式を基に各測定点毎に接線の方程式を算出する。例えば、多項式を微分することにより求められる。ステップ3(S3)では、前記接線方程式を基に各測定点毎に法線ベクトルを算出する。そして、ステップ4(S4)において、前記法線ベクトルから各測定点毎の傾斜角度を算出する。
例えば、設計データが共通である多数のプラスチック成形のサンプル品を測定する場合において、測定前に図5に示された処理を行うことにより、各サンプル品毎に処理を施す必要がないから、大幅に測定時間を短縮することが可能になる。
【0033】
前記被測定表面の傾斜角度を検出する手段が、形状測定前にプリスキャンを行うことで得られたデータ用いることについて、図6を参照しながら説明する。
図6に示すブロック図は、形状測定前にプリスキャンを行うことにより得られたデータから、各測定点における傾斜角度を算出する過程を示すフローチャートである。ステップ1(S1)では、予め測定を行い、得られたデータ列に対し多項式近似する。前記多項式の次数については、各測定点におけるZ座標の近似誤差の総和が小さくなるものを選択する。ステップ2(S2)では、前記多項式を基に各測定点毎に接線の方程式を算出する。例えば、多項式を微分することにより求められる。ステップ3(S3)では、前記接線方程式を基に各測定点毎に法線ベクトルを算出する。そして、ステップ4(S4)において、前記法線ベクトルから各測定点毎の傾斜角度を算出する。
図2に示す表面形状測定装置の実施形態において、形状測定前にプリスキャンを行うことにより得られたデータ用いて、各測定位置の傾斜角度情報を算出し作成することによって、被測定表面形状の設計データが不明な場合、又は被測定表面形状が設計データに対し大きい誤差を有している恐れがある場合においても、表面形状の測定を高精度に行うことができる。
【0034】
【発明の効果】
この発明の効果を主な請求項毎に整理すると次のとおりである。
(1)請求項1及び請求項9の発明の効果
被測定表面と触針プローブとの間に発生する摩擦力の大きさに影響されることなく、被測定表面に生じる垂直抗力を正確に推定し、前記触針プローブの接触力を前記推定値に基づいて制御することにより、被測定表面の傾斜角度に依存した系統的な誤差を低減することができる。
(2)請求項3の発明の効果
レーザ変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブの傾きを検出することができるため、水平方向の接触力を高精度に検出することができる。
(3)請求項4の発明の効果
静電容量変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブの傾きを検出することができるため、水平方向の接触力NXを高精度に検出することが可能であるばかりでなく、上記請求項3のようにレーザ変位計を適用する場合と比較して、プローブが変位検出軸方向以外に振動している場合にも影響を受け難いため、高いSN比を得ることができる。
【0035】
(4)請求項5の発明の効果
プローブの回転中心位置を逐次正確に求めることができるため、より誤差の少ない正確な接触力を検出することができる。
(5)請求項6及び請求項10の発明の効果
プローブ先端球の被測定表面8との接触位置10における水平方向の位置ずれ量を求め、測定値に対して補正を行って測定誤差を低減することにより、プローブの傾きに起因する測定誤差をキャンセルすることができる。これにより、プローブに大きい傾きを与えた場合でも測定誤差が生じることがないため、接触荷重印加手段によって大きい接触荷重を与えることも可能である。
【0036】
(6)請求項7及び請求項11の発明の効果
各測定位置の傾斜角度情報を、被測定表面形状の設計データから算出して作成することにより、傾斜角度を算出するのために新たに測定データを取得する時間を要することなく、高精度の測定が可能である。
(7)請求項8及び請求項12の発明の効果
各測定位置の傾斜角度情報を、形状測定前にプリスキャンを行うことで得られたデータから算出して作成することにより、被測定表面形状の設計データが不明である場合、又は被測定表面形状が設計データに対して大きい誤差を有している恐れがある場合においても、高精度の測定が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、法線方向の接触荷重制御用のプローブ機構であり、(a)はその概略断面図、(b)はプローブ先端部付近の拡大図であり、プローブ先端部が被測定面から受ける力を示す図、(c)は法線方向の接触荷重制御動作を表すブロック図である。
【図2】は、法線方向の接触荷重制御用のプローブ機構を用いた測定装置の実施形態の概略図である。
【図3】は、変位センサを2個用いることにより、回転中心を推定可能なプローブ機構の概略図である。
【図4】は、測定時のプローブが傾いたときに生じるプローブ先端球の位置ずれに関する概略図である。
【図5】は、設計データから各測定点における傾斜角度を算出する過程のフローチャートである。
【図6】は、プリスキャンにより得られたデータから各測定点の傾斜角度を算出する過程のフローチャートである。
【図7】は、従来の接触式プローブの断面概略図である。
【符号の説明】
1:プローブ先端球
2:プローブ
3:プローブハウジング
4:板ばね
5,6:変位センサ(変位計)
7:静圧空気軸受
8:被測定表面
9:キャリッジ
NX:水平方向接触力
NZ:鉛直方向接触力
θ:傾斜角度情報
Nn:法線方向接触荷重
Nn0:法線方向接触荷重目標値
NZ0:鉛直方向接触力目標値
【産業上の利用分野】
本発明は、自由曲面形状で構成される光学素子及びその金型等の評価に使用されるもので、サブミクロンオーダの測定精度を有する接触式3次元形状測定装置に関するものである。そして、この形状測定装置は、被測定物体表面における力学特性測定装置(表面間力、摩擦力測定等)に適用することが可能である。
【0002】
【従来の技術】
従来、被測定表面形状を高精度に測定することができる装置において、接触式プローブが多く用いられている(特開2000−298013号公報参照)。この従来の接触式プローブの断面図を図7に示す。同図において、1は球であり、プローブ2の下端に固定されている。また、4は板ばね、6は変位計である。プローブ2は、給気孔8から給気される静圧空気軸受7によって非接触支持されることにより、摺動抵抗なくプローブ2の軸方向にのみ運動することができる。そして、3はハウジングであり、図示していない移動用ステージに搭載されている。
次に、触針式形状測定装置の基本動作を説明する。球1が図示されていない被測定表面に押し付けられると、プローブ2は、被測定表面から受ける反力と板ばね4による力とが釣り合う位置に変位する。それに伴って変位計6の出力が変化する。移動用ステージを駆動して、変位計6の出力が一定となるようにハウジング3の位置を制御すれば、測定圧(被測定面に対する接触圧)を一定に保つことができる。このようにプローブ2の測定圧を一定に保ちながら被測定表面上を倣い動作させて、動作中の移動用ステージの軌跡を測定することにより、被測定表面の形状を測定することができる。
【0003】
また、特許第3063290号公報には、上記従来技術と同様に、被測定表面に対する接触圧を一定に保ちながら測定を行うものであるが、測定時に被測定表面から受ける摩擦力や垂直抗力によってプローブが傾いた際、このプローブの傾きにより生じる測定誤差を、プローブ先端部の位置ずれを測定して、補正することにより測定誤差の低減を図ることができる触針プローブが記載されている。
【0004】
次に、特開平11−271049号公報には、測定誤差を低減するための倣い動作手段として、プローブが被測定表面に加える法線方向接触力を一定にして倣い動作する手法について記載されている。
この公報に記載されたものにおいては、法線方向接触力を一定にする手段として、プローブ軸方向(鉛直方向)の接触力の制御を行っている。一定の法線方向接触力を発生するためのプローブ軸方向の接触力を、被測定表面の傾斜角度、被測定表面とプローブ先端部との摩擦係数(被測定面全体で一様と仮定している)から予め算出しておき、形状測定時には前記算出値に基づいてプローブ軸方向の接触力を制御しながら倣い動作する手法を用いている。
【0005】
【従来技術の問題点】
上記特許第3063290号公報に記載されている従来の触針プローブにおいては、測定の際、被測定表面に対して、プローブの軸方向に一定の接触力が印加されている。この時、被測定表面は、プローブの接触力によって生じる、面の垂直抗力の大きさに応じて弾性変形し、凹みを生じるものであり、被測定表面形状が平坦な場合は、プローブ軸方向と被測定表面の法線方向が同一なため、前記凹み量が一定となるが、被測定表面形状が傾斜を有する場合、傾斜角度の増大に従い被測定表面の垂直抗力が減少してしまい、被測定表面の凹み量の変動が生じる。これが傾斜角度に応じた系統的な測定誤差となる。
【0006】
また、特開平11−271049号公報に記載されたものでは、被測定表面が摩擦係数分布を有している場合には、被測定表面に発生する垂直抗力が変動するため、測定誤差が生じることになる。実際には、被測定表面上の表面形状粗さや吸着水の存在が影響するため、摩擦係数が面内で一様であるとは考えにくい。また、法線方向接触力の制御因子をプローブの軸方向接触力のみとしているため、被測定表面の摩擦係数と傾斜角度によっては、所望の法線方向接触力を得られない可能性がある。
【0007】
【特許文献1】特開2000−298013号公報
【特許文献2】特許第3063290号公報
【特許文献3】特開平11−271049号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
被測定表面と触針プローブとの間に発生する摩擦力の大きさに影響されることなく、被測定表面に生じる垂直抗力が一定になるように、前記触針プローブの接触力を制御することにより、被測定表面の傾斜角度に依存した系統的な測定誤差を低減することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
【解決手段1】(請求項1に対応)
上記課題を解決するために講じた手段1は、被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作することにより、前記被測定物体の表面形状を測定する接触式表面形状測定装置を前提として、次の(イ)〜(ニ)によって構成されるものである。
(イ) 前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定する手段と、
(ロ) 前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出する手段と、
(ハ) 前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出する手段と、
(ニ) 前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御する手段とを備えること。
【0010】
【作用】
被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作して、前記被測定物体の表面形状を測定するとき、前記プローブが接触することによって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定し、同じく前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出し、また前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出して、前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御することにより前記被測定物体の表面形状を測定する。
【0011】
【実施の形態】
(1) 実施態様1(請求項2に対応)
実施態様1は、上記解決手段1において、水平方向接触力を推定する手段がプローブの傾きを検出する手段を備えているものである。
〔作 用〕 前記水平方向接触力を推定する手段は、プローブの傾きに関する情報を用いて水平方向接触力を推定している。
【0012】
(2) 実施態様2(請求項3に対応)
実施態様2は、上記実施態様1において、プローブの傾きを検出する手段としてレーザ変位計を備えているものである。
〔作 用〕 前記レーザ変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブの傾きを検出することができる。
【0013】
(3) 実施態様3(請求項4に対応)
実施態様3は、上記実施態様1において、プローブの傾きを検出する手段として、静電容量変位計を備えているものである。
〔作 用〕 前記静電容量変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブの傾きを検出することができる。また、プローブが変位検出軸方向以外に振動している場合でも影響を受け難いため、高いSN比を得ることができる。
【0014】
(4) 実施態様4(請求項5に対応)
実施態様4は、上記解決手段1又は実施態様1〜3において、水平方向接触力を推定する手段が、プローブに生じる傾きの回転中心位置を推定する手段を備えているものである。
〔作 用〕 前記プローブの回転中心位置を逐次正確に求めることができるため、より誤差の少ない水平方向接触力を推定することができる。
【0015】
(5) 実施態様5(請求項6に対応)
実施態様5は、上記実施態様1〜4において、プローブの傾きによって生じるプローブ先端部の位置ずれによる測定誤差を、前記プローブの傾きを検出する手段により得られた値によって補正する手段を備えたものである。
〔作 用〕 プローブ先端球の被測定表面との接触位置おける水平方向の位置ずれ量を求め、測定値に対して補正を行って測定誤差を低減することにより、プローブの傾きに起因する測定誤差をキャンセルすることができる。
【0016】
(6) 実施態様6(請求項7に対応)
実施態様6は、上記解決手段1又は実施態様1〜5において、傾斜角度情報を検出する手段が、被測定物体表面形状の設計値から傾斜角度情報を算出するものである。
〔作 用〕 各測定位置の傾斜角度情報を設計データから算出して作成するので、新たに測定データを取得する時間が不要であり、測定所要時間を増加させることなく高精度な測定を行うことができる。
【0017】
(7) 実施態様7(請求項8に対応)
実施態様7は、上記解決手段1又は実施態様1〜5において、傾斜角度情報を検出する手段が、形状測定前にプリスキャンを行うことにより得られた表面形状データから傾斜角度情報を算出するものである。
〔作 用〕 形状測定前にプリスキャンを行って得られたデータ用いて、各測定位置の傾斜角度情報を算出して作成するので、被測定表面形状の設計データが不明である場合、又は被測定表面形状が設計データに対して大きい誤差を有している恐れがある場合においても、高精度な測定が可能である。
【0018】
【解決手段2】(請求項9に対応)
上記課題を解決するために講じた手段2は、被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作することにより、前記被測定物体の表面形状を測定する接触式表面形状測定方法を前提として、次の(イ)〜(ニ)によって構成されるものである。
(イ) 前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定し、
(ロ) 前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出し、
(ハ) 前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出し、
(ニ)前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御すること。
【0019】
【作用】
被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作して、前記被測定物体の表面形状を測定するとき、前記プローブが接触することによって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定し、同じく前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出し、また前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出して、前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御して前記被測定物体の表面形状を測定する。
【0020】
(8) 実施態様8(請求項10に対応)
実施態様8は、上記解決手段2において、プローブの傾きによって生じるプローブ先端部の位置ずれによる測定誤差を、前記プローブの傾きを検出する手段により得られた値によって補正する手段を備えたものである。
〔作 用〕 プローブ先端球の被測定表面との接触位置おける水平方向の位置ずれ量を求め、測定値に対して補正を行って測定誤差を低減することにより、プローブの傾きに起因する測定誤差をキャンセルすることができる。
【0021】
(9) 実施態様9(請求項11に対応)
実施態様9は、上記解決手段2又は実施態様8において、傾斜角度情報の検出において、被測定表面形状の設計値を使用することである。
〔作 用〕 各測定位置の傾斜角度情報を設計データから算出して作成するので、新たに測定データを取得する時間が不要であり、測定所要時間を増加させることなく高精度な測定を行うことができる。
【0022】
(10) 実施態様10(請求項12に対応)
実施態様10は、上記解決手段2又は実施態様8において、傾斜角度情報の検出において、形状測定前にプリスキャンを行うことにより得られた表面形状データを用いることである。
〔作 用〕 形状測定前にプリスキャンを行って得られたデータ用いて、各測定位置の傾斜角度情報を算出して作成するので、被測定表面形状の設計データが不明である場合、又は被測定表面形状が設計データに対して大きい誤差を有している恐れがある場合においても、高精度な測定が可能である。
【0023】
【実施の形態】
次に、接触式表面形状測定装置及び測定方法に関する実施の形態について、図1〜図6を参照しながら説明する。
被測定表面の法線方向に対して一定の接触荷重を印加しながら測定を行うことにより、前記被測定表面の傾斜角度に応じて発生する測定誤差を抑止することを可能にする表面形状測定装置及び測定方法において、傾斜を有する被測定表面における法線方向の接触荷重を制御する方法および原理について、図1(a)及び(b)を用いて説明する。
【0024】
まず、鉛直方向の接触荷重を制御する方法について説明する。
図1(a)に示すものは、法線方向の接触荷重制御用のプローブ機構であり、被測定表面8にプローブ先端球1が接触している状態において、前記プローブ先端球1は被測定表面8から鉛直方向にNZ、水平方向にNXの力を受ける。ここで、鉛直方向接触力NZについては、プローブ2を吊っている板ばね4のたわみ量を変位センサ(変位計)6で検出し、前記たわみ量と予め取得しておいた板ばね4のばね定数との積から算出できる。また、前記鉛直方向接触力NZは、キャリッジ9(その内部にプローブハウジング3が搭載されており、例えば、サーボモータにより駆動されるように構成される)を鉛直方向に変位させて、板ばね4のたわみ量を調整することにより、任意に制御することができる。
【0025】
次に、水平方向接触力NXを推定する動作について説明する。
プローブ2は、プローブ軸方向の運動のみを許容する静圧空気軸受7により保持されている。このことにより、プローブ2が傾いた際に復元力が発生し、その反力としてプローブ先端球1と被測定表面8との間に水平方向接触力NXが生じる。前記復元力とは、プローブ2の傾きによって、静圧空気軸受7のクリアランス(数μm)の大きさに応じて生じるモーメントである。前記モーメントをMとし、プローブ2の傾きの回転中心と先端球1との距離をLSとすると、M,LS,NXの間には、以下の関係が成立する。
M=LSNX ………………………… (1)
ここで、モーメントMは、軸受7のモーメントに関する剛性と、プローブ2の回転中心位置を予め実験、解析により求め、プローブ2の傾き(回転量)を変位センサ(変位計)5(プローブ2と軸受7のクリアランス量の変化を検出)の検出値から算出することによって、求めることができる。前記軸受7のモーメントに関する剛性とは、前記モーメント入力に伴い生じた、軸受7のクリアランスにおける単位変化量あたりの前記モーメントの大きさを表すもので、前記水平方向接触力NXの発生に伴い生じた、軸受7のクリアランス変化量と、前記剛性値を乗じることにより、モーメントMを求めることができる。そして、求めたモーメントMの値と上記式(1)から、逐次、水平方向接触力NXを推定(算出)することが可能となる。
【0026】
そして、先に求めた水平方向接触力NXの値を基に、鉛直方向の接触荷重を制御することにより、法線方向の接触荷重を任意に制御する方法について、以下に説明する。
図1(b)は、図1(a)に示されたプローブ2の先端部付近を拡大して示したものであり、プローブ先端部1が被測定面8と接触することによって受ける力を示している。NZとNXの合力をN、合力Nにおける被測定面8の法線方向成分をNn、被測定表面形状の設計データから算出した各測定点における傾斜角度情報をθとする。
ここで、図1(b)に示した各成分について、以下の関係が成立する。
【0027】
接触荷重の法線方向成分Nnが、予め設定した法線方向接触荷重目標値Nn0(不図示)と一致するように鉛直方向接触力NZを制御する。すなわち、上記式(2a)のNnにNn0を代入して得られる次の式(2b)により、鉛直方向接触力の目標値NZ0が求まる。
上記式(2b)を用いることにより、先に推定した水平方向接触力NXと法線方向接触荷重目標値Nn0から鉛直方向接触力の目標値NZ0を求めることができる。更に、鉛直方向接触力の目標値NZ0に鉛直方向接触力NZが一致するように前述の方法で制御することにより、法線方向接触荷重値Nnを法線方向接触荷重目標値Nn0に合わせることが可能になる。
図1(c)には、上述した動作のブロック図を示す。倣い測定動作時において、測定サンプリング周期毎に図1(c)に示された動作を繰り返すことにより、法線方向接触荷重Nnを一定値(法線方向接触荷重目標値)Nn0とした測定ができるので、被測定表面の傾斜角度変化により発生する系統的な測定誤差を抑制することができる。
【0028】
次に、制御・演算部を含めた測定装置の実施形態について説明する。
図2には、法線方向の接触荷重制御用のプローブ機構を用いた測定装置の実施形態(デジタル演算器による構成)を示す。
変位センサ5,6からの信号(図2においてはアナログ信号)はAD変換器を介して演算器(例えば、PC,DSP等のリアルタイム計算が可能なもの)に送られる。この演算器においては、先に示した原理により、予め設定された法線方向接触荷重目標値Nn0に基づいた鉛直方向接触力目標値NZ0が算出される。この鉛直方向接触力目標値NZ0に応じた信号は、DA変換器でアナログ信号に変換した上でアクチュエータドライバに送られ、駆動指令値としてキャリッジ9のZ軸アクチュエータを駆動する。これにより、プローブハウジング3を搭載しているキャリッジ9がZ軸方向に変位して、プローブ2の鉛直方向接触力NZを任意に制御することができる。
制御部については、上述のようなデジタル演算回路のみならず、アナログ演算回路で構成することも可能である。
【0029】
次に、プローブ2の傾き(傾斜量)を検出する変位センサ5として、レーザ変位計又は静電容量変位計を適用することについて説明する。
図1におけるプローブ2の傾きを検出する変位センサ5として、レーザ変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブ2の傾きを検出することができるため、水平方向の接触力NXを高精度に検出することが可能となる。
また、前記変位センサ5として、静電容量変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブ2の傾きを検出できるため、水平方向の接触力NXを高精度に検出することが可能であるばかりでなく、前記レーザ変位計を適用した場合と比較して、プローブ2が変位検出軸方向以外に振動している場合にも影響を受け難いため、高いSN比を得ることができる。
このようにプローブ2の水平方向の接触力NXを高精度に検出することによって、プローブ2の鉛直方向接触力NZをさらに高精度に調整することが可能となる。
【0030】
次に、プローブ2に生じた傾きの回転中心位置を推定する手段について説明する。
図3はプローブ機構の概略図であり、プローブ2と軸受7とのクリアランス量の変化を検出する2個の変位センサ5a,5bを用いることにより、プローブ2に生じた傾きの回転中心を推定することが可能となる。L1は変位センサ検出部5aと空気静圧パッド上部7a(拘束力発生部)までの距離、L2は変位センサ検出部5bと空気静圧パッド下部7b(拘束力発生部)までの距離、Wは上下の空気静圧パッド間隔とし、各パラメータは予め計測しておく。ここで、各変位センサ5a,5bの検出値をそれぞれδa,δbとすると、プローブ回転中心位置から空気静圧パッド下部7bまでの距離Lcについて、以下の式が導かれる。
Lc=−(δaL2+δbL1−WL2)/(δa+δb) …………… (4)
上記式(4)により、プローブ2の回転中心位置を逐次正確に求めることができるため、より誤差の少ない正確な接触力を検出することが可能となる。
【0031】
次に、プローブの傾きによって生じるプローブ先端部の位置ずれによる測定誤差を低減することについて説明する。
図4は、測定時にプローブ2が被測定表面8から力を受けて、傾いた際に生じるプローブ先端球1の位置ずれを示す概略図である。
回転中心11から変位センサ(不図示)による水平方向の変位検出部12までの距離をL1、同じく回転中心11からプローブ先端球の被測定表面8との接触位置10までの距離をL2とし、変位検出部12の変位量をX1とすると、プローブ先端球の被測定表面8との接触位置10における水平方向の位置ずれ量X2は、以下のようになる。
X2=X1L2/L1 …………………… (5)
上記式(5)により水平方向の位置ずれ量X2を求め、測定値に対して補正を行って測定誤差を低減することにより、プローブ2の傾きに起因する測定誤差をキャンセルすることができる。このことにより、プローブ2に大きい傾きを与えた場合でも測定誤差が生じることがないため、接触荷重印加手段よって大きい接触荷重を与えることも可能となる。
【0032】
前記被測定表面の傾斜角度を検出する手段が、被測定表面形状の設計値を使用することについて、図5を参照しながら説明する。
図2に示す表面形状測定装置の実施形態において、被測定表面形状の設計データから各測定位置の傾斜角度情報を算出して作成することにより、傾斜角度を算出するのために新たに測定データを取得する時間を要することなく、表面形状の測定を高精度に行うことができる。
図5に示すブロック図は、設計データから各測定点における傾斜角度を算出する過程を示すフローチャートである。ステップ1(S1)では、設計データを多項式に近似する。前記多項式の次数については、各測定点におけるZ座標の近似誤差の総和が小さくなるものを選択する。ステップ2(S2)では、前記多項式を基に各測定点毎に接線の方程式を算出する。例えば、多項式を微分することにより求められる。ステップ3(S3)では、前記接線方程式を基に各測定点毎に法線ベクトルを算出する。そして、ステップ4(S4)において、前記法線ベクトルから各測定点毎の傾斜角度を算出する。
例えば、設計データが共通である多数のプラスチック成形のサンプル品を測定する場合において、測定前に図5に示された処理を行うことにより、各サンプル品毎に処理を施す必要がないから、大幅に測定時間を短縮することが可能になる。
【0033】
前記被測定表面の傾斜角度を検出する手段が、形状測定前にプリスキャンを行うことで得られたデータ用いることについて、図6を参照しながら説明する。
図6に示すブロック図は、形状測定前にプリスキャンを行うことにより得られたデータから、各測定点における傾斜角度を算出する過程を示すフローチャートである。ステップ1(S1)では、予め測定を行い、得られたデータ列に対し多項式近似する。前記多項式の次数については、各測定点におけるZ座標の近似誤差の総和が小さくなるものを選択する。ステップ2(S2)では、前記多項式を基に各測定点毎に接線の方程式を算出する。例えば、多項式を微分することにより求められる。ステップ3(S3)では、前記接線方程式を基に各測定点毎に法線ベクトルを算出する。そして、ステップ4(S4)において、前記法線ベクトルから各測定点毎の傾斜角度を算出する。
図2に示す表面形状測定装置の実施形態において、形状測定前にプリスキャンを行うことにより得られたデータ用いて、各測定位置の傾斜角度情報を算出し作成することによって、被測定表面形状の設計データが不明な場合、又は被測定表面形状が設計データに対し大きい誤差を有している恐れがある場合においても、表面形状の測定を高精度に行うことができる。
【0034】
【発明の効果】
この発明の効果を主な請求項毎に整理すると次のとおりである。
(1)請求項1及び請求項9の発明の効果
被測定表面と触針プローブとの間に発生する摩擦力の大きさに影響されることなく、被測定表面に生じる垂直抗力を正確に推定し、前記触針プローブの接触力を前記推定値に基づいて制御することにより、被測定表面の傾斜角度に依存した系統的な誤差を低減することができる。
(2)請求項3の発明の効果
レーザ変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブの傾きを検出することができるため、水平方向の接触力を高精度に検出することができる。
(3)請求項4の発明の効果
静電容量変位計を適用することにより、非接触で高精度にプローブの傾きを検出することができるため、水平方向の接触力NXを高精度に検出することが可能であるばかりでなく、上記請求項3のようにレーザ変位計を適用する場合と比較して、プローブが変位検出軸方向以外に振動している場合にも影響を受け難いため、高いSN比を得ることができる。
【0035】
(4)請求項5の発明の効果
プローブの回転中心位置を逐次正確に求めることができるため、より誤差の少ない正確な接触力を検出することができる。
(5)請求項6及び請求項10の発明の効果
プローブ先端球の被測定表面8との接触位置10における水平方向の位置ずれ量を求め、測定値に対して補正を行って測定誤差を低減することにより、プローブの傾きに起因する測定誤差をキャンセルすることができる。これにより、プローブに大きい傾きを与えた場合でも測定誤差が生じることがないため、接触荷重印加手段によって大きい接触荷重を与えることも可能である。
【0036】
(6)請求項7及び請求項11の発明の効果
各測定位置の傾斜角度情報を、被測定表面形状の設計データから算出して作成することにより、傾斜角度を算出するのために新たに測定データを取得する時間を要することなく、高精度の測定が可能である。
(7)請求項8及び請求項12の発明の効果
各測定位置の傾斜角度情報を、形状測定前にプリスキャンを行うことで得られたデータから算出して作成することにより、被測定表面形状の設計データが不明である場合、又は被測定表面形状が設計データに対して大きい誤差を有している恐れがある場合においても、高精度の測定が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、法線方向の接触荷重制御用のプローブ機構であり、(a)はその概略断面図、(b)はプローブ先端部付近の拡大図であり、プローブ先端部が被測定面から受ける力を示す図、(c)は法線方向の接触荷重制御動作を表すブロック図である。
【図2】は、法線方向の接触荷重制御用のプローブ機構を用いた測定装置の実施形態の概略図である。
【図3】は、変位センサを2個用いることにより、回転中心を推定可能なプローブ機構の概略図である。
【図4】は、測定時のプローブが傾いたときに生じるプローブ先端球の位置ずれに関する概略図である。
【図5】は、設計データから各測定点における傾斜角度を算出する過程のフローチャートである。
【図6】は、プリスキャンにより得られたデータから各測定点の傾斜角度を算出する過程のフローチャートである。
【図7】は、従来の接触式プローブの断面概略図である。
【符号の説明】
1:プローブ先端球
2:プローブ
3:プローブハウジング
4:板ばね
5,6:変位センサ(変位計)
7:静圧空気軸受
8:被測定表面
9:キャリッジ
NX:水平方向接触力
NZ:鉛直方向接触力
θ:傾斜角度情報
Nn:法線方向接触荷重
Nn0:法線方向接触荷重目標値
NZ0:鉛直方向接触力目標値
Claims (12)
- 被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作することにより、前記被測定物体の表面形状を測定する接触式表面形状測定装置において、
前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定する手段と、
前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出する手段と、
前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出する手段と、
前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御する手段と、
を備えることを特徴とする接触式表面形状測定装置。 - 上記水平方向接触力を推定する手段が、上記プローブの傾きを検出する手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の接触式表面形状測定装置。
- 上記プローブの傾きを検出する手段として、レーザ変位計を備えていることを特徴とする請求項2に記載の接触式表面形状測定装置。
- 上記プローブの傾きを検出する手段として、静電容量変位計を備えていることを特徴とする請求項2に記載の接触式表面形状測定装置。
- 上記水平方向接触力を推定する手段が、上記プローブに生じる傾きの回転中心位置を推定する手段を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の接触式表面形状測定装置。
- 上記プローブの傾きによって生じるプローブ先端部の位置ずれによる測定誤差を、前記プローブの傾きを検出する手段により得られた値によって補正する手段を備えたことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の接触式表面形状測定装置。
- 上記傾斜角度情報を検出する手段が、被測定物体表面形状の設計値から傾斜角度情報を算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の接触式表面形状測定装置。
- 上記傾斜角度情報を検出する手段が、形状測定前にプリスキャンを行うことにより得られた表面形状データから傾斜角度情報を算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の接触式表面形状測定装置。
- 被測定物体表面にプローブを接触させながら倣い動作することにより、前記被測定物体の表面形状を測定する接触式表面形状測定方法において、
前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる水平方向接触力を推定し、
前記プローブの接触によって前記被測定物体表面に生じる鉛直方向接触力を検出し、
前記被測定物体表面の各測定位置における傾斜角度情報を検出し、
前記倣い動作時に前記被測定物体表面上で発生する垂直抗力が一定になるように、前記鉛直方向接触力を制御すること、
を特徴とする接触式表面形状測定方法。 - 上記プローブの傾きによって生じるプローブ先端部の位置ずれによる測定誤差を、前記プローブの傾きを検出する手段により得られた値によって補正することを特徴とする請求項9に記載の接触式表面形状測定方法。
- 上記傾斜角度情報の検出において、被測定表面形状の設計値を使用することを特徴とする請求項9又は10に記載の接触式表面形状測定方法。
- 上記傾斜角度情報の検出において、形状測定前にプリスキャンを行うことにより得られた表面形状データを用いることを特徴とする請求項9又は10に記載の接触式表面形状測定方法。
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