JP2005031227A - 位置ずれ補正パターンの形成方法、位置ずれ補正装置、画像形成装置、位置ずれ補正方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基準色パターンと補正対象色パターンとを重畳して中間転写体上に形成された複数のパッチからなる色ずれ補正パターンを光学的に読み取り、この読み取り結果に基づいて各色の位置ずれを補正する位置ずれ補正装置において、前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの正反射成分および/または拡散反射成分を検出する検出手段と、前記検出された正反射成分および/または拡散反射成分に基づいて位置ずれを補正する補正手段とを備え、前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの正反射成分の出力に基づいて中間転写体の光沢度を設定し、拡散反射成分の出力に基づいて明度を設定する。
【選択図】 図12
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザービームプリンタ等の4連タンデム構成のカラー画像形成装置における画像形成位置の位置ずれ補正パターンの形成方法、位置ずれ補正装置、位置ずれ補正方法、及び位置ずれ補正装置を使用した画像形成装置並びにコンピュータで位置ずれ補正を実行するためのコンピュータプログラム、さらには、このコンピュータプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年におけるカラー画像出力装置の高速化及び高機能化の流れにより、従来は中間転写体を用いたカラー画像形成装置が主流であったのに対し、最近では複数の像担持体及び現像装置を含む画像形成ユニットを転写ベルトに対向させた位置並列に並べ、像担持体上のトナー像を転写紙(あるいは転写ベルト)上に順次転写させる構成の4連タンデム方式のカラー画像形成装置が主流を占めるようになってきた。このような方式を用いたカラー画像形成装置にあっては、各色の像担持体上に形成されたトナー像を一括に転写できるために、プリント速度の高速化がはかれる利点があるもの、従来の中間転写体を用いたカラー画像形成装置に比べ、その構成上、各色の色ずれが発生しやすくなってしまう。
【0003】
なお、この種の技術として、例えば特許文献1及び2などに開示された発明が公知である。これらの公報には、4連タンデム方式のカラー画像形成装置における位置ずれパターン及びその検出方法について開示されている。
【0004】
また、転写ベルトの光沢度に関しては付着量検知の目的として、特許文献3及び4に開示された発明が公知である。
【0005】
この色ずれに対し、これまでに幾つもの補正方法が多数提案されている。その1つに、転写ベルト上に複数の各色ライン画像を作像し、このライン画像の絶対的な位置から色ずれを補正するような補正方法がある。このように各色ライン像の基準色ラインに対する色ずれ量を検出し、これを補正するような方式をとった場合、その具体的な方法としては、ラインに照射した光の反射光出力から、ラインのエッジを検出する方法がとられる。しかし、この方法では、エッジの検出精度を向上させるために、サンプリング周波数を(機械の高速化に合わせて)高くしなければならず、またこれに加え高い処理速度が必要となるために、色ずれ補正のためにかかるコストが機械の高速化にほぼ比例して高くなってしまうという問題があった。
【0006】
また、特にエッジの検出精度を向上させるために、高精度、高分解能を持つCCDセンサによって検出するような方法もこれまでに提案されているが、このような手段を用いた場合にも、機械の複雑化、及びコストアップ等の技術課題があった。
【0007】
そこで、前記特許文献1では、ラインのエッジを検出せずに、異なるパターンピッチを持つ基準色と補正対象となる測定色のを重合形成した後、この重合色パターンの1周期分に対応する光量変化を検知し、この検知情報に基づき両者間の色ずれを検知し、補正する発明が開示されている。
【0008】
一方、前記特許文献2には、等幅の複数のラインとこれに等しいライン間隔からなるパターンを基準色と補正対象色とを重ね合わせ、この重ね合わせパターンの濃度の濃度検出値と、パターン画像がぴったり重なり合った理想状態のときの濃度値D0と比較することにより、色ずれを補正する発明が開示されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−249513号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2000−81745号公報
【0011】
【特許文献3】
特開2001−194843号公報
【0012】
【特許文献4】
特開2001−23443号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に開示された発明では、ラインの読みとり方法のずれ(すなわち副走査ずれ)、及び主走査方向のずれ(すなわちスキュー)の検出が行えるものの、主走査のずれに対する補正は難しいと思われ、またこれについての具体的な方法も明示されていない。
【0014】
また、特許文献2に開示された発明では、前述のような単一パッチを作成することにより、主走査方向及び副走査方向のずれ量を検知できることが示されているが、実際上は、理想状態のときの基準濃度D0と検出値との差分は、各色のトナー濃度、検出センサであるLEDの発光電流、及びセンサの検出距離(測定対象〜センサまでの距離)により大きく変化してしまうこと、また、仮に基準パターン(基準色と補正対象色とが重なりあったパターン)の濃度D0の値をその時のトナー濃度値で補正するために、基準色のみでパターンを作成したとしても、これと基準パターン濃度D0とではトナーの総厚が異なることから両者は等しくならず、これが色ずれ補正量の検出誤差につながるものと考えられる。
【0015】
また、位置ずれ検知の地肌に相当する中間転写ベルトは、従来からフッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等を使用した非弾性ベルトが用いられてきたが、近年ベルトの全層や、ベルトの一部を弾性部材にした弾性ベルトを用いる場合が多くなっている。
【0016】
これは非弾性ベルト(樹脂ベルト)を用いてカラー画像の転写を行う場合に次ぎような問題が生じるからである。すなわち、カラー画像は通常4色の着色トナーで形成される。1枚のカラー画像には、1層から4層までのトナー層が形成されている。トナー層は1次転写(感光体から中間転写ベルトへの転写)や、2次転写(中間転写ベルトからシートへの転写)を通過することにより圧力を受け、トナー同士の凝集力が高くなる。トナー同士の凝集力が高くなると文字の中抜けやベタ部画像のエッジ抜けの現象が発生しやすくなる。樹脂ベルトは硬度が高くトナー層に応じて変形しないため、トナー層を圧縮させやすく文字の中抜け現象が発生しやすくなる。
【0017】
また、最近はフルカラー画像を様々な用紙、例えば和紙や意図的に凹凸を付けや用紙に画像を形成したいという要求が高くなってきている。しかし、平滑性の悪い用紙は転写時にトナーと空隙が発生しやすく、転写抜けが発生しやすくなる。密着性を高めるために2次転写部の転写圧を高めると、トナー層の凝縮力を高めることになり、上述したような文字の中抜けを発生させることになる。
【0018】
一方、弾性ベルトを用いる利点は次のような点にある。すなわち、弾性ベルトは転写部でトナー層、平滑性の悪い用紙に対応して変形する。つまり、局部的な凹凸に追従して弾性ベルトは変形するため、過度にトナー層に対して転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ文字の中抜けの無い、平面性の悪い用紙に対しても均一性の優れた転写画像を得ることができる。
【0019】
しかし、弾性ベルトは材料の特性上、表面粗さを抑えることが困難であり、正反射成分検知型センサによる検知のS/Nが落ちるという問題がある。
【0020】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、弾性ベルトのような樹脂ベルトに対して表面平滑性の悪いベルトに対しても高精度の位置ずれ検知制御を行うことができるようにすることにある。
【0021】
また、他の目的は、装置のコストアップをおさえ、かつ簡単な構成により、高精度の色ずれ検知が可能な位置ずれ補正パターンを形成できるようにすることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、複数色の画像を中間転写体上に形成して多色のカラー画像を形成する際に各色の位置ずれを補正する位置ずれ補正パターンの形成方法において、前記位置ずれ補正パターンは基準色パターンと補正対象色パターンとを重畳して形成された複数のパッチから、前記基準色パターンは所定ピッチで黒トナーにより形成された複数のラインから、前記補正対象色パターンは前記基準色パターンの下層側にあって当該基準色パターンと同一ピッチで補正対象色により形成された複数のラインから、前記複数のパッチは、前記基準色パターンに対して前記補正対象色パターンを前記ラインのピッチ方向に任意量シフトさせて形成され、前記補正対象色パターンが前記基準色パターンに対し完全に重なった位置、または完全にずれた位置を基準位置とし、少なくとも1つのパッチが基準位置をはさんだ両側にあるようにセンサの読み取り方向に対して前記パッチを連続的に並べて形成されたパッチ群から、それぞれ構成され、前記位置ずれ補正パターンは、前記補正対象色パターンを前記中間転写体上に形成した後、前記基準色パターンを形成して前記パッチ群とすることに中間転写体上に形成されることを特徴とする。
【0023】
第2の手段は、第1の手段において、前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの正反射成分の出力に基づいて、前記中間転写体の光沢度が設定されていることを特徴とする。
【0024】
第3の手段は第2の手段において、前記設定は、前記中間転写体と前記基準色パターンの正反射成分の出力のS/Nに基づいて行われることを特徴とする。
【0025】
第4の手段は、第1の手段において、前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの拡散反射成分の出力に基づいて、前記中間転写体の明度が設定されていることを特徴とする。
【0026】
第5の手段は、第1ないし第4の手段に係る位置ずれ補正パターンの形成方法によって形成された位置ずれ補正パターンの各パッチを読み取った反射型フォトセンサの出力値に基づいて前記基準位置に対する位置ずれ量を演算する演算手段を含んで位置ずれ補正装置を構成したことを特徴とする。
【0027】
第6の手段は、第5の手段において、前記演算手段は、前記反射型フォトセンサの出力値に基づいて得られた2つの線分の交点の位置から前記基準位置に対する位置ずれ量を演算することを特徴とする。
【0028】
第7の手段は、基準色パターンと補正対象色パターンとを重畳して中間転写体上に形成された複数のパッチからなる位置ずれ補正パターンを光学的に読み取り、この読み取り結果に基づいて各色の位置ずれを補正する位置ずれ補正装置において、前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの正反射成分および/または拡散反射成分を検出する検出手段と、前記検出された正反射成分および/または拡散反射成分に基づいて位置ずれを補正する補正手段とを備えていることを特徴とする。
【0029】
第8の手段は、第7の手段において、前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの正反射成分の出力に基づいて、前記中間転写体の光沢度が設定されていることを特徴とする。
【0030】
第9の手段は、第8の手段において、前記反射型フォトセンサが、発光素子と、この発光素子の投光に対して正反射成分を検知する受光位置に配置された受光素子とを備えていることを特徴とする。
【0031】
第10の手段は、第8の手段において、前記中間転写体の光沢度は、JISZ8741のGSで60以上であることを特徴とする。
【0032】
第11の手段は、第10の手段において、前記中間転写体の周方向の光沢度変化幅が10以下であることを特徴とする。
【0033】
第12の手段は、第7の手段において、前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの拡散反射成分の出力に基づいて、前記中間転写体の明度が設定されていることを特徴とする。
【0034】
第13の手段は、第12の手段において、前記反射型フォトセンサが、発光素子と、この発光素子の投光に対して拡散反射成分を検知する受光位置に配置された受光素子とを備えていることを特徴とする。
【0035】
第14の手段は、第12の手段において、前記中間転写体の明度が25以下であることを特徴とする。
【0036】
第15の手段は、第14の手段において、前記中間転写体の周方向の明度変化幅が10以下であることを特徴とする。
【0037】
第16の手段は、第7、8,12及び13の手段において、前記反射型フォトセンサの読み取り方向の長さである各パッチ長とパッチ間隔と反射型フォトセンサの前記中間転写体上のスポット径とが、(パッチ長+パッチ間隔>反射型フォトセンサの中間転写体上のスポット径×2)の関係にあることを特徴とする。
【0038】
第17の手段は、第5ないし第16の手段に係る位置ずれ補正装置と、この位置ずれ補正装置によって補正された位置にカラー画像を形成する画像形成手段と含んで画像形成装置を構成したことを特徴とする。
【0039】
第18の手段は、基準色パターンと補正対象色パターンとを重畳して中間転写体上に形成された複数のパッチからなる位置ずれ補正パターンを光学的に読み取り、この読み取り結果に基づいて各色の位置ずれを補正する位置ずれ補正方法において、前記中間転写体上に中間転写体の回転方向に沿って複数の補正対象色パターンを形成する第1の工程と、前記位置ずれ補正パターンとして前記中間転写体上及びこの中間転写体上に形成された前記補正対象色パターン上に複数の基準色パターンを形成する第2の工程と、前記基準色パターンと前記補正色パターンからの反射光の光量を光学的に検出する第3の工程と、前記第3の手順で検出された光量に基づいて位置ずれ量を算出する第4の工程と、前記第4の手順で算出された位置ずれ量を補正する第5の工程とを備えていることを特徴とする。
【0040】
第19の手段は、第18の手段において、前記第2の工程における前記基準色パターンは所定ピッチで黒トナーにより形成された複数のラインからなり、前記第1の工程における前記補正対象色パターンは前記基準色パターンの下層側にあって当該基準色パターンと同一ピッチで補正対象色により形成された複数のラインからなり、前記位置ずれ補正パターンは、前記基準色パターンに対して前記補正対象色パターンを前記ラインのピッチ方向に任意量シフトさせて形成された複数のパッチを含み、前記補正対象色パターンが前記基準色パターンに対し完全に重なった位置、または完全にずれた位置を基準位置とし、少なくとも1つのパッチが基準位置をはさんだ両側にあるようにセンサの読み取り方向に対して前記パッチを連続的に並べて形成されたパッチ群からなることを特徴とする。
【0041】
第20の手段は、第18または第19の手段において、光学的に読み取られた位置ずれ補正パターンの正反射成分の出力と前記位置ずれ補正パターンが形成された中間転写体からの正反射成分の出力とから前記中間転写体の光沢度を設定することを特徴とする。
【0042】
第21の手段は、第18または第19の手段において、光学的に読み取られた位置ずれ補正パターンの拡散反射成分の出力と前記位置ずれ補正パターンが形成された中間転写体からの拡散反射成分の出力とから前記中間転写体の明度を設定することを特徴とする。
【0043】
第22の手段は、基準色パターンと補正対象色パターンとを重畳して中間転写体上に形成された複数のパッチからなる位置ずれ補正パターンを光学的に読み取り、この読み取り結果に基づいて各色の位置ずれを補正するコンピュータプログラムにおいて、前記中間転写体上に中間転写体の回転方向に沿って複数の補正対象色パターンを形成する第1の手順と、前記中間転写体上及びこの中間転写体上に形成された前記補正対象色パターン上に複数の基準色パターンを形成する第2の手順と、前記基準色パターンと前記補正色パターンからの反射光の光量を光学的に検出する第3の手順と、前記第3の手順で検出された光量に基づいて位置ずれ量を算出する第4の手順と、前記第4の手順で算出された位置ずれ量を補正する第5の手順とを備え、コンピュータによって前記手順が実行され、位置ずれを補正することを特徴とする。
【0044】
第23の手段は、第22の手段において、前記第1の手順では、補正対象色パターンを所定ピッチで補正対象色をライン状に形成し、前記第2の手順では、補正対象色パターンの上から黒トナーによる基準色パターンを前記補正対象色パターンと同一のピッチでライン状に形成し、前記第1及び第2の手順は、前記基準色パターンに対して前記補正対象色パターンを前記ラインのピッチ方向に任意量シフトさせて形成された複数のパッチを含み、前記補正対象色パターンが前記基準色パターンに対し完全に重なった位置、または完全にずれた位置を基準位置とし、少なくとも1つのパッチが基準位置をはさんだ両側にあるようにセンサの読み取り方向に対して前記パッチを連続的に並べて形成する手順を含むことを特徴とする。
【0045】
第24の手段は、第22または第23の手段に係るコンピュータプログラムが、コンピュータによって読み込まれ、実行可能に記録媒体に記録されていることを特徴とする。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
【0047】
図1は、本発明の実施形態に係るカラー画像形成装置Aの概略構成図である。
【0048】
このカラー画像形成装置は、1つの手差しトレイ36、2つの給紙カセット34(第1給紙トレイ)、34(第2給紙トレイ)の3つの給紙トレイを持ち、手差しトレイ36から給紙された転写紙は給紙コロ37により直接レジストローラ23へ、また第1及び第2給紙トレイ34から給紙された転写紙は、給紙コロ35により中間ローラ39を経て、レジストローラ23に搬送され、感光体上に作像された画像が転写紙の先端にほぼ一致するタイミングでレジストクラッチ(不図示)がONされ、転写ベルト18へと搬送され、この転写ベルト18とこれに当接した紙吸着ローラ41とによって構成される紙吸着ニップ通過する際、吸着ローラ41に印加されたバイアスにより転写ベルト18に吸着され、プロセス線速125mm/secで搬送される。
【0049】
次に、転写ベルト18に吸着された転写紙には、転写ベルト18をはさんで各色の感光体ドラム14B、14C、14M、14Yと対向した位置に配置された転写ブラシ21B、21C、21M、21Yにトナーの帯電極性(マイナス)と逆極性の転写バイアス(プラス)が印加されることにより、各感光体ドラム14B、14C、14M、14Yに作像された各色のトナー像がYellow→Magenta→Cyan→Bkの順で転写される。20(図1ではY及びMのみ図示)は転写ベルト18を感光体ドラム14B、14C、14M、14Yに対して所定圧で保持する加圧ローラである。
【0050】
この各色の転写工程を経た転写紙は、転写ベルトユニットの駆動ローラ19で転写ベルト18から曲率分離され、定着部24に搬送され、定着ベルト25と加圧ローラ26により構成される定着ニップ通過により、トナー像が転写紙に定着され、その後、片面プリントの場合には、排紙ローラ31からFDトレイ30へと排出される。
【0051】
また、あらかじめ両面印刷モードを選択した場合には、定着部24を通過した転写紙は、両面反転ユニット(不図示)に送られ、同ユニット部にて転写紙の表裏を反転されてから、転写ユニット下部に位置する両面搬送ユニット33に搬送され、搬送路P3から再び中間ローラ39を経て、レジストローラ23に搬送され、以降は、片面プリント時に行なわれるプロセス動作と同様の動作を経て、定着部24を通過し、FDトレイ30へと排出される。
【0052】
以下、このカラー画像形成装置の作像部における動作を詳述する。
【0053】
本画像形成部は、各色ともに感光体ドラム14B、14C、14M、14Y、帯電ローラ、クリーニング部を持つ作像ユニット12B、12C、12M、12Yと、現像ユニット13B、13C、13M、13Yにより構成されている。画像形成時、感光体ドラム14B、14C、14M、14Yはメインモータ(不図示)により回転駆動され、帯電ローラに印加されたACバイアス(DC成分はゼロ)により除電され、その表面電位が略−50vの基準電位となる。
【0054】
次に感光体ドラム14B、14C、14M、14Yは、帯電ローラにACバイアスを重畳したDCバイアスを印加することによりほぼDC成分に等しい電位に均一に帯電されて、その表面電位がほぼ−500v〜−700v(目標帯電電位はプロセス制御部により決定される)に帯電される。プリンタ画像としてコントローラ部より送られてきたデジタル画像情報は、各色毎の2値化されたLD発光信号に変換されシリンダレンズ、ポリゴンモータ、fθレンズ、第1〜第3ミラー、及びWTLレンズを介して(書き込みユニット16)、各色の感光体ドラム14B、14C、14M、14Y上に照射されることにより、照射された部分の感光体上表面電位が略−50vとなり、画像情報に対応した静電潜像が作像される。
【0055】
感光体上の各色画像情報に対応した静電潜像は現像ユニット13B、13C、13M、13Yによる現像工程では、現像スリーブにACバイアスを重畳したDC:−300〜−500vが印加されることにより、LD書き込みにより電位が低下した画像部分にのみトナー(Q/M:−20〜−30μC/g)が現像され、トナー像が形成される。
【0056】
このように作像された各色の感光体上のトナー画像は、レジストローラ23より搬送され、紙吸着ローラ41のニップ通過により転写ベルト18上に吸着された転写紙上に、この転写ベルトをはさんで感光体と対向した位置に配置されている転写ブラシ21B、21C、21M、21Yに印加されるトナーの帯電極性とは逆極性のバイアス(転写バイアス)により転写紙上に転写される。
【0057】
なお、本発明の画像形成装置では、このような画像形成動作に先立ち、色ずれ調整動作が行われる。
【0058】
ここで、色ずれを検出する色ずれ検出センサは、図1における40であり、転写ベルト18上に作像された色ずれパッチ群P(図2)を、このセンサにより読み取り、その読み取った出力値より、演算処理を行い、色ずれ補正を実施する。その実施タイミングは、具体的には、電源ON時、また光学系の温度上昇がある所定以上となった場合に実施される。図2は色ずれパターンを示す図である。
【0059】
なお、図2に示したものは主走査方向の色ずれ(位置ずれに同じ−以下同様)補正パターンであり、副走査方向の色ずれ補正用パターンとしては、図7に示すようにこれに対し垂直方向にパッチ群を補正パターンとすればよい。すなわち、副走査方向(転写ベルト18の移動方向に直交する方向)に平行にラインが形成されるようにすればよい。
【0060】
次に、本発明における色ずれ検知における動作原理を説明する。
【0061】
本発明における色ずれ検出パッチ群におけるひとつのパッチは、図3に示すように、補正対象色であるカラー色トナー(C、M、Y−ハッチングで示す)を、ある所定のライン幅:aと、これに等しいライン間隔:b(=a)で複数本形成したパターンの上に、基準色であるBkトナー(網点で示す)の等ライン幅:a、等ライン間隔:bパターンを重ね合わせた構成とする。
【0062】
またこのパッチに対し、図2に示すように両者が完全に重なったパッチを基準パッチPAとし、これに対しセンサの読み取り方向の手前側に、ラインの形成方向と平行にある任意量だけその相対的な位置関係をずらした複数の連続的なパッチ群を作成し、また基準パッチPAに対しセンサの読み取り方向の後側にも、これと逆方向に任意量だけその相対的な位置関係をずらした複数の連続的なパッチ群を形成し、これらのパッチ群Pを色ずれ補正パターンとする。
【0063】
このような補正パターンを検知センサによって読み取るが、検知センサとしては反射型濃度フォトセンサがコスト面で有利であり、反射型センサとしては、正反射成分を検知するセンサ、拡散反射成分を検知するセンサがあるが、拡散反射成分を検知するセンサが精度の面で有利である。一方、正反射成分を検知するセンサは拡散反射成分を検知するセンサに比較して、位置ずれ制御精度という観点からは使用はできるものの制御性は落ちる。しかし、検知面地肌の反射率付近での感度が高いため、発光素子に対して拡散反射成分を検知するセンサと併用して、発光素子の光量調整として用いる。
【0064】
ここでは拡散反射成分を検知するセンサ(後述の第2の受光素子143に対応)を用いて、先述の色ずれ補正パターンの拡散光出力にて読み取った場合を例に説明する。基準パッチPAでは、このパッチの地肌である転写ベルト18からの拡散光と、黒の複数のライン部からの拡散光の合成出力となる。
【0065】
ここで重要なことは転写ベルト18、黒トナーに対する拡散光出力を低く、カラートナーに対する拡散光出力を高くし、この差を大きくとることである。これに関しては本発明において非常に重要であるため詳細は後述する。
【0066】
検出センサの読み取り方向の長さである各パッチ長(パッチ幅)パッチ間隔及び検出センサの転写体上のスポット径とは、
パッチ長+パッチ間隔>センサの転写体上のスポット径×2
との関係にしておく。
【0067】
この基準パッチPAに対し、ある任意量だけどちらかの色(これは基準色であるBkであっても、補正対象色であっても良い)をシフトさせた場合、補正対象色であるカラートナーからは、所定の拡散光出力が戻ってくるために、これを徐々に任意量だけシフトさせたパッチ群Pからの得られる拡散光出力値は、そのシフト量に応じて大きくなる。また、基準パッチPAに対し、逆側に任意量だけシフトさせたパッチを考えた場合でも、これと同等の出力値が得られるために、この検出値を、このあらかじめ設定された任意のシフト量に対しプロットすると図4に示すような出力結果が得られる。
【0068】
すなわち、これは転写ベルト18の地肌、黒トナー、カラートナーからの拡散光出力に対し、
黒トナーからの出力、転写ベルトからの出力<カラートナーからの出力
の関係が成立していることを利用している。
【0069】
またこのような色ずれ補正パターンにより色ずれを検知し、補正を行う場合には、黒トナーが上側にあることが望ましいため、転写ベルト18上における各色トナー像の作像順序の関係を考えると、黒トナーの作像ステーションが最下流であることが望ましい。
【0070】
更には、転写ベルト18、黒トナー、カラートナーからの拡散光出力値の間に成立する反射率の違いを利用し、転写ベルト18自身を黒色とした場合には、
黒トナーからの出力≒転写ベルトからの出力
の関係が得られるために、より高い出力差が得られ、それ故、より高精度な色ずれ検知が可能となる。
【0071】
ここで本発明の中心部分について述べる。
【0072】
前述の色ずれ検出パターンを形成するに当たって重要なことは、いかに転写ベルト、黒トナーとカラートナーの検知出力差を大きく取るかということである。図11は各色のトナーの分光反射率特性(全反射)を示したものである。図中、本実施形態で使用している位置ずれ検知光学センサの受発光ピーク波長は870nmであり、カラートナーは黒(K)トナーに対して反射率が十分に高い。従って本実施形態における位置ずれ検知センサ方式においては転写ベルト18の地肌部の拡散反射出力をいかに低く抑えるかが非常に重要になる。
【0073】
図14に本実施形態に係る反射型フォトセンサの正反射成分、拡散反射成分の受光状態を示す。図14において、反射型フォトセンサ140は、発光素子141、正反射成分を検出する第1の受光素子142、拡散反射成分を受光する第2の受光素子143とからなる。第1の受光素子142は、発光素子141の光軸の転写ベルト18への延長上の点141aに立てた法線144に対称に光軸が位置するように配置され、第2の受光素子143は、発光素子141と前記法線145に対して同じ側であって前記発光素子141よりも反法線側であって、前記点141aに第2の受光素子143の光軸の延長線が位置するように当該第2の受光素子143が設けられている。
【0074】
ここで正反射、拡散反射成分に対して転写ベルト18のどのような特性が寄与しているのか調べた結果を図12に示す。図12は転写ベルト18の表面粗さ、明度を振って正反射と拡散反射出力の関係を取ったものである。明度はエックスライト社製X−rite938を用いて、観察条件として光源:D50、視野角:2°で測定した。
【0075】
なお、横軸に平行な黒線(下から(a)、(b)、(c)で示す)は、(a)が正反射光での黒トナーのベタ画像に対する出力、(b)が正反射光でのカラートナーのベタ画像に対する出力、(c)が拡散光でのカラートナーのベタ画像に対する出力を示す。図から判るように、拡散光は明度が低いほど低い出力を示し、明度がL*≦25で、カラートナーの出力に対して十分な、S/N(10倍以上)が確保できることことが判った。
【0076】
また、正反射光も同様に明度が低くなるにつれて低くなるがL*≦25の領域では相関関係が崩れる。これは図14における正反射成分を受光する第1の受光素子142において拡散反射成分より正反射成分の寄与が高くなってくるためで、表面粗さによる正反射成分の受光量が異なるために起きている現象であると考えられる。そこで、L*≦25の転写ベルトにおいて光沢度を振って実験したところ、図13のように良好な直線関係が得られた。
【0077】
ここで光沢度の測定には日本電色工業社製光沢計PG−1Mを用いた。測定方法はJISZ8741にのっとり、光沢度70まではGS(60°)、光沢度70を超えるものについてはGs(20°)にて測定するが、図13に関しては広い光沢度で相関関係を見るために全てGS(60°)にて測定している。視野角を変えてもその傾向そのものに変わりはない。
【0078】
図13においてカラートナーに対するベタ出力(b)は約1V、黒トナーに対するベタ出力(a)はおよそ0.2Vであった。ここで、カラートナーにベタ出力が、黒トナーに対して高いのはカラートナーの拡散成分が入ってきているためである。図からわかるように、正反射光は、光沢度が高い程高い出力を示し、光沢度Gs(60):60以上で黒トナーに対して十分なS/N(10倍以上)を確保できることが分かった。
【0079】
なお、明度をL*≦25とし、また、光沢度(Gs)を60以上とした理由について、さらに説明する。
【0080】
本発明において位置ずれ検知は、黒トナーに対してカラートナーの面積が増えたときに拡散光が増えるということに基づいている。黒トナーは反射型フォトセンサ140の発光素子(LED)141の出射光を吸収するため、黒トナーに対する正反射光、乱反射光(拡散光)は0に近くなる。したがって、カラートナーに対して転写ベルト18の地肌の拡散光が低ければ低いほど受光素子142の出力差が大きくなり、感度のよい検出が行える。光沢度はカラートナーのベタ画像に対する拡散光出力に対してベルト地肌の拡散反射出力が1/10以下となる点からL*≦25とした。
【0081】
一方、転写ベルト18の明度を下げると黒トナーに対する拡散光の光量とベルト地肌に対する拡散光の光量との差が小さくなる。このように差が小さくなると当然検出出力の差も小さくなり、拡散光を使用した黒トナーのトナー付着量検知は困難となる。黒トナーのトナー付着量検知を行うためには黒トナーに対して転写ベルト18のベルト地肌部の正反射光量が多い方が検出感度が高い。光沢度は黒トナーのベタ画像に対する正反射光の検出出力0.12Vに対して、ベルト地肌面からの正反射光の検出出力が約20倍の2.5Vになるように光沢度を設定した。この点から図13に示すように光沢度Gs(60°)≧60であることが望ましい。
【0082】
ここで弾性ベルトの製造に関して触れておく。樹脂はポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE、PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上の樹脂を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0083】
弾性材ゴム、エラストマーとしては、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0084】
抵抗値調節用導電剤に特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。なお、上記導電剤に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0085】
表層は弾性材料による感光体への汚染防止と、転写ベルト表面への表面摩擦抵抗を低減させてトナーの付着力を小さくしてクリーニング性、2次転写性を高めるものが要求される。そこで、表層材料として例えばポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用し、表面エネルギーを小さくし、潤滑性を高める材料、例えばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、2酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体、粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
【0086】
弾性ベルトは、例えば、
▲1▼回転する円筒形の型に材料を流し込みベルトを形成する遠心成型法
▲2▼液体塗料を噴霧し膜を形成させるスプレイ塗工法
▲3▼円筒形の型を材料の溶液の中に浸けて引き上げるディッピング法
▲4▼内型、外型の中に注入する注型法
▲5▼大円筒形の型にコンパウンドを巻き付け、加硫研磨を行う方法
等があるが、これに限定されるものではなく、一般には複数の製法を製造される。
【0087】
なお、本実施形態に使用した弾性ベルトは、以下のようにして製造された。
すなわち、PVDF100重量部に対してカーボンブラック18重量部、分散剤3重量部、トルエン400重量部を均一に分散させた分散液に円筒形の型を浸け10mm/secで静かに引き上げ、室温で乾燥させ、75μmのPVDFの均一な膜を形成した。75μmの膜が形成されている型を繰り返し上記条件で溶液に浸け10mm/secで静かに引き上げて室温乾燥させ、150μmのPVDFベルトを形成した。この150μmPVDFが形成されている円筒形型ベルトを更に、ポリウレタンプレポリマー100重量部、硬化剤(イソシアネート)3重量部、カーボンブラック20重量部、分散剤3重量部、MEK500重量部を均一分散させた分散液に浸け、30mm/secで引き上げを行い、自然乾燥を行った。乾燥後、繰り返しを行い狙いの150μmのウレタンポリマー層を形成させ、2層構成の転写ベルトを得た。
【0088】
繰り返しになるが、重要なことは拡散反射光を検知する反射型検知センサ(第2の受光素子143)を用いる場合に明度がL*≦25とし、正反射光を検知する反射型検知センサ(第1の受光素子142)を用いる場合には光沢度(GS)60以上とすることである。
【0089】
このような転写ベルト、及びパターンからの出力値から色ずれ量を算出する方法は以下のようになる。
まず、色ずれが全くない理想的な状態においては、図4に示すように基準パッチPAにおいて出力が最小値となるために、この出力最小値の両側にできる2つの線分の交点となるX軸の値を求めることにより、ずれ量が計算できる。すなわち、
y=ax+b
y=cx+d
の2つの1次式の連立方程式から、
x=(d−b)/(a−c)
が算出できる。
【0090】
色ずれが発生した場合を考えると、各パッチの出力値は、その色ずれ量に応じて変化するために、各出力値から得られる2つの線分の交点を求めれば、同様にして色ずれ量が計算できることとなる。
【0091】
図4においては、各パッチのシフト量を100μmピッチとし、ずれ量が50μmであった場合についての色ずれ量の計算について図示している。そこで、出力最小値は横軸における0μm、100μmの点となっているが、全データを計算値として用いても問題はない。しかし、仮にずれ量が75μmであった場合には、最小値の値が2つの線分のどちらの計算に用いれば良いのかを判断する処理が必要となるために、最小値の値(または最大値の値は)計算から除外することが望ましい。なお、図4からは、ベルト明度L*が20の場合と60の場合では、感度、及び直線性が異なることが分かる。
【0092】
実験の結果、先に求めたL*≦25の領域では直線近似の相関係数は0.95以上であったが、L*が25を超えた領域から相関係数が悪化し、色ずれの検出精度も低下することが分かった。なお、図4では、明度L*が20の場合の方が60の場合より精度が良いことを示している。
【0093】
以上の色ずれパターンの色ずれ補正原理、及び計算手段により、本実施形態においては、各ライン幅を0.5mm、ライン間隔を0.5mmとし、各パッチのシフトを量を100μmとしたもの、またひとつのパッチのサイズを12mm×12mmのものを10個形成し、色ずれ量の検出を行った。
【0094】
そのセンサ出力波形を図5に示す(横軸は時間、縦軸は出力値)。本実施形態においては、色ずれ検出用センサとして、正反射光出力/拡散光出力の両方が得られるLED発光素子と受光素子とからなる反射型フォトセンサ142,143を用いた。本実施形態では正反射光成分を検出する受光素子142はBkトナーのトナー付着量検知センサとして設けたものである。何故ならば、Bkトナーでは拡散光出力が得られないためである。しかし、図5からもわかるように位置量に対して、拡散光検知方式よりも感度は低いものの検知はできており、先に求めた光沢度Gs(60°)を60以上とすることによって、正反射光成分を検知する受光素子142のみで、位置ずれ検知による位置ずれ制御とトナー付着量検知による画像濃度制御、トナー補給制御を行うことができる。なお、図5のセンサ出力波形では、パターンの検知開始から0.5sec、1sec後にほぼ黒(K)トナーとカラートナーとが重なって検出されていることが分かる。
【0095】
このような位置ずれ検知を拡散反射検知(拡散反射成分を検知する受光素子)および正反射検知(正反射成分を検知する受光素子)によって行った場合、検知パターンを転写ベルト18の移動方向に対して連続して作成するため、転写ベルト18の移動方向で地肌に対する出力が変動すると当然のことながら検知精度に影響を及ぼす。部分的な変動が起きた場合の影響度を図12呼び図13の関係から求めると、拡散反射検知に許容される明度L*は幅で10(ベルト1周分の平均の明度に対して±5)、正反射検知に許容される光沢度Gs(60)は幅で10(ベルト1周分の平均の光沢度度に対して±5)となった。
【0096】
図5の拡散反射成分出力を読み取ってプロットした結果を図6に示す。この2つの線分の交点の計算値は1.31μmであった。また、シフト量を任意にずらしたものパターンを作成し、このずれ量の理想値に対する誤差を求めたが、いずれも10μm以下であることから、このような方式でも十分に色ずれを検出できることが確認できた。
【0097】
また、図8のようなパッチを転写ベルト18の両側に形成し、そのパッチから得られるセンサ出力を得ることにより、主走査ずれ、副走査ずれの補正に加え、スキュー量の補正も容易に行うことができる。
【0098】
また、特にこのようなパッチを用いた場合には、従来の横ラインと斜めラインの組み合わせで色ずれ量を検出する方法に比べ、主走査ずれに関して、ダイレクトにそのずれ量を計算できるために、検出誤差を非常に小さくできる。
【0099】
また、これらパッチ群に所定の間隔を設けることにより、各パッチにおいて、正反射光の立ち下がり出力を得ることができるために、拡散光出力の各パッチ毎に異なる出力値の検出が容易に行える。
【0100】
また、このような2つの線分の交点を求めることにより色ずれ量を算出する方式をとれば、図9に示されるようなセンサ取り付け面の距離に対する出力値の依存性、または図10に示されるようなLED電流設定値に対する出力値の依存性等の影響を一切受けることがないために、非常に安定した位置(色)ずれ補正が行える。
【0101】
なお、前記位置ずれ補正パターンPの形成、パターン検知及び検知したパターンに基づいた位置ずれ補正の制御は、図15に示した制御回路の中央処理装置200のCPUが実行する。図15は画像形成装置の制御回路の全体構成の概略を示すブロック図である。同図において、制御回路は、中央処理装置200、センサ出力処理装置210、ドライバ220、操作部230及びメモリ240から構成されて、センサ出力処理装置210、操作部230、メモリ240は中央処理装置200と相互に通信し、ドライバ220は中央処理装置200からの指示により、各部を駆動する。
【0102】
前記各部は、ポリゴンモータ221、レーザダイオード(LD)222、メインモータ223、現像モータ224、現像バイアス225などからなり、ドライバ220の駆動出力により駆動される。センサ出力処理装置210は、反射濃度センサ211、同期検知センサ212、レジストセンサ213などのセンサ類を制御し、検出出力をデジタルデータなどに変換するなどして中央処理装置200に送信する。反射濃度センサ211は、前記正反射成分を受光する第1の受光素子142、拡散反射成分を受光する第2の受光素子143などからなる色ずれ検出センサ40(図14における反射型フォトセンサ140)に対応し、発光素子141も含む。同期検知センサ212は光書き込み時の光書き込み開始位置を設定するためのもので、レジストセンサ213は、記録媒体(転写紙)に画像を転写する際に、転写紙の転写部への搬送タイミングを設定するものである。
【0103】
ドライバ220は、光走査するためのポリゴンミラーを回転駆動するポリゴンモータ221、光書き込みを行うためのレーザ光を出射するLD222、感光体や14、転写ベルト18などの駆動するメインモータ223、現像装置を駆動する現像モータ224及び現像バイアス225を制御する。
【0104】
メモリ240には、画像形成するための画像データが蓄積され、操作部230からコピー指示や位置ずれの検知指示、位置ずれの補正指示などが行われる。
【0105】
なお、中央処理装置200のCPUは、図示しないROMに記憶されたプログラムにしたがって図示しないRAMをワークエリアとして使用しながらROMに格納されたプログラムを実行し、所定の制御が行われる。
【0106】
なお、前記プログラムとしては、転写ベルト18上に転写ベルト18の回転方向に沿って複数の補正対象色パターン(図2及び図3でハッチングで示すライン)を形成する第1の手順と、前記転写ベルト18上及びこの中間転写ベルト上に形成された前記補正対象色パターン上に複数の基準色パターン(図2及び図3で網点で示すライン)を形成する第2の手順と、前記基準色パターンに対する前記補正色パターンからの出力を図14に示す反射型フォトセンサ140で光学的に検出する第3の手順と、前記第3の手順で検出された出力に基づいて位置ずれ量を図15に示す中央処理装置(CPU)で算出する第4の手順と、前記第4の手順で算出された位置ずれ量を中央処理装置(CPU)で補正して光書き込みを行わせる第5の手順とを備えており、図示しない記憶手段にロードされてこれらの手順を中央処理装置で処理して位置ずれの補正が行われる。
【0107】
その際、前記第1の手順では、補正対象色パターンを所定ピッチで補正対象色をライン状に形成し、前記第2の手順では、補正対象色パターンの上から黒トナーによる基準色パターンを前記補正対象色パターンと同一のピッチでライン状に形成し、前記第1及び第2の手順は、前記基準色パターンに対して前記補正対象色パターンを前記ラインのピッチ方向に任意量シフトさせて形成された複数のパッチを含み、前記補正対象色パターンが前記基準色パターンに対し完全に重なった位置、または完全にずれた位置を基準位置とし、少なくとも1つのパッチが基準位置をはさんだ両側にあるようにセンサの読み取り方向に対して前記パッチを連続的に並べて形成する手順を含んでいる。
【0108】
なお、これらのプログラムは、FDやCD−ROMなどに代表される記録媒体に書き込まれ、コンピュータが前記記憶媒体から読み出すことにより、あるいはサーバから通信手段を介してダウンロードすることにより、実行可能な状態となる。
【0109】
また、これらの手順に基づいて各手順に対応する各工程が実行され、位置ずれ補正パターンに基づいた位置ずれ補正処理が可能になる。
【0110】
以上のように本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
【0111】
(1)弾性ベルトのような表面性の悪い(正反射に対するS/Nが得にくい)ベルトで転写ベルト18を構成してもに対しても、高精度で位置ずれの検出が行える。
【0112】
(2)検出センサを反射型フォトセンサ140とすることによって安価に、精度良く位置ずれ検知制御を行うことができる。
【0113】
(3)正反射成分を検知する受光素子142を有する場合に、この受光素子142に対向して配置される転写ベルト18の光沢度(GS)を60以上とすることにより、正反射率が高めることができ、これにより転写ベルト18のベルト地肌対する受光素子142の出力が上がり、精度良く位置ずれ検知補正が可能となる。
【0114】
(4)1つの発光素子141に対して拡散成分を検知する受光素子143と正反射成分を検知する受光素子142を備えた反射型フォトセンサ149を使用することにより、精度良く発光素子141の光量補正が可能となり、拡散成分を検知する受光素子143の精度維持を図ることができる。
【0115】
(5)正反射成分を検知する受光素子142を有する場合に、転写ベルト18の周方向の光沢度変化(ΔGS)はセンサ出力に大きく影響を与えるため、周方向の変化量を幅で10以内に抑えることによって、光沢度変化による検知ばらつきが減少し、(3)の効果をより向上させることができる。
【0116】
(6)検出センサが、発光素子141の投光に対して、拡散反射成分を検知する受光素子143を有する場合に、この受光素子143に対向して配置される転写ベルト18の明度をL*≦25とすることにより、転写ベルト18とカラートナーに対する受光素子143の感度が上がり、出力差を大きく取ることができ、これにより精度良く位置ずれ検知補正を行える。
【0117】
(7)検出センサが、発光素子141の投光に対して、拡散反射成分を検知する受光素子143を有する場合に、転写ベルト18の周方向の明度変化(ΔL*)はセンサ出力に大きく影響を与えるため、周方向の変化量を幅で10以内に抑えることによって、前記(6)の効果に加えて光沢度変化による検知ばらつきが減少し、(6)の効果をより向上させることができる。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、弾性ベルトのような樹脂ベルトに対して表面平滑性の悪いベルトに対しても高精度の位置ずれ検知制御を行うことができる。また、装置のコストアップを抑え、かつ簡単な構成により、高精度の色ずれ検知が可能な位置ずれ補正パターンを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るカラー画像形成装置の概略構成図である。
【図2】中間転写ベルト上に形成される主走査方向の位置ずれ補正パターンを示す図である。
【図3】中間転写ベルト上に形成される位置ずれ検出パターンの詳細を示す図である。
【図4】色の書き込み位置が50μmずれた場合、および明度L*が20の場合と明度L*が60の場合とでシフトさせたパッチ群からの検出出力を示す図である。
【図5】補正パターンの各ライン幅を0.5mm、ライン間隔を0.5mmとし、各パッチのシフトを量を100μmとしたもの、またひとつのパッチのサイズを12mm×12mmのものを10個形成し、色ずれ量の検出を行ったときのセンサ出力波形を示す図である。
【図6】所定のサンプリング周期によって所定点数サンプリングし、その出力平均値を各パッチのセンサ出力値として得られた出力値を、シフト量に対してプロットした図である。
【図7】中間転写ベルト上に形成される副走査方向の色ずれ補正用パターンを示すである。
【図8】中間転写ベルト上に形成されたパッチと色ずれ検出センサとの関係を示す平面図である。
【図9】センサ出力の距離依存性を示す図である。
【図10】センサ出力のLED電流依存性を示す図である。
【図11】各色トナーの分光反射率特性を示す図である。
【図12】明度とベルト地肌部の出力電圧との関係を示す図である。
【図13】光沢度とセンサ出力の関係を示す図である。
【図14】反射型フォトセンサの概略を示す図である。
【図15】本実施形態に係る画像形成装置の制御系を示すブロック図である。
【符号の説明】
18 転写ベルト
40 色ずれ検出センサ
140 反射型フォトセンサ
141 発光素子
142 (正反射成分を受光する)第1の受光素子
143 (拡散反射成分を受光する)第2の受光素子
200 中央処理装置
210 センサ出力処理装置
211 反射濃度センサ
P 色ずれ補正パターン
PA 基準パッチ
Claims (24)
- 複数色の画像を中間転写体上に形成して多色のカラー画像を形成する際に各色の位置ずれを補正する位置ずれ補正パターンの形成方法において、
前記位置ずれ補正パターンが基準色パターンと補正対象色パターンとを重畳して形成された複数のパッチから、
前記基準色パターンは所定ピッチで黒トナーにより形成された複数のラインから、
前記補正対象色パターンは前記基準色パターンの下層側にあって当該基準色パターンと同一ピッチで補正対象色により形成された複数のラインから、
前記複数のパッチは、前記基準色パターンに対して前記補正対象色パターンを前記ラインのピッチ方向に任意量シフトさせて形成され、前記補正対象色パターンが前記基準色パターンに対し完全に重なった位置、または完全にずれた位置を基準位置とし、少なくとも1つのパッチが基準位置をはさんだ両側にあるようにセンサの読み取り方向に対して前記パッチを連続的に並べて形成されたパッチ群から、それぞれ構成され、
前記位置ずれ補正パターンは、前記補正対象色パターンを前記中間転写体上に形成した後、前記基準色パターンを形成して前記パッチ群とすることにより中間転写体に形成されること特徴とする位置ずれ補正パターンの形成方法。 - 前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの正反射成分の出力に基づいて、前記中間転写体の光沢度が設定されていることを特徴とする請求項1記載の位置ずれ補正パターンの形成方法。
- 前記設定は、前記中間転写体と前記位置ずれ補正パターンの正反射成分の出力のS/Nに基づいて行われることを特徴とする請求項2記載の位置ずれ補正パターンの形成方法。
- 前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの拡散反射成分の出力に基づいて、前記中間転写体の明度が設定されていることを特徴とする請求項1記載の位置ずれ補正パターンの形成方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の位置ずれ補正パターンの形成方法によって形成された位置ずれ補正パターンの各パッチを読み取った反射型フォトセンサの出力値に基づいて前記基準位置に対する位置ずれ量を演算する演算手段を備えていることを特徴とする位置ずれ補正装置。
- 前記演算手段は、前記反射型フォトセンサの出力値に基づいて得られた2つの線分の交点の位置から前記基準位置に対する位置ずれ量を演算することを特徴とする請求項5記載の位置ずれ補正装置。
- 基準色パターンと補正対象色パターンとを重畳して中間転写体上に形成された複数のパッチからなる位置ずれ補正パターンを光学的に読み取り、この読み取り結果に基づいて各色の位置ずれを補正する位置ずれ補正装置において、
前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの正反射成分および/または拡散反射成分を検出する検出手段と、
前記検出された正反射成分および/または拡散反射成分に基づいて位置ずれを補正する補正手段と、
を備えていることを特徴とする位置ずれ補正装置。 - 前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの正反射成分の出力に基づいて、前記中間転写体の光沢度が設定されていることを特徴とする請求項7記載の位置ずれ補正装置。
- 前記反射型フォトセンサが、発光素子と、この発光素子の投光に対して正反射成分を検知する受光位置に配置された受光素子とを備えていることを特徴とする請求項8記載の位置ずれ補正装置。
- 前記中間転写体の光沢度は、JISZ8741のGSで60以上であることを特徴とする請求項8記載の位置ずれ補正装置。
- 前記中間転写体の周方向の光沢度変化幅が10以下であることを特徴とする請求項10記載の位置ずれ補正装置。
- 前記位置ずれ補正パターンを反射型フォトセンサによって光学的に読み取ったときの拡散反射成分の出力に基づいて、前記中間転写体の明度が設定されていることを特徴とする請求項7記載の位置ずれ補正装置。
- 前記反射型フォトセンサが、発光素子と、この発光素子の投光に対して拡散反射成分を検知する受光位置に配置された受光素子とを備えていることを特徴とする請求項12記載の位置ずれ補正装置。
- 前記中間転写体の明度が25以下であることを特徴とする請求項12記載の位置ずれ補正装置。
- 前記中間転写体の周方向の明度変化幅が10以下であることを特徴とする請求項14記載の位置ずれ補正装置。
- 前記反射型フォトセンサの読み取り方向の長さである各パッチ長とパッチ間隔と反射型フォトセンサの前記中間転写体上のスポット径とが、
パッチ長+パッチ間隔>反射型フォトセンサの中間転写体上のスポット径×2の関係にあることを特徴とする請求項7、8、12および13のいずれか1項に記載の位置ずれ補正装置。 - 請求項5ないし16のいずれか1項に記載の位置ずれ補正装置と、
この位置ずれ補正装置によって補正された位置にカラー画像を形成する画像形成手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 基準色パターンと補正対象色パターンとを重畳して中間転写体上に形成された複数のパッチからなる位置ずれ補正パターンを光学的に読み取り、この読み取り結果に基づいて各色の位置ずれを補正する位置ずれ補正方法において、
前記中間転写体上に中間転写体の回転方向に沿って複数の補正対象色パターンを形成する第1の工程と、
前記位置ずれ補正パターンとして前記中間転写体上及びこの中間転写体上に形成された前記補正対象色パターン上に複数の基準色パターンを形成する第2の工程と、
前記基準色パターンと前記補正色パターンからの反射光の光量を光学的に検出する第3の工程と、
前記第3の手順で読み取った光量に基づいて位置ずれ量を算出する第4の工程と、
前記第4の手順で算出された位置ずれ量を補正する第5の工程と、
を備えていることを特徴とする位置ずれ補正方法。 - 前記第2の工程における前記基準色パターンは所定ピッチで黒トナーにより形成された複数のラインからなり、
前記第1の工程における前記補正対象色パターンは前記基準色パターンの下層側にあって当該基準色パターンと同一ピッチで補正対象色により形成された複数のラインからなり、
前記位置ずれ補正パターンは、前記基準色パターンに対して前記補正対象色パターンを前記ラインのピッチ方向に任意量シフトさせて形成された複数のパッチを含み、前記補正対象色パターンが前記基準色パターンに対し完全に重なった位置、または完全にずれた位置を基準位置とし、少なくとも1つのパッチが基準位置をはさんだ両側にあるようにセンサの読み取り方向に対して前記パッチを連続的に並べて形成されたパッチ群からなることを特徴とする請求項18記載の色ずれ補正方法。 - 光学的に読み取られた位置ずれ補正パターンの正反射成分の出力と前記位置ずれ補正パターンが形成された中間転写体からの正反射成分の出力とから前記中間転写体の光沢度を設定することを特徴とする請求項18または19記載の位置ずれ補正方法。
- 光学的に読み取られた位置ずれ補正パターンの拡散反射成分の出力と前記位置ずれ補正パターンが形成された中間転写体からの拡散反射成分の出力とから前記中間転写体の明度を設定することを特徴とする請求項18または19記載の位置ずれ補正方法。
- 基準色パターンと補正対象色パターンとを重畳して中間転写体上に形成された複数のパッチからなる位置ずれ補正パターンを光学的に読み取り、この読み取り結果に基づいて各色の位置ずれを補正するコンピュータプログラムにおいて、
前記中間転写体上に中間転写体の回転方向に沿って複数の補正対象色パターンを形成する第1の手順と、
前記中間転写体上及びこの中間転写体上に形成された前記補正対象色パターン上に複数の基準色パターンを形成する第2の手順と、
前記基準色パターンと前記補正色パターンからの反射光の光量を光学的に検出する第3の手順と、
前記第3の手順で検出された光量に基づいて位置ずれ量を算出する第4の手順と、
前記第4の手順で算出された位置ずれ量を補正する第5の手順と、
を備え、コンピュータによって前記手順が実行され、位置ずれを補正することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 前記第1の手順では、補正対象色パターンを所定ピッチで補正対象色をライン状に形成し、
前記第2の手順では、補正対象色パターンの上から黒トナーによる基準色パターンを前記補正対象色パターンと同一のピッチでライン状に形成し、
前記第1及び第2の手順は、前記基準色パターンに対して前記補正対象色パターンを前記ラインのピッチ方向に任意量シフトさせて形成された複数のパッチを含み、前記補正対象色パターンが前記基準色パターンに対し完全に重なった位置、または完全にずれた位置を基準位置とし、少なくとも1つのパッチが基準位置をはさんだ両側にあるようにセンサの読み取り方向に対して前記パッチを連続的に並べて形成する手順を含むことを特徴とする請求項22記載のコンピュータプログラム。 - 請求項22または23記載のコンピュータプログラムが、コンピュータによって読み込まれ、実行可能に記録されていることを特徴とする記録媒体。
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