JP2007085927A - 生体関連情報の画像化方法および生体内の相互作用を撮像する撮像方法、装置、装置を実行するためのプログラム、ソフトウェア、解析方法、試薬キット - Google Patents
生体関連情報の画像化方法および生体内の相互作用を撮像する撮像方法、装置、装置を実行するためのプログラム、ソフトウェア、解析方法、試薬キット Download PDFInfo
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Abstract
生体試料中の任意の相互作用を直接的かつ低侵襲に検出すること。特に、BRETのような微弱光信号の変化に起因する画像情報を細胞単位で撮像する方法および装置を提供すること。
【解決手段】
細胞等の生体試料中の相互作用を撮像する撮像方法であって、前記相互作用し得る物質の双方に対してそれぞれ発光物質と蛍光物質を標識した相互作用物質を1以上の細胞内に存在せしめ、相互作用による結果としての発光物質による蛍光物質へのエネルギー転移を光学的に撮像し、撮像した光学的情報を単一の細胞について画像化する工程を含み、画像表現が相互作用に起因する微弱光の有無および/または量を示していることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
Otuji et. al.,Analytical Biochemistry.329(2004)230−237,Monitoring for dynamic biological processing by intramolecular bioluminescence resonance energy transfer system using secreted luciferase.
また、本発明の装置は、生体関連情報の画像化装置において、画像化すべき画像化対象に照準する手段と、画像化対象に対して生物学的エネルギーにより光学的に検知可能な変化をもたらす生物学的励起物質を作用せしめた状態で、前記生物学的エネルギーが提供し得る出力を優先的に画像情報として取得する画像情報取得手段とを備えたことを特徴とする。
アポトーシス誘導によって活性化されるカスパーゼ3の活性を発光共鳴エネルギー移動(BRET)によって検出する。ドナーとなる発光タンパク質の遺伝子にはウミシイタケ由来のルシフェラーゼ遺伝子(phRL,プロメガ社),アクセプターとなるGFP遺伝子にはpEGFP(クロンテック社)を用い,ルシフェラーゼとGFPの間にアポトーシス誘導時に活性化されるカスパーゼ3の認識配列(DEVD;アミノ酸一時表記,アスパラギン酸,グルタミン酸,バリン,)を導入したベクターを作る。また,ルシフェラーゼとDEVD配列およびDEVDとGFPの間にはグリシン(G)セレン(S)などのアミノ酸をリンカーとして入れている。
哺乳細胞での発現ベクターであるpCDNA3.1(インビトロゲン社)を制限酵素BamHIおよびEcoRIで消化し精製する。また,PCR法によってウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子およびGFPを増幅する。ルシフェラーゼ遺伝子のForward側のPCRプライマーには,5'に制限酵素BamHIの認識配列を含み,Reverse側のプライマーには,3'側にカスパーゼ認識配列と制限酵素KpnIの認識配列を含んでいる。GFP遺伝子Forward側のプライマーには,5'にKpnI認識配列,reverse側のプライマーには,3'にEcoRI認識配列を含んでいる。それぞれの遺伝子をPCRで増幅・精製後,制限酵素BamHIとKpnIおよびKpnIとEcoRIで消化・精製する。
D−MEMで培養しているHeLa細胞にリポフェクチン法によって作製したルシフェラーゼ-GFPベクターを導入する。翌日に培養液を捨て,細胞をハンクス平衡塩類溶液(HBSS)で洗い,HBSS1mlに置換する。これに発光基質であるセレンテラジン(EnduRen, プロメガ社)を最終濃度60μMで添加し,37℃で1時間インキュベートする。
アポトーシスを誘導するため抗Fas抗体(医学生物学研究所)1μlとシクロヘキサイミド(最終濃度10μM)を添加し測定を開始した。最初にフィルター無しの状態で5分間撮影し,その後510 nmのロングパスフィルターを通して5分間撮影する。これを30分間隔で6時間撮影する。GFPの蛍光量は510 nmのフィルター後の値とし,ルシフェラーゼによる発光量は,フィルター無しの光量からフィルター後の光量を差し引いた値とした。
図3は,刺激開始から3時間後のフィルター無しと有の画像である。この中の四角い領域におけるルシフェラーゼの発光とGFPの蛍光強度の経時変化を示したのが図4である。最初はBRETによりGFPの蛍光量が強いが,カスパーゼによりルシフェラーゼ-GFP複合体がされBRETが解消されるとルシフェラーゼによる発光量が強くなってくるのが分かる。このようにルシフェラーゼの発光強度とGFPの蛍光強度の比をモニターすることによってカスパーゼの活性すなわちアポトーシスの程度を検出できる。
BRET、FRETは生体内外のタンパク相互作用の有無を着実に反映する典型的手法である。相互作用を光強度だけで検出しようとすると、非特異的反応や挟雑物ないし自家蛍光等のノイズ信号により信頼性が低くなる。一般に蛍光は、外部から照射された励起光の照射エネルギーにより励起される。従来の生体に関する画像化方法は、なるべく視覚的に見えるように可視化するような過大な照射エネルギーを利用している。FRETに比べBRETは励起が要らないので、実験し易い。また、蛍光は強度変化が不安定だが、発光は安定である。励起光照射による過大なエネルギーによる蛍光検出から発想できない(非自明な)視点として、生物発光またはこれに伴う蛍光(例えばBRET)は変化量の評価(例えば、遺伝子発現の変動のモニタリング)や連続的かつ広視野の受光に適している。換言すると(上位化すると)、細胞内の活性変化に応じて光強度が変わるような検査項目は、過大な光エネルギーによる画像情報からは実行困難である。また、分光測定やフォトンカウントによる生物発光の検出からは発想できない(非自明な)視点として、同一視野ないし同一試料中の複数の検出対象を個別に比較したり、個々の変化量を評価することである。そもそも、生物発光、さらには生物発光の光エネルギーにより励起される生物発光由来蛍光(例えばBRET)は、暗すぎて、肉眼または顕微鏡による接眼レンズによって観察できない。従来の顕微鏡がそうであったように、暗すぎて画像を取得できなかった場合、細胞1個づつ取り出したり、別々の容器に遠ざけて検査するしかないので、非常に時間も工数も必要となる。ましてや、細胞内の検査を、1個づつ細胞を溶解したり、すり潰す手技を施すことは面倒である。別々の容器や個別の手技を用いることは、生きた細胞ないし組織を継続的ないし複数調べるには不適である。本発明の方法を適用すれば、1個づつの細胞等の試料について個別に遺伝子発現等の変化を継続的かつ複数調べることができる。さらに、何度でも同じ細胞からデータが取れるという魅力もある。これらの考察内容を総合すれば、本発明の新規性および進歩性は容易に理解されるであろう。
2:対物レンズ
3:集光レンズ
4:CCDカメラ
5:モニタ
6:ズームレンズ
Claims (10)
- 生体関連情報を画像情報として取得するための画像化方法において、
画像化すべき画像化対象に対して生物学的エネルギーにより光学的に検知可能な変化をもたらす生物学的励起物質を作用せしめ、
前記生物学的エネルギーが提供する出力に相当する画像関連情報を前記画像化対象から優先的に取得することを特徴とする生体関連情報の画像情報取得方法。 - 細胞内の相互作用に関する画像情報を撮像する方法において、前記相互作用し得る物質の双方に対して生物学的励起物質としての発光物質および蛍光物質をそれぞれ標識した相互作用物質を1以上の細胞内に存在せしめ、相互作用による結果としての発光物質による蛍光物質へのエネルギー転移を光学的に撮像し、撮像した光学的情報を単一の細胞について画像化する工程を含み、画像表現が相互作用に起因する微弱光の有無および/または量を示していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記生体試料が、生細胞を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 生体関連情報の画像化装置において、画像化すべき画像化対象に照準する手段と、画像化対象に対して生物学的エネルギーにより光学的に検知可能な変化をもたらす生物学的励起物質を作用せしめた状態で、前記生物学的エネルギーが提供し得る出力を優先的に画像情報として取得する画像情報取得手段とを備えたことを特徴とする生体関連情報の画像情報取得装置。
- 請求項1に記載の方法を自動的に実行するためのプログラム。
- 請求項5に記載のプログラムを読み出し可能に書き込んでいるソフトウエア。
- 請求項1に記載の方法により取得された画像情報に基づいて生体関連情報の解析を行なう解析方法。
- 請求項7に記載の解析方法において、生物学的励起物質が、生物発光をもたらす成分を含んでいる解析方法。
- 請求項7または8に記載の方法において、生物学的励起物質の活性に影響を与える薬剤との相互作用を評価する工程を含んでいる解析方法。
- 請求項4に記載の画像情報取得手段に適合する光特性を備えた試薬キット。
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JP2005275985A JP2007085927A (ja) | 2005-09-22 | 2005-09-22 | 生体関連情報の画像化方法および生体内の相互作用を撮像する撮像方法、装置、装置を実行するためのプログラム、ソフトウェア、解析方法、試薬キット |
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WO2004018671A1 (ja) * | 2002-08-23 | 2004-03-04 | Riken | 色素蛋白質及び蛍光蛋白質 |
JP2005027623A (ja) * | 2003-07-11 | 2005-02-03 | Olympus Corp | 細胞培養観察装置及び細胞培養観察方法 |
JP2005514589A (ja) * | 2001-12-05 | 2005-05-19 | ザ・レジェンツ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・カリフォルニア | ロボット顕微鏡検査システム |
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2005
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