JP2005033413A - ループアンテナ及び非接触icカード読取/書込装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、電磁波の近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰させることができるループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、少なくとも一方の面に電磁波シールド1を備えたループアンテナ10であって、電磁波シールド1は、複数の導電体2と、グランドに接続するためのグランド接点3と、複数の導電体2とグランド接点3とを接続するリード線4とを備え、複数の導電体2はリード線4を介してグランド接点3と電気的に接続され、複数の導電体2は各々の導電体2の任意の点からリード線4を経てグランド接点3へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなる構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、少なくとも一方の面に電磁波シールド1を備えたループアンテナ10であって、電磁波シールド1は、複数の導電体2と、グランドに接続するためのグランド接点3と、複数の導電体2とグランド接点3とを接続するリード線4とを備え、複数の導電体2はリード線4を介してグランド接点3と電気的に接続され、複数の導電体2は各々の導電体2の任意の点からリード線4を経てグランド接点3へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなる構成とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触ICカードに電力と送信データを供給し、非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得するループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置に関し、特に、電磁波の近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰させることが可能なループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、非接触ICカードを用いたリーダライタシステムは、一般に非接触ICカードシステムと呼ばれ、例えば13.56MHzの周波数帯を利用した物流システム、交通システム、航空貨物管理システム等々に実用化されつつある。このシステムは、1枚の樹脂製カード上にICチップとアンテナコイルを備えた非接触ICカードと、この非接触ICカードとの通信を行う読取/書込装置とを備え、この読取/書込装置にはループアンテナが備えられている。このループアンテナにより電力と送信データを常時または間欠に送信し、この電力と送信データを受信できる範囲内にある非接触ICカードからの受信データを得るものである。
【0003】
ところで、このシステムでは、通信に高周波磁束を利用するものであるが、通信用のアンテナを駆動する際に、高周波磁束以外に高周波電界も放出されることになる。高周波電界の強度は、電波法により規制が行われており、この法律を満足すべく例えば、アンテナの出力を下げるなどの措置が行われたが、この場合、通信距離が短くなるなどの問題が発生した。他の対策として、アンテナの周囲にシールド板を配置することなどが行われている。
【0004】
ここで、図19は従来の非接触ICカード読取/書込装置の概略斜視図である。例えば、(特許文献1)によれば、図19に示すように電界シールドパターン31、給電パターンコイル32からなるシールドアンテナコイル33が開示されている。電界シールドパターン31は、給電パターンコイル32を覆うような幅からなり、磁束成分の放射の妨げになる渦電流の発生を防ぐために開ループとされ、給電パターンコイル32を覆うように配され、グランドとなるように図示されている。このような構成とすることで、通信に必要な磁束成分を確保しつつ、他の無線装置の通信妨害となる電界成分を減らすことができることが示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−326526号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の非接触ICカード読取/書込装置の構成では電界は減らすことができるものの、通信で必要とされる近傍磁束の減衰も大きくなってしまい、通信距離が極端に短くなってしまうなどの問題があった。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するもので、電磁波の近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰させることができるループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のループアンテナは、少なくとも一方の面に電磁波シールドを備えたループアンテナであって、電磁波シールドは、複数の導電体と、グランドに接続するためのグランド接点と、複数の導電体とグランド接点とを接続するリード線とを備え、複数の導電体はリード線を介してグランド接点と電気的に接続され、複数の導電体は各々の導電体の任意の点からリード線を経てグランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなる構成とした。
【0009】
また、本発明の非接触ICカード読取/書込装置は、非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得する本発明のループアンテナと、ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備えた構成としたものである。
【0010】
本発明によれば、ループアンテナから放出される電磁波の磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さく出来るので、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できるループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置の提供が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に係る発明は、少なくとも一方の面に電磁波シールドを備えたループアンテナであって、電磁波シールドは、複数の導電体と、グランドに接続するためのグランド接点と、複数の導電体と前記グランド接点とを接続するリード線とを備え、複数の導電体はリード線を介してグランド接点と電気的に接続され、複数の導電体は各々の導電体の任意の点からリード線を経てグランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなることを特徴とするループアンテナであり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0012】
請求項2に係る発明は、少なくとも一方の面に電磁波シールドを備えたループアンテナであって、電磁波シールドは、複数の導電体と、グランドに接続するためのグランド接点と、複数の導電体とグランド接点とを接続するリード線とを備え、複数の導電体は、閉ループ構造を作らない様な電気的接続によりリード線を経てグランド接点に接続されてなることを特徴とするループアンテナであり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0013】
請求項3に係る発明は、電磁波シールドの複数の導電体と、グランド接点と、リード線とは、支持体上に設けられたことを特徴とする請求項1,2の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、取り扱いが容易である。
【0014】
請求項4に係る発明は、電磁波シールドの複数の導電体は、絶縁性材料で被覆されてなることを特徴とする請求項1〜3の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、複数の導電体が互いに交差した場合でも導電体間での電気的絶縁性を保持できる。
【0015】
請求項5に係る発明は、電磁波シールドの複数の導電体は、クシ状、或いは、網目状、或いは、格子状であることを特徴とする請求項1〜4の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、効率良く近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0016】
請求項6に係る発明は、電磁波シールドは、袋状であることを特徴とする請求項1〜4の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、ループアンテナの全方位に亘って近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0017】
請求項7に係る発明は、電磁波シールドは、多層構造であることを特徴とする請求項1〜6の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、効率良く近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0018】
請求項8に係る発明は、電磁波シールドの複数の導電体は、ループアンテナを包み込むように配置されてなることを特徴とする請求項1〜7の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、ループアンテナの略全方位に亘って近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0019】
請求項9に係る発明は、電磁波シールドと対向するループアンテナの背面に、磁性体シートを配置したことを特徴とする請求項1〜8の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、効率的に磁束のループ(閉回路)を作ることができる。
【0020】
請求項10に係る発明は、磁性体シートに、ループアンテナ側に立設する側壁を設けたことを特徴とする請求項9に記載のループアンテナであり、更に効率的に磁束のループ(閉回路)を作ることができる。
【0021】
請求項11に係る発明は、磁性体シートの背面に金属板を配置したことを特徴とする請求項10に記載のループアンテナであり、予めこの状態でアンテナの整合を行うことにより、設置場所の制限、特に金属の影響を低減することができる。
【0022】
請求項12に係る発明は、金属板に、ループアンテナ側に立設する側壁を設けたことを特徴とする請求項11に記載のループアンテナであり、フレキシブルな磁性体シートを保持することが可能となり、機械的な強度も増加する。
【0023】
請求項13に係る発明は、金属板に、複数の貫通孔を設けたことを特徴とする請求項12に記載のループアンテナであり、軽量化を図ることができる。
【0024】
請求項14に係る発明は、電磁波シールドのグランド接点をループアンテナのグランドと接続したことを特徴とする請求項1〜13の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、グランドを共通とし、配線の引き回し等が複雑でなくなり、設計上の自由度が向上する。
【0025】
請求項15に係る発明は、複数の導電体が、各々の導電体の任意の点からグランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなる電磁波シールドを備えたことを特徴とするループアンテナであり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0026】
請求項16に係る発明は、複数の導電体が、閉ループ構造を作らない様な電気的接続によりグランド接点に接続されてなる電磁波シールドを備えたことを特徴とするループアンテナであり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0027】
請求項17に係る発明は、複数の導電体は、クシ状、或いは、網目状、或いは、格子状であることを特徴とする請求項15,16の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、効率良く近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0028】
請求項18に係る発明は、非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得する請求項1〜17の内いずれか1項に記載のループアンテナと、ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備えたことを特徴とする非接触ICカード読取/書込装置であり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0029】
請求項19に係る発明は、読取/書込装置部はループアンテナの開口部内に配置され、筐体内に収納されたことを特徴とする請求項18に記載の非接触ICカード読取/書込装置であり、ループアンテナと一体化された非接触ICカード読取/書込装置を実現でき、取り扱いも容易であって、設置場所等の制約を受けることがない。
【0030】
請求項20に係る発明は、読取/書込装置部はループアンテナに隣接して配置され、筐体内に収納されたことを特徴とする請求項18に記載の非接触ICカード読取/書込装置であり、ループアンテナと一体化された非接触ICカード読取/書込装置を実現でき、取り扱いも容易であって、設置場所等の制約を受けることがない。
【0031】
請求項21に係る発明は、非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得するループアンテナと、ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備え、ループアンテナの非接触ICカードとの通信方向側に、複数の導電体が、各々の導電体の任意の点からグランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなる電磁波シールドを介在させることを特徴とする非接触ICカード読取/書込装置であり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0032】
請求項22に係る発明は、非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得するループアンテナと、ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備え、ループアンテナの非接触ICカードとの通信方向側に、複数の導電体が、閉ループ構造を作らない様な電気的接続によりグランド接点に接続されてなる電磁波シールドを介在させることを特徴とする非接触ICカード読取/書込装置であり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図17を用いて説明する。
【0034】
なお、本発明における非接触ICカードの定義は、いわゆるカードに限定されるものではなく、非接触で読取/書込装置との通信を行うことができる無線通信媒体である。よって、用途によってはICタグ、IDタグ、識別ラベルと呼ばれるものを含む。
【0035】
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図、図1(b)は、本発明の実施の形態1による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0036】
図1において、1は電磁波シールド、2は導電体、3はグランド接点、4はリード線である。また、10はループアンテナを示す。
【0037】
図1(a)、図1(b)に示すように、ループアンテナ10の前面には、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。なお、ループアンテナ10の前面とは、図1(b)の上側であり、非接触ICカード等の無線通信媒体の通信方向である。
【0038】
電磁波シールド1についての詳細は後述するが、電磁波シールド1は、複数の導電体2と、複数の導電体2を接地するためのグランド接点3と、複数の導電体2とグランド接点3とを接続するリード線4とを備えている。また、図中の黒丸印は、導電体2の間で電気的に接続されていることを示している。従って、複数の導電体2が交差している他の部分で、黒丸印の無い部分は、電気的な接続が無く互いに絶縁されている状態である。なお、図1(a)では図示していないが、グランド接点3はループアンテナ10のグランドへと接続される。
【0039】
このように、ループアンテナ10の少なくとも一方の面(この場合は前面)に、電磁波シールド1を配置することによって、ループアンテナ10の前面における近傍磁束の減衰を抑えて、遠方電界強度を低減することができる。
【0040】
(実施の形態2)
図2(a)は、本発明の実施の形態2による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図、図2(b)は、本発明の実施の形態2による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0041】
本実施の形態2においては、図2(a)、図2(b)に示すように、ループアンテナ10の前面、側面、背面を包むように、電磁波シールド1が配置されている。このようにループアンテナ10を包むように、電磁波シールド1を配置することによって、ループアンテナ10の全包囲にわたって、近傍磁束の減衰を抑えて、遠方電界強度を低減することができる。
【0042】
(実施の形態3)
図3(a)は、本発明の実施の形態3による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図、図3(b)は、本発明の実施の形態3による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0043】
本実施の形態3においては、図3(a)に示すように、ループアンテナ10の前面には、網状(格子状)の電磁波シールド1が配置されている。
【0044】
このように、電磁波シールド1の形状は、実施の形態1,2で示したようなクシ状の他、本実施の形態3で示した網状(格子状)のものを用いることができる。また、他に放射状等の形状であってもよい。
【0045】
(電磁波シールドの説明)
ここで、実施の形態1〜3で示した電磁波シールド1について更に詳しく説明する。
【0046】
図4(a)は、本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図である。図4において、5は支持体を示す。
【0047】
図4(a)に示すように、電磁波シールド1は、複数の導電体2と、複数の導電体2を接地するためのグランド接点3と、複数の導電体2とグランド接点3とを接続するリード線4と、複数の導電体2とグランド接点3とリード線4とを保持するための支持体5とから構成されている。そして、複数の導電体2の形状はクシ状をなしている。
【0048】
なお、図中の黒丸印は、導電体2の間で電気的に接続されていることを示している。従って、複数の導電体2が交差している部分で、黒丸印の無い部分は、電気的な接続が無い互いに絶縁されている状態を示す。
【0049】
また、図4(a)に示したように、複数の導電体2はそれぞれ1箇所で、グランド接点3につながるリード線4と、電気的に接触している。これは、電気的に見た場合、複数の導電体2の何れにおいても、導電体2上の任意の点からグランド接点3へ、導電体2上をたどる場合の経路が一意に定まる事を示している。別な言い方をすれば、これは複数の導電体2の各々又は個々で電気的に接続された閉ループを形成しないことを意味する。
【0050】
複数の導電体2とリード線4とは、例えば半田付けにより電気的な接触を得ることができる。そして、リード線4には複数の導電体2との半田付けが容易な様に絶縁被覆なしの銅線を用いることができる。なお、リード線4は複数の導電体2との接続部以外では絶縁被覆されていてもよい。
【0051】
グランド接点3は、ループアンテナ10のグランドと電気的接続を得るための接点である。グランド接点3は、ループアンテナ10のグランドと電気的な接続を取ることが出来れば良く、その方法には、機械的な接続による方法や、半田付けによる方法などがあり、その方法に応じた構成をとれば良い。
【0052】
複数の導電体2とリード線4及びグランド接点3は、例えば樹脂製基板からなる支持体5上に接着固定することで電磁波シールド1を形成することができる。
【0053】
このように、支持体5を設けることで、電磁波シールド1を取り扱い易くなるが、支持体5に、可撓性基板を用いることで、フレキシブルとなり、電磁波シールド1を種々の形状の筐体等に取り付け易くすることもできる。
【0054】
更に、支持体5上への固定の方法は、接着に限るものではなく、例えば支持体5上に導電体2をからげ固定することもできる。からげピンを設けておけば、複数の導電体2はこのからげピンに巻きつけ固定することで電磁波シール1ドを形成することができる。この際、複数の導電体2の配置は、複数の導電体2を電気的に見た場合、複数の導電体2の何れにおいても、導電体2上の任意の点からグランド接点3へ導電体2上をたどる場合の経路が一意に定まる配置、或いは複数の導電体2の各々又は個々で電気的に接続された閉ループを形成しない配置とすれば何等問題はない。更に、支持体5の上に金属膜を形成し、これを化学的或いは物理的エッチングによって、パターニングすることで、導電体2を形成してもよい。
【0055】
また、電磁波シールドの形状として、図4(b)に示すように、複数の導電体2の形状を網状(格子状)としてもよい。なお、図4(b)は、本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図である。
【0056】
そして、図4(b)に示すように、複数の導電体2の形状を網状(格子状)とし、縦と横に導電体2が交差するような配置の場合であっても、複数の導電体2を電気的に見た場合、複数の導電体2の何れにおいても、導電体2上の任意の点からグランド接点3へ導電体2上をたどる場合の経路が一意に定まる配置、或いは複数の導電体2の各々又は個々で電気的に接続された閉ループを形成しない配置とすれば何等の問題はない。なお、リード線4上以外の複数の導電体2が交差する位置では、複数の導電体2は互いに絶縁される。
【0057】
なお、図4(a)、図4(b)では、複数の導電体2とグランド接点3とリード線4とを支持体5上に配置して電磁波シールド1を形成したものを示したが、この場合、電磁波シールド1を取り扱い易くするために支持体5上に配置するものであり、電磁波シールド1としての特性への影響に関して支持体5は必ずしも必要ではない。
【0058】
ここで、図5(a)、図5(b)は、本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図である。図5(a)に示したように、クシ状の電磁波シールド1をその導電体2が互いに交差するように重ね合わせて、図5(b)に示すように、網状(格子状)としてもよい。
【0059】
この場合、グランド接点3同士を接合し、共有グランド接点3aとし、ループアンテナ10のグランドと電気的な接続をとればよい。
【0060】
なお、図5(b)に示したように、支持体5を備えていない場合は、そのまま重ねた状態で用いてもよいが、導電体2を編み込んで構成すれば、取り扱いが容易となる。
【0061】
また、図5の例では2つのクシ状の電磁波シールド1を重ね合わせ、2層構成の場合を示したが、3層構成、4層構成等、2層以上の多層構成とすることができる。
【0062】
更に、図6に示すように、電磁波シールド1を袋状に形成することもできる。通常、電磁波は3次元的に放出されるため、このような形状とすることで、電磁波の発生源を3次元的に遮蔽することができる。即ち、ループアンテナ10をこの袋状の電磁波シールド1を用いて包みこめばよい。なお、図6は、本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図である。
【0063】
ここで、導電体2について説明する。図7(a)、図7(b)は本発明の一実施の形態における電磁波シールドの導電体の断面図である。図7において、6は絶縁被覆、7は銅材である。
【0064】
導電体2には、図7(a)に示すような、絶縁被覆6を施した複数の細線を撚り合わせてなる線、いわゆるリッツ線を用いることができる。また、図7(b)に示すような、絶縁被膜6と銅材7とから構成されて単線を導電体2に用いてもよい。なお、図7(a)で示すリッツ線と図7(b)で示す単線とは、同程度の断面積を有するとして以下説明する。
【0065】
最適な導電体2の断面積は、遮蔽しようとする電磁波の周波数に応じて選択すれば良い。即ち、周波数が高い電磁波の場合は、導電体2の断面積は小さい方が望ましく、周波数が低い電磁波の場合、導電体2の断面積は特に小さくする必要性はない。しかしながら、周波数が高く導電体2の断面積を小さくした場合、遠方電界の遮蔽効果の劣化が考えられるが、この場合は、断面積の小さな細線の集合体、いわゆるリッツ線を用いること、もしくは複数の導電体2の面積当たりの導電体2の本数を増すことで断面積を小さくした場合の遠方電界の遮蔽効果の劣化の問題は解決できる。すなわち、電磁波の周波数に応じて導電体2の断面積を決定し、遠方電界の遮蔽効果が最適となるように導電体2の面密度、或いはリッツ線の撚り線数を決めれば良い。
【0066】
なお、導電体2であるリッツ線を構成する細線の断面形状、または単線の断面形状は、ほぼ円形のものを使用すればよいが、断面形状は円形に限るものではない。ただ、電磁波シールド1を構成する導電体2と近傍磁束との鎖交面積が狭く、断面形状が等方的であれば、電磁波の入射方向に拠らずに磁束は減衰する事になる。電磁波シールド1の設置場所によっては、電磁波の発生源から直接電磁波シールド1に入射する電磁波の他に、発生源の周囲物の反射等を経て入射方する電磁波もでてくるようになる。周囲物の反射等を経て電磁波シールド1に入射する電磁波の入射の方向は、全方向となるために、電磁波シールド1を構成する導電体の断面形状は、等方的形状である方が望ましい。
【0067】
一方、導電体2であるリッツ線を構成する細線の断面形状、または単線の断面形状が、扁平形状など等方的でない場合、電磁波の入射方向で近傍磁束の減衰の程度が変わることになる。導電体の断面形状が等方的ではない場合で、導電体の形状寸法を決める場合は、等方的ではない導電体の特に長軸方向の寸法を決める際に、遮蔽しようとする電磁波の周波数を考慮して、渦電流が発生し難い寸法とする必要がある。
【0068】
また、導電体2間の電気的絶縁性を得るための絶縁被膜6に絶縁性の被覆材を用いたが導電体2の被覆材の選択は、対象とする電磁波の周波数により最適な材料・構成とすれば良い。例えば、電磁波の周波数が高くなった場合、導電体2間での容量性結合により、導電体2間の絶縁性が小さくなる場合があるが、この様な場合は、導電体2間で電気的な絶縁性を維持できるような被覆材の厚みもしくは誘電率を選択すれば良い。
【0069】
ここで、本発明の電磁波シールドについて、その特性評価試験を行った。
【0070】
(実施例1)
本発明の実施の形態1で説明した形態、即ち、図1(a)、図1(b)に示したように、ループアンテナの前面に、クシ状の電磁波シールドを配置した。評価試験の条件としては、送信出力=1W、近傍磁束測定距離=30cm、遠方電界強度測定距離=3.5mである。
【0071】
(比較例1)
ループアンテナ10の前面に、クシ状の電磁波シールド1を配置しないことを除き、他は実施例1と同じ条件で測定を行った。
【0072】
実施例1、比較例1の測定結果を合わせて(表1)に示す。
【0073】
【表1】
【0074】
(表1)から、明らかなように、本発明の電磁波シールドは、近傍磁束の低減を抑えて遠方電界強度を低減できることが確認された。
【0075】
本発明の電磁波シールド1において、複数の導電体2は、電気的に見た場合、複数の導電体2の何れにおいても、導電体2上の任意の点からグランド接点3へ、導電体2上をたどる場合の経路が一意に定まる構成、或いは複数の導電体2の各々又は個々で電気的に接続された閉ループを形成しない構成としたいるので、ループアンテナ10で誘導される近傍磁束と電磁波シールド1との磁気的結合は抑制され、従って渦電流の発生も抑制され、近傍磁束の減衰は抑えられる。更に、遠方電界強度に関しては、導電体2をグランド電位とするために、その減衰を達成することが出来ると考えられる。
【0076】
(実施の形態4)
図8(a)は、本発明の実施の形態4による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図8(b)は、本発明の実施の形態4による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。なお、図8において、11は磁性体シート、12は金属板を示す。
【0077】
図8(a)、図8(b)に示すように、実施の形態1と同様に、ループアンテナ10の前面には、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。本実施の形態4では、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11が配置され、更に、磁性体シート11の背面に金属板12が配置されている。
【0078】
なお、ループアンテナ10の前面とは、図8(b)の上側であって、非接触ICカード等の無線通信媒体との通信方向であり、ループアンテナ10(或いは磁性体シートの)背面とは、図8(b)の下側であり、この方向には、ループアンテナ10が設置される構造物、例えば、壁面やゲートの支柱等が存在する。
【0079】
磁性体シート11は、その材質としては、シート状(或いは板状)の磁性体が用いられる。これらシート状の磁性体としては、例えば、軟磁性体粉末を樹脂材料等の有機結合体内に混練した磁性体のシートを用いることが軽量化を図ることができ好ましい。そして、ループアンテナ10の背面に磁性体シート11を配置したことにより磁束密度が密な部分がループアンテナ10の直下の磁性体シート11に集中し、効率的に磁束のループ(閉回路)を作ることができる。
【0080】
更に、金属板12は、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)等の金属製の平板を用いることができる。そして、予め金属板12が在る状態でループアンテナ10のインピーダンス調整を行うことにより、これを設置した場所の周囲の金属による影響を低減することが可能となる。よって、設置場所の周囲の金属による影響でループアンテナ10のインピーダンスの変化や共振周波数のズレ(変移)が生じる事が無く共振周波数の調整が不要とすることができる。また、金属板12に、複数の貫通孔を有する、いわゆるパンチングメタルを用いることで軽量化を図ることもできる。
【0081】
このように、ループアンテナ10の少なくとも一方の面(この場合は前面)に、電磁波シールド1を配置することによって、ループアンテナ10の前面における近傍磁束の減衰を抑えて、遠方電界強度を低減し、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11を設け、磁気回路の効率を上げ、更に、金属板12を配置することにより、設置場所の周囲の金属による影響でループアンテナ10のインピーダンスの変化や共振周波数のズレ(変移)が生じる事が無く共振周波数の調整が不要とすることができる。
【0082】
(実施の形態5)
図9(a)は、本発明の実施の形態5による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図9(b)は、本発明の実施の形態5による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0083】
本実施の形態5においては、図9(a)、図9(b)に示すように、ループアンテナ10の前面、側面、背面を包むように、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。そして、実施の形態4と同様に、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11が配置され、磁性体シート11の背面に金属板12が配置されている。本実施の形態5においては、電磁波シールド1の配置が異なる場合を示しており、他の説明は実施の形態4と同様であるので省略する。
【0084】
(実施の形態6)
図10(a)は、本発明の実施の形態6による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図10(b)は、本発明の実施の形態6による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0085】
本実施の形態6においては、図10(a)、図10(b)に示すように、ループアンテナ10の前面と背面に、それぞれクシ状の電磁波シールド1が配置されている。そして、実施の形態4と同様に、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11が配置され、磁性体シート11の背面に金属板12が配置されている。
【0086】
本実施の形態6においても、電磁波シールド1の配置が異なる場合を示しており、他の説明は実施の形態4と同様である。
【0087】
(実施の形態7)
図11(a)は、本発明の実施の形態7による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図11(b)は、本発明の実施の形態7による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0088】
本実施の形態7においては、図11(a)、図11(b)に示すように、ループアンテナ10及び磁性体シート11を包むように、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。そして、その背面に金属板12が配置されている。
【0089】
本実施の形態7においても、電磁波シールド1等の配置が異なる場合を示しており、他の説明は実施の形態4と同様である。
【0090】
(実施の形態8)
図12(a)は、本発明の実施の形態8による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図12(b)は、本発明の実施の形態8による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0091】
本実施の形態8においては、図12(a)、図12(b)に示すように、ループアンテナ10及び磁性体シート11、更に金属板12を包むように、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。
【0092】
本実施の形態8においても、電磁波シールド1等の配置が異なる場合を示しており、他の説明は実施の形態4と同様である。
【0093】
(実施の形態9)
図13(a)は、本発明の実施の形態9による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図13(b)は、本発明の実施の形態9による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0094】
本実施の形態9においては、図13(a)、図13(b)に示すように、ループアンテナ10の前面には、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。そして、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11が配置され、磁性体シート11の背面に金属板12が配置されている。更に、磁性体シート11には、側壁11aが設けられている。この側壁11aによって、磁気回路の効率が更に向上する。なお、その他の説明は実施の形態4と同様である。
【0095】
(実施の形態10)
図14(a)は、本発明の実施の形態10による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図14(b)は、本発明の実施の形態10による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0096】
本実施の形態10においては、図14(a)、図14(b)に示すように、ループアンテナ10の前面には、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。そして、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11が配置され、磁性体シート11の背面に金属板12が配置され、磁性体シート11には、側壁11aが設けられている。更に、金属板12にも側壁12aが形成され、例えば、フレキシブルな磁性体シート11を保持することが可能となり、機械的な強度も増加する。なお、その他の説明は実施の形態4と同様である。
【0097】
(実施の形態11)
図15(a)は、本発明の実施の形態11による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図、図15(b)は、本発明の実施の形態11による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略断面図である。
【0098】
図15(a)、図15(b)において、13は読取/書込装置部であり、14は筐体を示し、100は非接触ICカード読取/書込装置を示す。
【0099】
図15(a)、図15(b)に示すように、非接触ICカード読取/書込装置100には、実施の形態1で説明した、その前面に、クシ状の電磁波シールド1が配置されたループアンテナ10と、そのループアンテナ10の開口部内に配置された読取/書込装置部13とを備えており、これらの構成が筐体14内に納められて一体化した構成となっている。このように一体化することで、取り扱い易くなり、種々の場所に設置することができる。
【0100】
読取/書込装置部13は、図15(a)、図15(b)において、細かな構成は省略しているが、プリント基板上に、例えば、発振回路、電力増幅器、電流検出回路、制御回路、アンテナ調整回路、送信部、受信部等の回路を備え、ループアンテナ10を介して、非接触ICカードに対して電力と送信データを供給し通信を行うものである。
【0101】
また、筐体14は樹脂製のものを用いることで軽量化を図ることができる上、ループアンテナ10のインピーダンスと読取/書込装置部13の入出力インピーダンスとの整合を取る場合等にも、筐体14の影響を考慮する必要がなくなるので好ましい。また、上部筐体、下部筐体から構成すれば、組み立てが容易となり好ましい。
【0102】
なお、本実施の形態11では、実施の形態1における、前面にクシ状の電磁波シールド1が配置されたループアンテナ10を用いた場合を示しているが、実施の形態2〜10で説明したように、電磁波シールド1の形状も網目状等や多層構成であってもよいし、ループアンテナ10の背面に磁性体シート11や金属板12を備えていてもよい。
【0103】
ここで、図16は、本発明の実施の形態11による非接触ICカードと非接触ICカード読取/書込装置のシステム構成を示す概略斜視図である。
【0104】
図16において、201はICチップ、202はアンテナコイル、200は非接触ICカードを示し、300は制御機器であるPCを示す。
【0105】
図16に示すように、非接触ICカード読取/書込装置100は、ICチップ201とアンテナコイル202を備えた非接触ICカード200と通信を行う。そして、非接触ICカード読取/書込装置100のループアンテナ10によって、電力と送信データを常時または間欠に送信し、この電力と送信データを受信できる範囲内にある非接触ICカード200からの受信データを得る。
【0106】
本実施の形態11の非接触ICカード読取/書込装置100は、そのループアンテナ10に電磁波シールド1を備えており、即ち、非接触ICカード200とループアンテナ10との間に、電磁波シールド1が存在する。よって、電磁波の近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰させることができるので、非接触ICカード200との通信距離も短くなることなく、不要輻射対策が容易に出来る。そして、電波法による規制も満足することができる。
【0107】
(実施の形態12)
図17(a)は、本発明の実施の形態12による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図、図17(b)は、本発明の実施の形態12による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略断面図である。
【0108】
図17(a)、図17(b)に示すように、非接触ICカード読取/書込装置100には、実施の形態1で説明した、その前面に、クシ状の電磁波シールド1が配置されたループアンテナ10と、そのループアンテナ10に隣接する位置に配置された読取/書込装置部13とを備えており、これらの構成が筐体14内に納められて一体化した構成となっている。
【0109】
非接触ICカード読取/書込装置100の構成としては、図17(a)、図17(b)で示した構成であってもよく、他は実施の形態11と同様であるので、説明は省略する。
【0110】
(実施の形態13)
図18は、本発明の実施の形態13による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図である。
【0111】
図18に示すように、非接触ICカード読取/書込装置100は、袋状の電磁波シールド1を備えたループアンテナ10と、これにケーブルで接続された、読取/書込装置部13とを備えている。
【0112】
実施の形態11,12で説明したアンテナ一体型の非接触ICカード読取/書込装置の形態をとることが好ましいが、図18に示した形態であってもよい。
【0113】
【発明の効果】
本発明によれば、ループアンテナから放出される電磁波の磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さく出来るので、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できるループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態1による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図
【図2】(a)本発明の実施の形態2による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態2による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図
【図3】(a)本発明の実施の形態3による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態3による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図
【図4】(a)本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図
(b)本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図
【図5】(a)本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図
(b)本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図
【図6】本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図
【図7】(a)本発明の一実施の形態における電磁波シールドの導電体の断面図
(b)本発明の一実施の形態における電磁波シールドの導電体の断面図
【図8】(a)本発明の実施の形態4による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態4による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図9】(a)本発明の実施の形態5による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態5による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図10】(a)本発明の実施の形態6による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態6による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図11】(a)本発明の実施の形態7による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態7による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図12】(a)本発明の実施の形態8による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態8による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図13】(a)本発明の実施の形態9による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態9による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図14】(a)本発明の実施の形態10による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態10による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図15】(a)本発明の実施の形態11による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態11による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略断面図
【図16】本発明の実施の形態11による非接触ICカードと非接触ICカード読取/書込装置のシステム構成を示す概略斜視図
【図17】(a)本発明の実施の形態12による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態12による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略断面図
【図18】本発明の実施の形態13による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図
【図19】従来の非接触ICカード読取/書込装置の概略斜視図
【符号の説明】
1 電磁波シールド
2 導電体
3 グランド接点
4 リード線
5 支持体
6 絶縁被膜
7 銅材
10 ループアンテナ
11 磁性体シート
12 金属板
11a,12a 側壁
13 読取/書込装置部
14 筐体
100 非接触ICカード読取/書込装置
200 非接触ICカード
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触ICカードに電力と送信データを供給し、非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得するループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置に関し、特に、電磁波の近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰させることが可能なループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、非接触ICカードを用いたリーダライタシステムは、一般に非接触ICカードシステムと呼ばれ、例えば13.56MHzの周波数帯を利用した物流システム、交通システム、航空貨物管理システム等々に実用化されつつある。このシステムは、1枚の樹脂製カード上にICチップとアンテナコイルを備えた非接触ICカードと、この非接触ICカードとの通信を行う読取/書込装置とを備え、この読取/書込装置にはループアンテナが備えられている。このループアンテナにより電力と送信データを常時または間欠に送信し、この電力と送信データを受信できる範囲内にある非接触ICカードからの受信データを得るものである。
【0003】
ところで、このシステムでは、通信に高周波磁束を利用するものであるが、通信用のアンテナを駆動する際に、高周波磁束以外に高周波電界も放出されることになる。高周波電界の強度は、電波法により規制が行われており、この法律を満足すべく例えば、アンテナの出力を下げるなどの措置が行われたが、この場合、通信距離が短くなるなどの問題が発生した。他の対策として、アンテナの周囲にシールド板を配置することなどが行われている。
【0004】
ここで、図19は従来の非接触ICカード読取/書込装置の概略斜視図である。例えば、(特許文献1)によれば、図19に示すように電界シールドパターン31、給電パターンコイル32からなるシールドアンテナコイル33が開示されている。電界シールドパターン31は、給電パターンコイル32を覆うような幅からなり、磁束成分の放射の妨げになる渦電流の発生を防ぐために開ループとされ、給電パターンコイル32を覆うように配され、グランドとなるように図示されている。このような構成とすることで、通信に必要な磁束成分を確保しつつ、他の無線装置の通信妨害となる電界成分を減らすことができることが示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−326526号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の非接触ICカード読取/書込装置の構成では電界は減らすことができるものの、通信で必要とされる近傍磁束の減衰も大きくなってしまい、通信距離が極端に短くなってしまうなどの問題があった。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するもので、電磁波の近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰させることができるループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のループアンテナは、少なくとも一方の面に電磁波シールドを備えたループアンテナであって、電磁波シールドは、複数の導電体と、グランドに接続するためのグランド接点と、複数の導電体とグランド接点とを接続するリード線とを備え、複数の導電体はリード線を介してグランド接点と電気的に接続され、複数の導電体は各々の導電体の任意の点からリード線を経てグランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなる構成とした。
【0009】
また、本発明の非接触ICカード読取/書込装置は、非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得する本発明のループアンテナと、ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備えた構成としたものである。
【0010】
本発明によれば、ループアンテナから放出される電磁波の磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さく出来るので、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できるループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置の提供が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に係る発明は、少なくとも一方の面に電磁波シールドを備えたループアンテナであって、電磁波シールドは、複数の導電体と、グランドに接続するためのグランド接点と、複数の導電体と前記グランド接点とを接続するリード線とを備え、複数の導電体はリード線を介してグランド接点と電気的に接続され、複数の導電体は各々の導電体の任意の点からリード線を経てグランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなることを特徴とするループアンテナであり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0012】
請求項2に係る発明は、少なくとも一方の面に電磁波シールドを備えたループアンテナであって、電磁波シールドは、複数の導電体と、グランドに接続するためのグランド接点と、複数の導電体とグランド接点とを接続するリード線とを備え、複数の導電体は、閉ループ構造を作らない様な電気的接続によりリード線を経てグランド接点に接続されてなることを特徴とするループアンテナであり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0013】
請求項3に係る発明は、電磁波シールドの複数の導電体と、グランド接点と、リード線とは、支持体上に設けられたことを特徴とする請求項1,2の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、取り扱いが容易である。
【0014】
請求項4に係る発明は、電磁波シールドの複数の導電体は、絶縁性材料で被覆されてなることを特徴とする請求項1〜3の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、複数の導電体が互いに交差した場合でも導電体間での電気的絶縁性を保持できる。
【0015】
請求項5に係る発明は、電磁波シールドの複数の導電体は、クシ状、或いは、網目状、或いは、格子状であることを特徴とする請求項1〜4の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、効率良く近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0016】
請求項6に係る発明は、電磁波シールドは、袋状であることを特徴とする請求項1〜4の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、ループアンテナの全方位に亘って近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0017】
請求項7に係る発明は、電磁波シールドは、多層構造であることを特徴とする請求項1〜6の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、効率良く近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0018】
請求項8に係る発明は、電磁波シールドの複数の導電体は、ループアンテナを包み込むように配置されてなることを特徴とする請求項1〜7の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、ループアンテナの略全方位に亘って近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0019】
請求項9に係る発明は、電磁波シールドと対向するループアンテナの背面に、磁性体シートを配置したことを特徴とする請求項1〜8の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、効率的に磁束のループ(閉回路)を作ることができる。
【0020】
請求項10に係る発明は、磁性体シートに、ループアンテナ側に立設する側壁を設けたことを特徴とする請求項9に記載のループアンテナであり、更に効率的に磁束のループ(閉回路)を作ることができる。
【0021】
請求項11に係る発明は、磁性体シートの背面に金属板を配置したことを特徴とする請求項10に記載のループアンテナであり、予めこの状態でアンテナの整合を行うことにより、設置場所の制限、特に金属の影響を低減することができる。
【0022】
請求項12に係る発明は、金属板に、ループアンテナ側に立設する側壁を設けたことを特徴とする請求項11に記載のループアンテナであり、フレキシブルな磁性体シートを保持することが可能となり、機械的な強度も増加する。
【0023】
請求項13に係る発明は、金属板に、複数の貫通孔を設けたことを特徴とする請求項12に記載のループアンテナであり、軽量化を図ることができる。
【0024】
請求項14に係る発明は、電磁波シールドのグランド接点をループアンテナのグランドと接続したことを特徴とする請求項1〜13の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、グランドを共通とし、配線の引き回し等が複雑でなくなり、設計上の自由度が向上する。
【0025】
請求項15に係る発明は、複数の導電体が、各々の導電体の任意の点からグランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなる電磁波シールドを備えたことを特徴とするループアンテナであり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0026】
請求項16に係る発明は、複数の導電体が、閉ループ構造を作らない様な電気的接続によりグランド接点に接続されてなる電磁波シールドを備えたことを特徴とするループアンテナであり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0027】
請求項17に係る発明は、複数の導電体は、クシ状、或いは、網目状、或いは、格子状であることを特徴とする請求項15,16の内いずれか1項に記載のループアンテナであり、効率良く近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0028】
請求項18に係る発明は、非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得する請求項1〜17の内いずれか1項に記載のループアンテナと、ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備えたことを特徴とする非接触ICカード読取/書込装置であり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0029】
請求項19に係る発明は、読取/書込装置部はループアンテナの開口部内に配置され、筐体内に収納されたことを特徴とする請求項18に記載の非接触ICカード読取/書込装置であり、ループアンテナと一体化された非接触ICカード読取/書込装置を実現でき、取り扱いも容易であって、設置場所等の制約を受けることがない。
【0030】
請求項20に係る発明は、読取/書込装置部はループアンテナに隣接して配置され、筐体内に収納されたことを特徴とする請求項18に記載の非接触ICカード読取/書込装置であり、ループアンテナと一体化された非接触ICカード読取/書込装置を実現でき、取り扱いも容易であって、設置場所等の制約を受けることがない。
【0031】
請求項21に係る発明は、非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得するループアンテナと、ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備え、ループアンテナの非接触ICカードとの通信方向側に、複数の導電体が、各々の導電体の任意の点からグランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなる電磁波シールドを介在させることを特徴とする非接触ICカード読取/書込装置であり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0032】
請求項22に係る発明は、非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得するループアンテナと、ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備え、ループアンテナの非接触ICカードとの通信方向側に、複数の導電体が、閉ループ構造を作らない様な電気的接続によりグランド接点に接続されてなる電磁波シールドを介在させることを特徴とする非接触ICカード読取/書込装置であり、ループアンテナから放出される電磁波の近傍磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さくできて、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できる。
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図17を用いて説明する。
【0034】
なお、本発明における非接触ICカードの定義は、いわゆるカードに限定されるものではなく、非接触で読取/書込装置との通信を行うことができる無線通信媒体である。よって、用途によってはICタグ、IDタグ、識別ラベルと呼ばれるものを含む。
【0035】
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図、図1(b)は、本発明の実施の形態1による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0036】
図1において、1は電磁波シールド、2は導電体、3はグランド接点、4はリード線である。また、10はループアンテナを示す。
【0037】
図1(a)、図1(b)に示すように、ループアンテナ10の前面には、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。なお、ループアンテナ10の前面とは、図1(b)の上側であり、非接触ICカード等の無線通信媒体の通信方向である。
【0038】
電磁波シールド1についての詳細は後述するが、電磁波シールド1は、複数の導電体2と、複数の導電体2を接地するためのグランド接点3と、複数の導電体2とグランド接点3とを接続するリード線4とを備えている。また、図中の黒丸印は、導電体2の間で電気的に接続されていることを示している。従って、複数の導電体2が交差している他の部分で、黒丸印の無い部分は、電気的な接続が無く互いに絶縁されている状態である。なお、図1(a)では図示していないが、グランド接点3はループアンテナ10のグランドへと接続される。
【0039】
このように、ループアンテナ10の少なくとも一方の面(この場合は前面)に、電磁波シールド1を配置することによって、ループアンテナ10の前面における近傍磁束の減衰を抑えて、遠方電界強度を低減することができる。
【0040】
(実施の形態2)
図2(a)は、本発明の実施の形態2による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図、図2(b)は、本発明の実施の形態2による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0041】
本実施の形態2においては、図2(a)、図2(b)に示すように、ループアンテナ10の前面、側面、背面を包むように、電磁波シールド1が配置されている。このようにループアンテナ10を包むように、電磁波シールド1を配置することによって、ループアンテナ10の全包囲にわたって、近傍磁束の減衰を抑えて、遠方電界強度を低減することができる。
【0042】
(実施の形態3)
図3(a)は、本発明の実施の形態3による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図、図3(b)は、本発明の実施の形態3による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0043】
本実施の形態3においては、図3(a)に示すように、ループアンテナ10の前面には、網状(格子状)の電磁波シールド1が配置されている。
【0044】
このように、電磁波シールド1の形状は、実施の形態1,2で示したようなクシ状の他、本実施の形態3で示した網状(格子状)のものを用いることができる。また、他に放射状等の形状であってもよい。
【0045】
(電磁波シールドの説明)
ここで、実施の形態1〜3で示した電磁波シールド1について更に詳しく説明する。
【0046】
図4(a)は、本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図である。図4において、5は支持体を示す。
【0047】
図4(a)に示すように、電磁波シールド1は、複数の導電体2と、複数の導電体2を接地するためのグランド接点3と、複数の導電体2とグランド接点3とを接続するリード線4と、複数の導電体2とグランド接点3とリード線4とを保持するための支持体5とから構成されている。そして、複数の導電体2の形状はクシ状をなしている。
【0048】
なお、図中の黒丸印は、導電体2の間で電気的に接続されていることを示している。従って、複数の導電体2が交差している部分で、黒丸印の無い部分は、電気的な接続が無い互いに絶縁されている状態を示す。
【0049】
また、図4(a)に示したように、複数の導電体2はそれぞれ1箇所で、グランド接点3につながるリード線4と、電気的に接触している。これは、電気的に見た場合、複数の導電体2の何れにおいても、導電体2上の任意の点からグランド接点3へ、導電体2上をたどる場合の経路が一意に定まる事を示している。別な言い方をすれば、これは複数の導電体2の各々又は個々で電気的に接続された閉ループを形成しないことを意味する。
【0050】
複数の導電体2とリード線4とは、例えば半田付けにより電気的な接触を得ることができる。そして、リード線4には複数の導電体2との半田付けが容易な様に絶縁被覆なしの銅線を用いることができる。なお、リード線4は複数の導電体2との接続部以外では絶縁被覆されていてもよい。
【0051】
グランド接点3は、ループアンテナ10のグランドと電気的接続を得るための接点である。グランド接点3は、ループアンテナ10のグランドと電気的な接続を取ることが出来れば良く、その方法には、機械的な接続による方法や、半田付けによる方法などがあり、その方法に応じた構成をとれば良い。
【0052】
複数の導電体2とリード線4及びグランド接点3は、例えば樹脂製基板からなる支持体5上に接着固定することで電磁波シールド1を形成することができる。
【0053】
このように、支持体5を設けることで、電磁波シールド1を取り扱い易くなるが、支持体5に、可撓性基板を用いることで、フレキシブルとなり、電磁波シールド1を種々の形状の筐体等に取り付け易くすることもできる。
【0054】
更に、支持体5上への固定の方法は、接着に限るものではなく、例えば支持体5上に導電体2をからげ固定することもできる。からげピンを設けておけば、複数の導電体2はこのからげピンに巻きつけ固定することで電磁波シール1ドを形成することができる。この際、複数の導電体2の配置は、複数の導電体2を電気的に見た場合、複数の導電体2の何れにおいても、導電体2上の任意の点からグランド接点3へ導電体2上をたどる場合の経路が一意に定まる配置、或いは複数の導電体2の各々又は個々で電気的に接続された閉ループを形成しない配置とすれば何等問題はない。更に、支持体5の上に金属膜を形成し、これを化学的或いは物理的エッチングによって、パターニングすることで、導電体2を形成してもよい。
【0055】
また、電磁波シールドの形状として、図4(b)に示すように、複数の導電体2の形状を網状(格子状)としてもよい。なお、図4(b)は、本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図である。
【0056】
そして、図4(b)に示すように、複数の導電体2の形状を網状(格子状)とし、縦と横に導電体2が交差するような配置の場合であっても、複数の導電体2を電気的に見た場合、複数の導電体2の何れにおいても、導電体2上の任意の点からグランド接点3へ導電体2上をたどる場合の経路が一意に定まる配置、或いは複数の導電体2の各々又は個々で電気的に接続された閉ループを形成しない配置とすれば何等の問題はない。なお、リード線4上以外の複数の導電体2が交差する位置では、複数の導電体2は互いに絶縁される。
【0057】
なお、図4(a)、図4(b)では、複数の導電体2とグランド接点3とリード線4とを支持体5上に配置して電磁波シールド1を形成したものを示したが、この場合、電磁波シールド1を取り扱い易くするために支持体5上に配置するものであり、電磁波シールド1としての特性への影響に関して支持体5は必ずしも必要ではない。
【0058】
ここで、図5(a)、図5(b)は、本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図である。図5(a)に示したように、クシ状の電磁波シールド1をその導電体2が互いに交差するように重ね合わせて、図5(b)に示すように、網状(格子状)としてもよい。
【0059】
この場合、グランド接点3同士を接合し、共有グランド接点3aとし、ループアンテナ10のグランドと電気的な接続をとればよい。
【0060】
なお、図5(b)に示したように、支持体5を備えていない場合は、そのまま重ねた状態で用いてもよいが、導電体2を編み込んで構成すれば、取り扱いが容易となる。
【0061】
また、図5の例では2つのクシ状の電磁波シールド1を重ね合わせ、2層構成の場合を示したが、3層構成、4層構成等、2層以上の多層構成とすることができる。
【0062】
更に、図6に示すように、電磁波シールド1を袋状に形成することもできる。通常、電磁波は3次元的に放出されるため、このような形状とすることで、電磁波の発生源を3次元的に遮蔽することができる。即ち、ループアンテナ10をこの袋状の電磁波シールド1を用いて包みこめばよい。なお、図6は、本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図である。
【0063】
ここで、導電体2について説明する。図7(a)、図7(b)は本発明の一実施の形態における電磁波シールドの導電体の断面図である。図7において、6は絶縁被覆、7は銅材である。
【0064】
導電体2には、図7(a)に示すような、絶縁被覆6を施した複数の細線を撚り合わせてなる線、いわゆるリッツ線を用いることができる。また、図7(b)に示すような、絶縁被膜6と銅材7とから構成されて単線を導電体2に用いてもよい。なお、図7(a)で示すリッツ線と図7(b)で示す単線とは、同程度の断面積を有するとして以下説明する。
【0065】
最適な導電体2の断面積は、遮蔽しようとする電磁波の周波数に応じて選択すれば良い。即ち、周波数が高い電磁波の場合は、導電体2の断面積は小さい方が望ましく、周波数が低い電磁波の場合、導電体2の断面積は特に小さくする必要性はない。しかしながら、周波数が高く導電体2の断面積を小さくした場合、遠方電界の遮蔽効果の劣化が考えられるが、この場合は、断面積の小さな細線の集合体、いわゆるリッツ線を用いること、もしくは複数の導電体2の面積当たりの導電体2の本数を増すことで断面積を小さくした場合の遠方電界の遮蔽効果の劣化の問題は解決できる。すなわち、電磁波の周波数に応じて導電体2の断面積を決定し、遠方電界の遮蔽効果が最適となるように導電体2の面密度、或いはリッツ線の撚り線数を決めれば良い。
【0066】
なお、導電体2であるリッツ線を構成する細線の断面形状、または単線の断面形状は、ほぼ円形のものを使用すればよいが、断面形状は円形に限るものではない。ただ、電磁波シールド1を構成する導電体2と近傍磁束との鎖交面積が狭く、断面形状が等方的であれば、電磁波の入射方向に拠らずに磁束は減衰する事になる。電磁波シールド1の設置場所によっては、電磁波の発生源から直接電磁波シールド1に入射する電磁波の他に、発生源の周囲物の反射等を経て入射方する電磁波もでてくるようになる。周囲物の反射等を経て電磁波シールド1に入射する電磁波の入射の方向は、全方向となるために、電磁波シールド1を構成する導電体の断面形状は、等方的形状である方が望ましい。
【0067】
一方、導電体2であるリッツ線を構成する細線の断面形状、または単線の断面形状が、扁平形状など等方的でない場合、電磁波の入射方向で近傍磁束の減衰の程度が変わることになる。導電体の断面形状が等方的ではない場合で、導電体の形状寸法を決める場合は、等方的ではない導電体の特に長軸方向の寸法を決める際に、遮蔽しようとする電磁波の周波数を考慮して、渦電流が発生し難い寸法とする必要がある。
【0068】
また、導電体2間の電気的絶縁性を得るための絶縁被膜6に絶縁性の被覆材を用いたが導電体2の被覆材の選択は、対象とする電磁波の周波数により最適な材料・構成とすれば良い。例えば、電磁波の周波数が高くなった場合、導電体2間での容量性結合により、導電体2間の絶縁性が小さくなる場合があるが、この様な場合は、導電体2間で電気的な絶縁性を維持できるような被覆材の厚みもしくは誘電率を選択すれば良い。
【0069】
ここで、本発明の電磁波シールドについて、その特性評価試験を行った。
【0070】
(実施例1)
本発明の実施の形態1で説明した形態、即ち、図1(a)、図1(b)に示したように、ループアンテナの前面に、クシ状の電磁波シールドを配置した。評価試験の条件としては、送信出力=1W、近傍磁束測定距離=30cm、遠方電界強度測定距離=3.5mである。
【0071】
(比較例1)
ループアンテナ10の前面に、クシ状の電磁波シールド1を配置しないことを除き、他は実施例1と同じ条件で測定を行った。
【0072】
実施例1、比較例1の測定結果を合わせて(表1)に示す。
【0073】
【表1】
【0074】
(表1)から、明らかなように、本発明の電磁波シールドは、近傍磁束の低減を抑えて遠方電界強度を低減できることが確認された。
【0075】
本発明の電磁波シールド1において、複数の導電体2は、電気的に見た場合、複数の導電体2の何れにおいても、導電体2上の任意の点からグランド接点3へ、導電体2上をたどる場合の経路が一意に定まる構成、或いは複数の導電体2の各々又は個々で電気的に接続された閉ループを形成しない構成としたいるので、ループアンテナ10で誘導される近傍磁束と電磁波シールド1との磁気的結合は抑制され、従って渦電流の発生も抑制され、近傍磁束の減衰は抑えられる。更に、遠方電界強度に関しては、導電体2をグランド電位とするために、その減衰を達成することが出来ると考えられる。
【0076】
(実施の形態4)
図8(a)は、本発明の実施の形態4による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図8(b)は、本発明の実施の形態4による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。なお、図8において、11は磁性体シート、12は金属板を示す。
【0077】
図8(a)、図8(b)に示すように、実施の形態1と同様に、ループアンテナ10の前面には、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。本実施の形態4では、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11が配置され、更に、磁性体シート11の背面に金属板12が配置されている。
【0078】
なお、ループアンテナ10の前面とは、図8(b)の上側であって、非接触ICカード等の無線通信媒体との通信方向であり、ループアンテナ10(或いは磁性体シートの)背面とは、図8(b)の下側であり、この方向には、ループアンテナ10が設置される構造物、例えば、壁面やゲートの支柱等が存在する。
【0079】
磁性体シート11は、その材質としては、シート状(或いは板状)の磁性体が用いられる。これらシート状の磁性体としては、例えば、軟磁性体粉末を樹脂材料等の有機結合体内に混練した磁性体のシートを用いることが軽量化を図ることができ好ましい。そして、ループアンテナ10の背面に磁性体シート11を配置したことにより磁束密度が密な部分がループアンテナ10の直下の磁性体シート11に集中し、効率的に磁束のループ(閉回路)を作ることができる。
【0080】
更に、金属板12は、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)等の金属製の平板を用いることができる。そして、予め金属板12が在る状態でループアンテナ10のインピーダンス調整を行うことにより、これを設置した場所の周囲の金属による影響を低減することが可能となる。よって、設置場所の周囲の金属による影響でループアンテナ10のインピーダンスの変化や共振周波数のズレ(変移)が生じる事が無く共振周波数の調整が不要とすることができる。また、金属板12に、複数の貫通孔を有する、いわゆるパンチングメタルを用いることで軽量化を図ることもできる。
【0081】
このように、ループアンテナ10の少なくとも一方の面(この場合は前面)に、電磁波シールド1を配置することによって、ループアンテナ10の前面における近傍磁束の減衰を抑えて、遠方電界強度を低減し、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11を設け、磁気回路の効率を上げ、更に、金属板12を配置することにより、設置場所の周囲の金属による影響でループアンテナ10のインピーダンスの変化や共振周波数のズレ(変移)が生じる事が無く共振周波数の調整が不要とすることができる。
【0082】
(実施の形態5)
図9(a)は、本発明の実施の形態5による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図9(b)は、本発明の実施の形態5による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0083】
本実施の形態5においては、図9(a)、図9(b)に示すように、ループアンテナ10の前面、側面、背面を包むように、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。そして、実施の形態4と同様に、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11が配置され、磁性体シート11の背面に金属板12が配置されている。本実施の形態5においては、電磁波シールド1の配置が異なる場合を示しており、他の説明は実施の形態4と同様であるので省略する。
【0084】
(実施の形態6)
図10(a)は、本発明の実施の形態6による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図10(b)は、本発明の実施の形態6による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0085】
本実施の形態6においては、図10(a)、図10(b)に示すように、ループアンテナ10の前面と背面に、それぞれクシ状の電磁波シールド1が配置されている。そして、実施の形態4と同様に、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11が配置され、磁性体シート11の背面に金属板12が配置されている。
【0086】
本実施の形態6においても、電磁波シールド1の配置が異なる場合を示しており、他の説明は実施の形態4と同様である。
【0087】
(実施の形態7)
図11(a)は、本発明の実施の形態7による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図11(b)は、本発明の実施の形態7による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0088】
本実施の形態7においては、図11(a)、図11(b)に示すように、ループアンテナ10及び磁性体シート11を包むように、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。そして、その背面に金属板12が配置されている。
【0089】
本実施の形態7においても、電磁波シールド1等の配置が異なる場合を示しており、他の説明は実施の形態4と同様である。
【0090】
(実施の形態8)
図12(a)は、本発明の実施の形態8による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図12(b)は、本発明の実施の形態8による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0091】
本実施の形態8においては、図12(a)、図12(b)に示すように、ループアンテナ10及び磁性体シート11、更に金属板12を包むように、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。
【0092】
本実施の形態8においても、電磁波シールド1等の配置が異なる場合を示しており、他の説明は実施の形態4と同様である。
【0093】
(実施の形態9)
図13(a)は、本発明の実施の形態9による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図13(b)は、本発明の実施の形態9による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0094】
本実施の形態9においては、図13(a)、図13(b)に示すように、ループアンテナ10の前面には、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。そして、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11が配置され、磁性体シート11の背面に金属板12が配置されている。更に、磁性体シート11には、側壁11aが設けられている。この側壁11aによって、磁気回路の効率が更に向上する。なお、その他の説明は実施の形態4と同様である。
【0095】
(実施の形態10)
図14(a)は、本発明の実施の形態10による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図、図14(b)は、本発明の実施の形態10による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図である。
【0096】
本実施の形態10においては、図14(a)、図14(b)に示すように、ループアンテナ10の前面には、クシ状の電磁波シールド1が配置されている。そして、ループアンテナ10の背面に、磁性体シート11が配置され、磁性体シート11の背面に金属板12が配置され、磁性体シート11には、側壁11aが設けられている。更に、金属板12にも側壁12aが形成され、例えば、フレキシブルな磁性体シート11を保持することが可能となり、機械的な強度も増加する。なお、その他の説明は実施の形態4と同様である。
【0097】
(実施の形態11)
図15(a)は、本発明の実施の形態11による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図、図15(b)は、本発明の実施の形態11による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略断面図である。
【0098】
図15(a)、図15(b)において、13は読取/書込装置部であり、14は筐体を示し、100は非接触ICカード読取/書込装置を示す。
【0099】
図15(a)、図15(b)に示すように、非接触ICカード読取/書込装置100には、実施の形態1で説明した、その前面に、クシ状の電磁波シールド1が配置されたループアンテナ10と、そのループアンテナ10の開口部内に配置された読取/書込装置部13とを備えており、これらの構成が筐体14内に納められて一体化した構成となっている。このように一体化することで、取り扱い易くなり、種々の場所に設置することができる。
【0100】
読取/書込装置部13は、図15(a)、図15(b)において、細かな構成は省略しているが、プリント基板上に、例えば、発振回路、電力増幅器、電流検出回路、制御回路、アンテナ調整回路、送信部、受信部等の回路を備え、ループアンテナ10を介して、非接触ICカードに対して電力と送信データを供給し通信を行うものである。
【0101】
また、筐体14は樹脂製のものを用いることで軽量化を図ることができる上、ループアンテナ10のインピーダンスと読取/書込装置部13の入出力インピーダンスとの整合を取る場合等にも、筐体14の影響を考慮する必要がなくなるので好ましい。また、上部筐体、下部筐体から構成すれば、組み立てが容易となり好ましい。
【0102】
なお、本実施の形態11では、実施の形態1における、前面にクシ状の電磁波シールド1が配置されたループアンテナ10を用いた場合を示しているが、実施の形態2〜10で説明したように、電磁波シールド1の形状も網目状等や多層構成であってもよいし、ループアンテナ10の背面に磁性体シート11や金属板12を備えていてもよい。
【0103】
ここで、図16は、本発明の実施の形態11による非接触ICカードと非接触ICカード読取/書込装置のシステム構成を示す概略斜視図である。
【0104】
図16において、201はICチップ、202はアンテナコイル、200は非接触ICカードを示し、300は制御機器であるPCを示す。
【0105】
図16に示すように、非接触ICカード読取/書込装置100は、ICチップ201とアンテナコイル202を備えた非接触ICカード200と通信を行う。そして、非接触ICカード読取/書込装置100のループアンテナ10によって、電力と送信データを常時または間欠に送信し、この電力と送信データを受信できる範囲内にある非接触ICカード200からの受信データを得る。
【0106】
本実施の形態11の非接触ICカード読取/書込装置100は、そのループアンテナ10に電磁波シールド1を備えており、即ち、非接触ICカード200とループアンテナ10との間に、電磁波シールド1が存在する。よって、電磁波の近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰させることができるので、非接触ICカード200との通信距離も短くなることなく、不要輻射対策が容易に出来る。そして、電波法による規制も満足することができる。
【0107】
(実施の形態12)
図17(a)は、本発明の実施の形態12による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図、図17(b)は、本発明の実施の形態12による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略断面図である。
【0108】
図17(a)、図17(b)に示すように、非接触ICカード読取/書込装置100には、実施の形態1で説明した、その前面に、クシ状の電磁波シールド1が配置されたループアンテナ10と、そのループアンテナ10に隣接する位置に配置された読取/書込装置部13とを備えており、これらの構成が筐体14内に納められて一体化した構成となっている。
【0109】
非接触ICカード読取/書込装置100の構成としては、図17(a)、図17(b)で示した構成であってもよく、他は実施の形態11と同様であるので、説明は省略する。
【0110】
(実施の形態13)
図18は、本発明の実施の形態13による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図である。
【0111】
図18に示すように、非接触ICカード読取/書込装置100は、袋状の電磁波シールド1を備えたループアンテナ10と、これにケーブルで接続された、読取/書込装置部13とを備えている。
【0112】
実施の形態11,12で説明したアンテナ一体型の非接触ICカード読取/書込装置の形態をとることが好ましいが、図18に示した形態であってもよい。
【0113】
【発明の効果】
本発明によれば、ループアンテナから放出される電磁波の磁束と電磁波シールドとの磁気的結合を小さく出来るので、近傍磁束の減衰を抑制したまま遠方電界を減衰できるループアンテナ及び非接触ICカード読取/書込装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態1による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図
【図2】(a)本発明の実施の形態2による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態2による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図
【図3】(a)本発明の実施の形態3による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態3による電磁波シールドを備えたループアンテナを示す概略断面図
【図4】(a)本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図
(b)本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図
【図5】(a)本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図
(b)本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図
【図6】本発明の一実施の形態による電磁波シールドを示す概略斜視図
【図7】(a)本発明の一実施の形態における電磁波シールドの導電体の断面図
(b)本発明の一実施の形態における電磁波シールドの導電体の断面図
【図8】(a)本発明の実施の形態4による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態4による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図9】(a)本発明の実施の形態5による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態5による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図10】(a)本発明の実施の形態6による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態6による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図11】(a)本発明の実施の形態7による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態7による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図12】(a)本発明の実施の形態8による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態8による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図13】(a)本発明の実施の形態9による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態9による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図14】(a)本発明の実施の形態10による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態10による電磁波シールドと磁性体シート及び金属板を備えたループアンテナを示す概略断面図
【図15】(a)本発明の実施の形態11による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態11による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略断面図
【図16】本発明の実施の形態11による非接触ICカードと非接触ICカード読取/書込装置のシステム構成を示す概略斜視図
【図17】(a)本発明の実施の形態12による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図
(b)本発明の実施の形態12による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略断面図
【図18】本発明の実施の形態13による非接触ICカード読取/書込装置を示す概略斜視図
【図19】従来の非接触ICカード読取/書込装置の概略斜視図
【符号の説明】
1 電磁波シールド
2 導電体
3 グランド接点
4 リード線
5 支持体
6 絶縁被膜
7 銅材
10 ループアンテナ
11 磁性体シート
12 金属板
11a,12a 側壁
13 読取/書込装置部
14 筐体
100 非接触ICカード読取/書込装置
200 非接触ICカード
Claims (22)
- 少なくとも一方の面に電磁波シールドを備えたループアンテナであって、前記電磁波シールドは、複数の導電体と、グランドに接続するためのグランド接点と、前記複数の導電体と前記グランド接点とを接続するリード線とを備え、前記複数の導電体は前記リード線を介して前記グランド接点と電気的に接続され、前記複数の導電体は各々の導電体の任意の点から前記リード線を経て前記グランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなることを特徴とするループアンテナ。
- 少なくとも一方の面に電磁波シールドを備えたループアンテナであって、前記電磁波シールドは、複数の導電体と、グランドに接続するためのグランド接点と、前記複数の導電体と前記グランド接点とを接続するリード線とを備え、前記複数の導電体は、閉ループ構造を作らない様な電気的接続により前記リード線を経て前記グランド接点に接続されてなることを特徴とするループアンテナ。
- 前記電磁波シールドの複数の導電体と、グランド接点と、リード線とは、支持体上に設けられたことを特徴とする請求項1,2の内いずれか1項に記載のループアンテナ。
- 前記電磁波シールドの複数の導電体は、絶縁性材料で被覆されてなることを特徴とする請求項1〜3の内いずれか1項に記載のループアンテナ。
- 前記電磁波シールドの複数の導電体は、クシ状、或いは、網目状、或いは、格子状であることを特徴とする請求項1〜4の内いずれか1項に記載のループアンテナ。
- 前記電磁波シールドは、袋状であることを特徴とする請求項1〜4の内いずれか1項に記載のループアンテナ。
- 前記電磁波シールドは、多層構造であることを特徴とする請求項1〜6の内いずれか1項に記載のループアンテナ。
- 前記電磁波シールドの複数の導電体は、前記ループアンテナを包み込むように配置されてなることを特徴とする請求項1〜7の内いずれか1項に記載のループアンテナ。
- 前記電磁波シールドと対向するループアンテナの背面に、磁性体シートを配置したことを特徴とする請求項1〜8の内いずれか1項に記載のループアンテナ。
- 前記磁性体シートに、前記ループアンテナ側に立設する側壁を設けたことを特徴とする請求項9に記載のループアンテナ。
- 前記磁性体シートの背面にを配置したことを特徴とする請求項10に記載のループアンテナ。
- 前記金属板に、前記ループアンテナ側に立設する側壁を設けたことを特徴とする請求項11に記載のループアンテナ。
- 前記金属板に、複数の貫通孔を設けたことを特徴とする請求項12に記載のループアンテナ。
- 前記電磁波シールドのグランド接点を前記ループアンテナのグランドと接続したことを特徴とする請求項1〜13の内いずれか1項に記載のループアンテナ。
- 複数の導電体が、各々の導電体の任意の点からグランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなる電磁波シールドを備えたことを特徴とするループアンテナ。
- 複数の導電体が、閉ループ構造を作らない様な電気的接続によりグランド接点に接続されてなる電磁波シールドを備えたことを特徴とするループアンテナ。
- 前記複数の導電体は、クシ状、或いは、網目状、或いは、格子状であることを特徴とする請求項15,16の内いずれか1項に記載のループアンテナ。
- 非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、前記非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得する請求項1〜17の内いずれか1項に記載のループアンテナと、前記ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備えたことを特徴とする非接触ICカード読取/書込装置。
- 前記読取/書込装置部は前記ループアンテナの開口部内に配置され、筐体内に収納されたことを特徴とする請求項18に記載の非接触ICカード読取/書込装置。
- 前記読取/書込装置部は前記ループアンテナに隣接して配置され、筐体内に収納されたことを特徴とする請求項18に記載の非接触ICカード読取/書込装置。
- 非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、前記非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得するループアンテナと、前記ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備え、前記ループアンテナの前記非接触ICカードとの通信方向側に、複数の導電体が、各々の導電体の任意の点からグランド接点へ至る経路が一意的に定まる様に配されてなる電磁波シールドを介在させることを特徴とする非接触ICカード読取/書込装置。
- 非接触ICカードに電磁誘導により電力と送信データを供給し、前記非接触ICカードから受信データを負荷変動により取得するループアンテナと、前記ループアンテナに接続された読取/書込装置部とを備え、前記ループアンテナの前記非接触ICカードとの通信方向側に、複数の導電体が、閉ループ構造を作らない様な電気的接続によりグランド接点に接続されてなる電磁波シールドを介在させることを特徴とする非接触ICカード読取/書込装置。
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