JPS60228812A - ガラス製バ−ナとその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は光学系のガラス微粉末を生成するのに適したガ
ラス製バーナとその製造方法に関する。

（従　来　技　術） 光フアイバ用、イメージガイド用、ライトガイド用、ロ
ンドレンズ用など、これらの多孔質ガラス母材を例えば
ＶＡＤ法により製造するとき、一般的には多重管構造の
バーナが用いられており、さらに当該バーナの材質とし
ては原料ガス等への不純物混入を防止する目的から石英
ガラス系が採用されている。

第１図、第２図はその多重管バーナの１例を示したもの
であり、これは互いに径の異なる、しかも基端部にそれ
ぞれ連結ロー、２．３．４を備なえたガラス管５．６．
７．８が順次重ね合わされたものであり、ガラス管５内
および各ガラス管５〜８の内外周面間にはガス流路９．
１０．１１．１２が形成されている。

より具体的には各ガス流路９〜１２のサイズが表１のご
とくになっているとともにガス流路９には原料ガフ　（
Ｓ　ｓ　Ｃｌ　、　Ｇ　ｅ　Ｃｌａなど）が、ガス流路
ｌＯにはＨ２ガスが、ガス流路１１にはＡｒが、ガス流
路１２には０２ガスがそれぞれ供給されるようになって
いる。

表　１ ところで上記バーナを製造するとき、ガラス管５の外周
にガラス管６を被せてこれら両管５，６の基端部側を相
互に熱溶着し、以下その外周に順次重ガラス管７．８被
せてこれらの基端部側相互を熱溶着する手段が一般的と
なっているが、こうして製造されたバーナの場合、第３
図に示すごとく各管相互の偏心が生じている。

なお、第３図はバーナ吹出端面における各ガス流路の外
周を測定基点（測定点３〜５箇所）として三次元測定機
によりこれら流路中心をめるとともにガス流路１２の中
心を基準として各ガス流路９〜１１の偏心量を相対的に
あられしたものであり、同図においてＰｉ点はガス流路
９の中心、２２点はガス流路ｌＯの中心、２３点はガス
流路１１の中心、Ｐ４点はガス流路１２の中心である。

第３図で明らかなように、上記バーナの場合はガラス管
の偏心量がかなり大きくなっており、これを０．．１ｍ
ｍ以下に抑さえるのが困難となっている。

その原因の１つとして、ガラス管相互を熱溶着量０の状
態にて当該熱融着ができればよいが、ガラス管の物理的
脆性を考慮した場合、これが満足に行なえるような適切
な保治具がなく、偏心量０でのガラス管熱溶着がきわめ
てむずかしくなっている。

他の原因の１つとして、かりに偏心量０でのガラス管熱
溶着が行なえてもガラス管相互の支持点はこれらの基端
部側（溶着部）だけであり、したがって小径のガラス力
管５とか、また、径の大きいガラス管６〜８であっても
これらが長くなるような場合は重力によるＧ撓みが各ガ
ラス管に生じて偏心が起こる。

もちろん各管相互に偏心あるバーナでは、既述の母材製
造時における原料ガス、燃料ガスの適正な流動性が得ら
れず、所定の母材を得る際の制御がむずかしくなる。

（発明の目的） 本発明は上記の問題点に鑑み、各ガラス管相互の偏心が
きわめて小さいガラス製バーナと、当該バーナが精度よ
く製造できる方法とを提供しようとするものである。

（発明の構成） 本発明における特定発明は断面口径の異なる２本以上の
ガラス管が同心上に重ね合わされ、これらガラス管内に
それぞれガス流路が形成されているガラス製バーナにお
いて、上記各ガラス管の基端部側が相互に溶着されてい
るとともに該各ガラス管の内外周面間には、そのいずれ
か一方の周面に取りつけられた複数のスペーサが周方向
に分布して介在されていることを特徴としている。

本発明における第２発明は断面口径の異なる２本以上の
ガラス管が同心上に重ね合わされ、これらガラス管内に
それぞれガス流路が形成されているガラス製バーナを製
造する方法において、ガス流路用の間隙を介在して径方
向に相対配Ｈされる内側ガラス管および外側ガラス管の
うち、内側ガラス管の外周面には複数のスペーサを周方
向に分布させて溶着するとともに該各スペーサを外側ガ
ラス管の内周面と近接ないし密接するよう研磨しておき
、これら内側ガラス管および外側ガラス管を互いに重ね
合わせてその基端部側を相互に溶着することを特徴とし
ている。

（実　施　例） つぎに本発明の各実施例につき、図面等を参照して説明
する。

第４図〜第６図において、本発明バーナは基端側にそれ
ぞれ連結口１．２．３，４を備なえたガラス管５．６，
７．８が順次重ね合わされているとともにガラス管５内
および各ガラス管５〜８の内外周面間にはガス流路９．
１Ｏ１１１，１２が形成され、かつ、径方向に互いに隣
被せる両管５と６．６と７．７と８の基端部側がそれぞ
れ相互に熱溶着されたものであり、これらの構成につい
ては前記第１図、第２図で述べたものと同じである。

本発明バーナは上記において、各ガラス管５と６．６と
７．７と８との内外周面間に、それぞれスペーサ５ａ、
５ｂ、５Ｃ１５ｄ、５ｅ、５ｆ、５ｇ、５ｈ、および８
ａ、６ｂ、６ｃ、６ｅ、６ｆ、６ｇ、６ｈ、および７ａ
、７ｂ、７ｃ、７ｄ、７ｅ、７ｆ、７ｈが周方向に分布
して介在されており、しかもスペーサ５ａ〜５ｄとスペ
ーサ５ｅ〜５ｈとはガラス管５の外周面にあって鎖管５
の先端部側および基端部側に、スペーサ６ａ〜６ｄとス
ペーサ６８〜６ｈとはガラス管６の外周面にあって鎖管
６の先端部側および基端部側に、さらにスペーサ７８〜
７ｄとスペーサ７０〜７ｈとはガラス管７の外周面にあ
って鎖管７の先端部側および基端部側にそれぞれ溶着さ
れ、かつ、スペーサ５ａ〜５ｈの先端がガラス管６の内
周面と、スペーサ６ａ〜６ｈの先端がガラス管７の内周
面と、さらにスペーサ７８〜７ｈの先端がガラス管８の
内周面とそれぞれ密接しているか、あるいは微小間隙を
保持している。

本発明バーナが上記の実施例からなるとき、各ガラス管
５〜８の基端部側が溶着により相互に固定されているだ
けでなく、これらガラス管５〜８の内外周面間にそれぞ
れスペーサ５ａ〜５ｈ、６ａ〜６ｈ、７ａ〜７ｈが介在
されているので、当該スペーサを介して各ガラス管の撓
みや中心のずれが阻止されるとともに各ガス流路９．１
Ｏ１ｔｉ、１２の間隙も一定に保持されるようになり、
かくて前記各種母材を製造する際の原料ガス、燃料ガス
の流動性が適正となり、所定の母材を得る際の制御性や
再現性が良好となる。

なお、第４図Ｖ−■線上、ＶＩ−Ｖｌ線上において周方
向に分布している各スペーサは、これを上記■−■線上
（バーナ先端側）のものだけとしたり、または上記ＶＩ
、−ＶＩ線上（バー十基端側）のもだけどするほか、ガ
ス流動性が阻害されない範囲内において、バーナ基端か
らバーナ先端までの所望箇所に３筒所以上周方向に分布
するスペーサを設けることがある。

１筒所あたり、周方向に分布するスペーサの数は２個も
しくはそれ以上であり、周方向に分布する各スペーサは
等間隔となっているのがよい。

また、各ガラス管５〜８の断面形状としては第９図のご
とき多角形でもよく、この場合も前述した各構成が採用
できる。

断面口径の大きいガラス管の場合、その内周面にスペー
サを取りつけることも考えられるが、加工上からは前示
のごとくガラス管外周面にスペーサを取りつけるのがよ
い。

これらの構成は２重管構造以上のガラス管重合バーナに
採用できる。

つぎに本発明の製造方法につき、第７図、第８図を参照
して説明する。

断面口径の異なる高純度石英ガラス製パイプ材を用意し
、常法にしたがってこれらパイプ材の基端部に連結口ｌ
、２．３．４を形成して前記ガラス管５．６，７．８を
つくる。

その後、ガラス管８を除く他のガラス管５〜７には、第
７図（イ）（ロ）（ハ）のごとく該各ガラス管と同材質
のガラスを溶着することにより、前述したスペーサ５ａ
〜５ｄおよび５ｅ〜５ｈ、スペーサ８ａ〜８ｄおよび８
ｅ〜６ｂ、スペーサ？ａ〜７ｄおよび？ａ〜７ｈをそれ
ぞれ形成する。

つぎに各スペーサを第７図（ホ）（へ）（ト）のように
研磨してこれらの寸法（径方向の突出量）を所定値にす
るのであり、この際の研磨手段としてはガラス管をガラ
ス旋盤へセットして頚管を回転状態とし、スペーサに研
磨具を接触させてこれを研磨する。

上記研磨後、第８図のごとくガラス管５．６を内外二重
に重ね合わせてこれら両管５．６の基端部を相互に熱溶
着し、以下ガラス管６の外周にはガラス管７を、さらに
ガラス管７の外周にはガラス管８を順次重ね合わせてそ
れぞれ径方向に隣接するガラス管相互の基端部を熱溶着
し、これにより所定のバーナを得る。

こうしてバーナを製造する場合、所定のガラス管外周面
にスペーサを溶着し、該スペーサを研磨するので、これ
ら溶着、研磨がいずれも行ないやすくなるとともに特に
スペーサ精度が高くなり、したがってスペーサがガラス
管内周面ときわめて精密に対応し、偏心度のきわめて小
さいバーナが得られる。

より具体的な例として、各スペーサとこれに対応するガ
ラス管内周面との微間隙が０．０２ｍｍとなるように該
各スペーサを研磨仕上げしたところ、各側とも下記表２
に示すごとく偏心度が０．１ｍｍ以下ときわめて小さい
良好なバーナが得られた。

なお、表２の結果は前記第３図で述べたと同様の手段で
各ガス流路の中心をめ、かつ、ガス流路１２の中心を基
準として他のガス流路９〜１１の偏心量を相対的にあら
れしたものであり、その表２中、２１点はガス流路９の
中心、２２点はガス流路ｌＯの中心、Ｐ３点はガス流路
１１の中心を示すとともに該表内の数値はガス流路１２
に対するガス流路９〜１１の偏心量（単位ｍｍ）を示す
。

表２ なお、上記のようにしてバーナを製造する場合、ガラス
加工する手順は適宜に変更できる。

例えば、ガラスパイプ材にスペーサを溶着ならびに研磨
した後、その基端部に連結口を形成してもよく、また、
ガラス管５．６を前記のごとく組み立てる一方、−ガラ
ス管７．８をも同様に組み立て、しかる後、これら両組
文物を組み立てて所定多重管構造のバーナとしてよい。

もちろん第９図のバーナも上記方法により製造でき、２
重管構造以上のガラス管重合バーナの製造に各種応用で
きる。

（発明の効果） 以上説明した通り１本発明バーナは各ガラス管の内外周
面間に複数のスペーサが周方向に分布して介在されてい
るから、当該スペーサを介して各ガラス管の撓みや中心
のずれが阻止されるとともに各ガス流路の間隙も一定に
保持されるようになり、したがって高品質、高性能のバ
ーナが提供できる。

さらに本発明方法によるときは、ガス流路用の間隙を介
在して径方向に相対配置される内側ガラス管および外側
ガラス管のうち、内側ガラス管の外周面には複数のスペ
ーサを周方向に分布させて溶着するとともに該各スペー
サを外側ガラス管の内周面と近接ないし密接するよう研
磨しておき、これら内側ガラス管および外側ガラス管を
互いに重ね合わせて所定のガラス加工を行なうから、ス
ペーサの溶着、研磨等がいずれも行ないやすくなるとと
もに特にスペーサ精度が高くなり、したがってスペーサ
がガラス管内周面ときわめて精密に対応するようになり
、偏心度のきわめて小さいバーナが製造できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバーナを示す縦断面図、第２図は第１図
ＩＩ−ＩＩ線の断面図、第３図は従来バーナの偏心量を
示す説明図、第４図は本発明バーナのｌ実施例を示す縦
断面図、第５図は第４図Ｖ−Ｖ線の断面図、第６図は第
４図ＶＩ−ＶＩ線の断面図、第７図および第８図は本発
明方法の１実施例を示した要部工程図、第９図は本発明
バーナの他実施例を示した横断面図である。 ５．６．７，８・・・ガラス管 ５ａ〜５ｈ、８ａ〜８ｈ、？ａ〜７ｈａｍｍスペーサ９
．１０．１１．１２・Ｏ・ガス流路 代理人　弁理士　斎　藤　義　雄 第４ｒｌＪ 第５図 第　７ＷＪ 第　ε　図 第　ｑ　図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）断面口径の異なる２本以上のガラス管が同心上に
   重ね合わされ、これらガラス管内にそれぞれガス流路が
   形成されているガラス製バーナにおいて、上記各ガラス
   管の基端部側が相互に溶着されているとともに該各ガラ
   ス管の内外周面間には、そのいずれか一方の周面に取り
   つけられた複数のスペーサが周方向に分布して介在され
   ているガラス製バーナ。
2. （２）各ガラス管が断面円形である特許請求の範囲第１
   項記載のガラス製バーナ。
3. （３）各ガラス管が断面角形である特許請求の範囲第１
   項記載のガラス製バーナ。
4. （４）断面口径の異なる２本以上のガラス管が同心上に
   重ね合わされ、これらガラス管内にそれぞれガス流路が
   形成されているガラス製バーナを製造する方法において
   、ガス流路用の間隙を介在して径方向に相対配置される
   内側ガラス管および外側ガラス管のうち、内側ガラス管
   の外周面には複数のスペーサを周方向に分布させて溶着
   するとともに該各スペーサを外側ガラス管の内周面と近
   接ないし密接するよう研磨しておき、これら内側ガラス
   管および外側ガラス管を互いに重ね合わせてその基端部
   側を相互に溶着するガラス製バーナの製造方法。