JP2005036376A - ナノファイバーの機能加工品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平均による単繊維直径が10〜200nmであり、単繊維直径200nm以上の面積比率が3%以下である、繊維直径のばらつきの小さいナノファイバーに機能性物質が含まれてなる機能性繊維構造物。
【選択図】なし
Description
このため、成形しやすく、かつ表面積の大きな金属酸化物が求められていた。
[測定方法]
A.ポリマーの溶融粘度
東洋精機キャピログラフ1Bによりポリマーの溶融粘度を測定した。なお、サンプル投入から測定開始までのポリマーの貯留時間は10分とした。
B.融点、ガラス転移温度
Perkin Elmaer DSC-7を用いて2nd runで比熱が階段状の変化を示す領域の中点をガラス転移温度とし、ポリマーの融解を示すピークトップ温度をポリマーの融点とした。この時の昇温速度は16℃/分、サンプル量は10mgとした。なお、ガラス転移温度についてはDSC−7では不明瞭な場合は、温度変調DSCを用いる等して測定することもできる。
C.ポリマーアロイ繊維のウースター斑(U%)
ツェルベガーウスター株式会社製USTER TESTER 4を用いて給糸速度200m/分、ノーマルモードで測定を行った。
D.TEMによる繊維横断面観察
繊維の横断面方向に超薄切片を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)で繊維横断面を観察した。また、ナイロンはリンタングステン酸で金属染色した。
E.ナノファイバーの数平均による単繊維直径
ナノファイバーまたは機能加工を施したナノファイバーの単繊維直径の平均値は以下のようにして求める。すなわち、サンプルの超薄切片を切り出し、TEMで観察した。これにより得られた写真を画像処理ソフト(WINROOF)を用いて単繊維直径を計算し、それの単純な平均値を求めた。これを「数平均による単繊維直径」とした。この時、平均に用いるナノファイバー数は同一横断面内で無作為抽出した300本以上の単繊維直径を測定したが、それを5箇所で行い、合計1500本以上の単繊維直径を用いて計算した。また、コントラストが低い場合は、金属染色を施した。
F.ナノファイバーの単繊維直径ばらつき
ナノファイバーの単繊維直径ばらつきは、以下のようにして評価する。すなわち、上記数平均による単繊維直径を求める際に使用したデータを用い、ナノファイバーそれぞれの単繊維直径から計算した横断面積をSiとし、その総和を総面積(S1+S2+…+Sn)とする。また、同じ単繊維直径を持つナノファイバーの頻度(個数)を数え、その積を有機ファイバーの総面積で割ったものをその単繊維直系の面積比率とする。
G.ナノファイバーの直径ばらつき幅
ナノファイバーの直径ばらつき幅は以下のようにして評価する。すなわち、ナノファイバーの単繊維直径の中心値付近で単繊維直径差が30nmの幅に入る単繊維の面積比率で評価する。これは、中心直径付近へのばらつきの集中度を意味しており、この面積比率が高いほどばらつきが小さいことを意味している。これも上記数平均による単繊維直径を求める際に使用したデータを用いた。
H.走査型電子顕微鏡(SEM)観察
図1、2のSEM写真は繊維に白金−パラジウム合金を蒸着し、走査型電子顕微鏡で繊維側面を観察した。
I.力学特性
有機ファイバー10mの重量をn=5回測定し、これの平均値から有機ファイバーの繊度(dtex)を求めた。そして、室温(25℃)で、初期試料長=200mm、引っ張り速度=200mm/分とし、JIS L1013に示される条件で荷重−伸長曲線を求めた。次に破断時の荷重値を初期の繊度で割り、それを強度とし、破断時の伸びを初期試料長で割り伸度として強伸度曲線を求めた。
J.吸湿性(ΔMR)
サンプルを秤量瓶に1〜2g程度はかり取り、110℃に2時間保ち乾燥させ重量を測定し(W0)、次に対象物質を20℃、相対湿度65%に24時間保持した後重量を測定する(W65)。そして、これを30℃、相対湿度90%に24時間保持した後重量を測定する(W90)。そして、以下の式にしたがい計算を行う。
MR90=[(W90−W0)/W0]×100% ・・・・・ (2)
ΔMR=MR90−MR65 ・・・・・・・・・・・・ (3)
K.有害・悪臭物質ガスの除去試験
サンプル3.0gを500mlのポリエチレン製容器内に固定した後、悪臭物質を容器内に導入した。そして、密栓後、容器を50℃で1分間保持し、悪臭物質を十分気化させた。そして、30℃で10分間放置後、容器内の空気をサンプリングし、株式会社ガステック社製のガス検知管で悪臭物質濃度を測定した。そして、下記式で消臭率を計算した。
L.難燃性
45°コイル法で評価し、接炎回数3回以上を合格とした。
M.有機/無機ハイブリッドファイバー製品の耐久性
製品サンプルに180°屈曲変形を1000回連続で与えた後、屈曲部の有機ファイバーと無機物の剥離を観察した。
N.抗菌性の評価
繊維製品新機能評価評議会が制定した、繊維製品の定量的抗菌性試験方法マニュアルに準拠した。すなわち、減菌した1/20濃度のニュートリエントブロスに試験菌(黄色ぶどう状球菌)1±0.3×105個/mlを0.4gの試料に対して均一に接種し、37℃で18時間培養した。培養終了後、試験菌を洗い出し、その液で混釈平板寒天培地を作製し、37℃で24〜48時間培養することによって、接種した生菌数を測定する。抗菌性は下記式による静菌活性値で評価した。静菌活性値の高いものほど抗菌性に優れており、4.0以上で抗菌性良好であると評価した。
但し、試験成立条件:log(B)−log(A)>1.5を満たすこと。
A:未加工品の接種直後に回収した菌数の平均値
B:未加工品の18時間培養回収した菌数の平均値
C:加工品の18時間培養回収した菌数の平均値
O.制電性の評価
JIS L1094 “織物及び編物の帯電性試験法方法”の摩擦耐電圧測定法に準拠して行った。摩擦耐電圧が300V以下で制電性が良好であると評価した。
P.消臭性および有害物質除去性能の評価
温度20℃、湿度65%RHの調湿された環境下で、布帛1gを5Lのテトラバッグに入れておき、テトラバッグ内に所定濃度の対象臭気あるいは有害ガスを3L注入して、ガス検知管(ガステック社製)を用いて10分後のテトラバッグ内のガス濃度を測定した。尚、初期濃度の1/10以下の濃度になった場合に消臭性および有害物質除去性能が良好であると評価した。
Q.防汚性の評価
試料をソース、コーヒー、マヨネーズ、及びビールの混合物で汚染し、10分間放置後、JIS L−1045と同様の方法で洗浄し、汚染の除去度合いから、目視判定により防汚性を○(良好)、△(やや良好)、×(不良)の3段階で評価した。
R.一般洗濯試験方法
加工後の基布を洗濯(15分)→脱水(1分)→すすぎ(6分)→脱水(1分)→乾燥の順で25サイクル行った。洗濯条件は、水温40℃、浴比が1:30、洗剤は“トップ”(ライオン(株)製)0.5g/lを用いた。すすぎ条件は水温20℃、浴比はオーバーフローとした。
S.機能性物質の含有率
加工前の布帛を110℃で2時間乾燥させ、重量を測定した(W1)。機能加工後の布帛を110℃で2時間乾燥させ、重量を測定した(W2)。加工前と加工後の重量から、次式により求めた。
T.吸水率の評価
機能加工後の布帛を110℃、2時間乾燥させ、重量を測定した(W1)。これを100倍の重量の蒸留水に1時間浸した。布帛を取り上げ、1分間放置して水を切り、重量を測定した(W2)吸水前と吸水後の重量から、次式により求めた。
[基布の作製]
参考例1
溶融粘度53Pa・s(262℃、剪断速度121.6sec−1)、融点220℃のN6(20重量%)と溶融粘度310Pa・s(262℃、剪断速度121.6sec−1)、融点225℃のイソフタル酸を7mol%、ビスフェノールAを4mol%共重合した融点225℃の共重合PET(80重量%)を2軸押し出し混練機で260℃で混練してポリマーアロイチップを得た。なお、この共重合PETの262℃、1216sec−1での溶融粘度は180Pa・sであった。このときの混練条件は以下のとおりであった。
スクリュー 直径37mm、有効長さ1670mm、L/D=45.1
混練部長さはスクリュー有効長さの28%
混練部はスクリュー有効長さの1/3より吐出側に位置させた。
ポリマー供給 N6と共重合PETを別々に計量し、別々に混練機に供給した。
ベント 2個所
このポリマーアロイを275℃の溶融部1で溶融し、紡糸温度280℃のスピンブロック2に導いた。そして、限界濾過径15μmの金属不織布でポリマーアロイ溶融体を濾過した後、口金面温度262℃とした口金3から溶融紡糸した(図3)。この時、口金としては図4に示すように吐出孔上部に直径0.3mmの計量部8を備えた、吐出孔径10が0.7mm、吐出孔長9が1.75mmのものを用いた。そして、この時の単孔あたりの吐出量は2.9g/分とした。さらに、口金下面から冷却開始点(チムニー7の上端部)までの距離は9cmであった。吐出された糸条は20℃の冷却風で1mにわたって冷却固化され、口金3から1.8m下方に設置した集束給油ガイド4で給油された後、非加熱の第1引き取りローラー5および第2引き取りローラー6を介して900m/分で巻き取られた。この時の紡糸性は良好であり、24時間の連続紡糸の間の糸切れはゼロであった。そして、これを第1ホットローラー11の温度を90℃、第2ホットローラー12の温度を130℃として延伸熱処理した(図5)。この時、第1ホットローラー11と第2ホットローラー12間の延伸倍率を3.2倍とした。得られたポリマーアロイ繊維は120dtex、12フィラメント、強度4.0cN/dtex、伸度35%、U%=1.7%の優れた特性を示した。また、得られたポリマーアロイ繊維の横断面をTEMで観察したところ、共重合PETが海(薄い部分)、N6(濃い部分)が島の海島構造を示し(図6)、島N6の数平均による直径は53nmであり、N6が超微分散化したポリマーアロイ繊維が得られた。
溶融粘度250Pa・s(262℃、剪断速度121.6sec−1)、融点220℃のN6(50重量%)、溶融粘度250Pa・s(262℃、剪断速度121.6sec−1)、融点220℃のPLA(50重量%)を用いて参考例1と同様に溶融混練してポリマーアロイチップを得た。36ホールの口金を用いて、参考例1と同様に溶融紡糸を行った。この時の紡糸性は良好であり、24時間の連続紡糸の間、糸切れはゼロであった。そして、これをやはり参考例1同様に延伸・熱処理して128dtex、36フィラメント、強度4.3cN/dtex、伸度37%、U%=2.5%の優れた特性を有するポリマーアロイ繊維を得た。得られたポリマーアロイ繊維の横断面をTEMで観察したところ、参考例1同様、PLAが海、N6が島の海島構造を示し、島N6の数平均による直径は110nmであり、N6が超微分散化したポリマーアロイ繊維が得られた。
参考例1で用いたN6と共重合PETを図10の装置を用いて別々に270℃で溶融した後、ポリマー融液を紡糸温度を280℃のスピンブロック13に導いた。そして、紡糸パック14内に装着した静止混練器15(東レエンジニアリング社製“ハイミキサー”)を用いて2種のポリマーを104万分割して充分混合した後、参考例2と同様に溶融紡糸を行った。この時のポリマーのブレンド比はN6が20重量%、共重合PETが80重量%であった。この未延伸糸にやはり参考例2と同様に延伸・熱処理を施した。得られたポリマーアロイ繊維は120dtex、12フィラメント、強度3.9cN/dtex、伸度38%、U%=1.7%の優れた特性を示した。これに図11の装置を用いて仮撚り加工を施した。この時、回転子18としてはスピンドルを用い、ヒーター17の温度は180℃、フィードローラー16とデリバリーローラー19の周速差である延伸倍率は1.01倍とした。ここで得られた仮撚り加工糸を用い、参考例1同様にアルカリ処理によりN6ナノファイバーからなる目付100g/m2の丸編みを得た。さらにこのナノファイバーの単繊維直径を参考例1同様に解析した結果、ナノファイバーの数平均による単繊維直径は60nm(8×10−5dtex)と従来にない細さであり、単繊維直径が100nm以上の面積比率は2%であった。
溶融粘度120Pa・s(262℃、121.6sec−1)、融点225℃のPBTと溶融粘度140Pa・s(262℃、121.6sec−1)の2−エチルヘキシルアクリレートを22%共重合したポリスチレン(co−PS)を、PBTの含有率を20重量%とし、混練温度を240℃として実施例1と同様に溶融混練し、ポリマーアロイチップを得た。なお、このco−PSの245℃、1216sec−1での溶融粘度は60Pa・sであった。
参考例2で作製したポリマーアロイ繊維に機械捲縮を施した後、繊維長51mmにカットし、カードで解繊した後クロスラップウェーバーでウェッブとした。次にニードルパンチを2500本/cm2施し、750g/m2の繊維絡合不織布とした。この不織布に6%の水酸化ナトリウム水溶液(95℃、浴比1:100)でアルカリ処理を2時間施し、PLAの99%以上を除去し、N6ナノファイバーからなる不織布を得た。
溶融粘度106Pa・s(220℃、243.2sec−1)、融点170℃のPLAと、熱水可溶性ポリマーとして第一工業製薬株式会社製“パオゲンPP−15”(溶融粘度407Pa・s、240℃、243.2sec−1、融点60℃)を用い、図13の装置を用いてスパンボンド不織布を得た。この時、2軸押し出し機21での溶融温度は225℃、紡糸温度は230℃、口金面温度は217℃とした。また、単孔吐出量は0.8g/分、口金下面から冷却開始までの距離は12cmとした。
溶融粘度300Pa・s(262℃、121.6sec−1)、融点235℃の共重合PET(PEG1000を8重量%、イソフタル酸を7mol%共重合)と2−エチルヘキシルアクリレートを22%共重合したポリスチレン(co−PS)を、共重合PETの含有率を20重量%とし、混練温度を235℃として参考例1と同様に溶融混練し、ポリマーアロイチップを得た。この時、co−PSの262℃、121.6sec−1での溶融粘度は140Pa・s、245℃、1216sec−1での溶融粘度は60Pa・sであった。
溶融粘度300Pa・s(220℃、121.6sec−1)、融点162℃のPPと参考例6で用いたPLA(溶融粘度106Pa・s、220℃、121.6sec−1、融点170℃)を用い、参考例6と同様に混練、溶融紡糸を行った。この時、ポリマーのブレンド比はPPが22重量%、PLAが78重量%、2軸押し出し機21での溶融温度は220℃、紡糸速度を1200m/分、紡糸温度220℃、単孔あたりの吐出量は1.0g/分とした。得られた繊維を延伸倍率を1.5倍として実施例1と同様に延伸、熱処理した。そして、77dtex、36フィラメント、強度2.5cN/dtex、伸度50%のポリマーアロイ繊維を得た。得られたポリマーアロイ繊維の横断面をTEMで観察したところ、PLAが海、PPが島の海島構造を示し、島PPの数平均による直径は150nmであり、PPが超微分散化したポリマーアロイ繊維が得られた。
参考例5と同様の操作により、PBTと共重合ポリスチレンのポリマーアロイの延伸糸を得た。このポリマーアロイ繊維を4万dtexに引きそろえ、かせに巻きつけた後、トリクロロエチレンに1時間浸漬してポリマーアロイ繊維中のco−PS成分の99%以上を溶解除去した。さらに水洗、乾燥してナノファイバー繊維束を作製した。得られたナノファイバー繊維束の力学特性は、強度1.7cN/dtex、伸度60%であった。参考例1と同様に解析した結果、繊維の平均直径は65nm(2×10−5dtex)と従来にない細さであり、単繊維直径100nm以上の面積比率は3%であった。
参考例1と同様の操作によりN6と共重合PETのポリマーアロイの延伸糸を得た。このポリマーアロイ繊維を4万dtexに引きそろえ、かせに巻きつけた後、90℃の3重量%水酸化ナトリウム水溶液にて2時間浸漬することでポリマーアロイ繊維中のco−PET成分の99%以上を加水分解除去した。さらに酢酸で中和後、水洗、乾燥することで強度2.0cN/dtex、伸度50%のナノファイバー繊維束を作製した。参考例1と同様に解析した結果、繊維の平均は60nm(3×10−5dtex)と従来にない細さであり、また単繊維直径100nm以上の面積比率は2%であった。
溶融粘度150Pa・s(262℃、剪断速度121.6sec−1)、融点220℃のN6と溶融粘度145Pa・s(262℃、剪断速度121.6sec−1)、融点105℃のPEとをN6ブレンド比を20重量%となるようそれぞれのポリマーを計量しながら2軸押し出し混練機に導く図12の装置を用い溶融紡糸を行い、未延伸糸を得た。参考例1と同様に延伸・熱処理を行い、82dtex、12フィラメントの延伸糸を得た。この時の延伸倍率は2.0倍とした。
溶融粘度200Pa・s(262℃、剪断速度121.6sec−1)、融点220℃のN6を常法にしたがい265℃で溶融紡糸した後、3800m/分で巻き取った。そして、これを第1ホットローラー11の温度を70℃、第2ホットローラー12の温度を130℃として延伸熱処理した(図5)。この時、第1ホットローラー11と第2ホットローラー12間の延伸倍率を1.4倍とした。得られた繊維は45dtex、12フィラメント、強度5.1cN/dtex、伸度40%、U%=0.9%であった。これの丸編みを作製した(目付は120g/m2)。
溶融粘度180Pa・s(290℃、剪断速度121.6sec−1)、融点255℃のPETを島成分に、溶融粘度100Pa・s(290℃、剪断速度121.6sec−1)、ビカット軟化温度107℃のポリスチレン(PS)を海成分に用いて、特開昭53−106872号公報の実施例1記載のように海島複合糸を得た。そして、これを経糸および緯糸に用いて平織りを作製後、やはり特開昭53−106872号公報の実施例記載のようにトリクロロエチレン処理によりPSを99%以上除去して超極細糸を得た。これの繊維横断面をTEM観察したところ、超極細糸の単繊維直径は2000nm(0.04dtex)であった。
溶融粘度180Pa・s(290℃、剪断速度121.6sec−1)、融点255℃のPETを常法にしたがい285℃で溶融紡糸した後、3800m/分で巻き取った。そして、これを第1ホットローラー11の温度を90℃、第2ホットローラー12の温度を130℃として延伸熱処理した(図5)。この時、第1ホットローラー11と第2ホットローラー12間の延伸倍率を3.2倍とした。得られた繊維は45dtex、12フィラメント、強度2.0cN/dtex、伸度40%、U%=0.9%の優れた特性を示した。これの丸編みを作製した(目付は120g/m2)。
参考例1、3、11〜14で作製したナノファイバー、極細繊維または通常糸からなる布帛を定法により染色を施した後に、以下に示す吸湿加工を行った。これらの基布を下記組成のパッド液に浸漬し、マングル圧20Kg/cm2で絞り、ロール状に巻き上げ、ポリプロピレンフィルムでシールを行い、100℃の飽和スチーム導入中でマイクロ波を照射し、60分間加熱処理した。
メタクリル酸 35%
ベンゾイルパーオキサイド 2%
オクチルピリジニュームクロライド 20%
水 43%
実施例および比較例の基布へのモノマーの含有率は表に示した通りであり、ナノファイバーを用いた実施例においては、メタクリル酸モノマーが繊維間の微細な空隙に多量に吸尽された後にグラフト反応することによって、含有率が著しく高くなった。上記基布を通常のソーピング、乾燥後、炭酸ナトリウム8g/L水溶液で浴比1:20の条件で60℃、30分間加熱処理を行い、モノマーのカルボキシル末端基をナトリウム置換処理した。その後、水洗および乾燥を行い、これらのΔMRを測定したところ表のような結果が得られた。極細繊維においても、通常糸と比較してΔMRの値が上昇する効果があるものの、ナノファイバーではさらにΔMRの値が大きくなり、良好な吸湿性能を示すことがわかった。
参考例1、4、11〜14で作製したナノファイバー、極細繊維または通常糸からなる布帛を、難燃剤であるトリメチルホスフェートのエマルジョン水溶液(有効濃度3%)に浸漬して、浴比1:20、温度98℃で30分間処理を行った。加工後、水洗および乾燥して難燃剤の含有率を測定したところ表の通りであった。それぞれの基布について難燃性を評価したところ、比較例においては全ての布帛で接炎回数が2回までで全焼してしまった。一方、実施例においては接炎回数が5回でもほとんど基布が燃焼することはなかった。N6ナノファイバーを用いた実施例4、5では、難燃剤が繊維表面または繊維間の微細な空隙に吸尽されており、さらに繊維内部にまで難燃剤が存在しているため、非常に難燃性に優れたものであった。比較例のN6極細繊維に加工を施した場合にも効果が見られるが、十分とは言えなかった。また、実施例にあるように疎水性ポリマーであるPET、またはPBTを用いた場合には、N6と比較してさらに固着量が高く、難燃性能が飛躍的に向上した。疎水的性質を示すトリメチルホスフィンとPETおよびPBTでは、親和性が高く、難燃性能に優れたものであった。
参考例1、3、9、11、12で作製したナノファイバーあるいは超極細糸からなる布帛に、以下に示す制電加工を行った。制電剤として三洋化成社製、商品名“サンスタットES−15(アニオン活性剤)”の20%水溶液を用い、pHコントロールによって酸性条件下で基布に含浸させ、98℃で1時間処理を行った後、50℃で基布を乾燥した。基布への制電剤の含有率は表の通りであった。得られた基布の摩擦耐電圧を測定したところ、実施例1、3では50V、比較例10では1500Vであった。表のように、極細繊維においても通常糸と比較して表面積が高くなった効果があるものの、ナノファイバーでは繊維構造体を形成するナノァイバー内部に制電剤がナノオーダーで多量に分散可能であり、単繊維間の空隙へ制電剤の吸尽量が著しく高くなることで、制電性能に優れるものであった。
実施例8および比較例11、12については以下に示す制電加工を行った。参考例7、13、14で作製した各布帛に対して、制電剤として三洋化成社製、商品名“サンスタットKT−305C(カチオン活性剤)”の20%水溶液に基布を含浸させ、130℃で1時間処理を行った後、50℃で基布を乾燥した。基布への制電剤の含有率を測定したところ、表5の通りであった。得られた基布の摩擦耐電圧を測定したところ、実施例8では60V、比較例12では2200Vであり、実施例8では良好な制電性能を有することがわかった。
参考例7、11、12で作製したナノファイバー、極細繊維または通常糸からなる布帛に、下に示す機能加工を行った。アセトアルデヒドに対して吸着能のあるドデカン二酸ジヒドラジドの10%水溶液を用い、固形分として20%owf、浴比1:20、処理温度130℃、処理時間1時間でそれぞれの基布の処理を行った。ドデカン二酸ジヒドラジドの含有率を測定したところ、表の通りであった。これらのアセトアルデヒド除去能力を評価したところ、実施例7においては10分間で初期濃度30ppmから1ppmまで濃度が低下した。一方、比較例14においては初期濃度30ppmから22ppmまでしか濃度が低下しなかった。ナノファイバーを用いた場合には、ドデカン二酸ジヒドラジドの布帛への固着量が多く、アセトアルデヒドに対して優れた除去能力を示した。
参考例1、4、6〜8、11〜14で作製したナノファイバー、極細繊維または通常糸からなる布帛を、抗菌剤である大和化学社製、商品名“ニッカノンRB(第4級アンモニウム塩)”の10%水溶液に浸漬し、実施例10、12および比較例15、16においては98℃で1時間処理し、他の実施例および比較例では130℃で1時間処理を行った。その後、50℃で基布を乾燥した。それぞれの基布における抗菌剤の含有率を測定したところ、表のとおりであった。これらの基布の静菌活性値を評価したところ、N6を用いた実施例10では6.5、比較例16では1.6となり、実施例のように、ナノファイバーを用いた繊維構造物では優れた抗菌性能を示すことがわかった。
参考例1、11、12で作製したナノファイバー、極細繊維または通常糸からなる布帛に、以下に示す防汚加工を施した。日華化学社製、商品名“NKガードFGN−860”の20%水溶液に浸漬し、98℃で30分間処理を行った後、50℃で乾燥させた。含有率を測定したところ、表8の通りであった。これらの基布の防汚性を評価したところ、実施例16では○(良好)、比較例11、12では△(やや良好)であった。さらに実施例および比較例の基布を一般洗濯(25回)を行った後に、再度防汚性を評価したところ、実施例16は○(良好)、比較例では×(不良)であった。実施例においてはナノファイバーの単繊維間の空隙によるアンカー効果によって、防汚加工剤の洗濯耐久性が良好であった。
参考例1、4、5、7、11〜14で作製したナノファイバー極細繊維または通常糸からなる布帛に、鮫の肝臓から抽出した天然油成分であり、保湿によるスキンケア効果のあるスクワランを吸尽させた。この時の処理条件は、スクワラン60%と乳化分散剤40%を混合した物を水に濃度7.5g/リットルで分散させ、浴比1:40、浴中温度98℃、処理時間60分間である。処理後80℃で2時間洗浄を行い、この時のスクワランの付着量は布帛に対して表の通りであった。その後、洗濯試験を施した後のスクワランの付着量は、ナノファイバーではそれぞれ、充分な洗濯耐久性を示したのに対して、通常糸では洗濯耐久性がまったく得られなかった。また、ポリアミドに比べて、ポリエステル、ポリオレフィンでの耐久性が特に高く、疎水性物質の耐久性能は疎水性ポリマーからなるナノファイバーを用いる方が効果的であった。
スクワラン加工された実施例7のPET不織布を被験者10人の手の甲に貼りつけ、着用試験を行ったところ、うち8人が乾燥肌が改善されたと答えた。これは、不織布内にトラップされたスクワランが徐々に抽出され、肌と接触したためと考えられる。
参考例1、2、5で作製したナノファイバーからなる布帛を塩化白金水溶液に浸漬し、布帛に塩化白金を十分含浸させた。その後、これを一旦取り出し、イオン交換水で布帛表面を洗浄、乾燥した後、ヒドラジン処理により還元を行い、有機ファイバー/白金からなる布帛あるいはシート形状の材料が得られた。これはフレキシビリティーに富み、扱いやすい材料であった。
参考例1で作製した布帛を5重量%の硝酸銀水溶液に1分間浸漬した後、4重量%のKCl水溶液を滴下し、イオン交換を行い銀イオンを繊維中に固着させた。その後、流水で15分間洗浄した後、洗濯テストを行った。この時のAgClの布帛重量に対する付着量は3.8重量%であった。
参考例12で作製した布帛を用い、実施例24と同様に銀イオンの加工を行ったが、洗濯テスト後の付着量は0.2重量%であり、多量に付着させることはできなかった。
テトラエチルオルトシリケート(TEOS)とテトラエチルオルトチタネート(TEOT)をモル比1:0.026で混合して15分間攪拌後、TEOSに対しモル比0.68のデシルアミンを添加した。この混合溶液に参考例1〜3、11、12で作製したナノファイバーからなる布帛を10分間浸漬、攪拌後、0.5N塩酸水溶液を添加して生成した懸濁液をさらに24時間攪拌した。その後、布帛をイオン交換水で洗浄後、風乾した。この操作により、ナノファイバーを鋳型とした布帛あるいはシート形状の有機ファイバー/シリカチタニア複合体が得られた。また、シリカチタニア中のTi含量は1.7mol%であった。これは、充分な剛性としなやかさを併せ持つ優れた材料であった。また、優れた難燃性を持つハイブリッド材料でもあった。さらに、チタニアを含むため光触媒機能も発現し、優れたメチルメルカプタン消臭性能を発揮した。この時、メチルメルカプタンの初期濃度は20ppmであった。
「ゾル−ゲル法の科学」(作花済夫著、アグネ承風社)、88〜90ページに記載のようにバリウムビスイソプロポキシドとチタンテトライソプロポキシドの混合物からなるコーティング溶液を調整した。この溶液に参考例1〜8、11〜14で作製したナノファイバー、極細繊維または通常糸からなる布帛を2時間浸漬し、コーティング溶液を十分有機ファイバーに含浸させた。布帛を溶液から引き上げた後、100℃で乾燥させることにより、チタン酸バリウム中にナイロンが微分散した有機/無機ハイブリッド材料を得た。ナノファイバーを用いた場合には耐久性よく複合体を形成した。
参考例1〜6で作製したナノファイバーからなる布帛をイオン交換水に浸漬し、その後1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタンを布帛重量に対し大過剰加え、3時間攪拌した。室温で14時間静置後、さらに13時間攪拌し、さらに室温で14時間静置後、さらに7時間攪拌し、シリカを重合した。その後、布帛をイオン交換水で洗浄後、風乾した。この操作により、ナノファイバーを鋳型とした布帛形状の有機ファイバー/シリカ複合体が得られた。ナノファイバーを鋳型として用いた場合には、充分な剛性としなやかさを併せ持つ優れた材料が得られ、優れた難燃性を持つハイブリッド材料であった。
参考例11〜14で作製したN6またはPETの通常糸の丸編みを用いて実施例41と同様に有機ファイバー/シリカ複合体を作製した。参考例12、14の通常糸では、シリカ源である1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタンの含浸・吸着効率が悪く、実施例に比べ無機物比率が低く、有機ファイバー比率が高くなった。また、単繊維直径が大きく比表面積が小さいため、シリカの含有量が低いものしか得られなかった。これは吸湿性、難燃性、耐久性とも満足できるものではなかった。
メチルトリメトキシシランオリゴマー(n=3〜4)をイソプロピルアルコール/エチレングリコール=1/1混合溶液に溶解し、シロキサン結合を有するシリコーンポリマーの重合触媒としてジブチルスズジアセテートをシランオリゴマーに対して4重量%加え、シリコーンポリマーのコート液を調整した。これに参考例1、4〜8で作製した布帛を30℃で20分間で浸漬し、充分コート液を含浸させた。そして、これらの布帛をコート液から引き上げ、100℃で5分間乾燥させるとともに、シリコーンの重合を進め、ナノファイバーがシリコーンポリマーでコーティングされた布帛を得た。これは優れた撥水性と難燃性を示す物であった。このコーティング布帛中のシリコーン含有率はそれぞれ表の通りであった。
参考例1〜4で作製したナノファイバーからなる布帛を、デシルトリメトキシシラン10ml、水10ml、エタノール30ml、10%希塩酸0.1mlから調整したを用いて実施例54と同様の操作を行なった。この操作により、ナノファイバーを鋳型とした、布帛形状の有機ファイバー/シリカ複合体が得られた。これは、充分な剛性としなやかさを併せ持つ優れた材料であった。また、優れた難燃性を持つハイブリッド材料でもあった。
参考例11〜14で作製した超極細糸または通常糸からなる布帛を、実施例49と同様にシリコーン加工を行った。洗濯テスト後のジメチルシリコーン坦持量は、極細繊維ではナノファイバーと比較して6割程度、通常糸では半分程度であった。
参考例1、4〜8で作製したナノファイバーからなる布帛を、ジフェニルジメトキシシラン10ml、水10ml、エタノール30ml、10%希塩酸0.1mlから調整した加工液中に2時間浸漬し、取り上げた流水で1分間洗浄した。この後、布帛を140℃、3分間熱処理してシリコーンモノマーの重合を進め、ジメチルシリコーン化した。そして、流水で40分間洗浄後、さらに洗濯試験を行った。この操作により、ナノファイバーあるいは超極細糸を鋳型とした、布帛形状の有機ファイバー/シリコーン複合体が得られた。これは、充分な剛性としなやかさを併せ持つ優れた材料であった。また、優れた難燃性を持つハイブリッド材料でもあった。
参考例11〜14で作製した超極細糸または通常糸からなる布帛を、実施例72と同様にシリコーン加工を行った。洗濯テスト後のジメチルシリコーン坦持量はナノファイバーと比較して半分程度であった。
参考例1、4〜10、12、14で作製したナノファイバーまたは通常糸からなる布帛を、アクリル酸ナトリウム30g、2−メタクリル酸エチレン1g、過硫酸アンモニウム0.1g、水100gから調整した加工液中に10分間浸漬した後、80℃に加熱し4時間反応させた。この操作により、ナノファイバーを鋳型としたナノファイバー/ポリアクリル酸ナトリウム複合体が得られた。これは吸水性が高く、実施例65のナイロンナノファイバーの複合体では、430%の蒸留水を吸収する材料であった。また、これは風合いが柔らかく、吸湿性、ポリアクリル酸の耐久性もある優れた複合材料であった。
参考例1、4〜10で作製したナノファイバーからなる布帛を、ヘキサメチレンジイソシアネート40g(0.24mol)、ブタンジオール21g(0.24mol)、メチルエチルケトン100gから調整した加工溶液中に10分間浸漬した後、80℃の乾燥機で加熱して反応を進行させた。この操作により、ナノファイバーを鋳型としたナノファイバー/ポリウレタン複合体が得られた。これは風合いが柔らかく伸縮性があり、ポリウレタンの弾性が付与された、優れた複合材料であった。
実施例36〜41で得られた有機ファイバー/シリカ複合体を600℃で2時間焼成することにより、鋳型に用いた有機ファイバーを除去し、微細孔を多数有するシリカファイバーからなる布帛およびシートを得た。これらは、優れた吸湿、アンモニア消臭性能を示した。この時、アンモニアの初期濃度は250ppmであった。
比較例33、35で得られた有機ファイバー/シリカ複合体を600℃で焼成することにより、鋳型に用いた有機ファイバーを除去したところ、シリカ含量が少なすぎたため布帛形状を保つことができず崩壊した。極細繊維では、ナノファイバーと同様に無機物が得られた。ただし、何ファイバーでは繊維直径が小さく、完全に焼成できたのに対し.比較例48ではPETの分子鎖中に芳香環を含んでいるため600℃で2時間の焼成では完全には除去できなかった。
実施例36〜41で得られた有機ファイバー/シリカ複合体から溶媒を用いて有機ファイバーを溶出することにより鋳型に用いた有機ファイバーを除去し、微細孔を多数有するシリカファイバーからなる布帛およびシートを得た。これらは、優れたアンモニア消臭性能を示した。この時、アンモニアの初期濃度は500ppmであった。ただし、有機ファイバーの直径が大きな比較例50、52を用いたものでは溶出率が低く有機ファイバーがかなり残存した。また、シート形状であった実施例40、41を用いたものでは、編物形状のものに比べ見かけ比表面積が小さいため抽出効率が低く、若干有機ファイバーが残存した。また、実施例85はアルカリ水溶液を用いているため、シリカも若干加水分解され、やや強度に劣るものであった。
比較例33で得られた有機ファイバー/シリカ複合体からギ酸でナイロンを抽出することにより、鋳型に用いた有機ファイバーを除去したところ、シリカ含量が少なすぎたため布帛形状を保つことができず崩壊した。
テトラエチルオルトシリケート(TEOS)とテトラエチルオルトチタネート(TEOT)をモル比1:0.026で混合して15分間攪拌後、TEOSに対しモル比0.68のデシルアミンを添加した。この混合溶液に参考例1〜3、8で作製したナノファイバーからなる布帛を10分間浸漬、攪拌後、0.5N塩酸水溶液を添加して生成した懸濁液をさらに24時間攪拌した。その後、布帛をイオン交換水で洗浄後、風乾した。この操作により、ナノファイバーを鋳型とした、布帛あるいはシート形状の有機ファイバー/シリカチタニア複合体が得られた。また、シリカチタニア中のTi含量は1.7mol%であった。得られた有機ファイバー/シリカチタニア複合体を500℃で4時間焼成し、Tiを1.7mol%含有した微細孔を多数有するシリカチタニアファイバーからなる布帛およびシートを得た。これらは、優れたメチルメルカプタン消臭性能を示した。の時、メチルメルカプタンの初期濃度は40ppmであった。
「ゾル−ゲル法の科学」(作花済夫著、アグネ承風社)、88〜90ページに記載のようにバリウムビスイソプロポキシドとチタンテトライソプロポキシドの混合物からなるコーティング溶液を調整した。この溶液に参考例1〜3で作製したナノファイバーからなる布帛を2時間浸漬し、コーティング溶液を十分有機ファイバーに含浸させた。布帛を溶液から引き上げた後、100℃で乾燥させることにより、チタン酸バリウム中にナイロンが微分散した有機/無機ハイブリッド材料を得た。得られたチタン酸バリウム中にナイロンが微分散した有機/無機ハイブリッド材料を600℃で2時間焼成することにより、ナイロンを除去するとともにチタン酸バリウムの結晶化を行い、チタン酸バリウムからなる布帛、シートを得た。
参考例1、2、6で作製したナノファイバーからなる布帛を塩化白金水溶液に浸漬し、
布帛に塩化白金を十分含浸させた。その後、これを一旦取り出し、イオン交換水で布帛表面を洗浄、乾燥した後、ヒドラジン処理により還元を行い、有機ファイバー/白金からなる布帛あるいはシート形状の材料が得られた。作製した有機/無機ハイブリッド材料から有機ファイバーを溶出することにより微細孔を多数有する超軽量白金ファイバーからなる布帛およびシートが得られた。
2:スピンブロック
3:口金
4:集束給油ガイド
5:第1引き取りローラー
6:第2引き取りローラー
7:チムニー
8:計量部
9:吐出孔長
10:吐出孔径
11:第1ホットローラー
12:第2ホットローラー
13:1軸押出混練機
14:紡糸パック
15:静止混練器
16:フィードローラー
17:ヒーター
18:回転子
19:デリバリーローラー
20:冷却板
21:2軸押出混練機
22:イジェクター
23:開繊装置
24:捕集装置
Claims (16)
- 熱可塑性ポリマーからなり、数平均による単繊維直径が10〜200nm、単繊維直径200nm以上の面積比率が3%以下である、機能性物質を含んだナノファイバー集合体。
- ナノファイバーを構成する熱可塑性ポリマーの80重量%以上がポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンの群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載のナノファイバー集合体。
- ナノファイバーを構成する熱可塑性ポリマーが疎水性ポリマーであり、機能性物質が疎水性であることを特徴とする請求項1または2記載のナノファイバー集合体。
- 強度が1cN/dtex以上であることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載のナノファイバー集合体。
- 機能性物質が無機ポリマーであることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載のナノファイバー集合体。
- 機能性物質が有機ポリマーであることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載のナノファイバー集合体。
- 機能性物質が連続体であることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項記載のナノファイバー集合体。
- 請求項1から7のいずれか1項記載のナノファイバー集合体を一部に有する繊維製品。
- 熱可塑性ポリマーからなり、数平均による単繊維直径が10〜200nm、単繊維直径200nm以上の面積比率が3%以下であるナノファイバーに易溶解性機能物質を含浸させ、その後、化学反応あるいは対イオン交換により難溶解性機能物質としてナノファイバー集合体に固着させる機能加工方法。
- 熱可塑性ポリマーからなり、数平均による単繊維直径が10〜200nm、単繊維直径200nm以上の面積比率が3%以下であるナノファイバーにモノマーを含浸させ、その後、重合あるいは架橋することにより難溶解性機能物質としてナノファイバー集合体に固着させる機能加工方法。
- 組成の90重量%以上が無機物から成り、短軸断面方向の数平均細孔直径が1〜5000nmである無機多孔ファイバー。
- ファイバー長が1mm以上である請求項11記載の多孔ファイバー。
- 請求項11または12記載の多孔ファイバーを1重量%以上含む構造体。
- 構造体がシートである請求項13記載の構造体。
- 数平均直径が10〜5000nmである有機ファイバーの集合体に無機モノマーを含浸させ、その後無機モノマーを重合して得られる有機/無機ハイブリッドファイバーから有機ファイバー部分を除去し、組成の90重量%以上が無機物から成る多孔ファイバーの製造方法。
- 数平均直径が10〜5000nmである有機ファイバーを含む繊維構造体に無機モノマーを含浸させ、その後無機モノマーを重合して得られる有機/無機ハイブリッドファイバーを含む構造体から有機ファイバー部分を除去し、組成の90重量%以上が無機物から成る多孔ファイバーを含む構造体の製造方法。
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