JP2005032885A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体素子または配線基板の何れか一方に形成されたはんだバンプを、他方に形成された対向電極に、その融点直下の温度において熱圧着して仮接合した状態で、半導体素子と配線基板との間にアンダ−フィル樹脂を充填し、はんだバンプの融点ないしそれより高い温度に加熱してはんだバンプを溶融すると共に、アンダ−フィル樹脂を硬化させる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法およびそれによって製造された半導体装置に係り、特に半導体素子を配線基板にいわゆる金属バンプを介して接合して成る半導体装置の製造において、金属バンプの配置の高密度化を可能とする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の高密度実装に対する要求が際限なく強まりつつあり、半導体素子を配線基板に実装する方法としてベアチップ方式が重要視されている。ベアチップ実装方式における電気的外部接続構造からみると、ワイヤボンディング法を用いるフェイスアップ実装から、はんだバンプを用いるフリップチップ接合等によるフェイスダウン実装へと変化しつつある。
【0003】
はんだバンプを用いるフリップチップ接合では、半導体素子の表面の電極上にはんだバンプを形成する。このはんだバンプ形成方法として、次の方法がある。
イ)蒸着法により所望の金属を、目的の回路パターンとなるようにメタルマスクを介して、ダミーのウエハに堆積したのち、半導体素子チップを形成してあるウエハに位置合わせして転写し、さらにフラックスを塗布したのちウエットバック(溶融して液状に)する。
ロ)半導体素子チップを形成してあるウエハにレジストマスクを形成し、マスクの開口内に表出する電極上に、電解めっきにより、所望の組成および膜厚を有するはんだ金属層を形成し、フラックスを塗布したのちウエットバックする。
ハ)半導体素子チップを形成してあるウエハに、電極を表出する開口を有する耐熱性絶縁膜から成るマスクを形成し、フラックス成分を混合したはんだペーストを、スキージ等により、マスクの開口内に充填したのち加熱・溶融し、さらに絶縁膜を除去したのち、ウエットバックする。(例えば、特許文献1参照)
【0004】
【特許文献1】
特開2000−277552号公報(第3−4頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上記の方法のいずれかを用いて、数100μmオ−ダ−(例えば200μm)の配列ピッチのはんだバンプの形成が行われてきたが、配列ピッチは、今後ますます縮小する傾向にあり、100μm以下、例えば50μmが要求されるようになりつつある。これに伴ってバンプ径も小さくなる。
【0006】
バンプ径が50μm以下となると通常のウエットバック後におけるはんだバンプは球体の形状となる。この例を、図1を参照して説明する。
図1(a)に示すように、パッド電極14が形成されている半導体素子10の表面に、図1(b)に示すように、例えば感光性ドライフィルム40を貼り付けたのち、図1(c)に示すように、ガラスマスク100を用いて露光を行い、 図1(d)に示すように、パッド電極14を表出する開口を有するレジストマスク42を形成する。なお、符号12は例えばSiO2から成る絶縁膜である。次いで、図1(e)に示すように、パッド電極14上に、例えば電解めっきによりはんだ層16’を形成したのち、ウエットバックする。その結果、はんだ層は、図1(f)に示すように、球状のはんだバンプ16になる。次いで、レジストマスク42を除去して、図1(g)に示す構造の半導体素子10を得る。
【0007】
このようなはんだバンプが直径50μm程度以下の球状になると、球体認識度の測定誤差が大きくなる。その結果、バンプの高さの測定誤差が増大し、また位置合わせ精度が低下し、その結果、位置ずれ等に起因する接合不良を生じやすくなる。
また、バンプの高さが減少すると、バンプを介して接合された半導体素子と配線基板間の熱膨張率の差に起因する歪みを緩和する能力が低下し、長時間の温度サイクル試験における接合部の信頼性保証に懸念が生じる。このことは、バンプが縮小するほど、従来のようなはんだバンプが球体形状になるようなウエットバック方法は好ましくないことを意味する。
【0008】
また、上記ハ)項のはんだバンプ形成方法は、低コスト化の点からは有力である。しかし、はんだバンプの配列ピッチが50μm以下に微細になると、はんだ金属粉末の粒度分布や形状のバラツキがバンプ間における体積のバラツキを生じる結果、バンプの寸法精度に影響し、高さのバラツキに起因する接合の信頼性の低下が懸念される問題がある。
【0009】
さらに、電子部品の高密度実装に伴って考慮すべき他の問題として、Low−k(すなわち低誘電率)膜の採用がある。電子部品の高密度実装にとって、電極の狭ピッチ化および多層配線化が必須であるが、これには層間絶縁膜としてLow−kの絶縁膜が用いられる。現在、Low−kの絶縁膜として、多孔質の有機または無機の膜が提案されている。このような多孔質の層間絶縁膜は機械的強度が低く、この上に形成された電極に、例えばスタックワイヤボンディング時における超音波ボンダの荷重を印加すると、層間絶縁膜が潰れて破損するおそれがある。従ってこのような層間絶縁膜を使用して成る半導体素子を配線基板にバンプ接合する際にも、できるだけ小さい荷重を印加するだけで接合できるようにすることが必要である。
【0010】
フリップチップ実装において、半導体素子とこれを搭載した配線基板との間の熱膨張特性の差に起因する応力を緩和するために、半導体素子と配線基板との間の隙間に熱膨張特性を調節された樹脂を充填(アンダ−フィル)することが行われている。この場合、半導体素子を配線基板にバンプ接合する前に、例えば配線基板の対向電極が形成されている面にアンダ−フィル樹脂を供給しておき、その後に例えば半導体素子をバンプ接合する方法がある。
【0011】
例えば図2(a)に示すように、電極4bが形成されている配線基板5の表面には、流動性の樹脂層6が塗布されている。これに対してバンプ4aが形成されている半導体チップ1を配置し、図2(b)に示すように、バンプ4aが樹脂層6中に侵入して電極4bと接触するように半導体チップ1と配線基板5を接近させ、加熱してバンプ4aと電極4bとを溶融接合させると共に樹脂層6に架橋反応を起させ硬化させる。
【0012】
この方法は、半導体素子と配線基板間の隙間が狭くなるほど、バンプ数が多くその配列ピッチが稠密になるほど、半導体素子と配線基板とを接合した状態でアンダ−フィル樹脂を充填することに対する困難性を解決する方法として有効である。しかしながら、樹脂層6には、硬化後の熱膨張率を調節するための有機または無機物質の粒子から成るフィラ−8が分散・混合されている。その結果、フィラ−8がバンプ4aと電極4b間に介在することになり、これらの接合や電気的接続が損なわれる。この問題は、バンプが微細化するほど影響を受けやすい。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を総合的に解決する技術を提供することを目的とし、特に、Low−k絶縁膜を損傷しない程度の力で半導体素子と配線基板とを接合可能な方法を提供することを目的とする。また本発明は、アンダ−フィル樹脂中のフィラ−にかかわらず、バンプ接合された半導体素子と配線基板間の電気的接続を確保可能な方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、半導体素子を配線基板にフェイスダウン接合する工程における加熱温度の低減および半導体素子に比べて大きな熱膨張係数を有する配線基板の温度上昇を抑制に有効な方法を提供することを目的とする。
【0014】
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とする。すなわち、本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体素子および配線基板の少なくとも一方に形成された金属バンプを、他方に形成された対向電極に、金属バンプの融点直下近傍の温度において熱圧着することにより接合することを特徴とする。また本発明に係る半導体装置の製造方法は、金属バンプと対向電極が熱圧着により接合された半導体素子と配線基板との間に熱硬化性樹脂を充填したのち、融点より高い温度を印加して金属バンプを対向電極に溶融接合すると共に熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする。さらに本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体素子を搭載する配線基板には高さの高い金属バンプを形成し、半導体素子には対向電極としてパッド電極のままとするかまたはその上に高さの低い金属バンプを形成することを特徴とする。
【0015】
上記につき若干詳細に説明する。先ず、本発明においては、はんだバンプを、対向電極と接触させた状態で、その融点より10℃〜20℃程度低い温度に加熱する。この温度では、はんだバンプのヤング率は、室温時における値より大幅に低下する。例えば融点が138℃の錫−ビスマス合金はんだの場合、128℃におけるヤング率は室温時の約1/3である。その結果、低荷重ではんだバンプを対向電極に熱圧着できる。
【0016】
この状態でもある程度の機械的強度と電気的接続が得られているが、半導体素子と配線基板との間に、熱硬化性のアンダ−フィル樹脂を充填し、全体をはんだバンプの融点以上の、例えば30℃高い温度に加熱する。これにより、はんだバンプを溶融して対向電極と十分な電気的および機械的な接合を達成すると共に、アンダ−フィル樹脂を硬化させ、十分な補強強度を得る。
【0017】
本発明によれば、半導体素子のパッド電極上にはんだ層を形成するために用いたレジストマスクを除去する前にはんだ層のウエットバックを行って金属バンプを形成するので、金属バンプは柱状に形成される。したがって、レジストマスクを除去後にウエットバックを行い、金属バンプが球状になった場合に比較して、金属バンプの高さは約2倍となる。その結果、微細ピッチでアスペクト比の大きな金属バンプを用いることが可能となる。
【0018】
また、金属バンプを対向電極に低荷重で熱圧着する。このことは、金属バンプのアスペクト比を大きくできることと相俟って、熱圧着時における押圧力によるLow−k絶縁膜の損傷を回避可能とする。
また、金属バンプが柱状かつアスペクト比を大きく形成され、かつ金属バンプが対向電極に熱圧着により仮接合された状態でアンダ−フィル樹脂を充填する。その結果、充填が迅速かつ容易に行えると共に、アンダ−フィル樹脂に混合するフィラ−が金属バンプと対向電極との電気的および機械的接合に影響せず、アンダ−フィル樹脂の熱的その他の性質の調整が容易に行える利点がある。
【0019】
本発明おいては、半導体素子を搭載する配線基板に高さの高い金属バンプを形成し、半導体素子にはこれに比べて高さの低い金属バンプを形成するか単にパッド電極のみを対向電極とすることを含む。これにより、半導体素子の対向電極と配線基板の金属バンプとの熱圧着における熱伝導パスは、対向電極と金属バンプの接合面を基準として、半導体基板側の方が短く、配線基板側の方が長い。
【0020】
通常、半導体素子側からボンディングツ−ルにより加熱が行われるが、金属バンプの高さを上記のような関係に設定することにより、半導体素子側の金属パッドにおける温度降下が小さく、配線基板側の金属パッドにおける温度降下の方が大きくなる。その結果、接合面を所定温度に加熱するためのボンディングツ−ルの設定温度を低くできる。また配線基板の温度上昇が小さくなり、配線基板の熱膨張に起因する熱応力の発生を抑制できる。これらにより、接合の信頼性を向上可能となる。
【0021】
本発明においては金属バンプとして、錫、銀、ビスマス、インジウム、銅、アンチモン、金、亜鉛のうちの少なくとも1種類から成るはんだバンプを用いる。特に、半導体素子上の金属バンプとして、インジウムを含み、錫、銀、ビスマスおよび亜鉛の少なくとも一種を第二成分として含むはんだバンプを用いることにより、接合温度および接合温度におけるはんだバンプのヤング率を低減可能となり、低荷重下における接合の実現および接合の信頼性向上が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の第一実施形態による半導体装置の製造方法について図3および図4を参照して説明する。
図3(a)に示すように、例えばパッド電極34が形成された半導体素子30の表面に、図3(b)に示すように、例えば感光性ドライフィルム40を貼り付け、図3(c)に示すように、ガラスマスク100を通して紫外線を照射し、感光性ドライフィルム40に所定パターンを露光する。これを現像して、図3(d)に示すように、パッド電極34を表出する開口を有するレジストマスク42を形成する。なお、符号32は、例えばSiO2から成る絶縁膜である。
【0023】
次いで、図3(e)に示すように、レジストマスク42の開口内に表出するパッド電極34上にはんだ層36’ を形成する。はんだ層36’の形成は、電解めっき法または蒸着法を用いて行うことができるが、前者の方がコスト的に有利である。図3(e)では、はんだ層36’はレジストマスク42より高くなる厚さに形成されている。はんだ層36’の厚さをこのように設定することは必須ではないが、前述のように、半導体素子30とこれを搭載する配線基板(図示省略)との間の熱膨張率差に起因する応力を緩和する目的で、できるだけ高さの高い金属バンプを形成するために望ましい。しかし、あまり高くしようとすると、レジストマスク42上ではんだ層36’が横方向に広がり、隣接するはんだ層36’といわゆるブリッジが形成されてしまう。したがって、ブリッジを形成する直前の厚さが限度であることは言うまでもない。
【0024】
なお、はんだ層36’を構成する金属成分として、錫、銀、ビスマス、インジウム、銅、アンチモン、金、亜鉛のうちの少なくとも1種類から成るように選ぶ。はんだ層36’を構成する金属成分として、インジウムを必須成分として含み、錫、銀、ビスマス、亜鉛のうちの少なくとも1種類を第二成分として含むように選ぶこともできる。これにより、後述する熱圧着工程における加熱温度および押圧力をより低く設定することができる。
【0025】
次いで、レジストマスク42を残したままの状態で、はんだ層36’をその融点以上の温度に加熱して溶融(ウエットバック)する。その結果、各はんだ層36’は溶融したときの表面張力により、図3(f)に示すように、頂上が平坦になる。次いで 、融点以下に冷却して固化したのち、レジストマスク42を除去する。その結果、図3(g)に示すように、所定ピッチで配列した所望の高さを有する自立したバンプ36が得られる。
【0026】
次に、上記のようにしてはんだバンプ36が形成された半導体素子30を、図4(h)に示すように、配線基板50に形成された対向電極(図示省略)と対向配置する。なお、配線基板50における対向電極は、例えば銅箔から成るパッド電極でもよく、また、このようなパッド電極上に形成されたバンプ電極でもよい。ただし、バンプ電極の場合、半導体素子30に形成されているはんだバンプ36よりも高い融点を有するものとすることが望ましい。
【0027】
次いで、図4(i)に示すように、半導体素子30のはんだバンプ36を配線基板50の対向電極(図示省略)と接触させた状態で、全体または少なくともはんだバンプ36を、はんだバンプ36の融点より10℃ないし20℃程度低い温度に加熱すると共に、はんだバンプ36に変形を生じない程度の荷重を印加して、はんだバンプ36を対向電極に熱圧着する。
【0028】
次いで、図4(j)に示すように、上記熱圧着時の加熱温度ないしそれ以下の、例えば室温において、半導体素子30と配線基板50との間にアンダ−フィル樹脂60を、例えば周知のポッティング等の方法で充填したのち、全体をはんだバンプ36の融点ないし、例えばそれより30℃程度高い温度に加熱する。これにより、はんだバンプ36は溶融して対向電極と十分な接合状態になり、アンダ−フィル樹脂60は硬化する。
【0029】
そののち、全体を室温に冷却する。この間に、各々のはんだバンプ36は、アンダ−フィル樹脂60内に閉じ込められた状態で溶融および固化するので、はんだバンプの変形や隣接するものどうしの間のブリッジが生じるおそれはない。
上記第一の実施形態においては、半導体素子30に柱状のはんだバンプ36を形成し、はんだバンプ36を配線基板50の対向電極(図示省略)に接合したが、逆に、配線基板に柱状のはんだバンプを形成し、これを半導体素子の対向電極に接合する第二の実施形態について次に述べる。
【0030】
図5(a)に示すように、例えばパッド電極54が形成された配線基板50の表面に、図5(b)に示すように、例えば感光性ドライフィルム40を貼り付け、図5(c)に示すように、ガラスマスク100を通して紫外線を照射し、感光性ドライフィルム40に所定パターンを露光する。これを現像して、図5(d)に示すように、パッド電極54を表出する開口を有するレジストマスク42を形成する。符号52は、例えばSiO2から成る絶縁膜である。
【0031】
次いで、図5(e)に示すように、レジストマスク42の開口内に表出するパッド電極54上にはんだ層56’ を形成する。はんだ層56’の形成は、電解めっき法または蒸着法を用いて行うことができる。図5(e)に示すように、はんだ層56’はレジストマスク42より高くなる厚さに形成するのが望ましい。ただし、レジストマスク42上ではんだ層56’がブリッジを形成しない程度の厚さであることは前記と同様である。本第二の実施形態におけるはんだ層56’を構成する金属成分として、錫、銀、ビスマス、インジウム、銅、アンチモン、金、亜鉛のうちの少なくとも1種類から成るように選ぶ。
【0032】
次いで、レジストマスク42を残したままの状態で、はんだ層56’をその融点以上の温度に加熱して溶融(ウエットバック)する。その結果、各はんだ層56’は溶融したときの表面張力により、図5(f)に示すように、頂上が平坦な柱状の形になる。
次いで 、図5(g)に示すように、融点以下に冷却して固化したのち、レジストマスク42を除去する。その結果、所定ピッチで配列した所望の高さを有する自立したバンプ56が得られる。
【0033】
一方、図6(h)に示すように、例えばパッド電極34が形成された半導体素子30の表面に、図6(i)に示すように、例えば感光性ドライフィルム40を貼り付け、図6(j)に示すように、ガラスマスク100を通して紫外線を照射し、感光性ドライフィルム40に所定パターンを露光する。これを現像して、図6(k)に示すように、パッド電極34を表出する開口を有するレジストマスク42を形成する。なお、この場合の感光性ドライフィルム40の厚さは、図5を参照して説明した工程におけるものと同じでもよい。また、符号32は、例えばSiO2から成る絶縁膜である。
【0034】
次いで、図6(l)に示すように、レジストマスク42の開口内に表出するパッド電極34上に所定の高さのはんだ層36’を形成する。同図(l)では、はんだ層36’はレジストマスク42の厚さより高さが低く形成されているが、はんだ層36’の高さと同程度の厚さの感光性ドライフィルム40を用いても差し支えない。はんだ層36’が、図5を参照して説明した工程により配線基板50に形成されるはんだバンプ56の高さに対して低い高さに形成されていることが必要である。
【0035】
なお、はんだ層36’を構成する金属成分として、錫、銀、ビスマス、インジウム、銅、アンチモン、金、亜鉛のうちの少なくとも1種類から成るように選ぶことができるが、インジウムを必須成分として含み、錫、銀、ビスマス、亜鉛のうちの少なくとも1種類を第二成分として含むように選ぶのが望ましい。これは、半導体素子30上に形成されるはんだバンプの融点が、図5を参照して説明した配線基板50に形成されるはんだバンプ56の融点より低いことが、後の熱圧着工程における加熱温度および押圧力の設定値および分布の点で望ましいからである。
【0036】
次いで、レジストマスク42を残したままの状態で、はんだ層36’をその融点以上の温度に加熱して溶融(ウエットバック)する。
次いで 、融点以下に冷却して固化したのち、レジストマスク42を除去する。その結果、図6(m)に示すように、所定ピッチで配列した所望の高さを有する自立したバンプ36が得られる。
【0037】
次に図7を参照して、上記のようにしてはんだバンプ36が形成された半導体素子30を、図7(n)に示すように、配線基板50に形成されたはんだバンプ56と対向配置する。
次いで、図7(o)に示すように、半導体素子30のはんだバンプ36を配線基板50のはんだバンプ56と接触させた状態で、半導体素子30の背面にボンディングツ−ル70を接触させ押圧する。これにより少なくともはんだバンプ36を、はんだバンプ36の融点より10℃ないし20℃程度低い温度に加熱すると共に、はんだバンプ36に変形を生じない程度の荷重を印加して、はんだバンプ36とはんだバンプ56とを熱圧着する。
【0038】
次いで、図7(p)に示すように、上記熱圧着時の加熱温度ないしそれ以下の、例えば室温において、半導体素子30と配線基板50との間にアンダ−フィル樹脂60を、例えば周知のポッティング等の方法で充填したのち、全体をはんだバンプ36の融点ないし、例えばそれより30℃程度高い温度に加熱する。これにより、少なくともはんだバンプ36は溶融し、はんだバンプ56と十分な接合状態になる。同時にアンダ−フィル樹脂60が硬化する。そののち、全体を室温に冷却する。この間においては、各々のはんだバンプ36は、アンダ−フィル樹脂60内に閉じ込められた状態で溶融および固化するので、はんだバンプの変形や隣接するはんだバンプどうしの間にブリッジが生じるおそれはない。
【0039】
前述のように、はんだ層36’の組成を上記のようにインジウムを必須成分とし、錫、銀、ビスマス、亜鉛のうちの少なくとも1種類を第二成分として含むように選択することにより、はんだバンプ36の融点および熱圧着時の加熱温度におけるヤング率を、配線基板50に形成されたはんだバンプ56のそれらよりも低くすることができる。その結果、熱圧着工程における加熱温度や押圧力をより低く設定することができる。さらに、熱圧着時に印加する加熱温度、押圧力およびはんだバンプ56の高さの基板面内における分布に不均一性が存在しても、はんだバンプ36の変形によりその影響が吸収されてしまう効果がある。
【0040】
上記のような半導体素子上に金属バンプを形成する第一の実施形態と、配線基板上に半導体素子上の対向電極より高さの高い金属バンプ形成する第二の実施形態の違いについて図8を参照して説明する。
図8(a)および(b)は半導体素子30上に金属バンプ36が形成されている第一の実施形態の場合である。
【0041】
図8(c)は配線基板50上に高さが高い金属バンプ56が、半導体素子30上に高さが低い金属バンプ36が形成されている第二の実施形態の場合である。図8(a)における金属バンプ36を通る熱伝導パスのうち金属バンプ36部分の距離L1と図8(c)における金属バンプ36を通る熱伝導パスのうち金属バンプ36部分の距離L2を比べると、L1の方がL2より長く、図8(a)の金属バンプ36における温度降下の方が図8(c)の金属バンプ36におけるそれより大きい。すなわち後者の方が金属バンプ36と金属バンプ56の接合面にはボンディングツ−ル70の温度に近い温度が印加される。接合面の温度を一定とすれば、後者の方がボンディングツ−ル70の温度を低く設定できることを意味する。また、後者の方が接合面から配線基板50までの距離が大きいため、金属バンプの熱圧着時の加熱による配線基板50の温度上昇が低減され、半導体素子30との熱膨張特性の差の影響が小さくなり、接合の信頼性を向上できる。
【0042】
以下に本発明の具体的な実施例を説明する。本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の実施例に共通の事項をあらかじめ列挙しておく。
イ)金属バンプ用原材料
錫、銀、ビスマス、銅、亜鉛電解めっき液(石原薬品製)
インジウム電解めっき液(大和化成製)
これらのめっき液をはんだバンプの組成によって適宜混合して用いるか、または単独または小品種を混合したものを用いて複数段階に分けてめっきを行う。
ロ)マスク絶縁膜用樹脂材料
アクリレ−ト系ドライフィルム(日立化成製RY−32シリーズ) 膜厚25 μm,30μm,50μm
ハ)アンダ−フィル用樹脂材料
下記の(1)(アンダ−フィル樹脂1)または(2)(アンダ−フィル樹脂2)
(1)次の組成で調製したもの
・主剤:ビスフェノールF型エポキシ樹脂100重量部およびナフタレン型エポキシ樹脂100重量部
・硬化剤:Me・THPA(メチル・テトラヒドロフタリックアンハイドライド)(KRM−291−5:旭電化製)100重量部
・硬化促進剤:イミダゾール0.5重量部
・有機酸:無水こはく酸20重量部
・ ・無機フィラ−:シリカ粉末334重量部
カップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1重量部およびヘキサメチルジシラザン1重量部
なお、上記における組成において、無機フィラ−と無機フィラ−以外の接着 剤組成物の混合比は、無機フィラ−量が0.50〜70重量%、残りを接着 剤組成物とした。
【0043】
(2)エポキシ系フラックスフィル(千住金属製)にシリカ粉末(平均粒度4 μm)を50〜80重量%の割合で混合したもの
ニ)はんだ金属層のウエットバック用フラックス(αメタルズ社製R5003) なお、以下の各実施例において、このフラックスは必須ではない。
上記におけるアンダ−フィル用樹脂材料における接着剤組成物および無機フィラ−については、上記以外にも下記の材料から選択とすることが可能である。
【0044】
・主剤:脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂
・活性剤:こはく酸、セバシン酸、アジピン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、マレイン酸、無水酢酸、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール
・カップリング剤:β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドきしプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトピロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、シリコン系カップリング剤
・硬化促進剤:イミダゾール(2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾール)、有機ホスフィン(トリフェニルホスフィン、トリメタトリルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィントリフェニルボラン)、ジアザビシクロウンデンセン、ジアザビシクロウンデンセントリエンスルホン酸塩、ジアザビシクロウンデンセンオクチル酸塩0.1〜40重複部
・硬化剤:メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸、無水ナジック酸
添加量はエポキシ等の量により算出
・無機フィラ−:シリカ、アルミナ
具体的実施例1
直径30μmのパッド電極が、ピッチ50μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された半導体素子領域が複数画定された半導体ウエハの表面に、膜厚30μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径30μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内に、錫−ビスマス(Sn−Bi)系のはんだ金属層を、膜厚が約40±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。この場合、Sn−Biはんだ金属層の組成例はBi量が57重量%である。このSn−Biはんだ金属層の融点は139℃であった。(以下の実施例においても同様)。はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高200℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。レジストマスクを除去した半導体ウエハを、周知のダイシングマシンを用いて、個々の半導体素子領域ごとに切断分離し、半導体素子を切り出した。
【0045】
次いで、通常のボンダーを用い、半導体素子(チップ)上に形成されているSn−Biはんだバンプと配線基板上に形成されている対向電極とが対向するように、半導体素子と配線基板とを位置合せし、温度129℃で20秒間熱圧着した。そののち、半導体素子と配線基板との間に上記アンダ−フィル樹脂を充填し、温度200℃で2分間加熱した。なおこの温度は、Biが57%のSn−Bi合金の共晶温度が139℃であるのに対し比較的高めに設定されている。これは、電解めっきによって形成されるはんだ金属層は、めっきの進行に伴うめっき液の組成変化等によって、初期と終期とでは必ずしも合金組成が均一ではないためである。組成の均一によっては、温度マ−ジンをより小さく設定してもよいことはもちろんである。また、上記の条件で、熱圧着に印加した荷重は1チップ当たり約1.5kgであった。
【0046】
以上の結果、半導体素子と配線基板との間で良好な電気的接続が得られていることを確認した。接続の信頼性試験として、−55℃〜125℃の温度サイクル試験を2000サイクル行ったところ、接合部分の抵抗増加は、最大でも10%以下と良好であった。
具体的実施例2
直径20μmのパッド電極が、ピッチ40μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された半導体素子領域が複数画定された半導体ウエハの表面に、膜厚25μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径20μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内に、錫−ビスマス(Sn−Bi)系のはんだ金属層を、膜厚が約35±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高200℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。レジストマスクを除去した半導体ウエハを、周知のダイシングマシンを用いて、個々の半導体素子領域ごとに切断分離し、半導体素子を切り出した。
【0047】
次いで、通常のボンダーを用い、半導体素子上に形成されているSn−Biはんだバンプと配線基板上に形成されている対向電極とが対向するように、半導体素子と配線基板とを位置合せし、温度129℃で20秒間熱圧着した。そののち、半導体素子と配線基板との間に上記アンダ−フィル樹脂を充填し、温度200℃で2分間加熱した。上記の条件で、熱圧着に印加した荷重は1チップ当たり約1.5kgであった。
【0048】
以上の結果、半導体素子と配線基板との間で良好な電気的接続が得られていることを確認した。接続の信頼性試験として、−55℃〜125℃の温度サイクル試験を2000サイクル行ったところ、接合部分の抵抗増加は、最大でも10%以下と良好であった。
具体的実施例3
直径50μmのパッド電極が、ピッチ100μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された半導体素子領域が複数画定された半導体ウエハの表面に、膜厚50μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径50μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内に、錫−銀(Sn−Ag)系のはんだ金属層を、膜厚が約60±6μmとなるように、電解めっきにより形成した。はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高250℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。レジストマスクを除去した半導体ウエハを、周知のダイシングマシンを用いて、個々の半導体素子領域ごとに切断分離し、半導体素子を切り出した。
【0049】
次いで、通常のボンダーを用い、半導体素子上に形成されているSn−Agはんだバンプが配線基板上に形成されている対向電極とそれぞれ対向するように、半導体素子と配線基板とを位置合せし、温度210℃で20秒間熱圧着した。そののち、上記アンダ−フィル樹脂を充填し、温度250℃で2分間加熱した。なお、Agが3.5%のSn−Ag合金の共晶温度は221℃である。上記の条件で、熱圧着に印加した荷重は1チップ当たり約2.0kgであった。
【0050】
以上の結果、半導体素子と配線基板との間で良好な電気的接続が得られていることを確認した。接続の信頼性試験として、−55℃〜125℃の温度サイクル試験を2000サイクル行ったところ、接合部分の抵抗増加は、最大でも10%以下と良好であった。
具体的実施例4
直径50μmのパッド電極が、ピッチ100μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された半導体素子領域が複数画定された半導体ウエハの表面に、膜厚50μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径50μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内に、インジウム(In)はんだ金属層を、膜厚が約70±5μmとなるように、電解めっきにより形成した。はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高250℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。レジストマスクを除去した半導体ウエハを、周知のダイシングマシンを用いて、個々の半導体素子領域ごとに切断分離し、半導体素子を切り出した。
【0051】
次いで、通常のボンダを用い、半導体素子上に形成されているInはんだバンプが配線基板上に形成されている対向電極とそれぞれ対向するように、半導体素子と配線基板とを位置合せし、温度148℃で20秒間熱圧着した。そののち、上記アンダ−フィル樹脂を充填し、温度200℃で2分間加熱した。なお、Inの融点は157℃である。上記の条件で、熱圧着に印加した荷重は1チップ当たり約1.5kgであった。
【0052】
以上の結果、半導体基板と配線基板との間で良好な電気的接続が得られていることを確認した。接続の信頼性試験として、−55℃〜125℃の温度サイクル試験を2000サイクル行ったところ、接合部分の抵抗増加は、最大でも10%以下と良好であった。
上記各具体的実施例においては、半導体素子にはんだバンプを形成する場合を説明したが、上記における半導体素子と配線基板とを入れ換えても本発明の主旨は変わることなく実施可能である。
具体的実施例5
直径30μmのパッド電極が、ピッチ50μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された半導体素子領域が複数画定された半導体ウエハの表面に、アクリレ−ト樹脂から成る膜厚25μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径10μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内にインジウム(In)層を、膜厚が約5±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。このようにして形成したインジウム層にフラックスを塗布し、最高190℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。レジストマスクを除去した半導体ウエハを、周知のダイシングマシンを用いて、個々の半導体素子領域ごとに切断分離し、半導体素子を切り出した。
【0053】
一方、直径30μmのパッド電極が、ピッチ50μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された配線基板の表面に、アクリレ−ト樹脂から成る膜厚25μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径30μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内に錫−ビスマス(Sn−Bi)はんだ金属層を、膜厚が約35±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高200℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。
【0054】
次いで、半導体素子上に形成されているInはんだバンプが配線基板上に形成されているSn−Biはんだバンプとそれぞれ対向するように、半導体素子と配線基板とを位置合せし、通常のボンダーを半導体素子の背面に接触させ、温度135℃で10秒間押圧してInはんだバンプとSn−Biはんだバンプとを熱圧着した。そののち、上記アンダ−フィル樹脂を充填し、温度200℃で2分間加熱した。なお、Inの融点は157℃である。
【0055】
上記熱圧着において印加した荷重は1チップ当たり約0.5kgであった。この値は上記具体的実施例1〜4の場合の印加荷重の1/3であった。また、熱圧着時における配線基板のピーク温度は98℃であり、具体的実施例1〜4の場合に比べて30℃以上低いことが分かった。
以上の結果、半導体基板と配線回路基板との間で良好な電気的接続が得られていることを確認した。接続の信頼性試験として、−55℃〜125℃の温度サイクル試験を500サイクル行ったところ、接合部分の抵抗増加は、10%以下と良好であった。
具体的実施例6
直径30μmのパッド電極が、ピッチ50μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された半導体素子領域が複数画定された半導体ウエハの表面に、アクリレ−ト樹脂から成る膜厚25μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径10μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内にインジウム(In)と48重量%の錫(Sn)から成るIn−48wt%Snはんだ金属層を、膜厚が約5±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。このようにして形成したインジウム−錫はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高147℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。レジストマスクを除去した半導体ウエハを、周知のダイシングマシンを用いて、個々の半導体素子領域ごとに切断分離し、半導体素子を切り出した。
【0056】
一方、直径30μmのパッド電極が、ピッチ50μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された配線基板の表面に、アクリレ−ト樹脂から成る膜厚25μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径30μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内に錫−ビスマス(Sn−Bi)はんだ金属層を、膜厚が約35±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高200℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。
【0057】
次いで、半導体素子上に形成されているIn−Snはんだバンプが配線基板上に形成されているSn−Biはんだバンプとそれぞれ対向するように、半導体素子と配線基板とを位置合せし、通常のボンダーを半導体素子の背面に接触させ、温度110℃で10秒間応圧してIn−SnはんだバンプとSn−Biはんだバンプとを熱圧着した。そののち、上記アンダ−フィル樹脂を充填し、温度200℃で2分間加熱した。なお、In48wt%−Snの融点は117℃である。上記の条件で、熱圧着に印加した荷重は1チップ当たり約0.5kgであった。また、熱圧着時における配線基板のピーク温度は78℃であり、具体的実施例1〜4の場合に比べて50℃以上低いことが分かった。
【0058】
以上の結果、半導体基板と配線回路基板との間で良好な電気的接続が得られていることを確認した。接続の信頼性試験として、−55℃〜125℃の温度サイクル試験を500サイクル行ったところ、接合部分の抵抗増加は、10%以下と良好であった。
具体的実施例7
直径30μmのパッド電極が、ピッチ50μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された半導体素子領域が複数画定された半導体ウエハの表面に、アクリレ−ト樹脂から成る膜厚25μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径10μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内にインジウム(In)と2.8重量%の亜鉛(Zn)から成るIn−2.8wt%Znはんだ金属層を、膜厚が約5±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。このようにして形成したインジウム−亜鉛はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高180℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。レジストマスクを除去した半導体ウエハを、周知のダイシングマシンを用いて、個々の半導体素子領域ごとに切断分離し、半導体素子を切り出した。
【0059】
一方、直径30μmのパッド電極が、ピッチ50μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された配線基板の表面に、アクリレ−ト樹脂から成る膜厚25μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径30μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内に錫−ビスマス(Sn−Bi)はんだ金属層を、膜厚が約35±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高200℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。
【0060】
次いで、半導体素子上に形成されているIn−Znはんだバンプが配線基板上に形成されているSn−Biはんだバンプとそれぞれ対向するように、半導体素子と配線基板とを位置合せし、通常のボンダーを半導体素子の背面に接触させ、温度135℃で10秒間応圧してIn−ZnはんだバンプとSn−Biはんだバンプとを熱圧着した。そののち、上記アンダ−フィル樹脂を充填し、温度200℃で2分間加熱した。なお、In−2.8wt%Znの融点は144℃である。上記の条件で、熱圧着に印加した荷重は1チップ当たり約1.0kgであり、具体的実施例1〜4の場合の2/3であった。また、熱圧着時における配線基板のピーク温度は98℃であり、具体的実施例1〜4の場合に比べて30℃以上低いことが分かった。
【0061】
以上の結果、半導体基板と配線回路基板との間で良好な電気的接続が得られていることを確認した。接続の信頼性試験として、−55℃〜125℃の温度サイクル試験を500サイクル行ったところ、接合部分の抵抗増加は、10%以下と良好であった。
具体的実施例8
直径30μmのパッド電極が、ピッチ50μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された半導体素子領域が複数画定された半導体ウエハの表面に、アクリレ−ト樹脂から成る膜厚25μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径10μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内にインジウム(In)と1.0重量%の銅(Cu)から成るIn−1.0wt%Cuはんだ金属層を、膜厚が約5±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。このようにして形成したインジウム−銅はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高150℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。レジストマスクを除去した半導体ウエハを、周知のダイシングマシンを用いて、個々の半導体素子領域ごとに切断分離し、半導体素子を切り出した。
【0062】
一方、直径30μmのパッド電極が、ピッチ50μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された配線基板の表面に、アクリレ−ト樹脂から成る膜厚25μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径30μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内に錫−ビスマス(Sn−Bi)はんだ金属層を、膜厚が約35±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高200℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。
【0063】
次いで、半導体素子上に形成されているIn−Cuはんだバンプが配線基板上に形成されているSn−Biはんだバンプとそれぞれ対向するように、半導体素子と配線基板とを位置合せし、通常のボンダーを半導体素子の背面に接触させ、温度135℃で10秒間応圧してIn−CuはんだバンプとSn−Biはんだバンプとを熱圧着した。そののち、上記アンダ−フィル樹脂を充填し、温度200℃で2分間加熱した。なお、In−1.0wt%Cuの融点は144℃である。上記の条件で、熱圧着に印加した荷重は1チップ当たり約0.5kgであった。また、熱圧着時における配線基板のピーク温度は110℃であり、具体的実施例1〜4の場合に比べて20℃以上低いことが分かった。
【0064】
以上の結果、半導体基板と配線回路基板との間で良好な電気的接続が得られていることを確認した。接続の信頼性試験として、−55℃〜125℃の温度サイクル試験を500サイクル行ったところ、接合部分の抵抗増加は、10%以下と良好であった。
具体的実施例9
直径20μmのパッド電極が、ピッチ40μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された半導体素子領域が複数画定された半導体ウエハの表面に、アクリレ−ト樹脂から成る膜厚25μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径10μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内にインジウム(In)から成るはんだ金属層を、膜厚が約5±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。このようにして形成したインジウムはんだ金属層にフラックスを塗布し、最高187℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。レジストマスクを除去した半導体ウエハを、周知のダイシングマシンを用いて、個々の半導体素子領域ごとに切断分離し、半導体素子を切り出した。
【0065】
一方、直径20μmのパッド電極が、ピッチ40μmで2000個、周辺部にマトリックス状に配置された配線基板の表面に、アクリレ−ト樹脂から成る膜厚20μmのドライフィルムを100℃で張り付け、露光および現像を行って、パッド電極上に直径20μmの開口を形成することにより、レジストマスクを形成した。このときの現像剤としては、nメチル2−ピロリドンを用いた。このレジストマスクの開口内に錫−ビスマス(Sn−Bi)はんだ金属層を、膜厚が約25±1μmとなるように、電解めっきにより形成した。はんだ金属層にフラックスを塗布し、最高200℃の温度プロファイルで加熱してウエットバックしてはんだバンプを形成した。そののち、5%モノエタノ−ルアミン水溶液を用いて、レジストマスクを除去した。
【0066】
次いで、半導体素子上に形成されているInはんだバンプが配線基板上に形成されているSn−Biはんだバンプとそれぞれ対向するように、半導体素子と配線基板とを位置合せし、通常のボンダーを半導体素子の背面に接触させ、温度135℃で10秒間応圧してIn−CuはんだバンプとSn−Biはんだバンプとを熱圧着した。そののち、上記アンダ−フィル樹脂を充填し、温度200℃で2分間加熱した。なお、Inの融点は157℃である。上記の条件で、熱圧着に印加した荷重は1チップ当たり約0.5kgであり、実施例1〜4の場合の1/3であった。また、熱圧着時における配線基板のピーク温度は110℃であり、実施例1〜4の場合に比べて20℃以上低いことが分かった。
【0067】
以上の結果、半導体基板と配線回路基板との間で良好な電気的接続が得られていることを確認した。接続の信頼性試験として、−55℃〜125℃の温度サイクル試験を500サイクル行ったところ、接合部分の抵抗増加は、10%以下と良好であった。
なお、上記各実施例においては、はんだ金属層をエッチバックする際にフラックスを用いたが、フラックスがなくても結果にはほとんど差がみられなかった。また、アンダ−フィル樹脂としては、前記ハアンダ−フィル用樹脂材料の項に記したアンダ−フィル樹脂1およびアンダ−フィル樹脂2のいずれを用いても差はみられなかった。さらに、はんだバンプを対向電極に熱圧着したのち、半導体素子と配線基板との間に充填したアンダ−フィル樹脂の硬化と、はんだバンプの溶融による対向電極との接合とを同時に同一温度で行っているが、はんだバンプの融点以下の温度で熱硬化性樹脂を硬化したのちにはんだバンプを溶融・固化させても差し支えない。
【0068】
本発明は以下の態様を含むものとする。
(付記1) 半導体素子の電極と配線基板の電極とを接続する半導体装置の製造方法に関し、共に主表面に電極を有する半導体素子と配線基板の少なくとも何れか一方の該電極上に開口部を有する絶縁膜を形成する工程と、該開口部内に該絶縁膜の膜厚以上の高さの金属層を形成する工程と、加熱により該金属層を溶融したのち凝固して第1の金属バンプを形成する工程と、しかる後に該絶縁膜を除去する工程と、該金属バンプを他方の電極に位置合わせしたのち熱圧着する工程と、該金属バンプと電極が熱圧着された該半導体素子と該配線基板との間にフラックス作用を有する熱硬化性接着剤を充填する工程と、加熱により該熱硬化性樹脂を硬化させると共に該金属バンプによって双方の該電極を電気的に接続する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0069】
(付記2) 前記第1の金属バンプの組成は錫、銀、ビスマス、インジウム、銅、アンチモン、金、亜鉛のうちの少なくとも1種類以上を含むことを特徴とする付記1記載の半導体装置の製造方法。
(付記3) 前記半導体金属の前記電極上に開口部を有する絶縁膜を形成する工程と、該開口内該絶縁膜の膜厚以上の高さの金属層を形成する工程と、加熱により該金属層を溶融したのち凝固して第1の金属バンプを形成する工程と、しかる後に該絶縁膜を除去する工程と、前記半導体素子の該電極上に開口部を有する絶縁膜を形成する工程と、該開口部内に第2の金属バンプを形成する工程と、しかる後に該絶縁膜を除去する工程と、該第1の金属バンプと該第2の金属バンプとを位置合わせしたのち熱圧着する工程とを含むことを特徴とする付記1記載の半導体装置の製造方法。
【0070】
(付記4) 前記第2の金属バンプの組成は、インジウムを含み第2成分として錫、銀、ビスマス、銅、亜鉛のうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする付記3記載の半導体装置の製造方法。
(付記5) 付記1に記載の方法により製造されたことを特徴とする半導体装置。
【0071】
(付記6) 前記絶縁膜の開口部に金属層を形成する工程は電解めっき法あるいは蒸着法のいずれかを用いることを特徴とする付記1記載の半導体装置の製造方法。
(付記7) 前記金属バンプは100℃ないし300℃の範囲にある融点を有する金属または合金であることを特徴とする付記1記載の半導体装置の製造方法。
【0072】
(付記8) 前記配線基板に形成する前記金属バンプは138℃ないし300℃の融点を有する金属または合金であることを特徴とする付記3記載の半導体装置の製造方法。
(付記9) 前記絶縁膜は感光性を有していることを特徴とする付記1記載の半導体装置の製造方法。
【0073】
(付記10)前記金属バンプを他方の電極に位置合わせしたのち熱圧着する工程は該金属バンプの融点より低い温度で行うことを特徴とする付記1記載の半導体装置の製造方法。
(付記11)前記熱硬化性接着剤は有機酸を含有し向きフィラ−および有機フィラ−のうちの少なくとも1種類を含有することを特徴とする付記1記載の半導体装置の製造方法。
【0074】
(付記12)前記第1の金属バンプは錫、銀、ビスマス、インジウム、銅、アンチモン、金、亜鉛のうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする付記1記載の半導体装置の製造方法。
(付記13)前記第2の金属バンプはインジウムを含み第2成分として錫、銀、ビスマス、銅、亜鉛のうちの少なくとも一種を含むことを特徴とする付記3記載の半導体装置の製造方法。
【0075】
(付記14) 半導体基板および配線基板の少なくとも一方に形成された金属バンプを他方に形成された対向電極に該金属バンプの融点直下近傍の温度において熱圧着することにより接合することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記15) 前記金属バンプの融点直下近傍の温度は該金属バンプの融点と該融点から20℃程度低い温度までの間の範囲にあることを特徴とする付記14記載の半導体装置の製造方法。
【0076】
(付記16) 前記金属バンプと前記対向電極が熱圧着により接合された前記半導体基板と前記配線基板との間に熱硬化性樹脂を充填したのち前記融点より高い温度を印加して該金属バンプを該他方の電極に溶融接合すると共に該熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする付記14記載の半導体装置の製造方法。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体素子または配線基板のいずれか一方に形成されたはんだバンプを他方に形成された対向電極に、はんだバンプの融点近傍直下の温度で熱圧着した状態で、半導体素子と配路基板との間にアンダ−フィル樹脂を充填し、この状態で加熱により、はんだバンプを溶融させて対向電極との接合を完成させると共に、アンダ−フィル樹脂を硬化させるので、アスペクト比の高い高密度で配列された微細なはんだバンプに型崩れやブリッジを生じることがなく、また、半導体素子と配線基板との接合における押圧力が軽減可能となり、Low−k絶縁膜の損傷が回避される。さらにまた、本発明によれば、半導体素子と配線基板とのバンプ接合において、配線基板に印加される温度が低減可能となり、半導体素子との熱膨張特性の差に起因する熱応力による接合の信頼性が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のはんだバンプ形成方法の工程を説明するための要部断面図
【図2】従来のバンプ電極と対向電極との接合における問題点を説明するための要部断面図
【図3】本発明の一実施形態における工程の前半を説明するための要部断面図
【図4】本発明の一実施形態における工程の後半を説明するための要部断面図
【図5】本発明の別の実施形態における工程の前半の一方を説明するための要部断面図
【図6】本発明の別の実施形態における工程の前半の他方を説明するための要部断面図
【図7】本発明の別の実施形態における工程の後半を説明するための要部断面図
【図8】本発明の二つの実施形態における効果の違い説明するための要部断面図
【符号の説明】
30 半導体素子
32,52 絶縁膜
34,54 パッド電極
36’,56’ はんだ層
36,56 はんだバンプ(金属バンプ)
40 ドライフィルム
42 レジストマスク
50 配線基板
60 アンダ−フィル樹脂
70 ボンディングツ−ル
Claims (5)
- 半導体素子の電極と配線基板の電極とを接続する半導体装置の製造方法に関し、
共に主表面に電極を有する半導体素子と配線基板の少なくとも何れか一方の該電極上に開口部を有する絶縁膜を形成する工程と、
該開口部内に金属層を形成する工程と、
加熱により該金属層を溶融したのち凝固して第1の金属バンプを形成する工程と、
しかる後に該絶縁膜を除去する工程と、
該金属バンプを他方の電極に位置合わせしたのち熱圧着する工程と、
該金属バンプと電極が熱圧着された該半導体素子と該配線基板との間にフラックス作用を有する熱硬化性接着剤を充填する工程と、
加熱により該熱硬化性樹脂を硬化させると共に該金属バンプによって双方の該電極を電気的に接続する工程
とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記第1の金属バンプの組成は錫、銀、ビスマス、インジウム、銅、アンチモン、金、亜鉛のうちの少なくとも1種類以上を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記配線基板の前記電極上に開口部を有する絶縁膜を形成する工程と、
該開口内に金属層を形成する工程と、
加熱により該金属層を溶融したのち凝固して第1の金属バンプを形成する工程と、
しかる後に該絶縁膜を除去する工程と、
前記半導体素子の該電極上に開口部を有する絶縁膜を形成する工程と、
該開口部内に該第1の金属バンプより高さの低い第2の金属バンプを形成する工程と、
しかる後に該絶縁膜を除去する工程と、
該第1の金属バンプと該第2の金属バンプとを位置合わせしたのち熱圧着する工程
とを含むことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第2の金属バンプの組成は、インジウムを含み第2成分として錫、銀、ビスマス、銅、亜鉛のうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方法。
- 請求項1に記載の方法により製造されたことを特徴とする半導体装置。
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