JP5034420B2 - ジオキサングリコールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、下記式(I):
Figure 0005034420

で表される2−(5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール(以下、ジオキサングリコールまたはDOGと称する)を製造する方法に関する。
DOGは、例えば、下記式(II):
Figure 0005034420

で表されるヒドロキシピバルアルデヒド(以下、HPAと称する)を下記式(III):
Figure 0005034420

で表されるトリメチロールプロパン(以下、TMPと称する)により酸触媒存在下でアセタール化し、反応生成液を中和し、析出したDOGの結晶をろ過、洗浄、乾燥する工程を経て得られることが開示されている(特許文献1参照)。
通常アセタール化反応は酸性条件下では平衡反応であるため、生成したDOGの分解反応も起こる。そのためDOGに対する溶解能の低い溶媒、例えば水を用い、生成したDOGを速やかに析出させて平衡を生成物側にずらすことを行っている。しかし、DOG溶解能が低い溶媒であっても、原料、例えばTMPが該溶媒に溶解していると、DOGがある程度溶解するので、分解反応を回避することは困難である。そこで母液への溶解量を減らす為にアセタール化反応の温度を低くしたり、溶媒を多量に使用することが考えられる。しかし、温度を低くすると反応が遅くなったり、多量の溶媒を用いると反応後の廃溶媒処理に膨大な費用がかかるなど工業的見地から好ましくない。
特許文献1に開示されている一般的な方法でDOGを製造する場合、DOGを回収した後のろ液や洗浄液などの廃水は、得られるDOGに対して10倍近い重量となる。また収率が70〜85モル%と低く、結晶回収後の反応母液には未反応原料や反応中間体が残存しているため、廃水・廃棄物処理、エネルギー消費などの観点から環境負荷が大きい。
特許文献1などに開示されている方法によって得られたDOGを有機溶媒などからの再結晶などで精製して高純度にすることは可能ではあるが、DOG製造における工程数を大幅に増やすことになり、工業的に不利である。
廃水量を少なくし、収率を向上させるために、ろ液を次回の反応に再使用することが考えられる。しかし、反応終了後に反応生成液をアルカリで中和する工程を含む製造方法では、次回の反応で多量の酸触媒を使用しなければならず、また、中和によって生成した塩が再使用を繰り返すことにより母液に蓄積する問題がある。
また、アルカリで中和せずに、直接ろ過、水洗、乾燥等の工程を経てDOGの結晶を得ることもできる。しかし、従来の方法により製造されたDOGは、高分子材料など製造の際に加熱すると分解し、得られる製品の物性低下などを引き起こす問題があった。
更に、特許文献1に記されている方法で得られるDOGは、粒径が小さ過ぎて取り扱いが困難である。
DOGは以下のようなtrans体とcis体の2種類の異性体が存在する。
Figure 0005034420

DOGあるいはその誘導体を工業原料として使用する際には、一般的にtrans体の含量が高い(以下、高trans体純度または単に高純度と称する)DOGが好ましい。しかしながら、公知の方法で得られるDOGはcis体を多く含んでいる。
DOG製造に関する公知文献には、DOGのtrans体純度に関する記述はない。本発明者らが鋭意検討した結果、公知の製法で得られるDOGは、trans体を主として含むが、trans体純度の低いものであることがわかった。例えば特公昭62−59104号公報の実施例で得られたDOGの中で、最も高い融点(121.5℃)を有するDOGをアセトン溶媒を使用して再結晶精製して得た、trans体純度が99重量%以上のDOG純品の融点は125℃以上であった。本発明において、trans体純度とは、DOG全量に対するtrans体の割合(重量%)である。
特公昭62−59104号公報
本発明の目的は、上記のような従来技術における問題点を解決しようとするものであり、結晶粒径が適度に大きく、高純度のDOGを工業的に有利に製造する方法を提供することにある。他の目的は、DOGの熱安定性を改善し、廃水の量を低減することができるDOG製造方法を提供することである。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、反応温度、反応系のpH、反応系中の原料の使用量を制御することにより粒径が増大したDOGが得られることを見出した。また、上記製造方法によって得られたDOGの結晶を分離後、塩基性溶液で洗浄することによりDOGの熱安定性を大幅に改善できることを見出した。また、前記製造方法より得られる母液の特定量を次回以降のDOG合成反応(HPAとTMPの反応またはHPAのアセタール化)に再使用すると、廃水量が減少するだけでなく、DOGの収率が増大し、かつ、高純度のDOGが製造できることを見出した。さらに、特定量の種晶の存在下でDOG合成反応を行うとDOGの粒径が増大することを見出した。本発明はこれらの知見に基づいてなされた。
即ち、本発明は、酸触媒存在下、水中で、下記式(II):
Figure 0005034420

で表されるヒドロキシピバルアルデヒドと下記式(III):
Figure 0005034420

で表されるトリメチロールプロパンとの反応を下記の条件:
(A)ヒドロキシピバルアルデヒド中のアミンおよび/またはアミン塩の合計含有量が1.5重量%以下である;
(B)反応温度が65〜80℃である;
(C)反応中の反応系のpH値が0.1〜4.0の範囲である;
(D)下記式(IV):
X(重量%)=B/A×100 (IV)
(式中、Aは反応系に供給したヒドロキシピバルアルデヒド、トリメチロールプロパン、酸触媒、および水の合計量、および、Bは反応系に供給したヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンより生成し得るジオキサングリコールの理論量である)で表されるXが3〜35重量%である;および
(E)トリメチロールプロパン、水および酸触媒を反応容器に仕込み、ヒドロキシピバルアルデヒドの固体または水溶液を0.5〜24時間かけて反応系に添加する
で行う工程を含む下記式(I):
Figure 0005034420

で表されるジオキサングリコールの製造方法を提供する。
本発明により、作業上取り扱い易く、高いtrans体純度を有するDOGが得られる。このような高純度DOGは、高分子材料や種々の化学製品の原料として有用であり、本発明の工業的意義は大きい。
本発明にてDOGは酸触媒、好ましくは酸触媒と任意に使用される種晶の存在下でTMPとHPAとを反応させて製造される。反応は水及び/又は有機溶媒中、好ましくは水中で行われる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトンなどが挙げられる。TMPは、市販品をそのまま、あるいは、さらに蒸留、晶析などにより精製した後反応に使用すればいい。
HPAは合成で得られたものをそのまま、または、水などで晶析して精製した後反応に使用することができる。HPAは、イソブチルアルデヒドとホルムアルデヒドをアミン触媒存在下で反応させて合成するため、合成で得られたHPA中にはアミンおよび/またはアミン塩が含まれる。HPAに含まれるアミンおよび/またはアミン塩の合計量は、1.5重量%以下が好ましく、0.5重量%以下がより好ましく、0.1重量%以下がさらに好ましい(それぞれゼロ%を含む)。1.5重量%よりも多いとDOG合成反応時に必要となる酸触媒の使用量が増加するだけでなく、塩析効果などによってDOGのtrans体純度が低下し、粒径が小さくなる。特に、DOG結晶を分離して得られた反応母液を再使用する場合に、このような問題が顕著になる。アミン触媒としてトリエチルアミンが好ましく用いられる。トリエチルアミンを使用した場合、HPA中にはトリエチルアミンおよび/またはトリエチルアミンギ酸塩が含まれる。また、HPAに含まれるホルムアルデヒド量は、2.2重量%以下が好ましく、より好ましくは0.1重量%以下である。ホルムアルデヒドはTMPと反応するため、残存量が多いと副生成物が増加する。
TMPに対するHPAのモル比(HPA/TMP)は好ましくは0.3〜2.5、より好ましくは0.8〜1.5である。HPA/TMPが2.5以下であると、過剰HPAの分解、HPAの2量化などの副反応が抑制され、HPA原単位(単位量のDOGを製造するためのHPA所要量)の増大、DOG純度の低下が避けられる。DOGはTMPを多く含む溶液に溶解し易いので、TMPを多量に使用した場合、生成DOGの大半が母液に溶解し収率が非常に低くなることがある。HPA/TMPが0.3以上であるとこれを避けることができる。
反応に使用される酸触媒は、特に制限はないが、一般に塩酸、硫酸、燐酸、硝酸などの鉱酸、又はベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの有機酸が用いられる。中でも有機酸が好ましく、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸がより好ましい。酸触媒は、酸触媒の種類によって異なるが、反応系のpH値をpH値を好ましくは0.1〜4.0、より好ましくは1.0〜2.0に維持できる量用いられる。上記範囲内であると、装置の腐食および反応性の低下が避けられ、DOGの収率やtrans体純度が低下することがない。
反応温度は65〜80℃が好ましく、より好ましくは68〜75℃である。反応温度の変動は±2℃以内に制御するのが好ましい。前記範囲内であると反応時間が長くなることがなく、また、DOGがオイル状となったり、変質したり、結晶粒径が小さくなって湿潤結晶の含液量が増大するなどの問題を起こすことなく高trans体純度のDOGが高収率で得られる。反応圧力には特に制限はないが、工業的には常圧下で行うのが実際的である。
本発明では、下記式(IV):
X(重量%)=B/A×100 (IV)
(式中、Aは反応系に供給したHPA、TMP、酸触媒、および水の合計量、すなわち、DOG合成反応終了時の反応生成液の全重量であり、Bは反応系に供給したHPAとTMPより生成し得るDOGの理論量である)
で表されるXが、好ましくは3〜35重量%、より好ましくは10〜20重量%の範囲となるようにHPA、TMP、酸触媒、および水を反応系に供給する。XはDOG合成反応が理論的に進行した場合の反応生成液中のDOG濃度に相当するものである。Xが3重量%以上であると、反応1回当たりのDOG生産量が充分である。また、35重量%以下であると、反応生成液中の結晶濃度が適度であり、反応系を充分に撹拌することができ、DOGのtrans体純度を高くすることができ、粒径が増大する。
本発明においてはDOG合成反応を、酸触媒に加えて種晶の存在下で行ってもよい。種晶は主としてDOGからなる結晶であり、DOGそのものが好ましい。種晶は固液分離、洗浄、乾燥などを行って得たDOGを用いても、DOG合成反応終了時の反応生成液(スラリー)の一部をそのまま用いてもよい。種晶を使用する場合は、上記式(IV)で表されるXの代わりに下記式(V):
X’(重量%)=B’/A’×100 (V)
(式中、A’は反応系に供給したHPA、TMP、酸触媒、水および種晶の合計量、すなわち、種晶を使用したDOG合成反応終了時の反応生成液の全重量であり、B’は反応系に供給したHPAとTMPより生成し得るDOGの理論量および添加した種晶に含まれるDOGの合計量である)で表されるX’が、好ましくは3〜35重量%、より好ましくは10〜20重量%の範囲となるようにHPA、TMP、酸触媒、水および種晶を反応系に供給する。X’は種晶を使用したDOG合成反応が理論的に進行した場合の反応生成液中の全DOG(生成したDOGと種晶に含まれるDOG)の濃度に相当するものである。
種晶を使用する場合、その使用量は、酸触媒、HPA、TMP、種晶および水の全合計量に対して、0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは2〜5重量%の範囲である。上記範囲であると、反応1回当たりのDOG生産量を低下させることなく、種晶添加による粒径増大やDOG純度向上の効果が得られる。添加する種晶の全量を反応開始時に反応容器に仕込んでもよいし、反応中(反応開始時から反応終了前の適当な時期)に添加してもよい。
DOG合成反応は、例えば、
(1)反応容器にTMP、酸触媒、任意に使用する種晶、および水をすべて仕込み、所定の温度(反応温度)まで加熱した後、HPA(固体または水溶液)を連続的に加える方法;
(2)反応容器にHPA(固体または水溶液)、酸触媒、任意に使用する種晶、および水をすべて仕込み、所定の温度(反応温度)まで加熱した後、TMP(固体または水溶液)を連続的に加える方法;または
(3)反応容器にHPA(固体または水溶液)の一部およびTMP(固体または水溶液)の一部、酸触媒、任意に使用する種晶、および水を仕込み、所定の温度(反応温度)まで加熱した後、残りのHPA(固体または水溶液)およびTMP(固体または水溶液)を連続的に加える方法により行うのが好ましい。上記の方法のうち、(1)の方法が好ましい。
上記HPA、TMP、および、HPAとTMPの残部の添加は、好ましくは0.5〜24時間、より好ましくは1〜12時間かけて行う。添加時間が上記範囲内であると、長時間を費やすことなく、反応の急激な進行を抑えて結晶粒径を大きくし、trans体純度を高くすることができる。添加終了後、必要に応じて、反応温度と同程度の温度で熟成し、反応を終了する。熟成時間は、好ましくは0.5〜12時間、より好ましくは1〜8時間、さらに好ましくは1.5〜6時間である。
上記反応の反応生成液中には目的物であるDOGが析出しているので、ろ過や遠心分離などの固液分離によってDOG結晶を分離する。該固液分離は反応生成液を中和することなく、すなわち、反応生成液のpHが好ましくは0.1〜4.0、より好ましくは1.0〜2.0の範囲で行う。本発明により得られたDOG結晶は適度に大きな粒径を有するので取り扱いが容易であり、湿潤結晶の含液率も30重量%未満と少ない。
反応生成液からDOG結晶を分離した後の反応母液中には、酸触媒、DOG、未反応のHPAやTMPが多く含まれている。本発明では、反応母液の好ましくは98重量%以下、より好ましくは70〜98重量%、さらに好ましくは70〜90重量%を次回の反応で再使用することができる。再使用率が98重量%よりも高い場合、不純物が母液中に蓄積され、これが一定値を超えるとDOGと共に析出し、DOGのtrans体純度が低下する。
本発明において、反応生成液から分離したDOGの結晶を塩基性溶液で洗浄するのが好ましい。塩基性溶液で洗浄することにより、DOGの結晶の隙間に保持されている母液や結晶表面に付着した酸触媒を中和することができる。更に、DOGの熱分解により発生する酸を中和できる量の塩基を付与することができる。塩基性溶液は、塩基を水および/または有機溶媒に溶解したものである。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトンなどが挙げられる。溶媒は、DOG合成に用いた溶媒と同種の溶媒を使用することが好ましい。
塩基としては炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸バリウムなどの無機塩基やジエチルアミン、トリエチルアミンなどの有機塩基を用いることができるが、DOGを原料として用いて得られる製品の物性、着色及び臭気などの点から、無機塩基を使用することが好ましい。塩基性溶液の塩基濃度は好ましくは10ppm〜50重量%、より好ましくは0.01重量%〜10重量%である。
洗浄の方法としては、DOG結晶と塩基性溶液を混合し攪拌などを行ってDOG結晶中の母液と塩基性溶液を均一に混合させる方法や、塩基性溶液をDOGの結晶表面に均一にスプレーし、続いて圧力や遠心力によってDOG結晶内部に浸透させる方法がある。塩基性溶液は、塩基の量が分離したDOGの結晶中に含まれる酸触媒に対して1.001〜10モル倍になるように用いるのが好ましい。分離したDOGの結晶中に含まれる酸触媒の量は、例えば、DOG結晶の一部に蒸留水を加えてDOG結晶中の母液と蒸留水を均一に混合させた後にろ過し、得られたろ液をアルカリにより滴定することにより求めることができる。母液をリサイクル使用した場合は、DOG収率、分離したDOG結晶の重量、仕込んだ酸触媒の量などから計算によって求めることもできる。
塩基性溶液による洗浄後、ろ過や遠心分離によって塩基性溶液を回収する。回収された塩基性溶液のpHが8以上となる量の塩基性溶液を用いることがさらに好ましい。
塩基性溶液で洗浄したDOG結晶の含液率は、洗浄前の含液率と等しくなることが好ましい。通常、含液率は5〜60重量%であり、結晶の粒径や形状によって異なる。塩基性溶液で洗浄したDOG結晶は水などを用いて更に洗浄を行っても良い。
塩基性溶液による洗浄を行わずに水洗、乾燥などの工程を経て得たDOG結晶を上記のようにして塩基性溶液で洗浄することにより熱安定性を向上させることができる。洗浄の方法としては、DOG結晶と塩基性溶液を混合し、攪拌などを行って均一なスラリーとする方法などがある。
以上のように塩基性溶液で洗浄したDOG結晶は、そのまま乾燥して製品としてもよいし、溶融しせた後、塊状またはフレーク状にしてから製品としてもよい。
次に本発明を更に具体的に説明する。但し本発明はこれに限定されるものではない。
各測定、評価は下記のように行った。また、以下の実施例および比較例にいて“部”は重量基準である。
(1)HPAのガスクロマトグラフィー(GC)分析
粗HPAのアセトン溶液をキャピラリーカラム(Agilent Technologies社DB−1相当品)を使用して分析した。
(2)DOGのtrans体純度
DOGのアセトン溶液をキャピラリーカラム(Agilent Technologies社DB−1相当品)を使用して分析した。trans体純度は、GCクロマトグラムのピーク面積から計算した。
(3)DOGの平均粒径
レーザー回折式粒度分布計を使用して、分散圧20kPaでの乾式方法で測定した。平均粒径はフラウンホーファー回折理論により計算した。
(4)HPAの含水率
水で洗浄したHPAの含水結晶を20℃、窒素気流下にて20時間乾燥させた際の重量減少を測定した。更に乾燥後の結晶をカールフィッシャー水分測定法(脱水ピリジン溶媒使用)にて残存水分を測定した。重量減少量及び残存水分量の合計から含水結晶の含水率を求めた。
(5)DOGの含水率
水で洗浄したDOGの含水結晶を窒素雰囲気下、85℃で20時間乾燥させた際の重量減少を測定した。更に乾燥後の結晶をカールフィッシャー水分測定法(脱水メタノール溶媒使用)にて残存水分を測定した。重量減少量及び残存水分量の合計から含水結晶の含水率を求めた。
(6)耐熱試験
DOG5gを試験管にとり窒素置換後、ブロックヒーターにて140℃まで加熱した。20時間加熱後のDOGのtrans体純度をGCにて分析した。
参考例1
(1)HPAの合成
イソブチルアルデヒド(IBD)595部と37重量%ホルマリン657部の混合物に、40℃、窒素気流下で攪拌しながら、トリエチルアミン(TEA)33部を5分間かけて加えた。TEA添加終了時、反応液温度は65℃に達した。反応液温度を徐々に上げ、30分後に90℃にした。90℃で5分間反応を継続させた後、外部冷却によって、60℃まで冷却し、反応を停止させた。続いて、60〜70℃、圧力53kPaで、未反応のIBDおよびTEA、メタノール等の低沸留分を留去してHPA含有反応生成液(粗HPA)を得た。この粗HPAをGC分析した結果、HPA62.4重量%、IBD0.26重量%、ホルムアルデヒド2.4重量%、TEA0.31重量%、ネオペンチルグリコール0.64重量%、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールモノエステル2.0重量%、および水28.5重量%であった。
(2)HPA精製
上記粗HPA835部に対し水2505部を加え55℃で完全に溶解した。攪拌しながら55℃から32℃まで5時間かけて徐々に冷却し、その後32℃で1時間保った。上排型遠心分離機にて固液分離後、得られた結晶を水で洗浄し、純度96.5重量%のHPAを回収率60重量%で得た。含水率は12重量%で、残存TEAは0.01重量%、残存ホルムアルデヒドは0.01重量%であった。
実施例1 精製HPAを使用したDOG合成
水1850部にTMP222部を溶解し、パラトルエンスルホン酸(PTSA)48部を添加した。さらに参考例1で得た精製HPA192部を水90部に80℃で加熱溶解させて得た精製HPA水溶液を4時間かけて滴下した。Xは15重量%であった。反応温度は70℃であった。滴下終了後70℃で3時間熟成した。反応中の反応混合液のpHは1.3であった。熟成終了後、反応生成液をろ過により固液分離し、湿DOG356部と反応母液2046部を得た。湿DOGを1400部の水で洗浄し、乾燥し、DOG結晶285部を得た。仕込んだTMPに対するDOGの収率は83モル%であり、DOG結晶のtrans体純度は98.7重量%、平均粒径は17μmであった。また、回収液量(反応母液+回収洗浄液+乾燥回収水)は3517部であった。ろ過直後のDOG結晶の含液率は20重量%であった。
実施例2
(1)リサイクル反応1回目
実施例1で得た反応母液の90重量%(1897部)とTMP222部を混ぜて加熱溶解し、PTSA1.4部、精製HPA水溶液を282部使用した以外は実施例1と同様にして1回目のリサイクル反応を行った。反応中の反応混合液のpHは1.3であった。乾燥DOG(収量319部)の収率は93モル%であり、trans体純度は99.3重量%、平均粒径は17μmであった。ろ過直後のDOG結晶の含液率は20重量%であった。また、再利用する母液を除いた回収液量(回収洗浄液+乾燥回収水)は1480部であった。
(2)リサイクル反応2回目
リサイクル反応1回目で得た反応母液の89重量%(1854部)と水43部を使用した以外は1回目と同様にして2回目のリサイクル反応を行った。反応中の反応混合液のpHは1.2であった。乾燥DOGの収率は93モル%であり、trans体純度は99.3重量%、平均粒径は17μmであった。ろ過直後のDOG結晶の含液率は20重量%であった。
(3)リサイクル反応3回目以降
上記操作を繰り返し、リサイクル反応を10回目まで行った。3〜10回目のリサイクル反応において、DOGの収率は平均93モル%であり、trans体純度は平均99.3重量%、平均粒径は平均17μmであった。また、回収液量は平均1480部であった。ろ過直後のDOG結晶の含液率は平均20重量%であった。
比較例1
水1850部にTMP230部を溶解し、さらにPTSA55部を添加した。溶液を60℃に加熱した後、参考例1で得られた粗HPA288部を3.5時間かけて滴下した。その後60℃で3時間熟成した。反応中の反応混合液のpHは1.5であった。反応生成液をろ過により固液分離し、得られたDOG結晶を水1400部にて洗浄し、乾燥した。DOG(収量285部)の収率は80モル%、DOG結晶のtrans体純度は95重量%、平均粒径は10μmであった。ろ過直後のDOG結晶の含液率は40重量%であった。また、回収液量は(反応母液+回収洗浄液+乾燥回収水)3538部であった。
比較例2
反応温度を85℃に変更した以外は実施例1と同様に反応を行った。しかしながら、結晶は析出せず、オイル状のものが得られた。そこで60℃まで攪拌しながら冷却したところ結晶が得られた。得られた結晶をろ過により固液分離し、水で洗浄し、乾燥した。得られたDOG結晶のtrans体純度は85重量%であった。
比較例3
反応時の反応混合液のpHを5.0とした以外は実施例1と同様に反応を行った。得られたDOG結晶のtrans体純度は98重量%であり、収率は30モル重量%であった。
比較例4
HPA、TMP、水およびPTSAをすべて同時に仕込み、HPAを滴下することなく反応を行った以外は実施例1と同様の操作を行った。得られたDOG結晶のtrans体純度は95重量%であり、含液率は45重量%であった。
比較例5
水の量を低減し、Xを40重量%にした以外は実施例1と同様の操作を行った。反応の途中から反応液がクリーム状となって十分に攪拌できなくなり、攪拌速度を上げたが、最後まで十分な攪拌ができなかった。得られたDOG結晶のtrans体純度は85重量%であり、含液率は45重量%であった。
実施例3 精製HPAを使用したDOG合成
水1920部にTMP251部を溶解し、さらにPTSA33部を添加した。得られた溶液に参考例1で得た精製HPAの60%水溶液(70℃)318部を6時間かけて滴下した。Xは15重量%、反応温度は70℃であった。滴下終了後70℃で1時間熟成した。反応中の反応混合液のpHは1.3であった。熟成終了後、反応生成液をろ過により固液分離し、湿DOG446部と反応母液2076部を得た。湿DOGを1000部の水にて洗浄し、乾燥し、DOG結晶339部を得た。仕込んだTMPに対するDOGの収率は83モル%であり、GC結晶のtrans体純度は98.7重量%、平均粒径は17μmであった。また、回収液量(反応母液+回収洗浄液+乾燥回収水)は3183部であった。ろ過直後のDOG結晶の含水率は24重量%であった。
実施例4 種晶を使用したDOG合成
水1817部とTMP236部を混ぜて加熱溶解し、実施例3で得られたDOG(種晶)25部、PTSA33部、参考例1で得た精製HPAの60%水溶液(70℃)299部を使用した以外は実施例3と同様にして反応を行った。乾燥DOG(収量315部、種晶を除く)の収率は82モル%であり、trans体純度は99.6重量%、平均粒径は25μmであった。ろ過直後のDOG結晶の含水率は24重量%であった。
実施例5 種晶を使用したリサイクル反応
(1)リサイクル反応1回目
実施例4で得られた反応母液の90重量%(1863部)とTMP177部、水87部を混ぜて加熱溶解し、DOG(種晶)73部、PTSA3.3部、参考例1で得た精製HPAの60%水溶液(70℃)225部を使用した以外は実施例4と同様にして1回目のリサイクル反応を行った。反応中の反応混合液のpHは1.3であった。乾燥DOG(収量262部、種晶を除く)の収率は91モル%であり、trans体純度は99.8重量%、平均粒径は30μmであった。ろ過直後のDOG結晶の含水率は24重量%であった。また、再利用する反応母液を除いた回収液量(回収洗浄液+乾燥回収水)は1230部であった。
(2)リサイクル反応2回目
リサイクル反応1回目で得られた反応母液の89重量%(1863部)、TMP177部、および水87部を混ぜて加熱溶解した以外はリサイクル反応1回目と同様にして2回目のリサイクル反応を行った。反応中の反応混合液のpHは1.3であった。乾燥DOGの収率は91モル%であり、trans体純度は99.8重量%、平均粒径は30μmであった。ろ過直後のDOG結晶の含水率は24重量%であった。
(3)リサイクル反応3回目以降
リサイクル反応2回目の操作を繰り返し、リサイクル反応を10回目まで行った。3〜10回目のリサイクル反応において、DOGの収率は平均91モル%であり、trans体純度は平均99.8重量%、平均粒径は平均30μmであった。また、回収液量は平均1230部であった。ろ過直後のDOG結晶の含水率は平均24重量%であった。
実施例6 種晶を使用したリサイクル反応
実施例5のリサイクル反応1回目と同様にして反応生成液を得、これをDOG結晶と反応母液に固液分離した。該反応生成液の20重量%(487部;DOG(種晶)73部(反応母液20重量%)に相当)、該反応母液の70重量%(1449部)と水87部の混合物にTMP177部を加熱溶解した以外は実施例5と同様にしてリサイクル反応を行った。反応中の反応混合液のpHは1.3であった。乾燥DOGの収率は91モル%であり、trans体純度は99.8重量%、平均粒径は30μmであった。ろ過直後のDOG結晶の含水率は24重量%であった。また、再利用する反応母液を除いた回収液量(回収洗浄液+乾燥回収水)は1230部であった。
比較例6
反応温度を55℃とした以外は実施例4と同様に反応を行った。得られたDOG結晶のtrans体純度は99.0重量%、収率は80モル%、平均粒径は10μmであった。ろ過直後のDOG結晶の含水率は40重量%であった。また、回収液量(反応母液+回収洗浄液+乾燥回収水)は3146部であった。
比較例7
反応温度を85℃に変更した以外は実施例4と同様に反応を行った。しかしながら、結晶は析出せず、オイル状のものが得られた。そこで65℃まで攪拌しながら冷却したところ結晶が得られた。得られた結晶をろ過により固液分離し、水で洗浄し、乾燥した。得られたDOG結晶のtrans体純度は85重量%であった。
比較例8
反応時の反応混合液のpHを5.0とした以外は実施例4と同様に反応を行った。得られた結晶のtrans体純度は98.0重量%であり、収率は30モル%であった。
比較例9
HPA、TMP、種晶、水およびPTSAをすべて同時に仕込み、HPAを滴下することなく反応を行った以外は実施例4と同様の操作を行った。得られたDOG結晶のtrans体純度は95.0重量%であり、含水率は45重量%であった。
比較例10
水の量を低減し、X’を40重量%とした以外は実施例4と同様の操作を行った。反応の途中から反応液がクリーム状となって十分に攪拌できなくなり、攪拌速度を上げたが、最後まで十分な攪拌ができなかった。得られたDOG結晶のtrans体純度は85.0重量%であり、含水率は45重量%であった。
参考例1
水3825部にTMP916部を溶解し、濃塩酸100部を添加した後、この溶液を60℃に加温した。次にこの溶液に、参考例1で合成した粗HPAを、反応温度を60℃に保ちつつ3時間かけて滴下した。滴下終了後60℃で2時間熟成した。熟成終了後、40℃まで冷却し、反応生成液を減圧ろ過によって固液分離し、DOG結晶を得た。1%炭酸ナトリウム水溶液750部をDOG結晶にスプレーした。回収された塩基性溶液のpHは9であった。1520部の水で洗浄し、乾燥し、DOG結晶1267部を得た。仕込んだTMPに対するDOGの収率は85モル%であり、trans体純度は99.5重量%であった。耐熱試験後のtrans体純度は99.4重量%であった。
参考例2
DOG結晶を10ppm炭酸ナトリウム水溶液75000部で洗浄した以外は実施例7と同様の操作を行った。回収された塩基性溶液のpHは8.0であった。仕込んだTMPに対するDOGの収率は84モル%であり、trans体純度は99.3重量%であった。耐熱試験後のtrans体純度は99.2重量%であった。
参考例3
DOG結晶を48%水酸化ナトリウム水溶液16部で洗浄した以外は実施例7と同様の操作を行った。回収された塩基性溶液のpHは12であった。仕込んだTMPに対するDOGの収率は85モル%であり、trans体純度は99.3重量%であった。耐熱試験後のtrans体純度は99.1重量%であった。
参考例4
DOG結晶を1%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄しなかった以外、実施例7と同様の操作を行い、DOG結晶1267部を得た。回収されたろ液(母液)のpHは2.5であった。仕込んだTMPに対するDOGの収率は85モル%であり、trans体純度は99.3重量%であった。耐熱試験後のtrans体純度は47.8重量%であった。
上記DOG結晶の一部を蒸留水中で撹拌し、DOG結晶中の母液と蒸留水を均一に混合した後ろ過した。ろ液中の酸の量をアルカリによる滴定で求めた。その結果から、DOG結晶中に含まれる酸の量を求めた。
攪拌装置、還流冷却装置を備えた2000mlの3つ口フラスコに、DOG結晶400部、水1598部および炭酸水素ナトリウム2部(DOG結晶中の酸量の約1.2モル倍に相当)を仕込み、70℃で2時間攪拌した。その後減圧ろ過を行った。回収された塩基性溶液のpHは8.9であった。DOG結晶を水で洗浄後乾燥して、回収率98重量%でDOG結晶を得た。trans体純度は99.3重量%であった。耐熱試験後のtrans体純度は99.0重量%であった。
参考例5
実施例10と同様の反応を繰り返してDOG結晶を得た。攪拌装置、還流冷却装置を備えた2000mlの3つ口フラスコに、得られたDOG結晶400部、水1600部を仕込み、70℃で2時間攪拌した。その後減圧ろ過を行った。回収されたろ液のpHは5.8であった。DOG結晶を水で洗浄後乾燥して、回収率98重量%でDOG結晶を得た。trans体純度は99.3重量%、耐熱試験後のtrans体純度は62.6重量%であった。
上記の水洗DOG結晶を、実施例10と同様にして塩基性溶液でさらに洗浄した。耐熱試験後のtrans体純度は99.1重量%であった。
参考例6
実施例10と同様の反応を繰り返してDOG結晶を得た。攪拌装置、還流冷却装置を備えた2000mlの3つ口フラスコに得られたDOG結晶160部、トルエン1600部を仕込み、90℃に加熱し、完全に溶解した。その後40℃まで6時間かけて徐々に冷却し、減圧ろ過した。分離したDOG結晶をトルエンで洗浄後乾燥して、回収率90重量%でDOG結晶を得た。trans体純度は100重量%、耐熱試験後のtrans体純度は66.3重量%であった。
上記のトルエン洗浄DOG結晶を、実施例10と同様にして塩基性溶液でさらに洗浄した。耐熱試験後のtrans体純度は99.2重量%であった。
本発明の製造方法によって得られる高純度DOGは、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルポリオール、エポキシ樹脂等の高分子材料製造のための中間体あるいはモノマーとして、更に、光硬化型樹脂、接着剤、光硬化型インキ、可塑剤、樹脂安定剤、潤滑油、塗料等の原料として有用な化合物である。

Claims (11)

  1. 酸触媒存在下、水中で、下記式(II):
    Figure 0005034420
    で表されるヒドロキシピバルアルデヒドと下記式(III):
    Figure 0005034420
    で表されるトリメチロールプロパンとの反応を下記の条件:
    (A)ヒドロキシピバルアルデヒド中のアミンおよび/またはアミン塩の合計含有量が0.1重量%以下である;
    (B)反応温度が65〜80℃である;
    (C)反応中の反応系のpH値が1.0〜4.0の範囲である;
    (D)下記式(IV):
    X(重量%)=B/A×100 (IV)
    (式中、Aは反応系に供給したヒドロキシピバルアルデヒド、トリメチロールプロパン、酸触媒、および水の合計量、および、Bは反応系に供給したヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンより生成し得るジオキサングリコールの理論量である)で表されるXが10〜35重量%である;および
    (E)トリメチロールプロパン、酸触媒および水を反応容器に仕込み、ヒドロキシピバルアルデヒドの固体または水溶液を0.5〜24時間かけて反応系に添加する
    で行う工程を含み、
    前記反応の終了後、反応生成液を、pH値が1.0〜2.0の範囲でジオキサングリコールの結晶と反応母液に分離する工程をさらに含む
    下記式(I):
    Figure 0005034420
    で表されるジオキサングリコールの製造方法。
  2. アミンがトリエチルアミンであり、アミン塩がトリエチルアミンギ酸塩である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記反応母液の98重量%以下を次のジオキサングリコールの製造に再利用する請求項に記載の製造方法。
  4. 前記ジオキサングリコールの結晶を塩基性溶液で洗浄する工程をさらに含む請求項に記載の製造方法。
  5. 前記塩基性溶液が、無機塩基の水および/または有機溶媒溶液である請求項に記載の製造方法。
  6. 塩基性溶液中の塩基の濃度が10ppm〜50重量%である請求項に記載の製造方法。
  7. 前記トリメチロールプロパンとヒドロキシピバルアルデヒドとの反応を前記酸触媒とさらに種晶の存在下で、下記式(V):
    X’(重量%)=B’/A’×100 (V)
    (式中、A’は反応系に供給したHPA、TMP、酸触媒、水および種晶の合計量、B’は反応系に供給したトリメチロールプロパンとヒドロキシピバルアルデヒドより生成し得るジオキサングリコールの理論量および添加した種晶に含まれるジオキサングリコールの合計量である)
    で表されるX’が10〜35重量%である条件で行う請求項1に記載の製造方法。
  8. 前記種晶を、ヒドロキシピバルアルデヒド、トリメチロールプロパン、酸触媒、水および種晶の合計量に対して0.1〜30重量%の範囲で添加する請求項に記載の製造方法。
  9. 反応生成液をジオキサングリコールの結晶と反応母液に分離し、該反応母液の98重量%以下を次のジオキサングリコールの製造に再利用する請求項に記載の製造方法。
  10. 種晶を含む反応生成液の一部を反応系に添加する請求項に記載の製造方法。
  11. 種晶が前記式(I)で表されるジオキサングリコールの結晶である請求項に記載の製造方法。
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