JP2006271210A - 自動細胞培養装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 細胞培養の自動化の際に細胞の状態を再現性良く確認し、継代判断を短時間で的確にかつ自動で行うことのできる自動細胞培養装置。
【解決手段】 細胞培養ユニットと、培養処理ユニットと、培養容器搬送ユニットと、培養容器観察ユニットDと、培養容器内の観察画像を取り込む画像取込ユニットd2と、取り込まれた観察画像を演算処理する画像演算ユニットEとを備え、培養容器観察ユニットDが培養細胞の可視化手段を有し、画像演算ユニットEが、培養容器内に存在する細胞部分の情報と細胞が存在しない容器部分の情報とに分離抽出する演算処理と、分離抽出した細胞部分の情報から細胞の状態情報を算出する演算処理と、算出された細胞の状態情報から当該培養容器内の培養細胞の次処理工程への移行判断をする判断処理とを行うユニットである自動細胞培養装置。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動細胞培養装置に関し、特に、特定の細胞を必要な数量まで自動で培養する自動細胞培養装置に関するものである。
生体内から採取された細胞を培養して増殖させ、培養された細胞を医療や薬効試験に応用する研究が進められている。
その場合、特定の量の培養した細胞を安定して必要になる。また、培養の際の異物混入をなくすことが必要である。
従来、細胞の培養作業は培養を専門とする人によって手動で行われてきている。熟練した専門作業者が行う培養作業においても、培養する容器の数が増えると、培養容器の取り違い、誤った培養作業の実施、外部からの異物混入等の人為的なミスが発生する。
この人為的なミスをなくすために、ロボットによる培養作業の自動化が進められている。
培養する細胞には個体差があり、増殖速度等にも個体差があり、培養細胞の継代や回収の時期にバラツキが生じる。このため、培養作業の自動化を行う場合でも、培養細胞の状態を観察して、培養細胞の継代の判断を行ったり、培養容器から細胞を回収する際の細胞の剥離状況を確認する必要があった。
従来、特許文献1においては、培養作業の自動化を行う場合に、培養細胞の状態の観察に顕微鏡CCDカメラユニットを用い、その顕微鏡CCDカメラユニットて撮影した培養器の画像から細胞状態の計測を行っており、具体的に細胞の色、形、サイズ、コンタミネーションの有無等を計測している。
特開2004−16194号公報 特開2004−354650号公報 特開平7−225341号公報 特開平9−15504号公報 「光学」30巻9号(2001)605(33)〜612(40)頁 久保田広著「光学」300〜304頁(岩波書店、1964)
上記のような顕微鏡CCDカメラユニットで培養細胞の状態の観察する方法で培養細胞の継代の判断する場合は、検出する細胞部分と細胞以外の部分との像コントラストの違いから細胞部分を抽出する。そのため、照明光量分布の変化や観察環境の変化による検出画像のS/Nの変化に影響される。また、観察倍率を高くする必要があり、培養容器全面を計測する時間が長くなる問題がある。
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、細胞培養の自動化の際に細胞の状態を再現性良く確認し、継代判断を短時間で的確にかつ自動で行うことのできる自動細胞培養装置を提供することである。
本発明の自動細胞培養装置は、細胞培養ユニットと、培養処理ユニットと、培養容器搬送ユニットと、培養容器観察ユニットと、培養容器内の観察画像を取り込む画像取込ユニットと、取り込まれた観察画像を演算処理する画像演算ユニットとを備え、前記培養容器観察ユニットが培養細胞の可視化手段を有し、前記画像演算ユニットが、培養容器内に存在する細胞部分の情報と細胞が存在しない容器部分の情報とに分離抽出する演算処理と、分離抽出した細胞部分の情報から細胞の状態情報を算出する演算処理と、算出された細胞の状態情報から当該培養容器内の培養細胞の次処理工程への移行判断をする判断処理とを行うユニットであることを特徴とするものである。
以下、本発明の自動細胞培養装置の作用を説明する。
本発明の自動細胞培養装置においては、細胞の培養作業を自動で行える自動細胞培養装置内に、細胞を培養している培養容器内を観察する培養容器観察ユニットを配置する。さらに、無色透明の位相物体である培養細胞を観察するために、位相物体を可視化するための可視化手段を培養容器観察ユニット内に設けることにより、培養している細胞を画像として捉えることができる。
可視化された細胞の画像から細胞が存在する部分を抽出することにより、細胞の形状、状態、数量等の算出することが可能になる。この算出された細胞の形状、状態、数量等を特定の基準値と比較することにより、細胞の培養容器内での充填率や培養速度を検出することができ、予めプログラムされた次の培養処理工程に進めるかを判断することが可能になり、作業者による目視判断を行わずにすみ、細胞培養作業の自動化が実現できる。
本発明の自動細胞培養装置において、前記培養容器観察ユニットが、任意の位置に観察位置を移動可能な顕微鏡を備え、観察位置を合焦位置から前後に略同量変化させた位置で焦点位置ずれ画像を取り込み、前記画像演算処理ユニットで前記の2つの焦点位置ずれ画像を対応するそれぞれの画素毎に差演算を行って差画像を形成し、培養容器内の細胞の存在する部分の情報と細胞が存在しない部分の情報に分離するように構成することができる。
すなわち、培養細胞のような位相物体を顕微鏡で観察した場合、染色した組織等を観察するときの合焦位置から前後にずれた位置で培養細胞の位相分布に対応した像コントラストが発生する。この像コントラストは、合焦位置からのずれ量に対応して変化し、前後にずらす方向でコントラストは反転する。この特性を利用し、前後にずらした画像を2枚撮像し、その2枚の画像の対応する画素毎に差演算を行い差画像を形成する。
細胞が存在しない部分では、位相分布が存在しないので、合焦位置から前後にずらした状態でも像コントラストに変化は発生しない。したがって、差画像を形成することにより、細胞の存在する部分を分離抽出することが可能となる。
また、本発明の自動細胞培養装置において、前記培養容器観察ユニットが、位相膜の位相差量が制御できる位相差顕微鏡を備え、位相差量が略同じで符号の異なる位相膜状態で2つの位相差画像を取り込み、前記画像演算処理ユニットで前記の2つの位相差画像を対応するそれぞれの画素毎に差演算を行って差画像を形成し、培養容器内の細胞の存在する部分の情報と細胞が存在しない部分の情報に分離するように構成することができる。
すなわち、位相差顕微鏡は、上記のように合焦位置から前後にずらす必要がなく、合焦位置で観察物体の位相分布に対応した像コントラストを得ることができる。
しかし、細胞を照明する光量により画像の強度情報が変動する。このため、1つ位相差画像から細胞の存在する部分と存在しない部分を分離抽出するのが難しくなっている。
位相差顕微鏡は、顕微鏡の結像光学系の瞳位置に位相膜を配置して、位相物体を可視化している。この位相膜の位相量を制御できるようにし、位相差量が同じで±符号が異なる2つの位相膜の状態で細胞の位相差顕微鏡像を2枚撮像し、それぞれ対応する画素毎に差演算を行い、差画像を形成する。これにより、照明する光量に関係なく、細胞が存在する部分のみを抽出分離することが可能になる。
また、本発明の自動細胞培養装置において、前記培養容器観察ユニットが、2つの偏光成分の相対的な位相差が制御できる微分干渉顕微鏡を備え、2つの偏光成分の相対的な位相差量が略同じで符号の異なる状態で2つの微分干渉画像を取り込み、前記画像演算処理ユニットで前記の2つの微分干渉画像を対応するそれぞれの画素毎に差演算を行って差画像を形成し、培養容器内の細胞の存在する部分の情報と細胞が存在しない部分の情報に分離するように構成することができる。
すなわち、微分干渉顕微鏡は、位相差顕微鏡と同様に、合焦位置で観察物体の位相分布の微分に対応した画像コントラスト得ることができるが、細胞を照明する光量により画像の強度情報が変動する。
微分干渉顕微鏡は、2つの偏光成分に分離し干渉させて像コントラストを得る顕微鏡であり、2つの偏光成分の相対的な位相差を変えることにより、像コントラストを変えることができる。この2つの偏光成分の相対的な位相差量が制御可能であり、2つの偏光成分の位相差量が同じで符号が異なる2つの偏光状態で細胞の微分干渉顕微鏡像を2枚撮像し、それぞれ対応する画素毎に差演算を行い、差画像を形成する。これにより、照明する光量に関係なく、細胞が存在する部分のみを抽出分離することが可能になる。
また、前記画像演算処理ユニットで分離抽出された前記培養容器内に存在する細胞部分の画素を1、細胞が存在しない部分の画素を0とする2値化情報を形成し、観察領域での細胞の占有率を算出するように構成することができる。
この2値化画像を形成することにより、培養容器内で細胞が形成するコロニーの分布を映像化することができる。また、この2値化画像を構成する全画素について足し算を行い、その結果を全画素数で割算すると、観察領域に対する細胞の占有率を算出することができる。この占有率から観察領域内に存在する細胞の密度を求めることができ、培養容器内全面又は特定のサンプル場所を走査することで、培養容器内に存在する細胞の密度、細胞のコロニー分布、コンフルエンシー(細胞の充填率)等を数値化して求めることができる。
さらに、特定の時間間隔をおいてこの計測を行うことにより、細胞の増殖速度の算出も可能である。
また、前記画像演算処理ユニットで分離抽出された前記培養容器内に存在する細胞部分の情報から、前記培養容器内に存在する細胞の位相分布を算出するように構成することができる。
培養容器内を観察した画像から細胞が存在する部分と細胞が存在しない部分に分離抽出することで、細胞部分の像コントラスト分布のみを抽出できる。ここで、培養容器に入射する光量で像コントラスト分布を規格化すると、規格化された細胞部分の像コントラストは細胞の位相分布に対応して得られるので、顕微鏡の光学特性を予め求めておき、デコンボリューション処理等を行うことにより、観察している細胞の位相分布を算出することができる。これにより、培養された細胞の厚さ分布や3次元的な形状を算出することができる。また、細胞の核の部分はその他部分より厚くなっているので、位相分布に特定の閾値を設定することで、細胞の核の部分を抽出することが可能になり、観察領域での細胞数や密度を算出することができる。さらに、細胞核の厚さの時間変化を求めることにより、細胞の増殖能力を推定することもできる。
また、前記画像演算処理ユニットで分離抽出された前記培養容器内に存在する細胞部分の情報から、前記培養容器内に存在する細胞数を算出するように構成することができる。
培養容器内を観察した画像から細胞が存在する部分と細胞が存在しない部分に分離抽出し、培養容器に入射する光量で細胞が存在する像コントラスト分布を規格化し、適当な閾値を設定すると、細胞核の部分を抽出することができる。この核の部分の面積を計算し、平均的な核の面積を用いて割算することで、観察領域内の核の数を算出することができ、観察領域内の細胞数を算出することができる。また、分離抽出された細胞が存在する部分の面積を求め、細胞1つの平均的な面積から観察領域での細胞数を算出することができる。培養容器内全面又は特定のサンプル場所を走査し、培養容器内の細胞総数を計測することができる。
また、前記画像演算処理ユニットで算出された細胞の占有率、細胞の位相分布、細胞数の少なくとも1つ算出値から、培養細胞の継代処理移行判断をするように構成することができる。
培養容器内を観察した画像から細胞が存在する部分と細胞が存在しない部分に分離抽出しすることで、培養細胞の培養容器内の占有率、位相分布、細胞数が算出できることは上述した。さらに、培養容器内の占有率分布、細胞厚分布、細胞数分布等を算出することが可能である。これらの算出値の全部又は少なくとも1つを経験から求めた判断値と比較することにより、培養容器内の細胞を継代処理へ移行するか判断することができる。また、継代処理に移行しない場合でも、次に継代処理に移行する日時を推定することも可能である。
この継代処理移行判断を特定の時間を隔てて行うことで、細胞の個体差による継代時期のバラツキを補正することも可能である。
また、前記画像演算処理ユニットで算出された細胞の占有率、細胞の位相分布、細胞数の少なくとも1つ算出値から、前記培養容器から剥離処理終了判断をするように構成することができる。
培養細胞の培養容器内の占有率、位相分布、細胞数の少なくとも1つの算出値を用いて継代処理への移行判断ができることを上述し、その効果を示した。継代処理に移行した場合、まず培養細胞の容器からの剥離処理が行われる。この剥離処理が必要以上に長くなると、培養細胞に対しダメージを与え、短いと、細胞が容器に残ったままになり、細胞の継代が有効に行われない。ここで、継代処理への移行を行った場合と同様に、培養細胞の培養容器内の占有率、位相分布、細胞数を算出し、これらの少なくとも1つの算出値を継代移行処理に用いた値と比較を行い、予め設定していた値を越えた段階で剥離処理の終了を判断する。これにより、培養細胞に与えるダメージと容器に残存する細胞数の量を最小にすることができる。
本発明によると、細胞の培養作業を自動で行える自動細胞培養装置内に、細胞を培養している培養容器内を観察する培養容器観察ユニットを配置し、さらに、無色透明の位相物体である培養細胞を観察するために、位相物体を可視化するための可視化手段を培養容器観察ユニット内に設けることにより、培養している細胞を画像として捉えることができる。可視化された細胞の画像から細胞が存在する部分を抽出することにより、細胞の形状、状態、数量等の算出することが可能になる。この算出された細胞の形状、状態、数量等を特定の基準値と比較することにより、細胞の培養容器内での充填率や培養速度を検出することができ、予めプログラムされた次の培養処理工程に進めるかを判断することが可能になり、作業者による目視判断を行わずにすみ、細胞培養作業の自動化が実現できる。
以下、本発明の自動細胞培養装置を実施例に基づいて説明する。
〔実施例1〕
図1に、実施例1の自動細胞培養装置の構成概念図を示す。図中、Aは細胞培養ユニットであり、細胞を適切な培養条件下で保管して培養するユニットである。Bは培養処理ユニットであり、複数のロボットにより培養容器内の培養液の交換、薬液の投与、培養細胞の継代処理、培養した細胞の回収等の処理を行うユニットである。Cは培養容器搬送ユニットであり、複数のロボットから構成され、Aの細胞培養ユニット内に保管されている培養容器を、Bの培養処理ユニットへ搬送受渡する機能と、Dに示す培養容器観察ユニットに培養容器を搬送受渡する機能の両方を持つユニットである。Dは培養容器観察ユニットで、図2に示すように、培養容器内の培養細胞の状態が観察できる顕微鏡ユニットd1と、培養容器内を観察した画像を取り込むための撮像ユニットd2と、培養容器全面の任意の点が観察できるように位置制御できる走査ユニットd3とから構成されている。Eは画像演算ユニットであり、撮像ユニットd2で撮像された画像を処理する機能と、顕微鏡ユニットd1と走査ユニットd3の制御を行う機能とを有している。Fは培養装置全体の制御ユニットあり、AからCの各ユニットの制御と画像演算ユニットEとのデータ通信の機能を持っている。培養容器観察ユニットDと画像演算ユニットEの詳細を図2に示す。
培養容器観察ユニットDは、上記のように、培養容器内の培養細胞の状態が観察できる顕微鏡ユニットd1と、培養容器内を観察した画像を取り込むための撮像ユニットd2と、培養容器全面の任意の点が観察できるように位置制御できる走査ユニットd3とから構成され、d1からd3の各ユニットは画像演算ユニットEを構成するパーソナルコンピュータe1に接続されている。
以上の構成で、細胞培養ユニットA、培養処理ユニットB、培養容器搬送ユニットCについては、詳細な説明は省くが、各ユニットとして例えば特許文献1に開示されたような装置が使用できる。
ここで、顕微鏡ユニットd1として、この実施例では、本発明者が特許文献2、特願2003−414158号等で提案したデフォーカス法あるいは波面収差導入法を利用した顕微鏡を用いる。
以下に、この顕微鏡を説明する。
まず、デフォーカス法、波面収差導入法について説明する。詳細は特願2003−414158号参照。
図3は原理説明図であり、物点、結像光学系入射瞳、射出瞳、結像面を模式的に示した図である。図3に示すように、合焦位置に観察物体を配置すると、観察物点から出た光は実線で示すように球面波状に広がり、結像光学系の入射瞳に入る。入射瞳に入った光は、結像光学系の射出瞳から球面波状の収束光になり、結像面に集光して像を形成する。このとき、結像光学系を透過する各光線の間に光路(位相)差は生じないので、像にボケは生じない。
しかし、物点を点線に示す位置に移動させると、物点からの光は入射瞳に球面波状に入射する。入射瞳に入射した光は、射出瞳から移動後の像面に向かう球面波状の光に変わる。移動後の像面で観察すれば、光に光路(位相)差は発生しないが、観察点を移動させずに当初の結像面で観察すると、各光線に光路(位相)差が発生する。
この実施例で用いる顕微鏡ユニットd1の顕微鏡においては、この点を利用して、観察物体(培養細胞等)を結像光学系の合焦位置からずらした位置に配置することにより、結像光学系を透過するそれぞれの光線に位相差を発生させている。
また、図3において、結像光学系の光軸上光線と、最大NA(開口数)光線との位相の差が最も大きくなる。
したがって、観察物体を結像光学系の合焦位置から外れた位置で観察することにより、観察物体を透過した光と回折した光の間に合焦位置からのずれ量(デフォーカス量)に対応した位相差量を発生させることができる。
よって、この位相差量が位相差観察法で用いている位相膜と等価な機能をして、培養細胞等の位相分布に比例した像コントラストを与えることができ、無色透明な培養細胞等を観察することができる。
このとき、結像光学系の結像面に結像する倍率が低い場合の方が、結像光学系を通過する回折光の角度を限定しやすくなり、像のコントラストも良くなる。
位相物体を観察する場合、位相物体の位相分布に比例した像コントラストは、観察物体の位相量と透過光と回折光の間に与える位相差量とに比例する。観察物体で回折される光と透過光の間の角度は、観察物体の形状に依存して変わる。回折光と透過光の間の角度が変わると、同じデフォーカス量でも2つの光束の間に発生する位相差量が異なってくる。そのため、観察する例えば細胞毎にデフォーカス量を変えることにより、より良い像コントラストを得ることができる。
デフォーカスによって生じる各光線の位相差は、観察物体が結像光学系の合焦位置から近点側にずれた場合と遠点側にずれた場合で符号が変わる。そのため、培養細胞等の観察物体を結像光学系の合焦位置から近点側にずらして観察した画像と遠点側にずらして観察した画像は、観察物体の位相分布に相当してそれぞれ得られる画像の像コントラストが反転している。
また、培養容器のシャーレに付着したゴミ等の光を吸収する物体は、位相物体ではなくなり、デフォーカスによって位相差が与えられても像コントラストに変化は生じない。そのため、近点側にずらして撮像した画像と遠点側にずらして撮像した画像を画像間演算することにより、デフォーカスによって与えられる位相差に影響されない画像成分を分離することができる。特に、2つの画像の各画素毎に差演算を行うことにより、観察物体の位相分布に相当する画像成分の像コントラストは2倍にすることができ、ゴミや異物、照明ムラ等の位相情報を持たない画像成分をなくすことができる。
なお、以上のような位相物体の観察方法は、視野内の位相物体の存在を認識するような用途において、結像光学系の結像倍率が4倍以下の場合に、特に好ましい方法である。
以上のような原理を、以下に若干理論的に説明する。
位相物体:
a(U)=exp{−iφ(U)} ・・・(1)
の部分的コヒーレント照明における結像I(x)は、非特許文献1の式(6)で与えられる。その式は以下のようになる。なお、本発明において、式番号は非特許文献1の式番号には対応していない。
Figure 2006271210
・・・(2)
式(2)中、“×" を“○" で囲んだ記号(右辺の第1項)は、コンボリューションである。なお、U,fi (i=1,2),xは、それぞれ物体面、瞳面、像面での座標であり、φ(U)は、観測物体の位相情報である。
ここで、Φ(f)は、φ(U)のフーリエ変換であり、T(f1 ,f2 )は、非特許文献1の式(2)で与えられており、部分的コヒーレント結像の空間周波数特性(transmission cross coefficient:TCC)と呼ばれており、次式で与えられる。
Figure 2006271210
・・・(3)
ここで、S(ξ)は照明光学系の瞳の強度分布を表し、P(ξ)は結像光学系の瞳関数を表す。ξは、瞳内の位置座標である。
無収差光学系のときは、P(ξ)は瞳の領域を表す関数になり、次式で表せる。
Figure 2006271210
・・・(4)
結像光学系にデフォーカス等の収差W(ξ)(位相量で表現)が発生した場合には、
Figure 2006271210
・・・(5)
となる。
上記式(2)において、右辺の第1項と第3項は位相φ(U)に関する高次項であり、第2項が位相分布φ(U)に比例した像コントラストを与える項である。そこで、上記式(2)の第2項を変形する。
収差W(ξ)の量が小さく回転対称であり、結像光学系の瞳の領域を表す関数p(ξ)は回転対称であるとすると、
Figure 2006271210
・・・(6)
となる。
式(2)の第2項と式(6)から、位相物体を観察する際に、デフォーカス等の収差を与えて式(6)が0以外の値になるようにすることにより、位相分布が可視化できることが分かる。
以上は、式の展開を見やすくするために、1次元変数での展開を行ったが、2次元変数としても同様である。
式(6)を照明光学系の瞳と結像光学系の瞳を用いて模式的に示すと、図4(a)、(b)のように表せる。ここで、図4(a)は照明光学系の瞳の強度分布(開口形状)S(ξ)が円形、図4(b)は輪帯状の形状を有していた場合である。図4(a)及び(b)は、物体での回折で結像光学系の瞳が移動する形で表している。これを、座標系を入れ換えて照明光学系の瞳S(ξ)の移動で表すと、照明光学系の瞳形状が輪帯状の場合を例にとると、図5(a)と(b)のようになる。図5(a)が式(6)のW(ξ)について計算する部分(ハッチ部分)であり、図5(b)がW(ξ+f)について計算する部分(ハッチ部分)である。図5(a)は物体で回折されない光による結像光学系の瞳における照明光学系の瞳の像に相当し、図5(b)は物体で1次回折された光による結像光学系の瞳における照明光学系の瞳の像に相当する。
したがって、結像光学系の瞳位置での収差W(ξ)が回転対称で半径に応じて大きさが変化するものであれば、位相分布の可視化が可能であることになる。
ここで、デフォーカスしたときのW(ξ)を考える。焦点ずれによる波面収差は、非特許文献2に示されるように、瞳面内の光線の高さをh、レンズの焦点距離をf、焦点ずれ量をz、瞳の各点の光路長さをΔLとすると、
ΔL=−h2 z/f2 ・・・(7)
で与えられる。h/fは瞳面上の位置を表した値であり、瞳内の位置座標を表すξに相当する。また、ΔLは位置ξでの光路長差であることから、波長をλとして、
ΔL=W(ξ)×λ=−ξ2 z ・・・(8)
で表せる。したがって、
W(ξ)=−ξ2 z/λ ・・・(9)
で表せる。このデフォーカスによる収差W(ξ)は回転対称で半径の2乗に比例してマイナス方向に大きくなるので、位相分布に比例した像コントラストを与えることができることになる。
ここで、zの座標は一般的に焦点位置に対し、図3の右側を正、左側を負にとる。よって、焦点ずらしを焦点から左側(遠点側)に行う場合と右側(近点側)に行う場合とで、W(ξ)の符号も変わる。
ここで、収差W(ξ)として、デフォーカスによるものでなく、瞳面で同様に回転対称で半径に応じて大きさが変化する波面収差を与える光学手段(具体的には、可変形状ミラー(デフォーマブルミラー)等)を用いても可能であることが、以上の検討より明らかである。
以上のようなデフォーカス法を利用してコントラスト反転を含めて培養細胞のコントラスト像を観察・撮像可能な顕微鏡を用いて、培養細胞の状態計測する本実施例の顕微鏡ユニットd1で用いる顕微鏡について説明する。
図6は、このようなデフォーカスを利用して培養細胞のコントラスト像が観察・撮像可能な顕微鏡の1実施例の全体の概略図を示す。この実施例の顕微鏡は倒立型顕微鏡1として構成されており、この倒立顕微鏡1は、光源2と、光源2から発せられた光を導くための照明光学系3と、X−Yステージ40(d3)上のシャーレ4の内部底面位置の培養細胞のコントラスト像を形成するための観察光学系5と、シャーレ4の内部底面位置の培養細胞のコントラスト像を拡大して目視観察するための接眼レンズ6と、シャーレ4の内部底面位置の培養細胞を撮像するための撮像素子7を有するCCDカメラ8(d2)とから構成されている。また、CCDカメラ8には、撮像された画像を記憶し演算処理しその結果を記憶及び出力するパソコン21(e1)とテレビモニター22とが接続されている。パソコン21(e1)からのX−Yステージ走査信号は駆動回路を経てX−Yステージ40(d3)に送られ、また、パソコン21(e1)からのフォーカス信号は駆動回路を経て対物レンズ移動機構43に送られるように接続されている。
照明光学系3は、光源2側から順に、コレクターレンズ10、照明光の光軸11を偏向させるための偏向ミラー12、光源2からの光を準単色とするための干渉フィルタ13、及び、コンデンサレンズ14により構成されている。
観察光学系5は、観察物体のシャーレ4側から順に、シャーレ4の内部底面位置の培養細胞のコントラスト像を形成するための対物レンズ15、第1のリレーレンズ16、対物レンズ15からの光を偏向するための偏向ミラー17、第1のリレーレンズ16と共に対物レンズ15による像を結像面に結像させるための第2のリレーレンズ18により構成されている。
また、第2のリレーレンズ18と結像面19との間には、培養細胞のコントラスト像を接眼レンズ6による目視観察とCCDカメラ8による観察が同じ又は任意に切り換えることができるように、ハーフミラーである切り換えミラー20が配置されている。
また、光源2からの光が投射されるコンデンサーレンズ14の瞳位置25には、円形開口や輪帯開口からなる部分開口を交換可能に有する開口ユニット28が、着脱自在に配置されている。また、開口ユニット28の部分開口以外は、遮光性の遮光板から形成されている。
この例のデフォーカス法を利用した顕微鏡はこのように構成されているので、光源2からの照明光は、コンデンサーレンズ14の瞳位置に投射される。そして、この照明光は、コンデンサーレンズ14によってケーラー照明としてシャーレ4の内部底面位置の培養細胞を照明する。照明光は培養細胞を透過して対物レンズ15に入射する。対物レンズ15に入射した光は、対物レンズ15と第1のリレーレンズ16及び第2のリレーレンズ18により結像面19に培養細胞の像を形成する。結像面19に形成された培養細胞のコントラスト像は、接眼レンズ6に入射すると共に、切り換えミラー20により、CCDカメラ8の撮像素子7の撮像面上に結像する。したがって、合焦位置で観察物体の培養細胞の通常の顕微鏡観察ができる。
この例の顕微鏡では、対物レンズ15の光軸方向の位置を、パソコン21(e1)からのフォーカス信号により対物レンズ移動機構43を介して対物レンズ15を通常の観察の合焦位置とされている位置から観察物体に対し前後何れかに微小量だけ移動させてデフォーカスさせる。デフォーカスを与えると、開口ユニット28の部分開口を通った照明光は、観察物体の培養細胞で回折した光とそれを透過した光が、対物レンズ15の瞳30内の異なる部分を通過する(図5参照)。透過光束と回折光束の間には、回折角とデフォーカスに基づく波面の変化量に対応した位相差が生じる。この位相差は、位相差顕微鏡の位相膜と同様の作用をし、観察物体の培養細胞の位相分布に比例した像強度分布を結像面19上に形成する。
対物レンズ15を前後に移動させる移動量は、形成される像にボケが生じない範囲であることが必要であり、観察に使用する光源2の波長を使用する対物レンズ15のNAの2乗で割った値以下であることが望ましい。
ここで、前記したように、対物レンズ15のデフォーカスによって生じる各光線の位相差は、観察物体が対物レンズ15の合焦位置から近点側にずれた場合と遠点側にずれた場合で符号が変わる。そのため、観察物体の培養細胞を対物レンズ15の合焦位置から近点側にずらして撮像素子7によりパソコン21(e1)に取り込んだ画像と遠点側にずらして撮像素子7によりパソコン21(e1)に取り込んだ画像は、観察物体の位相分布に相当してそれぞれ得られる画像の像コントラストは相互に反転している。その様子を図7(a)、(b)に示す。図7(a)、(b)各々において、左側に上記のように対物レンズ15のデフォーカスによって得られる培養細胞のコントラスト像を、右側に左側の破線で示す走査線位置での像強度を表す階調を模式的に示した図を示してあり、図7(a)は遠点側に、図7(b)は近点側にそれぞれ略同じ移動量デフォーカスしたときの様子を示す。細胞がない背景領域は何れも略一定の階調nを示しており、図7(a)に示すように、近点側(遠点側)にデフォーカスすると、細胞及び核の部分は背景に対して若干明るくコントラストがつき、逆に図7(b)に示すように、遠点側(近点側)にデフォーカスすると、細胞及び核の部分は背景に対して若干暗くコントラストがつく。
したがって、このように、デフォーカスの方向が変わることにより位相差の符号が相互に反対となり、得られた培養細胞のコントラスト像のコントラストが相互に反転した2枚の画像(図7(a)、(b))の対応する個々の画素の値の差を取って新たな画素とする差演算をパソコン21(e1)内で行わせると、図7(c)の左側に示すような画像となり、観察範囲内の照明光の強度変化や異物等による光強度変化は相殺されて0になり、一方、培養細胞のような位相分布は位相差の符号の反転により像のコントラストが反転するので、このような位相差の符号が反対の2つのコントラスト像からなる画像の差演算を行うことにより、図7(c)の右側に示すように、像のコントラストが2倍になる(ただし、デフォーカス量が近点側と遠点側で同じ場合)。
このように差演算によって得られた画像の細胞以外の部分の階調(強度値)は0になる。したがって、差演算を行った画像(図7(c)の左側)からパソコン21(e1)内で階調0近傍の部分を抽出して細胞の存在しない部分とし、そのようにして求めた細胞の存在しない部分を同様にパソコン21(e1)内で観察範囲から除いて、残った部分を細胞の存在する部分とするようにすることが望ましい。すなわち、差演算した画像の強度が略0になる部分は、位相が略0であって細胞が存在しない部分を表している。これに対して、差演算した画像の強度が略0以外の部分は、位相分布に対応した部分であるが、照明光の強度ムラや容器の蓋についた結露の影響等によって強度ムラが含まれ位相分布を必ずしも正確に反映していない。そのため、細胞が存在する部分を直接抽出するより、細胞が存在しない部分を抜き出して観察範囲から除外することにより、細胞が存在する部分を換算する方が、外乱の影響が小さくて望ましい。
また、差演算を行った画像(図7(c)の左側)に、図7(c)の右側に一点鎖線で示すように、強度0近傍に2値化の敷居値を設けて、それ以下の領域の画素に0の強度を割り当て、敷居値以上の画素に1の強度を割り当てて図7(d)に示すような2値化画像を形成することができる。この2値化画像は、細胞の存在分布を表すことになる。
この2値化画像の画像データを画素毎に足し算し、その足し算した値を観察範囲内の総画素数で割算すると、細胞の観察範囲内での存在密度が算出される。また、足し算した値に実際の物体面(シャーレ4の内部底面)上での1画素の面積を掛けることにより、観察範囲内での細胞が存在する総面積が計算でき、その総面積を1つの細胞の平均的な面積で割算することにより、観察範囲内での細胞の存在個数が計算できる。
あるいは、細胞が存在する画素数を画像の総画素数で割算することにより、観察範囲内での細胞の平均密度、細胞の占有率を求めることができる。また、予め細胞1個が占有する平均画素数を求めておくことにより、細胞が存在する画素数を細胞1個の平均画素数で割ることにより、観察範囲内に存在する細胞の個数を求めることができる。
また、2値化とは別に、パソコン21(e1)に取り込まれた2つの画像(図7(a)の左側の画像と図7(b)の左側の画像)の差演算に加えて和演算を行う。
上記のように、差演算によって得られた画像から観察物体(培養細胞)の位相分布に相当する画像情報が得られる。しかし、照明ムラ等の影響は含まれたままで位相分布を必ずしも正確に表しているとは言い難い。そこで、コントラストが相互に反転した2枚の画像(図7(a)、(b))の対応する個々の画素の値の和を取って新たな画素とする和演算をパソコン21(e1)内で行わせると、細胞が存在する部分は反転分布のため位相分布が相殺され、観察範囲内の照明ムラ等の強度分布の情報が得られることになる。この和演算によって得られた画像で差演算によって得られた画像を割算することにより、照明ムラ等の影響を小さくすることができ、位相分布に比例した画像情報が得られる(規格化した差画像)。
シャーレ4内では同じ細胞を培養していることから、細胞は略同じ屈折率を持つと考えることができ、得られた位相分布は細胞の高さ情報に相当すると言える。したがって、このようにして得られた画像(差演算によって得られた画像を和演算によって得られた画像で割算して得られた画像)の強度(階調)分布から培養細胞の高さ分布計測することができる。
さらに、培養する細胞によっては、核の部分とそれ以外の部分で厚みが異なり、核の部分が盛り上がっている細胞がある(図7(c)の右側の図のN)。上記の差演算によって得られた画像を和演算によって得られた画像で割算して得られた画像において、敷居値を特定の値(核のない部分の高さに相当する値より大きく、核のある部分の高さに相当する値より小さい値)以下の部分を0、それ以外を1とする2値化画像処置をすることで、細胞の核の部分を抽出した画像が得られる。この2値化画像から各細胞の核の面積を求めることができる。
また、上記の核の分布を表した2値化画像と前の位相分布を表す画像(差演算によって得られた画像を和演算によって得られた画像で割算して得られた画像)の掛け算を行うことで、核の部分の高さ分布が計算できる。各細胞の核の面積と高さ情報から核の扁平率を求めることもできる。
さらに、干渉の際の位相差の符号が反対の2つのコントラスト像(図7(a)の左側の画像と図7(b)の左側の画像)を取り込む際に、同時に、コンデンサーレンズ14の瞳位置25に、デフォーカス法用の部分開口を有する開口ユニット28の代わりに、暗視野照明用の輪帯開口を有する別の開口ユニットを挿入して暗視野照明して同じ培養細胞の暗視野画像を取り込んでおく。この暗視野画像と上記の核の分布を表した2値化画像の掛け算を行うことで、核の部分の暗視野画像を得ることができ、核の散乱分布を計算することができるようになる。
ところで、以上の説明では、位相物体である培養細胞の観察像であってその結像における干渉の際の位相差の符号が相互に反対である2枚のコントラスト像を得る手段としては、デフォーカス法に基づいて説明してきたが、波面収差導入法によってもよい。そのためには、図6において、コンデンサーレンズ14の瞳位置25に、部分開口を有する開口ユニット28を配置すると共に、対物レンズ15の瞳面30に、その瞳の径に応じて大きさが変化する波面を導入する。そのためには、例えば対物レンズ15の瞳面30と共役な位置の偏向ミラー17の面形状を変形させる。その変形を同じ形状で符号が反対になるようにすることにより、上記のような位相差の符号が相互に反対の2枚のコントラスト像が得られる。
この実施例では、顕微鏡ユニットd1として、このようなデフォーカス法を利用した図6のような倒立型の顕微鏡を用いた例として説明する。顕微鏡ユニットd1は、顕微鏡ユニットd1の外部にある光源(図6の光源2に対応する。)からの光をライトガイドで顕微鏡ユニットd1に伝送した後、培養容器(シャーレ4)内の細胞を観察すための照明を行う照明光学系3と培養細胞の像を撮像ユニットd2(CCDカメラ8)の撮像面上に形成する結像光学系(対物レンズ15、第1のリレーレンズ16、及び、第2のリレーレンズ18が対応する。)から構成され、照明光学系3中に配置されたコンデンサレンズ14の瞳位置25に開口ユニット28中の輪帯状の開口を配置し、その輪帯開口による照明が可能になっている。この輪帯開口は、コンデンサレンズ14内に配置された開口ユニット28の円盤状の回転可能な部材に固定され、パソコン21(e1)からの制御信号により交換可能になっている。開口ユニット28においては、輪帯の幅、輪帯の径の異なる開口を選択することが可能であり、通常の円形の開口を選択することも可能である。
結像光学系は、複数の対物レンズ15と電動レボルバーを有し、観察物体の大きさ等により対物レンズ15を交換し観察倍率を変えることができる。そして、パソコン21(e1)からの制御信号により、複数の対物レンズから特定の対物レンズ15を選択することができる(なお、対物レンズ15の交換機構は図6では図示を省いてある。)。対物レンズ15は対物レンズ移動機構43により光軸方向に移動可能で、パソコン21(e1)からの制御信号により観察物体との間隔を任意に選択でき、電動でピント調整可能である。結像光学系は、図示しない焦点検出のための光学系が付加されていて、パソコン21(e1)はその焦点検出のための光学系からの信号を受けて、対物レンズ15を焦点位置に移動する制御機能を有している。
図2の顕微鏡ユニットd1として以上のような顕微鏡を用いる。
図1、図2に戻り、図6も参照しながら、制御ユニットFからの制御信号で、搬送ユニットCにより培養容器(シャーレ)4が走査ユニットd3(X−Yステージ40)に搬送される。制御ユニットFは、演算ユニットe1(パソコン21)に観察開始の制御信号を送る。この制御信号により、培養容器4内の細胞の観察が開始され、観察判断用の開口と対物レンズ15が選択される。走査ユニットd3上の培養容器4は、顕微鏡ユニットd1で第1の観察位置に移動し、観察を開始する。第1の観察位置では、焦点検出光学系により培養細胞が存在し得る培養容器4のシャーレの底面を焦点検出する。対物レンズ15をこの焦点位置より予め設定した変化量Δだけ培養容器4に近づいた位置に移動させ、撮像ユニットd2(CCDカメラ8)により観察物体の画像(図7(a))を取り込み、演算ユニットe1(パソコン21)に画像データを転送する。画像データの転送後、焦点位置からΔだけ培養容器4から離れた位置に対物レンズ15を移動させて、同様に観察物体の画像(図7(b))を取り込み、演算ユニットe1(パソコン21)に転送する。
演算ユニットe1(パソコン21)では、上記したように、転送された2枚の画像データをそれぞれの対応する画素間で差演算を行い差画像(図7(c))を形成し、さらに、それぞれの対応する画素画素間で和演算を行い和画像を形成する。差画像を和画像で割算し、規格化した差画像を形成する。規格化された差画像の各画素情報を設定しておいた閾値εと比較する。規格化された差画像の各画素情報が±εの範囲に入っている場合はその画素に0を、閾値±εを越えている場合はその画素に1を割り当てた2値化画像(図7(d))を形成する。
以上のように、観察領域内で、細胞が存在する部分は対物レンズ15の位置を合焦位置からΔだけ近点側あるいは遠点側へ移動させることで、細胞の位相分布に対応した像コントラストが発生する。さらに、対物レンズ15を前後に移動させることでその像コントラストは反転する。したがって、その差画像を形成すると、細胞が存在する部分は像コントラストが発生し、細胞が存在しない部分は像コントラストが発生せずノイズレベルになる。
したがって、上述のようにして2値化画像を形成することにより、観察領域内で細胞が存在する部分と存在しない部分とを分離抽出することができる。
2値化画像は、細胞の存在する画素に1、存在しない画素に0を割り当ててあるので、観察領域の全画素にわたり足し算を行うと、細胞が占有している画素の総数を求めることができる。細胞が占有する画素総数を観察領域の総画素数で割算することにより、観察領域内で細胞が存在する部分の占有率を算出することができる。算出した占有率と形成された2値化画像を、観察領域を特定する位置座標と共に演算ユニットe1(パソコン21)に保存する。
次に、走査ユニットd3(X−Yステージ40)により顕微鏡ユニットd1を第2の観察位置に移動し、同様にして占有率の算出と2値化画像の形成を行い、位置座標と共に演算ユニットe1(パソコン21)に保存し、以降、走査制御プログラムにより観察位置を培養容器4内の全面にわたり走査し、培養容器4内の全領域にわたり占有率と2値化画像を取得して演算ユニットe1(パソコン21)に保存して行く。
次いで、各観察領域の占有率の平均値を求め、培養容器4全面での平均的占有率を算出し、基準値と比較し、基準値以上であれば継代処理又は回収処理移行の信号を制御ユニットFに送り、基準値以下であれば培養を継続する信号を制御ユニットFに送り、自動培養工程の次処理の判断を行う。
以上で培養容器4全面での平均的な細胞の占有率を算出し、自動培養工程の判断を行った例を示したが、各観察領域で求めた細胞が占有する画素総数を予め求めておいた細胞1つが占有する画素数で割算することで、観察領域に存在する細胞数を算出し、培養容器4全面を走査して各観察領域の細胞数を求め、細胞数の総和を計算し、その総和量が基準値以上であるかを判断し、自動培養工程の次処理への移行を判断するようにすることもできる。
上述の判断により、培養容器4内の細胞を継代するための処理へ移行し、培養容器4を培養処理ユニットBに搬送し、培養容器4に付着している細胞を剥離する工程を開始する。
培養容器4内の細胞を剥離する工程では、剥離のための処理時間が長いと剥離のために加えたトリプシン(細胞の剥離剤)が細胞にダメージを与え、処理時間が短いと継代される細胞の数が減ってしまう。
ここで、剥離処理工程で,培養容器4を再び培養容器観察ユニットDに搬送し、上述と同様にして細胞の占有率の計測を開始する。細胞が培養容器4から剥離された場合、観察領域内での細胞の存在する部分が狭まる。
培養容器4の全面を走査し、細胞の平均的占有率を算出し、その平均的占有率が特定の値以下になっていれば剥離処理を終了する指令を制御ユニットFに送り、培養容器4を細胞処理ユニットBに搬送し、剥離処理工程を終了する。
なお、継代処理移行判断で用いた細胞の占有率データを参照し、占有率の高い部分を抽出して、剥離処理開始後は、抽出された占有率の高い部分の剥離処理による占有率の変化を計測し、剥離処理工程の終了判断を行うようにしてもよい。
以下に、以上のような継代処理移行判断の1例のフローチャートと、それに続く剥離処理終了判断の1例のフローチャートとをそれぞれ図8、図9に示す。
図8の継代処理移行判断のフローを説明する。
ステップST1で、細胞培養ユニットA中で培養が進むと制御ユニットFからの制御信号で、搬送ユニットCにより培養容器(シャーレ)4が走査ユニットd3(X−Yステージ40)に搬送される。次いで、ステップST2で、顕微鏡ユニットd1の焦点検出光学系により、培養容器4内の培養細胞が存在する底面位置の焦点位置情報を取得する。
次いで、ステップST3で、走査ユニットd3により、培養容器4内の観察順が指定されている位置に観察領域を移動させる。そして、ステップST4で、まず、対物レンズ15を焦点検出された細胞の存在位置に対して予め設定した変化量Δだけ近点側へ移動して撮像ユニットd2により画像を取り込み、演算ユニットe1に転送する。次いで、対物レンズ15を焦点検出された細胞の存在位置に対して予め設定した変化量Δだけ遠点側へ移動して撮像ユニットd2により画像を取り込み、演算ユニット演算ユニットe1に転送する。
次に、ステップST5で、演算ユニットe1で、転送された2枚の画像から差画像と和画像を形成し、形成された差画像を和画像で割算し、規格化された差画像を形成する。そして、ステップST6で、規格化された差画像に対して±εの閾値を設定して、前記のように2値化画像を形成する。
次いで、ステップST7で、その2値化画像を全画素の範囲で足し算し、その結果を全画素数で割算し、細胞の占有率を計算する。次に、ステップST8で、計算された細胞の占有率と観察領域を代表する位置座標と2値化画像とを演算ユニットe1の記憶媒体に保存する。
このようにして、ステップST4〜ST8で、観察順が決められた最初の観察領域の細胞の占有率、2値化画像がその位置座標と共に得られると、ステップST9に進み、次の観察領域について、ステップST4〜ST8で、同様に2値化画像の形成と細胞の占有率の算出とを行い、計算された細胞の占有率と観察領域を代表する位置座標と2値化画像とを演算ユニットe1の記憶媒体に保存する。
ステップST9でプログラムされた最終の観察領域の2値化画像の形成と細胞の占有率の算出とを行ったと判断すると、ステップST10で、演算ユニットe1の記憶媒体に保存されていた各領域の細胞占有率を培養容器4の全観察領域について平均値を求める。
次いで、ステップST11で、演算ユニットe1の記憶媒体に保存されていた各領域の細胞占有率を階層に分類し、占有率のヒストグラムを求める。そして、ステップST12で、そのヒストグラムから設定された最低占有率を下回る観察領域の割合を算出する。
そして、ステップST13で、(1)全観察領域の細胞占有率の平均値を予め設定してある基準値と比較し、また、(2)最低占有率を下回る観察領域の割合を予め設定してある基準値と比較する。
その結果、(1)が基準値以上で(2)が基準値以下の場合に、ステップST14へ進んで、継代処理への移行可の指令を制御ユニットFに送信し、ステップST15で、その培養容器4を搬送ユニットCにより培養容器観察ユニットDから細胞処理ユニットBへ搬送して、継代処理移行判断工程を終了する。
ステップST13での比較の結果、(1)、(2)共基準値以上の場合には、ステップST16へ進んで、再計測、又は異常判定処理への信号を制御ユニットFに送信して、ステップST2〜ST9の再計測を行わせるか、あるいは、異常判定処理を行うべき信号を制御ユニットFに送信する。
ステップST13での比較の結果、(1)が基準値以下の場合には、ステップST17へ進んで、培養の続行を制御ユニットFに送信し、制御ユニットFからの制御信号で、搬送ユニットCにより培養容器4を細胞培養ユニットAに搬送する。
次に、図8の継代処理移行判断工程のステップST15に続く剥離処理終了判断の1例のフローを図9に示す。
ステップST21で、細胞処理ユニットBで培養容器4に内の細胞を剥離するための剥離剤であるトリプシンを添加後、搬送ユニットCにより培養容器4を走査ユニットd3(X−Yステージ40)に搬送する。次いで、ステップST22で、図8の継代移行判断処理で計測した各領域の位置情報と算出された細胞占有率を演算ユニットe1の記憶媒体から読み出し、各観察領域の焦点位置情報と共に保持する。
そして、ステップST23〜ST29で、図8のステップST3〜ST9と同様にして、培養容器4の全ての観察領域の2値化画像の形成と細胞の占有率の算出とを行い、ステップST30で、演算ユニットe1の記憶媒体に保存されていた各領域の細胞占有率を培養容器4の全観察領域について平均値を求める。そして、ステップST31で、演算ユニットe1の記憶媒体に保存されていた各領域毎に継代移行判断で形成した細胞占有2値化画像とステップST23〜ST29で今回形成した2値化画像の差演算を行い、細胞残留2値化画像を形成する。
次に、ステップST32で、演算ユニットe1の記憶媒体に保存されていた各領域の細胞占有率を階層に分類し、占有率のヒストグラムを求める。そして、ステップST33で、そのヒストグラムから設定された最低占有率を上回る観察領域の割合を算出する。
そして、ステップST34で、(1)全観察領域の細胞占有率の平均値を予め設定してある基準値と比較し、また、(2)最低占有率を上回る観察領域の割合を予め設定してある基準値と比較する。
そして、ステップST34での比較が(1)、(2)共基準値以下の場合、ステップST35へ進み、剥離処理終了の指令を制御ユニットFに送り、次のステップST36で、培養容器4を細胞処理ユニットBへ搬送し、ステップST37で、トリプシンの作用停止処理(例えば、血清の添加)を行い、剥離処理工程を終了する。
また、ステップST34で、(1)が基準値以上である場合、ステップST38へ進み、剥離処理を継続し、ステップST31で形成された細胞残留2値化画像に基づいて、再計測の位置に観察領域を移動させ、その領域について以上のステップST23〜ST34の処理を、(1)が基準値以下になるまで繰り返す。
なお、以上のステップST32、ST33の処理を省いて、ステップST34で(1)のみの比較を行うようにしてもよい。
〔実施例2〕
実施例2の自動細胞培養装置の構成は、実施例1と同様であり、培養容器観察ユニットDの顕微鏡ユニットd1に倒立型の位相差顕微鏡を用いた例である。図10は、このような倒立型の位相差顕微鏡の1実施例の全体の概略図を示す。この倒立型位相差顕微鏡1’は、光源2と、光源2から発せられた光を導くための照明光学系3と、X−Yステージ40(d3)上のシャーレ4の内部底面位置の培養細胞のコントラスト像を形成するための観察光学系5と、シャーレ4の内部底面位置の培養細胞のコントラスト像を拡大して目視観察するための接眼レンズ6と、シャーレ4の内部底面位置の培養細胞を撮像するための撮像素子7を有するCCDカメラ8とから構成されている。また、CCDカメラ8には、撮像された画像を記憶し演算処理しその結果を記憶及び出力するパソコン21(e1)とテレビモニター22とが接続されている。パソコン21(e1)からのX−Yステージ走査信号は駆動回路を経てX−Yステージ40(d3)に送られ、また、パソコン21(e1)からのフォーカス信号は駆動回路を経て対物レンズ移動機構43に送られるように接続されている。
照明光学系3は、光源2側から順に、コレクターレンズ10、照明光の光軸11を偏向させるための偏向ミラー12、光源2からの光を準単色とするための干渉フィルタ13、及び、コンデンサレンズ14により構成されている。
観察光学系5は、観察物体のシャーレ4側から順に、対物レンズ15、第1のリレーレンズ16、対物レンズ15からの光を偏向するための偏向ミラー17、第1のリレーレンズ16と共に対物レンズ15による像を結像面に結像させるための第2のリレーレンズ18により構成されている。
また、第2のリレーレンズ18と結像面19との間には、培養細胞のコントラスト像を接眼レンズ6による目視観察とCCDカメラ8による観察が同じ又は任意に切り換えることができるように、ハーフミラーである切り換えミラー20が配置されている。
また、光源2からの光が投射されるコンデンサーレンズ14の瞳位置25には、輪帯開口を有する開口ユニット31が、着脱自在に配置されている。また、開口ユニット31の輪帯開口以外は、遮光性の遮光板から形成されている。
また、対物レンズ15の瞳位置30には、コンデンサーレンズ14の瞳位置25の輪帯開口と共役で位相差量がπ/2と−π/2の間で制御可能な着脱自在の位相膜を有する位相膜ユニット32が配置されている。
この倒立型位相差顕微鏡1’はこのように構成されているので、開口ユニット31と位相膜ユニット32を外すと、光源2からの照明光は、コンデンサーレンズ14の瞳位置に投射される。そして、この照明光は、コンデンサーレンズ14によってケーラー照明としてシャーレ4の内部底面位置の培養細胞を照明する。照明光は培養細胞を透過して対物レンズ15に入射する。対物レンズ15に入射した光は、対物レンズ15と第1のリレーレンズ16及び第2のリレーレンズ18により結像面19に培養細胞の像を形成する。結像面19に形成された培養細胞のコントラスト像は、接眼レンズ6に入射すると共に、切り換えミラー20により、CCDカメラ8の撮像素子7の撮像面上に結像する。したがって、合焦位置で観察物体の培養細胞の通常の顕微鏡観察ができる。
実施例1では、対物レンズ15を焦点検出位置から変化量Δだけ前後に移動させて2枚の画像を取り込み、差演算を行っている。この倒立型位相差顕微鏡1’を用いた例では、開口ユニット31と位相膜ユニット32をそれぞれコンデンサーレンズ14の瞳位置25、対物レンズ15の瞳位置30に装着して、焦点検出された位置で、パソコン21(e1)からの位相差制御信号により位相膜ユニット32の位相膜の位相差量をまずπ/2に設定して画像を取り込み、次いで、位相膜ユニット32の位相膜の位相差量を−π/2に設定して別の画像を取り込み、パソコン21で取り込まれた2枚の画像データをそれぞれの対応する画素間で差演算を行い差画像を形成し、さらに、それぞれの対応する画素画素間で和演算を行い和画像を形成する。差画像を和画像で割算して差画像を規格化することにより、規格化された差画像を形成することができる。この規格化された差画像も、実施例1で示した差画像と同様に、細胞の存在する部分でのみ像コントラストが発生するので、細胞の存在する部分と存在しない部分を分離抽出することができ、実施例1と同様の判定を行うことが可能である。
なお、図10において、対物レンズ15の瞳位置30に輪帯開口と共役な位相膜ユニット32を配置することで、位相物体を可視化している。位相膜ユニット32はリレー光学系(第1のリレーレンズ16と第2のリレーレンズ18からなるリレー光学系)を用いて対物レンズ15の瞳位置30とは別の共役位置30’に配置しても位相物体を可視化できる。さらに、位相膜ユニット32の位相膜として液晶素子等の電気的に位相量を変えることができる素子で構成することにより、位相物体を観察したときの像コントラストを任意に変化させることができる。
ここで、さらに別の判断手法を説明する。本実施例で示した規格化された差画像は、観察している細胞の位相分布に位相差顕微鏡の光学的応答特性をコンボリューションした情報と等価である。この点の詳細については、本発明者が特許文献3等で開示している。
したがって、この開示より、位相差顕微鏡1’の光学的応答特性を求めることにより、規格化された差画像から観察領域内に存在する細胞の位相分布を抽出することができる。通常の細胞は、核の部分が厚くなっているので、抽出された位相分布に閾値を設定し、閾値以上の部分を抽出し、2値化することにより、細胞の核の部分のみを選択的に抽出することができる。そして、1個の細胞の核部分が占有する画素数を求めておき、観察領域内での細胞の核の部分のみ総画素数を1個の細胞の核部分の画素数で割算することにより、観察領域内で細胞の核の数量(細胞数)を算出することができる。細胞の核の大きさは細胞全体に対し大きさのバラツキが小さいので、正確に細胞数を算出することができる。
また、複数の閾値を設定することにより、細胞の核の厚さを分類することができる。生体細胞において、細胞核の厚みはその細胞の増殖特性を表すとされているので、細胞の核の厚み分布を増殖特性の判断パラメータに用いることができる。
なお、規格化された差画像から細胞の位相分布を求めることは、デフォーカス法あるいは波面収差導入法を利用した顕微鏡や位相差顕微鏡の固有の技術ではなく、微分干渉顕微鏡を用いても行うことはできる。その点については、本発明者等は特許文献4、非特許文献1等で開示している。
さらに、微分干渉顕微鏡は通常の倒立型顕微鏡と組み合わせることも容易であり、観察領域の位相分布を算出することもできる。
本発明の実施例1の自動細胞培養装置の構成概念図である。 図1の自動細胞培養装置の培養容器観察ユニットと画像演算ユニットの構成概念図である。 顕微鏡ユニットで利用するデフォーカス法、波面収差導入法の原理説明図である。 部分的コヒーレント結像の空間周波数特性を説明するための図である。 照明光学系の瞳形状が輪帯状の場合に物体で回折されない光による結像光学系の瞳における照明光学系の瞳の像(a)と物体で1次回折された光による結像光学系の瞳における照明光学系の瞳の像(b)を示す図である。 実施例1において用いるデフォーカスを利用して培養細胞のコントラスト像が観察・撮像可能な顕微鏡の1実施例の全体の概略図である。 実施例1における培養細胞の状態計測方法を説明するための図である。 実施例1における継代処理移行判断の1例のフローチャートである。 実施例1における剥離処理終了判断の1例のフローチャートである。 実施例2において用いる倒立型の位相差顕微鏡の1実施例の全体の概略図である。
符号の説明
A…細胞培養ユニット
B…培養処理ユニット
C…培養容器搬送ユニット
D…培養容器観察ユニット
E…画像演算ユニット
F…制御ユニット
d1…顕微鏡ユニット
d2…撮像ユニット
d3…走査ユニット
e1…演算ユニット
1…倒立型顕微鏡
1’…倒立型位相差顕微鏡
2…光源
3…照明光学系
4…シャーレ(培養容器)
5…観察光学系
6…接眼レンズ
7…撮像素子
8…CCDカメラ(d2)
10…コレクターレンズ
11…照明光の光軸
12…偏向ミラー
13…干渉フィルタ
14…コンデンサレンズ
15…対物レンズ
16…第1のリレーレンズ
17…偏向ミラー
18…第2のリレーレンズ
19…結像面
20…切り換えミラー
21…パソコン(e1)
22…テレビモニター
25…コンデンサーレンズの瞳位置
28…開口ユニット
30…対物レンズの瞳
30’…対物レンズの瞳位置とは別の共役位置
31…開口ユニット
32…位相膜ユニット
40…X−Yステージ(d3)
43…対物レンズ移動機構

Claims (9)

  1. 細胞培養ユニットと、培養処理ユニットと、培養容器搬送ユニットと、培養容器観察ユニットと、培養容器内の観察画像を取り込む画像取込ユニットと、取り込まれた観察画像を演算処理する画像演算ユニットとを備え、前記培養容器観察ユニットが培養細胞の可視化手段を有し、前記画像演算ユニットが、培養容器内に存在する細胞部分の情報と細胞が存在しない容器部分の情報とに分離抽出する演算処理と、分離抽出した細胞部分の情報から細胞の状態情報を算出する演算処理と、算出された細胞の状態情報から当該培養容器内の培養細胞の次処理工程への移行判断をする判断処理とを行うユニットであることを特徴とする自動細胞培養装置。
  2. 前記培養容器観察ユニットが、任意の位置に観察位置を移動可能な顕微鏡を備え、観察位置を合焦位置から前後に略同量変化させた位置で焦点位置ずれ画像を取り込み、前記画像演算処理ユニットで前記の2つの焦点位置ずれ画像を対応するそれぞれの画素毎に差演算を行って差画像を形成し、培養容器内の細胞の存在する部分の情報と細胞が存在しない部分の情報に分離することを特徴とする請求項1記載の自動細胞培養装置。
  3. 前記培養容器観察ユニットが、位相膜の位相差量が制御できる位相差顕微鏡を備え、位相差量が略同じで符号の異なる位相膜状態で2つの位相差画像を取り込み、前記画像演算処理ユニットで前記の2つの位相差画像を対応するそれぞれの画素毎に差演算を行って差画像を形成し、培養容器内の細胞の存在する部分の情報と細胞が存在しない部分の情報に分離することを特徴とする請求項1記載の自動細胞培養装置。
  4. 前記培養容器観察ユニットが、2つの偏光成分の相対的な位相差が制御できる微分干渉顕微鏡を備え、2つの偏光成分の相対的な位相差量が略同じで符号の異なる状態で2つの微分干渉画像を取り込み、前記画像演算処理ユニットで前記の2つの微分干渉画像を対応するそれぞれの画素毎に差演算を行って差画像を形成し、培養容器内の細胞の存在する部分の情報と細胞が存在しない部分の情報に分離することを特徴とする請求項1記載の自動細胞培養装置。
  5. 前記画像演算処理ユニットで分離抽出された前記培養容器内に存在する細胞部分の画素を1、細胞が存在しない部分の画素を0とする2値化情報を形成し、観察領域での細胞の占有率を算出することを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の自動細胞培養装置。
  6. 前記画像演算処理ユニットで分離抽出された前記培養容器内に存在する細胞部分の情報から、前記培養容器内に存在する細胞の位相分布を算出することを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の自動細胞培養装置。
  7. 前記画像演算処理ユニットで分離抽出された前記培養容器内に存在する細胞部分の情報から、前記培養容器内に存在する細胞数を算出することを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の自動細胞培養装置。
  8. 前記画像演算処理ユニットで算出された細胞の占有率、細胞の位相分布、細胞数の少なくとも1つ算出値から、培養細胞の継代処理移行判断をすることを特徴とする請求項1、5から7の何れか1項記載の自動細胞培養装置。
  9. 前記画像演算処理ユニットで算出された細胞の占有率、細胞の位相分布、細胞数の少なくとも1つ算出値から、前記培養容器から剥離処理終了判断をすることを特徴とする請求項1、5から7の何れか1項記載の自動細胞培養装置。
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