JP2005028896A - 追従走行制御装置 - Google Patents

追従走行制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005028896A
JP2005028896A JP2003193012A JP2003193012A JP2005028896A JP 2005028896 A JP2005028896 A JP 2005028896A JP 2003193012 A JP2003193012 A JP 2003193012A JP 2003193012 A JP2003193012 A JP 2003193012A JP 2005028896 A JP2005028896 A JP 2005028896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
follow
fade
control
vehicle
brake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003193012A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4161822B2 (ja
Inventor
Susumu Sato
行 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2003193012A priority Critical patent/JP4161822B2/ja
Publication of JP2005028896A publication Critical patent/JP2005028896A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4161822B2 publication Critical patent/JP4161822B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/84Data processing systems or methods, management, administration

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)

Abstract

【課題】ブレーキフェード状態に至りつつある状態であっても、より長い期間追従走行制御を行うことの可能な追従走行制御を提供する。
【解決手段】ブレーキパッドの温度Tbkが、このまま追従走行制御を継続するとブレーキフェード状態に至ると予測されるフェード抑制開始温度TMPを上回ったときに、追従走行制御における制御特性を決定する減衰係数ζ及び固有振動数ωnの、相対速度ΔVが接近方向にあるときの特性を、加速度変化がより小さい制御特性となるように変更する。加速方向への速度変化がより小さくなるように追従走行制御が行い、制動力を発生させる必要のある状況に至ることを軽減して制動力の発生頻度を抑制し、ブレーキパッドの温度上昇を抑制することで、ブレーキパッド温度Tbkがフェード温度TMPに達する時点を遅らせ、追従走行制御が不可となる時点を遅らせる。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、先行車両との相対位置関係を目標となる相対位置関係に保ちつつ走行させるようにした追従走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自車両と先行車両との相対位置関係を目標となる相対位置関係に保ちつつ走行させるために制駆動力を制御するようにした追従走行制御装置として、数々のものが提案されている。また、例えば、追従走行制御中、長い下り坂を走行する際等に、ブレーキフェード状態に達することを回避するために、制動力の積分値を算出し、この制動力の積分値がしきい値を超えるときには、ブレーキフェード状態に達する可能性が高いとして、追従走行制御を中止するようにしたもの等も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平12−313246号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ブレーキフェード状態に達する可能性が高いときには追従走行制御を中止するようにした場合、ブレーキフェード状態となることを回避することができるものの、制動力の積分値がしきい値を超えブレーキフェード状態に達する可能性が高いと判定された時点で追従走行制御が中止されてしまい、以後、追従走行制御を行うことができず、利便性が悪いという問題がある。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、ブレーキフェード状態に至りつつある状態であっても、より長い期間追従走行制御を行うことの可能な追従走行制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る追従走行制御装置は、自車両と先行車両との相対位置関係が目標とする相対位置関係となるように、追従制御手段により制駆動力を制御する。
このとき、ブレーキフェード状態に至ると予想されるフェード抑制開始状態であると判定された時点で、前記追従制御手段による追従制御内容を、前記ブレーキフェード状態に至る方向への変化を抑制可能な追従制御内容に変更する。この時点から、追従制御手段による追従制御内容が変更され、ブレーキフェード状態に至る方向への変化がこれまでに比較して抑制されるから、ブレーキフェード状態に至る時点がその分遅れることになり、追従制御手段による追従制御をその分、より長く継続することが可能となる。
【0006】
【発明の効果】
本発明に係る追従走行制御装置によれば、ブレーキフェード状態に至る前のフェード抑制開始状態であると判定された時点で、追従制御手段による追従制御内容を、ブレーキフェード状態に至る方向への変化を抑制可能な追従制御内容に変更するようにしたから、ブレーキフェード状態に至る時点を遅らせることができ、追従制御の性能は多少低下するものの、追従制御手段による追従制御をその分延長して実行することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明における追従走行制御装置の概略構成図である。
図中1は、自車両前方に位置する先行車両との間の車間距離を検出するための車間距離センサ、3は、図示しない車輪のうちの何れかの車輪に設けられ、この車輪に制動力を付与するための図示しないブレーキパッドの温度を検出する温度センサ、4は、自車速を検出するための車速センサであって、後述の自動変速機6の出力側の回転速度を検出することにより、自車速を検出するようになっている。
【0008】
前記車間距離センサ1は、例えばレーザ光を前方に掃射して先行車両からの反射光を受光することにより、自車両前方に存在する車両と自車両との間の車間距離を計測するレーダ装置や電波や超音波を利用して車間距離を計測する測距センサ等を適用することができる。
また、図中5は、スロットル開度信号に応じてスロットルバルブを開閉し、エンジンの吸入空気量を変えてエンジン出力を調節するスロットルアクチュエータ、6は、車速及びスロットル開度に応じて変速比を変える自動変速機、7は、車両に制動力を発生させる制動制御装置、8は走行制御処理の中止をドライバに通知するための表示装置等の通報装置である。
【0009】
そして、各種センサの検出信号は、コントローラ10に入力され、コントローラ10では、これら各種センサの検出信号に基づいて目標車速Vを算出し、自車速Vspが目標車速Vとなるように、スロットルアクチュエータ5、自動変速機6及び制動制御装置7を制御する。また、温度センサ3の検出信号に基づいてブレーキフェード状態に至りつつあることが検出されたときには、走行制御における収束特性を変更して、ブレーキフェード状態に至るタイミングの延長を図る。
【0010】
前記コントローラ10は、マイクロコンピュータとその周辺機器とを備え、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により、図2に示す制御ブロックを構成している。
この制御ブロックは、公知の走行制御装置における制御ブロックと同様に構成され、例えば、車速センサ4からの車速パルスの周期を計測し、自車速を演算する車速信号処理部11と、車間距離センサ1でレーザ光を掃射してから先行車の反射光を受光するまでの時間を計測し、自車両前方の走行車線上に存在する先行車両と自車両との間の車間距離Lを演算する測距信号処理部14と、車速信号処理部11で演算した自車速Vsp及び測距信号処理部14で演算された先行車両と時車両との間の車間距離Lに基づいて、目標車間距離Lを設定すると共に、車間距離Lを目標車間距離Lに維持するための目標車速Vを算出する走行制御部30と、この走行制御部30で算出した目標車速Vに基づいて、自車速Vspを目標車速Vに一致させるように、スロットルアクチュエータ5、自動変速機6及び制動制御装置7を制御する車速制御部13とを備えている。
【0011】
前記走行制御部30は、測距信号処理部14で算出された車間距離Lに基づいて自車両と先行車両との相対速度ΔVを算出する相対速度演算部31と、車速信号処理部11から入力される自車速Vsp及び速度演算部31から入力される相対速度ΔV、或いは図示しない手動スイッチでの操作により運転者により設定される車間距離設定値Lsに基づいて目標車間距離Lを設定する目標車間距離設定部32と、相対速度演算部31で算出した相対速度ΔV及び測距信号処理部14で算出した車間距離Lに基づき、車間距離Lを前記目標車間距離設定部32で算出された目標車間距離Lに一致させるための目標車速Vを算出すると共に、目標車速Vを算出する際の制御特性を、温度センサ3で検出されるブレーキ温度Tbkに基づいて変更する車間距離制御部33とから構成されている。
【0012】
そして、前記車速制御部13では、目標車速Vと自車速Vspとの差分値から例えば、PID(比例−積分−微分)制御により公知の手順で目標加速度を算出し、目標加減速度が負値である場合には、この目標加減速度を実現し得るように制動制御装置7を制御して制動力を発生させ、逆に、目標加減速度が正値である場合には、前記目標加減速度を実現し得るようにスロットルアクチュエータ5のスロットル開度及び自動変速機6の変速比を制御する。
【0013】
次に、前記測距信号処理部14と走行制御部30とを詳細に説明する。
まず、先行車両と自車両との相対速度ΔVの演算方法について説明する。相対速度ΔVは、図3及び図4に示すように、測距信号処理部14で算出された先行車両までの車間距離Lを入力とし、バンドパスフィルタ或いはハイパスフィルタを用いて近似的に求めることができる。例えば、バンドパスフィルタは、次式(1)で表す伝達関数で実現することができる。
【0014】
F(s)=ωc・s/(s+2ζ・ωc・s+ωc)……(1)
なお、式(1)において、ωcはωc=2π・fc、sはラプラス演算子である。なお、フィルタ関数のカットオフ周波数fcは、車間距離Lに含まれるノイズ成分の大きさと、短周期の車体前後加速度変動の許容値とにより決定する。
次に、車間距離Lを目標車間距離Lに保ちつつ走行するための制御則について説明する。基本的な制御系の構成は、図2に示すように、走行制御部30と、車速制御部13とをそれぞれ独立に備える。なお、走行制御部30の出力は目標車速(車速指令値)Vであり、車間距離Lを直接に制御する構成としていない。
【0015】
走行制御部30の車間距離制御部33では、車間距離Lと相対速度ΔVとに基づいて、車間距離Lを目標車間距離Lに保ちながら走行するための目標車速Vを演算する。具体的には、図5及び次式(2)で示すように、目標車間距離Lと実際の車間距離Lとの差(L−L)に制御ゲインfdを乗算した値と、相対速度ΔVに制御ゲインfvを乗算した値との和であるΔVを算出し、これを、先行車の車速Vtから減算した値を目標車速Vとする。
【0016】
=Vt−ΔV ……(2)
ΔV=fd・(L−L)+fv・ΔV
なお、前記制御ゲインfd及びfvは、走行制御性能を決めるパラメータである。ここでは、2個の目標値(車間距離と相対速度)を1個の入力(目標車速)で制御する1入力2出力系であることから、制御法として状態フィードバック(レギュレータ)を用いて制御系を設計している。
【0017】
以下、前記制御系の設計手順を説明する。
まず、システムの状態変数x1,x2を次式(3)で定義する。なお、Vは、自車速を表す。
x1=Vt−V
x2=L−L ……(3)
【0018】
また、制御入力(コントローラの出力)ΔVを次式(4)で定義する。
ΔV=Vt−V ……(4)
ここで、車間距離Lは次式(5)のように表すことができる。
L=∫(Vt−V)dt+L0 ……(5)
なお、(5)式中のL0は、車間距離制御における停止時の目標車間距離である。
【0019】
また、車速サーボ系は線形伝達関数によって、例えば次式(6)のように目標車速Vに対して、自車速Vが一次遅れで近似的に表現することができる。
V=1/(1+τv ・s)
dV/dt=1/τv (V−V) ……(6)
したがって、先行車車速Vtが一定であるとすると、前記(3)、(4)及び(6)式より、前記状態変数x1は次式(7)で表すことができる。
dx1/dt=−1/τv ・x1+1/τv ・ΔV ……(7)
【0020】
また、目標車間距離Lが一定であるとすると、前記(3)式及び(5)式より、前記状態変数x2は次式(8)で表すことができる。
x2=−(Vt−V)=−x1 ……(8)
したがって、前記(7)式及び(8)式より、システムの状態方程式は次式(9)で表すことができる。
【0021】
【数1】
Figure 2005028896
【0022】
また、状態フィードバックが施された全体システムの状態方程式は次式(10)で表すことができる。
dX/dt=(A+BF)X ……(10)
ただし、制御入力u=FX,F=[fv fd ]である。
したがって、前記(10)式より、全体システムの特性方程式は次式(11)で表すことができる。
|sI−A’ |=s+(1−fv )/τv・s+fd/τv=0
A’ =A+BF ……(11)
【0023】
【数2】
Figure 2005028896
【0024】
ここで、前記車速制御部13の車速サーボ系は近似的に線形伝達関数で表現でき、この伝達特性に基づき、車間距離Lが目標車間距離Lへ、また、相対速度ΔVが0へ収束する収束特性が、減衰係数ζ、固有振動数ωnで特定される収束特性となるように、次式(12)に従って制御ゲインfd,fvを設定する。
fv=1−2ζ・ωn・τv
fd=ωn・τv ……(12)
【0025】
ここで、図6に示すように、相対速度ΔVは先行車両と自車両との車速差であることから、先行車車速Vtは実車速Vと相対速度ΔVとに基づいて次式(13)から算出することができる。
Vt=V+ΔV ……(13)
したがって、前記(2)式及び(13)式より、目標車速Vは次式(14)で表すことができる。
=V−fd(L−L)+(1−fv)ΔV ……(14)
【0026】
なお、目標車間距離Lは接近警報などで用いられる車間時間という概念を用いて設定してもよいが、ここでは制御の収束性にまったく影響を及ぼさないという観点から先行車車速Vtの関数とする。前記(13)式で定義した先行車車速Vtを用いて、目標車間距離Lを、次式(15)に示すように設定する。
=a・Vt+L0=a・(V+ΔV)+L0 ……(15)
【0027】
なお、(15)式に示すように、先行車車速Vtを自車速Vと相対速度ΔVとから算出した値を用いて目標車間距離Lを設定した場合、相対速度検出値に重畳されるノイズの影響を受けるため、図7に示すように、次式(16)で表される目標車間距離Lを自車速Vの関数として設定してもよい。
=a・V+L0 ……(16)
【0028】
なお、前記車間距離制御部33においては、このようにして設定された目標車間距離Lが、図示しない手動スイッチによって設定された車間距離設定値Lsを下回るときには、この車間距離設定値Lsを、目標車間距離Lとして設定するようになっている。
以上が、車間距離Lを目標車間距離Lに保ちつつ、自車両を走行させるための制御則である。
そして、本実施形態においては、前記温度センサ3からの検出結果に基づきブレーキフェード状態に至りつつあることが検出されたときに、前記(12)式に示す制御ゲインfd及びfvを特定するための固有振動数ωn及び減衰係数ζを補正するようになっている。
【0029】
図8は、コントローラ10で実行される、演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。コントローラ10では、図示しない指示スイッチによって追従走行が指示されている間、この演算処理を予め設定した所定周期で実行する。
コントローラ10では、まず、ステップS1で、自車両を先行車両に追従して走行させるための走行制御処理の実行が禁止されているかどうかを判定する。この判定は例えば後述のフラグを参照することにより行う。そして、走行制御処理の実行が禁止されている場合には、そのまま処理を終了する。
【0030】
一方、ステップS1で走行制御処理の実行が禁止されていない場合には、ステップS2に移行し、温度センサ3で検出した、任意の車輪のブレーキパッドのブレーキ温度Tbkを読み込む。
次いでステップS3に移行し、このブレーキ温度Tbkが予め設定したフェード温度TMPを上回っているかどうかを判定する。このフェード温度TMPは、ブレーキフェード状態に達したとみなすことの可能な値に設定される。
【0031】
そして、ブレーキ温度Tbkがフェード温度TMPを上回っている場合には、ステップS20に移行し、走行制御の禁止処理を行う。例えば、走行制御禁止状態であるかどうかを表すフラグを走行制御禁止状態に設定する。また、前記通報装置8を操作してドライバに対し、走行制御処理は実行禁止中であることを通知する。
【0032】
なお、前記走行制御禁止状態であるかどうかを表すフラグは、初期値として走行制御可能状態として設定しておき、例えば、走行制御禁止状態となってから所定時間経過したときにリセットするようにしたり、或いは、一旦エンジンが停止された後、再度エンジンが起動されたときに初期値にリセットするようにすればよい。
【0033】
一方、ブレーキ温度Tbkがフェード温度TMPを上回っていない場合には、ブレーキ性能には影響がないと判断してステップS4に移行し、固有振動数ωn及び減衰係数ζを設定するための参照マップとして、フェード抑制用マップが選択されているかどうかを判定する。フェード抑制用マップが選択されていない場合にはステップS5に移行し、フェード抑制用マップが選択されているときにはステップS11に移行する。
【0034】
前記ステップS5では、ブレーキ温度Tbkが、フェード抑制開始温度TMPを上回っているかどうかを判定する。このフェード抑制開始温度TMPは、前記フェード温度TMPよりも小さな値に設定される。
そして、前記ブレーキ温度Tbkがフェード抑制開始温度TMPを上回っていない場合には、ブレーキ性能に影響はないと判断してそのまま後述のステップS10に移行する。
【0035】
一方、前記ステップS5で、ブレーキ温度Tbkがフェード抑制開始温度TMPを上回っている場合には、制動力制御を行うことは可能であるが、このままの制御を継続した場合にはブレーキフェード状態に至ると判断してステップS6に移行し、後述のマップ切替禁止タイマがタイムアップしたかどうかに基づいてマップ切替が禁止されているかどうかを判定する。また、走行制御処理によって制動力制御を行っている状態であるかどうかを判定する。そして、マップ切替禁止タイマがタイムアップしていない場合つまり、マップ切替禁止中であるとき、或いは、走行制御処理によって制動力制御中である場合には、そのまま後述のステップS10に移行する。
【0036】
一方、ステップS6で、マップ切替禁止タイマがタイムアップしている場合つまりマップ切替が禁止されていないとき、且つ、走行制御処理による制動力制御中でないときにはステップS7に移行し、固有振動数ωn及び減衰係数ζを設定するための参照マップとして、フェード抑制用マップを選択する。そして、ステップS10に移行する。
【0037】
一方、前記ステップS11では、走行制御処理によって制動制御装置7を制御して制動力制御を行っている状態かどうかを判定する。
そして、制動力制御が行われている場合には、そのまま後述のステップS13に移行し、制動力制御が行われていない場合にはステップS12に移行してブレーキ温度Tbkと、フェード抑制開始温度TMPから温度ヒステリシス相当分ΔTを減算した値(TMP−ΔT)とを比較する。そして、Tbk<TMP−ΔTである場合には、ステップS13に移行し、固有振動数ωn及び減衰係数ζを設定するための参照マップとして、通常時用マップを選択する。さらに、マップ切替禁止タイマを起動し、ステップS10に移行する。
【0038】
ここで、前記マップ切替禁止タイマは、固有振動数ωn及び減衰係数ζとして、通常時用マップとフェード抑制用マップとの間で、頻繁に切替が行われ、収束特性が変化することを回避するために設けられたものであって、例えば10〔sec〕程度に設定される。
一方、ステップS12で、Tbk<TMP−ΔTでない場合にはステップS14に移行し、車間距離Lと目標車間距離Lとの偏差(以後、車間偏差という。)ΔLと、しきい値Lthとを比較する。そして、車間偏差ΔLがしきい値Lthを下回るとき(ΔL<Lth)にはステップS15に移行して相対速度ΔVがしきい値Vthを下回るかどうかを判定する。
【0039】
そして、相対速度ΔVがしきい値Vthを下回る場合には、そのまま処理を終了する。一方、ステップS14で車間偏差ΔLがしきい値Lthを下回らないとき、或いは、ステップS15で相対速度ΔVがしきい値Vthを下回らないときには、そのままステップS10に移行する。
ここで、前記フェード抑制用マップ及び通常時用マップは、例えば、図9及び図10に示すように設定される。
【0040】
図9は、固有振動数ωnと相対速度ΔVとの対応を表す制御マップであって、(a)は、フェード抑制用の固有振動数ωbkを表すフェード抑制用マップ、(b)は、通常時の固有振動数ωnormを表す通常時用マップであって、それぞれ、横軸は相対速度ΔV、縦軸は固有振動数を表す。
図9に示すように、固有振動数ωnは、相対速度ΔVが零近傍のときに、零となり、相対速度ΔVの絶対値が大きくなるほど、増加するように設定され、さらに、フェード抑制用の固有振動数ωbk(図9(a))は、通常時の固有振動数ωnorm(図9(b))よりも小さな値に設定される。通常、この固有振動数ωの値が大きいほど、制御の反応が良くなる傾向にある。
【0041】
一方、図10は、減衰係数ζ、相対速度ΔV及び目標車間距離Lと実際の車間距離Lとの車間偏差ΔLとの対応を表す制御マップであって、(a)は、フェード抑制用の減衰係数ζbkを表すフェード抑制用マップ、(b)は、通常時の減衰係数ζnormを表す通常時用マップであって、それぞれ、横軸は相対速度ΔV、縦軸は減衰係数を表す。
【0042】
図10に示すように、減衰係数ζは、相対速度ΔVの絶対値が比較的小さい領域で最大となり、相対速度ΔVの絶対値が大きくなるほど、小さくなるように設定され、また、車間偏差ΔLが小さいときほど大きな値に設定される。さらに、フェード抑制用の減衰係数ζbkは通常時の減衰係数ζnormよりも大きな値に設定される。通常、この減衰係数ζの値が小さいほど、制御が強くなる傾向にある。
【0043】
図11は、固有振動数ωn及び減衰係数ζを変化させた場合の、自車速Vspの応答状況を表したものである。
図11(a)は、固有振動数ωnを変化させた場合の応答を表したものであって、実線は通常時の固有振動数ωnormを用いた場合、一点鎖線はフェード抑制用の固有振動数ωbkを用いた場合、つまり固有振動数ωnがより小さい場合を表す。図11(a)に示すように、固有振動数ωnが小さい方が緩やかな加速となることから、フェード抑制時には、通常時よりもより緩やかに自車速Vspが目標車速Vに収束し、先行車速度の変化が大きい場合の自車両の追従性が緩やかになることがわかる。
【0044】
そして、固有振動数ωnは、相対速度ΔVが大きくなるほど大きな値となるように設定されるから、相対速度ΔVが大きく加速度合或いは減速度合が大きいほどより速やかに自車速Vspが目標車速Vに収束するように制御されることになる。
また、図11(b)は、減衰係数ζを変化させた場合の応答を表したものであって、実線は通常時の減衰係数ζnormを用いた場合、一点鎖線はフェード抑制用の減衰係数ζbkを用いた場合、つまりは減衰係数ζがより大きい場合を表す。図11(b)に示すように、減衰係数ζが大きい方が、加速及び減速度合がより緩やかになり、オーバーシュート量が少ないことがわかる。
【0045】
そして、減衰係数ζは図10に示すように、相対速度Δvが大きくなるほど小さくなるように設定されるから、相対速度ΔVが小さいときほど、緩やかな加速或いは緩やかな減速となるように制御されることになり、また、車間偏差ΔLが小さいときほど緩やかな加速或いは緩やかな減速となるように制御されることになる。
【0046】
そして、前記ステップS10の走行制御処理では、参照マップとして設定されている通常時用マップ或いはフェード抑制用マップにしたがって、相対速度ΔVに応じた固有振動数ωn、減衰係数ζを検出して、前記ゲインfv、fdを決定し、これに基づいて、前述のように公知の手順で算出した目標車間距離Lと、車間距離Lとをもとに、前記ゲインfv、fdで特定される制御特性に基づいて目標車速Vを算出し、自車速Vspが目標車速Vと一致するように、スロットルアクチュエータ5、自動変速機6及び制動制御装置7を制御する。
【0047】
次に、上記実施の形態の動作を、図12〜図14のタイミングチャートを伴って説明する。
なお、図12〜図14において、(a)は、走行路面の路面勾配、(b)は先行車両の速度、(c)は自車両の走行速度Vsp、(d)は自車両と先行車両との間の車間距離L、(e)は走行制御処理により発生される駆動力、(f)は走行制御処理により発生される制動力、(g)はブレーキ温度Tbkを表す。
【0048】
今、自車両が先行車両と所定の位置関係を保って走行しているものとする。温度センサ3で検出されるブレーキ温度Tbkがフェード抑制開始温度TMPよりも小さい場合には、図8のステップS1からステップS2、S3、S4を経てステップS5に移行し、ブレーキ温度Tbkはフェード抑制開始温度TMPよりも小さいから、そのままステップS10に移行する。このとき、参照マップとして通常のマップが設定されている場合には、この時点における相対速度ΔV及び車間偏差ΔLに応じた固有振動数ωnorm、減衰係数ζnormが設定され、これに基づいて走行制御処理が行われる。したがって、通常時の収束特性で制御が行われるから、自車両は先行車両の動きに速やかに追従して走行することになる。
【0049】
この状態から、図12の時点t1で、下り路面に差しかかり、先行車速度が上昇すると、自車両も走行制御が行われることによって、先行車両に追従して加速する。
ここで、先行車両は、その変速位置が変速比の大きいHIレンジであってエンジンブレーキ力が弱い状態であり、自車両は、エンジンブレーキ力が強い状態を想定する。
先行車両は下り勾配によって加速するが、エンジンブレーキ力が弱く十分な減速度を得ることができないため、先行車両のドライバがブレーキをかける。
【0050】
自車両では、先行車両がブレーキをかけると、先行車両との車間距離が小さくなると共に、自車両と先行車両との相対速度が大きくなるため、通常時の収束特性により、反応よくしかも比較的強い制動制御が行われる。また、自車両ではエンジンブレーキ力もあることから、いったん先行車両と引き離される傾向となるため、今度は先行車両に追従しようと反応よくしかも比較的強い加速制御が行われることになる。これをうけて、自車両は制動力を頻繁に発生させるようになる。このため、ブレーキ温度Tbkが徐々に増加する。ブレーキ温度Tbkがフェード抑制開始温度TMPを上回らない間は、ステップS5からそのままステップS10に移行するから、引き続き、通常時用マップに基づいて走行制御が行われ、自車両は比較的速やかに先行車両の動きに追従することになる。
【0051】
この状態から、ブレーキ温度Tbkがフェード抑制開始温度TMPを上回ると、ステップS5からステップS6に移行するが、制動力制御が行われているときには、参照マップの切替は行われず、時点t2で制動力制御が終了した時点で、ステップS6からステップS7に移行し、参照マップが、フェード抑制用マップに切り替えられる。
【0052】
そして、走行制御処理によって制動力制御が行われず、且つブレーキ温度Tbkがフェード抑制開始温度TMPからヒステリシス相当分ΔTを減算した値を下回らない間は、ステップS4からステップS11、S12を経てステップS14に移行し、このとき車間偏差ΔLがしきい値Lth以上、或いは、相対速度ΔVがしきい値Vth以上である場合(ステップS15)には、ステップS14又はステップS15からステップS10に移行し、引き続きフェード抑制用マップにしたがって制御が行われる。
【0053】
そして、このように、参照マップとしてフェード抑制用マップが設定されている状態で、走行制御処理によって制動力が発生される状態となると、ステップS11からステップS13に移行し、通常時用マップへの切替が行われる。
このように、フェード抑制用マップは、走行制御処理によって制動力が発生されていないときにのみ用いられることになるから、参照マップをフェード抑制用マップに切り替えることによって、自車両の加速方向への速度変化を抑制するように作用することになる。
【0054】
そして、前記図11(a)に示すように、フェード抑制用マップに切り替えることによって、固有振動数ωnは、より緩やかな加速となるように制御され、先行車速度の変化が大きいときの加速方向への追従性がより緩やかになるから、制動力を発生させる必要がある状態となったときに、必要とされる制動量の低減が図られることになる。また、図11(b)に示すように、フェード抑制用マップに切り替えることによって、減衰係数ζは、加速度が緩やかになるように制御されることから、オーバーシュート量が少なくなるため、その分、必要な制動量の低減及び制動力の発生時間の短縮が図られることになる。さらに、自車両の速度変化が抑制されることになるから、制動力を必要とする状況が少なくなることになる。
【0055】
したがって、フェード抑制用マップを用いた場合、通常時用マップに基づいて走行制御を行う場合に比較して制動力を発生させる状況及び必要な制動量の低減を図ることができるから、その分、ブレーキ温度Tbkの上昇を抑制することができ、ブレーキフェード状態となる時点を遅らせることができる。
また、このとき、加速方向への追従性を抑制するようにしており、制動力が必要な状態となった時点(ステップS11)で通常時用マップに切り替え(ステップS13)、収束特性を確保するようにしているから、速やかに目標車速Vへの収束を図り減速処理を終了させることができる。よって、結果的に、制動量及び制動力の発生時間の短縮を図ることができ、ブレーキ温度Tbkの上昇を抑制することができる。
【0056】
このとき、参照マップとしてフェード抑制マップが設定されている状態で、制動力が発生されず、ブレーキ温度Tbkがしきい値TMPからΔTを減算した値を下回らない状態で、自車両と先行車両との車間距離Lと目標車間距離Lとが同等であり、車間距離Lと目標車間距離Lとの車間偏差ΔLがしきい値Lthよりも小さく、且つ、自車両と先行車両とが比較的同等速度で走行し相対速度ΔVがしきい値Vthを下回る状態となると、ステップS11からステップS12、S14、S15を経てそのまま処理を終了する。つまり、走行制御処理が行われないようにした不感帯領域に入り、走行制御処理を行わない。ここで、先行車両が加速・減速を繰り返す場合において、追従走行制御(車間制御)を行うときには、フェード抑制用マップを選択することにより加速・減速が抑えられた走行制御であっても、頻繁に制動力が発生されるおそれがある。しかしながら、不感帯領域では、先行車両の多少の減速ならば制動力を発生させない状態となる。このとき、多少の減速ならば接近度合は小さいから問題ない。また、先行車両の多少の加速で、自車両が先行車両から離されたとしても加速しない状態となる。したがって、先行車両の多少の減速或いは加速に対して走行制御処理を行わないから、さらにブレーキフェード状態に至ることを抑制することができる。
【0057】
ここで、自車両と先行車両との車間距離Lは目標車間距離Lよりも長く十分確保され、また、このとき制動力を発生させない状態であり且つ自車両と先行車両とは比較的同等速度で走行しているから、走行制御処理を中止したとしても何ら問題はなく、逆に、先行車両の動きに追従して、頻繁に加速或いは減速を行うことを回避することができるから、その分、制動力を発生させる状況となることを回避することができ、つまり、ブレーキパッドの温度低下を促進することができる。つまり、ブレーキフェード状態に達する時点を遅らせることができる。
【0058】
そして、ブレーキ温度Tbkが低下し、フェード抑制開始温度TMPからヒステリシス相当分ΔTを減算した値を下回り、このとき、走行制御処理によって制動力制御が行われていなければ、ステップS11からステップS12を経てステップS13に移行し、参照マップが、通常時用マップに切り替えられると共に、マップ切替禁止タイマが起動される。
したがって、この時点から、通常の制御特性で走行制御が行われることになり、以後、自車速Vspは先行車両の動きに速やかに追従することになる。
【0059】
この状態から、頻繁に制動力が発生されることによって、再度ブレーキ温度Tbkがフェード抑制開始温度TMPを上回るとステップS5からステップS6に移行するが、このとき、マップ切替禁止タイマがタイムアップしていない場合には、マップ切替禁止として、そのままステップS10に移行し、参照マップの切替は行われない。そして、マップ切替禁止タイマがタイムアップし、且つ、走行制御処理によって制動力制御が行われていないときに、参照マップの切替が行われる。
【0060】
ここで、フェード抑制用マップから通常時用マップに切り替えた後、ブレーキ温度Tbkがフェード抑制開始温度TMPを再度下回った時点で、マップ切替を行うようにした場合、例えば、フェード抑制用マップに切り替えてフェード対策を行ったことに起因してブレーキ温度Tbkが低下した場合等には、フェード抑制用マップと通常時用マップとの切替が頻繁に行われることになり、却って、加減速度変化が頻繁に生じることになってドライバに違和感を与える場合がある。しかしながら、一旦通常時用マップに切り替えた後は、マップ切替禁止タイマで特定される所定時間が経過するまでの間は、参照マップの切替を行わないようにしているから、参照マップを切り替えることに起因してドライバに違和感を与えることを回避することができる。
【0061】
そして、上述のように、平坦路或いは短い下り路面を走行している場合には、ブレーキ温度Tbkの増加に応じてフェード抑制用マップへの切替を行うことによって、ブレーキ温度Tbkをフェード抑制開始温度TMP以下に抑えることができる。しかしながら、図14に示すように、時点t4で、勾配が一定の比較的長い下り路面に移行すると、先行車両が緩ブレーキで車速を一定に保つ状態となると、自車両も制動力を発生させることになり、ブレーキ温度Tbkも増加する。そして、時点t5でブレーキ温度Tbkがフェード対策温度TMPを上回るが制動力作用中であることから、参照マップとして引き続き通常時のマップが設定される。
【0062】
したがって、ブレーキ温度Tbkは引き続き上昇し、時点t6でフェード温度TMPを上回ると、ステップS3からステップS20に移行し、追従走行制御処理が停止され、ドライバにブレーキフェード状態となったため、追従走行制御処理を禁止した旨の通知を行う。
これによって、ブレーキフェード状態で、追従走行制御処理が継続されることが回避される。
【0063】
このように、ブレーキ温度Tbkがブレーキ対策時温度TMPを上回った時点で、自車両の車速変動を抑制するように制御し、制動力を発生させる必要のある状態になることを抑制するようにしたから、ブレーキ温度Tbkの温度上昇を抑制することができる。したがって、その分、ブレーキフェード状態に達するタイミングを遅らせることができ、追従走行制御処理を実行可能な期間の延長を図ることができる。
【0064】
また、このとき、加速側の追従性のみを抑制するようにし、減速側の追従性は確保するようにしているから、減速時には速やかに減速処理を終了させることができ安全性を確保することができる。
なお、上記実施の形態においては、固有振動数ωn及び減衰係数ζを補正し、車間距離制御部33において目標車速Vを算出する際の収束特性を変更することによって車速変動を抑制するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、目標車間距離Lを補正するようにしてもよい。この場合、相対速度ΔVが接近方向にあるときにのみ目標車間距離Lに“1”より大きい補正係数を乗算して、目標車間距離Lが長くなる方向に補正して加速度合を小さくするように補正すればよい。
【0065】
また、前記収束特性に替えて、前記車速制御部13において、前記スロットルアクチュエータ5、自動変速機6及び制動制御装置7を制御する際に、前記目標車速Vに基づいて算出している目標加減速度を補正するようにしてもよい。つまり、車速制御部13において、自車速Vspを目標車速Vに一致させるための目標加減速度を算出した後、目標加減速度に“1”より小さい補正係数を乗算し、目標加減速度がより小さくなる方向に補正するか、或いは、目標加減速度の最大値をより小さな値に変更することによって目標加減速度の最大値を低減するようにし、相対速度ΔVが接近方向にあるときにのみ、目標加減速度或いは目標加減速度の最大値を補正するようにし、この補正を行った後の目標加減速度を実現するように、前記スロットルアクチュエータ5、自動変速機6及び制動制御装置7を制御するようにしてもよい。
【0066】
ここで、上記実施の形態において、図8のステップS10での走行制御処理が追従制御手段に対応し、ステップS5の処理がフェード抑制開始状態判定手段に対応し、ステップS4〜ステップS7及びステップS11〜ステップS15の処理がフェード抑制手段に対応し、ステップS14及びS15の処理が接近度合検出手段に対応している。
【0067】
なお、上記実施の形態においては、自車両と先行車両との相対位置関係が目標とする相対位置関係となるように制駆動力を制御する追従制御手段を備えた追従走行制御装置において、ブレーキフェード状態に至ると予想されるフェード抑制開始状態となったかどうかを判定するフェード抑制開始状態判定手段と、当該フェード抑制開始状態判定手段で、フェード抑制開始状態と判定されたときに、前記ブレーキフェード状態に達する方向への変化を抑制可能な追従制御内容に変更するフェード抑制手段と、を備える構成としたから、追従制御手段による追従制御の制御性能は多少低下するものの、ブレーキフェード状態に至る時点を遅らせることができ、その分、追従制御を延長して実行することができる。
【0068】
また、前記フェード抑制手段は、自車両と先行車両との接近度合を検出する接近度合検出手段を有し、当該接近度合検出手段で、接近度合が小さいことを検出したときには、前記追従制御手段による追従制御を行わないようにその制御内容を変更する構成としたから、追従制御により無理に加速制御或いは減速制御が行われることを抑制することで、制動力の発生頻度を低減し、ブレーキフェード状態に至る方向への変化を抑制することができる。
【0069】
また、前記フェード抑制手段は、前記追従制御手段での加速制御時における制御内容を変更する構成としたから、加速方向への速度変化を抑制することで、結果的に制動力の発生頻度を低減し、ブレーキフェード状態に至る方向への変化を抑制することができる。
また、前記追従制御手段は、自車両と先行車両との相対位置関係が目標とする相対位置関係となるように予め設定された収束特性で制御を行い、前記フェード抑制手段は、前記収束特性を決定するゲインを、前記収束特性が非変更時よりも、より緩やかな変動となるように変更する構成としたから、ゲインを調整することで、加速方向への速度変化を容易に抑制することができる。
【0070】
また、前記追従制御手段は、自車両の加速度が、予め設定した設定加速度以下の範囲で追従制御を行い、前記フェード抑制手段は、前記設定加速度を、より小さな値に変更する構成としたから、設定加速度を調整することで、加速方向への速度変化を容易に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のにおける追従走行制御装置の概略構成図である。
【図2】図1のコントローラ10の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の測距信号処理部を説明するためのブロック図である。
【図4】図2の相対速度演算部を説明するためのブロック図である。
【図5】図2の車間距離制御部を説明するためのブロック図である。
【図6】図2の車間距離制御部を説明するためのブロック図である。
【図7】図2の目標車間距離設定部を説明するためのブロック図である。
【図8】コントローラ10で実行される演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】固有振動数ωnに関する、通常時用マップ及びフェード抑制用マップである。
【図10】減衰係数ζに関する、通常時用マップ及びフェード抑制用マップである。
【図11】固有振動数ωn、減衰係数ζと、自車速Vspの目標車速Vへの収束特性との関係を表す説明図である。
【図12】本発明の動作説明に供するタイミングチャートである。
【図13】本発明の動作説明に供するタイミングチャートである。
【図14】本発明の動作説明に供するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 車間距離センサ
3 温度センサ
4 車速センサ
5 スロットルアクチュエータ
7 制動制御装置
8 通報装置
10 コントローラ
13 車速制御部
30 走行制御部

Claims (6)

  1. 自車両と先行車両との相対位置関係が目標とする相対位置関係となるように制駆動力を制御する追従制御手段を備えた追従走行制御装置において、
    ブレーキフェード状態に至ると予想されるフェード抑制開始状態であると判定された時点で、前記追従制御手段による追従制御内容を、前記ブレーキフェード状態に至る方向への変化を抑制可能な追従制御内容に変更するようにしたことを特徴とする追従走行制御装置。
  2. 自車両と先行車両との相対位置関係が目標とする相対位置関係となるように制駆動力を制御する追従制御手段を備えた追従走行制御装置において、
    ブレーキフェード状態に至ると予想されるフェード抑制開始状態となったかどうかを判定するフェード抑制開始状態判定手段と、
    当該フェード抑制開始状態判定手段で、フェード抑制開始状態であると判定されたときに、前記ブレーキフェード状態に達する方向への変化を抑制可能な追従制御内容に変更するフェード抑制手段と、を備えることを特徴とする追従走行制御装置。
  3. 前記フェード抑制手段は、自車両と先行車両との接近度合を検出する接近度合検出手段を有し、
    当該接近度合検出手段で、接近度合が小さいことを検出したときには、前記追従制御手段による追従制御を行わないようにその制御内容を変更することを特徴とする請求項2記載の追従走行制御装置。
  4. 前記フェード抑制手段は、前記追従制御手段での加速制御時における制御内容を変更するようになっていることを特徴とする請求項2又は3に記載の追従走行制御装置。
  5. 前記追従制御手段は、自車両と先行車両との相対位置関係が目標とする相対位置関係となるように予め設定された収束特性で制御を行い、
    前記フェード抑制手段は、前記収束特性を決定するゲインを、前記収束特性が非変更時よりも、より緩やかな変動となるように変更するようになっていることを特徴とする請求項4記載の追従走行制御装置。
  6. 前記追従制御手段は、自車両の加速度が、予め設定した設定加速度以下の範囲で追従制御を行い、
    前記フェード抑制手段は、前記設定加速度を、より小さな値に変更するようになっていることを特徴とする請求項4記載の追従走行制御装置。
JP2003193012A 2003-07-07 2003-07-07 追従走行制御装置 Expired - Fee Related JP4161822B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003193012A JP4161822B2 (ja) 2003-07-07 2003-07-07 追従走行制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003193012A JP4161822B2 (ja) 2003-07-07 2003-07-07 追従走行制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005028896A true JP2005028896A (ja) 2005-02-03
JP4161822B2 JP4161822B2 (ja) 2008-10-08

Family

ID=34204637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003193012A Expired - Fee Related JP4161822B2 (ja) 2003-07-07 2003-07-07 追従走行制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4161822B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007030851A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2009166727A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Toyota Motor Corp 車両走行制御装置
JP2012106565A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Toyota Motor Corp 車両制御装置
JP2012206699A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Fuji Heavy Ind Ltd 車両用運転支援装置
JP2016078754A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 マツダ株式会社 車両用ブレーキ装置
JP2017043237A (ja) * 2015-08-27 2017-03-02 いすゞ自動車株式会社 運転支援装置および運転支援方法
JP2020019455A (ja) * 2018-08-03 2020-02-06 本田技研工業株式会社 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP2020019456A (ja) * 2018-08-03 2020-02-06 本田技研工業株式会社 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
CN112572439A (zh) * 2019-09-30 2021-03-30 本田技研工业株式会社 行驶控制装置
JP2022176984A (ja) * 2019-02-20 2022-11-30 トヨタ自動車株式会社 制動力制御装置
US11987243B2 (en) 2021-04-09 2024-05-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle, program and notification method

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007030851A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2009166727A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Toyota Motor Corp 車両走行制御装置
JP2012106565A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Toyota Motor Corp 車両制御装置
JP2012206699A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Fuji Heavy Ind Ltd 車両用運転支援装置
JP2016078754A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 マツダ株式会社 車両用ブレーキ装置
JP2017043237A (ja) * 2015-08-27 2017-03-02 いすゞ自動車株式会社 運転支援装置および運転支援方法
CN110803168A (zh) * 2018-08-03 2020-02-18 本田技研工业株式会社 车辆控制装置、车辆控制方法及存储介质
JP2020019456A (ja) * 2018-08-03 2020-02-06 本田技研工業株式会社 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP2020019455A (ja) * 2018-08-03 2020-02-06 本田技研工業株式会社 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
CN110803167A (zh) * 2018-08-03 2020-02-18 本田技研工业株式会社 车辆控制装置、车辆控制方法及存储介质
JP2022176984A (ja) * 2019-02-20 2022-11-30 トヨタ自動車株式会社 制動力制御装置
JP7439869B2 (ja) 2019-02-20 2024-02-28 トヨタ自動車株式会社 制動力制御装置
CN112572439A (zh) * 2019-09-30 2021-03-30 本田技研工业株式会社 行驶控制装置
JP2021054275A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 本田技研工業株式会社 走行制御装置
JP7194096B2 (ja) 2019-09-30 2022-12-21 本田技研工業株式会社 走行制御装置
US11535250B2 (en) 2019-09-30 2022-12-27 Honda Motor Co., Ltd. Travel controller adaptive to road inclination or braking performance
CN112572439B (zh) * 2019-09-30 2024-05-10 本田技研工业株式会社 行驶控制装置
US11987243B2 (en) 2021-04-09 2024-05-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle, program and notification method

Also Published As

Publication number Publication date
JP4161822B2 (ja) 2008-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3661496B2 (ja) 先行車追従制御装置
US6401024B1 (en) Vehicle follow-up control system
EP0982172B1 (en) Automatic velocity and spacing control apparatus for automotive vehicle
US7054733B2 (en) Adaptive cruise control system for vehicle
JP3690185B2 (ja) 先行車追従制御装置
JP4161822B2 (ja) 追従走行制御装置
JP2000355234A (ja) 先行車追従制御装置
JP3873858B2 (ja) 追従走行制御装置
JP4243155B2 (ja) 車両速度の制限方法および装置
JP2006088771A (ja) 走行制御装置
JP2003267085A (ja) 車両用走行制御装置
JP4371001B2 (ja) 走行制御装置
JP3767353B2 (ja) 車両用追従走行制御装置
JP3610825B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP4622414B2 (ja) 走行制御装置
JP3931815B2 (ja) 走行制御装置
JP4060421B2 (ja) 車間距離制御装置
JP2004276640A (ja) 車両用走行制御装置
JP2004216965A (ja) 車間距離制御装置
JP2004161175A (ja) 走行速度制御装置
JP2004216964A (ja) 車間距離制御装置
JP3630124B2 (ja) 先行車両追従制御装置
JP3901020B2 (ja) 車間距離制御装置
JP2004255999A (ja) 車両用走行制御装置
JPH0717297A (ja) 自動車の走行制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050726

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080304

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080701

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080714

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees