JP4622414B2 - 走行制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、先行車両との車間距離を目標車間距離に保ちつつ走行させるようにした走行制御装置に関する。
従来の走行制御装置として、例えば特許文献1に記載された装置がある。この装置は、自車両が側方車に対してすり抜けられるか否かを判断し、自車両が側方車に対してすり抜け可能と判断した場合に、さらに側方車と自車両の相対速度などから側方車が常に並走するか否かを判断し、常に側方車が並走すると判断した場合には目標車間距離を基準値よりも長くする目標車間距離変更手段を備えている。これにより、自車両が側方車に近づきすぎてしまうのを防止している。
特開平9−315180号公報
前記先行文献1に開示されている装置では、自車両が側方車に対してすり抜け可能で常に側方車が並走できると判断した場合、目標車間距離を変更している。また、自車両が側方車に対してすり抜け不可能な場合には、側方車との距離を制御値にして制御している(前記特許文献1に示す図2等参照)。
このような制御内容になっていることから、先行車両に追従中にその先行車両の脇から側方車として二輪車が現れても、その二輪車をすり抜けできるという条件が満たされていれば車間距離を変更しない。しかしながら、そのような状況において、二輪車がどのような動きをするか予測するのは難しく、例えば道路脇に停車している駐車車両を二輪車がよけるために自車両前方に割り込んできたときにようやくすり抜け不可能となることで、その走行制御として、二輪車に対して自車両が減速するようになる。このような場合、大きく自車両が減速することになり、その走行制御が運転者に違和感を与えてしまうことになる。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、追従中の先行車両との間に他の車両が割り込むような場合を考慮した走行制御ができる走行制御装置の提供を目的とする。
本発明に係る走行制御装置は、自車レーンと同一レーンを走行し、かつ自車両から前記先行車両よりも遠くを走行する他の車両を他車両検出手段により検出し、該他車両検出手段は検出した前記他の車両が二輪車であるか否かを判定する。また、前記他の車両に対する前記先行車両の相対速度を相対速度検出手段により検出する。
そして、制駆動力制御手段は、前記他車両検出手段によって前記他の車両が二輪車であると判定され、かつ前記相対速度検出手段が検出した前記他の車両に対する前記先行車両の相対速度が所定のしきい値よりも大きいとき、前記被制御対象を前記先行車両から前記他の車両に変更して前記制駆動力の制御を行う。
本発明によれば、前記他車両検出手段によって前記他の車両が二輪車であると判定され、かつ他の車両に対する先行車両の相対速度が所定のしきい値よりも大きい場合、被制御対象を先行車両から他の車両に変更して前記制駆動力の制御を行っているから、自車両前方に他の車両が実際に割り込んできても、当該他の車両に対して滑らかな追従制御をすることができる。これにより、走行制御が運転者に違和感を与えてしまうのを防止できる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の走行制御装置の概略構成図である。
図中1は、自車両前方に位置する先行車両との間の車間距離を検出するための車間距離センサ、2は、車両前方を撮像するためのCCDカメラ、4は、自車速を検出するための車速センサであって、後述の自動変速機6の出力側の回転速度を検出することにより、自車速を検出するようになっている。
車間距離センサ1は、例えばレーザ光を前方に掃射して先行車両からの反射光を受光することにより、自車両前方に存在する車両と自車両との間の車間距離を計測するレーダ装置や電波や超音波を利用して車間距離を計測する測距センサ等を適用することができる。
CCDカメラ2は、車両前部或いは車室内部に取り付けられ、自車両の走行路前方を撮像する。このCCDカメラ2の撮像画像が後述するコントローラ10の画像処理部12で処理されて、これにより先行車両の車種が特定される。これについては後で詳述する。
また、図中5は、スロットル開度信号に応じてスロットルバルブを開閉し、エンジンの吸入空気量を変えてエンジン出力を調節するスロットルアクチュエータ、6は、車速及びスロットル開度に応じて変速比を変える自動変速機、7は、車両に制動力を発生させる制動制御装置である。
そして、各種センサの検出信号は、コントローラ10に入力され、コントローラ10では、これら各種センサの検出信号に基づいて目標車速Vを算出し、自車速Vspが目標車速Vとなるように、スロットルアクチュエータ5、自動変速機6及び制動制御装置7を制御する。
コントローラ10は、マイクロコンピュータとその周辺機器とを備え、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により、図2に示す制御ブロックを構成している。
この制御ブロックは、公知の走行制御装置における制御ブロックと同様に構成され、例えば、車速センサ4からの車速パルスの周期を計測し、自車速を演算する車速信号処理部11と、車間距離センサ1でレーザ光を掃射してから先行車両の反射光を受光するまでの時間を計測し、自車両前方の自車両の走行車線上に存在する先行車両と自車両との間の車間距離Lを演算する測距信号処理部14と、車速信号処理部11で演算した自車速Vsp及び測距信号処理部14で演算された先行車両との車間距離Lに基づいて、目標車間距離Lを設定すると共に、車間距離Lを目標車間距離Lに維持するための目標車速Vを算出する走行制御部30と、この走行制御部30で算出した目標車速Vに基づいて、自車速Vspを目標車速Vに一致させるように、スロットルアクチュエータ5、自動変速機6及び制動制御装置7を制御する車速制御部13と、さらに、CCDカメラ2からの撮像情報を処理するための画像処理部12とを備えている。
なお、実際の制御では、車間距離として、車間距離を自車速で割った値、すなわち車頭時間を用いている。よって、目標車間距離Lもそのような車頭時間に対応する次元の値になる。
走行制御部30は、測距信号処理部14で算出された車間距離Lに基づいて自車両と先行車両との相対速度ΔVを算出する相対速度演算部31と、車速信号処理部11から入力される自車速Vsp及び速度演算部31から入力される相対速度ΔV、或いは図示しない手動スイッチでの操作により運転者により設定される車間距離設定値Lsに基づいて目標車間距離Lを設定すると共に、ナビゲーション装置等からの走行環境情報に基づいて目標車間距離Lを補正する目標車間距離設定部32と、相対速度演算部31で算出した相対速度ΔV及び測距信号処理部14で算出した車間距離L及び前記ナビゲーション装置3からの走行環境情報に基づき、車間距離Lを前記目標車間距離設定部32で算出された目標車間距離Lに一致させるための目標車速Vを算出する車間距離制御部33とから構成されている。
そして、車速制御部13では、目標車速Vと自車速Vspとの差分値から例えば、PID(比例−積分−微分)制御により公知の手順で目標加速度を算出し、目標加減速度が負値である場合には、この目標加減速度を実現し得るように制動制御装置7を制御して制動力を発生させ、逆に、目標加減速度が正値である場合には、前記目標加減速度を実現し得るようにスロットルアクチュエータ5のスロットル開度及び自動変速機6の変速比を制御する。
次に、測距信号処理部14と走行制御部30とを詳細に説明する。
先ず、先行車両と自車両との相対速度ΔVの演算方法について説明する。相対速度ΔVは、図3及び図4に示すように、測距信号処理部14で算出された先行車両までの車間距離Lを入力とし、バンドパスフィルタ或いはハイパスフィルタを用いて近似的に求めることができる。例えば、バンドパスフィルタは、下記(1)式で表す伝達関数で実現することができる。
F(s)=ωc・s/(s+2ζ・ωc・s+ωc) ・・・(1)
なお、(1)式において、ωc=2π・fc、sはラプラス演算子、ζは減衰係数である。なお、フィルタ関数のカットオフ周波数fcは、車間距離Lに含まれるノイズ成分の大きさと、短周期の車体前後加速度変動の許容値とにより決定する。
次に、車間距離Lを目標車間距離Lに保ちつつ走行するための制御則について説明する。基本的な制御系の構成は、図2に示すように、走行制御部30と、車速制御部13とをそれぞれ独立に備える。なお、走行制御部30の出力は目標車速(車速指令値)Vであり、車間距離Lを直接に制御する構成としていない。
走行制御部30の車間距離制御部33では、車間距離Lと相対速度ΔVとに基づいて、車間距離Lを目標車間距離Lに保ちながら走行するための目標車速Vを演算する。具体的には、図5に示すように、下記(2)式に示すように、目標車間距離Lと実際の車間距離Lとの差(L−L)に制御ゲインfdを乗算した値と、相対速度ΔVに制御ゲインfvを乗算した値との和であるΔVを算出し、これを、先行車両の車速Vtから減算した値を目標車速Vとする。
=Vt−ΔV ・・・(2)
ΔV=fd・(L−L)+fv・ΔV
なお、前記制御ゲインfd及びfvは、走行制御制能を決めるパラメータである。ここでは、2個の目標値(車間距離と相対速度)を1個の入力(目標車速)で制御する1入力2出力系であることから、制御法として状態フィードバック(レギュレータ)を用いて制御系を設計している。
以下、前記制御系の設計手順を説明する。
先ず、システムの状態変数x1,x2を下記(3)式で定義する。
x1=Vt−V
x2=L−L ・・・(3)
また、制御入力(コントローラの出力)ΔVを下記(4)式で定義する。
ΔV=Vt−V ・・・(4)
ここで、車間距離Lは下記(5)式のように表すことができる。
L=∫(Vt−V)dt+L0 ・・・(5)
なお、(5)式中のL0は、車間距離制御における停止時の目標車間距離である。
また、車速サーボ系は線形伝達関数によって、例えば下記(6)式のように目標車速Vに対して、実車速Vが一次遅れで近似的に表現することができる。
V=1/(1+τv ・s)
dV/dt=1/τv (V−V) ・・・(6)
したがって、先行車両車速Vtが一定であるとすると、前記(3)式、(4)式及び(6)式より、前記状態変数x1は下記(7)式で表すことができる。
dx1/dt=−1/τv ・x1+1/τv ・ΔV ・・・(7)
また、目標車間距離Lが一定であるとすると、前記(3)式及び(5)式より、状態変数x2は下記(8)式で表すことができる。
x2=−(Vt−V)=−x1 ・・・(8)
したがって、前記(7)式及び(8)式より、システムの状態方程式は下記(9)式で表すことができる。
Figure 0004622414
また、状態フィードバックが施された全体システムの状態方程式は下記(10)式で表すことができる。
dX/dt=(A+BF)X ・・・(10)
ただし、制御入力u=FX,F=[fv fd ]である。
したがって、前記(10)式より、全体システムの特性方程式は下記(11)式で表すことができる。
|sI−A' |=s+(1−fv )/τv・s+fd/τv=0
A' =A+BF ・・・(11)
Figure 0004622414
ここで、車速制御部13の車速サーボ系は近似的に線形伝達関数で表現でき、この伝達特性に基づき、車間距離Lが目標車間距離Lへ、また、相対速度ΔVが0へ、それぞれ収束する収束特性が、設計者の意図する特性(減衰係数ζ、固有振動数ωn)となるように、下記(12)式に従って制御ゲインfd,fvを設定する。
fv=1−2ζ・ωn・τv
fd=ωn2 ・τv ・・・(12)
ここで、図6に示すように、相対速度ΔVは先行車両と自車両との車速差であることから、先行車両車速Vtは自車速Vと相対速度ΔVとに基づいて下記(13)式から算出することができる。
Vt=V+ΔV ・・・(13)
したがって、前記(2)式及び(13)式より、目標車速Vは下記(14)式で表すことができる。
=V−fd(L−L)+(1−fv)ΔV ・・・(14)
なお、目標車間距離Lは接近警報などで用いられる車間時間という概念を用いて設定してもよいが、ここでは制御の収束性にまったく影響を及ぼさないという観点から先行車両車速Vtの関数とする。前記(13)式で定義した先行車両車速Vtを用いて、目標車間距離Lを、下記(15)式に示すように設定する。
=a・Vt+L0=a・(V+ΔV)+L0 ・・・(15)
なお、(15)式に示すように、先行車両車速Vtを自車速Vと相対速度ΔVとから算出した値を用いて目標車間距離Lを設定した場合、相対速度検出値に重畳されるノイズの影響を受けるため、図7に示すように、下記(16)式で表される目標車間距離Lを自車速Vの関数として設定してもよい。
=a・V+L0 ・・・(16)
なお、車間距離制御部33においては、このようにして設定された目標車間距離Lが、図示しない手動スイッチによって設定された車間距離設定値Lsを下回るときには、この車間距離設定値Lsを、目標車間距離Lとして設定するようになっている。
以上が、車間距離Lを目標車間距離Lに保ちつつ、自車両を走行させるための制御則である。
次に、本発明を適用することで可能となる処理を説明する。
本実施形態における走行制御装置は、先行車両の側方(脇)から出現する他の車両を二輪車と仮定し、先行車両やその先行車両の脇に出現する二輪車に基づいて次のような車間距離制御(追従制御)を行う。図8は、その制御のための処理の一例を示すフローチャートである。
先ずステップS1において、コントローラ10は、先行車両に追従中か否かを判定する。ここで、コントローラ10は、先行車両に追従中の場合、ステップS2に進み、先行車両に追従中でない場合、当該図8の処理を終了する。
ステップS2では、コントローラ10は、二輪車が出現したか否かを判定する。二輪車の出現は次のようにして検出する。ここで、追従中の先行車両の側方に二輪車が出現した場合のイメージは、図9に示すようなイメージになる。
先ず、車間距離センサ1により自車両100と前方物体101との車間距離Lを検出し、更に、CCDカメラ2からの撮像情報に対して画像処理を行い又はレーザーレーダ等の検出結果を用いて、図10に示すように、前方物体101の後部両端のなす角度θを検出する。そして、これら検出値に基づいて、下記(17)式により前方物体101の幅wを算出する。
w=2×L×tan(θ/2) ・・・(17)
そして、先行車両の幅wが所定のしきい値(例えば0.5m)未満であれば前方物体101を二輪車と判定し、先行車両の幅wが所定のしきい値(例えば0.5m)以上であれば前方物体101を四輪車と判定する。
よって、図9に示すように、先行車両103に追従中にその先行車両103の脇に二輪車102が出現した場合には、先行車両103及び二輪車102それぞれを前方物体としてその幅wを算出して、それぞれの幅wに基づいて各前方物体について先行車両か二輪車かを認識する。
そして、図11に示すように、先行車両103の脇を走行している他車両102が二輪車であることを検出し、さらにその二輪車102との車間距離L2が追従中の先行車両103との車間距離L1以上の場合に、二輪車が出現したとしている。そして、コントローラ10は、二輪車の出現を検出した場合、ステップS3に進み、二輪車の出現を検出できていない場合、ステップS11に進む。ステップS11では、コントローラ10は、そのまま先行車両を被制御対象として走行制御(追従制御)を継続する。
ステップS3では、コントローラ10は、出現した二輪車が自車レーンと同一レーンを走行しているか否かを判定する。ここで、コントローラ10は、出現した二輪車が自車レーンと同一レーンを走行している場合、ステップS4に進み、出現した二輪車が自車レーンと同一レーンを走行していない場合、すなわち二輪車が隣接レーンを走行している場合、前記ステップS11に進む。
ステップS4では、コントローラ10は、先行車両103の車速Vsと二輪車102の車速Vbを検出するとともに、先行車両103と二輪車102との相対速度ΔV=Vs−Vbを算出し、この相対速度ΔVが所定のしきい値ΔVthより大きいか否かを判定する。ここで、コントローラ10は、先行車両103と二輪車102との相対速度ΔVが所定のしきい値ΔVthより大きい場合、すなわち、二輪車102が自車両100と先行車両103との間に入る傾向にあると判断した場合、ステップS5に進み、そうでない場合、前記ステップS11に進む。
ここで、所定のしきい値ΔVthは、例えば被制御対象が切り換わった際に車両挙動が大きく変化しないことや、二輪車が自車両前方に割り込んでくる確率に基づいて決定する。
ステップS5では、コントローラ10は、二輪車が減速中か否かを判定する。ここで、コントローラ10は、二輪車が減速中の場合、ステップS6に進み、そうでない場合、ステップS8に進む。
ステップS6では、コントローラ10は、きびきびとした追従特性にする、すなわち制駆動力の制御の応答性を高くする。ここで、二輪車の減速度に応じて追従特性を変えてもよい。例えば、二輪車の減速度が大きいほど、よりきびきびとした追従特性にするといったようにである。
続くステップS7において、コントローラ10は、被制御対象を先行車両から二輪車に切り換えて、当該二輪車についての追従制御を開始する。
一方、ステップS8では、コントローラ10は、先行車両が加速中か否かを判定する。ここで、コントローラ10は、先行車両が加速中の場合、ステップS9に進み、そうでない場合、前記ステップS11に進む。ここで、ステップS11に進む場合とは、自車両からみて二輪車が先行車両から遠ざかるように走行している場合である。
ステップS9では、コントローラ10は、緩やかな追従特性にする、すなわち制駆動力の制御の応答性を低くする。例えば、二輪車の加速度が大きいほど、より緩やかな追従特性にするといったようにである。
続くステップS10において、コントローラ10は、被制御対象を先行車両から二輪車に切り換えて、当該二輪車についての追従制御を開始する。
以上が本発明を適用した走行制御の一連の処理手順である。
次に、前記ステップS6やステップS9で行っている追従特性の変更処理の具体例を説明する。
具体的には、減衰係数ζに1.0よりも大きい係数K1を掛けたり、固有振動数ωnに1.0よりも小さい係数K2を掛けたりすることで、緩やかな追従特性に変更している。また、減衰係数ζに1.0よりも小さい係数K1を掛けたり、固有振動数ωnに1.0よりも大きい係数K2を掛けたりすることで、きびきびとした追従特性に変更している。すなわち、車間距離制御のオーバーシュートを少なくして、きびきびとした追従特性にしている。
また、係数K1や係数K2を二輪車の減速度Gbに応じて設定してもよい。例えば、きびきびとした追従特性に変更する場合、図12に示すように、下限設定値G1乃至上限設定値G2の範囲内で変化する減速度Gbに反比例させて、上限設定値Km乃至下限設定値Knの範囲内で係数K1を設定する。これにより、減速度Gbが大きくなるほど追従特性はきびきびしたものになっていく。
また、係数K1や係数K2を先行車両の加速度に応じて設定してもよい。この場合、先行車両の加速度が大きくなるほど追従特性は緩やかなものになっていく。
ここで、図13は、横軸が時間tを表し、縦軸が車間距離Lを表し、目標車間距離Lに一致(収束)するまでの車間距離Lの変化を示す。また、破線は、変更前の減衰係数ζを用いた車間距離の変化を示し、実線は、大きい値に変更した減衰係数ζを用いた車間距離の変化を示す。この図13(特に矢印Pが示す領域)に示すように、減衰係数ζを大きい値に変更することで、緩やかな追従特性として車間距離Lが目標車間距離Lに一致(収束)するようになる。
次に以上のような走行制御を行った場合の自車両の動作を説明する。
前述したように、自車レーンと同一レーンにて二輪車の出現を検出し(前記ステップS2、ステップS3)、かつその二輪車と先行車両との相対速度が所定のしきい値よりも大きく(前記ステップS4)、かつ二輪車が減速している場合(前記ステップS5)、きびきびとした追従特性にしてから、二輪車を被制御対象(追従対象)として追従している(前記ステップS6、ステップS7)。
二輪車と先行車両とがこのような関係にある場合、二輪車が減速しながら自車両前方へ割り込んでくる可能性が高い。例えば、図11に示すように、道路脇に停車している駐車車両104があり、その駐車車両104をよけるために自車両前方に二輪車102が減速しながら割り込んでくるような場合である。
このようなことから、予めきびきびとした追従特性にしておいて、二輪車を被制御対象(追従対象)にすることで、自車両前方へ二輪車が割り込んでくることを予め考慮した走行制御となり、実際に自車両前方に割り込んできた二輪車に滑らかに追従することができるようになる。
これにより、二輪車に対し自車両が近づき過ぎて走行制御が運転者に違和感を与えてしまうのを回避できる。すなわち、従来の走行制御では、自車両に近い先行車両に常に追従するため、二輪車が割り込んできてからようやく当該二輪車を被制御対象として追従するようになる。このため、二輪車に対し自車両が近づき過ぎて走行制御が運転者に違和感を与えてしまう場合があった。
また、二輪車は四輪車と比べ加減速特性が大きく異なることから、自車両前方に割り込んだ際に二輪車が四輪車の場合よりも大きく減速する可能性が高い。よって、きびきびした追従特性にしておくことは、そのような二輪車の加減速特性に対して効果的に作用する。
なお、前述の実施形態では、他の車両が二輪車である場合を説明したが、これに限定されるものではなく、他の車両が四輪車であってもよい。
一方、前述したように、自車レーンと同一レーンにて二輪車の出現を検出し(前記ステップS2、ステップS3)、かつその二輪車と先行車両との相対速度が所定のしきい値よりも大きく(前記ステップS4)、かつ現在追従している先行車両が加速している場合(前記ステップS8)、緩やかな追従特性にしてから、二輪車を被制御対象として追従している(前記ステップS9、ステップS10)。
このように、緩やかな追従特性にしておくことで、自車両が先行車両につられて加速してしまのを防止できる。これにより、自車両が余計な加速をしてしまうことで走行制御が運転者に違和感を与えてしまうことを回避できる。
例えば、先行車両が加速しながら、二輪車を追い越すような場合、対向車が迫ってきている可能性が高い。よって、先行車両が加速しているときには予め緩やかな追従特性にしておくことで、そのように先行車両が加速していっても、自車両がつられて加速していくようなことを抑制することができる。さらに、対向車にも注意を払う時間的余裕を得ることができるようになる。
また、先行車両103が二輪車102を追い越すと、二輪車102が自車両の先行車両、車両103が二輪車の側方に存在する他車両となり、関係が逆転する。この場合であっても、コントローラ10は、先行車両と他車両との相対速度がしきい値を超えるか否かを検出し、他車両(103)が先行車両(102)と自車両との間に入る傾向を判断する。
以上、本発明の実施形態を説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、二輪車と先行車両との相対速度に応じて追従特性を決めてもよい。例えば、二輪車が減速している場合には、二輪車と先行車両との相対速度が大きいほど、追従特性をよりきびきびしたものとする。これにより、追従制御していた先行車両と速度が大きく異なる二輪車が自車両前方に割り込んできても、自車両が二輪車に近づき過ぎてしまうようなことを防止できる。
また、コントローラ10によるステップS4の処理において、先行車両103と二輪車102との相対速度を検出しているが、本発明はこれに限らず、単に自車両100に対する先行車両103及び二輪車102の相対速度をそれぞれ検出し、各相対速度の比較により、二輪車102が自車両100と先行車両103との間に入る傾向を検出しても良い。この場合、例えば自車両に接近する方の車両を制御対象とすれば良い。すなわち、特許請求の範囲で言う相対速度情報が自車両100に対する先行車両103の相対速度及び自車両100に対する二輪車102の相対速度の相対速度であっても良い。
なお、前述の実施形態の説明において、車間距離センサ1及び測距信号処理部14が、先行車両と自車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段を実現しており、目標車間距離設定部32が、先行車両と自車両との間の目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段を実現しており、スロットルアクチュエータ5、自動変速機6、制動制御装置7、車速制御部13及び走行制御部30が、車間距離検出手段が検出した車間距離が目標車間距離設定手段が設定した目標車間距離と一致するように制駆動力を制御する制駆動力制御手段を実現している。
また、コントローラ10によるステップS2の及びステップS3の処理が、自車レーンと同一レーンを走行し、かつ自車両から前記先行車両よりも遠くを走行する他の車両を検出する他車両検出手段を実現しており、コントローラ10によるステップS4の処理が、他の車両に対する前記先行車両相対速度を検出する相対速度検出手段を実現している。
また、コントローラ10によるステップS6及びステップS7やステップS9及びステップS10の処理は、相対速度検出手段が検出した相対速度に基づいて、他の車両に対する先行車両の相対速度が所定のしきい値よりも大きい場合、被制御対象を先行車両から他の車両に変更して制駆動力を制御する制駆動力制御手段の機能を実現している。
本発明の実施形態における走行制御装置の概略構成図である。 前記走行制御装置のコントローラの構成を示すブロック図である。 前記コントローラの測距信号処理部を説明するためのブロック図である。 前記コントローラの相対速度演算部を説明するためのブロック図である。 前記コントローラの車間距離制御部を説明するためのブロック図である。 前記コントローラの車間距離制御部を説明するためのブロック図である。 前記コントローラの目標車間距離設定部を説明するためのブロック図である。 本発明を適用した場合における走行制御の処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 追従中の先行車両の側方に二輪車が出現した場合のイメージを示す図である。 前方物体の車種を特定するための処理の説明に使用した図である。 二輪車の出現の検出の条件の説明に使用した図である。 追従特性の変更の説明に使用した特性図である。 ゆるやかな追従特性にした場合の走行制御の説明に使用した特性図である。
符号の説明
1 車間距離センサ
2 CCDカメラ
5 スロットルアクチュエータ
7 制動制御装置
10 コントローラ
12 画像処理部
13 車速制御部
30 走行制御部

Claims (6)

  1. 被制御対象である先行車両と自車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段と、前記先行車両と自車両との間の目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記車間距離検出手段が検出した車間距離が前記目標車間距離設定手段が設定した目標車間距離と一致するように制駆動力を制御する制駆動力制御手段と、を備えた走行制御装置において、
    自車レーンと同一レーンを走行し、かつ自車両から前記先行車両よりも遠くを走行する他の車両を検出する他車両検出手段と、
    前記他の車両に対する前記先行車両の相対速度を検出する相対速度検出手段と、
    を備えており、
    前記他車両検出手段は、検出した前記他の車両が二輪車であるか否かを判定し、
    前記制駆動力制御手段は、前記他車両検出手段によって前記他の車両が二輪車であると判定され、かつ前記相対速度検出手段が検出した前記他の車両に対する前記先行車両の相対速度が所定のしきい値よりも大きいとき、前記被制御対象を前記先行車両から前記他の車両に変更して前記制駆動力の制御を行うことを特徴とする走行制御装置。
  2. 前記制駆動力制御手段は、前記相対速度検出手段が検出した前記相対速度が所定のしきい値よりも大きく、さらに前記他の車両が減速している場合、当該他の車両の減速度に基づいて前記制駆動力の制御の応答性を決めることを特徴とする請求項1記載の走行制御装置。
  3. 前記制駆動力制御手段は、前記他の車両の減速度が大きくなるほど、前記制駆動力の制御の応答性を高くしていくことを特徴とする請求項記載の走行制御装置。
  4. 前記制駆動力制御手段は、前記相対速度検出手段が検出した前記相対速度が所定のしきい値よりも大きく、さらに前記先行車両が加速している場合、当該先行車両の加速度に基づいて前記制駆動力の制御の応答性を決めることを特徴とする請求項1記載の走行制御装置。
  5. 前記制駆動力制御手段は、前記先行車両の加速度が大きくなるほど、前記制駆動力の制御の応答性を低くしていくことを特徴とする請求項記載の走行制御装置。
  6. 前記制駆動力制御手段は、前記相対速度検出手段が検出した相対速度に基づいて、前記制駆動力の応答性を決めることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一に記載の走行制御装置。
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