JP2007275030A - 細胞剥離判断方法、培養細胞の剥離方法、細胞剥離判断装置及び自動細胞培養装置 - Google Patents

細胞剥離判断方法、培養細胞の剥離方法、細胞剥離判断装置及び自動細胞培養装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
接着性細胞における培養の継代操作などにおいて使用し得る新規な細胞剥離判断方法、これを応用した培養細胞の剥離方法、上記細胞剥離判断方法を実施するための細胞剥離判断装置及び該装置を用いた自動細胞培養装置を提供する。
【解決手段】
培養容器内の所定位置を撮像して第1の画像を取得し、その取得後であって培養容器内の培養液の流動後に前記所定位置を再び撮像して第2の画像を取得し、第1の画像において細胞が存在している部分の細胞面積率Aと、第2の画像において細胞が存在している部分の細胞面積率Bとに基づいて、第1の画像と第2の画像の何れにも細胞が存在している部分の共通面積率Cを求めるとともに、細胞面積率Aと細胞面積率Bと前記共通面積率Cから培養容器からの細胞の剥離を判断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、細胞剥離判断方法、培養細胞の剥離方法、細胞剥離判断装置及び自動細胞培養装置に関し、より詳細には、細胞培養後の培養容器から培養細胞を剥離するに際して、十分に培養細胞が培養容器から剥離しているか否かを判断するための細胞剥離判断方法、これを応用した培養細胞の剥離方法、上記細胞剥離判断方法を実施するための細胞剥離判断装置及び該装置を用いた自動細胞培養装置に関する。
近年、人体の皮膚、軟骨、骨、血管、臓器等の細胞、組織等を取り出して培養した後、同一人又は他人の治療に使用するという再生医療が発達し、一部では実用化され始めている。このような再生医療に於いては、人体から採取した少量の細胞は体外で培養されるが、この細胞培養は、シャーレなどの培養容器を用い、何度かの継代操作を経て行われる。接着性細胞における継代操作においては、培養容器の底面に付着した状態の培養細胞は、例えばトリプシンなどを含んだ剥離液を用いて剥離され、その一部が新たな培地を入れた培養容器に移し替えられる。ここで培養細胞の剥離に使用されるトリプシンはタンパク質を分解するため、培養細胞の剥離を短時間で行った後、剥離停止液を加えてタンパク質の分解を停止させることが必要である。
しかし、培養細胞の培養容器からの剥離は、顕微鏡を用いて目視観察しながら行うことが必要なため、個人差が生じ易い。また、培養装置の自動化を行うに際しても、培養細胞の剥離の判断の部分は人が介在せざるを得なくなるという問題点もある。
この問題点を解決するために、培養容器に付着している培養細胞は画像で見ると面積が大きく写り、剥離している細胞は表面張力により球形に近い形をとるため画像で見ると面積が小さく写ることを利用して、画像上の細胞の面積の大きさから付着細胞と剥離細胞とを識別する方法が検討されている(特許文献1)。しかし、この方法では、細胞ごとに剥離前の面積と剥離処理中の面積を認識する必要があるため、研究ベースでは使用し得ても実際の細胞培養で使用するには問題が多い。
特開平2003−235540号公報、特許請求の範囲、要約
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するために為されたものであり、本発明の目的は、接着性細胞における培養の継代操作などにおいて使用し得る新規な細胞剥離判断方法、これを応用した培養細胞の剥離方法、上記細胞剥離判断方法を実施するための細胞剥離判断装置及び該装置を用いた自動細胞培養装置を提供することである。
本発明の細胞剥離判断方法は、培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法であって、前記培養容器内の所定位置を撮像して第1の画像を取得するステップと、前記第1の画像の取得後であって前記培養容器内の培養液の流動後に前記所定位置を撮像して第2の画像を取得するステップと、前記第1の画像から特定される細胞の位置と、前記第2の画像から特定される細胞の位置とに基づいて、前記培養容器からの細胞の剥離を判断するステップとを包含していることを特徴とする。
また、本発明の細胞剥離判断方法は、培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法であって、前記培養容器内の所定位置を撮像して第1の画像を取得するステップと、前記第1の画像の取得後であって前記培養容器内の培養液の流動後に前記所定位置を撮像して第2の画像を取得するステップと、前記第1の画像において細胞が存在している部分の細胞面積率Aと、前記第2の画像において細胞が存在している部分の細胞面積率Bとに基づいて、前記第1の画像と前記第2の画像の何れにも細胞が存在している部分の共通面積率Cを求めるとともに、前記細胞面積率Aと前記細胞面積率Bと前記共通面積率Cから前記培養容器からの細胞の剥離を判断するステップとを包含していることを特徴とする。
本発明の培養細胞の剥離方法は、培養容器から培養細胞を剥離させるための剥離液を該培養容器に投入するステップと、上記の細胞剥離判断方法によって前記培養容器からの細胞の剥離を判断するステップと、前記培養容器に剥離停止液を投入するステップとを包含していることを特徴とする。
本発明の細胞剥離判断装置は、上記の細胞剥離判断方法を実施するための細胞剥離判断装置であって、前記培養容器中の培養液を流動状態とする加振装置と、前記第1の画像及び前記第2の画像を得るための画像取得装置と、前記第1の画像から特定される細胞の位置と、前記第2の画像から特定される細胞の位置とに基づいて、前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断手段とを包含していることを特徴とする。
また、本発明の細胞剥離判断装置は、上記の細胞剥離判断方法を実施するための細胞剥離判断装置であって、前記培養容器中の培養液を流動状態とする加振装置と、前記第1の画像及び前記第2の画像を得るための画像取得装置と、前記細胞面積率Aと、前記細胞面積率Bとに基づいて前記共通面積率Cを求めるとともに、前記細胞面積率Aと前記細胞面積率Bと前記共通面積率Cから前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断手段とを包含していることを特徴とする。
更に、本発明の自動細胞培養装置は、上記の細胞剥離判断装置と、培養容器の搬送を行う操作ロボットとを備えたことを特徴とする。
本発明の細胞剥離判断方法及び培養細胞の剥離方法によれば、人が介在しなくても培養細胞の剥離を判断することが可能となり、細胞剥離判断装置及び自動細胞培養装置の構築が可能となる。また、個人の主観による細胞剥離判断の差異がなくなり、常に一定の判断を行うことが可能となり、常に一定の培養細胞を得ることができる細胞剥離判断装置及び自動細胞培養装置が提供される。
本発明の細胞剥離判断方法は、付着(非剥離)細胞はシャーレ等の培養器の例えば底面に付着しているため培養器の加振により培養液が流動してもその位置は変化しないが、剥離した浮遊細胞は培養液が流動するとその位置が変化するということに基づいている。図1は流動し得る培養液を時間を異にして撮像した第1の画像及び第2の画像を示す模式図である。培養液の静止状態又は流動状態で、まず図1(a)に示す第1の画像が撮像され、次に培養液の流動状態で所定時間経過後(例えば0.1秒〜1秒後)、図1(b)に示す第2の画像が撮像される。第1の画像及び第2の画像の比較から、細胞1及び細胞2はその位置が動いていないため培養容器に付着している付着細胞であると判断することができる。一方、第1の画像における細胞3は、第2の画像では細胞3’の位置に移動しているため、培養容器から剥離した剥離細胞であると判断することができる。従って、第1の画像及び第2の画像において異なった位置に見える細胞の数が多い場合には、細胞の剥離が進んでいると判断することができる。
第1の画像及び第2の画像における細胞の位置は、各細胞ごとに重心の位置を求め、その重心位置が第1の画像と第2の画像とで同じものを付着細胞、異なるものを浮遊細胞と判断することができる。そして、細胞全体に占める浮遊細胞の割合が所定比率を超えていれば、細胞剥離が完了していると判断することができる。
また、本発明の細胞剥離判断方法によれば、上記のように撮像した第1の画像及び第2の画像における細胞の面積率によって細胞剥離を判断することもできる。以下、細胞の面積率による具体的な細胞剥離の判断方法について説明する。
培養容器の画像に基づいて確率論的に剥離細胞の有無を判断する場合、剥離細胞は付着細胞及び他の浮遊細胞と重なる場合があることを考慮しなければならない。図2は剥離細胞の重なりを考慮した場合の細胞剥離判断方法の確率論的説明図である。ここで、本明細書において、「面積率」とは、シャーレ等の培養器上の例えば細胞が存在又は存在しない部分の面積を培養器の底面積で除したものをいう。また、培養器の一部を撮像した画像で考えた場合、この面積率は、画像内における細胞の存在部分又は不存在部分の面積を撮像画像全面の面積で除したものと考えてよい。
シャーレ等の培養器上で考えた場合、浮遊細胞の「総面積」とは、培養器の底面において浮遊細胞の占める面積の総和をいい、浮遊細胞が多重に重なる場合には、多重に面積を積算した値である。また、浮遊細胞の「総面積率」とは、浮遊細胞の総面積を培養器の底面積で除したものをいう。
また、培養器の一部を撮像した画像で考えた場合、浮遊細胞の「総面積」とは、撮像画像において浮遊細胞の占める面積の総和をいい、浮遊細胞が多重に重なる場合には、多重に面積を積算した値である。また、浮遊細胞の「総面積率」とは、浮遊細胞の総面積を撮像画像の全体の面積で除したものをいう。
更に、シャーレ等の培養器上で考えた場合、浮遊細胞の「投影面積」とは、浮遊細胞が存在する領域を培養器の底面に投影したときの面積であり、浮遊細胞が多重に重なる場合にも1個の細胞として積算したものをいう。また、浮遊細胞の「投影面積率」とは、浮遊細胞の投影面積を培養器の底面積で除したものをいう。
また、培養器の一部を撮像した画像で考えた場合、浮遊細胞の「投影面積」とは、浮遊細胞が存在する領域を撮像面に投影したときの面積であり、浮遊細胞が多重に重なる場合にも1個の細胞として積算したものをいう。また、浮遊細胞の「投影面積率」とは、浮遊細胞の投影面積を撮像画像全体の面積で除したものをいう。
図2に示すように、シャーレの底面の全体の面積率は上述の定義から1となる。n層の重なりのうちのある層における浮遊細胞の存在する確率をrとすると、表1に示すように、各層について、当該層までの細胞の存在しない部分の面積率の総和、当該層までの細胞投影面積率の総和及び当該層までの細胞総面積率が求められる。
Figure 2007275030
まず、図2において、浮遊細胞同士が全く重ならない場合を考える。これは、図2及び表1の層数=1の場合に相当する。ここで、浮遊細胞の総面積率をs、浮遊細胞の投影面積率をtとすると、この条件では、
t=s ……(1)
である。
次に、浮遊細胞が2層まで重なることがある場合を考える。これは、図2及び表1の層数=2の場合に相当する。この条件では、
t=s−s2/4 ……(2)
となる。従って、式(2)により、例えばs=1の場合はt=0.750、s=0.5の場合はt=0.438、s=0.3の場合はt=0.278となる。
次に、浮遊細胞がn層まで重なることがある場合を考える。これは、図2及び表1の層数=nの場合に相当する。この条件では、tは数1に示す式(3)で表される。
Figure 2007275030
従って、式(3)により、例えばs=1の場合はt=0.638、s=0.5の場合はt=0.393、s=0.3の場合はt=0.259となる。
具体的な細胞剥離判断方法
以上の説明に基づき、培養液の静止状態又は流動状態で撮像した第1の画像と、培養液の流動状態で所定時間経過後に撮像した第2の画像とにおける細胞の面積率によって細胞剥離を判断する方法について、場合を分けて具体的に説明する。なお、以下の場合分けにおける説明のための数式を表2にまとめて示した。
(条件1)浮遊細胞同士が全く重ならない場合
まず、培養容器に付着している付着細胞及び培養容器から剥離した浮遊細胞の何れも互いに重ならない場合について説明する。このケースは、細胞の比重が大きい場合に相当する。
第1の画像において細胞が存在している部分の細胞面積率Aと、第2の画像において細胞が存在している部分の細胞面積率Bとに基づいて、図1(c)に示すように、第1の画像と前記第2の画像の何れにも細胞が存在している部分の共通面積率Cを求める。ここで、付着細胞の面積率をfとし、第1の画像における浮遊細胞の総面積率s1、第1の画像における浮遊細胞の投影面積率t1、第1の画像における細胞の剥離率x1、第2の画像における浮遊細胞の総面積率s2、第2の画像における浮遊細胞の投影面積率t2、及び第2の画像における細胞の剥離率x2、とすると、細胞面積率A及びBは、付着細胞の面積率fとそれぞれ浮遊細胞の投影面積率t1及びt2との和であるから、
A=f+t1
B=f+t2
また、共通面積率Cは、付着細胞の面積率fと図1(c)における浮遊細胞の共通部分4との和であるから、
C=f+t1・t2/(1−f)
が成り立つ。
従って、
f=(C−A・B)/(1+C−A−B)
が成り立つ。浮遊細胞同士は重ならないので、s1=t1、s2=t2が成り立ち、
1=A−f=A−(C−A・B)/(1+C−A−B)
2=B−f=A−(C−A・B)/(1+C−A−B)
剥離率は、
1=s1/(f+s1)=s1/A
2=s2/(f+s2)=s2/B
により求められる。ここで、x1及びx2は、第1の画像を用いて求めるか、第2の画像を用いて求めるかの違いだけで、何れを用いても大きな差異はない。
このようにして求めたx1又はx2を予め定められている閾値と比較し、この閾値より大きい剥離率が得られた場合に、培養細胞の剥離が完了したと判断することができる。このような閾値は、予備実験を行うことにより経験的に定めることが好ましい。
(条件2)付着細胞に浮遊細胞が重なる場合があるが浮遊細胞同士は重ならない場合
次に、培養容器に付着している付着細胞に培養容器から剥離した浮遊細胞が重なる場合があるが、浮遊細胞同士は互いに重ならない場合について説明する。このケースは、加振により浮遊細胞が付着細胞上に移動することがあるが、細胞の比重が大きいために浮遊細胞同士は互いに重ならない場合に相当する。
前述の細胞面積率A、細胞面積率B、共通面積率C、付着細胞の面積率f、総面積率s1、投影面積率t1、細胞の剥離率x1、総面積率s2、投影面積率t2、細胞の剥離率x2を用いると、細胞面積率A及びBは、付着細胞の面積率fとそれぞれ浮遊細胞の投影面積率t1及びt2との和から付着細胞と浮遊細胞との重なり部分を引いたものであるから、
A=f+t1−f・t1
B=f+t2−f・t2
また、共通面積率Cは、付着細胞の面積率fと図1(c)における浮遊細胞の共通部分4との和であるから、
C=f+(1−f)・t1・t2
が成り立つ。
1=(A−f)/(1−f)
2=(B−f)/(1−f)
より、
f=(C−A・B)/(1+C−A−B)
が成り立つ。浮遊細胞同士は重ならないので、s1=t1、s2=t2が成り立ち、剥離率は、
1=s1/(f+s1
2=s2/(f+s2
により求められる。ここで、x1及びx2は、上述のように何れを用いても大きな差異はない。
このようにして求めたx1又はx2を予め定められている閾値と比較し、この閾値より大きい剥離率が得られた場合に、培養細胞の剥離が完了したと判断することができる。このような閾値は、予備実験を行うことにより経験的に定めることが好ましい。
(条件3)付着細胞に浮遊細胞が重なることがあり浮遊細胞同士も2重まで重なることがある場合
次に、培養容器に付着している付着細胞に培養容器から剥離した浮遊細胞が重なることがあり、浮遊細胞同士も2重まで互いに重なることがある場合について説明する。このケースは、細胞の比重が培養液の比重に近く、加振により浮遊細胞が培養液中でかなり撹拌される場合である。
前述の細胞面積率A、細胞面積率B、共通面積率C、付着細胞の面積率f、総面積率s1、投影面積率t1、細胞の剥離率x1、総面積率s2、投影面積率t2、細胞の剥離率x2を用いると、細胞面積率A及びBは、付着細胞の面積率fとそれぞれ浮遊細胞の投影面積率t1及びt2との和から付着細胞と浮遊細胞との重なり部分を引いたものであるから、
A=f+t1−f・t1
B=f+t2−f・t2
また、共通面積率Cは、付着細胞の面積率fと図1(c)における浮遊細胞の共通部分4との和であるから、
C=f+(1−f)・t1・t2
が成り立つ。
1=(A−f)/(1−f)
2=(B−f)/(1−f)
より
f=(C−A・B)/(1+C−A−B)
前述の式(2)より、
1=s1−s1 2/4
2=s2−s2 2/4
であるから、
1=2−2(1−t11/2
2=2−2(1−t21/2
であり、剥離率は、
1=s1/(f+s1
2=s2/(f+s2
により求められる。ここで、x1及びx2は、上述のように何れを用いても大きな差異はない。
このようにして求めたx1又はx2を予め定められている閾値と比較し、この閾値より大きい剥離率が得られた場合に、培養細胞の剥離が完了したと判断することができる。このような閾値は、予備実験を行うことにより経験的に定めることが好ましい。
(条件4)付着細胞に浮遊細胞が重なることがあり浮遊細胞同士も何重にも重なることがある場合
次に、培養容器に付着している付着細胞に培養容器から剥離した浮遊細胞が重なることがあり、浮遊細胞同士も何重にも互いに重なることがある場合について説明する。このケースは、細胞の比重が培養液の比重に殆ど等しく、加振により浮遊細胞が培養液中でランダムに移動する場合である。
前述の細胞面積率A、細胞面積率B、共通面積率C、付着細胞の面積率f、総面積率s1、投影面積率t1、細胞の剥離率x1、総面積率s2、投影面積率t2、細胞の剥離率x2を用いると、細胞面積率A及びBは、付着細胞の面積率fとそれぞれ浮遊細胞の投影面積率t1及びt2との和から付着細胞と浮遊細胞との重なり部分を引いたものであるから、
A=f+t1−f・t1
B=f+t2−f・t2
また、共通面積率Cは、付着細胞の面積率fと図1(c)における浮遊細胞の共通部分4との和であるから、
C=f+(1−f)・t1・t2
が成り立つ。
1=(A−f)/(1−f)
2=(B−f)/(1−f)
より
f=(C−A・B)/(1+C−A−B)
前述の式(3)より、
1=1−exp(−s1
2=1−exp(−s2
であるから、
1=−ln(1−t1
2=−ln(1−t2
であり、剥離率は、
1=s1/(f+s1
2=s2/(f+s2
により求められる。ここで、x1及びx2は、上述のように何れを用いても大きな差異はない。
このようにして求めたx1又はx2を予め定められている閾値と比較し、この閾値より大きい剥離率が得られた場合に、培養細胞の剥離が完了したと判断することができる。このような閾値は、予備実験を行うことにより経験的に定めることが好ましい。
Figure 2007275030
シミュレーション
以上の4つの条件につき、細胞面積率A、細胞面積率B及び共通面積率Cを仮定して第1の画像における細胞の剥離率x1を求めた。その結果を表3に示した。
Figure 2007275030
なお、実際の撮像に際しては、細胞は透明である場合が多いためピントを合わせ難く、また採用する画像処理アルゴリズムによって、各細胞の面積の真の値を算出できないことがある。しかし、各細胞の面積を真の値より一定の割合だけ大きく又は小さく算出した場合、本発明の方法ではその影響が計算の過程で相殺されるため、最終的に影響は受けないという利点がある。
図3は、上記細胞剥離判断方法を実施する本発明の一実施形態に係る自動細胞培養装置の概略構成を示している。本実施形態の自動細胞培養装置は、中央に機器設置部10を備え、機器設置部10にはロボット制御装置11aの制御の下に動作する操作ロボット11が設置されている。また、機器設置部10に隣接して、シャーレ等の培養容器を収納して細胞培養を行うためのインキュベータ12と、細胞培養に必要な器具や試薬を格納する保管部13と、培養容器への剥離液の添加や遠心分離等を行うための操作部14と、培養容器内の画像を取得するための画像取得部15とが設けられている。機器設置部10と、操作ロボット11、インキュベータ12、保管部13、操作部14及び画像取得部15との間には、それぞれシャッター(図示せず)が設けられており、このシャッターは操作ロボット11による操作が必要なときだけ開けることできるように構成されている。画像取得部15で撮像される画像は、画像処理装置16に送られて処理されるように構成されている。本実施形態では、ロボット制御装置11a、インキュベータ12、保管部13、操作部14、画像取得部15及び画像処理装置16は、細胞剥離判断手段として機能し得る全体制御装置17の制御の下に動作する。
図4は、画像取得部15の詳細を示すとともに、説明のために画像処理装置16、操作ロボット11及びロボット制御装置11aも併せて示した模式図である。同図に示すように、画像取得部15は、開口5aを有する載置台5と、載置台5上の培養容器6を照らす照明7と、カメラ8とを備えている。
本実施形態の自動細胞培養装置は、例えば図6の細胞剥離方法を示すフローチャートに従い、以下のように動作する。まず、機器設置部10とインキュベータ12との間のシャッターが開けられる。次に、操作ロボット11はインキュベータ12内の培養容器を把持して取り出し、操作部14に移送する。操作部14では、図6のステップ22に示すように、培養容器に剥離液が添加され、続いて操作ロボット11により画像取得部15に移送される。この移送と同時に又は移送後に、操作ロボット11の加振により剥離液が流動状態となって培養容器の全体に行き渡る(ステップ23)。このように、本実施形態では、操作ロボット11は加振装置としても機能している。
図4に示すように、画像取得部15では、操作ロボット11は、上述のように培養容器6内の培養液を流動状態とした後、培養容器6を載置台5の開口5a上に置く。
次に、画像取得部15において、培養容器内の所定位置の画像が撮像され(ステップ24)、その画像は第1の画像として画像処理装置16に送られる。続いて、所定時間経過後で培養液の流動状態の継続中に、第1の画像の撮像位置と同じ位置で撮像が行われ(ステップ25)、その画像は第2の画像として画像処理装置16に送られる。
画像処理装置16では、細胞面積率A及び細胞面積率B、並びに共通面積率Cが求められて全体制御装置17に送られ、全体制御装置17はこれらの面積率に基づいて、前述のようにして剥離率x1を算出する(ステップ26)。次に、算出された剥離率x1が予め決められた閾値と比較され(ステップ27)、剥離率x1が閾値より小さい場合には、処理はステップ24に戻り、再びステップ24〜27が繰り返される。そして、剥離率x1が閾値より大きいか等しい場合には、培養容器は再び画像取得部15から操作部14に移送され、そこで培養容器に剥離停止液が添加される(ステップ28)。その後、遠心分離、複数の培養容器への分注、インキュベータ12への移送等の通常の継代操作により、更なる細胞培養が進められる。なお、上記では、ステップ27において剥離率x1が閾値より小さい場合には、処理はステップ24に戻ったが、培養液の流動が止まって剥離細胞が静止している場合には、処理はステップ23に戻され、培養容器の加振を行うステップ23からステップ27が繰り返されることとなる。
図5は、画像取得部15の他の実施形態を表す概略構成図である。本実施形態の画像取得部15では、操作ロボット11による加振は行われず、加振装置9及び加振台9aを用いて培養容器の加振が行われる。本実施形態では、載置台5、照明7及びカメラ8はこの加振台9aに固定されており、従って、加振に際しては、載置台5の開口5aに載置された培養容器6と、カメラ8と、照明7の位置関係は固定されることとなる。この構成により、第1の画像の撮像時及び第2の画像の撮像時で撮像位置がずれることがなくなるため、培養容器6内の培養液が静止した状態で第1の画像の撮像を行った後に加振して第2の画像の撮像を行ったり、加振を行いながら第1の画像及び第2の画像の撮像を行うことが可能となる。
本発明の細胞剥離判断方法、培養細胞の剥離方法、細胞剥離判断装置及び自動細胞培養装置によれば、培養容器からの培養細胞の剥離を自動で判断することができるので、再生医療等の分野で利用することができる。
(a)及び(b)は、培養液が流動している状態で時間を異にして第1の画像及び第2の画像を撮像した場合の模式図であり、(c)は第1の画像及び第2の画像を重ねて表示した模式図である。 剥離細胞の重なりを考慮した場合の細胞剥離判断方法の確率論的説明図である。 本発明の細胞剥離判断方法を実施する一実施形態に係る自動細胞培養装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る画像取得部の詳細を示す概略構成図である。 本発明の画像取得部の他の実施形態を表す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る細胞剥離方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1,2 付着細胞
3,3’ 浮遊細胞
4 共通部分
10 機器設置部
11 操作ロボット
11a ロボット制御装置
12 インキュベータ
13 保管部
14 操作部
15 画像取得部
16 画像処理装置
17 全体制御装置
5 載置台
5a 開口
6 培養容器
7 照明
8 カメラ
9 加振装置
9a 加振台

Claims (17)

  1. 培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法であって、
    前記培養容器内の所定位置を撮像して第1の画像を取得するステップと、
    前記第1の画像の取得後であって前記培養容器内の培養液の流動後に前記所定位置を撮像して第2の画像を取得するステップと、
    前記第1の画像から特定される細胞の位置と、前記第2の画像から特定される細胞の位置とに基づいて、前記培養容器からの細胞の剥離を判断するステップと
    を包含している細胞剥離判断方法。
  2. 前記細胞の剥離を判断するステップにおいて、前記第1の画像及び前記第2の画像における細胞の位置は、前記第1の画像及び前記第2の画像における各細胞の重心により求められ、該重心位置が前記第1の画像と前記第2の画像とで同じものを付着細胞と判断するとともに異なるものを浮遊細胞と判断し、細胞全体に占める浮遊細胞の割合から前記培養容器からの細胞の剥離を判断する請求項1記載の細胞剥離判断方法。
  3. 培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法であって、
    前記培養容器内の所定位置を撮像して第1の画像を取得するステップと、
    前記第1の画像の取得後であって前記培養容器内の培養液の流動後に前記所定位置を撮像して第2の画像を取得するステップと、
    前記第1の画像において細胞が存在している部分の細胞面積率Aと、前記第2の画像において細胞が存在している部分の細胞面積率Bとに基づいて、前記第1の画像と前記第2の画像の何れにも細胞が存在している部分の共通面積率Cを求め、前記細胞面積率Aと前記細胞面積率Bと前記共通面積率Cから前記培養容器からの細胞の剥離を判断するステップと
    を包含している細胞剥離判断方法。
  4. 請求項3記載の細胞剥離判断方法であって、
    前記培養容器に付着している付着細胞及び前記培養容器から剥離した浮遊細胞の何れも互いに重ならない場合に、
    前記細胞の剥離を判断するステップは、前記培養容器に付着している付着細胞の細胞面積率と、前記剥離した浮遊細胞の細胞面積率との合計に対する前記浮遊細胞の細胞面積率の比率である剥離率x1を、前記第1の画像及び前記第2の画像において共通の接着細胞面積率f=(C−AB)/(1+C−A−B)と、前記第1の画像における浮遊細胞総面積率s1=A−fとに基づいて、以下の式:x1=s1/(f+s1)=s1/Aから求め、該剥離率x1に基づいて前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法。
  5. 請求項3記載の細胞剥離判断方法であって、
    前記培養容器に付着している付着細胞及び前記培養容器から剥離した浮遊細胞の何れも互いに重ならない場合に、
    前記細胞の剥離を判断するステップは、前記培養容器に付着している付着細胞の細胞面積率と、前記培養容器から剥離した浮遊細胞の細胞面積率との合計に対する前記浮遊細胞の細胞面積率の比率である剥離率x2を、前記第1の画像及び前記第2の画像において共通の接着細胞面積率f=(C−AB)/(1+C−A−B)と、前記第2の画像における浮遊細胞総面積率s2=B−fとに基づいて、以下の式:x2=s2/(f+s2)=s2/Bから求め、該剥離率x2に基づいて前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法。
  6. 請求項3記載の細胞剥離判断方法であって、
    前記培養容器に付着している付着細胞に前記培養容器から剥離した浮遊細胞は重なる場合があるが、前記浮遊細胞同士は互いに重ならない場合に、
    前記細胞の剥離を判断するステップは、前記培養容器に付着している付着細胞の細胞面積率と、前記培養容器から剥離した浮遊細胞の細胞面積率との合計に対する前記浮遊細胞の細胞面積率の比率である剥離率x1を、前記第1の画像及び前記第2の画像において共通の接着細胞面積率f=(C−AB)/(1+C−A−B)と、前記第1の画像における浮遊細胞総面積率s1=(A−f)/(1−f)とに基づいて、以下の式:x1=s1/(f+s1)から求め、該剥離率x1に基づいて前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法。
  7. 請求項3記載の細胞剥離判断方法であって、
    前記培養容器に付着している付着細胞に前記培養容器から剥離した浮遊細胞は重なる場合があるが、前記浮遊細胞同士は互いに重ならない場合に、
    前記細胞の剥離を判断するステップは、前記培養容器に付着している付着細胞の細胞面積率と、前記培養容器から剥離した浮遊細胞の細胞面積率との合計に対する前記浮遊細胞の細胞面積率の比率である剥離率x2を、前記第1の画像及び前記第2の画像において共通の接着細胞面積率f=(C−AB)/(1+C−A−B)と、前記第2の画像における浮遊細胞総面積率s2=(B−f)/(1−f)とに基づいて、以下の式:x2=s2/(f+s2)から求め、該剥離率x2に基づいて前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法。
  8. 請求項3記載の細胞剥離判断方法であって、
    前記培養容器に付着している付着細胞に前記培養容器から剥離した浮遊細胞が重なることがあり、前記浮遊細胞同士も2重まで互いに重なることがある場合に、
    前記細胞の剥離を判断するステップは、前記培養容器に付着している付着細胞の細胞面積率と、前記培養容器から剥離した浮遊細胞の細胞面積率との合計に対する前記浮遊細胞の細胞面積率の比率である剥離率x1を、前記第1の画像及び前記第2の画像において共通の接着細胞面積率f=(C−AB)/(1+C−A−B)と、前記第1の画像における浮遊細胞の投影面積率t1=(A−f)/(1−f)と、前記第1の画像における浮遊細胞総面積率s1=2−2(1−t11/2とに基づいて、以下の式:x1=s1/(f+s1)から求め、該剥離率x1に基づいて前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法。
  9. 請求項3記載の細胞剥離判断方法であって、
    前記培養容器に付着している付着細胞に前記培養容器から剥離した浮遊細胞が重なることがあり、前記浮遊細胞同士も2重まで互いに重なることがある場合に、
    前記細胞の剥離を判断するステップは、前記培養容器に付着している付着細胞の細胞面積率と、前記培養容器から剥離した浮遊細胞の細胞面積率との合計に対する前記浮遊細胞の細胞面積率の比率である剥離率x2を、前記第1の画像及び前記第2の画像において共通の接着細胞面積率f=(C−AB)/(1+C−A−B)と、前記第2の画像における浮遊細胞の投影面積率t2=(B−f)/(1−f)と、前記第2の画像における浮遊細胞総面積率s2=2−2(1−t21/2とに基づいて、以下の式:x2=s2/(f+s2)から求め、該剥離率x2に基づいて前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法。
  10. 請求項3記載の細胞剥離判断方法であって、
    前記培養容器に付着している付着細胞に前記培養容器から剥離した浮遊細胞が重なることがあり、前記培養容器に付着している付着細胞の有無に拘わらず前記浮遊細胞同士が何重にも重なることがある場合に、
    前記細胞の剥離を判断するステップは、前記培養容器に付着している付着細胞の細胞面積率と、前記培養容器から剥離した浮遊細胞の細胞面積率との合計に対する前記浮遊細胞の細胞面積率の比率である剥離率x1を、前記第1の画像及び前記第2の画像において共通の接着細胞面積率f=(C−AB)/(1+C−A−B)と、前記第1の画像における浮遊細胞の投影面積率t1=(A−f)/(1−f)と、前記第1の画像における浮遊細胞総面積率s1=−ln(1−t1)とに基づいて、以下の式:x1=s1/(f+s1)から求め、該剥離率x1に基づいて前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法。
  11. 請求項3記載の細胞剥離判断方法であって、
    前記培養容器に付着している付着細胞に前記培養容器から剥離した浮遊細胞が重なることがあり、前記培養容器に付着している付着細胞の有無に拘わらず前記浮遊細胞同士が何重にも重なることがある場合に、
    前記細胞の剥離を判断するステップは、前記培養容器に付着している付着細胞の細胞面積率と、前記培養容器から剥離した浮遊細胞の細胞面積率との合計に対する前記浮遊細胞の細胞面積率の比率である剥離率x2を、前記第1の画像及び前記第2の画像において共通の接着細胞面積率f=(C−AB)/(1+C−A−B)と、前記第2の画像における浮遊細胞の投影面積率t2=(B−f)/(1−f)と、前記第2の画像における浮遊細胞総面積率s2=−ln(1−t2)とに基づいて、以下の式:x2=s2/(f+s2)から求め、該剥離率x2に基づいて前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断方法。
  12. 培養容器から培養細胞を剥離させるための剥離液を該培養容器に投入するステップと、
    請求項1乃至11の何れかに記載の細胞剥離判断方法によって前記培養容器からの細胞の剥離を判断するステップと、
    前記培養容器に剥離停止液を投入するステップと
    を包含している培養細胞の剥離方法。
  13. 請求項12記載の培養細胞の剥離方法であって、
    前記細胞の剥離を判断するステップにおいて、前記培養容器からの細胞の剥離が不十分な場合に、該細胞の剥離を判断するステップを繰り返す培養細胞の剥離方法。
  14. 請求項1又は2記載の細胞剥離判断方法を実施するための細胞剥離判断装置であって、
    前記培養容器中の培養液を流動状態とする加振装置と、
    前記第1の画像及び前記第2の画像を得るための画像取得装置と、
    前記第1の画像から特定される細胞の位置と、前記第2の画像から特定される細胞の位置とに基づいて、前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断手段と
    を包含している細胞剥離判断装置。
  15. 請求項3乃至11の何れかに記載の細胞剥離判断方法を実施するための細胞剥離判断装置であって、
    前記培養容器中の培養液を流動状態とする加振装置と、
    前記第1の画像及び前記第2の画像を得るための画像取得装置と、
    前記細胞面積率Aと、前記細胞面積率Bとに基づいて前記共通面積率Cを求めるとともに、前記細胞面積率Aと前記細胞面積率Bと前記共通面積率Cから前記培養容器からの細胞の剥離を判断する細胞剥離判断手段と
    を包含している細胞剥離判断装置。
  16. 請求項15に記載の細胞剥離判断装置と、
    培養容器の搬送を行う操作ロボットと
    を備えた自動細胞培養装置。
  17. 前記操作ロボットは、前記細胞剥離判断装置における加振装置としても機能すること特徴とする請求項16記載の自動細胞培養装置。
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