JP7235201B2 - ベルト装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、所定の移動方向に移動する中間転写ベルト、感光体ベルト等のベルト部材を備えたベルト装置と、それを備えた画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、所定の移動方向に移動する中間転写ベルトなどのベルト部材に対向するように光学センサを設置したものが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
そして、光学センサによって、中間転写ベルト(ベルト部材)のベルト表面に形成したトナー像の画像濃度や地肌濃度を検知して、その検知結果に基づいて作像条件を調整している。
一方、特許文献1には、光学センサによる誤検知を防止することを目的として、中間転写ベルトにおけるベルト表面において巻き癖(凹凸)のない部分を、光学センサによって検知する技術が開示されている。
また、特許文献2には、効率的に色ズレ検知することを目的として、中間転写ベルトに対するトナー像検知センサ(光学センサ)の角度を最適化して、中間転写ベルトのベルト表面を検知する技術が開示されている。
従来の画像形成装置は、ベルト部材のベルト表面に巻き癖などによる凹凸が形成されてしまった場合に、光学センサによってベルト表面の濃度(地肌濃度や画像濃度である。)を精度良く検知することができなかった。
これに対して、特許文献1では、ベルト表面において巻き癖のない部分を光学センサによって検知しているので、光学センサの検知精度が低下する不具合を軽減する効果がある程度期待できる。しかし、ベルト表面にたくさんの巻き癖があるような場合には、光学センサによって検知可能な部分が少なく限定されてしまって、検知効率が低下してしまっていた。
また、特許文献2では、光学センサの角度を最適化してベルト表面を検知しているので、光学センサの検知精度が低下する不具合を軽減する効果がある程度期待できる。しかし、ベルト表面に一様でない複数の凹凸があるような場合には、光学センサの最適な角度を1つに絞り切ることができず、検知精度の低下を充分に軽減することができなかった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、光学センサによってベルト表面を精度良く効率的に検知することができる、ベルト装置、及び、画像形成装置、を提供することにある。
この発明におけるベルト装置は、複数のローラ部材に張架されて、所定の移動方向に移動するベルト部材と、前記ベルト部材に対向するように配置されるとともに、前記移動方向に略直交する方向を回転軸方向として回動可能に構成されて、前記ベルト部材のベルト表面に向けて検知光を投光するとともに前記ベルト表面で反射した反射光を受光する光学センサと、を備え、前記ベルト部材を移動させながら前記光学センサによって前記ベルト表面の凹凸状態を検知して、前記ベルト表面における凹部又は凸部が前記光学センサの位置に移動したときには、前記凹部又は前記凸部の前記移動方向の移動にともなう投光位置の傾きの変位に合わせて前記投光位置に正対するように前記光学センサを回動させながら前記光学センサによって前記凹部又は前記凸部の濃度を検知するものである。
本発明によれば、光学センサによってベルト表面を精度良く効率的に検知することができる、ベルト装置、及び、画像形成装置、を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 作像部を示す断面図である。 中間転写ベルト装置を示す構成図である。 中間転写ベルト装置の一部を幅方向にみた概略図である。 ベルト表面の凹凸状態を検知した結果の一例を示すグラフである。 ベルト表面の凸部と、その凸部を光学センサで検知したときの出力値の変化と、を示す図である。 光学センサがベルト表面の凸部の地肌濃度や画像濃度を検知するときの動作を示す図である。 光学センサがベルト表面の凹部の地肌濃度や画像濃度を検知するときの動作を示す図である。 濃度調整時の制御を示すフローチャートである。 変形例1としての、中間転写ベルト装置の一部を幅方向にみた概略図である。 変形例2としての、中間転写ベルト装置を示す構成図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置100における全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はその作像部の一部を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の中央には、ベルト装置としての中間転写ベルト装置15が設置されている。また、中間転写ベルト装置15の中間転写ベルト8(ベルト部材)に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
図2を参照して、イエローに対応した作像部6Yは、感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Y(感光体)の周囲に配設された帯電部4Y、現像部5Y、クリーニング部2Y、潤滑剤供給装置3、除電部と、で構成されている。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程、除電工程)がおこなわれて、感光体ドラム1Yの表面にイエロー画像が形成されることになる。
なお、他の3つの作像部6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部6Yのみの説明をおこなうことにする。
図2を参照して、感光体ドラム1Yは、メインモータによって反時計方向に回転駆動される。一方、帯電部4Yには、帯電電源92(図2参照)によって帯電バイアスが印加されている。これにより、帯電部4Yの位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光部7から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での幅方向(図1、図2の紙面垂直方向であって、主走査方向である。)の露光走査によってイエローに対応した静電潜像(露光電位)が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像部5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ9Yの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1の表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト8の表面に1次転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残留する。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、クリーニング部2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残留した未転写トナーがクリーニングブレード2aによってクリーニング部2Y内に回収される(クリーニング工程である。)。
ここで、クリーニング部2Yの内部には、潤滑剤供給ローラ3a、固形潤滑剤3b、圧縮スプリング3cなどからなる潤滑剤供給装置3(感光体用潤滑剤供給装置)が内設されている。そして、図2の時計方向に回転する潤滑剤供給ローラ3aによって、固形潤滑剤3bから潤滑剤が少量ずつ削られて、潤滑剤供給ローラ3aによって感光体ドラム1Yの表面に潤滑剤が供給されることになる。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部6M、6C、6Kでも、イエロー作像部6Yと同様におこなわれる。すなわち、作像部の上方に配設された露光部7から、画像情報に基づいたレーザ光Lが、各作像部6M、6C、6Kの感光体ドラム1M、1C、1K上に向けて照射される。詳しくは、露光部7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。なお、露光部7として複数のLEDを幅方向に並べて配置したものを用いてもよい。
その後、各現像部5M、5C、5Kによる現像工程を経て各感光体ドラム1M、1C、1K上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
ここで、ベルト部材としての中間転写ベルト8は、複数のローラ部材16~20によって張架・支持されるとともに、駆動モータによる駆動ローラ16の回転駆動によって図3中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の極性の転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8の表面に重ねて1次転写される(1次転写工程である。)。
その後、各色のトナー像が重ねて1次転写された中間転写ベルト8(ベルト部材)は、2次転写ローラ40との対向位置に達する。この位置では、2次転写対向ローラ19が、2次転写ローラ74との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された用紙等のシートP上に2次転写される(2次転写工程である。)。このとき、中間転写ベルト8には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残留する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8の表面に付着した未転写トナーなどの付着物が除去される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、図1を参照して、2次転写ニップの位置に搬送されるシートPは、装置本体100の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、給紙部26には、用紙などのシートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPが搬送経路を経由してレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28(タイミングローラ対)に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写されたシートPは、搬送ベルト60によって定着部50の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像がシートP上に定着される(定着工程である。)。
その後、シートPは、第2搬送経路K2を経由して、排紙ローラ対によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成動作(プリント動作)が完了する。
次に、図2にて、作像部における現像部5Y(現像装置)の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
現像部5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Yと、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Yと、現像剤収容部内に配設された2つの搬送スクリュ55Yと、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Yと、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
このように構成された現像部5Yは、次のように動作する。
現像ローラ51Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。ここで、現像部5Y内の現像剤Gは、現像剤G中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。具体的に、現像部5Yに設置されたトナー濃度センサによってトナー濃度が低い状態が検知されたときには、トナー濃度が所定の範囲内になるように、トナー容器58から現像部5Y内に新品トナーが補給される。
その後、トナー容器58から現像剤収容部内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤Gとともに混合・撹拌されながら、隔絶された2つの現像剤収容部を循環する(図2の紙面垂直方向の移動である。)。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部の上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。なお、現像領域に形成される電界は、現像電源91によって現像ローラ51Yに印加される現像バイアスと、感光体ドラム1Y上の露光電位と、の電位差によって形成されるものである。
なお、トナー容器58は、現像部5Y(画像形成装置100)に対して着脱可能(交換可能)に設置されている。そして、トナー容器58は、その内部に収容された新品のトナーが空になると、現像部5Y(画像形成装置100)から取り外されて新品のものに交換されることになる。
以下、図3、図4等を用いて、本実施の形態における中間転写ベルト装置15(ベルト装置)について説明する。
図3、図4に示すように、ベルト装置としての中間転写ベルト装置15は、ベルト部材としての中間転写ベルト8、4つの1次転写ローラ9Y、9M、9C、9K 、駆動ローラ16、従動ローラ17、転写前ローラ18、2次転写対向ローラ19、テンションローラ20、中間転写クリーニング部10、光学センサ80、マーク検知センサ85、等で構成される。
中間転写ベルト8(ベルト部材)は、各色のトナー像をそれぞれ担持する4つの感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接して1次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8は、複数のローラ部材(駆動ローラ16、従動ローラ17、転写前ローラ18、2次転写対向ローラ19、テンションローラ20、などである。)によって張架され支持されている。
本実施の形態において、中間転写ベルト8は、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン-四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)、等を単層又は複数層に構成して、カーボンブラック等の導電性材料を分散させたものである。中間転写ベルト8は、体積抵抗率が107~1012Ωcm、ベルト裏面側の表面抵抗率が108~1012Ωcmの範囲となるように調整されている。また、中間転写ベルト8は、厚さが80~100μmの範囲となるように設定されている。本実施の形態では、中間転写ベルト8の厚さが90μmに設定されている。
なお、必要に応じて中間転写ベルト8の表面に離型層をコートすることもできる。その際、コートに用いる材料として、ETFE(エチレン-四フッ化エチレン共重合体)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パーフルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)、等のフッ素樹脂を使用できるが、これに限定されるものではない。
また、中間転写ベルト8の製造方法としては、注型法、遠心成形法、等があり、必要に応じてその表面を研磨する工程がおこなわれる。
1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を介して対応する感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接している。詳しくは、イエロー用の転写ローラ9Yは中間転写ベルト8を介してイエロー用の感光体ドラム1Yに当接して、マゼンタ用の転写ローラ9Mは中間転写ベルト8を介してマゼンタ用の感光体ドラム1Mに当接して、シアン用の転写ローラ9Cは中間転写ベルト8を介してシアン用の感光体ドラム1Cに当接して、ブラック用(黒色用)の転写ローラ9Kは中間転写ベルト8を介してブラック用(黒色用)の感光体ドラム1Kに当接している。1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、芯金上に導電性スポンジ層が形成された弾性ローラであって、体積抵抗が106~1012Ω(好ましくは、107~109Ω)の範囲となるように調整されている。
駆動ローラ16は、4つの感光体ドラムに対して中間転写ベルトの走行方向下流側の位置で、中間転写ベルト8が120度程度の巻付角度で巻き付けられた状態で中間転写ベルト8の内周面に当接するように配置されている。駆動ローラ16は、制御部90によって制御される駆動モータによって図3の時計方向に回転駆動される。これにより、中間転写ベルト8は所定の移動方向(図3の時計方向である。)に移動することになる。
従動ローラ17は、4つの感光体ドラムに対して中間転写ベルト8の走行方向上流側の位置で、中間転写ベルト8が180度程度の巻付角度で巻き付けられた状態で中間転写ベルト8の内周面に当接するように配置されている。中間転写ベルト8において、従動ローラ17から駆動ローラ16に至る部分は、ほぼ水平面になるように設定されている。従動ローラ17は、中間転写ベルト8の移動(走行)にともない図3の時計方向に従動回転する。
テンションローラ20は、中間転写ベルト8の外周面に当接している。転写前ローラ18、2次転写対向ローラ19は、中間転写ベルト8の内周面に当接している。
駆動ローラ16を除くローラ部材17~20は、いずれも、中間転写ベルト8の移動(走行)にともない従動回転する。
2次転写対向ローラ19とテンションローラ20との間の位置には、中間転写クリーニング部10が設置されている。中間転写クリーニング部10には、クリーニングブレードが設置されている。
図3を参照して、2次転写対向ローラ19は、中間転写ベルト8を介して2次転写ローラ40に当接している。2次転写対向ローラ19は、ステンレス鋼等からなる円筒状の芯金の外周面に、体積抵抗が107~108Ω程度で、硬度(JIS-A硬度)が48~58度程度のNBRゴムからなる弾性層(層厚は5mm程度である。)が形成されたものである。
また、本実施の形態において、2次転写対向ローラ19は、電源部に電気的に接続されていて、その電源部から-5kV程度の高圧電圧となる2次転写バイアスが印加される。この2次転写対向ローラ19に印加される2次転写バイアスは、2次転写ニップに搬送されるシートPに、中間転写ベルト8の表面に1次転写されたトナー像を2次転写するためのものであって、トナーの極性と同じ極性(本実施の形態ではマイナス極性である。)の2次転写バイアス(直流電圧)の斥力転写である。これにより、中間転写ベルト8のトナー担持面(外周面)に担持されたトナーが、2次転写電界によって2次転写対向ローラ40側から2次転写ベルト装置69側に向かって静電移動することになる。
なお、2次転写バイアスは直流電圧に交流電圧の畳重でも良いし、また2次転写ローラ40に印加する引力転写でも良い。
以下、本実施の形態における中間転写ベルト装置15(ベルト装置)において、特徴的な構成・動作について詳述する。
先に説明したように、ベルト装置としての中間転写ベルト装置15には、複数のローラ部材16~20に張架されて、所定の移動方向に移動するベルト部材としての中間転写ベルト8が設置されている。
ここで、本実施の形態における中間転写ベルト装置15には、図3、図4に示すように、光学センサ80(濃度検知センサ)やマーク検知センサ85が設けられている。
光学センサ80とマーク検知センサ85とは、いずれも、中間転写ベルト8のベルト表面(ベルト外周面である。)に対向するように配置されている。
光学センサ80は、中間転写ベルト8の移動方向に略直交する方向(図2の紙面垂直方向であって、図3の左右方向である。)を回転軸方向として回動可能に構成されている。
詳しくは、図7、図8を参照して、光学センサ80は、発光ダイオード等の発光素子と、フォトダイオード等の受光素子と、からなる反射型フォトセンサであって、発光素子から検知光をベルト表面に向けて投光するとともにベルト表面で反射した反射光を受光素子で受光するものである。そして、反射光量の大きさに応じて変化する受光素子の出力値から、ベルト表面の濃度を検知することになる。ここで、光学センサ80によって検知されるベルト表面の濃度は、ベルト表面の地肌濃度(トナー像が担持されていない状態の表面濃度である。)や、ベルト表面に担持されたトナー像の画像濃度である。
具体的に、通常の画像形成プロセスとは別のタイミング(例えば、ウォーミングアップ時である。)で、先に説明した作像プロセスを経て中間転写ベルト8上に各色ごとに形成した検知用トナー像(パッチパターン)の画像濃度や、ベルト表面の地肌濃度を、光学センサ80で検知することで、その差異から検知用トナー像の絶対的な画像濃度を把握することができる。そして、その画像濃度に基づいて、画像濃度が狙いの値になるように、制御部90によって作像条件が調整される。すなわち、現像電源91から現像ローラ51Yに印加する現像バイアス、帯電電源92から帯電部4Yに印加する帯電バイアス、露光部7から射出されるレーザ光Lの露光量、現像部5Y内の現像剤Gのトナー濃度、のうち少なくとも1つが調整されることになる。なお、上述した検知用トナー像(パッチパターン)は、光学センサ80が設置された幅方向の位置に形成される。
また、通常の画像形成プロセスとは別のタイミングで、先に説明した作像プロセスを経て中間転写ベルト8上に重ねて形成した検知用トナー像(パッチパターン)の画像濃度や、ベルト表面の地肌濃度を、光学センサ80で検知することで、その差異から検知用トナー像の位置ズレ(色ズレ)を把握することができる。その位置ズレに基づいて、位置ズレが生じないように、制御部90によって作像条件(各色の作像タイミングである。)が調整される。
以降、これらの光学センサ80を用いた作像条件の調整をおこなう一連の制御を、適宜に「濃度調整モード」と呼ぶことにする。
また、光学センサ80は、図3(及び、図7、図8)を参照して、支軸81aを中心に回動可能な保持部材81に保持されている。保持部材81は、装置15の筐体に回動可能に保持されている。保持部材81の支軸81aには、正逆双方向回転型のモータ83が接続されている。このような構成により、制御部90によるモータ83の制御によって、光学センサ80は、保持部材81とともに、支軸81aを中心に図3の時計方向に回動したり反時計方向に回動したりすることになる。なお、光学センサ80(保持部材81)の回動方向の姿勢は、保持部材81に設置されたエンコーダによって精度良く把握されることになる。
一方、マーク検知センサ85は、中間転写ベルト8における作像領域に設置された光学センサ80とは異なり、非作像領域に設置されている。マーク検知センサ85は、発光ダイオード等の発光素子と、フォトダイオード等の受光素子と、からなる反射型フォトセンサである。
他方、図3、図4に示すように、中間転写ベルト8のベルト外周面における周方向の一部には、マーク部8aが形成されている。このマーク部8aは、中間転写ベルト8のベルト外周面(ベルト表面)とは光反射率が異なるものであって、例えば、白色の矩形状の薄いシール部材を貼着して形成したものである。マーク部8aは、マーク検知センサ85が設置された幅方向の位置に対応するように配置されている。
そして、マーク検知センサ85は、「濃度調整モード」がおこなわれるときに、マーク部8aを光学的に検知することになる。このマーク部8aの検知は、中間転写ベルト8のベルト表面に生じた凹凸の位置を特定するためにおこなうものであるが、これについては後で詳しく説明する。
ここで、本実施の形態では、濃度調整モード時において、中間転写ベルト8(ベルト部材)を移動(走行)させながら光学センサ80によって中間転写ベルト8のベルト表面の凹凸状態(図5参照)を検知して、図7、図8に示すように、中間転写ベルト8を移動させた状態でベルト表面の凹凸形状に合わせて光学センサ80を回動させながら光学センサ80によってベルト表面の濃度を検知している。
そして、そのようにして光学センサ80によって検知されるベルト表面の濃度(地肌濃度や検知用トナー像の画像濃度である。)に基づいて、先に説明したように、ベルト表面にトナー像を形成するときの作像条件が調整されることになる。
このように光学センサ80を適宜回転させながらベルト表面の濃度を検知する理由は、中間転写ベルト8のベルト表面における凸部W(図7参照)や凹部R(図8参照)の濃度を検知するときに、ベルト表面の平面部Q(図7、図8参照)を検知するときに比べて、検知誤差が生じやすいためである。平面部Qは、図7、図8の矢印方向(移動方向)に移動しても光学センサ80の検知面に対する角度(略平行)が変化せずに、光学センサ80の発光素子からベルト表面に投光される検知光の入射角や、ベルト表面から受光素子に受光される反射光の反射角が、ほとんど変化しないため、検知精度の低下が生じにくい。これに対して、凸部Wや凹部Rは、図7、図8の矢印方向(移動方向)に移動すると光学センサ80の検知面に対する角度が変化して、光学センサ80の発光素子からベルト表面に投光される検知光の入射角や、ベルト表面から受光素子に受光される反射光の反射角が、変化してしまうため、検知精度の低下が生じやすい。そして、そのような状態で、光学センサ80で検知した凸部Wや凹部Rの地肌濃度や画像濃度に基づいて作像条件が調整されてしまうと、作像条件が正しく調整されずに、画像濃度不良や色ズレなどの異常画像が生じてしまうことになる。
これに対して、本実施の形態では、光学センサ80によって凸部Wや凹部Rの表面濃度(地肌濃度や検知用トナー像の画像濃度である、)を検知するときには、そのような光学センサ80の検知面に対する角度が変化せずに一定になるように、制御部90によるモータ83の制御によって、凹凸形状に合わせて光学センサ80を回動させている。これにより、中間転写ベルト8のベルト表面の凹凸状態に関係なく、ベルト表面の地肌濃度や画像濃度が光学センサ80によって高精度に検知されることになる。そして、その検知結果に基づいて、作像条件が正しく調整されて、画像濃度不良や色ズレなどの異常画像が生じにくくなる。
なお、中間転写ベルト8のベルト表面の凹凸は、部品精度上の理由など種々の理由で多少生じるものであるが、上述した光学センサ80による検知精度に影響を及ぼすような比較的大きな凹凸について、主となるものの1つは、「巻き癖」によるものである。
上述したように、中間転写ベルト8は複数のローラ部材16~20によって張架・支持されている。したがって、中間転写ベルト8を駆動停止した状態が長時間続くと、中間転写ベルト8においてローラ部材16~20に接した部分に「巻き癖」が生じやすくなる。具体的に、図3を参照して、中間転写ベルト8のベルト内周面に当接する4つのローラ部材16~19の部分では、それらのローラ曲率に近似した凸状の巻き癖(凸部W)が形成されやすくなる。これに対して、中間転写ベルト8のベルト外周面に当接するローラ部材20の部分では、そのローラ曲率に近似した凹状の巻き癖(凹部R)が形成されやすくなる。
このような巻き癖は、中間転写ベルト8の駆動が開始されて暫く時間が経過すると、ある程度消失するものであるが、「濃度調整モード」が主としてウォーミングアップ時におこなわれるものであるため、無視できないものになる。
また、上述した光学センサ80による検知精度に影響を及ぼすような比較的大きな凹凸について、主となるもののもう1つは、「ベルト周長偏差」によるものである。
中間転写ベルト8は、そのベルト周長が幅方向にわたって一定であることが望ましいが、部品精度の限界から、そのようにはならず、ベルト周長が幅方向で一定にならないことがある。そのような場合には、ベルト周長が短い部分ではベルトが張った状態になり、ベルト周長が長い部分ではベルトが緩んだ状態になり、その差異によってベルト表面に波打ち状の凹凸が形成されてしまうことになる。
以下、本実施の形態における濃度調整モード時の中間転写ベルト装置15の動作について、さらに詳しく説明する、
本実施の形態では、まず、マーク検知センサ85によってマーク部8aを検知したタイミングをトリガーとして、光学センサ80によってベルト表面の凹凸状態を検知して、ベルト表面における凹部R又は凸部Wの周方向の位置を特定する。すなわち、マーク部8aの位置を基準として、ベルト表面の凹凸状態が把握されることになる。このような動作を適宜に「センシング動作」と呼ぶ。
そして、図7、図8を参照して、凹部R又は凸部Wが光学センサ80の位置に移動したときには、凹部R又は凸部Wの形状に合わせて光学センサ80を回動させながら光学センサ80によって凹部R又は凸部Wの濃度を検知する。詳しくは凹部R又は凸部Wが光学センサ80の位置に移動したときには、凹部R又は凸部Wの移動方向の移動にともなう投光位置(検知光が投光され反射する位置である。)の傾きの変位に合わせて投光位置に正対するように(入射角や反射角が一定になるように)、光学センサ80を回動させながら光学センサ80によって凹部R又は凸部Wの濃度を検知する。
これに対して、凹部Rでも凸部Wでもない平面部Qが光学センサ80の位置に移動したときには、光学センサ80を回動させずに平面部Qに正対した光学センサ80によって平面部Qの濃度を検知する。すなわち、平面部Qを検知するときには、光学センサ80の検知面とベルト表面とが略平行な状態を維持して、光学センサ80の回動はおこなわない。
さらに、図5、図6を用いて、補足的に説明する。
まず、中間転写ベルト8の表面の濃度(反射光量)を読み取る前に、中間転写ベルト8を走行(移動)させながら光学センサ80をセンシング装置としてベルト表面を読み取り(センシング動作をおこない)、中間転写ベルト8が1周した時点で検知結果(反射光量の大きさにともなう出力値)を記憶する。このとき、光学センサ80は、回動されずに、図7(A)や図8(A)に示す基準回動位置に固定されている。図5は、そのときの検知結果の一例を示すグラフである。図5に示すように、光学センサ80の出力波形はベルト表面の光沢ムラや巻き癖などによる凹凸によって変化する。特に、図5中、丸枠で囲んだように、巻き癖などによる大きな凹凸がある場合には、その位置で出力値が大きく変化する。
このようなベルト表面を検知するセンシング動作は、マーク部8aを起点としておこなっているため、中間転写ベルト8のどの位置で出力値(反射光量)が変化しているのか把握することができる。したがって、巻き癖などによる大きな凹凸が、マーク部8aからどれだけ離れた位置にあるかも把握することができる。
このようなベルト表面の凹凸状態のセンシングをベルト1周分おこなって、2周目に、1周目で出力値(反射光量)が変化した箇所(凹凸が大きな箇所)で光学センサ80を図7、図8の反時計方向に回動させて反射光量の増減を測定する。このとき、凸部Wであれば出力値が1周目のものよりも小さくなり、凹部Rであれば出力値が1周目のものよりも大きくなるため、凸部Wと凹部Rとを区別することができる。
このようにして、センシング動作時に、濃度調整モード時において光学センサ80を回動させるタイミングTnが定められることになる。
また、センシング動作時には、濃度調整モード時において光学センサ80を回動させるときの、回動時間(傾き速度Vn)や回動角度θnが演算されることになる。
光学センサ80を回動させる回動時間(傾き速度Vn)は、1周目の出力値に対して低減し始める位置から回復するまでの時間で演算される。また、回転角度は、出力値の変化量から演算する。具体的に、ベルト表面に図6(A1)、(B1)に示すような凸部Wがそれぞれある場合に、図6(A2)、(B2)に示すように、時間(T)と出力値(A)との関係が分かるため、光学センサ80の回動時間をTとすると、凸部Wのセンシングを開始するときの光学センサ80の回動角度θは、以下の式から求めることができる。
θ=tan-1(A/(T/2))
この例では、光学センサ80の初期の傾き角度は凸部W(巻き癖部)での最小出力値と最大出力値を直線で結んだ値から角度を求めて代用している。光学センサ80での読み取り値のデータ精度を向上させるには、出力値の円弧形状に沿った値を求めて光学センサ80を回動させることが好ましい。
光学センサ80の回動角度がT/2時間だけ進んだときに、光学センサ80の回動角度θが0になるように回動させていく。このとき、ベルト表面の凸部Wの頂点を光学センサ80が検知している状態となる。その後は、凸部Wが終点となるまで、光学センサ80の回動角度θを変化させていって、凸部Wが通過した後に、光学センサ80の回動角度θが0になるように回動させる。
なお、図6(A2)、(B2)を参照して、光学センサ80を回動開始した直後の回動時間(Ta)における出力値のデータと、回動終了した直前の回動時間(Tb)における出力値のデータと、は誤差を含んでいる可能性があるため、上述した演算をおこなうためのデータから省いている。
図7(A)~(D)は、中間転写ベルト8のベルト表面の凸部Wが形成されている場合の、濃度調整モード時における光学センサ80の動作を示す図である。
まず、図7(A)に示すように、光学センサ80の位置を平面部Qが通過するとき、光学センサ80は基準回動位置(光学センサ80の検知面が平面部Qに対して略平行になる回動位置である。)に位置している。
そして、図7(B)に示すように、凸部Wが光学センサ80の位置に達すると、先に説明したセンシング動作時の演算結果(Tn、θn、Vn)に基づいて、光学センサ80を最初に時計方向に大きく回動させて、その後に光学センサ80を徐々に反時計方向に回動させていく。そして、図7(C)に示すように、凸部Wの頂部が光学センサ80の位置に達すると、光学センサ80は基準回動位置に回動した状態になる。その後も、図7(D)に示すように、センシング動作時の演算結果(Tn、θn、Vn)に基づいて、光学センサ80を徐々に反時計方向に回動させていく。
そして、凸部Wが通過して再び平面部Qが光学センサ80の位置に達すると、光学センサ80は基準回動位置に回動されることになる。
図8(A)~(D)は、中間転写ベルト8のベルト表面の凹部Rが形成されている場合の、濃度調整モード時における光学センサ80の動作を示す図である。
まず、図8(A)に示すように、光学センサ80の位置を平面部Qが通過するとき、光学センサ80は基準回動位置に位置している。
そして、図8(B)に示すように、凹部Rが光学センサ80の位置に達すると、先に説明したセンシング動作時の演算結果(Tn、θn、Vn)に基づいて、光学センサ80を最初に時計方向に大きく回動させて、その後に光学センサ80を徐々に反時計方向に回動させていく。そして、図8(C)に示すように、凹部Rの最下部が光学センサ80の位置に達すると、光学センサ80は基準回動位置に回動した状態になる。その後も、図8(D)に示すように、センシング動作時の演算結果(Tn、θn、Vn)に基づいて、光学センサ80を徐々に反時計方向に回動させていく。
そして、凹部Rが通過して再び平面部Qが光学センサ80の位置に達すると、光学センサ80は基準回動位置に回動されることになる。
このように、本実施の形態では、中間転写ベルト8のベルト表面に巻き癖や周長偏差などによる凹凸が形成されてしまった場合であっても、そのベルト表面の凹凸状態に合わせて光学センサ80を回動させながらベルト表面の濃度(地肌濃度や画像濃度である。)を検知しているため、その検知精度を効率的に高めることができる。
以下、図9を用いて、「センシング動作」から「濃度調整モード」に至る制御フローの一例について説明する。
図9に示すように、まず、装置本体100の電源がオンされると、初期調整動作(ウォーミングアップ動作)が実行される(ステップS1)。この初期動作は、画像形成装置100を立ち上げるために必要な、各部の初期調整である。
そして、その初期調整動作の1つとして、中間転写ベルト8のベルト表面の凹凸状態を検知するセンシング動作が開始される(ステップS2)。まず、中間転写ベルト8が駆動開始されて(ステップS3)、マーク検知センサ85によってベルト表面のマーク部8aが検知される(ステップS4)。そして、この検知タイミングをトリガーにして、制御部90におけるタイマーによって時間の計測が開始される(ステップS5)。そして、光学センサ80がオンされて、ベルト表面が検知される(ステップS6)。
そして、マーク検知センサ85によってベルト表面のマーク部8aが再び検知されると(ステップS7)、中間転写ベルト8の1周分の検知が終了したものとして、光学センサ80がオフされる(ステップS8)。そして、その1周分の検知結果に基づいて、濃度調整モード時において光学センサ80を回動させるタイミングTnや回動角度θnや傾き速度Vnが演算される(ステップS9)。こうして、「センシング動作」が終了する。
その後、図9に示すように、中間転写ベルト8の走行を続けながら「濃度調整モード」が開始される(ステップS10)。具体的に、中間転写ベルト8のベルト表面には、各色の画像濃度や色ズレ(位置ズレ)を調整するための検知用トナー像(パッチパターン)が形成される。そして、ベルト表面の地肌濃度や検知用トナー像の画像濃度が光学センサ80によって検知される。
このとき、マーク検知センサ85によってベルト表面のマーク部8aが検知されて(ステップS11)、その検知タイミングをトリガーにしてタイマーによって時間の計測が開始される(ステップS12)。そして、タイマーの時間がT1になったときに、光学センサ80の位置に凹部R又は凸部Wが達したものとして、ステップS9で求めた回動角度θ1や傾き速度V1に基づいて光学センサ80の回動がおこなわれる(ステップS13、S14)。したがって、凹部R又は凸部Wに形成された画像濃度や地肌濃度を検知しても、その検知結果は精度の高いものとなる。
そして、このような光学センサ80の回動動作はセンシング動作でセンシングした凹凸の数(n)だけおこなわれる(ステップS15、S16)。そして、ベルト表面の地肌濃度や検知用トナー像の画像濃度がすべて光学センサ80によって検知された後に、それらの検知結果に基づいて作像条件の調整によって、各色の画像濃度が最適化されたり、色ズレ(位置ズレ)が矯正されたりして、「濃度調整モード」が終了する(ステップS17)。
そして、中間転写ベルト8の駆動が停止されて(ステップS18)、プリント動作(ジョブ動作)に備えてジョブ待機状態に移行する(ステップS19)。
<変形例1>
図10は、変形例1としての中間転写ベルト装置15の一部を幅方向にみた概略図であって、本実施の形態における図4に対応する図である。
図10に示すように、変形例1では、複数の光学センサ80が幅方向の異なる位置(幅方向の中央部と両端部との3箇所である。)に設置されている。そして、これらの複数の光学センサ80は、それぞれ別々のタイミングで回動可能に構成されている。
このような構成は、各色の画像濃度の調整や位置ズレの矯正を、幅方向の偏差を平均化した値に基づいておこなうために、幅方向の異なる位置に検知用トナー像をそれぞれ形成する場合に有用になる。すなわち、そのような場合には、幅方向の異なる位置に形成された検知用トナー像の画像濃度や、その位置の地肌濃度を、3つの光学センサ80でそれぞれ検知して、3つの検知結果を平均化した値に基づいて作像条件を調整することになる。そのとき、3つの光学センサ80で、それぞれ独立して、本実施の形態で説明した「センシング動作」と「濃度調整モード」とがおこなわれることになる。
そして、変形例1においても、本実施の形態のものと同様に、光学センサ80によって中間転写ベルト8のベルト表面を精度良く効率的に検知することができる。そして、作像条件が精度良く最適化されることになる。
<変形例2>
図11は、変形例2としての中間転写ベルト装置15を示す構成図であって、本実施の形態における図3に対応する図である。
図11に示すように、変形例2では、中間転写ベルト8(ベルト部材)のベルト内周面に対向するようにマーク検知センサ85が配置されている。そして、中間転写ベルト8のベルト内周面における周方向の一部にマーク部8aが形成されている。マーク部8aは、中間転写ベルト8の移動方向の位置を特定するためにベルト表面に予め形成されたものであって、検知用トナー像のように作像プロセスによって適宜形成されるものではないため、このような構成が可能になる。
そして、変形例2においても、本実施の形態のものと同様に、光学センサ80によって中間転写ベルト8のベルト表面を精度良く効率的に検知することができる。そして、作像条件が精度良く最適化されることになる。
特に、変形例2では、マーク検知センサ85が中間転写ベルト8の内周面側に設置されているため、マーク検知センサ85の検知面に紙粉や浮遊トナーが付着して検知精度が低下する不具合が生じにくくなる。
以上説明したように、本実施の形態における中間転写ベルト装置15(ベルト装置)は、複数のローラ部材16~20に張架されて所定の移動方向に移動する中間転写ベルト8(ベルト部材)に対向するように配置されて、その移動方向に略直交する方向を回転軸方向として回動可能に構成された光学センサ80が設置されている。そして、中間転写ベルト8を移動させながら光学センサ80によって中間転写ベルト8のベルト表面の凹凸状態を検知して、中間転写ベルト8を移動させた状態でベルト表面の凹凸形状に合わせて光学センサ80を回動させながら光学センサ80によってベルト表面の濃度を検知している。
これにより、光学センサ80によって中間転写ベルト8のベルト表面を精度良く効率的に検知することができる。
なお、本実施の形態では、ベルト部材としての中間転写ベルト8が設置された中間転写ベルト装置15に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、例えば、感光体ベルトなどのベルト部材が設置されたベルト装置に対しても、本発明を適用することができる。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
また、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1Y、1M、1C、1K 感光体ドラム(像担持体)、
8 中間転写ベルト(ベルト部材)、
8a マーク部、
15 中間転写ベルト装置(ベルト装置)、
80 光学センサ、
81 保持部材、
81a 支軸、
85 マーク検知センサ、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)、
W 凸部、 R 凹部、 Q 平面部。
特開2007-310010号公報 特開2015-152697号公報

Claims (6)

  1. 複数のローラ部材に張架されて、所定の移動方向に移動するベルト部材と、
    前記ベルト部材に対向するように配置されるとともに、前記移動方向に略直交する方向を回転軸方向として回動可能に構成されて、前記ベルト部材のベルト表面に向けて検知光を投光するとともに前記ベルト表面で反射した反射光を受光する光学センサと、
    を備え、
    前記ベルト部材を移動させながら前記光学センサによって前記ベルト表面の凹凸状態を検知して、前記ベルト表面における凹部又は凸部が前記光学センサの位置に移動したときには、前記凹部又は前記凸部の前記移動方向の移動にともなう投光位置の傾きの変位に合わせて前記投光位置に正対するように前記光学センサを回動させながら前記光学センサによって前記凹部又は前記凸部の濃度を検知することを特徴とするベルト装置。
  2. 前記ベルト部材は、ベルト内周面又はベルト外周面における周方向の一部にマーク部が形成され、
    前記ベルト内周面又は前記ベルト外周面に対向するように配置されて、前記マーク部を検知するマーク検知センサを備え、
    前記マーク検知センサによって前記マーク部を検知したタイミングをトリガーとして、前記光学センサによって前記ベルト表面の凹凸状態を検知して、前記ベルト表面における前記凹部又は前記凸部の周方向の位置を特定して、
    前記凹部又は前記凸部が前記光学センサの位置に移動したときには、前記凹部又は前記凸部の形状に合わせて前記光学センサを回動させながら前記光学センサによって前記凹部又は前記凸部の濃度を検知して、
    前記凹部でも前記凸部でもない平面部が前記光学センサの位置に移動したときには、前記光学センサを回動させずに前記平面部に正対した前記光学センサによって前記平面部の濃度を検知することを特徴とする請求項1に記載のベルト装置。
  3. 複数の前記光学センサが、幅方向の異なる位置に、それぞれ別々のタイミングで回動可能に設置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベルト装置。
  4. 前記光学センサによって検知される前記ベルト表面の濃度は、前記ベルト表面の地肌濃度、又は、前記ベルト表面に担持されたトナー像の画像濃度であることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載のベルト装置。
  5. 前記光学センサによって検知される前記ベルト表面の濃度に基づいて、前記ベルト表面にトナー像を形成するときの作像条件が調整されることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載のベルト装置。
  6. 請求項1~請求項5のいずれかに記載のベルト装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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