JP2016178527A - アンテナ装置 - Google Patents

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俊文 小町
Toshifumi Komachi
俊文 小町
裕文 麻生
Hirofumi Aso
裕文 麻生
友成 寿緒
Toshio Tomonari
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Abstract

【課題】全面が金属層に覆われたアンテナコイルの放射特性を改善することが可能なアンテナ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置1は、ループ状又はスパイラル状の平面コイルパターンからなるアンテナコイル12と、アンテナコイル12のコイル軸と直交する主面を有し、アンテナコイル12の全面を覆う全面金属層20と、アンテナコイル12と全面金属層20との間に配置され、アンテナコイル12の少なくとも一部とアンテナコイル12の内径部12aの一部を覆う部分金属層21とを備えている。全面金属層20と部分金属層21との間には絶縁スペースが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置に関し、特に、NFC(Near Field Communication:近距離無線通信)に好適なアンテナ装置に関するものである。
近年、スマートフォン等の携帯電子機器にはRFID(Radio Frequency Identification:電波による個体識別)システムが搭載されており、そのための通信手段としてリーダ・ライタ等と近距離無線通信を行うためのアンテナが搭載されている。
一方、内蔵回路を外部ノイズから保護すると共に機器内で発生するノイズの不要輻射を防止するため、携帯電子機器には金属シールドが設けられている。特に最近は、薄型化、軽量化、落下等の衝撃に対する耐久性、デザイン性等を考慮して、携帯電子機器の筐体自体が樹脂製から金属製となり、金属シールドを兼ねるケースも増えてきている。しかし、一般に金属シールドは電波を妨げることから、アンテナを設ける場合には金属シールドと重ならない位置に設ける必要があり、金属シールドが広範囲に設けられているときにはアンテナの配置が問題となる。
上記問題を解決するため、例えば特許文献1〜3に開示されたアンテナ装置は、金属層に開口部を形成すると共に当該開口部と外縁との間を連接するスリットを形成し、内径部が開口部と重なるようにアンテナコイルを配置している。このアンテナ装置によれば、コイル導体に電流が流れることにより生じる磁界を遮るように金属層に電流が流れ、そして金属層の開口部の周囲に流れる電流がスリットの周辺を通り、縁端効果により金属層の周囲にも電流が流れる。これにより、金属層からも磁界が生じ、金属層が磁束を大きく周回させるので、アンテナ装置と相手側アンテナとの通信距離を延ばすことができる。すなわち、アンテナ装置の通信距離を広げるアクセラレータとして金属層を機能させることができる。
特許第4687832号公報 特開2002−111363号公報 特開2013−162195号公報
しかしながら、アンテナコイルの上方を覆う金属層(金属シールド)にスリットや開口が設けられておらず、当該金属層によってアンテナコイルの全面が完全に覆われている場合には、放射特性が大きく悪化するという問題がある。
したがって、本発明の目的は、全面が金属層に覆われたアンテナコイルの放射特性を改善することが可能なアンテナ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によるアンテナ装置は、ループ状又はスパイラル状の平面コイルパターンからなるアンテナコイルと、前記アンテナコイルのコイル軸と直交する主面を有し、前記アンテナコイルの全面を覆う全面金属層と、前記アンテナコイルと全面金属層との間に配置され、前記アンテナコイルの少なくとも一部と前記アンテナコイルの内径部の一部とを覆う部分金属層とを備え、前記全面金属層と前記部分金属層との間にスペースが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、アンテナコイルから発生する磁束ループを部分金属層が大きく周回させるので、全面金属層に覆われたアンテナコイルの放射特性を改善することができる。
本発明において、前記部分金属層は、単一の矩形の金属面からなるものであってもよく、スリットによって互いに分断された第1及び第2の金属面を有するものであってもよい。さらに、前記部分金属層は、スリットによって互いに分断された第1及び第2の金属面と、前記スリットを跨いで前記第1の金属層と前記第2の金属層とを接続する連結部とを有するものであってもよい。
前記部分金属層の縁部は、前記全面金属層の縁部と揃っていることが好ましい。部分金属層の平面サイズが全面金属層に比べて非常に小さい場合には、部分金属層の周りを周回する磁束ループが全面金属層の内側に閉じ込められ、所望の放射特性を得ることができない。しかし、部分金属層の縁部が全面金属層の縁部と揃っている場合には、アンテナコイルから発生した磁束ループを全面金属層の外側に逃がすことができ、これによりアンテナコイルの放射特性を改善することができる。
前記全面金属層は、携帯電子機器の筐体であることが好ましい。アンテナ装置が内蔵される携帯電子機器の筐体が金属層で構成されている場合には、携帯電子機器の耐久性やデザイン性を向上させることができるが、金属層のシールド効果によってアンテナ特性が低下するという問題がある。しかし、本発明によればそのような問題を解決することができ、全面金属層に覆われたアンテナコイルの放射特性を改善することができる。
本発明によれば、全面が金属層に覆われたアンテナコイルの放射特性を改善することが可能なアンテナ装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態によるアンテナ装置の構成を示す略断面図である。 図2は、図1のアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。 図3は、部分金属層21の作用を説明するための略平面図である。 図4は、部分金属層21の作用を説明するための略断面図である。 図5は、本発明の第2の実施の形態によるアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。 図6は、本発明の第3の実施の形態によるアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。 図7は、本発明の第4の実施の形態によるアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。 図8は、本発明の第5の実施の形態によるアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。 図9は、本発明の第6の実施の形態によるアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。 図10は、比較例1によるアンテナ装置の近傍磁界強度分布の測定結果を示す図である。 図11は、比較例2によるアンテナ装置の近傍磁界強度分布の測定結果を示す図である。 図12は、実施例1によるアンテナ装置の近傍磁界強度分布の測定結果を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態によるアンテナ装置の構成を示す略断面図である。また、図2は、図1のアンテナ装置を透過的に示す略平面図である。なお、図1は図2のA−A線に沿った略断面図であり、図2はアンテナコイル12と部分金属層21との位置関係を特に示すものである。
図1及び図2に示すように、アンテナ装置1は、アンテナ素子10と、アンテナ素子10の上方を全面的に覆う全面金属層20と、アンテナ素子10と全面金属層20との間に配置され、アンテナ素子10を部分的に覆う部分金属層21とを備えている。
アンテナ素子10は、基板11と、基板11の上面に形成された平面ループパターンからなるアンテナコイル12とを備えている。基板11は例えばPET樹脂からなるフレキシブル基板であり、その平面サイズは例えば40×50mm、厚さ30μmである。基板11は全面金属層20の主面と平行に設置されている。
アンテナコイル12は略矩形のスパイラルパターンからなり、全面金属層20の主面に垂直なコイル軸を有している。アンテナコイル12を構成するスパイラルパターンの両端は、リード部によって基板11のエッジまで引き出されており、特にスパイラルパターンの内周端はスパイラルループを横切ってループの外側に引き出されている。アンテナコイル12の両端は例えばNFCチップ(不図示)に接続される。アンテナコイル12はめっきにより形成してもよく、基板11の全面に予め形成された金属層のエッチング(パターニング)により形成してもよい。
基板11の下面には磁性層13が形成されている。アンテナ素子10は携帯電子機器内のバッテリーパック30の表面に実装されることが多いが、磁性層13がバッテリーパック30とアンテナコイル12との間に介在している場合には、アンテナコイル12を流れる電流によって発生する磁束の磁路を確保することができる。したがって、バッテリーパック30を構成する金属体がアンテナコイル12に与える影響を抑えることができ、アンテナコイル12の放射特性を改善することができる。
磁性層13は、アスペクト比の大きな扁平形状の磁性金属粉をポリマーと結合させた複合磁性シートであることが好ましい。扁平金属粉は複合磁性シートの厚み方向に重なり、その面方向は複合磁性シートの面方向と平行となるように配向されているので、複合磁性シートの面方向の実効的な透磁率を高めることができる。これによれば、アンテナコイル12が発生させる磁場を外部から磁性層13内に引き込み、コイル軸と直交する水平方向に導くことができる。また扁平磁性粉はポリマー中に密に配列されているが、扁平磁性粉間はポリマーによって絶縁されているので渦電流の発生を防止することができる。したがって、RFIDの高周波帯において高透磁率と低磁気損失の両方を実現することができる。
全面金属層20は、例えば、アンテナ素子10が内蔵される携帯電子機器の筐体を構成する部材である。そのため、全面金属層20の平面サイズはアンテナコイル12よりも大きく、アンテナ素子10の全面を覆っている。全面金属層20の平面サイズはアンテナコイル12の平面サイズの4〜5倍であることが好ましいが、2倍程度であってもよい。
部分金属層21は、アンテナコイル12と全面金属層20との間のスペースに設けられている。本実施形態において、部分金属層21はアンテナ素子10と対向する全面金属層20の裏面に絶縁スペーサ22を介して接着されている。絶縁スペーサ22としては例えば厚さ2mmのウレタン樹脂シートを用いることができる。部分金属層21と全面金属層20との間のスペース幅Wが非常に狭いか、あるいは両者が接触している場合には、アンテナコイル12と鎖交する磁束の磁路を確保することができず、アンテナコイル12の放射特性が悪くなる。しかし、全面金属層20と部分金属層21との間に絶縁スペーサ22を設けて所望のスペース幅を確保する場合には、全面金属層20の影響を抑えてアンテナコイル12の放射特性を改善することができる。
部分金属層21にはスリットSLが形成されている。図2に示すように、スリットSLは部分金属層21のX方向の一端から他端に向かって延びる直線スリットであり、部分金属層21を分断している。そのため、部分金属層21は、スリットSLを挟んでY方向に隣接する第1の金属面21Aと第2の金属面21Bとで構成されている。第1及び第2の金属面21A,21Bは矩形パターンであり、X方向の幅は同一であることが好ましい。第1及び第2の金属面21A,21Bのサイズが同一である必要はなく、異なっていても良い。スリットSLの内部は必ずしも空間である必要はなく、樹脂が埋め込まれていてもよい。
アンテナ素子10は、アンテナコイル12の内径部12aがスリットSLと平面視にて重なる位置に設けられている。第1及び第2の金属面21A,21Bがアンテナコイル12の内径部12aと平面視にて重なるようにするためには、スリットSLの幅Wがアンテナコイル12の内径部12aの幅Wよりも狭いことが必要であり、W/2以下であることがより好ましい。図2に示すように、スリットSLは平面視にてアンテナコイル12の内径部12aの中心を横切っており、アンテナコイル12の2箇所E1,E2と交差している。このように、アンテナコイル12の2箇所がスリットSLと交差して露出する場合には、アンテナコイル12の1箇所だけが露出する場合に比べてアンテナの放射効率を高めることができ、アンテナ特性を向上させることができる。
XY平面方向に広がる全面金属層20の縁部20eは折れ曲がることなく終端された開放端であり、絶縁スペーサ22の縁部22eは金属に覆われていない。そのため、アンテナコイル12から発生した磁束を全面金属層20の外側に逃がすことができ、部分金属層21の周りを周回する磁束ループを形成することができる。全面金属層20の縁部20eはその全周にわたって開放端である必要はないが、できるだけ広範囲にわたって開放端であることが好ましい。
通常、全面金属層20は携帯電子機器の筐体を構成する部材であり、部分金属層21は携帯電子機器の筐体内に収容されるものであるため、部分金属層21の平面サイズは全面金属層20と同一かそれ以下である。ここで、部分金属層21の平面サイズが全面金属層20に比べて非常に小さい場合には、部分金属層21の周りを周回する磁束ループが実質的に全面金属層20の内側に閉じ込められ、所望の放射特性を得ることができない。そのため、部分金属層21の縁部21eは全面金属層20の縁部20eと揃っていることが好ましい。
図3及び図4は、部分金属層21の作用を説明するための図であって、特に図3は略平面図、図4は略断面図である。
図3及び図4に示すように、アンテナコイル12に反時計回りの電流Iaが流れるとき、アンテナコイル12の内径部12aを貫く磁束が発生し、この磁束は第1及び第2の金属面21A,21B間のスリットSLを通過して第1及び第2の金属面21A,21Bの各々の周りを周回する。一方、第1及び第2の金属面21A,21Bにはこの磁束を打ち消そうとする方向の電流が流れ、この電流は縁端効果によりアンテナコイル12の外側及び内側にそれぞれ発生する渦電流Ib,Icとなる。
また図4に示すように、アンテナコイル12に流れる電流Iaは、アンテナコイル12と鎖交する磁束φ,φを発生させる。磁束φはスリットSLを通過して部分金属層21の外側を大きく周回する磁束ループである。磁束φは、アンテナコイル12の内径部12aに発生する渦電流Icによって発生し、磁束φをブーストするように働く磁束ループである。
部分金属層21が設けられていない場合、アンテナコイル12から発生する磁束φの多くは全面金属層20の裏面に当たり、反磁界を発生させると共に、全面金属層20内で渦電流損失となるので、無線通信に寄与することができない。しかし、全面金属層20とアンテナコイル12との間に部分金属層21を設け、部分金属層21がアンテナコイル12の少なくとも一部を覆っている場合には、磁束φが部分金属層21の周りを周回しようとし、全面金属層20に入射しようとする磁束φの進路が部分金属層21によって変更され、全面金属層20に入射しない方向に導かれるので、通信に寄与しない反磁界の発生及び渦電流損失を抑えることができ、アンテナコイル12の放射特性の改善が可能である。
以上説明したように、本実施形態によるアンテナ装置1は、アンテナコイル12と当該アンテナコイル12の全面を覆う全面金属層20との間に当該アンテナコイル12の一部とアンテナコイル12の内径部12aの一部とを覆う部分金属層21を設けているので、全面金属層20に覆われたアンテナコイル12の放射特性を改善することができる。
図5は、本発明の第2の実施の形態によるアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。
図5に示すように、このアンテナ装置2の特徴は、部分金属層21に形成されたスリットSLが当該部分金属層21を完全に分断せず、X方向の他端に向かう途中で終端されている点にある。そのため、部分金属層21は、スリットSLを挟んでY方向に隣接する第1の金属面21A及び第2の金属面21Bと、スリットSLを跨いで第1の金属面21AのX方向の一端部と第2の金属面21BのX方向の端部とを接続する連結部21Cとで構成されている。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
連結部21Cは、スリットSLがX方向の一方に延びて部分金属層21が完全に分断されないようにつなぎとめる役割を果たすものである。連結部21CはスリットSLの先端部と接しており、スリットSLと連結部21Cとの間に開口部は存在しない。すなわち、スリットSLの幅は、スリットSLの全長に亘って一定である。連結部21CのX方向の幅Wは、第1及び第2の金属面21A,21BのX方向の幅Wの1/3以下であることが好ましく、1/5以下であることがより好ましい。
第1及び第2の金属面21A,21Bの大部分はスリットSLによって分断されているが、両者は第1の金属面21Aの右下と第2の金属面21Bの右上とをつなぐ連結部21Cによって連結されているので、物理的および電気的には完全に分離されていない。そのため、一つの金属体として取り扱うことができ、一つの金型を用いて作製することができる。また、第1及び第2の金属面21A,21Bが一体化しているので、両者の配置のばらつきが発生せず、スリットSLの幅のばらつきが発生することもない。
図6は、本発明の第3の実施の形態によるアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。
図6に示すように、このアンテナ装置3の特徴は、第1の金属面21Aと第2の金属面21Bとを連結する連結部21CがスリットSLの長手方向の中央に設けられている点にある。連結部21Cは、アンテナコイル12の内径部12aの中央に配置されているが、アンテナコイル12の内径部12aとスリットSLとが平面視にて重なる領域の全体をカバーするものではなく、スリットSLの一部はアンテナコイル12の内径部12aにも形成されている。
本実施形態によるアンテナ装置3も第2の実施の形態によるアンテナ装置2と同様の効果を奏することができる。すなわち、第1の金属面21Aと第2の金属面21Bは連結部21Cによって連結されているので、一つの金属体として取り扱うことができ、一つの金型を用いて作製することができる。また、第1及び第2の金属面21A,21Bが一体化しているので、両者の配置のばらつきが発生せず、スリットSLの幅のばらつきが発生することもない。
図7は、本発明の第4の実施の形態によるアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。
図7に示すように、このアンテナ装置4の特徴は、部分金属層21がアンテナコイル12の約半分(上半分)の領域を覆う第1の金属面21Aのみからなり、アンテナコイル12の残りの約半分(下半分)の領域は部分金属層21に覆われていない点にある。そのため、アンテナコイル12の内径部12aの上半分の領域は部分金属層21に覆われているが、下半分の領域は部分金属層21に覆われていない。第1の金属面21Aは、単一の矩形の金属面である。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
部分金属層21は、アンテナコイル12の下半分の領域を覆う第2の金属面21Bのみからなるものであってもよい。また、図中の上下方向(Y方向)を半分に分ける場合に限定されず、横方向(X方向)を半分に分けてもよい。またアンテナコイル12の領域を正確に半分に分ける必要はなく、概ね半分に分かれていればよい。
本実施形態においても、部分金属層21がアンテナコイル12の一部とアンテナコイル12の内径部12aの一部とを覆っており、部分金属層21がアンテナコイル12から発生する磁束ループを大きく周回させるので、全面金属層20に覆われたアンテナコイル12の放射特性を改善することができる。
図8は、本発明の第5の実施の形態によるアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。
図8に示すように、このアンテナ装置5の特徴は、部分金属層21がアンテナコイル12のY方向の中央領域のみを覆う第3の金属面21Dからなり、アンテナコイル12の上側領域と下側領域は部分金属層21に覆われていない点にある。
部分金属層21の幅Wは、アンテナコイル12の内径部12aの幅Wよりも狭く、そのためアンテナコイル12の内径部12aは部分金属層21と平面視にて重ならない領域を有している。すなわち、アンテナコイル12の内径部12aのY方向の中央領域は部分金属層21に覆われているが、上側領域と下側領域は部分金属層21に覆われていない。その他の構成は第4の実施の形態と同様である。
本実施形態においても、部分金属層21がアンテナコイル12の一部とアンテナコイル12の内径部12aの一部とを覆っており、部分金属層21がアンテナコイル12から発生する磁束ループを大きく周回させるので、全面金属層20に覆われたアンテナコイル12の放射特性を改善することができる。
図9は、本発明の第6の実施の形態によるアンテナ装置の構成を透過的に示す略平面図である。
図9に示すように、このアンテナ装置6の特徴は、部分金属層21に2本のスリットSL1,SL2が並行に形成されている点にある。スリットSL1,SL2は同一の幅を有していることが好ましい。またスリットSL1,SL2の形成に必要な領域全体の幅Wはアンテナコイル12の内径部12aの幅Wよりも狭いことが必要であり、W/2以下であることがより好ましい。部分金属層21に形成されるスリットの本数は3本以上であってもよい。本実施形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記各実施形態においては、アンテナコイル12が数ターンのスパイラルパターンで構成されているが、1ターン未満のループパターンであってもよい。すなわち、アンテナコイル12は、ループ状又はスパイラル状の平面コイルパターンであればよい。また、スリットSLは直線スリットでなくてもよく、例えば曲線スリットや蛇行スリットであってもよい。
また、本発明において全面金属層20は携帯電子機器の筐体とは別の部材であってもかまわない。すなわち、第1及び第2の金属面21A,21Bは筐体を構成する肉厚な金属層ではなく樹脂ケースの外表面又は内表面に貼り付けられた金属箔であってもよい。
また、上記実施形態においては全面金属層20と部分金属層21との間に絶縁スペーサ22を設けているが、両者の間に単なるスペースが介在していてもよい。
アンテナ装置にテスト信号を印加したときの近傍磁界測定を行った。アンテナコイル12は約4ターンの矩形スパイラルパターンとし、スパイラルパターンの外形サイズは40×50mm、線幅は1mm、パターンの厚さは30μm、線間のスペース幅は0.25mmとした。テスト信号は、ファンクションジェネレータで周波数13.56MHzの正弦波信号を生成し、印加電圧(ピーク値)は1Vとした。近傍磁界測定は、アンテナコイル12に一定の距離で近接させたプローブをX方向及びY方向に走査させてアンテナコイル12と平行な面内における近傍磁界の強度分布を測定した。
図10は、比較例1によるアンテナ装置の近傍磁界測定結果を示す図である。比較例1では、アンテナコイル12のみで構成されたアンテナ装置を用いた。すなわち、比較例1のアンテナ装置は、図1のアンテナ装置から全面金属層20及び部分金属層21を取り除いたものである。図10から分かるように、アンテナコイル12のみで構成されたアンテナ装置の近傍磁界強度は非常に強く、最大値は約90dBμVとなった。
図11は、比較例2によるアンテナ装置の近傍磁界測定結果を示す図である。比較例2では、全面金属層20とアンテナコイル12のみで構成され、部分金属層21がないアンテナ装置を用いた。アンテナコイル12と全面金属層20との間には厚さ2mmのウレタン樹脂を設けた。図11から分かるように、アンテナコイル12が全面金属層20で覆われたアンテナ装置の近傍磁界強度は全面金属層20のシールド効果によって非常に弱く、最大値は約75dBμVとなった。
図12は、実施例1によるアンテナ装置の近傍磁界測定結果を示す図である。実施例1では、アンテナコイル12が全面金属層20で覆われ、アンテナコイル12と全面金属層20との間に部分金属層21が設けられたアンテナ装置を用いた。すなわち、実施例1のアンテナ装置は、図1のアンテナ装置の構成を有するものである。部分金属層21と全面金属層20との間には厚さ2mmのウレタン樹脂を設けた。
図12から分かるように、アンテナコイル12と全面金属層20との間に部分金属層21が設けられた実施例1のアンテナ装置の近傍磁界強度は、図11に示した比較例2のアンテナ装置よりも強く且つ広範囲であり、最大値は約80dBμVとなった。また図10に示した比較例1と比べると、比較例1では磁界がアンテナコイル12の内径部12aに集中し、外側への広がりは小さいのに対し、実施例1では近傍磁界強度が75〜80dBμVとなる範囲の広がりが大きくなった。
1〜6 アンテナ装置
10 アンテナ素子
11 基板
12 アンテナコイル
12a アンテナコイルの内径部
13 磁性層
20 全面金属層
20e 全面金属層の縁部
21 部分金属層
21A 第1の金属面
21B 第2の金属面
21C 連結部
21D 第3の金属面
21e 部分金属層の縁部
22 絶縁スペーサ
22e 絶縁スペーサの縁部
30 バッテリーパック
SL スリット
SL1 第1のスリット
SL2 第2のスリット

Claims (6)

  1. ループ状又はスパイラル状の平面コイルパターンからなるアンテナコイルと、
    前記アンテナコイルのコイル軸と直交する主面を有し、前記アンテナコイルの全面を覆う全面金属層と、
    前記アンテナコイルと全面金属層との間に配置され、前記アンテナコイルの少なくとも一部と前記アンテナコイルの内径部の一部とを覆う部分金属層とを備え、
    前記全面金属層と前記部分金属層との間には絶縁スペースが設けられていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記部分金属層は、スリットによって互いに分断された第1及び第2の金属面を有するものである、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記部分金属層は、スリットによって互いに分断された第1及び第2の金属面と、前記スリットを跨いで前記第1の金属層と前記第2の金属層とを接続する連結部とを有するものである、請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記部分金属層は、単一の矩形の金属面からなるものである、請求項1に記載のアンテナ装置。
  5. 前記部分金属層の縁部は、前記全面金属層の縁部と揃っている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記全面金属層は、携帯電子機器の筐体である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
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