JP2005029563A - スピログリコールの製造方法 - Google Patents

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【課題】 機能性ポリマー原料として用いるに十分な高純度のスピログリコールを工業的に有利に製造する方法を提供する。
【解決手段】 酸触媒の存在下にペンタエリスリトールとヒドロキシピバルアルデヒドとを反応させてスピログリコールを製造するに際し、反応温度を40〜105℃、反応中の反応液のpH値を0.1〜4.0として反応して、スラリー中のスピログリコール濃度が5〜35重量%である反応液を得、該反応液をろ過してスピログリコールを分離し、生じたろ液(1)の30〜98重量%を次回の反応で再使用することを特徴とするスピログリコールの製造方法。
【選択図】 無

Description

本発明は、主として樹脂原料として用いられる高純度の3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(以下、スピログリコールと称する。)を製造する方法に関する。スピログリコールは、分子内に環式アセタールを有する多価アルコールで、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエーテルポリオール、エポキシ樹脂等の高分子材料の中間体、あるいはモノマーとして、更には樹脂酸化防止剤、接着剤、可塑剤、潤滑油等の原料として有用な化合物である。
従来、スピログリコールはヒドロキシピバルアルデヒド(以下、HPAと称する。)とペンタエリスリトール(以下、PEと称する。)とを酸触媒下、水溶液中でアセタール化反応させて合成され、アルカリで中和後、反応中に析出したスピログリコールの結晶をろ過、水洗、乾燥の工程を経て製品としている。例えば、酸触媒をアルカリで中和し、75〜100℃に加熱してスピログリコールを製造する方法や、酸触媒下でHPAとPEを水溶液中で反応させ、アルカリによる中和後、スラリー状混合物を120℃以上で加熱処理を行って、スピログリコールを製造する方法、および、酸触媒を用いてHPAとPEとを反応させる際に水と非混和性の有機溶媒と水との混合溶媒を用いる方法が提案されている(特許文献1〜3参照。)。
また、従来の方法で得られるスピログリコールは何ら精製操作が行われていないため、用途によっては純度が十分とはいえない。そのため、スピログリコールを有機溶媒に溶かした後、不純物を水で抽出し、その後晶析を行う方法や、スピログリコールをアルコールに溶解した後活性炭と接触させた後晶析を行うなどの精製方法が提案されている(特許文献4〜5参照。)。
これら従来行なわれてきた方法でスピログリコールを製造する場合、ろ過で生じたろ液(以下、反応母液と称する。)は酸触媒を中和した後、そのまま廃棄されている。即ち、反応母液中に含まれる有用な成分のHPA、PE及び反応中間体5,5−ジヒドロキシメチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサン(以下、DOTと称する。)を廃棄することとなる。また、この反応母液は生成するスピログリコールの数倍と非常に多量であり、この処理に多大の労力を必要とするため、工業的に不利である。
同様に有機溶媒による晶析によって精製を行う場合も、ろ過で生じたろ液(以下、晶析母液と称する。)中に多量のスピログリコールが含まれており、これを廃棄することはスピログリコールを廃棄していることとなり工業的に不利である。
このような状況を解決するためには、スピログリコールを合成する工程において反応母液を中和することなく、次回の反応に再使用する事が考えられるが、反応母液を次回の反応で再使用する場合、反応回数が増加するにつれ、反応母液中に反応中間体や不純物が蓄積するため、これらの不純物濃度がある一定値を超えるとスピログリコール中へ析出してしまい、得られるスピログリコールの純度が低下する。
有機溶媒による晶析工程においても同様に、晶析母液を次回の晶析に再使用することが考えられるが、再使用回数が増加するにつれ晶析母液中に不純物が蓄積し、不純物濃度がある一定値を超えるようになると製品スピログリコール中へ析出してしまい、高純度のスピログリコールを得ることができなくなる。
このような純度の低いスピログリコールを使用した場合、用途によっては本来持っている特性を得ることができない。ビスフェノールAとスピログリコールの共重合ポリカーボネートは優れた光学特性と耐衝撃性を有し、各種の光学用途に用いられる樹脂として有用なものであるが、純度の低いスピログリコールを用いて重合したポリマーは着色が激しく、十分な耐衝撃性を得ることができなかった(特許文献6参照。)。
特開昭59−148776号公報 特開平3−27384号公報 特開2001‐55388号公報 特開2000−34290号公報 特開2000−7679号公報 特開平10−120777号公報
本発明の目的は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであり、機能性ポリマー原料として用いるに十分な高純度のスピログリコールを工業的に有利に製造する方法を提供するものである。
本発明者らは上記問題点を解決するために鋭意検討を行った結果、スピログリコールを合成工程において反応温度、反応液のpH、反応母液の再使用する割合を最適な範囲とすることと、得られたスピログリコールの晶析工程において、晶析母液の再使用する割合を最適な範囲に制御することによって機能性ポリマー原料として用いるに十分な純度のスピログリコールを高収率で得られ、なおかつ廃棄物量を大幅に低減する方法を見出した。
即ち、本発明は、酸触媒の存在下にペンタエリスリトールとヒドロキシピバルアルデヒドとを反応させてスピログリコールを製造するに際し、反応温度を40〜105℃、反応中の反応液のpH値を0.1〜4.0として反応して、スラリー中のスピログリコール濃度が5〜35重量%である反応液を得、該反応液をろ過してスピログリコールを分離し、生じたろ液(1)の30〜98重量%を次回の反応で再使用することを特徴とするスピログリコールの製造方法に関するものである。
さらに、分離されたスピログリコールを溶媒に溶解して晶析を行いスラリーを得、該スラリーをろ過してスピログリコールを分離し、生じたろ液(2)の10〜99重量%を次回の晶析で再使用することを特徴とする請求項1記載のスピログリコールの製造方法に関するものである。
本発明により高機能性ポリマー原料となり得る高純度スピログリコールを高収率で簡便に得られ、高分子材料や種々の化学製品の原料として有用に用いられることから、本発明の工業的意義は大きい。
本発明において、スピログリコールは酸触媒の存在下にPEとHPAとを反応させて製造される。PEの仕込み量は、反応終了時のスラリー中のスピログリコール濃度が5〜35重量%、好ましくは、10〜20重量%となるように仕込む。スピログリコール濃度が5重量%未満の希薄な系では、反応1回当たりのスピログリコール生産量が低くなり、工業的に不利となるだけではなく、反応性が低いためスピログリコールの収率も低下する。また35重量%を超えた場合、スピログリコール濃度が高くなり、十分に攪拌することが出来なくなり、スピログリコールの純度が大幅に低下する。PEに対するHPAのモル比(HPA/PE)は1.0〜4.0、好ましくは1.5〜2.5である。
反応に使用される酸触媒は、特に制限はないが、一般的には塩酸、硫酸、燐酸、硝酸などの鉱酸、又はp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの有機酸が用いられる。このとき、必要な酸触媒の量はその酸触媒の種類によって異なり、反応中の反応液のpH値が0.1〜4.0、好ましくは1.0〜2.0の間となるようにする。pH値が0.1より小さい場合、スピログリコールの収率に影響は無いが、装置腐食などの危険性が増加する。また、pH値が4.0より大きいと反応性が非常に低くなり、スピログリコールの収率及び純度が低下する。
反応に用いる溶媒は通常水である。メタノールやイソプロピルアルコールも使用する事ができるが、原料のHPAと反応するためSPGの収率が低下する。また、ヘキサンやヘプタンのような炭化水素や、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素では原料のPEがほとんど溶解しないためSPGの収率が著しく低くなる。
反応温度は40〜105℃であり、好ましくは60〜95℃である。反応温度が40℃未満であると、反応時間が長くなり工業的に不利となる。また反応温度が105℃を超えるとHPAの変質により、スピログリコール収率が低下する。
反応の方法としては、反応器にHPA以外の原料をすべて仕込み、所定の温度まで加熱した後にHPAまたはその水溶液を0.1〜24時間、好ましくは1〜6時間かけて連続的に加える。これよりも早く加えると反応が急激に進むために結晶粒径が小さくなる、SPG純度が低くなるなど好ましくない。また、これよりも遅いと反応にかかる時間が長すぎるため工業的見地から好ましくない。
上記反応で得られた反応液は、目的物であるスピログリコールが析出したスラリーであり、これをろ過して固体のスピログリコールをろ別する。
ここで得られたろ液(1)(反応母液)中には、酸触媒、未反応のHPAやPE、反応中間体DOTが多く含まれている。本発明では、反応母液の30〜98重量%、好ましくは70〜90重量%を次回の反応で再使用する。再使用量が30重量%未満では未反応原料や反応中間体の回収率が十分ではない。また98重量%よりも高い場合、不純物が母液中に蓄積され、これが一定値を超えるとスピログリコール中へ析出し、純度が低下する。
ろ過によって分離されたスピログリコールは水を用いて洗浄される。洗浄水は分離された含液スピログリコールに対し重量で0.1〜10倍、好ましくは0.5〜3倍量用いる。洗浄によって回収される洗浄液は、そのまま、もしくは反応母液と混合して次回の反応に用いることもできる。
本発明では、さらに、上記で分離されたスピログリコールを溶媒に溶解して晶析を行いスラリーを得、該スラリーをろ過してスピログリコールを分離し、生じたろ液(2)の10〜99重量%を次回の晶析で再使用することが好ましい。溶媒晶析に用いるスピログリコールは、乾燥した後に晶析工程に使用しても良いし、そのまま使用しても良い。
晶析に用いる溶媒はメタノール、イソプロパノール、ブチルアルコールのようなアルコール類、アセトンやメチルエチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルや酢酸ブチルのようなエステル類、ジメチルエーテルやジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類のうち少なくとも1種類を用いることができる。これらのうち好ましくは、加熱時と冷却時でスピログリコールの溶解度の差が大きく、なおかつスピログリコール中の不純物の溶解度が冷却時で大きいものが選ばれる。例えば、メタノール、イソプロパノールなどがある。
晶析に使用する溶媒の量は使用する溶媒の溶解度によって最適な使用量が変化するが、通常、分離されたスピログリコールに対して0.5〜20重量倍、好ましくは3〜15重量倍使用する。これよりも少ないと期待される精製効果が得られず、これよりも多いと生産効率、廃棄物量などの点から工業的に不利である。
晶析時の加熱温度および冷却温度に特に制限は無いが、好ましくは、加熱温度は30〜200℃、冷却温度は0〜100℃であり、使用する溶媒によって異なる。必要であれば加圧条件下で晶析を行っても良い。加熱温度がこれよりも高温であるとスピログリコールおよび、スピログリコール中の不純物が分解をおこす。冷却温度がこれよりも低いと不純物が大幅に析出してスピログリコールの純度を低下させる。
晶析にかかる時間は0.1〜48時間、好ましくは1〜12時間である。これよりも短いと純度が悪い、または、回収率が低く、これよりも長いと生産効率が悪くなり工業的に不利である。
上記晶析条件によって得られたスラリーはスピログリコールが析出したものであり、このスピログリコールはろ過によって分離される。
生じたろ液(2)(晶析母液)中にはスピログリコールが含まれている。本発明ではろ液(2)の10〜99重量%、好ましくは70〜95重量%を次回の晶析に再使用する。再使用量が10重量%未満では未反応原料や反応中間体の回収率が十分ではない。また99重量%よりも高い場合、不純物が晶析母液中に蓄積され、これが一定値を超えるとスピログリコール中へ析出し、純度が低下する。
晶析母液のうち次回の晶析に再使用しないものから溶媒を回収し、次回の晶析に使用することができる。溶媒の回収方法に制限は無いが、通常蒸留を用いて回収される。
ろ過によって分離されたスピログリコールは水、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素を用いて洗浄されるが、通常は晶析に使用した溶媒を用いる。洗浄液は分離された含液スピログリコールに対し重量で0.1〜10倍、好ましくは0.5〜3倍量用いる。洗浄によって回収される洗浄液は、晶析に使用した溶媒と同じ物であればそのまま、もしくは晶析母液と混合して次回の晶析に用いることもできる。
回収された洗浄液から溶媒を回収し、次回の洗浄に使用することができる。また、晶析に使用した溶媒と同じものであれば晶析に使用することもできる。溶媒の回収方法に制限は無いが、通常蒸留を用いて回収される。
次に本発明を更に具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
<HPAの合成>
イソブチルアルデヒド(以下、IBALと称する。)595部と37%ホルマリン657部を、40℃、窒素気流下で攪拌しながら、トリエチルアミン(以下、TEAと称する。)33部を5分間かけて加えた。TEA添加終了時、反応液温度は65℃に達した。ここから、反応液温度を徐々に上げ、30分後には90℃に達した。90℃で5分間反応を継続させた後、外部冷却によって、60℃まで冷却し、反応を停止させた。
続いて、60〜70℃、圧力 53kPa で、未反応のIBAL、TEA、メタノールらの低沸留分を留去した。この低沸留分留去後の反応生成液(以下、粗HPA溶液と称する。)組成をガスクロマトグラフィー(以下、GCと称する)を用いて分析した結果、HPA62.4重量%、IBAL0.26重量%、ホルムアルデヒド2.4重量%、TEA0.31重量%、NPG0.64重量%、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールモノエステル2.0重量%、イソ酪酸ネオペンチルグリコールモノエステル0.18重量%および水28.5重量%であった。
<反応1回目>
水2913部にPEを303部溶解し、これに粗HPA溶液を864部、塩酸25部を添加し、反応を行なった。このとき反応開始前の反応液のpH値は1.5であり、反応温度は90℃、反応時間は5時間であった。また反応中の反応液のpH値は1.5〜1.8の間であった。反応終了後、固液分離し、水1741部で洗浄した。これにより湿スピログリコールケーキと2654部の反応母液を得た。ここで得たスピログリコールを乾燥させ、スピログリコール615部を得た。仕込んだPEに対するスピログリコールの収率は90.8モル%であり、GCを用いて分析した結果、純度は99.3重量%であった。
<反応2回目>
次に、反応母液の95重量%である2521部とPE295部を混ぜ、加熱溶解し、HPAを729部加え、2回目の反応を行なった。同様にして得た乾燥スピログリコールの収率(新規に追加したPE基準。以下同様。)は97.2モル%であり、純度は99.2重量%であった。
母液を再使用しない場合の廃水量は4395部であるが、母液を95%再使用する場合廃水量は1874部と大幅に削減できる。
<反応3回目以降>
この操作を16回行なったが、16回目で得られたスピログリコールの収率は95.9モル%であり、純度は99.3重量%であった。
実施例2
<溶媒晶析1回目>
実施例1<反応3回目以降>で得られた、反応母液の再使用回数が10回以上で回収されたスピログリコールを用いた。
スピログリコール147部をメチルアルコール1500部に混合した後60℃まで加熱し、完全に溶解させた。60℃から30℃まで攪拌しながら5時間かけて除々に冷却した。5時間後減圧ろ過し、200部のメタノールで洗浄を行い湿スピログリコールを得た。これを乾燥したところGC純度99.9%のスピログリコールを94部(回収率63.7モル%)得た。また、晶析母液は1284部回収された。
<溶媒晶析2回目>
1回目の晶析で回収された晶析母液の90重量%に相当する1156部とスピログリコール103.5部および、新規メタノール398部を混合し、60℃まで加熱し、完全に溶解させた。1回目と同様に60℃から30℃まで攪拌しながら5時間かけて除々に冷却した。5時間後減圧ろ過、メタノール洗浄によって湿スピログリコールを得、これを乾燥したところ回収率86.8モル%、GC純度99.9%のスピログリコールを得た。また、晶析母液は1339部回収された。
母液の再使用を行わない場合廃棄物の量は1484部であり、母液を90%再使用する場合は328部と、母液を再使用することで大幅に廃棄物量が削減できる。
<溶媒晶析3回目以降>
この操作を15回行ったが、10〜15回目の晶析操作での平均回収率は90モル%であり、平均GC純度99.8%のスピログリコールが得られた。
比較例1
実施例1において、反応温度を35℃に変更した以外は、全く同様の方法で反応を行った。その結果、5バッチ目で得たスピログリコールの収率は53.5モル%であり、GCで分析した純度は78.4重量%であった。
比較例2
実施例1において、母液リサイクル率を100%に変更した以外は、全く同様の方法で反応を行った。その結果、5バッチ目で得たスピログリコールの収率は94.8モル%であったが、GCで分析した純度は96.7重量%であった。
比較例3
実施例1において、触媒に燐酸を用いて、反応液のpHを5.0とした以外は、全く同様の方法で反応を行った。その結果、4バッチ目で得たスピログリコールの収率は22.8モル%であり、GCで分析した純度は93.1重量%であった。
比較例4
実施例1において、反応終了時のスピログリコールのスラリー濃度が1重量%となるようにPE使用量を変更した以外は、全く同様の方法で反応を行った。その結果、4バッチ目で得たスピログリコールの収率は30.3モル%で、GCで分析した純度は99.1重量%であった。
比較例5
実施例2において、溶媒晶析の際に晶析母液の再使用率を5重量%とした以外は同様の方法で実験を行った。7バッチ目で得たスピログリコールのGC純度は99.9%であったが、収率は63モル%であった。また、廃棄物量は1682部であった。

Claims (5)

  1. 酸触媒の存在下にペンタエリスリトールとヒドロキシピバルアルデヒドとを反応させてスピログリコールを製造するに際し、反応温度を40〜105℃、反応中の反応液のpH値を0.1〜4.0として反応して、スラリー中のスピログリコール濃度が5〜35重量%である反応液を得、該反応液をろ過してスピログリコールを分離し、生じたろ液(1)の30〜98重量%を次回の反応で再使用することを特徴とするスピログリコールの製造方法。
  2. 分離されたスピログリコールを溶媒に溶解して晶析を行いスラリーを得、該スラリーをろ過してスピログリコールを分離し、生じたろ液(2)の10〜99重量%を次回の晶析で再使用することを特徴とする請求項1記載のスピログリコールの製造方法。
  3. ペンタエリスリトール(PE)に対するヒドロキシピバルアルデヒド(HPA)のモル比(HPA/PE)が1.0〜4.0である請求項1または2記載のスピログリコールの製造方法。
  4. 晶析に用いる溶媒が、アルコール類、ケトン類、エステル類、およびエーテル類からなる群から選ばれる1種以上である請求項2記載のスピログリコールの製造方法。
  5. 晶析に用いる溶媒の重量が、分離されたスピログリコールに対して0.5〜20倍である請求項2記載のスピログリコールの製造方法。
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