JP2005030544A - 軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低騒音で、低トルクでありながらも潤滑性能に優れ、長寿命の軸受装置を提供する。
【解決手段】 軸1の外周面に設けた軌道溝2と、外輪11A,11Bの内周面に設けた外輪軌道との間に、軸1の外周面に案内されるプラスチック保持器13A,13Bを介して複数の玉12A,12Bを転動自在に保持してなり、エステル油を基油全量の50質量%以上含有する基油と、リチウム石けん、リチウム複合石けん及びウレア化合物の少なくとも1種からなる増ちょう剤と、スルホン酸塩とを含有するグリースが封入されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、各種回転部材に使用される軸受装置に関する。
例えば、ビデオテープレコーダやビデオカメラでは、ビデオ信号を記録するヘッドチップを有する回転ドラムをテープ走行方向より少し傾けて配置し、回転させながらテープ上に斜めのパターンで記録するヘリカルスキャン方式の回転ヘッドドラム装置が用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
これら特許文献1及び特許文献2に記載の回転ヘッドドラム装置では、ドラム軸の外周面に設けた軌道溝と、外輪の内周面に設けた外輪軌道との間に、保持器を介して複数の玉を保持した軸受装置を内蔵している。また、潤滑のためにグリースが封入されているが、従来では、ジエステル油やポリオールエステル油、炭酸エステル油等のエステル油を基油とし、金属石けんを増ちょう剤とする金属石けん−エステル油系グリースが一般的である。
特開平7−262538号公報 特開平11−66524号公報
近年、デジタルビデオカメラに代表されるように、高密度記録のためにドラムスピンドルが高速化され、更に組み込み性と高剛性要求のため、予圧荷重が高くなる傾向にあるが、その一方で騒音が少なく、長寿命であることが要求されてきている。しかし、従来の金属石けん−エステル油系グリースでは、駆動時間が100時間から200時間程度では初期に比べて若干の音響上昇に留まっていたが、500時間から1000時間を経過すると音響上昇が目立つようになり、静粛化の要求に対応しきれていない。
また、ビデオカメラでは、携帯性を考慮して電池の小型軽量化が求められており、低消費電力化のために軸受装置には低トルク化も要求されている。低トルク化には、グリースの粘度を低くしたり、グリースの使用量を少なくする等の対策が考えられるが、潤滑不足となりやすく、油膜切れによる凝着が発生して音響上昇を起こしやすくなる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、低騒音で、低トルクでありながらも潤滑性能に優れ、長寿命の軸受装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は下記に示す軸受装置を提供する。
(1)軸の外周面に設けた軌道溝と、外輪の内周面に設けた外輪軌道との間に、軸の外周面に案内される樹脂製保持器を介して複数の玉を転動自在に保持してなり、エステル油を基油全量の50質量%以上含有する基油と、リチウム石けん、リチウム複合石けん及びウレア化合物の少なくとも1種からなる増ちょう剤と、スルホン酸塩とを含有するグリースが封入されていることを特徴とする軸受装置。
(2)軸と、前記軸に固定される内輪と、外輪とを備え、前記内輪の内輪軌道と前記外輪の外輪軌道との間に内輪外周面に案内される樹脂製保持器を介して複数の玉を転動自在に保持してなり、エステル油を基油全量の50質量%以上含有する基油と、リチウム石けん、リチウム複合石けん及びウレア化合物の少なくとも1種からなる増ちょう剤と、スルホン酸塩とを含有するグリースが封入されていることを特徴とする軸受装置。
(3)前記樹脂製保持器が、内周面に案内面側に突出する突起を備えることを特徴とする上記(1)または(2)記載の軸受装置。
(4)前記樹脂製保持器の外径が、玉ピッチ円径よりも僅かに大きいことを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか1項に記載の軸受装置。
(5)前記スルホン酸塩が、ジアルキルナフタレンスルホン酸であることを特徴とする上記(1)〜(4)の何れか1項に記載の軸受装置。
(6)ビデオテープレコーダまたはビデオカメラの回転ヘッドドラムに組み込まれることを特徴とする上記(1)〜(5)の何れか1項に記載の軸受装置。
本発明によれば、低トルクで、音響上昇も少なく、長寿命の軸受装置が提供される。
以下、本発明の軸受装置の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の軸受装置の一実施形態を示す断面図であるが、ビデオテープレコーダの回転ヘッドドラムに組み込まれる軸受装置の一例を示している。図示されるように、回転ヘッドドラムのドラム軸となる軸1の外周面には一対の軌道溝2が形成されており、一方(図中左側)の軌道溝2には、小径の外輪11Aが配置され、複数の玉12Aを、軸1の外周面に案内される樹脂製保持器13Aで保持して第1の玉軸受10Aを形成している。また、軸1の他方(図中右側)の軌道溝2には、大径の外輪11Bが配置され、複数の玉12Bを、軸1の外周面に案内される樹脂製保持器13Bで保持して第2の玉軸受10Bを形成している。
本発明では、樹脂製保持器13A,13Bが図2〜図4に示す構造を有することが好ましい。尚、図2は正面図、図3は図2のCC矢視断面図、図4は図2のDD矢視断面図である。図示されるように、樹脂製保持器13A,13Bは、円環状の基部31に軌道輪の軸線方向に突出する一対の弾性片35a,35bで形成される複数のポケット33を有する。ポケット33の内周面は、玉12A,12Bの外径よりも僅かに大きな曲率の球面に加工されており、玉12A,12Bを転動自在に保持する。また、基部31の内周面には等間隔で内方に突出する複数の摺接案内部37が形成されている。このような樹脂製保持器13A,13Bでは、摺動案内部37のみが案内面である軸1の外周面と接触するため、接触面積が少なくなり、トルクの低減を図ることができる。尚、摺動案内部37は、図示されるように上面形状で略台形の他、半円形等とすることができる。
更に、樹脂製保持器13A,13Bの外径DKを、玉ピッチ円径Pよりも僅かに大きくすることが好ましい。具体的には、玉径をDwとし、玉ピッチ円径Pの接線とボールとの接点から中心点0までの半径a1は、
a1=(Dw2+P21/2÷2
で表され、樹脂製保持器13A,13Bの外径DKと玉ピッチ円径Pとの差a2は、
a2=(DK÷2)−a1
で表されるが、このa2と玉径Dwとの比(a2/Dw)が0.1以下であることが好ましく、0.065以下であることがより好ましい。このような寸法規定により、保持器背面からグリース封入が容易にできるようになり、また、内部の潤滑状態も良くなり音響上昇を抑えることもできる。これに対し、特に(a2/Dw)が0以下であると、樹脂製保持器13A,13Bの外径部のエッジと玉12A,12Bとが接触するため、樹脂製保持器13A,13Bの摩耗を促進するとともに、玉12A,12Bの保持が難しくなる。
また、第1の玉軸受10Aと第2の玉軸受10Bとの間には、スプリング3が介挿されており、当金4を介して両玉軸受10A,10Bを外方に付勢している。また、第1の玉軸受10A及び第2の玉軸受10Bの各軸受内部空間Sには後述されるグリースが充填され、それぞれシール14A,14Bで密封される。
グリースの基油は、十分なフレッチング防止性能を付与し、さらに、発塵が少ない、トルクが小さい、音響性能が優れている、及び長寿命である、という各種性能を付与するためには、エステル油を基油全量の50質量%以上とする必要がある。エステル油の含有量が50質量%未満であると、上記の各種性能が不十分となるおそれがあり、特に、音響性能に対する悪影響が大きい。
エステル油としては、炭酸エステル、ジエステル油、ポリオールエステル油、これらのコンプレックスエステル油、芳香族エステル油等が挙げられる。
ジエステル油の具体例としては、アジピン酸ジイソデシル、アゼライン酸ジイソデシル、セバシン酸ジオクチル等が挙げられる。
ポリオールエステル油の具体例としては、ネオペンチルグリコールジエステル(炭化水素基は、例えば直鎖状又は分岐鎖状の炭素数9個のものやオレイル基等)、トリメチロールプロパントリエステル(炭化水素基は、例えば直鎖状の炭素数6、7個のもの、分岐鎖状の炭素数8個のもの、イソステアリル基、オレイル基等)、ペンタエリスリトールテトラエステル(炭化水素基は、例えば直鎖状の炭素数6、8個のもの、分岐鎖状の炭素数8個のもの、イソステアリル基、オレイル基等)、ジペンタエリスリトールヘキサエステル(炭化水素基は、例えば直鎖状の炭素数6個のもの等)等が挙げられる。
芳香族エステル油の具体例としては、トリメリト酸トリオクチル、トリメリト酸トリデシル、ピロメリト酸テトラオクチル等が挙げられる。
これらのエステル油は、単独でも、複数を併用してもよい。
混合可能な他の油としては、鉱油系潤滑油、合成油系潤滑油、天然油系潤滑油等が挙げられる。
鉱物系潤滑油の具体例としては、パラフィン系鉱物油、ナフテン系鉱物油、及びそれらの混合油等が挙げられる。
合成油系潤滑油の具体例としては、合成炭化水素油(脂肪族系、芳香族系)、エーテル油、及びフッ素油等を使用できる。脂肪族系の合成炭化水素油の具体例としては、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、ポリブテン、ポリイソブチレン、1−デセンオリゴマー、1−デセンとエチレンとのコオリゴマー等のポリα−オレフィン又はその水素化物等が挙げられ、芳香族系の合成炭化水素油としては、モノアルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン等のアルキルベンゼン、モノアルキルナフタレン、ジアルキルナフタレン、ポリアルキルナフタレン等のアルキルナフタレン等が挙げられる。また、エーテル油の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリプロピレングリコールモノエーテル等のポリグリコール、モノアルキルトリフェニルエーテル、アルキルジフェニルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、テトラフェニルエーテル、ペンタフェニルエーテル、モノアルキルテトラフェニルエーテル、ジアルキルテトラフェニルエーテル等のフェニルエーテル油等が挙げられる。また、フッ素油の具体例としては、パーフルオロエーテル油、フルオロシリコーン油、クロロトリフルオロエチレン油、フルオロフォスファゼン油等が挙げられる。その他の合成油系潤滑油としては、トリクレジルフォスフェート、シリコーン油等も使用できる。
天然油系潤滑油の具体例としては、牛脂、豚脂、大豆油、菜種油、米ぬか油、ヤシ油、パーム油、パーム核油等の油脂系油又はその水素化物等が挙げられる。
また、基油は、40℃における動粘度が15〜55mm2/sであることが好ましく、18〜33mm2/sであることがより好ましい。前記下限値よりも小さいと寿命や発塵性に問題が生じるおそれがあり、前記上限値よりも大きいとトルク性能に問題が生じるおそれがある。
上記基油には、増ちょう剤として、リチウム石けん、リチウム複合石けん及びウレア化合物の少なくとも一種が配合される。配合量は、上記基油をゲル状に維持できる量であれば制限されるものはないが、グリース全量の5〜10質量%とすることにより低トルク化を図ることができる。また、相対的に基油の含有量が多くなり、長寿命にもなる。
リチウム石けんの具体例としては、ステアリン酸リチウム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウム等のような1価の脂肪酸のリチウム塩が挙げられる。このようなリチウム石けんは、脂肪酸と水酸化リチウムとから合成できる。
リチウム複合石けんの具体例としては、上記のリチウム石けんと2価の脂肪酸のリチウム塩とで構成されるものが挙げられる。このようなリチウム複合石けんは、1価の脂肪酸と2価の脂肪酸と水酸化リチウムとから合成できる。
ウレア化合物としてジウレア、トリウレア、テトラウレア等のポリウレア化合物を使用できるが、特に、下記の一般式(I)で表されるジウレアが好ましい。
Figure 2005030544
尚、式(I)中のR1及びR3は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基または縮合炭化水素基を表し、R1とR3は同一であってもよいし異なっていてもよい。また、R2は2価の芳香族炭化水素基を表す。
このようなジウレアは、別途合成したものを基油に分散させてもよいし、基油中で合成することによって基油に分散させてもよい。ただし、後者の方法の方が、基油中に増ちょう剤を良好に分散させやすいので、工業的に製造する場合には有利である。ジウレアを基油中で合成する場合の合成方法は特に限定されるものではないが、R2の芳香族炭化水素基を有するジイソシアネート1モルと、R1及びR3の炭化水素基を有するモノアミン2モルとを、反応させる方法が最も好ましい。ジイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ビフェニレンジイソシアネート、ジメチルジフェニレンジイソシアネートまたはこれらのアルキル基置換体等を好適に使用できる。
また、R1及びR3が脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基である場合のモノアミンとしては、例えば、アニリン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミン、トルイジン、ドデシルアニリン、オクタデシルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、ノニルアミン、エチルヘキシルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ノナデシルアミン、エイコデシルアミン、オレイルアミン、リノレイルアミン、リノレニルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、エチルシクロヘキシルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、ブチルシクロヘキシルアミン、プロピルシクロヘキシルアミン、アミルシクロヘキシルアミン、シクロオクチルアミン、ベンジルアミン、ベンズヒドリルアミン、フェネチルアミン、メチルベンジルアミン、ビフェニルアミン、フェニルイソプロピルアミン、フェニルヘキシルアミン等を好適に使用できる。
さらに、R1及びR3が縮合炭化水素基である場合のモノアミンとしては、例えば、アミノインデン、アミノインダン、アミノ−1−メチレンインデン等のインデン系アミン化合物、アミノナフタレン(ナフチルアミン)、アミノメチルナフタレン、アミノエチルナフタレン、アミノジメチルナフタレン、アミノカダレン、アミノビニルナフタレン、アミノ−1,2−ジヒドロナフタレン、アミノ−1,4−ジヒドロナフタレン、アミノテトラヒドロナフタレン、アミノオクタリン等のナフタレン系アミン化合物、アミノペンタレン、アミノアズレン、アミノヘプタレン等の縮合二環系アミン化合物等を好適に使用できる。
グリースには、スルホン酸塩が添加される。スルホン酸塩の種類は特に限定されるものではないが、スルホン酸金属塩が好適に使用される。金属の種類は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛、銅が好ましく、カルシウム、バリウムが特に好ましい。このようなスルホン酸金属塩は、スルホン酸と金属水酸化物とから合成できる。尚、スルホン酸のアンモニウム塩等のような金属塩以外のスルホン酸塩も好適に使用可能である。
スルホン酸の種類にも特に限定はなく、脂肪族スルホン酸でもよいし芳香族スルホン酸でもよい。脂肪族スルホン酸としては、例えば、炭素数1〜24の炭化水素基を有するものが好ましい。また、芳香族スルホン酸としては、例えば、ベンゼンスルホン酸やナフタレンスルホン酸等が好ましく、これらの芳香族基は、1個以上の炭素数1〜24の炭化水素基で置換されていてもよい。芳香族スルホン酸の中では、特にジアルキルナフタレンスルホン酸が好ましく、そのアルキル基の炭素数は8〜10がより好ましく、9が最も好ましい。
スルホン酸塩の添加量は、グリース全量の1.5〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましい。スルホン酸塩は金属に対して界面活性剤のように作用し、摺動面が剥離等を起こして金属の新生面が生成しても、新生面に吸着して強固な皮膜を形成するため、油膜切れが起こっても凝着が発生し難くなり、音響上昇が抑えられる。このようなスルホン酸塩の作用を十分に発現するために、添加量を上記の範囲とする。
グリースにはスルホン酸塩の他に、目的に応じて種々の添加剤を添加することができるが、中でもイオウ−リン系添加剤を添加することが好ましい。イオウ−リン系添加剤の種類は特に限定されるものではないが、チオリン酸構造やジチオリン酸構造を有する化合物が特に好ましい。例えば、下記の式(II)のようなジチオリン酸エステルや、式(III)及び式(IV)のようなチオリン酸エステルである。
Figure 2005030544
Figure 2005030544
Figure 2005030544
これらイオウ−リン系添加剤の添加量は、グリース全量の0.1〜0.5質量%が好ましい。また、スルホン酸塩との合計量でグリース全量の1.5〜10質量%とすることが好ましい。スルホン酸塩とイオウ−リン系添加剤とを併用することにより、より優れたフレチング防止性能が得られるようになるが、イオウ−リン系添加剤の添加量が0.1質量%未満ではその効果が不十分となり、0.5質量%を超えると、イオウ−リン系添加剤の種類によっては基油に完全に溶解せず、音響上昇を招くおそれがある。
また、モリブデン化合物や亜鉛化合物を添加することも好ましい。モリブデン化合物としては、モリブデンジフォスフェートやモリブデンのアミン誘導体等が挙げられる。また、亜鉛化合物としては、亜鉛ジアルキルジチオフォスフェート等が挙げられる。モリブデン化合物や亜鉛化合物は、スルホン酸塩やイオウ−リン系添加剤との相乗効果によりフレッチング防止性能等をより改善する効果が得られるが、イオウ系のアウトガスを発生しやすいため、その添加量はグリース全量の1.5質量%以下とすることが好ましい。
上記以外の併用可能な添加剤としては、例えば、アミン系、フェノール系、硫黄系、ジチオリン酸ニッケル等の酸化防止剤、ソルビタンエステル等の防錆剤、リン系等の極圧剤、脂肪酸、動植物油等の油性向上剤、ベンゾトリアゾール等の金属不活性化剤等が挙げられ、これらを単独又は2種以上混合して用いることができる。尚、これら添加剤の添加量は、本発明の目的を損なわない程度であれば特に限定されるものではない。
以上本発明の実施形態について説明したが、軸1に内輪を嵌合し、この内輪と上記外輪、上記玉及び上記樹脂製保持器とで軸受を構成し、同様のグリースを封入して軸受装置とすることもでき、同様に音響上昇も無く、低トルクで、長寿命化を図ることができる。
また、本発明の軸受装置は、上記したビデオテープレコーダやビデオカメラの他、各種装置、機器の回転部材に適用できる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(試験グリースの調製)
本発明に従い、ジエステル油(20mm2/s、40℃)80.9質量%、ステアリン酸リチウム17質量%、スルホン酸バリウム1.5質量%、イオウ−リン系添加剤(チバガイギー社製「Irugalube 63(前記式(II)の化合物)0.1質量%、酸化防止剤0.4質量%及び防錆剤0.1質量%からなり、混和ちょう度270の試験グリースAを調製した。
また、比較のために、ジエステル油(20mm2/s、40℃)82.5質量%、ステアリン酸リチウム17質量%、酸化防止剤0.4質量%及び防錆剤0.1質量%で、混和ちょう度273の試験グリースBを調製した。
(トルク試験)
上記の試験グリースAまたは試験グリースBを、日本精工(株)製密封玉軸受「呼び番号484(内径4mm、外径9mm、幅4mm)に10mg封入し、試験軸受とした。また、保持器として、図2〜図4に示した摺動案内部を有するポリアミド製保持器を用いた。
そして、図5に示すトルク測定装置を用いて試験軸受のトルク変化を求めた。図示される測定装置では、試験軸受Aはシャフト40の外周面に形成された溝41との間で玉42を保持する構成となっており、対をなしスプリング43で位置規制された状態でハウジング内に収容されている。そして、試験軸受Aを駆動させたときの振動を糸巻きつけ樹脂キャップ44に接続した荷重センサ45で測定し、その測定値をストレインアンプ46及びローパスフィルタ47を経由してレコーダ48にて記録する構成になっている。試験は、60℃で外輪を9000min-1で回転させ、回転初期、100時間連続回転後、200時間連続後及び500時間連続回転後の振動加速度を測定した。尚、測定は各10回行い、その平均値を測定値とした。
試験グリースAを封入した試験軸受の測定結果を図6に、試験グリースBを封入した試験軸受の測定結果を図7にそれぞれグラフ化して示す。同図より、試験グリースBを封入した試験軸受では振動加速度が100時間回転後に57%上昇し、500時間回転後では168%上昇しているのに対し、試験グリースAを封入した試験軸受では100時間回転後で48%、500時間回転後で88%の上昇に留まっており、音響上昇の抑制に効果があることがわかる。
本発明の軸受装置の一実施形態を示す断面図である。 本発明の軸受装置に好適なプラスチック保持器の一実施形態を示す上面図である。 図2のCC矢視断面図である。 図2のDD矢視断面図である。 実施例において、トルク試験に用いた測定装置を示す概略構成図である。 試験グリースAを封入した試験軸受の振動加速度評価の結果を示すグラフである。 試験グリースBを封入した試験軸受の振動加速度評価の結果を示すグラフである。
符号の説明
1 軸
2 軌道溝
10A 第1の玉軸受
10B 第2の玉軸受
11A,11B 外輪
12A,12B 玉
13A,13B 樹脂製保持器
14A,14B シール
31 基部
33 ポケット
35 玉保持部
37 摺接案内部

Claims (6)

  1. 軸の外周面に設けた軌道溝と、外輪の内周面に設けた外輪軌道との間に、軸の外周面に案内される樹脂製保持器を介して複数の玉を転動自在に保持してなり、エステル油を基油全量の50質量%以上含有する基油と、リチウム石けん、リチウム複合石けん及びウレア化合物の少なくとも1種からなる増ちょう剤と、スルホン酸塩とを含有するグリースが封入されていることを特徴とする軸受装置。
  2. 軸と、前記軸に固定される内輪と、外輪とを備え、前記内輪の内輪軌道と前記外輪の外輪軌道との間に内輪外周面に案内される樹脂製保持器を介して複数の玉を転動自在に保持してなり、エステル油を基油全量の50質量%以上含有する基油と、リチウム石けん、リチウム複合石けん及びウレア化合物の少なくとも1種からなる増ちょう剤と、スルホン酸塩とを含有するグリースが封入されていることを特徴とする軸受装置。
  3. 前記樹脂製保持器が、内周面に案内面側に突出する突起を備えることを特徴とする請求項1または2記載の軸受装置。
  4. 前記樹脂製保持器の外径が、玉ピッチ円径よりも僅かに大きいことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の軸受装置。
  5. 前記スルホン酸塩が、ジアルキルナフタレンスルホン酸であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の軸受装置。
  6. ビデオテープレコーダまたはビデオカメラの回転ヘッドドラムに組み込まれることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の軸受装置。
JP2003272804A 2003-07-10 2003-07-10 軸受装置 Pending JP2005030544A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010156439A (ja) * 2009-01-05 2010-07-15 Nsk Ltd 冠型保持器及び玉軸受

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JP2010156439A (ja) * 2009-01-05 2010-07-15 Nsk Ltd 冠型保持器及び玉軸受

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