JP2011020827A - エレベータの巻上機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、巻上機のロータの外表面に広がる油分を効率よく回収し、ブレーキドラムの制動面に油分が広がらないようにしたエレベータの巻上機を提供する。
【解決手段】エレベータの巻上機1は、ロータ30とブレーキ40とを備える。ロータ30は、メインロープ3が巻き掛けられるシーブ31、および、外周円筒面321に制動面322を有するブレーキドラム32を、一体に形成する。ブレーキ40は、ロータ30の回転軸心33を直径方向に挟む位置に一対に配置され、制動面322に正対するブレーキシュー41を制動面322に向けて押し当てる。ブレーキドラム32は、外周円筒面321の少なくとも一方の端部323(または324)寄りの位置に油止め外溝325(または326)を有する。ブレーキシュー41は、パッド面411に油止め外溝325(または326)に正対する油止め内溝412(または413)を有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ブレーキドラムがシーブに一体に形成されたエレベータの巻上機に関する。
エレベータの巻上機として、ブレーキドラムがシーブに一体に形成された巻上機がある。シーブの軸受に封入された潤滑油が漏れ出た場合に、これらの油がブレーキドラムの制動面に付着することを防止するための油分回収装置を備える巻上機が特許文献1に記載されている。
この巻上機の油分回収装置は、吸収材と保持部材とを備える。吸収材は、軸受に使用されている潤滑油の封油部からブレーキの制動面まで一続きに形成されたロータの内側面の一部に先端を常時接触させるように配置されている。保持部材は、吸収材が一方の面に設けられており、下端が吸収材側に曲げられることで、吸収材から落ちる油分を油分回収装置内に保持する油分保持部を吸収材の下方に形成している。
特開2008−222372号公報
しかしながら、巻上機のシーブ及びブレーキドラムを構成するロータは、鋳造品であることが多い。そのため、機械加工が施されていないロータの外表面は凸凹しており、吸収材を上手く押し当てることができず、漏れ出た油分を十分に回収しきれない。漏れ出た油分の回収率を高めるために吸収材を強く押し当てると、吸収材が磨耗するだけでなく、運転時に摺動音を発生させる原因となる。
また、巻上機のロータは、乗籠が上昇するときと下降するときとで回転方向が逆になる。しかし、ロータの回転方向が変わった場合でも拭き残しがあってはならないし、ロータの回転方向によって油分の回収率に差が生じないものでなければならない。さらに、乗籠の移動速度が速くなるにしたがって、またロータの中心から離れるにしたがって、油分に作用する遠心力も大きくなり、ロータの外周側に油分が偏っていく。その結果、油分回収装置で十分に油分を取りきれなかった場合、ブレーキドラム部分が設けられているロータの外周まですぐに油分が回ってしまう。
ところで、軸受から漏れ出る油分の量は、短時間で滴るほどではない。つまり、定期点検のタイミングでクリーニングすることで、油分が制動面まで広がらないように維持できれば良い。
そこで、本発明は、巻上機のロータの外表面に広がる油分を効率よく回収し、ブレーキドラムの制動面に油分が広がらないようにしたエレベータの巻上機を提供する。
本発明のエレベータの巻上機は、ロータとブレーキとを備える。ロータは、メインロープが巻き掛けられるシーブ、および、外周円筒面に制動面を有するブレーキドラムを、一体に形成する。ブレーキは、ロータの回転軸心を直径方向に挟む位置に一対に配置され、制動面に正対するブレーキシューを制動面に向けて押し当てる。ブレーキドラムは、外周円筒面の少なくとも一方の端部寄りの位置に油止め外溝を有する。ブレーキシューは、パッド面に油止め外溝に正対する油止め内溝を有する。
油止め外溝および油止め内溝は、シーブの外周円筒面に連続する側の端部寄りの位置に少なくとも設ける。または、油止め外溝および油止め内溝は、ブレーキドラムの外周円筒面の両方の端部寄りの位置に設ける。この場合、少なくとも油止め外溝は、ブレーキドラムの外周円筒面の端部側の側壁が外周円筒面に対してほぼ垂直で制動面側の側壁が制動面側に向かって傾斜した楔形の断面形状とする。
また、エレベータの巻上機は、油止め外溝が設けられた側のブレーキドラムの端部に押し当てられて油分を捕集する吸収材をさらに備える。この吸収材は、弾性部材で付勢される。吸収材は、ブレーキドラムの周方向に複数個設ける。この場合、吸収材は、各々のブレーキシューをそれぞれ挟む位置に配置する。また、エレベータの巻上機は、吸収材を覆う防音用のカバーをさらに備える。
本発明のエレベータの巻上機は、油止め外溝と油止め内溝とを有しているので、巻上機の軸受やシーブから濡れ拡がってくる油分を油止め外溝および油止め内溝にトラップすることができる。その結果、ブレーキドラムの制動面に油分が回ることを防止できるので、巻上機のブレーキの性能が維持することができる。
このとき、制動面に近いシーブの外周円筒面に連続する側に少なくとも油止め外溝および油止め内溝を配置することで、メインロープからの油分をトラップする。また、ブレーキドラムの外周円筒面の両端側に油止め外溝および油止め内溝を配置することで、シーブが設けられている側の反対側から広がってくる場合のロータの軸受からの油分も確実にトラップすることができる。
少なくとも油止め外溝は、その断面形状においてブレーキドラムの外周円筒面の端部側の側壁が外周面に対してほぼ垂直で、制動面側の側壁が制動面側に向かって傾斜した楔形に形成されている。したがって、トラップされた油分に遠心力が作用した場合、垂直な端部側の側壁に沿って積極的に油分を誘導することができる。
また、ブレーキドラムの端部に吸収材を押し当てることで、油止め外溝および油止め内溝に油分が到る前に回収することができる。この吸収材は、弾性部材で付勢されることで、ブレーキドラムと擦れて磨耗した場合にも安定した接触を維持することができる。そして、吸収材は、ブレーキドラムの円周方向に複数個所、例えばブレーキシューを挟んで両側にそれぞれ配置することで、ロータの回転方向が切り替わった場合にもブレーキシュー側へ回転する前に吸収材で油分が拭われるので、効率よく、また回転方向に寄らず、確実に油分を回収することができる。また、吸収材を覆う防音用のカバーを設けることで、ブレーキドラムと吸収材とが摺動することによって生じる騒音を小さくできる。
本発明に係る一実施形態の巻上機を示す正面図。 図1に示した巻上機を一部切り欠いた側面図。 図2に示した巻上機のブレーキと吸収材とを模式的に示した断面図。 本発明の第2の実施形態の巻上機のロータおよびブレーキを示す断面図。 本発明の第3の実施形態の巻上機のロータおよびブレーキを示す断面図。 本発明の第4の実施形態の巻上機のロータおよびブレーキを示す断面図。 本発明の第5の実施形態の巻上機の吸収材およびカバーを示す断面図。
本発明に係る第1の実施形態のエレベータの巻上機1は、図1から図3を参照して説明する。巻上機1は、図1に示すように、本体10と支持ブラケット20とロータ30とブレーキ40と吸収材50とを備える。本体10は、ロータ30を囲う鍋形に作られている。支持ブラケット20は、図1に示すように縦フレーム21と横フレーム22とが十文字に交差するように一体に作られており、図2に示すように本体10の開口する側に取り付けられる。図1に示すように、縦フレーム21の両端には巻上機1をガイドレール2に固定するためブラケット61,62がそれぞれ取り付けられる。横フレーム22の両端にはブレーキ40が取り付けられる。本体10と支持ブラケット20の間の中央部には、ロータ30を駆動するモータ11および軸受12が内蔵される。
ロータ30は、シーブ31とブレーキドラム32とが一体に形成されている。シーブ31は、メインロープ3が巻き掛けられ、メインロープ3の本数に対応したロープ溝311を外周円筒面312に有している。ブレーキドラム32は、シーブ31よりも大きい直径の外周円筒面321に制動面322を有している。シーブ31は本体10の開口側に配置され、ブレーキドラム32はシーブ31よりも本体10の奥側に配置されている。図2に示すようにシーブ31に巻き掛けられたメインロープ3が干渉しないように、本体10の開口側の縁の一部は切り欠かれている。
ブレーキ40は、横フレーム22の両端に取り付けられることによって、図1に示すようにロータ30の回転軸心33を直系方向に挟む位置に一対に配置される。このブレーキ40は、ブレーキドラム32の制動面322に正対するブレーキシュー41と、各ブレーキシュー41を制動面322に向けて駆動する付勢ユニット42とを備える。ブレーキ40は、エレベータの乗籠が走行している間、つまり、ロータ30が回転している間は、ブレーキシューを41を制動面322から離す方向に移動させ、乗籠が停止し、ロータ30が回転していない間、あるいは、電力供給が止まった場合に、ブレーキシュー41を制動面322に押し当てる。
また、ブレーキドラム32は、外周円筒面321の少なくとも一方の端部寄りの位置、本実施形態では図3に示すように、シーブ31の外周円筒面312に連続する側の端部323およびこれと反対側の端部324の両方の端部寄りの位置に油止め外溝325,326を全周に渡って備えている。制動面322は、2つの油止め外溝325,326の間に挟まれた範囲の外周円筒面321に設けられる。
ブレーキシュー41は、図3に示すように、油止め外溝325,326に正対する位置のパッド面411に、油止め内溝412,413を有している。つまり、油止め内溝412は、シーブ31寄りに配置され、油止め内溝413は、シーブ31と反対側に配置されている。油止め内溝412,413は、ブレーキドラム32の外周円筒面321の円周方向に沿って、ブレーキシュー41の全長にわたって形成されている。この実施形態にいて、油止め外溝325,326および油止め内溝412,413は、深さが一定で、底壁aから垂直に立ち上がる一対の側壁bおよび側壁cで構成される矩形断面にそれぞれ形成されている。なお、底壁aと側壁bまたは側壁cとで作られる隅部は、油分がこの隅部に捕集されるよう、油分の表面張力に対して十分に小さい曲率半径に形成される。したがって、底壁aに対して側壁bまたは側壁cの角度が垂直であるか鋭角であるかによらず、少し鈍角でも許容される。
吸収材50は、油分を吸い取る機能を有するもの、例えば、フェルト状の部材でできている。この吸収材50は、本体10に固定されたブラケット51によって支持されており、油止め外溝325,326が設けられた側、本実施形態では、図2および図3に示すようにブレーキドラム32の両方の端部323,324に押し当てられている。
また、吸収材50は、ブレーキドラム32の周方向に複数個所、本実施形態では、図1に示すように、ブレーキシュー41を挟む両側の位置にそれぞれ配置されている。そして、吸収材50は、例えばコイルスプリングのような弾性部材52によって、ブレーキドラム32の端部323,324に付勢されている。
なお、吸収材50が押し当てられる端部323,324は、機械加工で平坦に仕上げておくと、吸収材50が端部323,324に対して擦れて磨耗するのを抑えることができるとともに騒音の発生を抑えることができる。その際、ロータ30の回転軸心33に対して同真円の切削痕が残るように加工すると、吸収材50と端部323,324との摩擦抵抗や騒音が小さくなり、また、油分も拭き取りやすくなる。
以上のように構成された巻上機1は、メインロープ3から染み出る油分やロータ30の軸受12から漏れ出る潤滑油の油分がブレーキドラム32の表面を伝って外周円筒面321の方へ濡れ広がってきた場合、油止め外溝325,326によって油分を捕集することができる。したがって、制動面322に油分が付着することを防止できるので、巻上機1のブレーキ性能を維持できる。
また、この巻上機1は、油止め外溝325,326に対応してブレーキシュー41のパッド面411に油止め内溝412,413を備えているので、ブレーキ40が作動してブレーキシュー41が制動面322に当接している間に伝ってきた油分を油止め内溝412,413にも捕集することができる。さらに、本実施形態の巻上機1は、吸収材50を備えており、ブレーキドラム32の周方向にブレーキシュー41を挟むように、ブレーキ40の両側に配置している。ブレーキドラム32の外周円筒面321に油分が回る前に、吸収材50でこの油分を回収することができるので、油止め外溝325,326に達する油分の量を減らすことができる。また、ブレーキドラム32の周方向にブレーキシュー41を挟む両側に吸収材50を配置しているので、乗籠の移動方向が変わり、ロータの回転方向が逆転しても、油分がブレーキシュー41に達する前に吸収材50で確実に拭き取ることができる。
なお、油止め外溝325,326や油止め内溝412,413に捕集された油分は、定期点検などの際にクリーニングして除去すればよい。また、吸収材50も同様に定期点検などの際に交換することで、油分の回収能力を維持することができる。油止め外溝325,326および油止め内溝412,413によって油分を捕集できる量は、油分の表面張力や粘性に因るところが大きい。したがって、油分の捕集量を増やすには、各溝の断面形状を大きくするよりも、油分を捕集できる隅部をたくさん設ける、例えば、溝の数を複数に増やす、あるいは、底壁aや側壁b,cをぎざぎざにするなどの方が効果的である。また溝の中に油分を保持することのできる部材、例えばスポンジ状のものやフェルト状のものを入れておくと、1つの溝あたりの捕集量を増やすことも考えられる。
以下に第2から第5の実施形態の巻上機1をそれぞれ図面を参照して説明する。なお、各実施形態の巻上機1において、第1の実施形態の巻上機1と同じ機能を有する構成は、各図中に同一の符号を付してその説明を省略する。また、各実施形態において第1の実施形態の巻上機1と共通する構成は、第1の実施形態において説明した記載および図面を参酌するものとし、ここでの記載を省略する。
本発明に係る第2の実施形態のエレベータの巻上機1は、図4を参照して説明する。この実施形態の巻上機1は、ブレーキドラム32に設けられる油止め外溝325,326およびブレーキシュー41に設けられる油止め内溝412,413の断面形状が第1の実施形態の巻上機1と異なっており、その他の構成はすべて第1の実施形態の巻上機1と同じである。
図4に示した巻上機1のブレーキドラム32に形成された油止め外溝325,326は、ブレーキドラム32の外周円筒面321の端部323,324側の側壁bが外周円筒面321に対して垂直に形成され、制動面322側の側壁cがそれぞれ制動面322側に向かって傾斜して側壁bと直接接続された、底壁を有さない楔形の断面形状に形成されている。
ロータ30が回転することによって生じる遠心力は、ロータ30の回転軸真に垂直に、すなわち外周円筒面321に垂直な端部323,324側の側壁bに沿って、作用する。ロータ30の回転速度が速くなって油止め外溝325,326に捕集された油分が排出される程度に遠心力が作用した場合、油分が外周円筒面321に対して垂直に形成された側壁bを積極的に伝って制動面322から離れる端部323,324側に排出される。したがって、この巻上機1の制動面322は、油分が付着することなく清浄に維持される。
また、油止め外溝325,326に対応してブレーキシュー41に設けられる油止め内溝412,413は、油止め外溝325,326と反対に、ブレーキドラム32の端部323,324に近い側の側壁bを端部323,324に向けて傾斜させた楔形に設けている。つまり、油止め外溝325,326に対して外周円筒面321を挟んで点対称に形成されている。
なお、遠心力は、油止め内溝412,413に捕集された油分に対して作用しないので、油止め内溝412,413の断面形状は、油止め外溝325,326の断面形状に対して、制動面322を対称面とする鏡像に形成されていてもよい。つまり、油止め外溝325,326と同様に、端部323,324に近い側の側壁bを外周円筒面321に対して垂直に形成し、制動面322側の側壁cがそれぞれ制動面322側に向かって傾斜しているように構成してもよい。さらに、第1の実施形態の油止め内溝412,413と同じ断面形状でも良い。その代わり、捕集した油分に常に重力が作用しているので、油止め内溝412,413に捕集された油分は、溝に沿って流れ下端に集積されやすい。そこで、ブレーキ40が作動した場合にこの油分が滴下しないように吸収材を配置したり、油止め内溝412,413をブレーキシュー41の下端側に行くにしたがって制動面322から離れる方向に深くなるように形成したりしても良い。
本発明に係る第3の実施形態の巻上機1は、図5を参照して説明する。図5に示した巻上機1は、ブレーキドラム32に設けられる油止め外溝325,326およびブレーキシュー41に設けられる油止め内溝412,413の断面形状が第1の実施形態および第2の実施形態の巻上機1と異なっており、その他の構成はすべて第1の実施形態の巻上機1と同じである。
図5に示した巻上機1のブレーキドラム32の外周円筒面321に形成された油止め外溝325,326は、ブレーキドラム32の端部323,324側の側壁bが外周円筒面321に垂直に形成され、制動面322側の側壁cが外周円筒面321に向けてなだらかな曲面(断面図においてなだらかな円弧)で接続されるように形成されて側壁bに直接接続され、そして底壁aを有していない。ブレーキシュー41に設けられる油止め内溝412,413は、第2の実施形態の油止め内溝412,413と同様に、ブレーキドラム32の端部323,324に近い側の側壁bを端部323,324に向けて傾斜させた楔形に設けている。
なお、ブレーキシュー41に設けられる油止め内溝412,413は、ブレーキドラム32側の油止め外溝325,326に対して制動面322を対称面とする鏡像に形成されていてもよい。さらに、第2の実施形態同様に、ブレーキシュー41側に設けられる油止め内溝412,413に捕集された油分には遠心力が作用しないので、第1の実施形態の油止め内溝412,413のように矩形の断面形状のものでも良い。
本発明に係る第4の実施形態の巻上機1は、図6を参照して説明する。図6に示した巻上機1は、ブレーキドラム32に設けられる油止め外溝325,326およびブレーキシュー41に設けられる油止め内溝412,413の断面形状が第1の実施形態から第3の実施形態の巻上機1と異なっており、その他の構成はすべて第1の実施形態の巻上機1と同じである。
図6に示した巻上機1のブレーキドラム32の外周円筒面321に形成された油止め外溝325,326は、ブレーキドラム32の端部323,324側の側壁bおよび制動面322側の側壁cの両方とも、端部323,324側に向かって傾斜しており、かつ、側壁bと側壁cとが直接接続された、底壁を有しない楔形に形成されている。ブレーキシュー41に設けられる油止め内溝412,413は、油止め外溝325,326に対して制動面322を対称面とする鏡像に形成されている。油止め外溝325,326に捕集された油分に遠心力が作用した場合、油分は、制動面322側の側壁cに沿って、ブレーキドラム32の端面323,324に向かって制動面322から離れる方向へ流れ、飛沫となって排出される。
なお、第2および第3の実施形態同様に、ブレーキシュー41に設けられる油止め内溝412,413に捕集された油分には遠心力が作用しないので、第1の実施形態の油止め内溝412,413のように矩形の断面形状に形成されても良い。
本発明に係る第5の実施形態の巻上機1は、図7を参照して説明する。図7に示した巻上機1は、ブレーキドラム32に対して吸収材50を当接させる方向が異なっている。この吸収材50は、ブレーキドラム32の端部323,324の内径側の角に押し当てられている。これに伴い、吸収材50を支持するブラケット51の形状ならびにこのブラケット51を本体10へ取り付ける方法もまた異なっている。しかし、ブラケット51の形状およびその取付け方法の違いは、吸収材50の機能や性能を著しく損なうものでなければどのようなものであってもよい。
また、図7に示すようにこの巻上機1は、本体の開口側に配置される吸収材50を覆い隠すようにカバー70が取り付けられている。カバー70は、ブラケット51の先端部を保持する柔軟な弾力性を有した合成樹脂などで形成された支持部材71を内面に有している。このカバー70は、吸収材50がブレーキドラム32の端部323,324に対して擦れるときに生じる騒音を少なくする防音用に設けられる。したがって、外形形状は、図7に示したような形状に限定されない。カバー70として吸収材50が発生する音を防音できるものであれば、形状および材料がどのようなものであっても良い。
なお、吸収材50を当接させる部分について第1の実施形状において記述したように、ブレーキドラム32の端部323,324の角部を機械加工によって均質に仕上げておくことも、騒音を小さくすることに寄与する。
1…巻上機、3…メインロープ、30…ロータ、31…シーブ、32…ブレーキドラム、33…回転軸心、40…ブレーキ、41…ブレーキシュー、50…吸収材、52…弾性部材、70…カバー、312…(シーブの)外周円筒面、321…(ブレーキドラムの)外周円筒面、322…制動面、323…(シーブ寄りの)端部、324…(シーブと反対側の)端部、325…(シーブ寄りの)油止め外溝、326…(シーブと反対側の)油止め外溝)、411…パッド面、412…(シーブ寄りの)油止め内溝、413…(シーブと反対側の)油止め内溝、b…(端部側の)側壁、c…(制動面側の)側壁。

Claims (9)

  1. メインロープが巻き掛けられるシーブおよび外周円筒面に制動面を有するブレーキドラムが一体に形成されたロータと、前記ロータの回転軸心を直径方向に挟む位置に一対に配置されて前記制動面に正対するブレーキシューを前記制動面に向けて押し当てるブレーキとを備え、
    前記ブレーキドラムは、外周円筒面の少なくとも一方の端部寄りの位置に油止め外溝を有し、
    前記ブレーキシューは、パッド面に前記油止め外溝に正対する油止め内溝を有する
    ことを特徴とするエレベータの巻上機。
  2. 前記油止め外溝および前記油止め内溝は、前記シーブの外周円筒面に連続する側の端部寄りの位置に少なくとも設けられることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの巻上機。
  3. 前記油止め外溝および前記油止め内溝は、前記ブレーキドラムの外周円筒面の両方の端部寄りの位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの巻上機。
  4. 少なくとも前記油止め外溝は、前記ブレーキドラムの前記外周円筒面の前記端部側の側壁が前記外周円筒面に対して垂直で前記制動面側の前記側壁が前記制動面に向かって傾斜した楔形の断面形状であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエレベータの巻上機。
  5. 前記油止め外溝が設けられた側の前記ブレーキドラムの端部に押し当てられて油分を捕集する吸収材をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のエレベータの巻上機。
  6. 前記吸収材は、弾性部材で付勢されることを特徴とする請求項5に記載のエレベータの巻上機。
  7. 前記吸収材は、前記ブレーキドラムの周方向に複数個設けられることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のエレベータの巻上機。
  8. 前記吸収材は、各々の前記ブレーキシューをそれぞれ挟む位置に配置されることを特徴とする請求項7に記載のエレベータの巻上機。
  9. 前記吸収材を覆う防音用のカバーをさらに備えることを特徴とする請求項5から請求項8のいずれか1項に記載のエレベータの巻上機。
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