JP2007088661A - 情報処理装置およびループアンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 通信感度をより向上させることができるようにする。
【解決手段】 ループアンテナ51の直線部511乃至5118のうち、直線部511乃至5113は、他の機器と無線による通信を行うための給電素子となるように第1の巻き数で巻かれ、直線部5114乃至5118は、直線部511乃至5113の内側または外側に、無給電素子となるように第2の巻き数で巻かれることで、通信感度をより向上させることができるようになる。本発明は、情報処理装置に適用できる。
【選択図】 図8

Description

情報処理装置およびループアンテナに関し、特に、無線により相手と通信するか、送信または受信することができるようにした情報処理装置およびループアンテナに関する。
近年、非接触型のIC(Integrated Circuit)カードが普及している。ICカードは、磁気カードなどの他のカードと比べて、大容量のデータを記録できるとともに、データの暗号化も可能となるのでセキュリティの面においても優れており、例えば、電子マネーの格納用カード、交通機関の定期券、金融機関のクレジットカードなどの用途で利用されている。ICカードには、通信方式の違いによって、接触型または非接触型に分けられ、非接触型ICカードは、アンテナ線を所定の巻き数で巻いたループアンテナが内蔵されており、微弱な電波を利用して専用のリーダライタなどの端末との通信を行う。
また、非接触型ICカードには、携帯電話機などの携帯型の機器に組み込まれることで、専用のリーダライタと通信するICカード機能はもちろん、他の非接触型ICカードと通信するリーダライタ機能(R/W機能)を備えているものもある。なお、以下、非接触型ICカードが、ICカード機能により動作することをカードモードと称し、リーダライタ機能により動作することをリーダライタモードと称する。
従来の非接触型ICカードのフロントエンド回路1は、カードモードで動作する場合、図1に示すように、キャパシタC1、ループアンテナ2、および送受信回路3が設けられる。図中のインダクタンスL1は、ループアンテナ2のインダクタンス成分を示し、抵抗R1は、ループアンテナ2のレジスタンス成分を示す。ループアンテナ2は、直列接続したインダクタンスL1と抵抗R1とからなる等価回路で表すことができる。
受信時において、ループアンテナ2は、リーダライタ(図示せず)から送信されてくる変調波(信号)を受信し、受信した変調波を送受信回路3に供給する。そして、送受信回路3は、ループアンテナ2から供給された変調波に所定の処理を施し、これにより得られた受信データをCPU(Central Processing Unit)(図示せず)に供給する。また、送信時において、送受信回路3は、CPU(図示せず)から供給された送信データに所定の処理を施し、これにより得られた変調波(信号)をループアンテナ2に供給する。そして、ループアンテナ2は、送受信回路3から供給された変調波をリーダライタ(図示せず)に送信する。
図1のフロントエンド回路1においては、直列接続されている抵抗R1とインダクタンスL1との両端にキャパシタC1が並列接続され、所定の周波数で共振するように設定されている。すなわち、フロントエンド回路1は、カードモードで動作する場合、図1に示すように、キャパシタC1をループアンテナ2に対して、並列に接続させて並列共振回路を構成し、リーダライタ(図示せず)との間で効率よく通信することが可能となる。
また、従来の非接触型ICカードのフロントエンド回路1は、リーダライタモードで動作する場合、図2に示すように、キャパシタC2、ループアンテナ2、受信回路4、および送信回路5が設けられる。図1に示す場合と同様の部分には、同様の符号が付してあり、その説明は(適宜)省略する。
受信時において、ループアンテナ2は、ICカード(図示せず)から送信されてくる変調波(信号)を受信し、受信した変調波を受信回路4に供給する。そして、受信回路4は、ループアンテナ2から供給された変調波に所定の処理を施し、これにより得られた受信データをCPU(図示せず)に供給する。また、送信時において、送信回路5は、CPU(図示せず)から供給された送信データに所定の処理を施し、これにより得られた変調波(信号)をループアンテナ2に供給する。そして、ループアンテナ2は、送信回路5から供給された変調波をICカード(図示せず)に送信する。
図2のフロントエンド回路1においては、キャパシタC1、抵抗R1、およびインダクタンスL1が直列接続され、共振回路を構成している。すなわち、フロントエンド回路1は、リーダライタモードで動作する場合、図2に示すように、キャパシタC2とループアンテナ2とを直列に接続させて直列共振回路を構成し、他の非接触型ICカード(図示せず)との間で効率よく通信することが可能となる。
以上のように、従来のフロントエンド回路1においては、カードモードで動作する場合に最適となる回路構成と、リーダライタモードで動作する場合に最適となる回路構成とが異なっている。一般的に、ループアンテナ2は、カードモードである場合、巻き数をより多くした方が通信特性(受信特性)がよくなり、それに対して、リーダライタモードである場合、巻き数をより少なくした方が通信特性(送信特性)がよくなる。
なお、ループアンテナ2がリーダライタモードにおいて、巻き数をより少なくした方が通信特性がよくなるのは、定電圧駆動で電流能力がある送信回路5を前提としている場合に限られる。
さらに、外部の機器に対して、カードモードまたはリーダライタモードのいずれかで動作する半導体集積回路装置であって、機器に送信する送信データ信号と送信キャリア信号に基づく差動出力により、機器との通信を行うアンテナを駆動させ、そのアンテナから供給され、寄生ダイオードブリッジ回路において整流された信号に基づいて、機器から送信されたデータを検出する半導体集積回路装置もある(例えば、特許文献1)。
特開2003−36427号公報
しかしながら、ICカード機能とリーダライタ機能の両方の機能を備える非接触型ICカードにおいては、それらの機能の違いによって、より良い通信感度となるループアンテナの巻き数が異なるという問題があった。
例えば、非接触型ICカードは、カードモードである場合、巻き数の多いループアンテナの方が通信感度がよく、それに対して、リーダライタモードである場合、巻き数の少ないループアンテナの方が通信感度がよいため、それぞれのモードの特性が相反しているので、1つのループアンテナにより両方のモードの機能を満たそうとすると、どちらか一方のモードの特性を妥協するか、または両方のモードの特性が中途半端になってしまっていた。
例えば、特開2003−36427号公報に開示されている半導体集積回路装置は、寄生ダイオードブリッジ回路において整流された信号を使用することでより好適な受信感度を確保するようにしているが、モードの違いによるループアンテナの巻き数を考慮していなかったので、より良い通信感度になっているとは言えなかった。
また、例えば、両方のモードに必要なループアンテナを別々に設けた場合、お互いのループアンテナ同士が干渉してしまうので、それらの干渉を考慮して設計することは困難であるという問題もある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、通信感度をより向上させることができるようにするものである。
本発明の一側面(第1の側面)は、非接触型ICカードの機能およびリーダライタの機能の送信または受信に用いられる情報処理装置において、所定の形状で巻かれている第1の巻き数の給電素子と、前記給電素子の内側または外側に設けられ、前記形状で巻かれている第2の巻き数の無給電素子とからなるループアンテナを備える情報処理装置である。
前記給電素子の一端と前記無給電素子の一端とが接続されるようにすることができる。
前記無給電素子の両端が開放されるようにすることができる。
前記形状は、四角形であるようにすることができる。
本発明の一側面(第1の側面)においては、非接触型ICカードの機能およびリーダライタの機能の送信または受信に用いられる情報処理装置において、所定の形状で巻かれている第1の巻き数の給電素子と、前記給電素子の内側または外側に設けられ、前記形状で巻かれている第2の巻き数の無給電素子とからなるループアンテナが設けられる。
本発明の一側面(第2の側面)は、非接触型ICカードの機能およびリーダライタの機能の送信または受信に用いられるループアンテナであって、所定の形状で巻かれている第1の巻き数の給電素子と、前記給電素子の内側または外側に設けられ、前記形状で巻かれている第2の巻き数の無給電素子とを備えるループアンテナである。
前記給電素子の一端と前記無給電素子の一端とが接続されるようにすることができる。
前記無給電素子の両端が開放されるようにすることができる。
前記形状は、四角形であるようにすることができる。
本発明の一側面(第2の側面)においては、非接触型ICカードの機能およびリーダライタの機能の送信または受信に用いられるループアンテナにおいて、第1の巻き数の給電素子が所定の形状で巻かれ、第2の巻き数の無給電素子が前記形状で巻かれ、前記給電素子の内側または外側に設けられる。
以上のように、本発明の一側面によれば、通信感度をより向上させることができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面(第1の側面)の情報処理装置(例えば、図3の携帯端末装置11)は、所定の形状で巻かれている第1の巻き数(例えば、3ターン)の給電素子(例えば、図8の直線部511乃至5113)と、給電素子の内側または外側に設けられ、形状で巻かれている第2の巻き数(例えば、1ターン)の無給電素子(例えば、図8の直線部5114乃至5118)とからなるループアンテナを備える。
給電素子の一端(例えば、図8の直線部5113の端)と無給電素子の一端(例えば、図8の直線部5114の端)とが接続されるようにすることができる。
無給電素子の両端(例えば、図8の直線部5114の端と、図8の直線部5118の端)が開放されるようにすることができる。
形状は、四角形であるようにすることができる。
本発明の一側面(第2の側面)のループアンテナ(例えば、図5のループアンテナ51)は、所定の形状で巻かれている第1の巻き数(例えば、3ターン)の給電素子(例えば、図8の直線部511乃至5113)と、給電素子の内側または外側に設けられ、形状で巻かれている第2の巻き数(例えば、1ターン)の無給電素子(例えば、図8の直線部5114乃至5118)とを備える。
給電素子の一端(例えば、図8の直線部5113の端)と無給電素子の一端(例えば、図8の直線部5114の端)とが接続されるようにすることができる。
無給電素子の両端(例えば、図8の直線部5114の端と、図8の直線部5118の端)が開放されるようにすることができる。
形状は、四角形であるようにすることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
はじめに、図3および図4を参照して、携帯型の機器に組み込まれた非接触型ICカードの動作である、カードモードおよびリーダライタモードのそれぞれについて説明する。
図3は、本発明を適用した携帯端末装置11にデータを読み書きする通信システムの一実施の形態の構成を示す図である。図3に示す通信システムにおいては、通信網13に、リーダライタ12およびサーバ14が接続される。また、携帯端末装置11とリーダライタ12とは、無線により通信を行う。すなわち、図3の通信システムは、携帯端末装置11がカードモードで動作している場合の構成を示している。
携帯端末装置11は、例えば、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、またはPDA(Personal Digital Assistance)などの非接触型ICカードを内蔵している携帯型の機器である。携帯端末装置11は、本発明の情報処理装置の一例である。
携帯端末装置11に内蔵された非接触型ICカードには、例えば、電子マネー、商品の購入ポイント、電車の前払い運賃若しくは定期乗車券、またはクレジットカードなどの情報が記憶されている。
リーダライタ12は、ユーザにより、携帯端末装置11が翳された場合、携帯端末装置11に内蔵された非接触型ICカードとの間で、無線通信による非接触でのデータの送受信を行う。例えば、リーダライタ12は、所定の周波数の磁界を発生させて、通信可能な位置にある非接触型ICカードを検出する。リーダライタ12は、通信可能となる非接触型ICカードを検出した場合、その検出した非接触型ICカードとの間で無線通信を行うことでコネクションを確立させる。その結果、携帯端末装置11に内蔵された非接触型ICカードは、リーダライタ12および専用の回線などからなる通信網13を介して、サーバ14と接続することになる。
サーバ14は、例えば、専用のサーバまたは汎用大型コンピュータ(いわゆるメインフレーム)などの、通信網13を介して、リーダライタ12から送信されてくる情報(データ)を集中的に管理する機器である。例えば、サーバ14は、非接触型ICカードが、リーダライタ12および通信網13を介して、接続してきた場合、所定の認証処理を行う。サーバ14は、所定の認証処理に成功した場合、非接触型ICカードに記憶されている情報を読み出したり、非接触型ICカードに記憶されている情報を書き換えるなどの所定の処理を行う。具体的には、商店の精算カウンタに、この通信システムを適用した場合、サーバ14は、非接触型ICカードに記憶されている電子マネーの残高を読み出し、購入した商品の金額を差し引いた残高に書き換える処理などを行う。
以上のようにして、携帯端末装置11はカードモードで動作する。次に、図4を参照して、携帯端末装置11がリーダライタモードで動作した場合について説明する。
図4は、本発明を適用した携帯端末装置11よって、他の非接触型ICカードにデータを読み書きする通信システムの一実施の形態の構成を示す図である。図3に示す場合と同様の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は適宜省略する。図4に示す通信システムにおいては、通信網23に、基地局22およびサーバ24が接続され、さらに、基地局22には、携帯端末装置11が接続される。また、携帯端末装置11とICカード21とは、無線により通信を行う。すなわち、図4の通信システムは、携帯端末装置11がリーダライタモードで動作している場合の構成を示している。
携帯端末装置11は、上述したICカード機能以外に、リーダライタ機能も備えており、ユーザにより、ICカード21が翳された場合、ICカード21との間で、無線通信による非接触でのデータの送受信を行う。例えば、携帯端末装置11は、所定の周波数の磁界を発生させて、通信可能な位置にあるICカード21を検出する。携帯端末装置11は、通信可能なICカード21を検出した場合、そのICカード21との間で無線通信を行うことでコネクションを確立させる。その結果、ICカード21は、携帯端末装置11、基地局22、および通信網23を介して、サーバ24と接続することになる。
サーバ24は、例えば、専用のサーバなどの、基地局22および通信網23を介して、携帯端末装置11から送信されてくる情報(データ)を集中的に管理する機器である。例えば、サーバ24は、ICカード21が、携帯端末装置11、基地局22、および通信網23を介して、接続してきた場合、所定の認証処理を行う。サーバ24は、所定の認証処理に成功した場合、ICカード21に記憶されている情報を読み出したり、ICカード21に記憶されている情報を書き換えるなどの所定の処理を行う。
ところで、携帯端末装置11は、例えば、携帯電話機である場合、通話に関する処理を行う通話処理部(図示せず)と、ICカードおよびリーダライタのそれぞれの機能に関する所定の処理を行う、後述するICカード処理部31とを含むようにして構成される。
以下、図5乃至図15を参照して、携帯端末装置11のICカード処理部31について説明する。
図5は、本発明の携帯端末装置11のICカード処理部31の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
ICカード処理部31は、カードモードで動作した場合、リーダライタ12と無線通信をするための所定の処理を行い、リーダライタモードで動作した場合、ICカード21と無線通信をするための所定の処理を行う。
ICカード処理部31は、フロントエンド回路41、CPU42、および記憶部43を含むように構成される。
フロントエンド回路41は、CPU42の制御の基に、例えば、リーダライタ12またはICカード21などの他の機器から送信されてくる変調波(信号)を受信し、受信した変調波に所定の処理を施し、これにより得られた受信データをCPU42に供給する。また、フロントエンド回路41は、CPU42の制御の基に、CPU42から供給された送信データに所定の処理を施し、これにより得られた変調波(信号)を、例えば、リーダライタ12またはICカード21などの他の機器に送信する。
フロントエンド回路41は、スイッチング素子SW1、スイッチング素子SW2、キャパシタC3、キャパシタC4、ループアンテナ51、受信回路52、返信回路53、および送信回路54を含むように構成される。
スイッチング素子SW1は、例えば、MOS FET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などにより構成されている。スイッチング素子SW1は、CPU42から供給される制御信号(mode)に応じて、その入力が切り替えられる。すなわち、CPU42は、カードモードで動作する場合、スイッチング素子SW1の入力を返信回路53側に切り替えさせ、リーダライタモードで動作する場合、スイッチング素子SW1の入力を送信回路54側に切り替えさせる。
キャパシタC3の一端は、ループアンテナ51の一方の接続端であるLaに、その他端は、ループアンテナ51の他方の接続端であるLbに、それぞれ接続される。また、キャパシタC4の一端は、ループアンテナ51に接続され、その他端は送信回路54に接続される。
スイッチング素子SW2は、スイッチング素子SW1と同様に、例えば、MOS FETなどから構成され、CPU42から供給される制御信号(mode)に応じて、その入力が切り替えられる。すなわち、CPU42は、カードモードで動作する場合、スイッチング素子SW2をオンさせ(閉じさせ)、それに対して、リーダライタモードで動作する場合、スイッチング素子SW2をオフさせる(開放させる)。
ループアンテナ51は、例えば、銅またはアルミなどの導体からなり、2巻き以上の所定の巻き数(パターン)となるように形成される。また、ループアンテナ51は、誘導電磁界を情報(データ)の伝送媒体として利用することで(例えば電磁誘導方式によって)、例えば、リーダライタ12またはICカード21のそれぞれと無線により通信を行う。ループアンテナ51は、本発明のループアンテナの一例である。図中のインダクタンスL2は、ループアンテナ51のインダクタンス成分を示し、抵抗R2は、ループアンテナ51のレジスタンス成分を示す。ループアンテナ51は、直列接続したインダクタンスL2と抵抗R2からなる等価回路で表すことができる。
受信回路52は、カードモードとリーダライタモードとの両方のモードで兼用され、カードモードまたはリーダライタモードのいずれかのモードでデータを受信する場合、ループアンテナ51が受信した変調波に対して、例えば、所定の復調の処理などを施すことで、変調波を復調させる。受信回路52は、変調波を復調することで得られた受信データをCPU42に供給する。
返信回路53は、カードモードで動作する場合、CPU42から供給される送信データに対して、所定の変調の処理などを施すことで、送信データを変調させる。返信回路53は、送信データを変調することで得られた変調波をループアンテナ51に供給する。
送信回路54は、リーダライタモードで動作する場合、CPU42から供給される送信データに対して、所定の変調の処理などを施すことで、送信データを変調させる。送信回路54は、送信データを変調することで得られた変調波をループアンテナ51に供給する。
CPU42は、ICカード処理部31の各部を制御する。
また、CPU42は、フロントエンド回路41から供給される受信データを基に、所定の処理を行う。さらに、CPU42は、送信データをリーダライタ12またはICカード21のいずれかに送信させるための所定の処理を行い、所定の処理を施すことによって得られた送信データをフロントエンド回路41に供給する。
記憶部43は、例えば、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリなどから構成される不揮発性のメモリである。記憶部43は、CPU42の制御の基に、CPU42から供給されたデータを記憶するか、またはデータを読み出してCPU42に供給する。
以上のようにして構成されるフロントエンド回路41において、スイッチング素子SW1およびスイッチング素子SW2のそれぞれは、CPU42から、それぞれに供給される制御信号(mode)に応じて、スイッチング動作をする。
すなわち、ICカード処理部31がカードモードで動作する場合、CPU42は、制御信号(mode)によって、スイッチング素子SW1の入力を返信回路53側に切り替えさせ、さらに、スイッチング素子SW2の入力をオンさせることで、スイッチング素子SW2を閉じさせて、直列に接続されているインダクタンスL2および抵抗R2と、キャパシタC3と、キャパシタC4とが並列に接続された並列共振回路を構成させる。なお、この並列共振回路については後述する。
このとき、カードモードでデータを送信する場合、CPU42からの送信データは、スイッチング素子SW1を介して、返信回路53に供給される。返信回路53は、例えば、CPU42から供給される送信データに基づいて変調し、変調して生成された変調波をループアンテナ51に供給する。そして、ループアンテナ51は、返信回路53から供給される変調波(送信データ)を放射することで、無線通信により、その変調波をリーダライタ12に送信する。
また、カードモードでデータを受信する場合、ループアンテナ51は、無線通信により、リーダライタ12から送信されてきた変調波を受信し、受信した変調波を受信回路52に供給する。受信回路52は、ループアンテナ51から供給されてくる変調波を復調し、復調して生成された受信データをCPU42に供給する。
一方、ICカード処理部31がリーダライタモードで動作する場合、CPU42は、制御信号(mode)によって、スイッチング素子SW1の入力を送信回路54側に切り替えさせ、さらに、スイッチング素子SW2の入力をオフさせることで、スイッチング素子SW2を開放させて、インダクタンスL2および抵抗R2、これに並列のキャパシタC3、並びに、さらにこれらに直列に接続されたキャパシタC4からなる直列共振回路を構成させる。なお、この直列共振回路については後述する。
このとき、リーダライタモードでデータを送信する場合、CPU42からの送信データは、スイッチング素子SW1を介して、送信回路54に供給される。送信回路54は、例えば、CPU42から供給される送信データに基づいて変調し、変調して生成された変調波をループアンテナ51に供給する。そして、ループアンテナ51は、送信回路54から供給される変調波(送信データ)を放射することで、無線通信により、その変調波をICカード21に送信する。
また、リーダライタモードでデータを受信する場合、ループアンテナ51は、無線通信により、ICカード21から送信されてきた変調波を受信し、受信した変調波を受信回路52に供給する。受信回路52は、ループアンテナ51から供給されてくる変調波を復調し、復調して生成された受信データをCPU42に供給する。
以上のようにして、ICカード処理部31は、カードモードまたはリーダライタモードのそれぞれのモードにおいて動作をする。
ところで、ループアンテナ51であるが、上述したように、モードによってより良い通信感度となる巻き数が異なる。すなわち、非接触型ICカードのループアンテナ51においては、カードモードで動作している場合、そのループアンテナ51の巻き数の多い方が通信感度を向上させられ(電流を効率よく流せ)、それに対して、リーダライタモードで動作している場合、そのループアンテナ51の巻き数の少ない方が通信感度を向上させられる(電流を効率よく流せる)。以下、図6乃至図15を参照して、カードモードとリーダライタモードのそれぞれにおける、ループアンテナ51の巻き数について説明する。
まず、図6乃至図9を参照して、ループアンテナ51の巻き数(ターン数)の一例として、4つのパターンについて説明する。図6は、ループアンテナ51の巻き数を4ターンとした場合(以下、パターン1とも称する)の例を示す図である。
図6で示される例において、ループアンテナ51は、直線部511乃至5117を有しており、時計回りに、外周側の直線部511から直線部515の途中までの長方形状の1巻きが1ターン目となり、次に、その内側の1ターン目に続く、直線部515の途中から直線部519の途中までの長方形状の1巻きが2ターン目となる。また、その内側の2ターン目に続く、直線部519の途中から直線部5113の途中までの長方形状の1巻きが3ターン目となり、さらにその内側の3ターン目に続く、直線部5113の途中から直線部5117までの長方形状の1巻きが4ターン目となる。またループアンテナ51の2つの端、すなわち、直線部511の一端および直線部5117の一端のそれぞれは、図5の端子Laと端子Lbのそれぞれに接続される。
次に、図7を参照して、ループアンテナ51の巻き数を4ターンとし、3ターン目の途中から端子Lbに接続させた場合(以下、パターン2とも称する)について説明する。
図7で示される例において、ループアンテナ51は、直線部511乃至5117を有し、それらの直線部が、図6のループアンテナ51と同様に4ターンしているが、図7のループアンテナ51においては、ループアンテナ51の2つの端、すなわち、直線部511の一端および直線部5117の一端のうち、直線部511の一端は、端子Laに接続されるが、一方の直線部5117の一端は、開放されている(オープンしている)。すなわち、端子Lbには、直線部5117の一端ではなく、3ターン目である直線部5113の途中からのアンテナ線が接続される。
次に、図8を参照して、ループアンテナ51の巻き数を3ターンとし、その内側にオープンした1ターンのアンテナ線を設けた場合(以下、パターン3とも称する)について説明する。
図8で示される例において、ループアンテナ51は、直線部511乃至5118を有しており、時計回りに、外周側の直線部511から直線部515の途中までの長方形状の1巻きが1ターン目となり、次に、その内側の1ターン目に続く、直線部515の途中から直線部519の途中までの長方形状の1巻きが2ターン目となり、さらに、その内側の2ターン目に続く、直線部519の途中から直線部5113の途中までの長方形状の1巻きが3ターン目となる。また、ループアンテナ51の2つの端、すなわち、直線部511の一端および直線部5113の一端のそれぞれは、端子Laと端子Lbのそれぞれに接続される。さらに、直線部511乃至5113の内側には、直線部5114から5118までの長方形状の1ターンの開放された(オープンしている)アンテナ線が設けられている。
次に、図9を参照して、ループアンテナ51の巻き数を3ターンとした場合(以下、パターン4とも称する)について説明する。
図9で示される例において、ループアンテナ51は、直線部511乃至5113を有し、それらの直線部が、図8のループアンテナ51と同様に3ターンし、ループアンテナ51の2つの端、すなわち、直線部511の一端および直線部5113の一端のそれぞれは、端子Laと端子Lbのそれぞれに接続されるが、図9のループアンテナ51においては、オープンしているアンテナ線は設けられていない。
以下、図6乃至図9を参照して説明した、4つのパターン(パターン1乃至パターン4)のループアンテナ51を、図5のフロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、フロントエンド回路41がカードモードで動作するときと、リーダライタモードで動作するときの詳細について説明する。
まず、図10乃至図12を参照して、フロントエンド回路41がカードモードで動作する場合について説明する。図10は、フロントエンド回路41がカードモードで動作している場合における回路図である。
すなわち、図10で示される回路図は、図5のフロントエンド回路41のうち、フロントエンド回路41がカードモードで動作する場合に必要となる部分の模式的な等価回路の例を示している。また、図中右側には、フロントエンド回路41がカードモードで動作しているので、リーダライタ12のアンテナが表現されている。なお、図5に示す場合と同様の部分には、同様の符号が付してあり、その説明は(適宜)省略する。
上述したように、フロントエンド回路41は、カードモードで動作する場合、スイッチング素子SW1の入力を返信回路53側に切り替え、さらに、スイッチング素子SW2の入力をオンさせることで、図10で示すように、インダクタンスL2、抵抗R2、およびキャパシタC3からなる並列共振回路として考えることができる。
すなわち、図10のフロントエンド回路41は、カードモードで動作する場合、図10で示すように、キャパシタC3をループアンテナ51(インダクタンスL2)に対して、並列に接続させて並列共振回路としたとき、リーダライタ12との間で効率よく通信することが可能となる。このとき、共振周波数f0は、式(1)により算出される。
f0 = 1/(2π×√(L2×C3))・・・(1)
また、このときのインピーダンスZは、式(2)により算出される。
Z = 1/(1/(R2+jωL2)+(jωC3))・・・(2)
ここで、R2が小さい場合、式(2)で表されるインピーダンスZは、Z≒∞となり、すなわち、インピーダンスZのピークで受信電圧Vrが最大となる。
図10のインダクタンスL2とキャパシタC3とからなる並列共振回路の共振周波数を、図11のグラフに示すように、共振周波数f0(例えば13.56(MHz))に設定した場合、その通信感度特性は、曲線Aで示すようになる。すなわち、図11においては、縦軸はインピーダンスZ(Ω)を示し、インピーダンスZ(縦軸)の値が大きいほど通信感度がよくなる。また、横軸は周波数f(MHz)を示し、横軸の値が大きいほど周波数が高くなる。なお、縦軸および横軸のそれぞれは、インピーダンスZのピーク値が分かればよく、そのため、具体的な軸の値は省略されている。
曲線Aにおいては、周波数が共振周波数f0となる場合に、インピーダンスZの値が最も大きくなり、そのときの通信感度(受信電圧Vr(フロントエンド回路41がリーダライタ12から受信する電圧の大きさ))が最もよくなる。すなわち、フロントエンド回路41は、カードモードで動作する場合、受信電圧Vrを高くするために、インピーダンスZを高くする必要がある。
図12は、パターン1乃至パターン4のループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、実測した受信電圧Vrと距離dとの関係を示すグラフである。
図12で示される例において、縦軸はリーダライタ12から受信する受信電圧Vrを示し、縦軸の値が大きいほどリーダライタ12から高い電圧を受信することができる。また、横軸はリーダライタ12との距離dを示し、横軸の値が大きいほどリーダライタ12からの距離が離れることになる。また、縦軸および横軸のそれぞれは、曲線B1と曲線B2とを比較することができればよく、そのため、具体的な軸の値は省略されている。
図12で示される例において、曲線B1は、パターン1乃至パターン3で示したループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、受信電圧Vrと距離dとの関係を示す曲線である。
具体的には、曲線B1は、図6乃至図8で示すように、巻き数を4ターンとするか、ループアンテナ51の巻き数を4ターンとし、3ターン目の途中から端子Lbに接続させるか、または巻き数を3ターンとし、その内側にオープンした1ターンのアンテナ線を設けるかのいずれかの形状のループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、受信電圧Vrと距離dとの関係を示す曲線となる。
また、曲線B2は、パターン4で示したループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、受信電圧Vrと距離dとの関係を示す曲線である。
具体的には、曲線B2は、図9で示すように、巻き数が3ターンである形状のループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、受信電圧Vrと距離dとの関係を示す曲線となる。
すなわち、上述したように、カードモードで動作する場合、巻き数の多いループアンテナ方が、通信感度がよいので、パターン4と比較して巻き数の多いパターン1が、受信電圧Vrが高い方の曲線である曲線B1となり、パターン1と比較して巻き数の少ないパターン4が、受信電圧Vrが低い方の曲線である曲線B2となる。そして、パターン2およびパターン3のそれぞれも、受信電圧Vrが高い方の曲線である曲線B1となる。
このように、パターン1乃至パターン3のループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合、パターン4のループアンテナ51を設けた場合よりも、リーダライタ12から受信する受信電圧Vrが高くなり、すなわち、通信感度がよくなる。このことは、本発明の実験により確認されている。
次に、図13乃至図15を参照して、フロントエンド回路41がリーダライタモードで動作する場合について説明する。図13は、フロントエンド回路41がリーダライタモードで動作している場合における回路図である。
すなわち、図13で示される回路図は、図5のフロントエンド回路41のうち、フロントエンド回路41がリーダライタモードで動作する場合に必要となる部分の模式的な等価回路の例を示している。また、図中右側には、フロントエンド回路41がリーダライタモードで動作しているので、ICカード21のループアンテナが表現されている。なお、図5に示す場合と同様の部分には、同様の符号が付してあり、その説明は(適宜)省略する。
上述したように、フロントエンド回路41は、リーダライタモードで動作する場合、スイッチング素子SW1の入力を送信回路54側に切り替え、さらに、スイッチング素子SW2の入力をオフさせることで、図10で示すように、インダクタンスL2、抵抗R2、およびキャパシタC4からなる直列共振回路として考えることができる。
すなわち、図13のフロントエンド回路41は、リーダライタモードで動作する場合、図13で示すように、キャパシタC4とループアンテナ51(インダクタンスL2)とを、直列に接続させて直列共振回路としたとき、ICカード21との間で効率よく通信することが可能となる。このとき、共振周波数f0は、式(3)により算出される。
f0 = 1/(2π×√(L2×C4))・・・(3)
また、このときのインピーダンスZは、式(4)により算出される。
Z = R2+(jωL2)+(1/(jωC4))・・・(4)
ここで、共振周波数f0においては、L2とC4とのインピーダンスはお互いに打ち消されるので、Z = R2となり、R2が小さい場合はループアンテナに効率よく電流を流すことができるので、発生磁界は最大となる。
図13のインダクタンスL2とキャパシタC4とからなる直列共振回路の共振周波数を、図14のグラフに示すように、共振周波数f0(例えば13.56(MHz))に設定した場合、その通信感度特性は、曲線Cで示すようになる。すなわち、図14においては、縦軸はインピーダンスZ(Ω)を示し、インピーダンスZ(縦軸)の値が小さいほど通信感度がよくなる。また、横軸は周波数f(MHz)を示し、横軸の値が大きいほど周波数が高くなる。なお、縦軸および横軸のそれぞれは、インピーダンスZのボトム値が分かればよく、そのため、具体的な軸の値は省略されている。
曲線Cにおいては、周波数が共振周波数f0となる場合に、インピーダンスZの値が最も小さくなり、そのときの通信感度(受信電圧Vt(ICカード21がフロントエンド回路41から受信する電圧の大きさ))が最もよくなる。すなわち、フロントエンド回路41は、リーダライタモードで動作する場合、受信電圧Vtを高くするために、インピーダンスZを低くする必要がある。
図15は、パターン1乃至パターン4のループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、受信電圧Vtと距離dとの関係を示すグラフである。
図15で示される例において、縦軸はICカード21が受信する受信電圧Vtを示し、縦軸の値が大きいほどICカード21に高い電圧を受信させることができる。また、横軸はICカード21との距離dを示し、横軸の値が大きいほどICカード21との距離が離れることになる。また、縦軸および横軸のそれぞれは、曲線D1と曲線D2とを比較することができればよく、そのため、具体的な軸の値は省略されている。
図15で示される例において、曲線D1は、パターン2乃至パターン4で示したループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、実測した受信電圧Vtと距離dとの関係を示す曲線である。
具体的には、曲線D1は、図7乃至図9で示すように、ループアンテナ51の巻き数を4ターンとし、3ターン目の途中から端子Lbに接続させるか、巻き数を3ターンとし、その内側にオープンした1ターンのアンテナ線を設けるか、または巻き数を3ターンとするかのいずれかの形状のループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、受信電圧Vtと距離dとの関係を示す曲線となる。
また、曲線D2は、パターン1で示したループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、受信電圧Vtと距離dとの関係を示す曲線である。
具体的には、曲線D2は、図6で示すように、巻き数が4ターンである形状のループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合における、受信電圧Vtと距離dとの関係を示す曲線となる。
すなわち、上述したように、リーダライタモードで動作する場合、巻き数の少ないループアンテナの方が、通信感度がよいので、パターン1と比較して巻き数の少ないパターン4が、受信電圧Vtが高い方の曲線である曲線D1となり、パターン4と比較して巻き数の多いパターン1が、受信電圧Vtが低い方の曲線である曲線D2となる。そして、パターン2およびパターン3のそれぞれも、受信電圧Vtが高い方の曲線である曲線D1となる。
このように、パターン2乃至パターン4のループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合、パターン1のループアンテナ51を設けた場合よりも、ICカード21が受信する受信電圧Vtが高くなり、すなわち、通信感度がよくなる。このことは、本発明の実験により確認されている。
したがって、フロントエンド回路41は、パターン2およびパターン3のループアンテナ51を、フロントエンド回路41のループアンテナ51として設けた場合、カードモードで動作したとき、図12において曲線B1となるので、受信電圧Vrが高くなり、リーダライタモードで動作したとき、図15において曲線D1となるので、受信電圧Vtが高くなる。
すなわち、パターン1およびパターン4のように、ループアンテナ51を所定の巻き数(例えば、3ターンや4ターンなど)とするのではなく、パターン2およびパターン3のように、所定のターンの途中から端子Lbに接続させたり、所定の巻き数のループアンテナ51の内側に、オープンした1ターンのアンテナ線を設けたりすることで(すなわち、ダミーのアンテナ線を設けることで)、カードモードとリーダライタモードの両方のモードにおいて、通信感度を向上させることができる。
以上のように、本発明によれば、非接触型ICカードを内蔵している携帯端末装置11は、カードモードとリーダライタモードの両方のモードにおいて、通信感度をより向上させることができる。
また、本発明によれば、フロントエンド回路41は、ループアンテナ51を、カードモード用とリーダライタモード用に分ける必要がなく、1つのループアンテナ(パターン2およびパターン3のループアンテナ51のいずれか)により構成するようにすればよいので、ループアンテナの干渉などの影響を考慮せずに容易に設計できるとともに、ループアンテナの数が減るので、その部品や回路などを減らすことで、コストを削減することもできる。
なお、本発明におけるループアンテナ51の巻き数は、上述した、パターン2(図7)およびパターン3(図8)で示した、3ターンや4ターン以外であってもよい。例えば、パターン2のループアンテナ51の巻き数を増やして、ループアンテナ51の巻き数を6ターンとし、5ターン目の途中から端子Lbに接続させるようにしてもよい。また、例えば、パターン3のループアンテナ51の巻き数を増やして、ループアンテナ51の巻き数を5ターンとし、その内側にオープンした1ターンのアンテナ線を設けるようにしてもよい。さらに、例えば、パターン2のループアンテナ51の巻き数が4ターンである場合、2ターン目の途中から端子Lbに接続させるようにしてもよいし、パターン3のループアンテナ51の巻き数が3ターンである場合、その内側にオープンした2ターンのアンテナ線を設けるようにするなど、ダミーとなるアンテナ線の巻き数を変えることも可能である。
また、上述した例においては、ダミーとなるアンテナ線を内側に設けるとして説明したが、本発明においては、ダミーとなるアンテナ線を外側に設けるようにしてもよい。例えば、パターン3のループアンテナ51の巻き数が3ターンである場合、その外側にオープンした1ターンのアンテナ線を設けるようにしてもよい。
さらに、上述した例においては、ループアンテナ51の形状として、長方形状を一例にして説明したが、本発明はそれに限らず、例えば、円形、正方形、楕円形、または多角形など、2巻き以上に巻くことが可能である形状であればよい。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
カードモードで動作する、従来の非接触型ICカードのフロントエンド回路の構成例を示すブロック図である。 リーダライタモードで動作する、従来の非接触型ICカードのフロントエンド回路の構成例を示すブロック図である。 本発明を適用した携帯端末装置にデータを読み書きする通信システムの一実施の形態の構成を示す図である。 本発明を適用した携帯端末装置よって、外部の非接触型ICカードにデータを読み書きする通信システムの一実施の形態の構成を示す図である。 本発明の携帯端末装置のICカード処理部の一実施の形態の構成を示すブロック図である。 ループアンテナの巻き数を4ターンとした場合の例を示す図である。 ループアンテナの巻き数を4ターンとし、3ターン目の途中から端子に接続させた場合の例を示す図である。 ループアンテナの巻き数を3ターンとし、その内側にオープンした1ターンのアンテナ線を設けた場合の例を示す図である。 ループアンテナの巻き数を3ターンとした場合の例を示す図である。 フロントエンド回路がカードモードで動作している場合における回路図である。 並列共振回路の共振周波数とインピーダンスとの関係を示すグラフである。 パターン1乃至パターン4のループアンテナをフロントエンド回路に設けた場合における、実測した受信電圧と距離との関係を示すグラフである。 フロントエンド回路がリーダライタモードで動作している場合における回路図である。 直列共振回路の共振周波数とインピーダンスとの関係を示すグラフである。 パターン1乃至パターン4のループアンテナをフロントエンド回路に設けた場合における、実測した受信電圧と距離との関係を示すグラフである。
符号の説明
11 携帯端末装置, 31 ICカード処理部, 41 フロントエンド回路, 42 CPU, 43 記憶部, 51 ループアンテナ, 511,512,513,514,515,516,517,518,519,5110,5111,5112,5113,5114,5115,5116,5117,5118 直線部, 52 受信回路, 53 返信回路, 54 送信回路, SW1,SW2 スイッチング素子, C3,C4 キャパシタ, R2 抵抗, L2 インダクタンス

Claims (8)

  1. 非接触型ICカードの機能およびリーダライタの機能の送信または受信に用いられる情報処理装置において、
    所定の形状で巻かれている第1の巻き数の給電素子と、前記給電素子の内側または外側に設けられ、前記形状で巻かれている第2の巻き数の無給電素子とからなるループアンテナ
    を備える情報処理装置。
  2. 前記給電素子の一端と前記無給電素子の一端とが接続されている
    請求項1の情報処理装置。
  3. 前記無給電素子の両端が開放されている
    請求項1の情報処理装置。
  4. 前記形状は、四角形である
    請求項1の情報処理装置。
  5. 非接触型ICカードの機能およびリーダライタの機能の送信または受信に用いられるループアンテナであって、
    所定の形状で巻かれている第1の巻き数の給電素子と、
    前記給電素子の内側または外側に設けられ、前記形状で巻かれている第2の巻き数の無給電素子と
    を備えるループアンテナ。
  6. 前記給電素子の一端と前記無給電素子の一端とが接続されている
    請求項5のループアンテナ。
  7. 前記無給電素子の両端が開放されている
    請求項5のループアンテナ。
  8. 前記形状は、四角形である
    請求項5のループアンテナ。
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