JP2005036829A - 摩擦式ブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブレーキライニング3は、被制動体4に接離する制動面3aを有している。また、制動部材1には、制動面3aに開口した通気路1aが設けられている。通気路1aの一端部は、制動面3aの中央部に開口している。通気路1aの他端部には、吸引装置5が接続されている。吸引装置5を動作させることにより、制動面3aと被制動体4との間には、制動面3aの周囲から通気路1aの一端部に向けて気流が発生する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばエレベータ巻上機等に用いられる摩擦式ブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の摩擦式ブレーキ装置のブレーキパッドでは、パッド表面に付着する摩耗粉や水滴等をパッド表面とロータ表面との間から排出するために、パッド表面に複数の溝が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−277866号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の摩擦式ブレーキ装置では、摩耗粉の粘性が比較的高い場合や、ブレーキパッドに対するロータの摺動速度が遅い場合に、摩耗粉が溝内に堆積してしまう恐れがあった。そして、摩耗粉の堆積量が増えると、堆積した摩耗粉が脱落してパッド表面とロータ表面との間に入り込み、制動能力の安定性が不十分になる恐れがあった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、制動部材と被制動体との間の異物をより確実に除去し、制動能力をより安定させることができる摩擦式ブレーキ装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る摩擦式ブレーキ装置は、制動面に開口した通気路を制動部材に設け、通気路を介して制動面と被制動体との間に空気を流通させる空気流通手段を通気路に接続したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による摩擦式ブレーキ装置の要部を示す正面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
図において、制動部材(ブレーキシュー)1は、支持板(背面板)2と、支持板2の表面に固定されたブレーキライニング3とを有している。ブレーキライニング3は、樹脂系(モールド系)材料により構成されている。
【0008】
ブレーキライニング3は、被制動体4に接離する制動面3aを有している。また、制動部材1には、制動面3aに開口した通気路1aが設けられている。通気路1aの一端部は、制動面3aの中央部に開口している。通気路1aの他端部は、支持板2の一端面に開口している。
【0009】
制動部材1は、アーム(図示せず)等により支持され、制動面3aが被制動体4に接離する方向へ往復変位される。被制動体4としては、例えば回転動作するブレーキドラム又はブレーキディスク等が用いられる。制動ばね(図示せず)等の押し付け力により、制動面3aが被制動体4に摩擦接触することにより、被制動体4の動作が制動される。また、電磁マグネット(図示せず)の吸引力等により制動面3aが被制動体4から開離されることにより、制動力が解除される。
【0010】
通気路1aの他端部には、空気流通手段としての吸引装置(ポンプ)5が接続管6を介して接続されている。吸引装置5は、接続管6及び通気路1aを介して制動面3aと被制動体4との間に空気を流通させる。即ち、吸引装置5を動作させることにより、制動面3aと被制動体4との間には、制動面3aの周囲から通気路1aの一端部に向けて気流が発生する。接続管6としては、例えば制動部材1の変位を許容する可撓性のパイプが用いられる。
【0011】
このような摩擦式ブレーキ装置では、ブレーキ解放状態のときに、吸引装置5を動作させることにより、制動面3aと被制動体4との間に気流が生じる。この気流により、制動面3aに付着した摩耗粉等の異物をより確実に除去することができる。これにより、制動能力をより安定させることができる。
【0012】
ここで、例えばエレベータ巻上機に搭載される摩擦式ブレーキ装置は、主にかごの静止保持を目的としており、被制動体4が停止された後に制動面3aが被制動体4に押し付けられるため、被制動体4は制動面3aに対して殆ど摺動しない。従って、通常の使用状態では、摩耗粉が殆ど発生しない。
【0013】
しかし、製造工程又は設置初期に所定の静止保持能力を得るために、ブレーキライニング3と被制動体4との摺り合わせ(意図的な摺動)を実施することが多い。このような摺り合わせ工程においては、多量の摩耗粉が発生する。従って、摺り合わせ工程の実施後に吸引装置5による吸引動作を実施すれば、効果的に摩耗粉を除去することができる。
【0014】
このように、限られたタイミングで吸引動作を実施する場合、吸引装置5を制動部材1に対して着脱可能としておけば、必要なときのみ吸引装置5を制動部材1に接続し、不要なときには吸引装置5を制動部材1から切り離しておくことができる。従って、複数の摩擦式ブレーキ装置に対して1つの吸引装置5を共用することができる。また、通常は、制動部材1から吸引装置5が切り離されているため、ブレーキ装置が大形化するのを防止することができるとともに、制動部材1の動作に接続管6等が影響を及ぼすことがない。
【0015】
実施の形態2.
次に、図3はこの発明の実施の形態2による摩擦式ブレーキ装置の要部を示す正面図、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。図において、制動面3aには、溝3bが設けられている。通気路1aは、溝3bの底部に開口している。また、溝3bは、制動面3aに対する被制動体4の移動方向に対して直交する方向(ブレーキライニング3の幅方向)に沿って延びている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0016】
このように、制動面3aに溝3bを設け、溝3bの底部に通気路1aを開口させることにより、溝3b内に気流を発生させることができ、制動中に発生し溝3b内に堆積した摩耗粉も除去することができる。即ち、ブレーキ動作中に制動面3aが被制動体4に接触した状態であっても、摩耗粉を除去することができ、制動能力をより安定させることができる。
【0017】
実施の形態3.
次に、図5はこの発明の実施の形態3による摩擦式ブレーキ装置の要部を示す正面図、図6は図5のVI−VI線に沿う断面図である。この例では、ブレーキライニング3を2つに分割することにより、2つのブレーキライニング3間に溝7が設けられている。そして、溝7の底部に通気路1aが開口している。他の構成は、実施の形態2と同様である。
【0018】
このような摩擦式ブレーキ装置では、ブレーキライニング3の厚さが薄く溝加工を施すのが困難な場合や、ブレーキライニング3自体に溝や孔を設けることが困難な場合にも、制動部材1に溝7及び通気路1aを設けることができる。
【0019】
なお、実施の形態3では、ブレーキライニング3を2つに分割したが、3つ以上に分割して、複数の溝を設けてもよい。
【0020】
実施の形態4.
次に、図7はこの発明の実施の形態4による摩擦式ブレーキ装置の要部を示す正面図、図8は図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。図において、制動面3aには、複数(ここでは3本)の溝3bが設けられている。通気路1aは、3本の溝3bのそれぞれの底部に開口している。即ち、通気路1aの一端部は3本の溝3bに対応して3つに分岐されている。また、溝3bは、制動面3aに対する被制動体4の移動方向に対して直交する方向(ブレーキライニング3の幅方向)に沿って互いに平行に延びている。他の構成は、実施の形態2と同様である。
【0021】
このような摩擦式ブレーキ装置では、制動面3aの複数箇所で通気路1aを開口させているため、制動面3aの面積が比較的大きい場合にも、制動面3aの全体に気流を発生させることができ、摩耗粉等の異物を十分に除去することができる。
【0022】
なお、上記の例では、1本の溝に対して1箇所で通気路1aが開口するようにしたが、1本の溝に対して複数箇所で通気路1aを開口させてもよい。
また、上記の例では、制動部材1に1つの通気路1aを設けたが、複数の通気路を設けてもよい。その場合、1つの空気流通手段を複数の通気路に接続しても、通気路毎に別々の空気流通手段を接続してもよい。
さらに、上記の例では空気流通手段として吸引装置を用いたが、例えば送気装置を用いてもよく、吸引装置とは逆向きの気流を発生させて異物を除去することができる。但し、吸引装置を用いれば、除去した異物の回収が容易である。
さらにまた、上記の例では、エレベータ巻上機用の摩擦式ブレーキ装置について説明したが、他の用途に用いられる摩擦式ブレーキ装置にもこの発明は適用できる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の摩擦式ブレーキ装置は、制動面に開口した通気路を制動部材に設け、通気路を介して制動面と被制動体との間に空気を流通させる空気流通手段を通気路に接続したので、制動部材と被制動体との間の異物を空気流により除去し、制動能力をより安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による摩擦式ブレーキ装置の要部を示す正面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】この発明の実施の形態2による摩擦式ブレーキ装置の要部を示す正面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】この発明の実施の形態3による摩擦式ブレーキ装置の要部を示す正面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】この発明の実施の形態4による摩擦式ブレーキ装置の要部を示す正面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 制動部材、1a 通気路、2 支持板、3 ブレーキライニング、3a 制動面、3b,7 溝、4 被制動体、5 吸引装置(空気流通手段)。
Claims (5)
- 被制動体に接離する制動面と、上記制動面に開口した通気路とを有し、上記制動面が上記被制動体に接することにより上記被制動体を制動する制動部材、及び
上記通気路に接続され、上記通気路を介して上記制動面と上記被制動体との間に空気を流通させる空気流通手段
を備えていることを特徴とする摩擦式ブレーキ装置。 - 上記制動面には、溝が設けられており、上記通気路は、上記溝の底部に開口していることを特徴とする請求項1記載の摩擦式ブレーキ装置。
- 上記制動部材は、支持板と、上記支持板に固定され上記制動面を持つブレーキライニングとを有しており、上記ブレーキライニングが複数に分割されていることにより、分割された上記ブレーキライニング間に溝が設けられており、上記溝の底部に上記通気路が開口していることを特徴とする請求項1記載の摩擦式ブレーキ装置。
- 上記通気路は、上記制動面の複数箇所で開口していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の摩擦式ブレーキ装置。
- 上記空気流通手段は、上記制動部材に対して着脱可能になっていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の摩擦式ブレーキ装置。
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2003
- 2003-07-15 JP JP2003197344A patent/JP2005036829A/ja active Pending
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