JP5924006B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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本発明は、相手側機器と電磁界信号を介して通信するRFIDシステムや近距離無線通信システムに用いられるアンテナ装置に関するものである。
近年、利用が拡大しているNFC(Near Field Communication)システムにおいては、携帯電話等の携帯電子機器同士又は携帯電子機器とリーダ/ライタとで通信を行うために、各々の機器に通信用のコイルアンテナが搭載されているものがある。一方、携帯電子機器の小型化及び高機能化が進められているため、筺体内にはアンテナを設置するための十分なスペースが無い。そこで、例えば特許文献1に開示されているように、RFID用ICチップに小型のコイル導体を接続し、このコイル導体に隣接配置した大面積の導体層から無線信号を送信する、といった構成がとられることがある。
図12は特許文献1に記載のアンテナ装置の平面図である。特許文献1に記載のアンテナ装置100は導体層101及びコイル導体102を備えている。導体層101は、開口部101A及び開口部101Aと外縁との間を連接するスリット101Bを備えている。コイル導体102は、平面視でコイル開口部102Aが導体層101の開口部101Aと重なるよう配置されている。この構成において、コイル導体102に電流Iが流れることで生じる磁束が導体層101の開口部101Aを通るため、開口部101Aには電流Iとは反対方向に電流I’が流れ、縁端効果により電流I’がスリット101Bを介して導体層101の縁端に沿って流れる。これにより、導体層101はコイル導体102の磁界を強める放射素子(ブースターアンテナ)として機能する。この構成によれば、導体層101は薄い金属膜でもよいため、例えばプリント配線板と端末筺体とのわずかな隙間に導体層を設けることができる。
国際公開第2010/122685号パンフレット
図13は図12のA−A線の断面図であり、アンテナ装置100から放射される磁界を模式的に示す図である。図12及び図13に示すアンテナ装置100において、導体層101に形成された開口部101Aの周縁及びスリット101Bの端縁に電流が集中する。そのため、図12に示す領域Z1の電流強度分布は高い。導体層101には、その端縁に沿って電流が流れるが、スリット101Bから離れる程、電流密度は低下するので、図12に示す領域Z2の電流密度は相対的に低い。そのため、図12に示す電流I’のように導体層101のすべての縁端に沿わずに電流が周回することもある。これにより、開口部101A及びスリット101Bが形成された領域に生じる磁界の強度が高く、図13に示す破線で囲む領域での通信感度が高い。また、指向性としては、図13に矢印で示すように、開口部101A及びスリット101Bが形成された方向へ指向する。
ところが、導体層101の開口部101A及びスリット101Bが形成された領域以外でも通信することや、開口部101A及びスリット101Bが形成された領域とは反対方向(すなわち領域Z2側)に向けて通信することも必要な場合がある。図12及び図13に示したアンテナ装置100においては、そのアンテナの利得の高い範囲や方向を意識して携帯電子機器を通信相手に向ける必要があり、無差別に携帯電子機器をリーダ/ライタにかざしても通信が行えない可能性がある。
そこで、本発明の目的は、通信可能角度範囲及び距離を向上させることができるアンテナ装置を提供することにある。
本発明に係るアンテナ装置は、板状の金属部材と、内側にコイル開口が形成されるようにコイル導体が巻回されたループ状又は渦巻き状のコイルアンテナとを備え、前記金属部材は、平面視で前記コイルアンテナより大きく、且つ、開口部、第1の外縁部と前記開口部とを連通する第1スリット及び前記開口部に連結されている少なくとも一つ以上の第2スリットを有し、前記コイルアンテナは、前記コイル導体のコイル開口の少なくとも一部が平面視で前記開口部と重なっていることを特徴とする。
この構成では、金属部材によってコイル導体の磁界を効率よく放射させることができる。また、コイル導体と金属部材とが磁界結合することによって、金属部材の開口部の周縁に電流が流れ、その電流が第1スリット及び第2スリットに沿って流れ、さらに、金属部材の周縁に沿って流れるようになる。金属部材の周縁に沿って流れる電流はコイル導体に流れる電流と同方向となり、金属部材はコイル導体からの磁界と同方向へ磁界が生じる。このように、開口部、第1スリット及び第2スリットを設け、コイル導体のコイル開口の少なくとも一部が平面視で開口部と重ならせることで、金属部材はコイル導体の磁界を増幅するアンテナ、所謂ブースターアンテナとして機能する。さらに、開口部、第1スリット及び第2スリットの形成領域の電流強度分布が相対的に大きくなるので、スリットの形成方向への磁界強度を高めることができ、通信可能角度範囲及び距離を向上させることができる。
前記第2スリットは、前記金属部材の第1の外縁部とは異なる第2の外縁部まで延びていているものを含み、前記開口部は前記第2スリットを介して前記第2の外縁部に連通している構成でもよい。
前記第2スリットの少なくとも一つは前記金属部材の何れかの端部まで達していない構成でもよい。
この構成では、第2スリットの形成領域への電流強度分布を拡げ過ぎることなく、第1スリットの形成方向への指向性を確保しつつ、第2スリットの形成方向へ指向性を拡張することができる。また、金属部材を複数用意する必要がない。
前記第2スリットは前記第1スリットとは異なる幅のスリットを含む、
この構成では、第1スリットの形成領域の電流強度分布と第2スリットの形成領域の電流強度分布とを適宜設定でき、指向性の設計上の自由度が高まる。
前記アンテナ装置は、グランド導体パターンが形成され、前記コイルアンテナが実装される基板を備え、前記金属部材は前記グランド導体パターンの全部又は一部である構成でもよい。
この構成では、独立した金属部材を設ける必要がないため、アンテナ装置に設ける部品点数の増加を抑制でき、アンテナ装置の省スペース化及び小型化が可能となる。
前記コイルアンテナを収納し、全部又は一部が金属部である筐体を備え、前記金属部材は前記筐体の金属部である構成でもよい。
この構成では、筐体が金属部材として兼用されるので、アンテナ装置に設ける部品点数の増加を抑制でき、アンテナ装置の省スペース化及び小型化が可能となる。
本発明によれば、開口部、第1スリット及び第2スリットが形成された金属部材をブースターアンテナとして機能させることができ、コイル導体による磁界を効率よく放射させることができる。また、開口部、第1スリット及び第2スリットの形成領域の電流強度分布が相対的に大きくなるので、通信可能角度範囲及び距離を向上させることができる。
実施形態に係るRFID用アンテナを備えた通信端末装置の側面断面図。 (A)は給電コイルの平面図、(B)は給電コイルの正面図。 実施形態1に係るRFID用アンテナの斜視図。 図3のIV−IV線における断面図。 図3のV−V線における断面図。 給電コイルのコイル導体及びブースターアンテナに流れる電流の経路の例を示す図。 (A)はブースターアンテナに一つのスリットを形成した場合、(B)はブースターアンテナに二つのスリットを形成した場合の通信範囲を模式的に示す図。 ブースターアンテナの変形例を示す模式図。 ブースターアンテナの変形例を示す模式図。 ブースターアンテナの変形例を示す模式図。 基板のグランド電極パターンをブースターアンテナとして利用するRFID用アンテナを説明するための模式図。 特許文献1に記載のアンテナ装置の平面図。 図12のA−A線の断面図であり、アンテナ装置から放射される磁界を模式的に示す図。
以下に説明する実施形態では、本発明に係るアンテナ装置をRFID用アンテナとし、本発明に係る電子機器を、RFID用アンテナを備えた通信端末装置として説明する。通信端末装置は例えば携帯電話機等が挙げられる。
図1は実施形態に係るRFID用アンテナを備えた通信端末装置の側面断面図である。図1では、紙面左側を通信端末装置10の先端部(本発明の一端部)Hとし、紙面右側をユーザが通信端末装置10を把持する他端部Bとし、先端部H及び他端部B方向を通信端末装置10の長手方向という。また、図1の紙面下側を入力部及び表示部等が設けられる通信端末装置10の前面側とし、紙面上側を通信端末装置10の背面側とする。背面の法線方向を0°方向とし、背面に平行な長手方向を90°方向とする。従って、0°方向から他端部B側はマイナス方向となる。
通信端末装置10は絶縁性樹脂等からなる筐体11を備えている。筐体11の内部には基板(プリント基板)12及び電池パック13等が組み込まれている。基板12の内層にはグランド導体パターン12Gが形成され、表裏面には給電回路121及び携帯電話用アンテナ122等の多数の実装部品が実装されている。基板12は、本実施形態では主に携帯電話用アンテナ122を実装する基板と、給電回路121を構成するICチップが実装されている基板の2つの基板からなり、2つの基板同士は、図示しない同軸ケーブル又はストリップラインケーブル等により電気的に接続されている。携帯電話用アンテナ122は誘電体ブロックの外面に放射電極が形成されたチップアンテナであり、筐体11の他端部B付近に配置されている。携帯電話用アンテナ122は、例えば700MHz帯から2.7GHz帯を用いた通信を行う。なお、携帯電話用アンテナ122と後述のRFID用アンテナ1との間には金属部品(電池パック13等の他の電子機器)が介在しているため、両アンテナ同士が殆ど干渉することなく、それぞれのアンテナ特性が確保される。
筐体11の内部にはRFID用アンテナ(本発明のアンテナ装置)1が通信端末装置10の背面側に配置されている。RFID用アンテナ1は13.56MHz等のHF帯を利用するRFIDシステム用のアンテナである。本実施形態に係るRFID用アンテナ1は、0°方向、90°方向、45°方向及び−45°方向に対する利得を向上させる構成とされている。
RFID用アンテナ1は給電コイル(本発明のコイルアンテナ)2及び金属部材からなるブースターアンテナ3を備えている。給電コイル2は通信端末装置10の先端部H側に配置され、基板12に実装されている給電回路121に給電ピン12Aによって接続されている。ブースターアンテナ3は、通信端末装置10の背面と給電コイル2との間に配置されていて、給電コイル2と電磁界結合(主に磁界結合)する。給電コイル2はブースターアンテナ3に接着剤等により貼り付けられていてもよいし、間隙をおいてブースターアンテナ3の近傍に設けられていてもよい。
図2(A)は給電コイル2の下面図、図2(B)は給電コイル2の正面図である。給電コイル2は、矩形板状のフレキシブル基板23と矩形板状の磁性体シート24とを備えている。なお、図2(A)は磁性体シート24を取り除いた給電コイル2の下面図である。フレキシブル基板23には巻回中心部をコイル開口部CWとする渦巻き状のコイル導体21及び給電回路121との接続のために用いられる接続部22が形成されている。磁性体シート24は例えばシート状に成形したフェライトである。なお、コイル導体21の巻回数(ターン数)は必要なインダクタンスによって定める。ワンターンであれば単にループ状のコイル導体となる。
図3は実施形態1に係るRFID用アンテナ1の斜視図である。図4は図3のIV−IV線における断面図である。図5は図3のV−V線における断面図である。ブースターアンテナ3は本実施形態では一方向に長い矩形状の外形を有する。ブースターアンテナ3の厚み方向から視て、ブースターアンテナ3は給電コイル2よりも大きい。ブースターアンテナ3は、図1に示すように、長手方向が通信端末装置10の長手方向となるよう配置されている。ブースターアンテナ3には、厚み方向に貫通した直線状のスリット(本発明の第1スリット)311及びスリット(本発明の第2スリット)313と、厚み方向に貫通した矩形状の開口部312とが形成されている。
スリット311は通信端末装置10の先端部Hから長手方向に沿って形成されている。開口部312はスリット311を介してブースターアンテナ3の先端部H側の外側(本発明の第1の外縁部)に連通されている。スリット313は通信端末装置10の他端部Bから開口部312まで長手方向に沿って形成され、開口部312及びブースターアンテナ3の他端部B側の外側(本発明の第2の外縁部)を連通している。スリット311,313の長さ及び開口部312の大きさは特に限定されない。なお、スリット311の幅は開口部312の幅と同じであってもよい。また、スリット313の幅は開口部312の幅よりも小さいことが好ましい。
ブースターアンテナ3はスリット311,313及び開口部312により、構造的には二分割されている。以下、一方を第1部材31といい、他方を第2部材32という。なお、スリット313は他端部Bまで達していて、端部が開口しているが、他端部Bまで達していなくてもよい。この場合、ブースターアンテナ3は、第1部材31及び第2部材32が他端部B側で連結された構成となる。この構成では、スリット313の形成領域への電流強度分布を拡げ過ぎることなく、スリット311の形成方向への指向性を確保しつつ、スリット313の形成方向へ指向性を拡張することができる。
給電コイル2は平面視でコイル開口部CWの一部又は全部が開口部312と重なる位置に配置されている。コイル開口部CWと開口部312とがほぼ同じ大きさとした場合、ブースターアンテナ3の厚み方向においてコイル導体21が開口部312の周縁と略一致して配置されることになり、コイル導体21から生じた磁界を開口部312に効率よく通すことができる。このため、ブースターアンテナ3には大きな電流が流れるようになり、ブースターアンテナ3は給電コイル2による磁界を効率よく放射させることができる。
また、給電コイル2はフレキシブル基板23がブースターアンテナ3側となるよう配置されている。給電コイル2を挟んでブースターアンテナ3と対向する位置には基板12が配置されている。基板12については、図1に比べて簡略化している。給電コイル2は基板12側に磁性体シート24を備えているため、給電コイル2から生じる磁界が基板12に実装された他の電子部品に影響を及ぼすことはない。なお、RFID用アンテナ1の設置場所、他の電子部品等との位置関係によっては、磁性体シート24は不要となる。
また、給電コイル2、又は給電コイル2と接続される基板には給電コイル2の接続部22に対して並列接続されるキャパシタ(不図示)が設けられている。給電コイル2のコイル導体21及び磁性体シート24によって定まるインダクタンスとキャパシタのキャパシタンスとによって給電コイル2単体の共振周波数が定められる。この給電コイル2とブースターアンテナ3との共振周波数を所定の共振周波数に設定する。例えば中心周波数13.56MHzのHF帯を利用する場合には、共振周波数を13.56MHzに定める。
図6は給電コイル2のコイル導体21及びブースターアンテナ3に流れる電流の経路の例を示す図である。図6の破線矢印はコイル導体21に流れる電流の向きを示しており、図6ではコイル導体21を簡略化している。
給電コイル2及びブースターアンテナ3を平面視したとき、コイル開口部CWと開口部312とが同軸で全周にわたってほぼ重なっている。このような構成により、給電コイル2を平面視したときに、給電コイル2の全部をブースターアンテナ3に重ねることができる。これによって、給電コイル2から生じる磁束が全てブースターアンテナ3に鎖交しようとするので、その磁束を遮るようにブースターアンテナ3に、給電コイル2に流れる電流の向き(図中破線矢印)とは反対方向(図中実線矢印)に密度の高い電流が流れる。
開口部312の周縁に流れる電流は、スリット311,313の縁端に沿って流れ、第1部材31及び第2部材32それぞれの外周の縁端部に沿うように流れる。これにより、ブースターアンテナ3から強い磁界が生じ、通信距離をさらに広げることができる。また、開口部312及びコイル開口部CWを通過し、第1部材31及び第2部材32それぞれを周回する磁束のループがより効果的に広がる。
本実施形態では、二つのスリット311,313が形成されていることにより、一つのスリット311(又はスリット313)のみが形成されている場合と比べて、縁端効果が生じる領域が拡がり、ブースターアンテナ3に流れる電流経路を広げることができる。これにより、RFID用アンテナ1による通信範囲(角度及び距離)を広げることができる。また、例えば図1に示す通信端末装置10のように、配置スペース制約や他の構成部品との干渉を避ける等の理由によりブースターアンテナ3を筐体11の端部寄りに配置せざるを得ない場合でも、スリット313の形成方向にも指向性を確保できる。したがって、ブースターアンテナ3を端部寄りに配置しつつも筐体11の中央付近に通信可能領域を設けることが可能となる。
また、ブースターアンテナ3にスリットを複数配置することによってブースターアンテナ3を周回する電流の経路が相対的に長くなる。したがってブースターアンテナ3のインダクタンス値が大きくなる。その結果、ブースターアンテナ3が有する共振周波数が使用周波数(例えば13.56MHz)に近づくように低くシフトする。これにより通信相手先アンテナとの磁界結合度が高くなるため、通信可能距離が延びるという効果も得ることができる。
また、スリットが形成されている領域は電流密度が高くなるため、磁界の放射が強くなる。したがって、スリット311に加え、スリット313が形成されている方向の指向性(通信感度)を高めることができる。図7は本実施形態に係るRFID用アンテナ1の通信範囲を模式的に示す図である。図7は図4に示す断面図に相当する。以下、スリット313が形成されていない場合との対比として、図13を用いて説明する。図13に示すアンテナ装置100の場合、スリット311に相当するスリット101Bの反対側には、本実施形態に係るスリット313に相当するスリットが形成されていないので、通信感度はスリット101Bが形成された側(先端部H側)のみ向上する。図7に示すように、スリット313が形成された本実施形態の場合、通信感度はスリット311,313が形成された先端部H及び他端部Bの両側で向上する。このように、本実施形態に係る通信端末装置10はRFID用アンテナ1を備えることで、0°方向、45°方向、90°方向及び−45°方向における磁界強度を強くでき、通信範囲(角度及び距離)を広げることができる。
通信範囲(角度及び距離)が広がることで、例えば通信端末装置10をリーダ/ライタ装置にかざす場合、通信端末装置10をリーダ/ライタ装置にかざす際の角度の自由度が向上する。このため、ユーザは、通信端末装置10の角度方向を考慮せずに通信端末装置10をリーダ/ライタ装置にかざすことで、通信が行われるため、かざす際に通信端末装置10を持ち替える等といったユーザの手間を省くことができる。
ブースターアンテナ3に形成するスリットは適宜変更可能である。以下、RFID用アンテナ1のブースターアンテナ3の変形例について説明する。図8、図9及び図10はブースターアンテナの変形例を示す模式図である。また、図8ではブースターアンテナに流れる電流も示している。図9及び図10では流れる電流を省略しているが、電流の流れ方は図8等と同じである。
図8(A)に示すブースターアンテナ3Aには、長手方向に直交する方向(以下、短手方向という。)にスリット314,315が形成されている。開口部312は、スリット314,315を介してブースターアンテナ3Aの外側に連通されている。この構成の場合、短手方向に沿ったより広い角度での通信が行える。
図8(B)に示すブースターアンテナ3Bには、長手方向にスリット311,313が形成され、短手方向に314,315がそれぞれ形成されている。この構成の場合、長手方向及び短手方向それぞれに沿ったより広い角度での通信が行える。
図8(C)に示すブースターアンテナ3Cには、長手方向にスリット311,313が形成され、短手方向にスリット315が形成されている。この構成の場合、長手方向及び短手方向の一方向に沿ったより広い角度での通信が行える。
図8(D)に示すブースターアンテナ3Dには、スリット311が長手方向に沿って形成され、短手方向にスリット315が形成されている。開口部312は、スリット311,315を介してブースターアンテナ3Dの外側に連結されている。この場合、スリット311,315が形成された方向への指向性を高めることができる。
図9(A)に示すブースターアンテナ3Eは、矩形状の開口317がさらに形成されて、この開口317がスリット316により開口部312と連通された構成である。この場合、ブースターアンテナ3Eの短手方向に流れる電流が多くなり、放射効率をより高めることができる。図9(B)に示すブースターアンテナ3Fは、長手方向に沿って形成されたスリット311,316に加え、開口部312に連結されたスリット318,319を備えている。この場合、スリット311,316に加え、スリット318.319が形成された方向へも指向性を高めることができる。図9(C)に示すブースターアンテナ3Gのスリット311は長手方向に対して傾斜するよう形成されている。この場合、ブースターアンテナ3Gは、スリット311付近に他の金属部材、電子部品又は回路等が存在する場合にそれらを避けるように傾斜させることで、スリット311が他の金属部材、電子部品又は回路等に近接しないようにすることができる。従って、それらと電磁気的な干渉を防止するとともに、シールドとしての役割を果たすことができる。
また、ブースターアンテナの形状は矩形状に限られない。図10(A)に示すブースターアンテナ3Hは台形状となっている。図10(B)に示すブースターアンテナ3I及び図10(C)に示すブースターアンテナ3Jは矩形状の一部が欠損した形状を有している。これら場合、通信端末装置10の他の実装部品を避けて配置することができる。図10(D)に示すブースターアンテナ3Kのスリット313は幅が他端部Bに向かって広がっている。このようなスリット形状とすることで、スリット313が他の金属部材、電子部品又は回路等と重ならないようにすることができる。
以上説明した通信端末装置10の具体的構成などは、適宜設計変更可能であり、上述の実施形態に記載された作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は上述の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば上述の実施形態では、給電コイル2及びブースターアンテナ3を備えたRFID用アンテナ1について説明したが、RFID用アンテナは他の部材、例えば給電コイル2が実装された基板のグランド電極パターンをブースターアンテナとして利用する構成であってもよい。図11は基板のグランド電極パターンをブースターアンテナとして利用するRFID用アンテナを説明するための模式図である。
樹脂製の基板50の表面には給電コイル2が実装され、内層(又は裏面)にはグランド電極パターン51が形成されている。図11では基板50は破線で示し、内層のグランド電極パターン51を実線で示している。基板50の表面には、給電コイル2以外に、携帯電話用アンテナ53及び例えばキャパシタ又はカメラモジュール等の他の電子部品54が実装されている。
グランド電極パターン51には一部に切り欠き511,513が形成されている。給電コイル2は、積層方向から視て開口部512とコイル開口が少なくとも一部が重なるように基板50の表面に実装されている。グランド電極パターン51が上述の実施形態に係るブースターアンテナに相当し、切り欠き511,513がスリット311,313に相当し、開口部512が開口部312に相当する。この場合、既存の部品(グランド電極パターン)を利用することで、ブースターアンテナとして機能させる金属部材を別途設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制できる。なお、本実施形態では給電コイル2は、基板50の表面に実装されていたが、実装されていなくてもよく、グランド電極パターン51と磁界結合するように近接配置されていればよい。
また、筐体11は絶縁性樹脂としているが、筐体11の一部または全部が金属で構成されている場合は、その金属部分にスリット311及び開口部312等を形成して、ブースターアンテナとしての機能を兼ねる構成としてもよい。また、ブースターアンテナ3の材質は特に限定されない。例えばマグネシウム合金などを用いてもよい。この場合、筺体11の強度を高くすることができる。また、RFID用アンテナ1は通信端末装置10の先端部H側に配置されているが、他端部B側に配置されていてもよいし、通信端末装置10の前面側に配置されていてもよい。例えば先端部H及び他端部Bのそれぞれに他のアンテナが配置されるような場合、これらアンテナとの干渉を防止することができる。また、ブースターアンテナ3には、例えばカメラレンズなどを露出させるための開口部や切り欠き部をさらに有していてもよい。
1−RFID用アンテナ(アンテナ装置)
2−給電コイル(コイルアンテナ)
10−通信端末装置(電子機器)
11−筐体
12−基板
21−コイル導体
22−磁性体コア
23−フレキシブル基板
24−磁性体シート
3−ブースターアンテナ
31−第1部材
32−第2部材
121−給電回路
122−携帯電話用アンテナ
311−スリット(第1スリット)
312−開口部
313−スリット(第2スリット)
H−先端部
B−他端部

Claims (7)

  1. 板状の金属部材と、内側にコイル開口が形成されるようにコイル導体が巻回されたループ状又は渦巻き状のコイルアンテナとを備え、
    前記金属部材は、平面視で前記コイルアンテナより大きく、且つ、開口部、第1の外縁部と前記開口部とを連通する第1スリット及び前記開口部に連結されている少なくとも一つ以上の第2スリットを有し、
    前記コイルアンテナは、前記コイル導体のコイル開口の少なくとも一部が平面視で前記開口部と重なっており
    HF帯を利用するアンテナ装置。
  2. 前記第2スリットは、前記金属部材の第1の外縁部とは異なる第2の外縁部まで延びていているものを含み、
    前記開口部は前記第2スリットを介して前記第2の外縁部に連通している、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第2スリットの少なくとも一つは前記金属部材の何れかの端部まで達していない、請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第2スリットの少なくとも一つは、前記開口部とは異なる別の開口部に接続されている請求項1から3の何れかに記載のアンテナ装置。
  5. 前記第2スリットは前記第1スリットとは異なる幅のスリットを含む、請求項1からの何れかに記載のアンテナ装置。
  6. グランド導体パターンが形成され、前記コイルアンテナが近接配置される基板を備え、
    前記金属部材は前記グランド導体パターンの全部又は一部である、
    請求項1からの何れかに記載のアンテナ装置。
  7. 前記コイルアンテナを収納し、全部又は一部が金属部である筐体を備え、
    前記金属部材は前記筐体の金属部である、請求項1からの何れかに記載のアンテナ装置。
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