JP2009093007A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間調部の画像濃度を従来よりも精度良く安定化させることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】所定のベタトナーパッチ(H1〜H3)及び中間調トナーパッチ(S2)を形成し、ベタトナーパッチの画像濃度を反射型フォトセンサに検知させた結果、及び中間調トナーパッチの画像濃度を反射型フォトセンサに検知させた結果に基づいて、目標の暗階調濃度が得られる現像バイアス値、及び同現像バイアス値を用いて目標の中間調濃度が得られる露光量、を決定する決定処理を実施する制御部を備える画像形成装置において、決定処理で決定した露光量が、所定の下限露光量から上限露光量までの範囲内に収まらない場合には、決定処理で決定した露光量を同範囲内に収まる値に補正し、且つ、同決定処理で決定した現像バイアス値を同範囲内に収まる露光量に対応する値に補正する補正処理を実施するように、制御部を構成した。
【選択図】図9

Description

本発明は、所定の暗階調基準トナー像の画像濃度を検知した結果に基づいて現像バイアスを決定し、且つ、所定の中間調基準トナー像の画像濃度を検知した結果に基づいて潜像書込手段の露光量を決定する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置においては、温湿度等の環境変動に伴って作像能力が変化すると、画像濃度が変動してしまう。かかる画像濃度の変動を抑えるべく、次のような現像バイアス決定処理を行う画像形成装置が知られている。即ち、まず、予め定められた暗階調基準トナー像である基準ベタトナー像を形成する。この基準ベタトナー像は、互いに隙間無く並ぶ複数のドットによって構成される暗階調(シャドウ階調)のトナー像である。かかる基準ベタトナー像の画像濃度(暗階調濃度)を画像濃度検知手段としての反射型フォトセンサによって検知した結果に基づいて、プリントジョブ時の現像バイアス値を決定する。そして、プリントジョブ時の現像バイアス値に、この現像バイアス決定処理で決定した値を用いることで、環境変動にかかわらず画像の暗階調部に対する画像濃度を安定化させて、画像濃度の変動を抑えることができる。
しかしながら、このような現像バイアスの決定によって安定化が図られるのは、画像の暗階調部の画像濃度であり、画像の中間調部の画像濃度を安定化させることはできない。これは次に説明する理由による。即ち、上述の基準ベタトナー像においては、それを構成する各ドットが隙間無く並んでいる。このような基準ベタトナー像を被検対象とする反射型フォトセンサからの出力値は、基準ベタトナー像のトナー層の厚みと良好な相関関係にある。つまり、基準ベタトナー像を被検対象とする反射型フォトセンサからの出力値は、基準ベタトナー像のトナー層の厚みを示している。上述した現像バイアス決定処理においては、基準ベタトナー像を被検対象とする反射型フォトセンサからの出力値と、基準ベタトナー像を形成したときの現像バイアスとに基づいて、基準ベタトナー像のトナー層を所定の厚みにし得る現像バイアスを決定している。そして、プリントジョブ時の現像バイアス値に、現像バイアス決定処理で決定した値を用いることで、画像における暗階調部のトナー層の厚みを安定化させて、暗階調部の画像濃度の変動を抑えている。一方、画像の中間調部においては、複数のドットが互いに間隔をあけて並べられることで中間的な明るさが表現されており、画像濃度の変化が各ドットのトナー層の厚みよりも、ドット径に依存する。そして、ドット径は、現像バイアスの他、潜像担持体に対して光書込を行って潜像を形成するレーザー書込ユニット等の潜像書込手段の露光量にも影響を受ける。現像バイアス決定処理で決定した現像バイアス値の条件下であっても、露光量によっては目標のドット径が得られなくなるので、現像バイアス決定処理によって中間調部の画像濃度を安定化させることができないのである。
一方、特許文献1には、予め定められた中間調基準トナー像である網点画像に対する単位面積あたりの画像濃度に基づいて、潜像書込手段の露光量を調整する画像形成装置が開示されている。その網点画像は、互いに間隔をあけて並ぶ複数のドットによって構成される中間調のトナー像であり、ドット数は環境にかかわらず一定である。網点画像を被検対象にしている反射型フォトセンサからの出力値は、網点画像の画像濃度を示すことになる。そして、中間調部の画像濃度を左右するドット径は、上述したように、潜像書込手段による露光量に応じて変化する。具体的には、比較的小さな露光量による光書込で得られたドット状の潜像(以下、ドット潜像という)の中心部と、ドット潜像の周囲の地肌部との間に形成される電位勾配が、図17のLaで示すような波形になったとする。このドット潜像の中心部の電位はVa1になっている。一方、比較的大きな露光量による光書込で得られたドット潜像の中心部と、ドット潜像周囲の地肌部との間に形成される電位勾配が、同図のLbで示す波形になったとする。この波形Lbの中心部(ドット潜像の中心部)の電位は、波形Laの中心部の電位よりも高いVa2となっている。また、波形Lbの裾の部分は、波形Lbの裾の部分よりも広がっている。そして、波形La、波形Lbで示されるこれらのドット潜像を現像バイアスVbで現像すると、図示のように、波形Lbで示されるドット潜像の径φ’が、波形Laで示されるドット潜像の径φよりも大きくなる。このように、同じ現像バイアスVbで現像されるドットであっても、ドット径は露光量に応じて変化する。特許文献1に記載の画像形成装置においては、網点画像に対する画像濃度の検知結果に基づいて、潜像書込手段の露光量を調整することで、ドット径の安定化を図って中間調部の画像濃度を安定化させることができる。
特許第3412385号公報
しかしながら、かかる構成においては、目標の中間調濃度(ドット径)を実現する露光量として求めた結果が、網点画像の潜像を光書込したときの露光量から大きくかけ離れていると、画像の中間調部の画像濃度を精度良く安定化させることができなくなる。具体的には、目標の中間調濃度に対応する露光量については、網点画像の画像濃度と、網点画像を形成したときの露光量との関係を示すアルゴリズムに基づいて求めるのが一般的である。詳しくは、まず、互いに異なる露光量で形成した複数の網点画像の画像濃度をそれぞれ検知し、その結果と、それぞれの網点画像に対応する露光量とに基づいて、画像濃度と露光量との関係を示すアルゴリズムを得る。次いで、このアルゴリズムに基づいて、予め設定された目標中間調濃度(目標ドット径)に対応する露光量を求めるのである。前述のアルゴリズムによって示される画像濃度と露光量との関係は、互いに異なる露光量で形成された複数の網点画像における最小露光量から最大露光量までの範囲内では、実際にその範囲内の露光量で形成された網点画像に対する画像濃度の実測値に基づくものになる。目標中間調濃度に対応する露光量をアルゴリズムに基づいて求めた結果が、このような実測値に基づく範囲内であった場合、その値は、実際に目標中間調濃度が得られる露光量とほぼ一致する。また、目標中間調濃度に対応する露光量をアルゴリズムに基づいて求めた結果が、前述の最小露光量から最大露光量までの範囲から僅かに外れたとしても、その結果は、実際に目標中間調濃度が得られる露光量から大きく外れることがない。ところが、目標中間調濃度に対応する露光量をアルゴリズムに基づいて求めた結果が、前述の最小露光量から最大露光量までの範囲から大きく外れると、実際に目標中間調濃度が得られる露光量から大きく外れてしまうことがある。よって、アルゴリズムに基づいて算出した露光量が、網点画像形成時の最小露光量から最大露光量までの範囲から大きくかけはなれている場合に、その露光量をそのままプリントジョブ時に採用すると、中間調部の画像濃度を目標中間調濃度から大きく外してしまうおそれがある。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、中間調部の画像濃度をより精度良く安定化させることができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、画像情報に基づく露光走査によって該潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段と、少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら該現像剤担持体上のトナーを該潜像担持体上の潜像に転移させて該潜像を現像する現像手段と、現像によって得られたトナー像を該潜像担持体から転写体に転写する転写手段と、該潜像担持体上又は該転写体上のトナー像の画像濃度を検知する画像濃度検知手段と、該潜像書込手段や該現像手段の駆動を制御しながら、予め定められた暗階調のトナー像である暗階調基準トナー像、及び予め定められた中間調のトナー像である中間調基準トナー像を形成し、該暗階調基準トナー像の画像濃度を該画像濃度検知手段に検知させた結果、及び該中間調基準トナー像の画像濃度を該画像濃度検知手段に検知させた結果に基づいて、目標の暗階調濃度が得られる現像バイアス値、及び該現像バイアス値を用いて目標の中間調濃度が得られる露光量、を決定する決定処理を実施する制御手段とを備え、画像情報に基づく画像を形成する際に、該決定処理で決定した露光量で中間調部の光書込を行うとともに、該決定処理で決定した現像バイアス値を用いて現像を行う画像形成装置において、上記決定処理で決定した露光量が、所定の下限露光量から上限露光量までの範囲内に収まらない場合には、上記決定処理で決定した露光量を該範囲内に収まる値に補正し、且つ、上記決定処理で決定した現像バイアス値を該範囲内に収まる露光量に対応する値に補正する補正処理を実施するように、上記制御手段を構成し、該補正処理を実施した場合には、画像情報に基づく画像を形成する際に、該補正処理で補正した露光量で光書込を行うとともに、該補正処理で補正した現像バイアス値を用いて現像を行うようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記決定処理にて、上記潜像担持体の表面の表面移動方向と直交する方向に互いに並ぶ複数の位置に対して互いに異なる露光量で光書込して得た複数の潜像を、互いに同じ現像バイアス値を用いて現像して複数の上記中間調基準トナー像からなる中間調パターンを形成し、且つ複数の該中間調パターンを、互いに異なる現像バイアス値を用いて該表面の表面移動方向に並べて現像するように上記制御手段を構成するとともに、上記画像濃度検知手段として、それぞれの中間調パターン内における個々の中間調基準トナー像の画像濃度をそれぞれ個別に検知する複数のものを設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記決定処理にて、上記潜像担持体の表面上で上記表面移動方向に互いに並ぶ複数の上記中間調パターンの各パターン間に、それぞれ互いに異なる現像バイアス値で現像した上記暗階調基準トナー像を形成するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、複数の上記中間調パターンの間にそれぞれ形成した複数の上記暗階調基準トナー像のそれぞれの画像濃度と、それぞれの該暗階調基準トナー像を現像したときの現像バイアス値との関係を求め、該関係と、目標の暗階調濃度とに基づいて、目標の暗階調濃度が得られる現像バイアス値を決定し、複数の上記中間調パターンの現像時に採用した互いに異なる複数の現像バイアス値のうち、目標の暗階調濃度が得られる現像バイアス値である現像バイアス適正値よりも小さく且つ現像バイアス適正値に最も近い現像バイアス値を第1現像バイアス値V(i)として特定し、現像バイアス適正値よりも大きく且つ現像バイアス適正値に最も近い現像バイアス値を第2現像バイアス値V(i+1)として特定し、現像バイアス適正値から該第1現像バイアス値V(i)を減じた値と、該第2現像バイアス値V(i+1)から現像バイアス適正値を減じた値との比について、「w:(1−w)」という条件を具備する比率wを求め、複数の中間調パターンのうち、第1現像バイアス値V(i)で現像した中間調パターンと、第2現像バイアス値V(i+1)で現像した中間調パターンとについて、露光量L(j)且つ第1現像バイアス値V(i)の条件で得た中間調基準トナー像の画像濃度Dh(j,i)と、露光量L(j)且つ第2現像バイアス値V(i+1)の条件で得た中間調基準トナー像の画像濃度Dh(j,i+1)との組合せにおける重み平均Dh(j)を「Dh(j,i)×比率w+Dh(j,i+1)×(1−比率w)」という関係式によって求め、得られた(L(j),Dh(j))の組の集合から露光量と画像濃度との関係を示す近似式を求め、該近似式と、目標の中間調濃度とに基づいて、目標の中間調濃度が得られる露光量を求める処理を上記決定処理で実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記第1現像バイアス値V(i)を用いて現像された中間調パターン内における個々の中間調基準トナー像の画像濃度と、それら中間調基準トナー像にそれぞれ対応する露光量とに基づいて、中間調濃度と露光量との関係を示す第1関係式を求め、上記第2現像バイアス値V(i+1)を用いて現像された中間調パターン内における個々の中間調基準トナー像の画像濃度と、それら中間調基準トナー像にそれぞれ対応する露光量とに基づいて、中間調濃度と露光量との関係を示す第2関係式を求め、目標の中間調濃度が得られる露光量として該第1関係式によって示される値と、目標の中間調濃度が得られる露光量として該第2関係式によって示される値とのうち、少なくとも何れか一方が上記範囲内に収まる場合に、上記近似式に基づいて、目標の中間調濃度が得られる露光量を求めるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記決定処理にて、上記近似式に基づいて求めた上記露光量が上記範囲内に収まらない場合には、上記補正処理にて、現像バイアス値を目標の暗階調濃度が得られない値に補正してから、上記近似式を補正後の現像バイアス値に対応させて求め直した後、得られた該近似式に基づいて、目標の暗階調濃度が得られない現像バイアス値を用いて目標の中間調濃度が得られる値であって且つ該範囲内に収まる値の露光量を求めるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5又は6の画像形成装置において、目標の中間調濃度が得られる露光量として上記第1関係式によって示される値と、目標の中間調濃度が得られる露光量として上記第2関係式によって示される値とが何れも上記範囲内に収まらない場合には、ユーザーにエラーを報知するための処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記決定処理にて、上記潜像担持体の表面の表面移動方向と直交する方向に互いに並ぶ複数の位置に対して互いに異なる露光量で光書込して得た複数の潜像を、互いに同じ現像バイアス値で現像して複数の上記暗階調基準トナー像からなる暗階調パターンを形成し、且つ、該暗階調パターンを互いに該表面の表面移動方向に並ぶ複数の上記中間調パターンにおける各パターン間にそれぞれ形成するように、上記制御手段を構成するとともに、上記画像濃度検知手段として、それぞれの中間調パターン内における個々の中間調基準トナー像の画像濃度や、それぞれの暗階調パターン内における個々の暗階調基準トナー像の画像濃度を、それぞれ個別に検知する複数のものを設けたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8の画像形成装置において、複数の上記暗階調パターンについてそれぞれ、該暗階調パターン内における個々の暗階調基準トナー像それぞれの画像濃度を検知した結果と、それぞれの暗階調パターンを現像したときの現像バイアス値とに基づいて、暗階調パターン内の個々の暗階調基準トナー像にそれぞれ対応する露光量について、目標の暗階調濃度の下限値が得られる現像バイアス値である暗階調濃度下限値対応現像バイアス値や、目標の暗階調濃度の上限値が得られる現像バイアス値である暗階調濃度上限値対応現像バイアス値をそれぞれ求め、それぞれの暗階調濃度下限値対応現像バイアス値と、暗階調パターン内の個々の暗階調基準トナー像にそれぞれ対応する露光量とに基づく、現像バイアス値と露光量との2次元座標上における関係を示すグラフAを求め、それぞれの暗階調濃度上限値対応現像バイアス値と、暗階調パターン内の個々の暗階調基準トナー像にそれぞれ対応する露光量とに基づく、現像バイアス値と露光量との該2次元座標上における関係を示すグラフBを求め、複数の上記中間調パターンについてそれぞれ、該中間調パターン内における個々の中間調基準トナー像それぞれの画像濃度を検知した結果と、それぞれの中間調パターンを現像したときの現像バイアス値とに基づいて、中間調パターン内の個々の中間調基準トナー像にそれぞれ対応する現像バイアス値について、目標の中間調濃度の下限値が得られる上記露光量である中間調濃度下限値対応露光量や、目標の中間調濃度の上限値が得られる上記露光量である中間調濃度上限値対応露光量をそれぞれ求め、それぞれの中間調濃度下限値対応露光量と、中間調パターン内の個々の中間調基準トナー像にそれぞれ対応する現像バイアス値とに基づく、現像バイアス値と露光量との該2次元座標上における関係を示すグラフCを求め、それぞれの中間調濃度上限値対応露光量と、中間調パターン内の個々の中間調基準トナー像にそれぞれ対応する現像バイアス値とに基づく、現像バイアス値と露光量との該2次元座標上における関係を示すグラフDを求め、該グラフAと該グラフBと該グラフCと該グラフDとで囲まれる領域の重心位置の現像バイアス値を目標の暗階調濃度が得られる現像バイアス値として決定するとともに、該重視位置の露光量を目標の中間調濃度が得られる露光量として決定する処理を上記決定処理で実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の画像形成装置において、上記重心位置の露光量が上記範囲内に収まらなかった場合であって、且つ、2次元座標上で上記下限露光量を示す直線と、該2次元座標上で上記上限露光量を示す直線との間の領域と、該2次元座標上で上記グラフA、グラフB、グラフC及びグラフDに囲まれる領域とが部分的に重なる場合には、上記補正処理で現像バイアス値を部分的に重なる領域の重心位置の値に補正し、且つ目標の中間調濃度が得られる露光量を該重心位置の値に補正する処理を上記補正処理で実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、2次元座標上で上記下限露光量を示す直線と、該2次元座標上で上記上限露光量を示す直線との間の領域と、該2次元座標上で上記グラフA、グラフB、グラフC及びグラフDに囲まれる領域とが部分的に重ならない場合には、ユーザーにエラーを報知するための処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3乃至11の何れかの画像形成装置において、上記潜像担持体として、互いに異なる色のトナー像を形成するための複数のものを設け、それぞれの潜像担持体について、複数の上記中間調パターンと、各パターン間に位置する複数の上記暗階調基準トナー像又は上記暗階調パターンとを形成する処理を上記決定処理で実施するように上記制御手段を構成し、且つ、それぞれの潜像担持体について、潜像担持体から上記転写体上に転写した該中間調パターン内の各中間調基準トナー像の画像濃度と、潜像担持体から上記転写体上に転写した該暗階調基準トナー像の画像濃度、又は像担持体から上記転写体上に転写した暗階調パターン内の各暗階調基準トナー像の画像濃度とを、上記画像濃度検知手段に検知させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項12の画像形成装置において、複数の上記画像濃度検知手段のうち、上記中間調基準トナー像の画像濃度と、上記暗階調基準トナー像の画像濃度との両方を検知させる位置に配設する画像濃度検知手段として、上記転写体上における正反射光量と拡散反射光量との両方を検知するマルチ反射型光学センサを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項13の画像形成装置において、複数の上記画像濃度検知手段のうち、上記中間調基準トナー像の画像濃度を検知させ、且つ上記暗階調基準トナー像の画像濃度を検知させない位置に配設する画像濃度検知手段として、上記転写体上における正反射光量だけを検知する正反射型光学センサを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項1乃至14の何れかの画像形成装置において、上記中間調基準トナー像として、互いに間隔をあけて並ぶ複数の孤立ドットからなる網点パッチ像、あるいは、互いに間隔をあけて並ぶ複数の線像からなる万線パッチ像を形成するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項1乃至15の何れかの画像形成装置において、上記潜像書込手段による露光強度を調整することで上記露光量を調整する処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項1乃至15の何れかの画像形成装置において、上記潜像書込手段による1ドットあたりの露光時間を調整することで上記露光量を調整する処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、請求項1乃至17の何れかの画像形成装置において、上記潜像書込手段による露光強度と、該潜像書込手段による1ドットあたりの露光時間とを調整することで上記露光量を調整する処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
これらの発明においては、下限露光量から上限露光量までを、中間調基準トナー像の形成時に用いた最小露光量から最大露光量までと同じ範囲に設定するか、あるいは最小露光量から最大露光量までの範囲から大きく外れない範囲に設定する。このような設定において、決定処理を行って決定した露光量が下限露光量から上限露光量までの範囲に収まらない場合、即ち、同露光量が上述の最小露光量から最大露光量までの範囲から大きく外れていて、実際に目標中間調濃度を得ることができる露光量とは大きくかけ離れた数値になっている場合に、補正処理を実施する。この補正処理において、決定処理で決定しておいた露光量を、下限露光量から上限露光量までの範囲内に補正し、且つ、決定処理で決定しておいた現像バイアス値を同範囲内に収まる露光量に対応する値に補正する。目標暗階調濃度としては、トナー付着量の増加に伴う画像濃度の増加が飽和になるあたりの濃度を採用することが一般的であるため、補正処理で現像バイアス値を補正したことにより、暗階調部に対するトナー付着量を若干変化させたとしても、それによる暗階調部の画像濃度の変化は僅かである。これに対し、中間調部では、補正処理による補正で現像バイアス値を僅かに変化させただけであっても、それに伴うドット径の変化により、画像濃度を大きく変化させる。このため、決定処理で決定した現像バイアス値を用いて目標中間調濃度が得られる露光量が下限露光量から上限露光量までの範囲から外れてしまう場合に、現像バイアス値を決定処理で決定した値から若干ずらした値に補正し、補正後の現像バイアス値で目標中間調濃度が得られる露光量を決定すれば、その露光量を下限露光量から上限露光量までの範囲内に収めつつ、暗階調部の画像濃度の目標暗階調濃度からのずれを僅かな量に留めることが可能である。かかる補正により、補正後の露光量を、下限露光量から上限露光量までの範囲にすれば、中間調部の画像濃度を目標中間調濃度にすることができる。そして、決定処理で決定した露光量が中間調基準トナー像の形成時に用いた最小露光量から最大露光量までの範囲から大きく外れていて、実際に目標中間調濃度が得られる露光量から大きくかけ離れているにもかかわらず、それを目標中間調濃度が得られる露光量として画像形成時に用いていた従来の構成に比べて、目標の中間調濃度をより精度良く得ることができる。よって、中間調部における画像濃度をより精度良く安定化させることができる。
以下、本発明を電子写真方式のプリンタに適用した実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係るプリンタの要部構成を示す構成図である。同図において、このプリンタは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を形成するための4つのプロセスユニット1Y,M,C,Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Kトナー像を形成するためのプロセスユニット1Kを例にすると、これは、潜像担持体たるドラム状の感光体2K、ドラムクリーニング装置3K、除電装置(不図示)、帯電装置4K、現像装置5K等を備えている。画像形成ユニットたるプロセスユニット1Kは、プリンタ本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
感光体2Kは、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される。帯電装置4Kは、帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体2Kに接触あるいは近接させながら、帯電ローラと感光体2Kとの間に放電を発生させることで、感光体2Kの表面を一様帯電せしめる。帯電ローラ等の帯電部材を感光体2Kに接触あるいは近接させる方式に代えて、帯電チャージャーによる方式を採用してもよい。
一様帯電せしめられた感光体2Kの表面は、レーザ光Lによって露光走査されてK用の静電潜像を担持する。このK用の静電潜像は、図示しないKトナーを用いる現像装置5KによってKトナー像に現像される。そして、後述する中間転写ベルト16上に中間転写される。
ドラムクリーニング装置3Kは、中間転写工程を経た後の感光体2K表面に付着している転写残トナーを除去する。また、上記除電装置は、クリーニング後の感光体2Kの残留電荷を除電する。この除電により、感光体2Kの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
他色のプロセスユニット(1Y,M,C)においても、同様にして感光体(2Y,M,C)上に(Y,M,C)トナー像が形成されて、後述する中間転写ベルト16上に中間転写される。
上記現像装置5Kは、図示しないKトナーを収容する縦長のホッパ部6K、トナー供給ローラ7K、現像ローラ8K、薄層化ブレード9Kなどを有している。また、ホッパ部6K内には、図示しない駆動手段によって回転駆動される図示しないアジテータが配設されている。ホッパ部6K内のKトナーは、アジテータの回転駆動によって撹拌されながら、トナー供給ローラ7に向けて移動する。トナー供給ローラ7Kは、金属製の芯金と、これの表面に被覆された発泡樹脂等からなるローラ部とを有しており、ホッパ部6K内のKトナーをローラ部の表面に付着させながら回転する。
トナー供給ローラ7Kに付着したKトナーは、現像ローラ8Kとトナー供給ローラ7Kとの当接部で現像ローラ8Kの表面に供給される。供給されたKトナーは、現像ローラ8Kの回転に伴ってローラと薄層化ブレード9Kとの当接位置を通過する際に、ローラ表面上での層厚が規制される。そして、層厚規制後のKトナーは、現像ローラ8Kと感光体2Kとの対向領域である現像領域において、感光体2K表面のK用の静電潜像に付着する。この付着により、K用の静電潜像がKトナー像に現像される。
プロセスユニット1Y,M,C,Kの図中左側方には、潜像書込手段たる光書込ユニット40が配設されている。この光書込ユニット40は、パーソナルコンピュータ等の外部機器から送られてくる画像情報に基づいてレーザーダイオードから発したレーザ光Lにより、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおける感光体2Y,M,C,Kを光走査する。この光走査により、感光体2Y,M,C,K上にY,M,C,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット40は、光源から発したレーザ光(L)を、図示しないポリゴンモータによって回転駆動したポリゴンミラーで主走査方向に偏光せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。LEDアレイの複数のLEDから発したLED光によって光書込を行うものを採用してもよい。
プロセスユニット1Y,M,C,Kの図中右側方には、無端状の中間転写ベルト16を張架しながら図中時計回り方向に無端移動せしめる転写ユニット15が配設されている。転写手段たる転写ユニット15は、転写体たる中間転写ベルト16の他に、駆動ローラ17、クリーニングバックアップローラ18、4つの1次転写ローラ19Y,M,C,K、テンションローラ20、ベルトクリーニング装置21、ニップ形成ローラ22、光学センサユニット23などを備えている。
中間転写ベルト16は、そのループ内側に配設された駆動ローラ17、クリーニングバックアップローラ18、4つの1次転写ローラ19Y,M,C,K、及びテンションローラ20によって張架されている。そして、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ17の回転力により、同方向に無端移動せしめられる。
4つの1次転写ローラ19Y,M,C,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト16を感光体2Y,M,C,Kとの間に挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ベルト16のおもて面と、感光体2Y,M,C,Kとが当接するY,M,C,K用の1次転写ニップが形成されている。
1次転写ローラ19Y,M,C,Kには、図示しない転写バイアス電源によってそれぞれ1次転写バイアスが印加されており、これにより、感光体2Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像と、1次転写ローラ19Y,M,C,Kとの間に転写電界が形成される。なお、1次転写ローラ19Y,M,C,Kに代えて、転写チャージャーや転写ブラシなどを採用してもよい。
Y用のプロセスユニット1Yの感光体2Y表面に形成されたYトナーは、感光体2Yの回転に伴って上述のY用の1次転写ニップに進入すると、転写電界やニップ圧の作用により、感光体2Y上から中間転写ベルト16上に1次転写される。このようにしてYトナー像が1次転写せしめられた中間転写ベルト16は、その無端移動に伴ってM,C,K用の1次転写ニップを通過する際に、感光体2M,C,K上のM,C,Kトナー像が、Yトナー像上に順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、中間転写ベルト16上には4色トナー像が形成される。
転写ユニット15のニップ形成ローラ22は、中間転写ベルト16のループ外側に配設されており、ループ内側の駆動ローラ17との間に中間転写ベルト16を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ベルト16のおもて面と、ニップ形成ローラ22とが当接する2次転写ニップが形成されている。ニップ形成ローラ22は接地されているのに対し、駆動ローラ17にはトナーの帯電極性と同極性の2次転写バイアスが印加される。これにより、駆動ローラ17とニップ形成ローラ22との間に、トナーを駆動ローラ17側からニップ形成ローラ22側に向けて静電移動させる2次転写電界が形成される。
本プリンタは、記録紙Pを複数枚重ねた紙束の状態で収容している給紙カセットを図示しない領域に備えている。この給紙カセットは、紙束の一番上の記録紙Pに給紙ローラを当接させており、これを所定のタイミングで回転駆動させることで、その記録紙Pを給紙路に向けて送り出す。
給紙路の末端付近には、レジストローラ対32が配設されている。このレジストローラ対32は、給紙カセットから送り出された記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに両ローラの回転を停止させる。そして、挟み込んだ記録紙Pを上述の2次転写ニップ内で中間転写ベルト16上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで回転駆動を再開して、記録紙Pを2次転写ニップに向けて送り出す。
2次転写ニップで記録紙Pに密着せしめられた中間転写ベルト16上の4色トナー像は、2次転写電界やニップ圧の影響を受けて記録紙P上に一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラートナー像となる。このようにして表面にフルカラートナー像が形成された記録紙Pは、2次転写ニップを通過すると、ニップ形成ローラ22や中間転写ベルト16から曲率分離する。そして、転写後搬送路を経由して、図示しない定着装置に送り込まれる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト16には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、中間転写ベルト16のおもて面に当接しているベルトクリーニング装置21によってベルト表面からクリーニングされる。中間転写ベルト16のループ内側に配設されたクリーニングバックアップローラ18は、ベルトクリーニング装置21によるベルトのクリーニングをループ内側からバックアップする。
上記定着装置は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラと、これに所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラとによって定着ニップを形成している。定着装置内に送り込まれた記録紙Pは、その未定着トナー像担持面を定着ローラに密着させるようにして、定着ニップに挟まれる。そして、加熱や加圧の影響によってトナー像中のトナーが軟化さしめられて、フルカラー画像が定着せしめられる。
定着装置内から排出された記録紙Pは、定着後搬送路を経由した後、機外へと排出される。なお、転写ユニット15における光学センサユニット23の役割については後述する。
本プリンタは、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などからなる図示しない制御部を備えており、これによってこれまで説明してきた各種機器の駆動を制御する。そして、所定枚数のプリントが行われる毎、装置の主電源が投入された直後、所定時間が経過する毎などの所定のタイミングで、ROM内に格納している制御プログラムに基づいて、現像バイアス決定処理を実施する。具体的には、前述のタイミングが到来したときには、プロセスユニット1Y,M,C,Kの作像能力が前回の現像バイアス決定処理の実施直後から大きく変化している可能性が高い。つまり、画像のベタ部(暗階調部)の画像濃度を目標濃度から変化させる傾向にある状態である可能性が高い。そこで、現像バイアス決定処理を実施して現像バイアスを適正値に補正することで、暗階調部の画像濃度の安定化を図るのである。
現像バイアス決定処理では、まず、Y,M,C,Kの各色についてそれぞれ、所定の形状及び面積のベタトナーパッチを複数形成する。それらベタトナーパッチは、何れも隙間無く並ぶ複数のドットによって構成される暗階調基準トナー像であり、感光体上において互いに異なる現像バイアスで現像された後、中間転写ベルト16上に転写される。そして、中間転写ベルト16の無端移動に伴って光学センサユニット23との対向位置を通過する際に、光学センサユニット23の反射型フォトセンサによって画像濃度(単位面積あたりのトナー付着量)が検知される。
光学センサユニット23は、画像濃度検知手段としての正反射型フォトセンサやマルチ反射型フォトセンサを有している。図2は、光学センサユニット23の正反射型フォトセンサ24を示す拡大構成図である。この正反射型フォトセンサ24は、発光手段たるLED24aから発した光を、中間転写ベルト16のおもて面に向けて出射する。そして、中間転写ベルト16の表面で正反射した正反射光を、受光手段たる正反射型受光素子24bによって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。各色のトナーのうち、Kトナーは光を殆ど反射させずに吸収する特性を有している。中間転写ベルト16上に形成されたK色のベタトナーパッチが正反射型フォトセンサ24との対向位置に進入すると、LED24aからベルト表面に向けて出射された光の殆どがベルト表面に到達する前にK色のベタトナーパッチに吸収される。K色のベタトナーパッチによる光の吸収量は、K色のベタトナーパッチの画像濃度と相関関係にある。このため、K色のベタトナーパッチが正反射型フォトセンサ24との対向位置を通過する際の正反射型受光素子24bからの出力電圧は、K色のベタトナーパッチの画像濃度と相関関係にあり、画像濃度が高くなるほど、出力電圧が小さくなる。制御手段としての上述の制御部は、正反射型フォトセンサ24からの出力電圧値に基づいて、K色のベタトナーパッチの画像濃度を把握することができる。
図3は、光学センサユニット23のマルチ反射型フォトセンサ25を示す拡大構成図である。このマルチ反射型フォトセンサ25は、発光手段たるLED25aから発した光を、中間転写ベルト16のおもて面に向けて出射する。そして、中間転写ベルト16の表面で正反射した正反射光を、受光手段たる正反射型受光素子25bによって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。また、中間転写ベルト16の表面や、中間転写ベルト16上のトナー像の表面で拡散反射した拡散反射光を、受光手段たる拡散反射型受光素子25cによって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。各色のトナーのうち、Y,M,Cトナーは光を良好に拡散反射させる特性を有している。LED25aから出射された光の一部は、中間転写ベルト16の表面で拡散反射するが、その量はごく僅かである。これに対し、中間転写ベルト16上に形成されたY,M,C色のベタトナーパッチの表面上では、LED25aから発せられた光が良好に拡散反射して拡散反射型受光素子25cによって受光される。このため、Y,M,C色のベタトナーパッチがマルチ反射型フォトセンサ25との対向位置を通過する際の拡散反射型受光素子24cからの出力電圧は、Y,M,Cのベタトナーパッチの画像濃度と相関関係にあり、画像濃度が高くなるほど、出力電圧が大きくなる。上述の制御部は、マルチ反射型フォトセンサ25の拡散反射型受光素子25cからの出力電圧値に基づいて、Y,M,C色のベタトナーパッチの画像濃度を把握することができる。
なお、本プリンタは、後述する露光量決定処理において、各色についてそれぞれ、所定の形状及び大きさの中間調基準トナー像である中間調トナーパッチを形成するようになっている。これら中間調トナーパッチは何れも、互いに間隔をあけて並ぶ複数のドットから構成されている。Y,M,C,Kの何れの色の中間調トナーパッチにおいても、それが図2に示した正反射型フォトセンサ24との対向位置を通過する際には、中間調トナーパッチの全領域のうち、ドットが形成されていない領域で光が正反射して正反射型受光素子24bによって受光される。ドットが形成されていない領域の面積が大きくなるほど、即ち、ドット径が大きくなるほど、正反射型受光素子24bによる受光量が少なくなる。この現象は、正反射型フォトセンサ24だけでなく、図3に示したマルチ反射型フォトセンサ25でも同様に起こる。よって、制御部は、正反射型フォトセンサ24の正反射型受光素子24bからの出力電圧値や、マルチ反射型フォトセンサ25の正反射型受光素子25bからの出力電圧値に基づいて、Y,M,C,Kの中間調トナーパッチの画像濃度を把握することもできる。
制御部は、Y,M,C,Kの各色についてそれぞれ、中間転写ベルト16上に形成された複数のベタトナーパッチを被検対象とする正反射型フォトセンサ24の正反射型受光素子24bからの出力電圧に基づいて、それらベタトナーパッチの画像濃度をそれぞれ把握する。そして、それら画像濃度と、それらベタトナーパッチを現像したときの現像バイアスとの関係を示す近似直線を最小二乗法によって求める。そして、予め定められた目標ベタ画像濃度(暗階調部の目標画像濃度)が得られる現像バイアスをその近似直線に基づいて求め、現像バイアス適正値Vb0とする。
プロセスユニット1Y,M,C,Kについてそれぞれ、目標ベタ画像濃度が得られる現像バイアス適正値Vb0を求めたら、それらを、外部機器から送られてくる画像情報に基づく画像を形成するプリントジョブ時における現像バイアスとして採用する。これにより、環境変動にかかわらず、Y,M,C,Kトナー像の暗階調部における画像濃度を安定化させることができる。
制御部は、このような現像バイアス決定処理の他に、露光量決定処理を実施する。この露光量決定処理では、まず、各色のプロセスユニット1Y,M,C,Kの感光体2Y,M,C,K上にそれぞれ、所定の形状及び面積の中間調トナーパッチを複数形成する。それら中間調トナーパッチは、何れも互いに間隔をあけて並ぶ複数のドットによって構成される中間調基準トナー像である。各中間調トナーパッチの前駆体であるパッチ状の静電潜像は、感光体に対して互いに異なる露光量で光書込されることによって形成される。かかる静電潜像の現像によって得られた中間調トナーパッチは、中間転写ベルト16上に転写された後、中間転写ベルト16の無端移動に伴って光学センサユニット23との対向位置を通過する。この際、光学センサユニット23の正反射型フォトセンサ24あるいはマルチ反射型フォトセンサ25によって画像濃度が検知される。
制御部は、複数の中間調トナーパッチを被検対象とする正反射型フォトセンサ24あるいはマルチ反射型フォトセンサ25の正反射型受光素子(24b又は25b)からの出力電圧に基づいて、それぞれの中間調トナーパッチの画像濃度を把握したら、次のような処理を行う。即ち、それら画像濃度と、それら中間調トナーパッチの静電潜像を光書込したときの露光量との関係を示す近似直線を最小二乗法によって求める。そして、予め定められた目標中間調濃度(中間調部の目標画像濃度)が得られる露光量をその近似直線に基づいて求める。
図4は、光書込によって感光体上に得られるドット潜像の中心部と、ドット潜像の周囲の地肌部との間の電位勾配の一例を示すグラフである。同図において、感光体の地肌部電位Vdは、露光量Lにかかわらず一定である。また、露光量は、L1(1)<L(2)<L(3)という順で大きくなっている。このグラフは、地肌部電位Vd、現像バイアスVb、トナーの帯電極性が何れも負極性であり、いわゆる反転現像によって感光体上でトナー像を現像する例を示している。また、同図における2次元座標は、グラフの位置が下側になるほど、マイナスの電位が低くなる座標となっている。例えば、一例として、地肌部電位Vdが−800[V]である場合に、露光量L(1)で光書込されたドット潜像の中心部の電位が−100[V]、露光量L(3)で光書込されたドット潜像の中心部の電位が−50[V]になる、といった具合である。図示のように、露光量Lが小さくなるほど、より高い潜像電位で目標のドット径である目標φが得られることになる。
Y,M,C,Kの各色についてそれぞれ、中間調トナーパッチとして、次の表1に示す6つのものが形成されるとする。
Figure 2009093007
図5は、上述の電位勾配と、現像バイアスVbと、中間調トナーパッチのドット径との関係を示すグラフである。図示のように、電位V(i+1)[V]は、電位V(i)[V]よりもマイナス側に高い値になっている。露光量L(1)、L(2)、L(3)で得られる中間調トナーパッチのドット潜像が、それぞれV(i+1)[V]の現像バイアスVbで現像されると、それらドット潜像の径は、図示のように、φ1、φ2、φ3となる。これら径は何れも、目標のドット径よりも大きいことがわかる(目標φ<φ1<φ2<φ3)。また、露光量L(1)、L(2)、L(3)で得られる中間調トナーパッチのドット潜像が、それぞれV(i)[V]の現像バイアスVbで現像されると、それらドット潜像の径は、φ1’<φ2’<目標φ<φ3’となる。
図6は、上述の電位勾配と、現像バイアスVbと、現像バイアス適正値Vb0と、中間調トナーパッチのドット径との関係を示すグラフである。上述の現像バイアス決定処理で、現像バイアス適正値Vb0が図示のようにV(i)とV(i+1)との間の値に決定されたとする。この現像バイアス適正値Vb0の条件下において、露光量L(1)、L(2)、L(3)で得られるドット径φ1"、φ2"、φ3"は、何れも目標φよりも大きくなる。このため、現像バイアス適正値Vb0の条件下で、目標φを実現するためには、露光量LをL(1)よりも小さくする必要がある。そこで、露光量L(1)、L(2)及びL(3)と、先に図5に示したφ1、φ2、φ3、φ1’、φ2’及びφ3’と、V(i)、V(i+1)及び現像バイアス適正値Vb0との関係から、図7に示すような予測を行ったとする。即ち、目標φが得られる露光量を、露光量L(1)よりも小さな(1−α)と予測したとする。
ところが、露光量がL(3)、L(2)、L(1)と小さくなるに従って、図示のように電位勾配の波形が露光量の減少分とほぼ比例するような関係で徐々に小さくなっているからといって、L(1)よりも小さな露光量の領域で同様の関係が得られるとは限らない。図8に示すように、現像バイアス適正値Vb0且つ適正露光量L(1−α)の条件下で実際に形成される中間調トナーパッチのドット径が、現像バイアス適正値Vb0且つ露光量L(1)の条件下で形成される中間調トナーパッチのドット径とほぼ変わらないこともある。すると、プリントジョブ時において、現像バイアス適正値Vb0且つ露光量(1−α)の条件下で形成されるトナー像の中間調部の画像濃度が、目標濃度よりも濃くなってしまうため、中間調部の画像濃度を精度良く安定化させることができなくなる。
そこで、本プリンタの制御部は、現像バイアス決定処理で決定した現像バイアス適正値Vb0の条件にて、目標の中間調濃度が得られる適正露光量として決定した値が下限露光量である露光量L(1)上限露光量であるL(3)までの範囲内に収まらない場合には、その範囲内に収め得る値に現像バイアス及び適正露光量を補正する補正処理を実施するようになっている。かかる構成では、適正露光量をその範囲内に収めることで、目標の中間調濃度をより精度良く得ることができる。よって、中間調部における画像濃度をより精度良く安定化させることができる。
なお、本プリンタにおいては、下限露光量から上限露光量までの範囲として、複数の中間調トナーパッチに対応する複数の静電潜像を互いに異なる露光量で形成する際の最小露光量である露光量L(1)から、最大露光量である露光量L(3)までの範囲(以下、パッチ用露光範囲という)にしたが、かかる範囲にする必要は必ずしもない。例えば、露光量L(1)よりも若干少ない露光量L(1−γ)と、露光量L(1)との間においても、露光量の減少量とドット径の減少量とに良好な相関関係が成立することがわかっている場合には、下限露光量を露光量L(1−γ)に設定してもよい。また例えば、露光量L(3)よりも若干多い露光量L(1+γ)と、露光量L(3)との間においても、露光量の増加量とドット径の増加量とに良好な相関関係が成立することがわかっている場合には、上限露光量を露光量L(1+γ)に設定してもよい。また例えば、パッチ用露光範囲の中に属し、且つパッチ用露光範囲よりも狭い範囲を、下限露光量から上限露光量までの範囲として設定してもよい。
現像バイアスに代えて、あるいは現像バイアスに加えて、感光体の地肌部電位を変化させることによっても、ベタトナーパッチの画像濃度を変化させることが可能である。但し、本プリンタでは、低コスト化のために、帯電ローラに印加する帯電バイアスを供給する帯電電源として、1つのものをY,M,C用の3つのプロセスユニットで兼用していることから、Y,M,Cで感光体の地肌部電位をそれぞれ個別に調整することができない。そこで、地肌部電位を一定にして、現像バイアスだけを変化させることで、現像バイアス決定処理で形成する複数のベタトナーパッチの画像濃度を変化させている。
露光量の調整については、1ドットあたりにおける露光強度の調整によって行ってもよいし、1ドットあたりにおける露光時間の調整によって行ってもよい。また、露光強度と露光時間との両方の調整により、露光量を調整してもよい。
次に、実施形態に係るプリンタに、より特徴的な構成を付加した各実施例のプリンタについて説明する。
[第1実施例]
本プリンタにおいては、Y,M,C,Kの各色についてそれぞれ、上述した現像バイアス決定処理と露光量決定処理とを並行して行う並行処理(決定処理)を実施するようになっている。そして、この並行処理にて、各色についてそれぞれ、感光体の表面の表面移動方向と直交する方向に互いに並ぶ複数の位置に対して互いに異なる露光量で光書込して得た複数の静電潜像を、互いに同じ値の現像バイアスVbの条件下で現像して得た複数の中間調トナーパッチからなる中間調パターンを、互いに異なる現像バイアスVbの条件下で感光体の表面の表面移動方向に並べて複数形成するように、制御部が構成されている。また、それら複数の中間調パターンの間にそれぞれ、上述のベタトナーパッチを形成するように、制御部が構成されている。それらベタトナーパッチは、互いに異なる現像バイアスVbによって現像されたものである。感光体上で得られた複数の中間調パターンや複数のベタトナーパッチは、中間転写ベルト16上に転写される。
図9は、本プリンタの中間転写ベルト16上における中間調パターンやベタトナーパッチを示す模式図である。同図において、矢印Eは、中間転写ベルト16の表面移動方向を示しており、これは光書込ユニット(40)の副走査方向や、感光体の表面移動方向と実質的に同じ方向である。また、矢印Fは、中間転写ベルト16の幅方向を示しており、これは光書込ユニット(40)の主走査方向や、感光体の表面における表面移動方向に直交する方向と実質的に同じ方向である。本プリンタでは、中間調パターンとして、第1中間調パターンPa1、第2中間調パターンPa2、第3中間調パターンPa3・・・第10中間調パターンPa10の10個が、それぞれベルト移動方向に所定の間隔をあけて並ぶように形成される。第1中間調パターンPa1、第2中間調パターンPa2、第3中間調パターンPa3・・・第10中間調パターンPa10は、V(1)、V(2)、V(3)・・・V(10)という値の現像バイアスVbで現像されたものである。これら現像バイアスVbの括弧内の数字が大きくなるほど、現像バイアスVbの値が大きくなっていく。なお、何れの現像バイアスVbも、極性はマイナスである。
それぞれの中間調パターンは、互いに間隔をあけて矢印F方向に並ぶ第1中間調トナーパッチH1、第2中間調トナーパッチH2及び第3中間調トナーパッチH3からなる。第1中間調トナーパッチH1、第2中間調トナーパッチH2、第3中間調トナーパッチH3の静電潜像は、露光量L(1)、L(2)、L(3)で光書込されている。これら露光量の括弧内の数字が大きくなるほど、露光量が大きくなっていく。
第1中間調トナーパッチH1は、中間転写ベルト16の幅方向の一端部付近に形成され、その画像濃度である中間調濃度Dhは、光学センサユニット23の第1正反射型フォトセンサ24Aによって検知される。また、第3中間調トナーパッチH3は、中間転写ベルト16の幅方向の他端部付近に形成され、その中間調濃度Dhは、光学センサユニット23の第2正反射型フォトセンサ24Bによって検知される。また、第2中間調トナーパッチH2は、中間転写ベルト16の幅方向の中央に形成され、その中間調濃度Dhは、光学センサユニット23のマルチ反射型フォトセンサ25の正反射型受光素子によって検知される。
第1中間調パターンPa1と、第2中間調パターンPa2との間には、第1ベタトナーパッチS2−1が、中間転写ベルト16の幅方向の中央に形成されている。この第1ベタトナーパッチS2−1は、第1中間調パターンPa1と同様に、V(1)という値の現像バイアスVbで現像されたものであり、その静電潜像は、第2中間調トナーパッチと同様に、露光量L(2)で光書込されたものである。
第2中間調パターンPa2と、第3中間調パターンPa3との間には、第2ベタトナーパッチS2−2が、中間転写ベルト16の幅方向の中央に形成されている。この第2ベタトナーパッチS2−2は、第2中間調パターンPa2と同様に、V(2)という値の現像バイアスVbで現像されたものであり、その静電潜像は、第2中間調トナーパッチと同様に、露光量L(2)で光書込されたものである。以下、同様にして、現像バイアスVb=V(3)且つ露光量L(2)という条件で形成された第3ベタトナーパッチS2−3・・・現像バイアスVb=V(10)且つ露光量L(2)という条件で形成された第10ベタトナーパッチS2−10が、それぞれ所定のパターン間に形成されている。
これらベタトナーパッチがKトナーによって現像されたものである場合には、その画像濃度であるベタ濃度Dsがマルチ反射型フォトセンサ25の正反射型受光素子によって検知される。また、Y,M,Cトナーによって現像されたものである場合には、そのベタ濃度Dsがマルチ反射型フォトセンサ25の拡散反射型受光素子によって検知される。
制御部は、Y,M,C,Kの各色についてそれぞれ、複数のベタトナーパッチS2のベタ濃度Dsと、それぞれのベタトナーパッチS2を現像したときの現像バイアスVbとの関係を求め、その関係と、目標のベタ濃度(目標の暗階調濃度)とに基づいて、目標のベタ濃度が得られる現像バイアスVbを決定する。具体的には、それぞれのベタトナーパッチS2について、それを現像したときの現像バイアスVb(i)と、ベタ濃度Ds(i)との組からなる組データ(Vb(i),Ds(i))を構築する。そして、図10に示すように、10個のベタトナーパッチS2に対応する10個の組データの集合から、ベタ濃度Dsと現像バイアスVbとの関係を示す近似直線Ds=F(Vb)を最小二乗法によって求める。このようにして得た近似直線式に、目標のベタ濃度Ds0を代入することで、目標のベタ濃度Ds0を実現する現像バイアス適正値Vb0を求める。ここまでの処理が、並行処理における現像バイアス決定処理に相当する。
このようにして現像バイアス適正値Vb0を決定したら、次に、複数の中間調パターン(Pa1〜Pa10)のうち、目標ベタ濃度Ds0が得られる現像バイアス適正値Vb0よりも小さく且つ現像バイアス適正値Vb0に最も近い現像バイアスの値を第1現像バイアス値V(i)として特定する。また、現像バイアス適正値Vb0よりも大きく且つ現像バイアス適正値Vb0に最も近い現像バイアスの値を第2現像バイアス値V(i+1)として特定する。次いで、現像バイアス適正値Vb0から第1現像バイアス値V(i)を減じた値と、第2現像バイアス値V(i+1)から現像バイアス適正値Vb0を減じた値との比について、「w:(1−w)」という条件を具備する比率wを求める。即ち、「w:(1−w)=|Vb0−V(i)|:|V(i+1)−Vb0|」という条件を具備する比率wを求める。そして、複数の中間調パターンのうち、第1現像バイアス値V(i)で現像した中間調パターンと、第2現像バイアス値V(i+1)で現像した中間調パターンとについて、画像濃度の重み平均を求める。具体的には、露光量L(j)且つ第1現像バイアス値V(i)の条件で得た中間調基準トナー像の画像濃度Dh(j,i)と、露光量L(j)且つ第2現像バイアス値V(i+1)の条件で得た中間調基準トナー像の画像濃度Dh(j,i+1)との全ての組合せにおけるそれぞれの重み平均Dh(j)を、「Dh(j,i)×比率w+Dh(j,i+1)×(1−比率w)」という関係式によって求める。そして、得られた(L(j),Dh(j))の組の集合に基づいて、露光量と画像濃度との関係を示す近似直線Lx0の式を求める。この近似直線Lx0は、現像バイアス適正値Vb0の条件下における中間調濃度Dhと露光量Lとの関係を示している。そして、図11に示すように、第1現像バイアス値V(i)の条件下における中間調濃度Dhと露光量Lとの関係を示す直線Lx(i)と、第2現像バイアス値V(i+1)の条件下における中間調濃度Dhと露光量Lとの関係を示す直線Lx(i+1)との間に位置する。
直線Lx(i)は、第1現像バイアス値V(i)の条件下で現像された3つの中間調トナーパッチ(H1〜H3)の画像濃度と、露光量(L(1)〜L(3))とに基づく最小自乗法によって求められた近似直線である。また、直線Lx(i+1)は、第2現像バイアス値V(i+1)の条件下で現像された3つの中間調トナーパッチの画像濃度と、露光量とに基づく最小二乗法によって求められた近似直線である。
直線Lx(i)によって示される中間調濃度Dhと露光量Lとの関係では、露光量L(1)、L(2)、L(3)の条件下における中間調濃度Dh(1)、Dh(2)、Dh(3)が何れも目標中間調濃度Dh0を上回っている。これは、先に図5に示したように、現像バイアスVbがV(i+1)であるときにおける各露光量に対応するドット径φ1、φ2、φ3が何れも目標φを上回っていることを示している。直線Lx(i)では(現像バイアスVbがV(i+1)である条件下では)、適正露光量が露光量L(1)から露光量L(3)までの範囲内に収まらないからである。また、図11の直線Lx(1)によって示される中間調濃度Dhと露光量Lとの関係では、露光量L(1)、L(2)の条件下における中間調濃度Dh(1)、Dh(2)が何れも目標中間調濃度Dh0を下回っている。これに対し、露光量(3)の条件下における中間調濃度Dh(3)は、目標中間調濃度Dh0を上回っている。これは、適正露光量を露光量L(2)と露光量L3との間の値に決定すれば、中間調部の画像濃度を目標中間調濃度Dh0に正確に合わせ得ることを示している。
ところが、目標中間調濃度Dh0が得られる適正露光量L0を目標中間調濃度図11の近似直線Lx0に基づいて求めると、それは図示のように露光量L(1)を下回ってしまう。そこで、本プリンタの制御部は、このような場合には、補正処理を実施して、現像バイアス適正値Vb0を補正するようになっている。具体的には、近似直線Lx0に基づいて求めた適正露光量L0が下限露光量である露光量L(1)を下回った場合には、上述の比率wをより小さくした条件で現像バイアス適正値Vb0を求め直す。得られた現像バイアス適正値Vb0は、厳密には目標ベタ濃度Ds0が得られる値とは異なってしまうが、それを現像バイアス適正値Vb0として適正露光量L0を再計算する。これらのステップを、適正露光量L0が露光量L(1)を上回るまで繰り返し行う。また、補正処理を実施する前の近似直線Lx0に基づいて求めた適正露光量L0が上限露光量である露光量L(3)を上回った場合には、上述の比率wをより大きくした条件で現像バイアス適正値Vb0を求め直す。得られた現像バイアス適正値Vb0は、厳密には目標ベタ濃度Ds0が得られる値とは異なってしまうが、目標ベタ濃度Ds0が得られる値であるとみなして、その現像バイアス適正値Vb0の条件で適正露光量L0を再計算する。これらのステップを、適正露光量L0が露光量L(1)を下回るまで繰り返し行う。
このような補正処理により、図12に示すように、適正露光量L0を露光量L(1)から露光量L(3)までの範囲内に収めることができる。
先に示した図11において、直線Lx(i+1)に基づいて求められる適正露光量は露光量L(1)から露光量L(3)までの範囲内に収まらないが、直線Lx(i)に基づいて求められる適正露光量は同範囲内に収まる。このような場合、直線Lx(i+1)と直線Lx(i)との間の近似直線Lx0を、直線Lx(i+1)よりも直線Lx(i)に近づけたものにすることで、近似直線Lx0によって求められる適正露光量を同範囲内に収めることができる。ところが、直線Lx(i+1)に基づいて求められる適正露光量と、直線Lx(i)に基づいて求められる適正露光量とが何れも同範囲内に収まらない場合、両直線間で近似直線Lx0をどのような位置に形成したとしても、近似直線Lx0によって求められる適正露光量を同範囲内に収めることはできない。このような場合、現像バイアス適正値Vb0を、第1現像バイアス値V(i)と第2現像バイアス値V(i+1)との間ではい値に決定することで、適正露光量を同範囲内に収めることが可能である。即ち、近似直線Lx0を、直線Lx(i+1)と直線Lx(i)との間から外れた領域のものにするのである。しかしながら、このようにすると、現像バイアス最適値Vb0を、目標ベタ濃度が得られる値から大きくずらしてしまう。
そこで、制御部は、上述の補正処理を実施するのに先立って、直線Lx(i+1)に基づいて求められる適正露光量と、直線Lx(i)に基づいて求められる適正露光量とのうち、少なくとも何れか一方が同範囲内に収まるか否かを判定する。そして、収まる場合には、両直線間の近似直線Lx0で同範囲内の適正露光量が得られるため、上述の補正処理を実施する。これに対し、直線Lx(i+1)に基づいて求められる適正露光量と、直線Lx(i)に基づいて求められる適正露光量とが何れも同範囲内に収まらない場合には、ユーザーに対してエラーを報告するための処理を実施する。これにより、本プリンタの図示しない操作表示部のディスプレイにエラーメッセージが表示される。
以上のような現像バイアス適正値Vb0及び適正露光量L0の決定を、Y,M,C,Kの各色についてそれぞれ行う。そして、外部のパソコン等から送られている画像情報に基づくプリントジョブ時に、各色のプロセスユニットにおいて、それぞれ決定しておいた現像バイアス適正値Vb0及び適正露光量L0の条件で画像を形成する。
なお、目標ベタ濃度Ds0として、ある特定の数値を採用した例について説明したが、目標ベタ濃度Ds0として、目標下限値から目標上限値までの数値範囲を採用してもよい。この場合、現像バイアス適正値Vb0を、目標ベタ濃度Ds0の目標下限値から目標上限値までの範囲に対応する値で決定すればよい。その範囲内で現像バイアス適正値Vb0を変化させても、適正露光量Vb0が露光量L(1)から露光量L(3)までの範囲に収まらない場合には、補正処理を行うようにする。
[第2実施例]
第1実施例に係るプリンタにおいては、並行処理にて、全てのベタトナーパッチを同じ露光量(L(2))で形成し、それらベタトナーパッチの画像濃度に基づいて、目標ベタ濃度Ds0が得られる現像バイアス適正値Vb0を決定していたが、ベタトナーパッチ形成時の露光量が目標中間調濃度を実現する露光量と同じ値になるとは限らない。むしろ、殆どの場合は、違う値となる。このため、目標中間調濃度Dh0が得られる値として並行処理で決定した現像バイアス適正値Vb0と、プリントジョブ時の露光量(並行処理で決定した露光量)における実際の現像バイアス適正値との間に誤差が発生してしまう。
そこで、第2実施例に係るプリンタにおいては、目標中間調濃度Dh0が得られる露光量を加味して、目標ベタ濃度Ds0を決定するようになっている。図13は、本プリンタの中間転写ベルト16上における中間調パターンや暗階調パターンを示す模式図である。本プリンタでは、第1実施形態に係るプリンタと同様に、第1中間調パターンPa1、第2中間調パターンPa2、第3中間調パターンPa3・・・第10中間調パターンPa10という10個の中間調パターンを形成する。但し、ベタトナーパッチの形成方法が第1実施例とは異なっている。具体的には、各中間調パターンの間には、それぞれ暗階調パターンを形成する。それぞれの暗階調パターンは、互いに間隔をあけて矢印F方向に並ぶ第1ベタトナーパッチS1、第2ベタトナーパッチS2及び第3ベタトナーパッチS3からなる。第1ベタトナーパッチS1、第2ベタトナーパッチS2、第3ベタトナーパッチS3の静電潜像は、露光量L(1)、L(2)、L(3)で光書込されている。かかる暗階調パターンとして、第1中間調パターンPa1と第2中間調パターンPa2との間には、第1暗階調パターンPb1を形成する。この第1暗階調パターンPb1は、第1中間調パターンPa1と同様に、V(1)という値の現像バイアスVbで現像されたものである。また、第2中間調パターンPa2と第3中間調パターンPa3との間には、第2中間調パターンPa2と同様のV(2)という値の現像バイアスVbで現像した第2暗階調パターンPb2を形成する。以下、同様にして、互いに異なる現像バイアスVbで現像した第3暗階調パターンPb3・・・第10暗階調パターンPb10を形成する。
各中間調パターンPa内における第1中間調トナーパッチH1や、各暗階調パターンPb内における第1ベタトナーパッチS1の画像濃度は、中間転写ベルト16の表面における幅方向一端部付近に対向するように配設された第1マルチ反射型フォトセンサ25Aによって検知される。また、各中間調パターンPa内における第2中間調トナーパッチH2や、各暗階調パターンPb内における第2ベタトナーパッチS2の画像濃度は、中間転写ベルト16の表面における幅方向一中央に対向するように配設された第2マルチ反射型フォトセンサ25Bによって検知される。また、各中間調パターンPa内における第3中間調トナーパッチH3や、各暗階調パターンPb内における第3ベタトナーパッチS3の画像濃度は、中間転写ベルト16の表面における幅方向他端部付近に対向するように配設された第3マルチ反射型フォトセンサ25Cによって検知される。
制御部は、10個の暗階調パターン(Pb1〜Pb10)についてそれぞれ、パターン内における個々のベタトナーパッチ(S1〜S3)それぞれの画像濃度を検知した結果と、それぞれの暗階調パターンを現像したときの現像バイアスVbとに基づいて、次のような処理を行う。即ち、個々のベタトナーパッチにそれぞれ対応する露光量について、目標ベタ濃度Ds0の目標下限値が得られる現像バイアスVbである暗階調濃度下限値対応現像バイアス(以下、Vb_lowerという)をそれぞれ求める。また、目標ベタ濃度Ds0の目標上限値が得られる現像バイアスVbである暗階調濃度上限値対応現像バイアス(以下、Vb_upperという)もそれぞれ求める。より詳しくは、例えば露光量L(1)の条件で形成した複数の第1ベタトナーパッチS1におけるそれぞれの画像濃度と、それぞれの第1ベタトナーパッチS1を現像したときの現像バイアスVbとから、両者の関係を示すグラフを最小二乗法によって求める。そして、そのグラフに基づいて、目標ベタ濃度Ds0の目標下限値が得られるVb(j=1)_lowerや、目標ベタ濃度Ds0の目標上限値が得られるVb(j=1)_upperを求める。図14に示すように、このような処理を、露光量L(1)、L(2)、L(3)の全てについて(L(j=1〜3))行うのである。
このような処理によって得られたVb(j=1)_lower、Vb(j=22)_lower、Vb(j=3)_lowerという3個のデータと、暗階調パターン内の個々のベタトナーパッチにそれぞれ対応する露光量(L(1)、L(2)、L(3))とに基づいて、現像バイアスと露光量との2次元座標上における関係を示すグラフAを求める。また、Vb(j=1)_upper、Vb(j=2)_upper、Vb(j=3)_upperという3個のデータと、暗階調パターン内の個々のベタトナーパッチにそれぞれ対応する露光量(L(1)、L(2)、L(3))とに基づいて、現像バイアスと露光量との2次元座標上における関係を示すグラフBを求める。
次に、10個の中間調パターン(Pa1〜Pa10)についてそれぞれ、パターン内における個々の中間調トナーパッチ(H1〜H3)それぞれの画像濃度を検知した結果と、それぞれの中間調パターンを現像したときの現像バイアスとに基づいて、次のような処理を行う。即ち、個々の中間調トナーパッチにそれぞれ対応する現像バイアスVbについて、目標中間調濃度Dh0の目標下限値が得られる露光量である中間調濃度下限値対応露光量(以下、L_lowerという)をそれぞれ求める。また、目標中間調濃度Dh0の目標上限値が得られる露光量である中間調濃度上限値対応露光量(以下、L_upperという)もそれぞれ求める。より詳しくは、例えばV(1)という現像バイアスVbの条件で形成した第1中間調トナーパッチH1、第2中間調トナーパッチH2、第3中間調トナーパッチH3におけるそれぞれの画像濃度と、それぞれの中間調トナーパッチに対応する露光量(L(1)、L(2)、L(3))とから、両者の関係を示すグラフを最小二乗法によって求める。そして、そのグラフに基づいて、目標中間調濃度Dh0の目標下限値が得られるL_lowerや、目標中間調濃度Dh0の目標上限値が得られるL_upperを求める。図15に示すように、このような処理を、V(1)〜V(10)の全ての現像バイアスVbについて(Vb(i=1〜10)行うのである。
このような処理によって得られたL(i=1)_lower、L(i=2)_lower・・・L(i=10)_lowerという10個のデータと、個々の中間調パターンにそれぞれ対応する現像バイアスVbとに基づいて、現像バイアスと露光量との2次元座標上における関係を示すグラフCを求める。また、L(i=1)_upper、L(i=2)_upper・・・L(i=10)_upperという10個のデータと、個々の中間調パターンにそれぞれ対応する現像バイアスVbとに基づいて、現像バイアスと露光量との2次元座標上における関係を示すグラフDを求める。
その後、図16に示すように、グラフAとグラフBとグラフCとグラフDとで囲まれる領域の重心位置(Lc,Vc)を求め、そのY座標の数値を目標ベタ濃度Ds0が得られる現像バイアス適正値Vb0として決定する。また、そのX座標の数値を、適正露光量L0として決定する。
図16に示した例では、4つのグラフに囲まれる領域が、露光量L(1)から露光量L(3)までの範囲内に収まっているが、収まらない場合もあり得る。そして、4つのグラフに囲まれる領域の重心位置の露光量Lcが同範囲内に収まらなくなることもあり得る。このような場合、制御部は、2次元座標上で下限露光量である露光量L(1)を示す直線と、2次元座標上で上限露光量である露光量L(3)を示す直線との間の領域と、4つのグラフに囲まれる領域とが部分的に重なるか否かを判定する。そして、部分的に重なる場合には、現像バイアス適正値Vb0を、その部分的に重なる領域の重心位置の現像バイアス値に補正する。また、適正露光量L0を、部分的に重なる領域の重心位置の値に補正する。(補正処理)
露光量L(1)を示す直線と、露光量L(3)を示す直線との間の領域と、4つのグラフに囲まれる領域とが部分的に重ならないこともあり得る。このような場合、現像バイアス適正値の補正量をかなり大きくしないと、適正露光量L0を露光量L(1)から露光量L(3)までの範囲内に収めることができないため、制御部は、ユーザーにエラーを報知するための処理を実施する。
これまで、4つのプロセスユニットによってそれぞれ形成した互いに異なる色のトナー像を重ね合わせて中間転写ベルトに転写することで多色画像を得るプリンタについて説明したが、それらトナー像を記録紙に重ね合わせて転写して多色画像を得る画像形成装置にも本発明の適用が可能である。また、1つの感光体に互いに異なる色のトナー像を順次形成し、それらを中間転写体に順次重ね合わせて転写することで多色画像を得る画像形成装置にも本発明の適用が可能である。また、モノクロ画像だけを形成する画像形成装置にも本発明の適用が可能である。
以上、実施形態や各実施例に係るプリンタにおいては、露光量決定処理にて、潜像担持体たる感光体の表面の表面移動方向と直交する方向に互いに並ぶ複数の位置に対して互いに異なる露光量で光書込して得た複数の静電潜像を、互いに同じ値の現像バイアスVbの条件下で現像して複数の中間調トナーパッチからなる中間調パターンを形成し、且つかかる中間調パターンを互いに異なる現像バイアスVbの条件下で感光体表面の表面移動方向に並べて複数形成するように制御手段たる制御部が構成されている。そして、画像濃度検知手段たる反射型フォトセンサとして、それぞれの中間調パターン内における個々の中間調トナーパッチの画像濃度をそれぞれ個別に検知する複数のものを設けている。かかる構成では、中間調パターン内における個々の中間調トナーパッチの画像濃度を、複数の反射型フォトセンサによって同時に検知することが可能である。これに対し、中間調パターンとして、個々の中間調トナーパッチを感光体(ベルト)の表面移動方向に並べたものを形成する場合には、パターン内の個々の中間調トナーパッチを同時に検知することができない。よって、かかる中間調パターンを形成する場合に比べて、露光量決定処理の実施時間の短縮化を図ることができる。
また、第1実施例に係るプリンタにおいては、現像バイアス決定処理と露光量決定処理とを並行して実施し、且つ、両処理を並行して実施する並行処理にて、感光体の表面上でその表面移動方向に互いに並ぶ複数の中間調パターンの各パターン間に、それぞれ互いに異なる現像バイアスVbで現像したベタトナーパッチを形成するように、制御部を構成している。かかる構成では、互いに同じ現像バイアスVbで現像する中間調パターンとベタトナーパッチとを互いに近づけた位置に形成して、両者を極めて短い時間差で現像することが可能なので、中間調パターンとベタトナーパッチとを混在させずにそれぞれ別々のタイミングで形成する場合に比べて、現像バイアスVbの切り替え回数を減らすことができる。更には、中間調パターンとベタトナーパッチとを比較的狭い領域に混在させて形成することで、現像バイアス決定処理や露光量決定処理の実施時間を短縮することができる。
また、第1実施例に係るプリンタにおいては、複数の中間調パターンの間にそれぞれ形成した複数のベタトナーパッチのそれぞれの画像濃度と、それぞれのベタトナーパッチを現像したときの現像バイアスVbとの関係を求め、同関係と、目標ベタ濃度Ds0とに基づいて、目標ベタ濃度Ds0が得られる現像バイアス適正値Vb0を決定し、複数の中間調パターンの現像時に採用した互いに異なる複数の現像バイアスVbのうち、目標ベタ濃度が得られる現像バイアス適正値Vb0よりも小さく且つ現像バイアス適正値Vb0に最も近い現像バイアスの値を第1現像バイアス値V(i)として特定し、現像バイアス適正値Vb0よりも大きく且つ現像バイアス適正値Vb0に最も近い現像バイアスの値を第2現像バイアス値V(i+1)として特定し、現像バイアス適正値Vb0から第1現像バイアス値V(i)を減じた値と、第2現像バイアス値V(i+1)から現像バイアス適正値Vb0を減じた値との比について、「w:(1−w)」という条件を具備する比率wを求め、複数の中間調パターンのうち、第1現像バイアス値V(i)で現像した中間調パターンと、第2現像バイアス値V(i+1)で現像した中間調パターンとについて、露光量L(j)且つ第1現像バイアス値V(i)の条件で得た中間調トナーパッチの画像濃度Dh(j,i)と、露光量L(j)且つ第2現像バイアス値V(i+1)の条件で得た中間調トナーパッチの画像濃度Dh(j,i+1)との組合せにおける重み平均Dh(j)を「Dh(j,i)×比率w+Dh(j,i+1)×(1−比率w)」という関係式によって求め、得られた(L(j),Dh(j))の組の集合から露光量と画像濃度との関係を示す近似式を求め、同近似式と、目標中間調濃度Dh0とに基づいて適正露光量L0を求める処理を実施するように、制御部を構成している。かかる構成では、第1現像バイアス値V(i)の条件下で得られた中間調濃度Dhと露光量との関係を示す近似直線と、第2現像バイアス値V(i+1)の条件下で得られた同関係を示す近似直線との間の位置で、現像バイアス適正値Vb0の条件下で得られる同関係を精度よく推測することができる。これにより、現像バイアス適正値Vb0の条件下で暗階調パターンを実際に形成してみる手間を省いて、現像バイアス決定処理の実施時間の短縮化を図ることができる。
また、第1実施例に係るプリンタにおいては、第1現像バイアス値V(i)の条件下で現像された中間調パターン内における個々の中間調トナーパッチの画像濃度と、それら中間調トナーパッチにそれぞれ対応する露光量とに基づいて、中間調濃度Dhと露光量との関係を示す第1関係式(直線Lx(i))を求め、第2現像バイアス値V(i+1)の条件下で現像された中間調パターン内における個々の中間調トナーパッチと、それら中間調トナーパッチにそれぞれ対応する露光量とに基づいて、中間調濃度Dhと露光量との関係を示す第2関係式(直線Lx(i+1)を求め、第1関係式によって示される適正露光量と、第2関係式によって示される適正露光量とのうち、少なくとも何れか一方が露光量L(1)から露光量L(3)までの範囲内に収まる場合に、近似直線Lx0に基づいて適正露光量L0を求めるように、制御部を構成している。かかる構成では、第1関係式によって示される適正露光量と、第2関係式によって示される適正露光量とが何れも同範囲内に収まらない、即ち、第1関係式の直線Lx(i)と、第2関係式の直線Lx(i+1)との間で同範囲内の適正露光量が得られないにもかかわらず、その間の近似直線Lx0を算出してしまうことによる無駄な時間消費を回避することができる。
また、第1実施例に係るプリンタにおいては、近似直線Lx0に基づいて求めた適正露光量が上記範囲内に収まらない場合には、補正処理で現像バイアスVbを目標ベタ濃度Ds0が得られる値とは異なる値に補正した後、補正後の現像バイアスを目標ベタ濃度Ds0が得られる現像バイアス適正値Vb0とみなして、近似直線Lx0を求め直す処理を実施するように、制御部を構成している。かかる構成では、現像バイアス決定処理で決定した現像バイアス適正値Vb0の条件下で適正露光量が上記範囲内に収まらない場合に、第1現像バイアス値V(i)と第2現像バイアス値V(i+1)との間で、現像バイアス適正値Vb0を目標ベタ濃度Ds0が得られる値から大ずらすことなく補正して、適正露光量を上記範囲内に収めることができる。
また、第1実施形態に係るプリンタにおいては、第1関係式(直線Lx(i))によって示される適正露光量と、第2関係式(直線Lx(i+1))によって示される適正露光量とが何れも上記範囲内に収まらない場合には、ユーザーにエラーを報知するための処理を実施するように、制御部を構成している。かかる構成では、何らかの故障によって現像バイアス適正値と適正露光量との関係が適切に維持できなくなっている可能性が高いにもかかわらず、現像バイアス適正値を無理に補正してしまうことによる不具合の発生を回避することができる。
また、第2実施例に係るプリンタにおいては、現像バイアス決定処理と露光量決定処理とを並行して実施し、且つ、両処理を並行して実施する並行処理にて、感光体表面の表面移動方向と直交する方向に互いに並ぶ複数の位置に対して互いに異なる露光量で光書込して得た複数の静電潜像を、互いに同じ値の現像バイアスVbの条件下で現像して複数のベタトナーパッチからなる暗階調パターン(Pb1〜Pb10)を形成し、且つ、かかる暗階調パターンを互いに感光体表面の表面移動方向に並ぶ複数の中間調パターン(Pa1〜Pa10)における各パターン間にそれぞれ形成するように、制御部を構成している。そして、反射型フォトセンサとして、それぞれの中間調パターン内における個々の中間調トナーパッチの画像濃度や、それぞれの暗階調パターン内における個々のベタトナーパッチの画像濃度を、それぞれ個別に検知する複数のものを設けている。かかる構成では、互いに同じ現像バイアスVbで現像する中間調パターンと暗階調パターンとを互いに近づけた位置に形成して、両者を極めて短い時間差で現像することが可能なので、中間調パターンと暗階調パターンとを混在させずにそれぞれ別々のタイミングで形成する場合に比べて、現像バイアスVbの切り替え回数を減らすことができる。更には、中間調パターンと暗階調パターンとを比較的狭い領域に混在させて形成することで、現像バイアス決定処理や露光量決定処理の実施時間を短縮することができる。
また、第2実施例に係るプリンタにおいては、複数の暗階調パターンについてそれぞれ、暗階調パターン内における個々のベタトナーパッチそれぞれの画像濃度を検知した結果と、それぞれの暗階調パターンを現像したときの現像バイアスVbとに基づいて、暗階調パターン内の個々のベタトナーパッチにそれぞれ対応する露光量について、目標ベタ濃度Ds0の目標下限値が得られる現像バイアスVbである暗階調濃度下限値対応現像バイアス(Vb_lower)や、目標ベタ濃度Ds0の目標上限値が得られる現像バイアスVbである暗階調濃度上限値対応現像バイアス(Vb_upper)をそれぞれ求め、それぞれの暗階調濃度下限値対応現像バイアスと、暗階調パターン内の個々のベタトナーパッチにそれぞれ対応する露光量とに基づく、現像バイアスVbと露光量との2次元座標上における関係を示すグラフAを求め、それぞれの暗階調濃度上限値対応現像バイアスと、暗階調パターン内の個々のベタトナーパッチにそれぞれ対応する露光量とに基づく、現像バイアスVbと露光量との2次元座標上における関係を示すグラフBを求め、複数の中間調パターンについてそれぞれ、中間調パターン内における個々の中間調トナーパッチそれぞれの画像濃度を検知した結果と、それぞれの中間調パターンを現像したときの現像バイアスVbとに基づいて、中間調パターン内の個々の中間調トナーパッチにそれぞれ対応する現像バイアスVbについて、目標中間調濃度Dh0の目標下限値が得られる露光量である中間調濃度下限値対応露光量(L_lower)や、目標中間調濃度Dh0の目標上限値が得られる露光量である中間調濃度上限値対応露光量(L_upper)をそれぞれ求め、それぞれの中間調濃度下限値対応露光量と、中間調パターン内の個々の中間調トナーパッチにそれぞれ対応する現像バイアスVbとに基づく、現像バイアスVbと露光量との2次元座標上における関係を示すグラフCを求め、それぞれの中間調濃度上限値対応露光量と、中間調パターン内の個々の中間調トナーパッチにそれぞれ対応する現像バイアスVbとに基づく、現像バイアスVbと露光量との2次元座標上における関係を示すグラフDを求め、グラフAとグラフBとグラフCとグラフDとで囲まれる領域の重心位置の現像バイアスを目標ベタ濃度Ds0が得られる現像バイアス適正値Vb0として決定するとともに、同重視位置の露光量を適正露光量L0として決定する処理を実施するように、制御部を構成している。かかる構成では、画像の暗階調部を目標ベタ濃度Ds0の目標下限値から目標上限値までの範囲に収めつつ、画像の中間調部を目標中間調濃度Dh0の目標下限値から目標上限値までの範囲に収め得る現像バイアス適正値Vb0と適正露光量L0との組合せを特定する。そして、その組合せで暗階調部及び中間調部の画像を形成することで、第1実施例に係るプリンタとは異なり、目標中間調濃度Dh0が得られる露光量を加味して、目標ベタ濃度Ds0を決定する。かかる構成では、目標中間調濃度Dh0が得られる値として並行処理で決定した現像バイアス適正値Vb0と、プリントジョブ時の露光量(並行処理で決定した露光量)における実際の現像バイアス適正値との間に発生する誤差を低減することができる。
また、第2実施例に係るプリンタにおいては、上記重心位置の露光量が上記範囲内に収まらなかった場合であって、且つ、2次元座標上で下限露光量である露光量(1)を示す直線と、2次元座標上で上限露光量である露光量L(3)を示す直線との間の領域と、2次元座標上でグラフA、グラフB、グラフC及びグラフDに囲まれる領域とが部分的に重なる場合には、補正処理で現像バイアスVbを部分的に重なる領域の重心位置の値に補正し、且つ同重心位置の露光量を適正露光量L0として決定するように、制御部を構成している。かかる構成では、画像の暗階調部を目標ベタ濃度Ds0の目標下限値から目標上限値までの範囲に収めつつ、画像の中間調部を目標中間調濃度Dh0の目標下限値から目標上限値までの範囲に収め得るという条件を具備させながら、現像バイアス適正値Vb0と適正露光量L0との組合せを補正することができる。
また、第2実施例に係るプリンタにおいては、2次元座標上で下限露光量である露光量L(1)を示す直線と、2次元座標上で上限露光量である露光量L(3)を示す直線との間の領域と、2次元座標上でグラフA、グラフB、グラフC及びグラフDに囲まれる領域とが部分的に重ならない場合には、ユーザーにエラーを報知するための処理を実施するように、制御部を構成している。かかる構成では、何らかの故障によって現像バイアス適正値と適正露光量との関係が適切に維持できなくなっている可能性が高いにもかかわらず、現像バイアス適正値や適正露光量を無理に補正してしまうことによる不具合の発生を回避することができる。
また、実施形態や各実施例に係るプリンタにおいては、感光体として、互いに異なる色のトナー像を形成するためのY,M,C,K用のものを個別に設け、それぞれの感光体について、複数の中間調パターンと、各パターン間に位置する複数のベタトナーパッチ又は暗階調パターンとを形成する処理を並行処理で実施するように制御部を構成し、且つ、それぞれの感光体について、感光体から転写体たる中間転写ベルト16に転写した中間調パターン内の各中間調トナーパッチの画像濃度と、感光体から中間転写ベルト16に転写したベタトナーパッチの画像濃度、又は感光体から中間転写ベルト16に転写した暗階調パターン内の各ベタトナーパッチの画像濃度とを、反射型フォトセンサに検知させるようにしている。かかる構成では、各色についてそれぞれ、中間調濃度Dhを精度良く安定化させることができる。
また、各実施例に係るプリンタにおいては、複数の反射型フォトセンサのうち、中間調トナーパッチの画像濃度と、ベタトナーパッチの画像濃度との両方を検知させる位置に配設するものとして、中間転写ベルト16上における正反射光量と拡散反射光量との両方を検知するマルチ反射型光学センサを用いている。かかる構成では、パッチのY,M,C,Kという色の違いにかかわらず、マルチ反射型光学センサにより、中間調トナーパッチの画像濃度と、ベタトナーパッチの画像濃度とを検知させることができる。
また、第1実施例に係るプリンタにおいては、複数の反射型フォトセンサのうち、中間調トナーパッチの画像濃度を検知させ、且つベタトナーパッチの画像濃度を検知させない位置に配設するものとして、中間転写ベルト16上における正反射光量だけを検知する第1正反射型光学センサ24A、第2正反射型光学センサ25Bを用いている。かかる構成では、パッチのY,M,C,Kという色の違いにかかわらず、それぞれの正反射型光学センサにより、中間調トナーパッチの画像濃度を検知させることができる。また、中間調トナーパッチの画像濃度だけを検知させる反射型フォトセンサとして、マルチ型フォトセンサを用いてしまうことによるコストアップを回避することができる。
また、実施形態や各実施例に係るプリンタにおいては、中間調トナーパッチとして、互いに間隔をあけて並ぶ複数の孤立ドットからなる網点パッチ像を形成するように制御部を構成している。かかる構成では、網点パッチ像により、画像の中間調を良好に再現することができる。なお、中間調トナーパッチとして、互いに間隔をあけて並ぶ複数の線像からなる万線パッチ像を形成しても同様の効果が得られる。
実施形態に係るプリンタの要部構成を示す構成図。 同プリンタの光学センサユニットの正反射型フォトセンサを示す拡大構成図。 同光学センサユニットのマルチ反射型フォトセンサを示す拡大構成図。 光書込によって感光体上に得られるドット潜像の中心部と、ドット潜像の周囲の地肌部との間の電位勾配の一例を示すグラフ。 同電位勾配と、現像バイアスVbと、中間調トナーパッチのドット径との関係を示すグラフ。 同電位勾配と、現像バイアスVbと、現像バイアス適正値Vb0と、中間調トナーパッチのドット径との関係を示すグラフ。 露光量L(1)、L(2)、L(3)の条件下における同電位勾配と、適正露光量のとして求めた露光量の条件下における同電位勾配の予測波形との関係を示すグラフ。 露光量L(1)、L(2)、L(3)の条件下における同電位勾配と、適正露光量のとして求めた露光量の条件下における実際の同電位勾配との関係を示すグラフ。 第1実施例に係るプリンタの中間転写ベルト上における中間調パターンやベタトナーパッチを示す模式図。 現像バイアスとベタ濃度との関係を示すグラフ。 露光量と中間調濃度との関係を示すグラフ。 補正処理で補正した現像バイアス適正値の条件下におけるドット径と同電位勾配との関係を示すグラフ。 第2実施例に係るプリンタの中間転写ベルト上における中間調パターンや暗階調パターンを示す模式図。 露光量L(j)の条件下における現像バイアスとベタ濃度との関係を示すグラフ。 V(i)という現像バイアスVbの条件下における露光量と中間調濃度との関係を示すグラフ。 グラフA、グラフB、グラフC及びグラフDを2次元座標上で示すグラフ。 露光量とドット径との関係を説明するグラフ。
符号の説明
2Y,M,C,K:感光体(潜像担持体)
5K:現像装置(現像手段)
15:転写ユニット(転写手段)
16:中間転写ベルト(転写体)
24:正反射型フォトセンサ(画像濃度検知手段)
25:マルチ反射型フォトセンサ(画像濃度検知手段)
40:光書込ユニット(潜像書込手段)
Pb:暗階調パターン
S1:第1ベタトナーパッチ(暗階調基準トナー像)
S2:第2ベタトナーパッチ(暗階調基準トナー像)
S3:第3ベタトナーパッチ(暗階調基準トナー像)
Pa:中間調パターン
H1:第1中間調トナーパッチ(中間調基準トナー像)
H2:第2中間調トナーパッチ(中間調基準トナー像)
H3:第3中間調トナーパッチ(中間調基準トナー像)

Claims (18)

  1. 潜像を担持する潜像担持体と、画像情報に基づく露光走査によって該潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段と、
    少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら該現像剤担持体上のトナーを該潜像担持体上の潜像に転移させて該潜像を現像する現像手段と、
    現像によって得られたトナー像を該潜像担持体から転写体に転写する転写手段と、該潜像担持体上又は該転写体上のトナー像の画像濃度を検知する画像濃度検知手段と、
    該潜像書込手段や該現像手段の駆動を制御しながら、予め定められた暗階調のトナー像である暗階調基準トナー像、及び予め定められた中間調のトナー像である中間調基準トナー像を形成し、該暗階調基準トナー像の画像濃度を該画像濃度検知手段に検知させた結果、及び該中間調基準トナー像の画像濃度を該画像濃度検知手段に検知させた結果に基づいて、目標の暗階調濃度が得られる現像バイアス値、及び該現像バイアス値を用いて目標の中間調濃度が得られる露光量、を決定する決定処理を実施する制御手段とを備え、
    画像情報に基づく画像を形成する際に、該決定処理で決定した露光量で中間調部の光書込を行うとともに、該決定処理で決定した現像バイアス値を用いて現像を行う画像形成装置において、
    上記決定処理で決定した露光量が、所定の下限露光量から上限露光量までの範囲内に収まらない場合には、上記決定処理で決定した露光量を該範囲内に収まる値に補正し、且つ、上記決定処理で決定した現像バイアス値を該範囲内に収まる露光量に対応する値に補正する補正処理を実施するように、上記制御手段を構成し、
    該補正処理を実施した場合には、画像情報に基づく画像を形成する際に、該補正処理で補正した露光量で光書込を行うとともに、該補正処理で補正した現像バイアス値を用いて現像を行うようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記決定処理にて、上記潜像担持体の表面の表面移動方向と直交する方向に互いに並ぶ複数の位置に対して互いに異なる露光量で光書込して得た複数の潜像を、互いに同じ現像バイアス値を用いて現像して複数の上記中間調基準トナー像からなる中間調パターンを形成し、且つ複数の該中間調パターンを、互いに異なる現像バイアス値を用いて該表面の表面移動方向に並べて現像するように上記制御手段を構成するとともに、
    上記画像濃度検知手段として、それぞれの中間調パターン内における個々の中間調基準トナー像の画像濃度をそれぞれ個別に検知する複数のものを設けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    上記決定処理にて、上記潜像担持体の表面上で上記表面移動方向に互いに並ぶ複数の上記中間調パターンの各パターン間に、それぞれ互いに異なる現像バイアス値で現像した上記暗階調基準トナー像を形成するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    複数の上記中間調パターンの間にそれぞれ形成した複数の上記暗階調基準トナー像のそれぞれの画像濃度と、それぞれの該暗階調基準トナー像を現像したときの現像バイアス値との関係を求め、該関係と、目標の暗階調濃度とに基づいて、目標の暗階調濃度が得られる現像バイアス値を決定し、
    複数の上記中間調パターンの現像時に採用した互いに異なる複数の現像バイアス値のうち、目標の暗階調濃度が得られる現像バイアス値である現像バイアス適正値よりも小さく且つ現像バイアス適正値に最も近い現像バイアス値を第1現像バイアス値V(i)として特定し、現像バイアス適正値よりも大きく且つ現像バイアス適正値に最も近い現像バイアス値を第2現像バイアス値V(i+1)として特定し、
    現像バイアス適正値から該第1現像バイアス値V(i)を減じた値と、該第2現像バイアス値V(i+1)から現像バイアス適正値を減じた値との比について、「w:(1−w)」という条件を具備する比率wを求め、
    複数の中間調パターンのうち、第1現像バイアス値V(i)で現像した中間調パターンと、第2現像バイアス値V(i+1)で現像した中間調パターンとについて、露光量L(j)且つ第1現像バイアス値V(i)の条件で得た中間調基準トナー像の画像濃度Dh(j,i)と、露光量L(j)且つ第2現像バイアス値V(i+1)の条件で得た中間調基準トナー像の画像濃度Dh(j,i+1)との組合せにおける重み平均Dh(j)を「Dh(j,i)×比率w+Dh(j,i+1)×(1−比率w)」という関係式によって求め、
    得られた(L(j),Dh(j))の組の集合から露光量と画像濃度との関係を示す近似式を求め、
    該近似式と、目標の中間調濃度とに基づいて、目標の中間調濃度が得られる露光量を求める処理を上記決定処理で実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記第1現像バイアス値V(i)を用いて現像された中間調パターン内における個々の中間調基準トナー像の画像濃度と、それら中間調基準トナー像にそれぞれ対応する露光量とに基づいて、中間調濃度と露光量との関係を示す第1関係式を求め、
    上記第2現像バイアス値V(i+1)を用いて現像された中間調パターン内における個々の中間調基準トナー像の画像濃度と、それら中間調基準トナー像にそれぞれ対応する露光量とに基づいて、中間調濃度と露光量との関係を示す第2関係式を求め、
    目標の中間調濃度が得られる露光量として該第1関係式によって示される値と、目標の中間調濃度が得られる露光量として該第2関係式によって示される値とのうち、少なくとも何れか一方が上記範囲内に収まる場合に、上記近似式に基づいて、目標の中間調濃度が得られる露光量を求めるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、
    上記決定処理にて、上記近似式に基づいて求めた上記露光量が上記範囲内に収まらない場合には、上記補正処理にて、現像バイアス値を目標の暗階調濃度が得られない値に補正してから、上記近似式を補正後の現像バイアス値に対応させて求め直した後、得られた該近似式に基づいて、目標の暗階調濃度が得られない現像バイアス値を用いて目標の中間調濃度が得られる値であって且つ該範囲内に収まる値の露光量を求めるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項5又は6の画像形成装置において、
    目標の中間調濃度が得られる露光量として上記第1関係式によって示される値と、目標の中間調濃度が得られる露光量として上記第2関係式によって示される値とが何れも上記範囲内に収まらない場合には、ユーザーにエラーを報知するための処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項2の画像形成装置において、
    上記決定処理にて、上記潜像担持体の表面の表面移動方向と直交する方向に互いに並ぶ複数の位置に対して互いに異なる露光量で光書込して得た複数の潜像を、互いに同じ現像バイアス値で現像して複数の上記暗階調基準トナー像からなる暗階調パターンを形成し、且つ、該暗階調パターンを互いに該表面の表面移動方向に並ぶ複数の上記中間調パターンにおける各パターン間にそれぞれ形成するように、上記制御手段を構成するとともに、
    上記画像濃度検知手段として、それぞれの中間調パターン内における個々の中間調基準トナー像の画像濃度や、それぞれの暗階調パターン内における個々の暗階調基準トナー像の画像濃度を、それぞれ個別に検知する複数のものを設けたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8の画像形成装置において、
    複数の上記暗階調パターンについてそれぞれ、該暗階調パターン内における個々の暗階調基準トナー像それぞれの画像濃度を検知した結果と、それぞれの暗階調パターンを現像したときの現像バイアス値とに基づいて、暗階調パターン内の個々の暗階調基準トナー像にそれぞれ対応する露光量について、目標の暗階調濃度の下限値が得られる現像バイアス値である暗階調濃度下限値対応現像バイアス値や、目標の暗階調濃度の上限値が得られる現像バイアス値である暗階調濃度上限値対応現像バイアス値をそれぞれ求め、
    それぞれの暗階調濃度下限値対応現像バイアス値と、暗階調パターン内の個々の暗階調基準トナー像にそれぞれ対応する露光量とに基づく、現像バイアス値と露光量との2次元座標上における関係を示すグラフAを求め、
    それぞれの暗階調濃度上限値対応現像バイアス値と、暗階調パターン内の個々の暗階調基準トナー像にそれぞれ対応する露光量とに基づく、現像バイアス値と露光量との該2次元座標上における関係を示すグラフBを求め、
    複数の上記中間調パターンについてそれぞれ、該中間調パターン内における個々の中間調基準トナー像それぞれの画像濃度を検知した結果と、それぞれの中間調パターンを現像したときの現像バイアス値とに基づいて、中間調パターン内の個々の中間調基準トナー像にそれぞれ対応する現像バイアス値について、目標の中間調濃度の下限値が得られる上記露光量である中間調濃度下限値対応露光量や、目標の中間調濃度の上限値が得られる上記露光量である中間調濃度上限値対応露光量をそれぞれ求め、
    それぞれの中間調濃度下限値対応露光量と、中間調パターン内の個々の中間調基準トナー像にそれぞれ対応する現像バイアス値とに基づく、現像バイアス値と露光量との該2次元座標上における関係を示すグラフCを求め、
    それぞれの中間調濃度上限値対応露光量と、中間調パターン内の個々の中間調基準トナー像にそれぞれ対応する現像バイアス値とに基づく、現像バイアス値と露光量との該2次元座標上における関係を示すグラフDを求め、
    該グラフAと該グラフBと該グラフCと該グラフDとで囲まれる領域の重心位置の現像バイアス値を目標の暗階調濃度が得られる現像バイアス値として決定するとともに、該重視位置の露光量を目標の中間調濃度が得られる露光量として決定する処理を上記決定処理で実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9の画像形成装置において、
    上記重心位置の露光量が上記範囲内に収まらなかった場合であって、且つ、2次元座標上で上記下限露光量を示す直線と、該2次元座標上で上記上限露光量を示す直線との間の領域と、該2次元座標上で上記グラフA、グラフB、グラフC及びグラフDに囲まれる領域とが部分的に重なる場合には、上記補正処理で現像バイアス値を部分的に重なる領域の重心位置の値に補正し、且つ目標の中間調濃度が得られる露光量を該重心位置の値に補正する処理を上記補正処理で実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    2次元座標上で上記下限露光量を示す直線と、該2次元座標上で上記上限露光量を示す直線との間の領域と、該2次元座標上で上記グラフA、グラフB、グラフC及びグラフDに囲まれる領域とが部分的に重ならない場合には、ユーザーにエラーを報知するための処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項3乃至11の何れかの画像形成装置において、
    上記潜像担持体として、互いに異なる色のトナー像を形成するための複数のものを設け、それぞれの潜像担持体について、複数の上記中間調パターンと、各パターン間に位置する複数の上記暗階調基準トナー像又は上記暗階調パターンとを形成する処理を上記決定処理で実施するように上記制御手段を構成し、且つ、それぞれの潜像担持体について、潜像担持体から上記転写体上に転写した該中間調パターン内の各中間調基準トナー像の画像濃度と、潜像担持体から上記転写体上に転写した該暗階調基準トナー像の画像濃度、又は像担持体から上記転写体上に転写した暗階調パターン内の各暗階調基準トナー像の画像濃度とを、上記画像濃度検知手段に検知させるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項12の画像形成装置において、
    複数の上記画像濃度検知手段のうち、上記中間調基準トナー像の画像濃度と、上記暗階調基準トナー像の画像濃度との両方を検知させる位置に配設する画像濃度検知手段として、上記転写体上における正反射光量と拡散反射光量との両方を検知するマルチ反射型光学センサを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項13の画像形成装置において、
    複数の上記画像濃度検知手段のうち、上記中間調基準トナー像の画像濃度を検知させ、且つ上記暗階調基準トナー像の画像濃度を検知させない位置に配設する画像濃度検知手段として、上記転写体上における正反射光量だけを検知する正反射型光学センサを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項1乃至14の何れかの画像形成装置において、
    上記中間調基準トナー像として、互いに間隔をあけて並ぶ複数の孤立ドットからなる網点パッチ像、あるいは、互いに間隔をあけて並ぶ複数の線像からなる万線パッチ像を形成するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項1乃至15の何れかの画像形成装置において、
    上記潜像書込手段による露光強度を調整することで上記露光量を調整する処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項1乃至15の何れかの画像形成装置において、
    上記潜像書込手段による1ドットあたりの露光時間を調整することで上記露光量を調整する処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項1乃至17の何れかの画像形成装置において、
    上記潜像書込手段による露光強度と、該潜像書込手段による1ドットあたりの露光時間とを調整することで上記露光量を調整する処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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