JP2005027623A - 細胞培養観察装置及び細胞培養観察方法 - Google Patents

細胞培養観察装置及び細胞培養観察方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 細胞を長時間育成しながら、簡便且つ短時間で、正確な細胞の経時的変化を連続的に観察する。
【解決手段】 担体2上若しくは溶液中に存在する1つ又は複数の細胞Aの経時的変化を連続的に観察する細胞培養観察装置1であって、細胞Aを収納すると共に細胞活性を維持可能な培養容器10と、該培養容器10を保持する可動ステージと、培養容器10内の細胞Aを各細胞に対応する領域毎に区分けして撮像する撮像部40と、該撮像部40により撮像された各領域毎の撮像画像に基づいて領域内の細胞の幾何学的特徴量又は光学的特徴量の少なくともいずれか一方を抽出して解析する解析部50とを備えていることを特徴とする細胞培養観察装置1を提供する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、細胞を培養しながら細胞培養の反応による情報を観察する細胞培養観察装置及び細胞培養観察方法に関する。
近年の遺伝子解析技術の進歩に伴って、人を含む多くの生物における遺伝子配列が明らかになると共に解析されたタンパク質等の遺伝子産物と疾病との因果関係も少しずつ解明され始めている。また、今後さらに、各種タンパク質や遺伝子等を網羅的且つ統計的に解析するため、細胞を用いた様々な検査方法や装置が考えられ始めている。
通常、細胞は、プラスチック製又はガラス製のディッシュやフラスコ等に播種され、インキュベータ内で培養されている。このインキュンベータは、内部が例えば、二酸化炭素濃度5%、温度37℃、湿度100%に設定され、細胞の育成に適した環境に保たれている。更に、インキュベータは、細胞に養分を与えると共に培養に適したpHを保つために2〜3日毎に培養液の交換がなされている。
このような培養中の細胞を観察する方法は、いくつかの方法が知られているが、その一つとして、インキュベータから上述したディッシュやフラスコ等を取り出し、位相差顕微鏡等の倒立型顕微鏡を用いて観察を行なう方法が知られている。この方法では、可能な限り速やかに細胞の観察を行い、観察終了後、細胞をインキュベータ内に戻す必要がある。これは、細胞が通常環境下に長く置かれることにより、細胞の活性が損なわれるのを防止するためである。即ち、細胞の活性が不安定であると、正確な評価を行なうことが困難である。また、細胞をインキュベータから取り出す際は、コンタミネーション等を防止するため十分注意して行なわれている。
また、別の細胞観察方法として、各種の細胞の培養条件を設定可能な顕微鏡観察用透明恒温培養容器を使用する方法も知られている(例えば、特許文献1参照)。
この顕微鏡観察用透明恒温培養容器は、温度調節器により所定温度に制御可能な一対の透明発熱プレート、容器内部の二酸化炭素濃度を調整するための二酸化炭素供給口及び排出口及びシール用パッキンにより密閉された容器内に湿度を保つための蒸発皿を有している。
この顕微鏡観察用透明恒温培養容器を使用しての観察では、容器内部の温度、二酸化炭素濃度及び湿度を制御可能であるので、細胞培養しながら観察を行なうことが可能である。即ち、例えば、透明発熱プレートの下方から対物レンズで観察することにより、細胞の培養状態の経時変化を連続的且つ簡単に観察及び記録することが可能である。
また、更に別の細胞観察方法として、測定の毎に異なるディッシュの細胞を評価する観察方法も知られている。即ち、細胞の経時的変化を検出する場合に、同条件で細胞を播種したディッシュ等を多数用意し、所定の測定時間毎に各ディッシュをインキュベータから取り出して評価を行なう方法である。
この方法では、1回の観察で、1つ若しくは数ディッシュの細胞を使用すると共に、観察のための諸操作により細胞の活性が損なわれることがあるため、1つのディッシュは1回の測定にしか使用しないのが一般的な方法である。
特開平10−28576号公報(段落番号0004−0007、図1〜図4)
しかしながら、上述した倒立型顕微鏡を用いての観察では、観察の毎に、細胞をインキュベータから出し入れする必要があるので、細胞の観察位置が異なってしまい、毎回同じ細胞群の観察を行なうことは困難であった。
また、上記特許文献1記載の顕微鏡観察用透明恒温培養容器を使用しての観察では、細胞培養しながら観察することが可能であるが、容器内の培養液の交換を行なった場合に、細胞の位置ズレが生じてしまうので、やはり毎回同じ細胞群の観察を行なうことは困難であった。即ち、この方法では、培養液の交換を要しない2〜3日くらいの間の細胞培養の観察を行なうことは可能であるが、それ以上の期間、細胞培養を行なう場合、同じ細胞を追いかけるには困難があった。
また、上述した測定毎に異なるディッシュの細胞を評価する方法では、各ディッシュが完全に同一条件を有しているとは限らないので、同一細胞種の経時的変化の観察を正確に行なうことは困難であった。特に、細胞は、セルサイクルによってタンパク質等の発現が異なるため、評価対象によっては細胞のセルサイクルを合わせた後に測定を行なう必要がある。しかし、セルサイクルは、せいぜい2サイクル程度しか一致しないので、徐々にズレが大きくなって実験プロトコルを制限しなければならないという不都合が生じていた。
上述したように細胞の活性には、環境因子が強く作用するため、常時顕微鏡下において同じ細胞群を観察することは困難である。このため、例えば、顕微鏡全体を箱等で覆い、温度及び湿度環境を保つタイプの顕微鏡等を使用する方法も考えられる。しかし、この場合、二酸化炭素が存在しない環境では培養最適なpHを保つことができず、数時間程度しか細胞の活性を維持することができない。
また、高湿度環境の下で二酸化炭素を導入することも考えられるが、この場合には、非常に高価な顕微鏡の寿命を損なう可能性がある。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、細胞を長時間育成しながら、簡便且つ短時間で、正確な細胞の経時的変化を連続的に観察することができる細胞培養観察装置及び細胞培養観察方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、担体上若しくは溶液中に存在する1つ又は複数の細胞の経時的変化を連続的に観察する細胞培養観察装置であって、前記細胞を収納すると共に細胞活性を維持可能な培養容器と、該培養容器を保持する可動ステージと、前記培養容器内の前記細胞を各細胞に対応する領域毎に区分けして撮像する撮像部と、該撮像部により撮像された各領域毎の撮像画像に基づいて領域内の細胞の幾何学的特徴量又は光学的特徴量の少なくともいずれか一方を抽出して解析する解析部とを備えていることを特徴とする細胞培養観察装置を提供する。
この発明に係る細胞培養観察装置においては、細胞活性を維持可能な培養容器によりインキュベータ等への出し入れを行なうことなく、培養容器内で細胞を培養可能である。また、培養容器は、可動ステージにより移動可能である。これにより、撮像部は、仮に固定された状態でも培養容器の全ての各位置を撮像することができる。この際、撮像部は、各細胞に対応する領域毎に区分けして撮像するので、撮像した後、観察を所望する領域、例えば、特定の細胞群の領域のみに注目することが可能である。更に、解析部は、各領域内の細胞を幾何学的特徴量又は光学的特徴量に基づいて1つ1つ確実に区別して抽出し解析することが可能である。
つまり、解析部は、培養容器内で細胞を培養しながら、1つ1つの細胞を間違えることなく確実に認識して追いかけることができると共に、各細胞に対応する領域、例えば細胞群の領域に注目して追いかけることもできる。従って、解析部の解析結果に基づいて、細胞を長時間育成、即ち、培養しながら、培養過程で生じる挙動等の経時的変化を、例えば、各細胞や各領域毎に正確且つ連続的に観察することができる。また、観察を希望する各細胞や各領域を容易に認識可能であるので、観察が容易であり、観察にかける時間を短縮することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の細胞培養観察装置において、前記幾何学的特徴量が、重心位置又は面積の少なくとも一方である細胞培養観察装置を提供する。
この発明に係る細胞培養観察装置においては、解析部が、細胞の重心位置や面積の差異により、各細胞をはっきりと高精度に区別して認識することができる。また、細胞の重心位置や面積の変化から、容易に細胞の経時的変化を観察することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の細胞培養観察装置において、前記光学的特徴量が、輝度である細胞培養観察装置を提供する。
この発明に係る細胞培養観察装置においては、解析部が、細胞の輝度の差異により、各細胞をはっきりと高精度に区別して認識することができると共に、輝度の変化より容易に細胞の経時的変化を観察することができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の細胞培養観察装置において、前記輝度が、波長毎の輝度である細胞培養観察装置を提供する。
この発明に係る細胞培養観察装置においては、解析部が、一度の観察で異なる波長に応じた多種類のタンパク質等の観察を行なうことができ、観察にかける時間と手間を省略し観察の効率性を向上させることができる。
請求項5に係る発明は、細胞培養観察装置において、培養容器内で細胞を培養しながら、担体上若しくは溶液中に存在する1つ又は複数の細胞の経時的変化を連続的に観察する細胞培養観察方法であって、前記培養容器内の前記細胞を各細胞に対応する領域毎に区分けして撮像する撮像ステップと、該撮像ステップで撮像された各領域内の細胞の幾何学的特徴量又は光学的特徴量の少なくとも一方を抽出して解析する解析ステップとを有する細胞培養観察方法を提供する。
この発明に係る細胞培養観察方法においては、撮像ステップにより、培養中の細胞を培養容器内に収納した状態で撮像可能であるので、撮像の際、コンタミネーション等の可能性や細胞に負担をかけることはない。また、各細胞毎に対応した領域毎に区分けして撮像するので、観察を所望する領域、例えば、細胞群の領域のみを注目することが可能である。更に、解析ステップにより、各領域内の細胞を幾何学的特徴量又は光学的特徴量に基づいて1つ1つ確実に区別して抽出し解析することが可能である。従って、細胞を培養しながら、各細胞や領域を確実に追いかけることができ、培養過程で生じる経時的変化を正確且つ連続的に観察することができる。また、培養条件を変化させた場合には、観察対象である細胞の反応をリアルタイムで測定することもできる。
以上説明したように、この発明に係る細胞培養観察装置及び細胞培養観察方法によれば、撮像の際、コンタミネーション等の可能性や細胞に負担をかけることはない。また、培養中の各細胞や各細胞に対応した領域を間違えることなく、確実に認識することができる。従って、培養過程で生じる細胞や細胞群等の領域の経時的変化を正確且つ連続的に観察することができる。更に、容易に観察対象である細胞や領域を認識できるので、観察が容易であり、観察にかける時間を短縮することができる。
以下、本発明に係る細胞培養観察装置1の一実施形態について図1から図12を参照して説明する。
本実施形態の細胞培養観察装置1は、図2に示すスライドガラス(担体)2上に存在する複数の細胞Aの経時的変化を連続的に観察する装置である。即ち、図1及び図2に示すように細胞培養観察装置1は、上記スライドガラス2を内部に収納すると共に該スライドガラス2上の細胞Aの細胞活性を維持可能な培養容器10と、該培養容器10を保持可能な倒立顕微鏡20を備えている。
なお、本実施形態のスライドガラス2は、細胞Aを固定するための高分子材料等の基材が処理形成されて使用されている。
上記倒立顕微鏡20は、培養容器10を保持する電動ステージ(可動ステージ)30と、培養容器10内の細胞Aを各細胞Aに対応する領域毎に区分けして撮像する撮像機構(撮像部)40を有している。
また、細胞培養観察装置1は、該撮像機構40による撮像画像に基づいて細胞Aの幾何学的特徴量又は光学的特徴量の少なくともいずれか一方を抽出して解析するパーソナルコンピュータ(以下、PC)(解析部)50を備えている。
上記電動ステージ30は、図1及び図2に示すように、図示しないモータによって駆動され、主架台21によってXY方向(水平方向)に移動可能に支持されている。また、この電動ステージ30上には、上記培養容器10を固定するための培養容器固定部31が水平角度(あおり)調整可能に設けられている。即ち、培養容器固定部31は、図3及び図4に示すように、平板状に形成されており、周囲の取付ネジによって電動ステージ30上に固定されている。この際、各取付ネジの締め込み量を調整することにより、電動ステージ30の水平面に対してあおり調整が可能とされている。また、培養容器10は、培養容器固定部31の中央に形成されている係止口31aに嵌ることにより、固定されている。従って、培養容器10は、培養容器固定部31を介して水平面を調整可能であると共に、電動ステージ30を介してXY方向に移動可能とされている。
更に、電動ステージ30の下方には、図2に示すように培養容器10内に収納されているスライドガラス2上の細胞Aを観察する対物レンズ41が配設されており、該対物レンズ41で結像した画像は、主架台21の上方に配設されているCCDカメラ42に出力されるようになっている。即ち、これら対物レンズ41及びCCDカメラ42は、上記撮像機構40を構成している。また、CCDカメラ42は、撮像画像を図示しないインターフェースを介して上記PC50に出力する機能を有している。なお、対物レンズ41は、複数の倍率の異なるレンズを有しており、図示しないレボルバを回転して変更することにより、所望するレンズを選択することが可能である。
また、倒立顕微鏡20は、図1及び図2に示すように、顕微鏡制御装置22、図示しない電動シャッタ及び電動蛍光ミラーユニットを備えている。この顕微鏡制御装置22は、電動ステージ30の作動を制御するXY走査制御部22a、電動ステージ30の座標を検出する座標検出部22b及び細胞Aに照射する光を制御する平行光束光源制御部22cを有している。また、座標検出部22bは、検出した検出値を上記PC50に出力する機能を有している。
上記PC50は、顕微鏡制御装置22、即ち、XY走査制御部22a及び平行光束光源制御部22cを総合的に制御している。また、PC50は、撮像機構40から送られてきた撮像画像を蓄積する画像メモリ部51、該画像メモリ部51に蓄積されている撮像画像を画像処理(後に詳しく説明する)して解析する画像処理部52、該画像処理部52によって処理されたデータに基づいて細胞Aの経時的変化を検出するデータ処理部53を有している。これら画像処理部52、データ処理部53は、所望する細胞Aの観察方法に応じて機能する。
上記培養容器10は、図3及び図4に示すように、スライドガラス2を収容可能な貫通孔11を有すると共に熱伝導に優れた材質、例えば、ステンレスやアルミで形成された筐体12と、該筐体12の貫通孔11を上下から塞ぐ光学的に平滑な一対のガラス板13とを備えている。筐体12の下端は、培養容器固定部31の係止口31aに嵌合可能な係止部12aが形成され、該係止部12aと係止口13aとが嵌合することにより、培養容器固定部31に固定されている。
また、筐体12と一対のガラス板13との接合面には、図示しないフッ素樹脂、例えば、4フッ化エチレン製のパッキン等が配されており、内部の水密が確保されている。これにより、スライドガラス2を培養容器10内に収納するため、一対のガラス板13を筐体12から脱着したとしても、培養容器10内部を水密状態にすることが可能である。
なお、一対のガラス板13の内面に、培養液Bの気泡の付着を防ぐための高親水性処理等を施すと良い。また、培養容器10内部にスライドガラス2を収納した後に、一対のガラス板13をシリコン接着剤等により完全に筐体12に密閉固定しても構わない。
また、培養容器10は、筐体12内部に培養液Bを供給する培養液供給パイプ14、筐体12内部から不要となった培養液Bを排出する培養液排出パイプ15及び培養液Bの流れを分散させる一対の整流子部材16を備えている。
培養液供給パイプ14は、筐体12の一端側且つ下方側に設けられ、培養液排出パイプ15は、筐体12の他端側且つ上方側に設けられている。即ち、培養液供給パイプ14から供給された培養液Bは、培養容器10の内部を満たした後、培養液排出パイプ15から排出されるようになっている。また、培養液供給パイプ14は、図2に示すように培養液温度制御部60により培養液温度が制御された培養液瓶61に接続されている。また、培養液供給パイプ14と培養液瓶61との間には、培養液ポンプ62が介在されており、該液培養液ポンプ62を駆動することで培養液瓶61から温度制御された培養液Bが培養容器10内部に供給されるようになっている。この培養液ポンプ62は、例えば、ベリスタポンプ等の循環ポンプであり、培養液ポンプ制御部63により、その間欠動作タイミング及び流量等が制御されている。
また、培養液瓶61内に収納されている培養液Bの二酸化炭素濃度は、二酸化炭素濃度制御部64により、所定のpH値が維持されるように二酸化炭素の流量及び間欠供給タイミング等が制御されている。
一対の整流子部材16は、図3及び図4に示すように、筐体12内部であって、培養液供給パイプ14及び培養液排出パイプ15とスライドガラス2との間に配設されている。この一対の整流子部材16は、厚さ方向に複数の貫通孔を有する板状の多孔性部材により形成されている。即ち、図5に示すように、整流子部材16には、厚さ方向に例えば、直径約0.1mmの貫通孔16aが0.3mm間隔で格子状に配列されていると共に直径約0.03mmの貫通孔16bが0.3mm間隔の中央に形成されている。このように、整流子部材16は、直径の異なる2種類の貫通孔16a、16bを有している。
これにより、図3及び図4に示すように、培養液供給パイプ14側の整流子部材16は、培養液供給パイプ14から培養容器10内部に供給される培養液Bを複数の貫通孔16a、16bに分散させて流通させることが可能である。また、培養液排出パイプ15側の整流子部材16は、培養容器10内部から培養液排出パイプ15を介して外部へ排出される培養液Bを複数の貫通孔16a、16bに分散させて流通させることが可能である。従って、集中的な培養液Bの流れを分散流に変換でき、細胞Aが配置されているスライドガラス2近傍において、培養容器10の横断面積のほぼ全領域で一定の流速及び流量で培養液Bを流動することが可能である。
特に、整流子部材16は、直径の異なる貫通孔16a、16bを有しているので、直径の大きい貫通孔16aからの培養液Bの放出流によって整流子部材の16の下流側に発生する滞留部分を、直径の小さい貫通孔16bからの放出流によって攪拌させることが可能である。従って、培養液Bをよどみなく流通させて培養容器10内部から外部に確実に放出して、培養液Bを交換することが可能である。
なお、整流子部材16の貫通孔として、例えば、直径0.2μm程度の微小な貫通孔を採用しても構わない。この場合には、培養液Bを経路とする汚染の発生を防止することも可能である。
また、培養容器10には、温度制御ユニット17が取り付けられている。該温度制御ユニット17は、内部に培養容器10の周囲に温水Wを流通させる温水回路18を形成しており、温水回路18に温水Wを供給する温水供給パイプ17a及び温水回路18から温水Wを排出する温水液排出パイプ17bを有している。これにより、温水回路18内に温水Wを循環させることができ、培養容器10の筐体12を介して温水Wの熱を培養容器10内部の培養液Bに伝達することが可能である。
また、温水供給パイプ17aは、図2に示すように温水温度制御部65により温度が制御された温水瓶66に接続されている。また、温水供給パイプ17aと温水瓶66との間には、温水ポンプ67が介在されており、該温水ポンプ67を駆動することで、温水瓶65から温度制御された温水Wが温度制御ユニット17内部に供給されるようになっている。また、温水ポンプ67は、例えば、ベリスタポンプ等の循環ポンプであり、温水ポンプ制御部68により、その間欠動作タイミング及び流量等が制御されている。
更に、温水ポンプ制御部68は、図示しない温度センサ、例えば、熱電対、サーミスタ、側温抵抗体等により培養容器10の温度を37±0.5℃の範囲に維持するように温水Wの温度及び循環流量を制御する機能を有している。従って、培養容器10は、ウォーターバスの如く加温されて、急激な温度変化を生じることなく培養液Bの温度を一定に維持することが可能である。
上述した培養液ポンプ制御部63、二酸化炭素濃度制御部64及び温水ポンプ制御部68は、PC50に接続され総合的に制御されるようになっている。また、細胞Aへの滅菌性を確立するため、培養容器10の内部、培養液瓶61、培養液ポンプ62、培養液供給パイプ14及び培養液排出パイプ15等の培養液Bの流路に関係する個所は、滅菌処理可能に構成されている。
このように構成された細胞培養観察装置1により、細胞培養を観察する場合について、図2及び図6から図12を参照して説明する。
まず細胞培養観察装置1を初期状態に設定する。即ち、図2に示すように、培養液ポンプ制御部63、二酸化炭素濃度制御部64及び温水ポンプ制御部68を作動させて、培養容器10内に培養液Bを供給すると共に、例えば、温度が37±0.5℃、二酸化炭素濃度が5%である所定値になるように設定する。また、培養容器10内のスライドガラス2の全面が、対物レンズ41の焦点深度内に収まるように培養容器固定部31を調整すると共に、図示しない光軸に対してスライドガラス2が直交するように培養容器固定部31をあおり調整して、スライドガラス2を位置決めする。
上述した初期状態になった後、操作者は、図6に示すように観察を希望するスライドガラス2の測定対象範囲100を選択する(S1)。即ち、操作者は、PC50にスライドガラス2上の角(例えば、紙面に対して左下角)を原点として測定開始位置101及び測定終了位置102の座標位置を数値入力する。これにより、両位置101及び102に囲まれた範囲が、上記測定対象範囲100として認識される。
次いで、操作者は、PC50上の図示しないステージ移動スイッチを押す(S2)ことにより電動ステージ30を作動させて、入力した測定対象範囲100が所望する範囲であるか否かの確認を行なう。即ち、ステージ移動スイッチを押したYESの場合(S3)には、PC50は入力された測定開始位置101を読み込む(S10)と共に、測定開始位置101が対物レンズ41の撮影視野内に位置するように電動ステージ30を移動させる(S11)。電動ステージ30が移動すると、PC50の図示しないモニタに測定開始位置101のプレビュー画面が表示される(S12)。操作者は、スライドガラス2が測定開始位置101付近に位置していることを確認すると共に、プレビュー画面にてスライドガラス2上の映像が鮮明に得られていることを確認する。
測定開始位置101の確認をした後、操作者は、PC50の図示しない確認スイッチを押す(S13)。確認スイッチが押されると(YESの場合)、PC50は入力された測定終了位置102を読み込む(S14)と共に、測定終了位置102が対物レンズ41の撮影視野内に位置するように電動ステージ30を移動させる(S15)。電動ステージ30が移動すると、PC50の図示しないモニタに測定終了位置102のプレビュー画面が表示される(S16)。操作者は、上記と同様に測定終了位置102が適切であると判断した後、確認スイッチを押す(S17)。
これにより、例えば、操作者が測定開始位置101および測定終了位置102の座標位置を誤って入力していたとしても、測定開始前に判断することが可能である。この場合、即ち、確認スイッチを押さないNOの場合、操作者は、再度測定開始位置101及び測定終了位置102の座標位置を入力して所望する測定対象範囲100を得ることが可能である。
測定対象範囲100の設定終了後、操作者は、使用する蛍光タンパク、例えば、GFP、HC−Red等をPC50に予め記憶されているリストから選択する(S4)。PC50は、選択された蛍光タンパクに応じて、自動的に最適なキューブ(光学フィルタ)を選択する。これにより、細胞Aから所望した蛍光を検出することが可能になる。なお、この設定は、1つとは限られず複数設定することが可能である。複数設定することで、マルチカラーの測定を行なうことができる。特に、一度の観察で細胞Aから多種類のタンパク質を検出する場合に有効である。また、測定中のキューブ変更は、電動ステージ30の駆動に同期して自動的に行なわれる。
蛍光タンパクの設定が終了した後、操作者は、測定倍率及び測定時間間隔を設定する(S5)。上述した全ての設定終了後、操作者は、PC50の図示しない測定開始スイッチを押して(S6)、撮像ステップを開始する。なお、上述した設定を変更したい場合、即ち、測定開始スイッチを押さないNOの場合には、測定対象範囲100の設定から各種設定を再設定することが可能である。
測定開始スイッチが押される(YESの場合)(S7)と、PC50は、入力された測定開始位置101を読み込む(S20)と共に、測定開始位置101が対物レンズ41の撮影視野内に位置するように電動ステージ30を移動させる(S21)。そして、PC50は、設定された測定倍率に応じて(S22)、レボルバを変更して所望する倍率の対物レンズ41を選択する(S23)。次いで、PC50は、設定された蛍光タンパクに応じて(S24)、平行光束光源制御部22cが最適なキューブを選択するように制御する(S25)。
次いで、撮像機構40は、シャッタを開状態(S26)にした後、選択した蛍光タンパクの波長に応じた細胞Aの蛍光量を撮像すると共に撮像画像をPC50に出力する(S27)。撮像画像が取り込まれると、XY走査制御部22aは、電動ステージ30をX方向に向けて微小移動させる。即ち、XY走査制御部22aは、対物レンズ41及びCCDカメラ42によって決定される測定視野103を1ステップとして、次の1ステップまで電動ステージ30を微小移動させる(S28)。1ステップ移動すると、撮像機構40が測定視野103の撮像を行なう。このように、撮像と1ステップ移動とを繰り返しながら、X方向に向けて画像を連続的に取得する。そして、測定対象範囲100におけるX方向の走査が終了すると、終了フラグを受けてXY走査制御部22aが、電動ステージ30をY方向に向けて1ステップ走査すると共に、再度X方向に向けて走査を行なう。上述したことを繰り返し、測定終了位置102まで測定を実施する(S29)。このように測定対象範囲100の全て範囲において撮像が終了したYESの場合(S30)、シャッタを閉状態にして、撮像機構40による撮像及び電動ステージ10の移動を停止する。
一方、1ステップ毎、即ち、各細胞毎に対応する領域である測定視野103毎に区分けして撮像された撮像画像は、PC50に送られ、画像メモリ部51に蓄積される。画像処理部52は、画像メモリ部51に蓄積された撮像画像に基づいて、測定視野103及び該測定視野103内の各細胞Aの座標位置を認識する。また、この際、画像処理部52は、解析ステップにより、各細胞Aの重心位置や面積等の幾何学的特徴量、蛍光輝度等の光学的特徴量を演算して抽出する。これにより、画像処理部52は、各細胞Aの特徴を正確に抽出するので、1つ1つの細胞Aを正確に位置情報と関連付けて把握し解析を行なう。
従って、画像処理部52は、スライドガラス2全面の各位置における細胞Aの蛍光量分布等を画像化することができる。また、測定視野103毎に注目して蛍光量分布等を画像化することもできる。また、画像処理部52は、1つ1つの細胞Aを正確に追跡可能であるので、例えば、任意の数の細胞Aだけに注目し、培養を行いながら該細胞A内部の蛍光分布を局所的に長時間測定することも可能である。更に、細胞Aを培養しながら、例えば、一定時間毎にスライドガラス2全面を測定し、時間経過に対する各細胞Aの蛍光量を自動測定することも可能である。
なお、複数の蛍光タンパクや倍率を指定した場合には、PC50は、測定対象範囲100を測定した後、対物レンズ41、キューブの変更自動的に行い、上記同様の動作を行なって測定を行なう。この場合には、画像処理部52は、複数の蛍光タンパクに応じた細胞Aの波長毎の輝度を抽出するので、一度の観察で多種類のタンパク質等の観察を行なうことができる。
なお、対物レンズ41の変更時に焦点ズレが発生する場合には、対物間同焦点補正やオートフォーカス機構により対応すれば良い。
また、本実施形態の細胞培養観察装置1は、細胞Aを長期間培養し、1つの細胞Aの経時的変化を検出することも可能である。
この場合には、まず各細胞Aの重心位置や面積等の幾何学的特徴量及び輝度等の光学的特徴量の抽出をより高精度に行なう。即ち、画像処理部52は、画像メモリ部51に蓄積された撮像画像から、背景画像を抽出(S40)すると共に、元の撮像画像からバックグラウンド除去する(S41)。そして、このバックグラウンド除去した画像から1つ1つの細胞Aを粒状に認識し易いように、画像を強調する。つまり、強調できる画像の最大輝度範囲を読み込んだ後(S42)、これに応じて例えば、所定数値を掛けて画像を強調する(S43)。そして、強調された画像から、例えば、閾値以上のものを抽出することで、細胞Aの1つ1つの輝度を明確な粒状として認識する(S44)。これにより、各細胞Aの幾何学的特徴量や光学的特徴量をより正確に認識すると共に、細胞Aの位置情報と関連付けて抽出する(S45)。抽出後、細胞Aを認識するために行なった強調作業を補正する。即ち、強調時の数値変化を補正することにより、細胞Aの特徴量を補正する(S46)。そして、補正後の特徴量を例えば、ファイルに出力すると共に該ファイルに蓄積する(S47)。
なお、上述した撮像画像の強調は、数段階の二値化レベルを有する二値化画像郡から細胞部分を認識し、元の撮像画像のマスクとして使用しても良い。また、細胞輝度のエッジのみを強調し、該エッジを基準として細胞を認識しても良い。更に、画像を鮮明化したものを二値化することで、細胞部分を認識し、元の撮像画像のマスクとして使用する方法でも構わない。
また、バックグラウンドの除去として、一定レベル以下の輝度を平坦化する方法でも構わない。更に、撮像された画像は、容量が多大になるため廃棄しても構わないが、画像を逐次保存することで再計算に使用することも可能である。
次に、データ処理部53によって、上記ファイル内に蓄積された細胞Aの特徴量のデータ処理を行なう(S50)。まず、データ処理部53は、ファイル内に蓄積された特徴量を読み込む(S51)と共に、各細胞A毎に時系列になるように並べ替えを行なう(S52)。データの並べ替え後、データ処理部53は、各細胞A毎に輝度、即ち発現量の違いの経時的変化をグラフ化する(S53)。
この際、必要であれば、図7に示すグリッド、即ち、測定視野103毎の細胞Aをデータ編集して(S54)、輝度の経時的変化をグラフ化することも可能である(S55)。
更に、図7に示すエリア103a、即ち、測定視野103を更に細かくした範囲毎の細胞Aをデータ編集して(S56)、輝度の経時的変化をグラフ化することも可能である(S57)。なお、エリア103aは、操作者によって任意に設定される。また、グリッドやエリア103aの境界に存在する細胞Aについては、細胞Aの重心座標によって判断され、重心座標が存在する側に振り分けられる。
必要なグラフ化が終了すると、データ処理部53は、グラフ化データをファイルに出力する(S58)。これにより、細胞Aを長期間培養した場合の1つの細胞Aの経時的変化を容易に観察することができる。従って、培養中の時間経過に伴う細胞Aの発現量の変化等を正確且つ容易に測定することができる。
上述したように、この細胞培養観察装置1及び細胞培養観察方法においては、細胞活性を維持可能な培養容器10により細胞Aを培養しながら、観察を行なうことが可能である。即ち、撮像ステップにより培養中の細胞Aを培養容器10内に収納した状態で撮像可能であるので、撮像の際、コンタミネーション等の可能性や細胞に負担をかけることはない。また、各細胞Aに対応した領域である測定視野103に区分けして撮像するので、測定視野103毎に注目して解析することも可能である。また、PC50が、解析ステップにより、撮像された撮像画像を細胞Aの幾何学的特徴量、光学的特徴量により各細胞Aをそれぞれ確実に区別して認識する。つまり、培養中の各細胞Aを間違えることなく、確実に認識して追いかけながら培養過程で生じる経時的変化を正確且つ連続的に観察することができる。また、幾何学的特徴量や光学的特徴量に基づいて細胞Aを抽出するので、容易に観察対象である細胞Aを認識でき、観察にかける時間を短縮することができる。
また、培養条件を変化させながら観察対象の細胞Aの反応をリアルタイムで測定することができ、更に、タンパク質の発現の有無や発現量の測定、時間経過に伴う発現量の変化等を正確に測定することができる。
また、画像処理部52は、細胞Aの重心位置や面積を幾何学的特徴量として認識すると共に細胞Aの輝度を光学的特徴量として認識するので、各細胞Aをはっきりと高精度に区別して認識することができる。そのため、細胞Aの経時的変化を確実に観察することができる。特に、画像処理部52は、波長毎の輝度を光学的特徴量として認識するので、一度の観察で異なる波長に応じた多種類のタンパク質等の観察を行なうことができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、解析ステップにおいて、細胞の何学的特徴及び光学的特徴量を抽出したが、少なくともいずれか一方を抽出可能であれば構わない。これにより、観察する細胞の数、例えば、1つの細胞や細胞群に応じて、解析ステップを対応させることができる。
また、幾何学的特徴量として、細胞の重心位置、面積としたが、少なくともどちらか一方を抽出できれば構わない。また、これに限られず、各細胞を認識可能な幾何学的特徴量を抽出しても構わない。
更に、光学的特徴量として、細胞の輝度としたが、これに限られず、各細胞を認識可能な光学的特徴量を抽出しても構わない。
また、本実施形態において、スライドガラスの測定対象範囲を入力する際、測定開始位置及び測定終了位置の座標位置を入力して決定したが、これに限られず、他の方法でも構わない。例えば、スライドガラスをグリッドで区切ると共に測定開始の座標位置のみを入力し、測定対象グリッド数をX方向及びY方向に設定することで測定対象範囲を選択する方法でも良い。
即ち、図13に示すように、操作者によって指定された一辺L1の正方形を測定対象グリッド110とし、更に、操作者によって指定された長さL2の範囲を非測定エリア120として定義する。そして、操作者は、測定対象グリッド110の開始位置101及びこれらの数を指定することにより、X方向及びY方向に向けて交互に測定対象グリッド110と非測定エリア120と配置することができる。これにより、測定対象範囲100を設定することができる。例えば、非測定エリア120の長さL2を“0”とすることで、スライドガラス2全面を観察対象範囲とすることが可能である。
この方法は、予めグリッドをついたスライドガラスを使用する際に好適である。
更に、測定対象範囲の別の設定方法として、PCのモニタ画面にスライドガラスの形状若しくはプリスキャン画像を表示し、測定開始位置と測定終了位置とをマーカで囲んで指定することにより、測定対象範囲を設定する方法でも構わない。上記プリスキャン画像は、低倍率の対物レンズによりスライドガラス全面を走査し、短い露光時間で且つ低分解能の画像を張り合わせたものを使用すれば良い。また、スライドガラスの形状を読み出す場合には、予めメモリに記憶されているスライドガラスの情報を読み出して、モニタ画面にスライドガラス形状を示すため、スライドガラスの規格を指定する必要がある。
また、担体として、スライドガラスを用いたが、96穴マイクロプレートや384穴マイクロプレート等を採用しても良い。この際、各穴内において細胞を培養し、マイクロプレートの下側(底面側)において細胞培養からの蛍光強度を測定することが可能である。また、この場合では、走査ストロークの延長や、マイクロプレートの開放穴を塞ぐ蓋や、二酸化炭素供給箱で覆う等の構成を採用すれことにより数日間の培養は可能にすることができる。
また、本実施形態において、暗幕等で周辺を覆い、装置周辺の光量が極力安定するように設定することにより、画像のバックグラウンドをより安定させることが可能である。
更に、顕微鏡を正立型にしても構わない。この場合には、培養液厚さを精度良く管理する必要があるため、培養容器の筐体とガラス板との間において、培養液の流れを妨げない間隔環を置き細胞とガラス板との間隔を管理すると良い。なお、この間隔環は、整流子部材で代用することも可能である。
本発明に係る細胞培養観察装置の一実施例を示す構成図である。 図1に示す細胞培養観察装置を示す模式図である。 培養容器が培養容器固定部に固定された状態を示す上面図である。 培養容器が培養容器固定部に固定された状態を示す断面図である。 培養容器内に配されている整流子部材を示す斜視図である。 スライドガラス上の細胞を観察する際の、測定対象範囲及び撮像ステップを示す図である。 測定対象範囲とエリアとの関係を示す図である。 図1に示す細胞培養観察装置による、細胞培養の観察方法を示すフローチャートである。 図8に示すフローチャートにおいて、ステージ移動を行なう際のフローチャートである。 図8に示すフローチャートにおいて、測定開始を行なう際のフローチャートである。 細胞の経時的変化を観察する場合の、画像処理部の処理を示すフローチャートである。 細胞の経時的変化を観察する場合の、データ処理部の処理を示すフローチャートである。 スライドガラス上の細胞を観察する際の、測定対象範囲及び撮像ステップの変形例を示す図である。
符号の説明
A 細胞
1 細胞培養観察装置
2 スライドガラス(担体)
10 培養容器
30 電動ステージ(可動ステージ)
40 撮像機構(撮像部)
50 パーソナルコンピュータ(解析部)

Claims (5)

  1. 担体上若しくは溶液中に存在する1つ又は複数の細胞の経時的変化を連続的に観察する細胞培養観察装置であって、
    前記細胞を収納すると共に細胞活性を維持可能な培養容器と、
    該培養容器を保持する可動ステージと、
    前記培養容器内の前記細胞を各細胞に対応する領域毎に区分けして撮像する撮像部と、
    該撮像部により撮像された各領域毎の撮像画像に基づいて領域内の細胞の幾何学的特徴
    量又は光学的特徴量の少なくともいずれか一方を抽出して解析する解析部とを備えていることを特徴とする細胞培養観察装置。
  2. 請求項1に記載の細胞培養観察装置において、
    前記幾何学的特徴量が、重心位置又は面積の少なくとも一方であることを特徴とする細胞培養観察装置。
  3. 請求項1又は2に記載の細胞培養観察装置において、
    前記光学的特徴量が、輝度であることを特徴とする細胞培養観察装置。
  4. 請求項3に記載の細胞培養観察装置において、
    前記輝度が、波長毎の輝度であることを特徴とする細胞培養観察装置。
  5. 細胞培養観察装置において、培養容器内で細胞を培養しながら、担体上若しくは溶液中に存在する1つ又は複数の細胞の経時的変化を連続的に観察する細胞培養観察方法であって、
    前記培養容器内の前記細胞を各細胞に対応する領域毎に区分けして撮像する撮像ステップと、
    該撮像ステップで撮像された各領域内の細胞の幾何学的特徴量又は光学的特徴量の少なくともいずれか一方を抽出して解析する解析ステップとを有することを特徴とする細胞培養観察方法。
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