JP2005030523A - 電磁弁 - Google Patents

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Takeshi Oi
丈司 大井
Takaaki Komaba
孝明 駒場
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Abstract

【課題】 可動コアの摺動時におけるふらつきを低減することができる電磁弁を提供する。
【解決手段】 所与の摺動ガイド空間12aを有するボディ部材12と、ボディ部材12の一方の端部側を閉塞するように設けられる固定コア14と、固定コア14とボディ部材12内に収容された弁座体20との間で摺動ガイド空間12a内を摺動可能な可動コア16と、固定コア14と可動コア16とに当接するように設けられ、可動コア16に弁座体20側への付勢力を与える付勢部材15と、可動コア16の弁座体20側の端部に設けられ、可動コア16が付勢部材15に付勢されることにより弁座体20に着座して閉弁せしめる弁体18と、を有し、可動コア16は、固定コア14側の端部に向けて開口された付勢部材15の収容空間16aを有し、かつ付勢部材15は、収容空間16a内において可動コア16と当接し、少なくとも閉弁状態において、付勢部材15と可動コア16との当接位置は、可動コア16の摺接領域16eにおける可動コア16の摺動方向の中間位置C1より弁体18側とされている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、可動コアが弁座体側に付勢されることにより、該可動コアの端部に設けられた弁体が弁座体に当接して閉弁状態となる電磁弁に関する。
一般にコイルの消磁状態で閉弁状態とされている常閉型の電磁弁には、閉弁状態を維持するためにスプリング等の付勢部材が用いられている。この付勢部材は、電磁弁の内部において、可動コアと固定コアとの間に設けられており、可動コアと付勢部材との当接位置が可動コアに働く付勢力の作用位置となる。また、可動コアは、その摺動をガイドする部材の内部において進退移動することにより、閉弁/開弁の各動作を可能とするものである。
特開平10−184933号公報
ところで、電磁弁の可動コアに関して付勢部材により付与される付勢力の可動コア側の作用位置が固定コア側に偏っていると、可動コアの閉弁方向への摺動時に可動コアのふらつきが発生し、可動コアの摺動をガイドする部材との摺動抵抗が大きくなってしまうおそれがある。可動コアの摺動抵抗は、可動コアの進退運動量を決定する要因の一つであるコイルの励磁による磁気吸引力の大きさに影響を与える。すなわち、可動コアの摺動抵抗が大きくなると、コイルの消費電流の増加につながることになり望ましくない。
また、可動コアの弁体側のふらつきが大きくなると、弁体が設計通りに弁座体へ着座せず、電磁弁の閉弁性能に望ましからぬ影響を与える場合もある。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、その目的は、可動コアの摺動時におけるふらつきを低減することができる電磁弁を提供することにある。
本発明の電磁弁は、所与の摺動ガイド空間を有するボディ部材と、前記ボディ部材の一方の端部側を閉塞するように設けられる固定コアと、前記固定コアと前記ボディ部材内に収容された弁座体との間で前記摺動ガイド空間内を摺動可能な可動コアと、前記固定コアと前記可動コアとに当接するように設けられ、前記可動コアに前記弁座体側への付勢力を与える付勢部材と、前記可動コアの前記弁座体側の端部に設けられ、該可動コアが前記付勢部材に付勢されることにより前記弁座体に着座して閉弁せしめる弁体と、を有し、前記可動コアは、前記固定コア側の端部に向けて開口された前記付勢部材の収容空間を有し、かつ前記付勢部材は、前記収容空間内において前記可動コアと当接し、少なくとも閉弁状態における前記付勢部材と前記可動コアとの当接位置は、前記可動コアの前記ボディ部材との摺接領域における該可動コアの摺動方向の中間位置より弁体側とされていることを特徴とする。
本発明によれば、付勢部材により可動コアへ付与される付勢力の作用点が付勢部材と可動コアとの当接位置となる。そして、本発明の電磁弁では、この当接位置が、可動コアが有する付勢部材の収容空間の内部に設けられ、少なくとも閉弁状態において、可動コアの摺接領域の可動コア摺動方向における中間位置より弁体側とされているので、摺動時における可動コアの弁体側端部のふらつきを抑えることができる。そして、本発明によれば、可動コアの摺動時のふらつきが抑えられることで可動コアの摺動抵抗を低減させることができるとともに、弁体の弁座体への着座性を向上させることができる。また、本発明によれば、上述のように可動コアの摺動抵抗を低減できるので、可動コアにボディ部材の摺動ガイド空間内において進退運動をさせるために必要とされるコイルの磁気吸引力を小さくすることができ、結果としてコイルの消費電流を低減させることもできる。
また、本発明の電磁弁は、以下の態様を採り得る。
(1)前記弁座体は、前記弁体側の端部に該弁体により開閉される第1開口部と、他方の端部に常時開口した第2開口部とを有し、前記付勢部材は、前記弁座体の第2開口部側から流入する作動液の液圧に逆らって閉弁状態を維持可能に前記可動コアに付勢力を付与していることが好ましい。
かかる態様のように、電磁弁の被制御体である作動液が弁座体において常時開口している第2開口部側から流入する場合、付勢部材は、閉弁状態を維持するように、言い換えれば、作動液の液圧によって弁体が開弁方向に押し戻されて開弁しないように、大きな付勢力を可動コアに対して付与しておく必要がある。すなわち、このような使用状況の場合には、摺動抵抗が増加することが想定されるため、本発明のように付勢部材と可動コアとの当接位置が設定された電磁弁の有用性が高くなる。
(2)前記ボディ部材は、前記弁座体の第1開口部が配置され、かつ前記弁体が前記弁座体から離座することにより連通した作動液流路の一部を構成する流路連通空間を有し、さらに前記ボディ部材は、前記流路連通空間において、前記ボディ部材の摺動ガイド空間より拡幅していることが好ましい。
かかる態様によれば、作動液を流路連通空間内でスムーズに対流させて、電磁弁の外部に作動液を速やかに排出させることができる。
(3)前記可動コアは、閉弁状態における前記ボディ部材との摺接領域の前記弁体側の端部から前記弁体との接合端部に至る部分において、前記摺接領域よりも外周が小さくなっていることが好ましい。
かかる態様によれば、可動コアが摺動時においてボディ部材の摺動ガイド空間と摺接する部分を開弁時および閉弁時に依らずに一定とすることができるため、電磁弁の作動時における可動コアの摺動抵抗を安定的なものとすることができる。
以下、本発明に好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、本発明に係る電磁弁10を模式的に示す断面図である。図1は、電磁弁10の閉弁状態を示しており、図2は、電磁弁10の開弁状態を示したものである。
本実施の形態に係る電磁弁10は、例えば、車両用アンチロックブレーキ制御装置等の液圧制御機器に組み付けられ、ブレーキの作動液の液圧制御に用いられる常閉型電磁弁である。
本実施の形態に係る電磁弁10は、略円筒状の非磁性体からなるボディ部材12を有する。このボディ部材12は、その内部に一端から他端にかけて貫通しており、可動コア16用の摺動ガイド空間12aを有する。摺動ガイド空間12aでは、その一端側が閉塞されるように、例えば、溶接などにより固定コア14が固着されている。ボディ部材12は、円筒状のものに限られず、可動コア16と弁座体20を収容することができるものであれば、摺動ガイド空間12aとなる貫通孔を有するハウジングであってもよい。ただし、電磁弁10の小型化の観点からは、肉薄の筒状のものが好適である。このようなボディ部材12は、例えば、絞り加工により形成することができる。
また、ボディ部材12の摺動ガイド空間12a内には、可動コア16が嵌装されている。可動コア16は、少なくとも固定コア14側に開口したスプリング(付勢部材)15の収容空間16aを有する。収容空間16aとしては、例えば、有底円筒状に切削加工されたものを採用することができる。スプリング15は、この収容空間16a内であって固定コア14の端部14aと収容空間16aの当接部16bとの間に、縮設されている。すなわち、スプリング15は、固定コア14の端部14aにおいて、固定コア14と当接し、可動コア16の収容空間16aの当接部16bにおいて可動コア16と当接している。そして、スプリング15は、収容空間16a内部における可動コア16との当接部16bを作用点として、可動コア16に閉弁方向への付勢力を付与する。また、可動コア16には、可動コア16と弁座体20との間に作動液が閉じ込められることを防止し、かつ可動コア16を円滑に作動させるために、可動コア16の一端から他端にかけて連通した作動液の通孔16cが設けられている。
さらに、可動コア16は、弁体18側の端部において、その外周が、ボディ部材12の摺動ガイド空間12aに案内される部分の外周より小さくなっているテーパー部16dを有する。このテーパー部16dは、可動コア16の摺動抵抗を安定化するために設けられる。詳しくは、後述にて本実施の形態の作用効果ともに説明する。
また、可動コア16には、固定コア14と反対側の端部に弁体18が嵌合されている。弁体18は、ボディ部材12の端部に固定された弁座体20の弁座部20aと当接して弁座体20の弁座部20aに着座して電磁弁10を閉弁状態とすることができる。
また、ボディ部材12と固定コア14との外周には、コイルケース42が嵌装されている。このコイルケース42は主として磁性体から構成され、その内部にコイル46を巻装したボビン44が収納されている。
ここで、本実施の形態に係る電磁弁10においては、コイル46が励磁されることにより、可動コア16に対して固定コア14側への磁気吸引力が発生する。すると、可動コア16は、ボディ部材12の摺動ガイド空間12aにガイドされながら、固定コア14と弁座体20との間において摺動することができる。すなわち、可動コア16は、コイル46の消磁状態においては、基体30に設けられた第1液路30a側から電磁弁内部に流入する作動液の液圧に逆うようにスプリング15によって付与される付勢力を受けて閉弁動作を行い(図1を参照)、コイル46が励磁されることにより可動コア15に対して固定コア14側に働く磁気吸引力によって開弁動作を行う(図2を参照)。
上述した開弁/閉弁動作は、弁座体20の弁座部20aに設けられた第1開口部20cが弁体18により開閉されることにより実現される。弁座体20は、ボディ部材12内に圧入されており、固定コア14により閉塞された端部と反対側の開口端部側に抱持されている。また、弁座体20は、弁座部20aと筒状部20bとから構成される。弁座部20aは、弁体18が当接されることにより開閉される第1開口部20cを有し、筒状部20bからテーパー状に先細になって形成されている。また、筒状部20bは、第1開口部20cから第2開口部20dに至る連通空間を有し、かかる連通空間が後述する作動液の流動経路の一部を構成する。第2開口部20dは、基体30の第1液路30a側に開口しており、電磁弁10における作動液の流入口として常時開口されている。
また、本実施の形態に係る電磁弁10は、図1に示すように、例えば、車両用アンチロックブレーキ制御装置等の基体30に設けられた装着孔32に例えば、Oリングからなるシール部材27、28およびストッパ部材29を介して嵌装され、環状の係止部材26により固着されて組み付けられている。基体30には、電磁弁10の嵌装方向に装着孔32を兼用する第1液路30aが設けられ、第1液路30aの側面には第2液路30bが設けられている。
この電磁弁10が組み付けられた車両用アンチロックブレーキ制御装置では、基体30の第1液路30a側からブレーキの作動液が流入し、開弁状態において第1液路30aと第2液路30bとが連通し、作動液が第2液路30b側へ排出される構造となっている。そして、この車両用アンチロックブレーキ制御装置においては、第1液路30aと第2液路30bとの間に介在する電磁弁10が作動液の流動経路の一部を担っている。
より具体的には、第1液路30aから作動液が流入する場合、作動液は、ボディ部材12の弁座体20側の開口端部から、弁座体20内部の第2開口部20dを経て第1開口部20cに至る連通空間を介して、ボディ部材12の収容空間12a内に流動し、ボディ部材12の側面に設けられた排出口12bおよびシール部材27、28の間に配置されるストッパ部材29の開口部を介して第2液路30b側へ流動して排出される。そして、この電磁弁10の弁座体20の弁座部20aにおいては、弁体18による第1開口部20cの開閉が行われて、作動液の液圧状態が制御される。
ここにおいて、ボディ部材12は、圧入された弁座体20の第1開口部20cが配置され、かつ弁体18が弁座体20から離座したときに第1液路30aと第2液路30bとが連通することにより形成される作動液流路の一部を構成する流路連通空間12cを有する。さらに、ボディ部材12は、流路連通空間12cにおいて、ボディ部材12の摺動ガイド空間12aより拡幅された拡幅部12dを有する。これにより、第1液路30aから弁座体20の第1開口部20cを経て流入する作動液を流路連通空間12d内でスムーズに対流させて、ボディ部材12の排出口12bから第2液路30bに向けて作動液を速やかに排出させることができる。
また、本実施の形態に係る電磁弁10では、ブレーキの作動液に混入した不純物が電磁弁10の内部に流入するのを防止すべく、第1液路30aに対しては、フィルタ部材22が弁座体20の第1開口部20cから第2開口部20dに至る連通空間内に圧入して設けられている。フィルタ部材22は、有底円筒状の本体部22aの側面にシート状のフィルタ24が取り付けられている。これにより、フィルタ部材22の第1液路30aの径方向における寸法を縮小化しつつもフィルタ24の有効面積を大きく確保することができるようになっている。
以下では、上述した本実施の形態に係る電磁弁10の作用効果について図3〜図7を適宜参照しながら説明する。
図3は、電磁弁10の開弁状態から可動コア16が閉弁動作を行う場合を示している。図3によれば、可動コア16は、コイル46の励磁により生じる磁気吸引力によって固定コア14側へ引き寄せられており、弁座体20の第1開口部20cが開いて開弁状態となっている。そして、この閉弁状態からコイル46が消磁されて可動コア16に磁気吸引力が働かなくなると、可動コア16は、スプリング15の付勢力により弁座体20側への摺動を開始する。
ここで、ボディ部材12の摺動ガイド空間12aの内周と可動コア16の外周とは、摺接するように精度良く加工されているが、可動コア16の摺動抵抗を考慮して若干の隙間を有することが許容されている。すると、可動コア16は、ボディ部材12の摺動ガイド空間12a内において、可動コア16の固定コア14側の摺接端部A1−A2と弁体18側の摺接端部B1−B2との間でボディ部材12に支持されることになる。そして、ボディ部材12の摺動ガイド空間12a内における可動コア16の摺動面の支持バランスが均等に保たれていれば、可動コア16が摺動時にふらつくことはない。
しかし、可動コア16は、スプリング15から受ける付勢力と弁座体20の第1開口部20c側から流入する作動液の液圧との関係によっては、その支持バランスを失い、摺接端部A1と摺接端部B2に偏って支持され、あるいは摺接端部A2と摺接端部B1に偏って支持されることにより閉弁方向への摺動時に可動コア16がスプリング15から受ける付勢力の作用点となるスプリング15の当接部16aを中心としてふらつきながら摺動することがある。このふらつきは、可動コア16のボディ部材12の摺動ガイド空間12aに対する摺動抵抗を増加させてしまう。そして、このような摺動抵抗の増加は、コイルの励磁により可動コア16の進退運動を制御するための磁気吸引力の増大を招き、ひいてはコイルの消費電流の増加をもたらす。
そして、可動コア16が閉弁方向へ摺動を開始すると、弁体18の先端部のふらつきの変位量αは、摺接端部A1と摺接端部B2に支持されているとき、あるいは摺接端部A2と摺接端部B1に支持されているときが最大変位となる範囲で変化することになる。この変位量αは、弁体18の弁座体20への着座性に影響を与える。具体的には、可動コア16の弁体18側のふらつきが大きくなると、弁体18が可動コア16ともに傾いた状態で弁座体20の弁座部20aに当接することになり、シール性能が十分に発揮できなくなる。そして、可動コア16に閉弁方向への付勢力を与えるスプリング15の当接位置となる当接部16b、言い換えれば、スプリング15の付勢力の作用点がいずれの位置にあるかが、変位量αを決定する一つの要因となってくる。
ここで、スプリング15の可動コア16への当接位置の違いによって、可動コア16の弁体18側の端部おけるふらつきがどのように変化するかを、図3及び図4に示す本実施の形態の電磁弁10の場合と、図5に示す第1の比較例の場合とを比べることによって説明する。
まず、図3における固定コア側の摺接端部A1−A2から弁座体20側の摺接端部B1−B2に至る可動コア16の摺動面が形成する領域を可動コア16の摺接領域16eと規定すると、本実施の形態に係る電磁弁10におけるスプリング15の可動コア16への当接位置は、摺動支持領域16eの可動コア16の摺動方向の中心位置C1より弁体18側とされている。
一方、図5に示される第1の比較例の場合を検討すると、図5によれば、スプリング15の可動コア16への当接位置は、摺接領域16eの可動コア16の摺動方向の中間位置C2より固定コア14側とされている。
図5に示される第1の比較例においては、可動コア16の弁体18側の端部のふらつきの変位量βも、スプリング16の付勢力の作用点を中心として変化する。すなわち、図5に示されるスプリング15の当接位置のように、スプリング15の付勢力の作用点が中間位置C2より固定コア14側に偏っている場合には、可動コア16の弁体18側のふらつきの変位量βは、図3に示される可動コア16のふらつきの変位量αより大きくなってしまう。すなわち、可動コア16の弁体18側のふらつきは、スプリング15の当接位置が弁体18から離れていくほど大きくなる。
従って、図3に示される本実施の形態に係る電磁弁10のように、スプリング15と可動コア16との当接位置である当接部16bが、可動コア16が有するスプリング15の収容空間16aの内部に設けられ、可動コア16の摺動支持領域16hの可動コア16の摺動方向における中間位置C1より弁体18側とされていれば、摺動時における可動コア16の弁体18側端部のふらつきを抑え、可動コア16の摺動抵抗を低減させることができる。
また、本実施の形態の電磁弁10によれば、上述のように可動コア16の摺動抵抗を低減できるので、可動コア16にボディ部材12の摺動ガイド空間12a内において進退運動をさせるために必要とされるコイル46の磁気吸引力を小さくすることができ、結果としてコイル46の消費電流を低減させることもできる。
さらに、弁体18の弁座体20への着座性を向上させる観点からは、可動コア16の弁体18側のふらつきができるだけ少なくなるように、スプリング15の当接位置が弁体18側に寄っていることが好ましい。すなわち、図4に示すように、少なくとも弁体18が弁座体20の弁座部20aに着座して閉弁した状態において、スプリング15の可動コア16への当接位置が、摺動支持領域16eの中間位置C1より弁対18側とされていれば、可動コア16の傾きが少ない状態で弁体18を弁座体20に当接させることができるので、弁体18の弁座体20への着座性を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る電磁弁10は、弁座体20の第2開口部20d側から流入する作動液が高液圧である場合に有用性が高い。このような場合では、スプリング15が、弁座体20の第2開口部20d側から流入する作動液の液圧に逆らって閉弁状態を維持可能に可動コア16に付勢力を付与している。従って、スプリング15は、作動液の液圧によって弁体18が開弁方向に押し戻されて開弁しないように、可動コア16に対して大きな付勢力を付与する必要がある。すなわち、このような使用状況の場合には、可動コア16に対して付与される付勢力が大きいために摺動抵抗が増加することが想定され、かかる摺動抵抗の増加を抑えるためには、本実施の形態に係る電磁弁10のようにスプリング15の当接位置である収容空間16aの当接部16bが弁体18に近い位置とされていることが望ましいといえる。
次に、図3及び図4に示す本実施の形態に係る電磁弁10の場合と、図6及び図7に示す第2の比較例の場合とを比べることにより、電磁弁10の可動コア16にテーパー部16dを設けた効果を説明する。
まず、図3に示される本実施の形態に係る電磁弁10においては、流路連通空間12cにおける作動液の排出を効率よく行うために、上述したようにボディ部材12に拡幅部12dが設けられている。かかる構造を有する場合においては、図6及び図7に示す第2の比較例のように可動コア16が弁体18側の端部に至るまで均一な外周を有している構造であると、図6に示す開弁状態のときの摺接領域16eの可動コア16の摺動方向の全長D2は、図7に示す閉弁状態のときの摺接領域16eの可動コア16の摺動方向の全長D2´と異なることになる。すなわち、図6及び図7に示す第2の比較例の構造では、可動コア16の摺動状態によって可動コア16とボディ部材12との摺接面積が変化することにより、摺動抵抗が変化してしまい、可動コア16の進退制御に望ましからぬ影響を及ぼすおそれがある。
しかし、図4に示す本実施の形態の電磁弁10では、閉弁状態におけるボディ部材12との摺接領域16eの弁体18側の端部から弁体18との接合端部に至る部分において、摺接領域16eよりも外周が小さくなっているテーパー部16dが設けられていることによって、可動コア16の摺動時におけるボディ部材12との摺接領域16eの可動コア16の摺動方向の全長D1を開弁状態および閉弁状態に依らず一定とすることができる。したがって、本実施の形態に係る電磁弁10によれば、可動コア16のボディ部材12への摺接面積が一定となるため、作動時における可動コア16の摺動抵抗を安定的なものとすることができる。
以上に本発明に好適な実施の形態について説明したが、本発明は、上述した態様に限られるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形態様により実施することができる。例えば、本実施の形態に係る電磁弁10は、車両用アンチロックブレーキ制御装置に限らず、各種液圧制御機器に適用することが可能である。
本発明の実施の形態に係る電磁弁の閉弁状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る電磁弁の開弁状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る電磁弁の開弁状態における可動コア付近の拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る電磁弁の閉弁状態における可動コア付近の拡大断面図である。 本発明の実施の形態における第1の比較例の電磁弁の開弁状態における可動コア付近の拡大断面図である。 本発明の実施の形態における第2の比較例の電磁弁の開弁状態における可動コア付近の拡大断面図である。 本発明の実施の形態における第2の比較例の電磁弁の閉弁状態における可動コア付近の拡大断面図である。
符号の説明
10 電磁弁、12 ボディ部材、12a 摺動ガイド空間、14 固定コア、15 スプリング(付勢部材)、16 可動コア、16a 収容空間、16e 摺動支持領域、18弁体、20 弁座体

Claims (4)

  1. 所与の摺動ガイド空間を有するボディ部材と、
    前記ボディ部材の一方の端部側を閉塞するように設けられる固定コアと、
    前記固定コアと前記ボディ部材内に収容された弁座体との間で前記摺動ガイド空間内を摺動可能な可動コアと、
    前記固定コアと前記可動コアとに当接するように設けられ、前記可動コアに前記弁座体側への付勢力を与える付勢部材と、
    前記可動コアの前記弁座体側の端部に設けられ、該可動コアが前記付勢部材に付勢されることにより前記弁座体に着座して閉弁せしめる弁体と、
    を有し、
    前記可動コアは、前記固定コア側の端部に向けて開口された前記付勢部材の収容空間を有し、かつ前記付勢部材は、前記収容空間内において前記可動コアと当接し、
    少なくとも閉弁状態における前記付勢部材と前記可動コアとの当接位置は、前記可動コアの前記ボディ部材との摺接領域における該可動コアの摺動方向の中間位置より弁体側とされていることを特徴とする電磁弁。
  2. 請求項1において、
    前記弁座体は、前記弁体側の端部に該弁体により開閉される第1開口部と、他方の端部に常時開口した第2開口部とを有し、
    前記付勢部材は、前記弁座体の第2開口部側から流入する作動液の液圧に逆らって閉弁状態を維持可能に前記可動コアに付勢力を付与していることを特徴とする電磁弁。
  3. 請求項1または2において、
    前記ボディ部材は、前記弁座体の第1開口部が配置され、かつ前記弁体が前記弁座体から離座することにより連通した作動液流路の一部を構成する流路連通空間を有し、
    さらに前記ボディ部材は、前記流路連通空間において、前記ボディ部材の摺動ガイド空間より拡幅していることを特徴とする電磁弁。
  4. 請求項3において、
    前記可動コアは、閉弁状態における前記ボディ部材との摺接領域の前記弁体側の端部から前記弁体との接合端部に至る部分において、前記摺接領域よりも外周が小さくなっていることを特徴とする電磁弁。
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