JP2005029396A - ガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス微粒子生成用バーナ - Google Patents
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Abstract
【課題】原料ガス供給パイプの変形を抑えて、ガラス微粒子を所望の状態に堆積させ、高品質なガラス微粒子堆積体を製造することが可能なガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス微粒子生成用バーナを提供する。
【解決手段】ガラス原料ガスを吹き出す原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aと、原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aと同心状に配置され、ガラス原料ガスを燃焼させる火炎を生成するための複数のガスをそれぞれ供給する複数のガス供給パイプ32b〜32eとを備えたバーナ31を用いてガラス微粒子を生成して、ガラス微粒子堆積体を製造する。原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aおよび複数のガス供給パイプ32b〜32eのうち隣接する二つのパイプ間が長手方向の複数箇所において接続されている。
【選択図】 図2
【解決手段】ガラス原料ガスを吹き出す原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aと、原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aと同心状に配置され、ガラス原料ガスを燃焼させる火炎を生成するための複数のガスをそれぞれ供給する複数のガス供給パイプ32b〜32eとを備えたバーナ31を用いてガラス微粒子を生成して、ガラス微粒子堆積体を製造する。原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aおよび複数のガス供給パイプ32b〜32eのうち隣接する二つのパイプ間が長手方向の複数箇所において接続されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生成したガラス微粒子を出発材に対して吹き付けてガラス微粒子堆積体を製造するガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス微粒子を生成するガラス微粒子生成用バーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コアとクラッドを有する光ファイバは、多孔質状のガラス微粒子堆積体を加熱して透明化させて光ファイバ用母材を生成し、生成された光ファイバ用母材を線引きすることにより製造される。
【0003】
ガラス微粒子堆積体を製造する方法としては、例えばVAD法(Vapor phase Axial Deposition)あるいはOVD法(Outside Vapor Deposition)などが挙げられる。これらの方法では、複数のポートを有するバーナから、可燃性ガスと支燃性ガス、及びガラス原料ガスを吹き出して、可燃性ガスの燃焼により生じる火炎中においてガラス原料を加水分解させて、出発材上にガラス微粒子を堆積させる。
【0004】
図11は、例えばVAD法によるシングルモード光ファイバ用のコアを含むガラス微粒子堆積体の製造状態を示す図である。図11に示すように、VAD法においては、コア用バーナ51により火炎52を形成し、この火炎52中に四塩化ゲルマニウム(GeCl4)および四塩化ケイ素(SiCl4)からなるガラス原料ガスを吹き出して、加水分解によりコア用ガラス微粒子を生成する。生成されたコア用ガラス微粒子は、回転軸に固定された出発材55の下方に堆積され、コア部多孔質ガラス体(コアスート)53が形成される。同様に、クラッド用バーナ56により火炎57を形成し、この火炎57の中心よりSiCl4からなるガラス原料ガスを吹き出して、コアスート53を取り囲むようにクラッド部多孔質ガラス体58が形成される。以上により、コアスート53及びクラッド部多孔質ガラス体58よりなるガラス微粒子堆積体60が得られる。
【0005】
この種のガラス微粒子堆積体を製造する際に用いるバーナとしては、径の異なるパイプを同心円状に配置した多重構造のバーナが広く用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。この種のバーナは、一般的に、中心ポートを形成する原料ガス供給パイプからガラス原料ガスが吹き出され、また中心ポートの周囲のポートから吹き出される火炎生成用ガスによって生成される火炎によって、ガラス原料ガスが加水分解されてガラス微粒子が生成される。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−228443号公報
【特許文献2】
特開平7−33467号公報
【特許文献3】
特開平7−242434号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光ファイバの伝送特性を向上させるためには、図12(a)に示すように、コア部の屈折率分布の形状をステップ状にすることが望ましい。さらに、光ファイバの伝送特性を安定化させるためには、その製品内、及び製品間の屈折率分布のばらつきをなくすことが望ましい。
コア部多孔質ガラス体(コアスート)には、屈折率を増加させるためにドーパントであるゲルマニウム(Ge)が添加されており、光ファイバの屈折率分布は、ドーパントの分布に依存して決定される。したがって、ドーパントの分布形状をステップ状とし、そのばらつきをなくす必要がある。
また、ガラス微粒子堆積体に割れや変形等が発生するのを抑制するためには、ガラス原料ガスの流量や火炎の方向を精度良く制御して、ガラス微粒子を堆積させる必要がある。ガラス微粒子堆積体に欠陥がある場合には、ガラス微粒子堆積体を透明化させた後に生成される光ファイバ母材から線引きされて作製される光ファイバの所望の特性も悪くなる。
【0008】
しかしながら、従来、作製された光ファイバの屈折率分布を観察すると、コアが小径となっていたり、図12(b)に示すようにコアとクラッドとの界面において屈折率が突出するいわゆる界面ツノが生じていることがある。また、逆にコアが大径となっていたり、図12(c)に示すようにコアとクラッドとの界面において屈折率がなだらかに変化するいわゆるすそだれ状態となっていることがある。
【0009】
すなわち、従来は、ガラス微粒子を所望の状態に安定して堆積できないことがあり、光ファイバのコアの径及び屈折率にばらつきが生じて、品質の低下を招いてしまうことがあった。
【0010】
本発明は、高品質なガラス微粒子堆積体を安定して製造することが可能なガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス微粒子生成用バーナを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ガラス微粒子を所望の状態に安定して堆積できない原因を調べた。その結果、ガラス微粒子堆積体を製造する際に、ガラス原料ガスの吹き出し方向と火炎の方向とのずれが生じていることが原因であることがわかった。さらに、本発明者は、このずれが、ガラス微粒子生成用のバーナが設置された状態において、バーナの中心に配置された原料ガス供給パイプが撓み、バーナの設計時の形状からずれてしまっていることに起因することを突き止めた。
【0012】
中心のポートを形成する原料ガス供給パイプが撓むと、ガラス微粒子を所望の状態に安定して堆積させにくくなり、光ファイバのコアの径及び屈折率にばらつきが生じてしまい、結果として品質の低下を招いてしまう。
原料ガス供給パイプは、その自重によりガラス原料ガスを吹き出す先端部が下方に撓んで変位してしまうことがある。また、原料ガス供給パイプには、その基端部に、ガス供給ホースや、このホースを接続するためのコネクタ及び供給するガラス原料ガスを加熱するヒータなどの重さによって荷重が加わる。そして、原料ガス供給パイプの先端部は、基端部に加わる荷重により、その反力によって跳ね上がり、先端部が上方に撓んで変位してしまうことがある。また、原料ガス供給パイプの自重により、先端部が下方に撓んで変位してしまうことがある。
【0013】
本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法は、ガラス原料ガスを吹き出す原料ガス供給パイプと、前記ガラス原料ガスを燃焼させる火炎を生成するための複数のガスを供給する複数のガス供給パイプとを備えたバーナを用いてガラス微粒子を生成して、ガラス微粒子堆積体を製造するガラス微粒子堆積体の製造方法であって、前記原料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち隣接する二つのパイプ間が長手方向の複数箇所において接続されていることを特徴とする。
【0014】
本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法においては、前記バーナを用いて生成された前記ガラス微粒子を堆積させる際に、前記原料ガス供給パイプの撓み長さを1.2mm以下に保つことが好ましい。
また、本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法においては、長手方向の複数箇所で接続されたパイプのうち、断面積が最大となるパイプの断面積が30mm2以上となることが好ましい。
また、本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法においては、前記原料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち、外周側に位置するパイプは、内周側に位置するパイプよりも断面積が大きいことが好ましい。
【0015】
本発明のガラス微粒子生成用バーナは、ガラス原料ガスを吹き出す原料ガス供給パイプと、前記ガラス原料ガスを燃焼させる火炎を生成するための複数のガスを供給する複数のガス供給パイプとを有し、前記ガラス原料を前記火炎中に送り込むことによりガラス微粒子を生成して、ガラス微粒子堆積体を製造するバーナであって、前記燃料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち隣接する二つのパイプ間が長手方向の複数箇所において接続されていることを特徴とする。
【0016】
本発明のガラス微粒子生成用バーナにおいては、前記バーナを用いて生成された前記ガラス微粒子を堆積させる際に、前記原料ガス供給パイプの撓み長さが1.2mm以下に保たれていることが好ましい。
また、本発明のガラス微粒子生成用バーナにおいては、長手方向の複数箇所で接続されたパイプのうち、断面積が最大となるパイプの断面積が30mm2以上であることが好ましい。
また、本発明のガラス微粒子生成用バーナにおいては、前記原料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち、外周側に位置するパイプは、内周側に位置するパイプよりも断面積が大きいことが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス微粒子生成用バーナの実施形態を図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、ガラス微粒子堆積体を製造する方法としては、VAD法を例にとって説明する。
【0018】
図1は、本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法によりガラス微粒子堆積体を製造するための製造装置を示す概略構成図である。
図1に示すように、このガラス微粒子堆積体の製造装置10は、反応容器11を有し、この反応容器11内には、出発材12が吊り下げられている。
出発材12は、反応容器11の上面を貫通して反応容器内に配置された支持棒14の先端部に連結されており、支持棒14とともに回転可能に構成されている。支持棒14は、昇降装置13によって上下動可能に構成されており、出発材12は昇降装置13による支持棒14の上下動により昇降する。
【0019】
反応容器11内には、出発材(ダミーガラスロッド)12にガラス微粒子を吹き付けるクラッド用バーナ21及びコア用バーナ22が配置されている。クラッド用バーナ21およびコア用バーナ22は、クラッド用バーナ21の先端部21a及びコア用バーナ22の先端部22aが出発材12の方向を向くように、下方から斜め上方に向けて傾斜配置されている。
【0020】
クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22には、それぞれガス供給装置23が接続されている。このガス供給装置23は、クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22に、ガラス原料ガス、可燃性ガス、支燃性ガスおよびシールガスをそれぞれ供給するガス供給源である。
【0021】
クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22は、ガス供給装置23から供給される各ガスを吹き出す。吹き出された燃焼ガスは、燃焼して火炎を生成し、この火炎中でガラス原料ガスが加水分解反応を起こすことによりガラス微粒子が生成される。生成されたガラス微粒子は、出発材12の端部に堆積していき、徐々にガラス微粒子堆積体24が形成されていく。
【0022】
反応容器11は、その下端に、レーザ発振器25及び受光器26が備えられている。レーザ発振器25は、ガラス微粒子堆積体24の下端部にレーザを照射する。照射されたレーザは、レーザ発信器25に対向して配置された受光器26によって受光される。受光器26は、受光したレーザの受光強度に応じた受光信号を制御装置27に出力する。
【0023】
制御装置27は、ガラス微粒子堆積体の生成を制御するためのコントローラである。制御装置27は、受光器26の受光信号が一定となるように、昇降装置13の駆動及びガス供給装置23からのガス供給量を制御し、形成するガラス微粒子堆積体24の密度と成長速度を管理する。
また、反応容器11は、排気管28を備えており、この排気管28から反応容器11内のガスが排気される。
【0024】
次に、このガラス微粒子生成用バーナについて説明する。
図2は、本実施形態のクラッド用バーナ21またはコア用バーナ22のバーナ本体31を示す概略断面図であり、図3は、図2のIII−III断面図である。
【0025】
ガラス微粒子堆積体の製造装置10の反応容器11に設置されたクラッド用バーナ21及びコア用バーナ22は、それぞれ多重管構造を有するガラス微粒子生成用バーナである。
図2及び図3に示すように、バーナ本体31は、径の異なる複数の円筒状のパイプ32a,32b,32c,32d,32eを同心円状に配設したものである。
【0026】
これらのパイプ32a,32b,32c,32d,32eを備えたバーナ本体31は、その中心のパイプ32aが、ガラス原料ガスを吹き出すためのポートP1として形成されており、各パイプ32a,32b,32c,32d,32e間の隙間が、それぞれ内側からポートP2,P3,P4,P5として形成されている。
本実施形態では、中心のパイプ32aは、ポートP1を介してガラス原料ガスを供給する原料ガス供給パイプであり、中心の原料ガス供給パイプ32aの周囲のパイプ32b,32c,32d,32eは、それぞれポートP2,P3,P4,P5を介してガスをそれぞれ供給するガス供給パイプである。
【0027】
バーナ本体31を構成する原料ガス供給パイプ32aおよびガス供給パイプ32b,32c,32d,32eは、それぞれ石英ガラスから形成されたもので、ガスを導入する側(図3中右側)である基端部と基端部の近傍箇所が互いに溶接されて一体化されている。中心の原料ガス供給パイプ32a以外のガス供給パイプ32bおよびガス供給パイプ32c,32d,32eの基端部は、それぞれ内周側に隣接する原料ガス供給パイプ32aおよびガス供給パイプ32b,32c,32dの基端部近傍における外周に溶接されることで固定されており、原料ガス供給パイプ32a及びガス供給パイプ32b,32c,32d,32eは全て一体化されている。
【0028】
原料ガス供給パイプ32aは、外周側に隣接するパイプ32bとの連結箇所である基端部近傍の位置を支持点Aとして、外周側から支持されている。なお、この原料ガス供給パイプ32aは、その基端部と支持点Aとの間の寸法Mが10mmから200mmの範囲内に設定されている。
【0029】
また、本実施形態では、図2および図3に示すように、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32bは、バーナ本体31の先端部近傍にて、パイプ円周方向に約120度間隔で3つ設けられた接続部35によって接続されている。これにより、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32bは、接続部35と基端部近傍の長手方向の2カ所にて接続されて一体に構成されている。接続部35は、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32bの相対位置関係を保持するための位置保持部材であり、これにより、基端側に加えられる荷重に対する反力による原料ガス供給パイプ32aの上方への跳ね上がりや、原料ガス供給パイプ32aの支持点から先端部までの自重による撓みを防止し、すなわち原料ガス供給パイプ32aの撓みを防止している。
【0030】
本実施形態では、クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22を用いてガラス微粒子を堆積させる際に、原料ガス供給パイプ32aの撓み長さを1.2mm以下に保つように構成している。
ここで、本明細書中における撓み長さとは、原料ガス供給パイプ32aの中心軸O1上の各点における基準軸Oからの変位した長さのうち、基準軸Oから変位した最大の撓み長さを指す。図4は、例えば原料ガス供給パイプ32aの先端部が撓んだ状態を示す図である。本実施形態では、図4の例に限られず、原料ガス供給パイプ32aの中心軸O1上の各点における撓み長さのうち最大の撓み長さXを1.2mm以下に保つように構成している。
【0031】
最大の撓み長さXを測定するには、まず、最も外側に配置されたパイプ32eが鉛直方向となるようにバーナ本体31を配置し、このときの原料ガス供給パイプ32aの中心軸を基準軸Oとする。基準軸Oは、前記パイプ32eに対する原料ガス供給パイプ32aの相対位置の基準を示す軸である。次に最も外側に配置されたパイプ32eから基準軸Oの各点に相当する位置までの距離を測る。そして、ガラス微粒子を生成するためにバーナ本体31を傾けて、原料ガス供給ホース33、ヒータ30、コネクタ34を原料ガス供給パイプ32aに接続する。そのときの、原料ガス供給パイプ32aが撓んで先端部の中心軸O1が基準軸Oから最も変位した直線距離を最大の撓み長さXとして測定する。
【0032】
図2および図3の例では、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32bとの間を接続部35で接続したが、これに限られない。例えば、図5に示すように、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32bに加えて、他のパイプ同士、例えばパイプ32bとパイプ32cとを接続部35で接続するように構成してもよい。また、パイプ32cとパイプ32d、パイプ32dとパイプ32eを接続部35で接続するようにしてもよい。
また、図6に示すようにパイプ長手方向に2カ所、接続部35を設けるように構成してもよい。
【0033】
再度、図2および図3に戻って説明を行う。
中心に設けられた原料ガス供給パイプ32aには、その基端部Bで原料ガス供給ホース33がコネクタ34によって接続されている。コネクタ34は、例えば、基端部Bを覆うように巻回配置されている。この原料ガス供給ホース33には、ガス供給装置23からガラス原料ガスと酸素が供給され、原料ガス供給パイプ32aのポートP1へ送り込まれる。
【0034】
原料ガス供給ホース33には、原料ガス供給パイプ32aとの接続部分近傍をコネクタ34とともに覆うように、ヒータ30が設けられ、ガラス原料ガスが酸素とともに加熱されてポートP1内へ導入される。
なお、クラッド用バーナ21の場合は、ガラス原料ガスとして、四塩化ケイ素(SiCl4)および酸素が導入され、コア用バーナ22の場合は、ガラス原料ガスとして、四塩化ケイ素及び四塩化ゲルマニウム(GeCl4)および酸素が導入される。
【0035】
また、他のパイプ32b,32c,32d,32eには、それぞれ基端部に、ガス供給配管が接続され、ガス供給装置23から供給される窒素(N2)がポートP2へ、水素(H2)がポートP3へ、窒素(N2)がポートP4へ、酸素(O2)がポートP5へ、それぞれ送り込まれる。なお、水素は可燃性ガスであり、酸素は支燃性ガスであり、窒素はシールガスである。この可燃性ガスである水素と支燃性ガスである酸素により、燃焼ガスが構成される。
【0036】
そして、上記のように構成されたバーナ本体31は、その外周がホルダー(図示せず)によって把持されて、出発材12に向けて斜めに傾けた状態で支持台(図示せず)上に設置される。
ここで、クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22の各バーナ本体31の傾斜角度としては、VAD法による場合は、鉛直方向に対して5°〜85°が好ましいが、OVD法による場合は、鉛直方向に対して60°〜120°が好ましい。
【0037】
図7は、パイプ長手方向の2カ所において原料ガス供給パイプ32aの外周を把持した場合の原料ガス供給パイプ32aの長手方向撓み長さを示す図である。図7に示す例は、原料ガス供給パイプ32aの先端部および基端部から100mmの位置において原料ガス供給パイプ32aの外周を把持した状態を示している。図7からわかるように、パイプ長手方向の2カ所において原料ガス供給パイプ32aの外周を把持した場合、把持位置における撓み長さは、0mmとなり撓みを抑える効果が表れているが、把持位置から離れたパイプ長手方向の各位置では、ある程度の撓みが生じているのがわかる。
【0038】
原料ガス供給パイプ32aの長手方向各位置における撓み長さは、▲1▼自重による重力方向(下方)への撓みと、▲2▼バーナ31の基端側に加わる荷重に対する反力による上方への跳ね上がりとによって決定される。パイプ長手方向の2カ所において原料ガス供給パイプ32aの外周を把持した場合であっても、条件によっては、原料ガス供給パイプ32aの自重とバーナ31の基端側に加わる荷重に対する反力によって原料ガス供給パイプ32aが撓み、ポートP1の軸が傾いてしまうことがある。このような場合には、原料ガスが斜めに噴出されてしまい、予定通りの効果が得られない場合がある。
【0039】
以上のような問題点を考慮すると、隣接するパイプ同士が接続されたパイプのうち(図3では、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32b)、断面積が最大となるパイプの断面積は、30mm2以上であることが好ましく、また原料ガス供給パイプ32a〜32eのうち、外周側に位置するパイプは、内周側に位置するパイプよりも断面積が大きいことが好ましい。このように構成することにより、各パイプ同士が接続されたパイプの撓み長さを更に低減させることが可能となる。
【0040】
以上により、クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22は、ガラス微粒子の生成時に、原料ガス供給パイプ32aの撓み長さが1.2mm以下とされている。
このように原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aの撓み長さを1.2mm以下に保つことにより、屈折率やコア径のばらつき(偏差)を所定の範囲内(屈折率目標0.35%に対して屈折率偏差≦0.005%、コア径目標20mmに対してコア径偏差≦0.06mm)に押さえることが可能となる
【0041】
上記のバーナ本体31を有するクラッド用バーナ21及びコア用バーナ22を用いてガラス微粒子堆積体24を製造する場合は、バーナ本体31を有するクラッド用バーナ21及びコア用バーナ22から、それぞれ所望のガラス原料ガス及び燃焼ガスを吹き出させる。
これにより、燃焼ガスの燃焼により生じる火炎中においてガラス原料が加水分解されて、回転しながら上方へ引き上げられる出発材12にガラス微粒子が吹き付けられ、ガラス微粒子堆積体24が徐々に形成される。
【0042】
本実施形態では、上述の通り、バーナ本体31の中心軸に対する原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aの撓み長さを1.2mm以下に保持している。したがって、クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22では、ガラス原料ガスの吹き出し方向と火炎の方向とのずれが極力抑えられる。
よって、本実施形態では、ガラス微粒子堆積体24の透明ガラス化後において、コアとクラッドとの界面において屈折率が突出してしまう、いわゆる界面ツノや、屈折率がなだらかに変化する、いわゆるすそだれ状態となるような不具合を発生させない、高品質なガラス微粒子堆積体24を容易に製造することができる。
【0043】
なお、本発明において、バーナ本体31の中心軸に対する原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aの撓み長さを1.2mm以下とするのは、クラッド用バーナあるいはコア用バーナのどちらであっても構わない。両方であるとより好ましい。コア用バーナのみに本発明を適用した場合には、コアの径や屈折率を所望の値とすることができるが、クラッド用バーナのみに本発明を適用した場合には、クラッドの径を所望の値とすることができる。
【0044】
なお、本実施形態におけるバーナ本体31としては、その断面が円形のものに限らず、断面矩形状であっても良い。また、その多重管構造が何重であっても良い。
さらに、本実施形態では、同心円状の多重管構造であるバーナ本体31を例に挙げて説明したが、本発明のガラス微粒子生成用バーナは、中心に原料ガス供給パイプを有するものであれば多重管構造に限定されるものではない。多重管構造でないバーナ本体としては、例えば、図8に示すバーナ本体41のように、原料ガス供給パイプ42aの周囲に、燃焼ガスを吹き出す燃焼ガス供給のパイプ42fを複数、同一円上に配列させたものがある。例えば、この複数のパイプ42fは、その吹き出し方向の焦点がバーナ本体41の中心軸上の1箇所に重なるように、バーナ本体41の中心軸に対して中央寄りに傾斜して配置されている。
【0045】
また、上記の実施の形態では、VAD法によってガラス微粒子堆積体24を製造する場合を例にとって説明したが、出発材またはコアとなるガラスロッドを昇降させながら、その外周にクラッドとなるガラス微粒子を堆積させるOVD法の場合にも適応可能である。その場合、多数のバーナをガラスロッドの軸方向に配列させて、ガラスロッドの複数箇所に同時にガラス微粒子を堆積させる方式であっても良い。
【0046】
【実施例】
図1に示したガラス微粒子堆積体の製造装置10を使用して、ガラス微粒子堆積体を製造する。
【0047】
ダミーガラスロッドとしては、直径25mm、長さ400mmの純石英ガラスを使用した。反応容器下部に設置されたレーザ発振器から、ガラス微粒子堆積体の最下端付近へレーザを出射し、受光器で受け、受光パワーを一定に保つように制御装置にて引き上げ長を制御しながら、昇降装置にて支持棒およびダミーガラスロッドとともにガラス微粒子堆積体を引き上げる。
【0048】
コア用バーナとしては、全長L=500mm、断面積D=11mm2(内径3.3mm、外径5mm)の原料ガス供給用の第1パイプが中心に配置され、そして原料ガス供給用のパイプの外周側に断面積D=35mm2(内径10mm、外径12mm)の第2パイプが配置された全部で五重管構造のバーナ本体を用いる。
【0049】
コア用バーナの各パイプにはガスを導入するための配管を取り付け、第1パイプにおける荷重が2.4(kgf)、第2パイプにおける荷重が1.2(kgf)、そして第2パイプの外周側に順に配置される第3〜5パイプに加えられる荷重W3〜W5は0.35(kgf)となるように管理する。このとき、コアバーナの中心軸と床面との角度は、45°とする。
【0050】
第1パイプと第2パイプは、長手方向の2カ所で接続する。基端側は、第1パイプの全外周と第2パイプを接続し、そして、先端側はパイプ周方向の3カ所で接続する。基端側は、基端部の根本から50mm先端側の位置で、そして先端側は、第1パイプの先端から80mmの位置でそれぞれ接続する。
【0051】
コアバーナには原料ガスとしてGeCl4とSiCl4を供給し、クラッドバーナにはSiCl4を供給して、それぞれコア用ガラス微粒子およびクラッド用ガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を生成する。その後、ガラス微粒子堆積体を高温加熱して、透明ガラス化し光ファイバ母材を作製する。光ファイバ母材の原料ガス供給パイプの最大撓み長さX(mm)、コア屈折率偏差σn(%)、コア径偏差σd(mm)の関係を表1の実施例1に示す。
【0052】
次に、隣り合うパイプを接続したパイプの数をN、接続されたパイプで最大となる断面積Dax、第1パイプ断面積D1と第2パイプ断面積D2の差分の値を変更した複数のバーナの原料ポート長手方向の撓み長さの最大値X(mm)を測定する。そして、各バーナでそれぞれガラス微粒子堆積体を生成し、ガラス微粒子堆積体をガラス化することにより光ファイバ母材を作成する。結果を以下の表1の実施例2〜5、比較例1に示す。表1の結果を図9および図10に示す。なお、撓み長さXは上方への撓みを示す。また、表1において、「パイプ数N=2」とは、第1パイプと第2パイプを長手方向の2箇所で接続することを示す。「パイプ数N=3」とは、第1〜第3パイプをそれぞれ長手方向の2箇所で接続することを示す。「パイプ数N=4」とは、第1〜第4パイプをそれぞれ長手方向の2箇所で接続することを示す。「パイプ数N=0」とは、基端側以外の接続は無しを示す。また、Dmaxとなるパイプは、接続するパイプのうち最外周に位置するパイプとする。2カ所で接続する場合、先端側と基端側の2カ所で接続し、その位置は、前述の通り、基端側接続箇所は第1パイプの基端部から50mm先端側の位置であり、先端側接続箇所は第1パイプの先端から80mm基端側の位置である。
【0053】
【表1】
【0054】
表1および図9からわかるように、パイプ間が長手方向複数箇所において接続されたバーナを用いた実施例1〜実施例5の何れにおいても、屈折率偏差σnを0.0050(%)以下となるが、パイプ間を接続しなかった比較例1では屈折率偏差σnが0.0100(%)と大きくばらついてしまう。これは、実施例1〜5の場合には、パイプ間を長手方向複数箇所において接続することにより、撓み長さの最大値を1.20mm以下に抑制するのに対し、パイプ間を接続しない比較例1では、撓み長さが1.50mmと大きく撓んでしまうことが原因と考えられる。このように、屈折率偏差やコア径偏差を小さく抑えるためには、原料ガス供給パイプの長手方向の最大撓み長さを1.2mm以下に保つことが有効であることがわかった。
【0055】
また、表1および図10からわかるように、パイプ間が長手方向複数箇所において接続されたバーナを用いた実施例1〜実施例5の何れにおいても、コア径偏差σdを0.055(mm)以下となるが、パイプ間を接続しなかった比較例1ではコア径偏差σdが0.11(mm)と大きくばらついてしまう。これは、屈折率偏差σnの結果と同様に、実施例1〜5の場合には、パイプ間を長手方向2箇所において接続することにより、撓み長さXの最大値を1.20mm以下に抑制するのに対し、パイプ間を接続しない比較例1では、撓み長さが1.50mmと大きく撓んでしまうことが原因と考えられる。
【0056】
また、実施例1〜3を用いて、長手方向で複数箇所接続されたパイプで最大となる断面積Dmaxについて比較を行うと、Dmaxが大きいほど屈折率偏差σnおよびコア径偏差σdが良好になる傾向がある。これは、Dmaxが大きいほど、最大撓み長さXが小さくなる傾向があるためであり、すなわちDmaxが大きいほどパイプ間を長手方向で複数箇所接続する効果が向上する。
【0057】
また、実施例1,4,5を用いて、長手方向で複数箇所接続された第1パイプと第2パイプの断面積の差分D2―D1について比較を行うと、差分D2―D1が大きいほど屈折率偏差σnおよびコア径偏差σdが良好になる傾向がある。これは、差分D2―D1が大きいほど、撓み長さXが小さくなる傾向があるためであり、すなわち外周側のパイプの断面積が内周側のパイプの断面積より大きいほどパイプ間を長手方向で複数箇所接続する効果が向上する。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、原料ガス供給パイプの変形を抑えて、ガラス微粒子を所望の状態に堆積させ、高品質なガラス微粒子堆積体を製造することが可能なガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス微粒子生成用バーナを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態で用いられるガラス微粒子堆積体の製造装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る実施形態のガラス微粒子生成用バーナの一例を示す概略断面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】本発明に係るガラス微粒子生成用バーナにおける撓み長さを説明する図である。
【図5】本発明に係る実施形態のガラス微粒子生成用バーナの他の例を示す概略断面図である。
【図6】本発明に係る実施形態のガラス微粒子生成用バーナの他の例を示す概略断面図である。
【図7】本発明に係る実施形態のガラス微粒子生成用バーナの他の例を示す概略正面図である。
【図8】パイプの長手方向位置と撓み長さの関係を示すグラフである。
【図9】実施例のコア屈折率の偏差を示すグラフである。
【図10】実施例のコア径の偏差を示すグラフである。
【図11】ガラス微粒子堆積体を製造する際の概略図である。
【図12】屈折率の分布の例であり、(a)はコア部からクラッド部にかけての屈折率分布がステップ状になっている場合を示し、(b)はコア部の外周部に局部的に屈折率が大きくなった部分がある場合を示し、(c)はコア部からクラッド部にかけて屈折率の傾斜がある場合を示す図である。
【符号の説明】
21 クラッド用バーナ(ガラス微粒子生成用バーナ)
22 コア用バーナ(ガラス微粒子生成用バーナ)
24 ガラス微粒子堆積体
32a 原料ガス供給パイプ
D 断面積
L 長さ
W 荷重
X 撓み長さ
【発明の属する技術分野】
本発明は、生成したガラス微粒子を出発材に対して吹き付けてガラス微粒子堆積体を製造するガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス微粒子を生成するガラス微粒子生成用バーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コアとクラッドを有する光ファイバは、多孔質状のガラス微粒子堆積体を加熱して透明化させて光ファイバ用母材を生成し、生成された光ファイバ用母材を線引きすることにより製造される。
【0003】
ガラス微粒子堆積体を製造する方法としては、例えばVAD法(Vapor phase Axial Deposition)あるいはOVD法(Outside Vapor Deposition)などが挙げられる。これらの方法では、複数のポートを有するバーナから、可燃性ガスと支燃性ガス、及びガラス原料ガスを吹き出して、可燃性ガスの燃焼により生じる火炎中においてガラス原料を加水分解させて、出発材上にガラス微粒子を堆積させる。
【0004】
図11は、例えばVAD法によるシングルモード光ファイバ用のコアを含むガラス微粒子堆積体の製造状態を示す図である。図11に示すように、VAD法においては、コア用バーナ51により火炎52を形成し、この火炎52中に四塩化ゲルマニウム(GeCl4)および四塩化ケイ素(SiCl4)からなるガラス原料ガスを吹き出して、加水分解によりコア用ガラス微粒子を生成する。生成されたコア用ガラス微粒子は、回転軸に固定された出発材55の下方に堆積され、コア部多孔質ガラス体(コアスート)53が形成される。同様に、クラッド用バーナ56により火炎57を形成し、この火炎57の中心よりSiCl4からなるガラス原料ガスを吹き出して、コアスート53を取り囲むようにクラッド部多孔質ガラス体58が形成される。以上により、コアスート53及びクラッド部多孔質ガラス体58よりなるガラス微粒子堆積体60が得られる。
【0005】
この種のガラス微粒子堆積体を製造する際に用いるバーナとしては、径の異なるパイプを同心円状に配置した多重構造のバーナが広く用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。この種のバーナは、一般的に、中心ポートを形成する原料ガス供給パイプからガラス原料ガスが吹き出され、また中心ポートの周囲のポートから吹き出される火炎生成用ガスによって生成される火炎によって、ガラス原料ガスが加水分解されてガラス微粒子が生成される。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−228443号公報
【特許文献2】
特開平7−33467号公報
【特許文献3】
特開平7−242434号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光ファイバの伝送特性を向上させるためには、図12(a)に示すように、コア部の屈折率分布の形状をステップ状にすることが望ましい。さらに、光ファイバの伝送特性を安定化させるためには、その製品内、及び製品間の屈折率分布のばらつきをなくすことが望ましい。
コア部多孔質ガラス体(コアスート)には、屈折率を増加させるためにドーパントであるゲルマニウム(Ge)が添加されており、光ファイバの屈折率分布は、ドーパントの分布に依存して決定される。したがって、ドーパントの分布形状をステップ状とし、そのばらつきをなくす必要がある。
また、ガラス微粒子堆積体に割れや変形等が発生するのを抑制するためには、ガラス原料ガスの流量や火炎の方向を精度良く制御して、ガラス微粒子を堆積させる必要がある。ガラス微粒子堆積体に欠陥がある場合には、ガラス微粒子堆積体を透明化させた後に生成される光ファイバ母材から線引きされて作製される光ファイバの所望の特性も悪くなる。
【0008】
しかしながら、従来、作製された光ファイバの屈折率分布を観察すると、コアが小径となっていたり、図12(b)に示すようにコアとクラッドとの界面において屈折率が突出するいわゆる界面ツノが生じていることがある。また、逆にコアが大径となっていたり、図12(c)に示すようにコアとクラッドとの界面において屈折率がなだらかに変化するいわゆるすそだれ状態となっていることがある。
【0009】
すなわち、従来は、ガラス微粒子を所望の状態に安定して堆積できないことがあり、光ファイバのコアの径及び屈折率にばらつきが生じて、品質の低下を招いてしまうことがあった。
【0010】
本発明は、高品質なガラス微粒子堆積体を安定して製造することが可能なガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス微粒子生成用バーナを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ガラス微粒子を所望の状態に安定して堆積できない原因を調べた。その結果、ガラス微粒子堆積体を製造する際に、ガラス原料ガスの吹き出し方向と火炎の方向とのずれが生じていることが原因であることがわかった。さらに、本発明者は、このずれが、ガラス微粒子生成用のバーナが設置された状態において、バーナの中心に配置された原料ガス供給パイプが撓み、バーナの設計時の形状からずれてしまっていることに起因することを突き止めた。
【0012】
中心のポートを形成する原料ガス供給パイプが撓むと、ガラス微粒子を所望の状態に安定して堆積させにくくなり、光ファイバのコアの径及び屈折率にばらつきが生じてしまい、結果として品質の低下を招いてしまう。
原料ガス供給パイプは、その自重によりガラス原料ガスを吹き出す先端部が下方に撓んで変位してしまうことがある。また、原料ガス供給パイプには、その基端部に、ガス供給ホースや、このホースを接続するためのコネクタ及び供給するガラス原料ガスを加熱するヒータなどの重さによって荷重が加わる。そして、原料ガス供給パイプの先端部は、基端部に加わる荷重により、その反力によって跳ね上がり、先端部が上方に撓んで変位してしまうことがある。また、原料ガス供給パイプの自重により、先端部が下方に撓んで変位してしまうことがある。
【0013】
本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法は、ガラス原料ガスを吹き出す原料ガス供給パイプと、前記ガラス原料ガスを燃焼させる火炎を生成するための複数のガスを供給する複数のガス供給パイプとを備えたバーナを用いてガラス微粒子を生成して、ガラス微粒子堆積体を製造するガラス微粒子堆積体の製造方法であって、前記原料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち隣接する二つのパイプ間が長手方向の複数箇所において接続されていることを特徴とする。
【0014】
本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法においては、前記バーナを用いて生成された前記ガラス微粒子を堆積させる際に、前記原料ガス供給パイプの撓み長さを1.2mm以下に保つことが好ましい。
また、本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法においては、長手方向の複数箇所で接続されたパイプのうち、断面積が最大となるパイプの断面積が30mm2以上となることが好ましい。
また、本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法においては、前記原料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち、外周側に位置するパイプは、内周側に位置するパイプよりも断面積が大きいことが好ましい。
【0015】
本発明のガラス微粒子生成用バーナは、ガラス原料ガスを吹き出す原料ガス供給パイプと、前記ガラス原料ガスを燃焼させる火炎を生成するための複数のガスを供給する複数のガス供給パイプとを有し、前記ガラス原料を前記火炎中に送り込むことによりガラス微粒子を生成して、ガラス微粒子堆積体を製造するバーナであって、前記燃料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち隣接する二つのパイプ間が長手方向の複数箇所において接続されていることを特徴とする。
【0016】
本発明のガラス微粒子生成用バーナにおいては、前記バーナを用いて生成された前記ガラス微粒子を堆積させる際に、前記原料ガス供給パイプの撓み長さが1.2mm以下に保たれていることが好ましい。
また、本発明のガラス微粒子生成用バーナにおいては、長手方向の複数箇所で接続されたパイプのうち、断面積が最大となるパイプの断面積が30mm2以上であることが好ましい。
また、本発明のガラス微粒子生成用バーナにおいては、前記原料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち、外周側に位置するパイプは、内周側に位置するパイプよりも断面積が大きいことが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス微粒子生成用バーナの実施形態を図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、ガラス微粒子堆積体を製造する方法としては、VAD法を例にとって説明する。
【0018】
図1は、本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法によりガラス微粒子堆積体を製造するための製造装置を示す概略構成図である。
図1に示すように、このガラス微粒子堆積体の製造装置10は、反応容器11を有し、この反応容器11内には、出発材12が吊り下げられている。
出発材12は、反応容器11の上面を貫通して反応容器内に配置された支持棒14の先端部に連結されており、支持棒14とともに回転可能に構成されている。支持棒14は、昇降装置13によって上下動可能に構成されており、出発材12は昇降装置13による支持棒14の上下動により昇降する。
【0019】
反応容器11内には、出発材(ダミーガラスロッド)12にガラス微粒子を吹き付けるクラッド用バーナ21及びコア用バーナ22が配置されている。クラッド用バーナ21およびコア用バーナ22は、クラッド用バーナ21の先端部21a及びコア用バーナ22の先端部22aが出発材12の方向を向くように、下方から斜め上方に向けて傾斜配置されている。
【0020】
クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22には、それぞれガス供給装置23が接続されている。このガス供給装置23は、クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22に、ガラス原料ガス、可燃性ガス、支燃性ガスおよびシールガスをそれぞれ供給するガス供給源である。
【0021】
クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22は、ガス供給装置23から供給される各ガスを吹き出す。吹き出された燃焼ガスは、燃焼して火炎を生成し、この火炎中でガラス原料ガスが加水分解反応を起こすことによりガラス微粒子が生成される。生成されたガラス微粒子は、出発材12の端部に堆積していき、徐々にガラス微粒子堆積体24が形成されていく。
【0022】
反応容器11は、その下端に、レーザ発振器25及び受光器26が備えられている。レーザ発振器25は、ガラス微粒子堆積体24の下端部にレーザを照射する。照射されたレーザは、レーザ発信器25に対向して配置された受光器26によって受光される。受光器26は、受光したレーザの受光強度に応じた受光信号を制御装置27に出力する。
【0023】
制御装置27は、ガラス微粒子堆積体の生成を制御するためのコントローラである。制御装置27は、受光器26の受光信号が一定となるように、昇降装置13の駆動及びガス供給装置23からのガス供給量を制御し、形成するガラス微粒子堆積体24の密度と成長速度を管理する。
また、反応容器11は、排気管28を備えており、この排気管28から反応容器11内のガスが排気される。
【0024】
次に、このガラス微粒子生成用バーナについて説明する。
図2は、本実施形態のクラッド用バーナ21またはコア用バーナ22のバーナ本体31を示す概略断面図であり、図3は、図2のIII−III断面図である。
【0025】
ガラス微粒子堆積体の製造装置10の反応容器11に設置されたクラッド用バーナ21及びコア用バーナ22は、それぞれ多重管構造を有するガラス微粒子生成用バーナである。
図2及び図3に示すように、バーナ本体31は、径の異なる複数の円筒状のパイプ32a,32b,32c,32d,32eを同心円状に配設したものである。
【0026】
これらのパイプ32a,32b,32c,32d,32eを備えたバーナ本体31は、その中心のパイプ32aが、ガラス原料ガスを吹き出すためのポートP1として形成されており、各パイプ32a,32b,32c,32d,32e間の隙間が、それぞれ内側からポートP2,P3,P4,P5として形成されている。
本実施形態では、中心のパイプ32aは、ポートP1を介してガラス原料ガスを供給する原料ガス供給パイプであり、中心の原料ガス供給パイプ32aの周囲のパイプ32b,32c,32d,32eは、それぞれポートP2,P3,P4,P5を介してガスをそれぞれ供給するガス供給パイプである。
【0027】
バーナ本体31を構成する原料ガス供給パイプ32aおよびガス供給パイプ32b,32c,32d,32eは、それぞれ石英ガラスから形成されたもので、ガスを導入する側(図3中右側)である基端部と基端部の近傍箇所が互いに溶接されて一体化されている。中心の原料ガス供給パイプ32a以外のガス供給パイプ32bおよびガス供給パイプ32c,32d,32eの基端部は、それぞれ内周側に隣接する原料ガス供給パイプ32aおよびガス供給パイプ32b,32c,32dの基端部近傍における外周に溶接されることで固定されており、原料ガス供給パイプ32a及びガス供給パイプ32b,32c,32d,32eは全て一体化されている。
【0028】
原料ガス供給パイプ32aは、外周側に隣接するパイプ32bとの連結箇所である基端部近傍の位置を支持点Aとして、外周側から支持されている。なお、この原料ガス供給パイプ32aは、その基端部と支持点Aとの間の寸法Mが10mmから200mmの範囲内に設定されている。
【0029】
また、本実施形態では、図2および図3に示すように、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32bは、バーナ本体31の先端部近傍にて、パイプ円周方向に約120度間隔で3つ設けられた接続部35によって接続されている。これにより、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32bは、接続部35と基端部近傍の長手方向の2カ所にて接続されて一体に構成されている。接続部35は、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32bの相対位置関係を保持するための位置保持部材であり、これにより、基端側に加えられる荷重に対する反力による原料ガス供給パイプ32aの上方への跳ね上がりや、原料ガス供給パイプ32aの支持点から先端部までの自重による撓みを防止し、すなわち原料ガス供給パイプ32aの撓みを防止している。
【0030】
本実施形態では、クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22を用いてガラス微粒子を堆積させる際に、原料ガス供給パイプ32aの撓み長さを1.2mm以下に保つように構成している。
ここで、本明細書中における撓み長さとは、原料ガス供給パイプ32aの中心軸O1上の各点における基準軸Oからの変位した長さのうち、基準軸Oから変位した最大の撓み長さを指す。図4は、例えば原料ガス供給パイプ32aの先端部が撓んだ状態を示す図である。本実施形態では、図4の例に限られず、原料ガス供給パイプ32aの中心軸O1上の各点における撓み長さのうち最大の撓み長さXを1.2mm以下に保つように構成している。
【0031】
最大の撓み長さXを測定するには、まず、最も外側に配置されたパイプ32eが鉛直方向となるようにバーナ本体31を配置し、このときの原料ガス供給パイプ32aの中心軸を基準軸Oとする。基準軸Oは、前記パイプ32eに対する原料ガス供給パイプ32aの相対位置の基準を示す軸である。次に最も外側に配置されたパイプ32eから基準軸Oの各点に相当する位置までの距離を測る。そして、ガラス微粒子を生成するためにバーナ本体31を傾けて、原料ガス供給ホース33、ヒータ30、コネクタ34を原料ガス供給パイプ32aに接続する。そのときの、原料ガス供給パイプ32aが撓んで先端部の中心軸O1が基準軸Oから最も変位した直線距離を最大の撓み長さXとして測定する。
【0032】
図2および図3の例では、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32bとの間を接続部35で接続したが、これに限られない。例えば、図5に示すように、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32bに加えて、他のパイプ同士、例えばパイプ32bとパイプ32cとを接続部35で接続するように構成してもよい。また、パイプ32cとパイプ32d、パイプ32dとパイプ32eを接続部35で接続するようにしてもよい。
また、図6に示すようにパイプ長手方向に2カ所、接続部35を設けるように構成してもよい。
【0033】
再度、図2および図3に戻って説明を行う。
中心に設けられた原料ガス供給パイプ32aには、その基端部Bで原料ガス供給ホース33がコネクタ34によって接続されている。コネクタ34は、例えば、基端部Bを覆うように巻回配置されている。この原料ガス供給ホース33には、ガス供給装置23からガラス原料ガスと酸素が供給され、原料ガス供給パイプ32aのポートP1へ送り込まれる。
【0034】
原料ガス供給ホース33には、原料ガス供給パイプ32aとの接続部分近傍をコネクタ34とともに覆うように、ヒータ30が設けられ、ガラス原料ガスが酸素とともに加熱されてポートP1内へ導入される。
なお、クラッド用バーナ21の場合は、ガラス原料ガスとして、四塩化ケイ素(SiCl4)および酸素が導入され、コア用バーナ22の場合は、ガラス原料ガスとして、四塩化ケイ素及び四塩化ゲルマニウム(GeCl4)および酸素が導入される。
【0035】
また、他のパイプ32b,32c,32d,32eには、それぞれ基端部に、ガス供給配管が接続され、ガス供給装置23から供給される窒素(N2)がポートP2へ、水素(H2)がポートP3へ、窒素(N2)がポートP4へ、酸素(O2)がポートP5へ、それぞれ送り込まれる。なお、水素は可燃性ガスであり、酸素は支燃性ガスであり、窒素はシールガスである。この可燃性ガスである水素と支燃性ガスである酸素により、燃焼ガスが構成される。
【0036】
そして、上記のように構成されたバーナ本体31は、その外周がホルダー(図示せず)によって把持されて、出発材12に向けて斜めに傾けた状態で支持台(図示せず)上に設置される。
ここで、クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22の各バーナ本体31の傾斜角度としては、VAD法による場合は、鉛直方向に対して5°〜85°が好ましいが、OVD法による場合は、鉛直方向に対して60°〜120°が好ましい。
【0037】
図7は、パイプ長手方向の2カ所において原料ガス供給パイプ32aの外周を把持した場合の原料ガス供給パイプ32aの長手方向撓み長さを示す図である。図7に示す例は、原料ガス供給パイプ32aの先端部および基端部から100mmの位置において原料ガス供給パイプ32aの外周を把持した状態を示している。図7からわかるように、パイプ長手方向の2カ所において原料ガス供給パイプ32aの外周を把持した場合、把持位置における撓み長さは、0mmとなり撓みを抑える効果が表れているが、把持位置から離れたパイプ長手方向の各位置では、ある程度の撓みが生じているのがわかる。
【0038】
原料ガス供給パイプ32aの長手方向各位置における撓み長さは、▲1▼自重による重力方向(下方)への撓みと、▲2▼バーナ31の基端側に加わる荷重に対する反力による上方への跳ね上がりとによって決定される。パイプ長手方向の2カ所において原料ガス供給パイプ32aの外周を把持した場合であっても、条件によっては、原料ガス供給パイプ32aの自重とバーナ31の基端側に加わる荷重に対する反力によって原料ガス供給パイプ32aが撓み、ポートP1の軸が傾いてしまうことがある。このような場合には、原料ガスが斜めに噴出されてしまい、予定通りの効果が得られない場合がある。
【0039】
以上のような問題点を考慮すると、隣接するパイプ同士が接続されたパイプのうち(図3では、原料ガス供給パイプ32aとパイプ32b)、断面積が最大となるパイプの断面積は、30mm2以上であることが好ましく、また原料ガス供給パイプ32a〜32eのうち、外周側に位置するパイプは、内周側に位置するパイプよりも断面積が大きいことが好ましい。このように構成することにより、各パイプ同士が接続されたパイプの撓み長さを更に低減させることが可能となる。
【0040】
以上により、クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22は、ガラス微粒子の生成時に、原料ガス供給パイプ32aの撓み長さが1.2mm以下とされている。
このように原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aの撓み長さを1.2mm以下に保つことにより、屈折率やコア径のばらつき(偏差)を所定の範囲内(屈折率目標0.35%に対して屈折率偏差≦0.005%、コア径目標20mmに対してコア径偏差≦0.06mm)に押さえることが可能となる
【0041】
上記のバーナ本体31を有するクラッド用バーナ21及びコア用バーナ22を用いてガラス微粒子堆積体24を製造する場合は、バーナ本体31を有するクラッド用バーナ21及びコア用バーナ22から、それぞれ所望のガラス原料ガス及び燃焼ガスを吹き出させる。
これにより、燃焼ガスの燃焼により生じる火炎中においてガラス原料が加水分解されて、回転しながら上方へ引き上げられる出発材12にガラス微粒子が吹き付けられ、ガラス微粒子堆積体24が徐々に形成される。
【0042】
本実施形態では、上述の通り、バーナ本体31の中心軸に対する原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aの撓み長さを1.2mm以下に保持している。したがって、クラッド用バーナ21及びコア用バーナ22では、ガラス原料ガスの吹き出し方向と火炎の方向とのずれが極力抑えられる。
よって、本実施形態では、ガラス微粒子堆積体24の透明ガラス化後において、コアとクラッドとの界面において屈折率が突出してしまう、いわゆる界面ツノや、屈折率がなだらかに変化する、いわゆるすそだれ状態となるような不具合を発生させない、高品質なガラス微粒子堆積体24を容易に製造することができる。
【0043】
なお、本発明において、バーナ本体31の中心軸に対する原料ガス供給原料ガス供給パイプ32aの撓み長さを1.2mm以下とするのは、クラッド用バーナあるいはコア用バーナのどちらであっても構わない。両方であるとより好ましい。コア用バーナのみに本発明を適用した場合には、コアの径や屈折率を所望の値とすることができるが、クラッド用バーナのみに本発明を適用した場合には、クラッドの径を所望の値とすることができる。
【0044】
なお、本実施形態におけるバーナ本体31としては、その断面が円形のものに限らず、断面矩形状であっても良い。また、その多重管構造が何重であっても良い。
さらに、本実施形態では、同心円状の多重管構造であるバーナ本体31を例に挙げて説明したが、本発明のガラス微粒子生成用バーナは、中心に原料ガス供給パイプを有するものであれば多重管構造に限定されるものではない。多重管構造でないバーナ本体としては、例えば、図8に示すバーナ本体41のように、原料ガス供給パイプ42aの周囲に、燃焼ガスを吹き出す燃焼ガス供給のパイプ42fを複数、同一円上に配列させたものがある。例えば、この複数のパイプ42fは、その吹き出し方向の焦点がバーナ本体41の中心軸上の1箇所に重なるように、バーナ本体41の中心軸に対して中央寄りに傾斜して配置されている。
【0045】
また、上記の実施の形態では、VAD法によってガラス微粒子堆積体24を製造する場合を例にとって説明したが、出発材またはコアとなるガラスロッドを昇降させながら、その外周にクラッドとなるガラス微粒子を堆積させるOVD法の場合にも適応可能である。その場合、多数のバーナをガラスロッドの軸方向に配列させて、ガラスロッドの複数箇所に同時にガラス微粒子を堆積させる方式であっても良い。
【0046】
【実施例】
図1に示したガラス微粒子堆積体の製造装置10を使用して、ガラス微粒子堆積体を製造する。
【0047】
ダミーガラスロッドとしては、直径25mm、長さ400mmの純石英ガラスを使用した。反応容器下部に設置されたレーザ発振器から、ガラス微粒子堆積体の最下端付近へレーザを出射し、受光器で受け、受光パワーを一定に保つように制御装置にて引き上げ長を制御しながら、昇降装置にて支持棒およびダミーガラスロッドとともにガラス微粒子堆積体を引き上げる。
【0048】
コア用バーナとしては、全長L=500mm、断面積D=11mm2(内径3.3mm、外径5mm)の原料ガス供給用の第1パイプが中心に配置され、そして原料ガス供給用のパイプの外周側に断面積D=35mm2(内径10mm、外径12mm)の第2パイプが配置された全部で五重管構造のバーナ本体を用いる。
【0049】
コア用バーナの各パイプにはガスを導入するための配管を取り付け、第1パイプにおける荷重が2.4(kgf)、第2パイプにおける荷重が1.2(kgf)、そして第2パイプの外周側に順に配置される第3〜5パイプに加えられる荷重W3〜W5は0.35(kgf)となるように管理する。このとき、コアバーナの中心軸と床面との角度は、45°とする。
【0050】
第1パイプと第2パイプは、長手方向の2カ所で接続する。基端側は、第1パイプの全外周と第2パイプを接続し、そして、先端側はパイプ周方向の3カ所で接続する。基端側は、基端部の根本から50mm先端側の位置で、そして先端側は、第1パイプの先端から80mmの位置でそれぞれ接続する。
【0051】
コアバーナには原料ガスとしてGeCl4とSiCl4を供給し、クラッドバーナにはSiCl4を供給して、それぞれコア用ガラス微粒子およびクラッド用ガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を生成する。その後、ガラス微粒子堆積体を高温加熱して、透明ガラス化し光ファイバ母材を作製する。光ファイバ母材の原料ガス供給パイプの最大撓み長さX(mm)、コア屈折率偏差σn(%)、コア径偏差σd(mm)の関係を表1の実施例1に示す。
【0052】
次に、隣り合うパイプを接続したパイプの数をN、接続されたパイプで最大となる断面積Dax、第1パイプ断面積D1と第2パイプ断面積D2の差分の値を変更した複数のバーナの原料ポート長手方向の撓み長さの最大値X(mm)を測定する。そして、各バーナでそれぞれガラス微粒子堆積体を生成し、ガラス微粒子堆積体をガラス化することにより光ファイバ母材を作成する。結果を以下の表1の実施例2〜5、比較例1に示す。表1の結果を図9および図10に示す。なお、撓み長さXは上方への撓みを示す。また、表1において、「パイプ数N=2」とは、第1パイプと第2パイプを長手方向の2箇所で接続することを示す。「パイプ数N=3」とは、第1〜第3パイプをそれぞれ長手方向の2箇所で接続することを示す。「パイプ数N=4」とは、第1〜第4パイプをそれぞれ長手方向の2箇所で接続することを示す。「パイプ数N=0」とは、基端側以外の接続は無しを示す。また、Dmaxとなるパイプは、接続するパイプのうち最外周に位置するパイプとする。2カ所で接続する場合、先端側と基端側の2カ所で接続し、その位置は、前述の通り、基端側接続箇所は第1パイプの基端部から50mm先端側の位置であり、先端側接続箇所は第1パイプの先端から80mm基端側の位置である。
【0053】
【表1】
【0054】
表1および図9からわかるように、パイプ間が長手方向複数箇所において接続されたバーナを用いた実施例1〜実施例5の何れにおいても、屈折率偏差σnを0.0050(%)以下となるが、パイプ間を接続しなかった比較例1では屈折率偏差σnが0.0100(%)と大きくばらついてしまう。これは、実施例1〜5の場合には、パイプ間を長手方向複数箇所において接続することにより、撓み長さの最大値を1.20mm以下に抑制するのに対し、パイプ間を接続しない比較例1では、撓み長さが1.50mmと大きく撓んでしまうことが原因と考えられる。このように、屈折率偏差やコア径偏差を小さく抑えるためには、原料ガス供給パイプの長手方向の最大撓み長さを1.2mm以下に保つことが有効であることがわかった。
【0055】
また、表1および図10からわかるように、パイプ間が長手方向複数箇所において接続されたバーナを用いた実施例1〜実施例5の何れにおいても、コア径偏差σdを0.055(mm)以下となるが、パイプ間を接続しなかった比較例1ではコア径偏差σdが0.11(mm)と大きくばらついてしまう。これは、屈折率偏差σnの結果と同様に、実施例1〜5の場合には、パイプ間を長手方向2箇所において接続することにより、撓み長さXの最大値を1.20mm以下に抑制するのに対し、パイプ間を接続しない比較例1では、撓み長さが1.50mmと大きく撓んでしまうことが原因と考えられる。
【0056】
また、実施例1〜3を用いて、長手方向で複数箇所接続されたパイプで最大となる断面積Dmaxについて比較を行うと、Dmaxが大きいほど屈折率偏差σnおよびコア径偏差σdが良好になる傾向がある。これは、Dmaxが大きいほど、最大撓み長さXが小さくなる傾向があるためであり、すなわちDmaxが大きいほどパイプ間を長手方向で複数箇所接続する効果が向上する。
【0057】
また、実施例1,4,5を用いて、長手方向で複数箇所接続された第1パイプと第2パイプの断面積の差分D2―D1について比較を行うと、差分D2―D1が大きいほど屈折率偏差σnおよびコア径偏差σdが良好になる傾向がある。これは、差分D2―D1が大きいほど、撓み長さXが小さくなる傾向があるためであり、すなわち外周側のパイプの断面積が内周側のパイプの断面積より大きいほどパイプ間を長手方向で複数箇所接続する効果が向上する。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、原料ガス供給パイプの変形を抑えて、ガラス微粒子を所望の状態に堆積させ、高品質なガラス微粒子堆積体を製造することが可能なガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス微粒子生成用バーナを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態で用いられるガラス微粒子堆積体の製造装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る実施形態のガラス微粒子生成用バーナの一例を示す概略断面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】本発明に係るガラス微粒子生成用バーナにおける撓み長さを説明する図である。
【図5】本発明に係る実施形態のガラス微粒子生成用バーナの他の例を示す概略断面図である。
【図6】本発明に係る実施形態のガラス微粒子生成用バーナの他の例を示す概略断面図である。
【図7】本発明に係る実施形態のガラス微粒子生成用バーナの他の例を示す概略正面図である。
【図8】パイプの長手方向位置と撓み長さの関係を示すグラフである。
【図9】実施例のコア屈折率の偏差を示すグラフである。
【図10】実施例のコア径の偏差を示すグラフである。
【図11】ガラス微粒子堆積体を製造する際の概略図である。
【図12】屈折率の分布の例であり、(a)はコア部からクラッド部にかけての屈折率分布がステップ状になっている場合を示し、(b)はコア部の外周部に局部的に屈折率が大きくなった部分がある場合を示し、(c)はコア部からクラッド部にかけて屈折率の傾斜がある場合を示す図である。
【符号の説明】
21 クラッド用バーナ(ガラス微粒子生成用バーナ)
22 コア用バーナ(ガラス微粒子生成用バーナ)
24 ガラス微粒子堆積体
32a 原料ガス供給パイプ
D 断面積
L 長さ
W 荷重
X 撓み長さ
Claims (8)
- ガラス原料ガスを吹き出す原料ガス供給パイプと、前記ガラス原料ガスを燃焼させる火炎を生成するための複数のガスを供給する複数のガス供給パイプとを備えたバーナを用いてガラス微粒子を生成して、ガラス微粒子堆積体を製造するガラス微粒子堆積体の製造方法であって、
前記原料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち隣接する二つのパイプ間が長手方向の複数箇所において接続されていることを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。 - 前記バーナを用いて生成された前記ガラス微粒子を堆積させる際に、前記原料ガス供給パイプの撓み長さを1.2mm以下に保つことを特徴とする請求項1記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 長手方向の複数箇所で接続されたパイプのうち、断面積が最大となるパイプの断面積が30mm2以上となることを特徴とする請求項1または2記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 前記原料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち、外周側に位置するパイプは、内周側に位置するパイプよりも断面積が大きいことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- ガラス原料ガスを吹き出す原料ガス供給パイプと、
前記ガラス原料ガスを燃焼させる火炎を生成するための複数のガスを供給する複数のガス供給パイプとを有し、前記ガラス原料を前記火炎中に送り込むことによりガラス微粒子を生成して、ガラス微粒子堆積体を製造するバーナであって、
前記原料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち隣接する二つのパイプ間が長手方向の複数箇所において接続されていることを特徴とするガラス微粒子生成用バーナ。 - 前記バーナを用いて生成された前記ガラス微粒子を堆積させる際に、前記原料ガス供給パイプの撓み長さが1.2mm以下に保たれていることを特徴とする請求項5記載のガラス微粒子生成用バーナ。
- 長手方向の複数箇所で接続されたパイプのうち、断面積が最大となるパイプの断面積が30mm2以上となることを特徴とする請求項5または6記載のガラス微粒子生成用バーナ。
- 前記原料ガス供給パイプおよび前記複数のガス供給パイプのうち、外周側に位置するパイプは、内周側に位置するパイプよりも断面積が大きいことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載のガラス微粒子生成用バーナ。
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