JP2005034067A - 乳含有飲料の製造法 - Google Patents

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Keiichi Sato
恵一 佐藤
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Abstract

【課題】乳含有飲料の製造法、とりわけ安定剤の使用法を変更することで、乳蛋白の凝集を防止し、従来の製造法では得ることのできない高い安定性を得ることができる乳含有飲料の製造法を提供する。
【解決手段】乳液(A)と酸液(B)とからなる乳含有飲料の製造法であって、乳液(A)の安定剤溶解濃度に対する酸液(B)の安定剤溶解濃度の比率が0.8〜1.25になるように、乳液(A)と酸液(B)に安定剤を溶解させたのち、乳液(A)と酸液(B)とを混合する乳含有飲料の製造法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、乳含有飲料の製造方法に関するものである。詳細には、すぐれた乳蛋白凝集防止効果を得ることができる乳含有飲料の製造方法に関するものである。
乳含有飲料中の乳蛋白は等電点(pH=4.6)を有し、これよりズレると乳蛋白が凝集沈澱する。乳含有飲料には、クエン酸などの有機酸や果汁、さらには甘味料、色素、香料などを配合するが、飲料に求められる飲み口や味を調整するためにこれらの配合は大きく変更される。このように、配合原料により飲料のpHが変わり、乳蛋白の凝集が発生する。この乳蛋白の凝集を抑制するために、乳含有飲料は安定剤を必要としており、この安定剤と乳含有飲料との関係については種々の文献で示されている。
たとえば、特許文献1には、セルロースとカルボキシメチルセルロース・ナトリウムとからなる分散性の複合体を配合することにより、乳蛋白の凝集を抑えることが開示されている。また、特許文献2には、エーテル化度が異なる2種類のカルボキシメチルセルロースエーテルのナトリウム塩を特定の割合で併用することで、乳蛋白の沈殿、および上澄み分離の発生を防止することが開示されている。
ところで、従来、乳含有飲料製品は、
I液:安定剤水溶液
II液:乳溶液(乳液)
III液:果汁、酸、色素、および甘味料含有水溶液(酸液)
を調製し、I液、II液およびIII液をなるべく低温(20℃以下)で均一に、次の(1)または(2)の方法で調製したのち、100℃到達まで加熱殺菌後冷却することにより、製造されてきた。
(1)II液にI液を加え均一にしたのち、III液を加えて均一に混合する。
(2)I液にIII液を加え均一にしたのち、II液を加えて均一に混合する。
しかしながら、前記(1)または(2)の方法で乳含有飲料製品を製造すると、安定剤を含まないII液((2)の場合)またはIII液((1)の場合)を混合することにより、乳蛋白の凝集が生じるという問題があった。
特開2002−171902号公報 特開平8−280366号公報
本発明の目的は、安定剤と乳含有飲料の関係を検討するものではなく、乳含有飲料の製造法、とりわけ安定剤の使用法を変更することで、乳蛋白の凝集を防止し、従来の製造法では得ることのできない高い安定性を得ることができる乳含有飲料の製造法を提供することである。
すなわち、本発明は、乳液(A)と酸液(B)とからなる乳含有飲料の製造法であって、乳液(A)の安定剤溶解濃度に対する酸液(B)の安定剤溶解濃度の比率が0.8〜1.25になるように、乳液(A)と酸液(B)に安定剤を溶解させたのち、乳液(A)と酸液(B)とを混合する乳含有飲料の製造法に関する。
本発明によれば、乳蛋白の凝集が起こりにくい、安定性の高い乳含有飲料を製造することができる。
本発明の製造法で得られる乳含有飲料は、従来の製造法で得られる乳含有飲料に比べて、乳蛋白の凝集沈澱が起こりにくい。
本発明は、安定剤溶解濃度に特定の差のある乳液(A)および酸液(B)を混合する乳含有飲料の製造法に関する。
本発明において、安定剤は、カルボキシメチルセルロース(以下、CMCと称す)、ハイメトキシペクチン(以下、ペクチンHMと称す)、またはアルギン酸ソーダなど、いずれを使用してもよい。
乳液(A)に含有される乳成分としては、生乳、加工乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、豆乳などがあげられるが、とくに限定されない。なかでも、脱脂粉乳を使用することが、価格の面で好ましい。乳成分は、通常、水、生乳などの乳成分から入るものなどに配合されて、乳液(A)とされる。乳液(A)中の乳成分の濃度は、乳含有飲料個々の処方設計によって決まるものであり、濃度の最適範囲は云々できないが、0.2〜10.0重量%であることが好ましい。
酸液(B)に含有される酸成分としては、クエン酸、乳酸などの有機酸があげられるが、とくに限定されない。なかでも、クエン酸が主に使用されている。酸成分は、通常、水に配合されて、酸液(B)とされる。酸液(B)中、酸成分の濃度は、1〜5重量%、より好ましくは2.5〜3.5重量%である。1重量%未満では、乳含有飲料のpHを所定のpHまで下げるために乳液(A)と混合する酸液(B)量が多くなり、5重量%をこえると、乳液(A)と混合する酸液(B)量が少なく、ほかの飲料成分との混合で、pH変動が大きくなるので好ましくない。
乳含有飲料に含有される乳成分以外の成分としては、砂糖、グラニュー糖、液糖、pH調整剤、着色料、香料、ビタミン、ミネラルがあり、さらに果肉、果汁が加えられてもよい。
乳含有飲料のpHは、乳含有飲料の味、風味を保持するために、pH5.0〜7.0の範囲で調整することが好ましい。乳含有飲料のpHは、クエン酸などの有機酸の添加、pHバッファーの添加または酸液(B)の添加量などで調整することができる。
乳含有飲料の乳固形分は、0.2〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の範囲で調整できる。乳固形分が0.2重量%より少ないと、乳含有飲料としては、乳固形含量が少なく、乳含有飲料としての特性がなくなる傾向にあり、10重量%をこえると、乳含有飲料としては、乳固形含量が高くなり、ペースト液状になる傾向にある。
乳液(A)および酸液(B)の安定剤溶解濃度は、乳液(A)の安定剤溶解濃度に対する酸液(B)の安定剤溶解濃度の比率が、0.8〜1.25となるようにする。つまり、それぞれの液の安定剤溶解濃度の差異を小さくする。乳液(A)の安定剤溶解濃度に対する酸液(B)の安定剤溶解濃度の比率が、0.8より小さい場合、または1.25より大きい場合には、それぞれの液の安定剤溶解濃度の差が大きくなり、これ以上の濃度の差異は、乳液および酸液に、それぞれ安定剤を配合するという意味あいが少なくなるため、乳蛋白の凝集防止効果がみられなくなる。
安定剤
CMC:第一工業製薬(株)製 セロゲンF−SB
(2%粘度=210mpa・s)
ペクチンHM:コペンハーゲンペクチン製 JM−150J
(2%粘度=130mpa・s)
実施例1
1リットルビーカーに水297gを取り、これにCMC3.0gを添加して、完全に溶解させ、20℃に調整した。
この安定剤溶液のうち257gを、脱脂粉乳52gを水548gに溶解して20℃に調整した溶液に加え、均一な脱脂粉乳液を調製した。
また、前記とは別に、20℃に調整した3%クエン酸溶液100mlに、前記安定剤溶液の残り43gを加え、均一なクエン酸溶液を調製した。
前記脱脂粉乳液を600rpmで撹拌しながら、前記クエン酸溶液を600秒かけて滴下した。
滴下後、さらに60秒撹拌したのち、600rpmにて撹拌しつつ、90℃昇温到達まで加熱殺菌後、水中で10±0.2℃まで冷却し、乳含有飲料とした。
前記乳含有飲料を、100ml目盛り管に入れて密栓、5℃冷蔵庫中で保存し、7日後、14日後の乳蛋白の沈澱量および飲料の上澄液量を測定した。結果を表1に示す。ともに数値が少ない方が安定性にすぐれている。
比較例1−1
安定剤溶液150gを脱脂粉乳液に加え、安定剤溶液の残りの150gをクエン酸溶液に加えたこと以外は、実施例1同様に実施、評価をおこなった。結果を表1に示す。
比較例1−2
安定剤溶液270gを脱脂粉乳液に加え、安定剤溶液の残りの30gをクエン酸溶液に加えたこと以外は、実施例1同様に実施、評価をおこなった。結果を表1に示す。
実施例2
安定剤を、CMCにかえてペクチンHMとしたこと以外は、実施例1同様に実施し、評価をおこなった。結果を表1に示す。
比較例2−1
安定剤を、CMCにかえてペクチンHMとしたこと以外は、比較例1−1同様に実施し、評価をおこなった。結果を表1に示す。
比較例2−2
安定剤を、CMCにかえてペクチンHMとしたこと以外は、比較例1−2同様に実施し、評価をおこなった。結果を表1に示す。
実施例3
1リットルビーカーに水297.5gを取り、これにCMC2.5gを添加して、完全に溶解させ、20℃に調整した。
この安定剤溶液のうち257gを、脱脂粉乳20gを水580gに溶解して20℃に調整した溶液に加え、均一な脱脂粉乳液を調製した。
また、前記とは別に、20℃に調整した2%クエン酸溶液100mlに、前記安定剤溶液の残り43gを加え、均一なクエン酸溶液を調製した。
あとは、実施例1同様に実施し、評価をおこなった。結果を表1に示す。
比較例3−1
安定剤溶液150gを脱脂粉乳液に加え、安定剤溶液の残りの150gをクエン酸溶液に加えたこと以外は、実施例3同様に実施、評価をおこなった。結果を表1に示す。
比較例3−2
安定剤溶液270gを脱脂粉乳液に加え、安定剤溶液の残りの30gをクエン酸溶液に加えたこと以外は、実施例3同様に実施、評価をおこなった。結果を表1に示す。
実施例4
安定剤を、CMCにかえてペクチンHMとしたこと以外は、実施例3同様に実施し、評価をおこなった。結果を表1に示す。
比較例4−1
安定剤を、CMCにかえてペクチンHMとしたこと以外は、比較例3−1同様に実施し、評価をおこなった。結果を表1に示す。
比較例4−2
安定剤を、CMCにかえてペクチンHMとしたこと以外は、比較例3−2同様に実施し、評価をおこなった。結果を表1に示す。
Figure 2005034067

Claims (1)

  1. 乳液(A)と酸液(B)とからなる乳含有飲料の製造法であって、乳液(A)の安定剤溶解濃度に対する酸液(B)の安定剤溶解濃度の比率が0.8〜1.25になるように、乳液(A)と酸液(B)に安定剤を溶解させたのち、乳液(A)と酸液(B)とを混合する乳含有飲料の製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008231645A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Harima Chem Inc 紙用剛度向上剤並びに当該剛度向上剤を塗工した紙
JP2009159819A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Kao Corp アルギン酸含有酸性乳飲料
WO2016076326A1 (ja) * 2014-11-11 2016-05-19 株式会社明治 弱酸性乳飲料の製造方法

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