JP2005026295A - 電子部品実装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子部品実装装置の吸着ノズルに保持される電子部品の形状や、吸着ノズル自体の形状を、より容易に2方向から検出する。
【解決手段】電子部品実装装置100の搭載ヘッド6に撮像ユニット1を備え、撮像ユニットに備えられるCCDカメラ1cが、搭載ヘッドに備えられる吸着ノズル6aに保持される電子部品9や、吸着ノズル自体を撮像する配置をエアシリンダ1bが切り替えることにより、CCDカメラが電子部品や吸着ノズルを側方と下方の2方向からの撮像を行う構成にした。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を基板に搭載する電子部品実装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子部品を基板に実装する装置として、部品供給部により供給される複数の電子部品を、搭載ヘッドに備えられた吸着ノズルにより吸着して、基板に移送し、搭載する電子部品実装装置が知られている。
このような電子部品実装装置において、電子部品を基板に確実に実装するために、吸着ノズルの先端部に吸着保持される電子部品を側方からセンサにより検出し、その検出した電子部品の形状や姿勢に基づき、基板に対する電子部品の姿勢や向きを調整するように搭載ヘッドや吸着ノズルなどを駆動して、電子部品を好適に基板に搭載したり、また、吸着ノズルの先端部において電子部品が検出されない場合には、電子部品を再吸着するなどし、電子部品が基板に搭載されないというトラブルを防止したりする電子部品実装装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−59099号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1の場合、電子部品の形状や姿勢を側方からセンサにより検出するため、非常に厚みの薄い電子部品の場合、その電子部品を検出できないことがあったり、円柱形状の電子部品の場合、その側方からの形状はどの角度からも同一の長方形状に検出されてしまい、その電子部品の正確な立体形状を認識できなかったりするので、その電子部品の姿勢や向きを調整することが困難となる問題があった。
そのため、電子部品実装装置の所定の位置に、吸着ノズルの先端部に吸着保持される電子部品を下方から検出するための第2のセンサを設け、搭載ヘッドをその第2のセンサの位置にまで移動して、下方からの電子部品の形状や姿勢を検出するということが行われる場合もあった。
【0005】
また、吸着保持する電子部品の大きさや形状に応じて吸着ノズルを付け替えるように、吸着ノズルが搭載ヘッドに交換可能に備えられる電子部品実装装置において、電子部品を保持していない吸着ノズルの形状をそれらセンサにより検出し、備えられている吸着ノズルが適正なものであるかどうか判断することもあり、この場合も側方からノズルの形状を検出するセンサと、下方からノズルのノズル径を検出する第2のセンサとが必要であった。
【0006】
本発明の課題は、吸着ノズルに保持される電子部品の形状や、吸着ノズル自体の形状を、より容易に2方向から検出することができる電子部品実装装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、搭載ヘッド(6)から下方に向けて備えられる吸着ノズル(6a)の先端部に電子部品(9)を保持するとともに所定の基板(P)に搭載する電子部品実装装置(100)であって、吸着ノズルの先端部に保持される電子部品を撮像する撮像部(例えば、CCDカメラ1c)と、撮像部の配置を、電子部品を側方から撮像可能な配置と、電子部品を下方から撮像可能な配置とに切り替える配置切替手段(例えば、撮像ユニット1、エアシリンダ1b、スイングアーム1a)と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、電子部品実装装置は、搭載ヘッドに備えられる吸着ノズルがその先端部に保持する電子部品を撮像する撮像部を備え、その撮像部の配置を、電子部品を側方から撮像可能な配置と、電子部品を下方から撮像可能な配置とに配置切替手段が切り替えるので、撮像部は電子部品を側方からと下方からの2方向からの撮像を行うことができる。
よって、配置切替手段により、撮像部の配置を切り替えることにより、吸着ノズルに保持される電子部品を2方向から容易に撮像することができる。つまり、その電子部品の形状を2方向から容易に検出することができる。
従って、2方向から電子部品を撮像することにより、その電子部品の立体形状や立体配置を認識しやすくなる。
【0009】
請求項2記載の発明は、搭載ヘッド(6)から下方に向けて着脱可能に備えられる吸着ノズル(6a)を介して電子部品(9)を保持するとともに所定の基板(P)に搭載する電子部品実装装置(100)であって、吸着ノズルを撮像する撮像部(例えば、CCDカメラ1c)と、撮像部の配置を、吸着ノズルを側方から撮像可能な配置と、吸着ノズルを下方から撮像可能な配置とに切り替える配置切替手段(例えば、撮像ユニット1、エアシリンダ1b、スイングアーム1a)と、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、電子部品実装装置は、搭載ヘッドに備えられる吸着ノズルを撮像する撮像部を備え、その撮像部の配置を、吸着ノズルを側方から撮像可能な配置と、吸着ノズルを下方から撮像可能な配置とに配置切替手段が切り替えるので、撮像部は吸着ノズルを側方からと下方からの2方向からの撮像を行うことができる。
よって、配置切替手段により、撮像部の配置を切り替えることにより、吸着ノズルを2方向から容易に撮像することができる。つまり、その吸着ノズルの形状を2方向から容易に検出することができる。
よって、2方向から吸着ノズルを撮像することにより、その吸着ノズルの立体形状や立体配置を認識しやすくなる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の電子部品実装装置において、撮像部及び配置切替手段は、搭載ヘッドに備えられることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、撮像部及び配置切替手段は、搭載ヘッドに備えられているので、所望するタイミングにおいて、撮像部により、搭載ヘッドの吸着ノズルや吸着ノズルに保持される電子部品を撮像することができる。つまり、例えば、搭載ヘッドが所定の動作中に移動しつつ、撮像部により搭載ヘッドの吸着ノズルや吸着ノズルに保持される電子部品を撮像することができる。
よって、撮像部により搭載ヘッドの吸着ノズルや吸着ノズルに保持される電子部品を撮像する際に、搭載ヘッドや電子部品実装装置が、撮像するための動作を行う必要がなく、無駄な動作なく効率的に所定の動作を行うことができる。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子部品実装装置において、吸着ノズルの先端部に保持される電子部品又は吸着ノズルを照明する照明部(例えば、LED1d)を備え、照明部は、撮像部とともに移動し、配置が切り替わることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、吸着ノズルの先端部に保持される電子部品又は吸着ノズルを照明する照明部は、撮像部とともに移動し、配置が切り替わるので、撮像部が電子部品や吸着ノズルを撮像する際にその配置が切り替わっても、電子部品や吸着ノズルを照明することができ、好適な撮像を行うことができる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の電子部品実装装置において、撮像部が撮像した電子部品の画像又は撮像部が撮像した吸着ノズルの画像を解析することにより、電子部品又は吸着ノズルの状態が適当であるか否かを判定する判定手段(例えば、制御部10)を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、判定手段によって、撮像部が撮像した電子部品の画像又は吸着ノズルの画像を解析することにより、電子部品又は吸着ノズルの状態、例えば、それらの形状、姿勢や向き等が適当であるか否かを判定することができる。
よって、不適当な形状(例えば、所定の電子部品や吸着ノズルでない)と判定されたことや、不適当な姿勢や向き(例えば、電子部品が吸着ノズルに不適当な状態で保持されている、吸着ノズルが搭載ヘッドに不適当な状態に備えられている)と判定されたことに伴い、それらを対処するための対応動作に移行することができる。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の電子部品実装装置において、吸着ノズルが搭載ヘッドに複数備えられるとともに、撮像部は吸着ノズル毎に備えられることを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、搭載ヘッドに複数備えられた吸着ノズル毎に、撮像部が備えられているので、各吸着ノズルを撮像するために、撮像部を移動させる必要がなく、その移動に伴う撮像位置の精度を考慮する必要がないので、容易に撮像を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1から図5に基づいて説明する。本実施の形態における電子部品実装装置は、部品供給部(電子部品フィーダ)により供給される電子部品を、基板の所定の位置に搭載する装置である。なお、本発明の電子部品実装装置の構成を説明するにあたって、本実施形態では、図中に示したXYZ軸によりそれぞれの方向を定める。X軸方向は、基板Pが前工程から後工程に搬送される方向と平行な方向であって、Z軸方向は、X軸方向と直交し且つ吸着ノズル6aが上下動する方向である。Y軸方向は、X軸、Z軸方向と直交する方向である。
【0020】
図1に示されるように、電子部品実装装置100は、各構成部材がその上面に載置されるベースステージSと、基板PをX軸方向に沿って前工程から基板ステーション3に搬入する基板搬入手段2と、基板搬入手段2により搬入された基板Pを保持し、その上面で部品搭載作業を行うための基板ステーション3と、基板ステーション3をY軸方向に沿って移動するステーション移動手段4と、電子部品を供給する部品供給部5と、部品供給部5により供給される電子部品を基板Pに搭載する搭載ヘッド6と、搭載ヘッド6をX、Y軸の各方向に移動するヘッド移動手段7と、電子部品が搭載された基板PをX軸方向に沿って基板ステーション3から後工程に向けて搬出する基板搬出手段8と、上記各部の動作制御を行う制御部10と、を有している。
【0021】
基板搬入手段2は、基板搬入路20に図示しない搬送ベルトを備えている。そして、基板搬入手段2はその搬送ベルトにより、基板PをX軸方向に沿って前工程側から基板ステーション3側へ搬送する。また、基板搬入手段2は、基板ステーション3へ基板Pを載せることも行う。
また、基板搬入手段2は、基板搬入路20のY軸方向の両縁に備えられたガイド21,21を有している。ガイド21,21は、基板搬入路20を搬送される基板Pの幅とほぼ同じ幅に調整されて配置されており、搬送される基板Pの向きを規制している。
【0022】
基板ステーション3は、基板Pが搭載されるステーション本体(図示省略)と、そのステーション本体に搭載された基板Pを挟持するクランプ部3a,3a等を備えている。基板ステーション3は、基板搬入手段2によりステーション本体に搭載された基板Pをクランプ部3a,3aで挟持することにより、基板Pを保持する。
また、基板ステーション3は、後述するステーション移動手段4により基板搬入手段2に交差する方向に移動可能に支持されている。
【0023】
ステーション移動手段4は、基板搬入手段2に直交するとともに、基板搬入手段2を挟む両側へY軸方向に延在するように設けられているレール状の支持部材4a,4aと、支持部材4a,4aに支持される基板ステーション3をY軸方向に移動させる図示しない駆動手段を備えている。この駆動手段としては、例えば、リニアモータ、サーボモータとベルトの組み合わせ、サーボモータとボールネジの組み合わせ、等を適用することができる。
つまり、ステーション移動手段4のレール状の支持部材4a,4aにY軸方向へ移動自在に備えられている基板ステーション3は、基板搬入手段2の基板搬入路20を挟む両側に移動可能であり、基板Pは、基板ステーション3を介して基板搬入路20の両側に移動される。
【0024】
部品供給部5は、電子部品を搬送する複数の電子部品フィーダ55・・・が、フィーダバンク(図示省略)に配設されて成る部品供給手段であり、ステーション移動手段4を挟む両側に備えられている。
電子部品フィーダ55は、その内部で電子部品を保持するフィルムを搬送し、所定の部品供給位置(図示省略)にて搭載ヘッド6(吸着ノズル6a)に対し、当該電子部品の受け渡し、受け取りを可能とする。その電子部品フィーダ55は、フィーダバンク(図示省略)のフィーダ取付部(図示省略)に取り付けられて、X軸方向に配列されるように配設される。そして、電子部品フィーダ55がX軸方向に配列されることに伴い、各電子部品フィーダ55の部品供給位置(図示省略)がX軸方向に配列される。
【0025】
搭載ヘッド6は、後述する梁部材93に備えられており、下方(Z軸方向)に突出する所定数(本実施の形態においては4つ)の吸着ノズル6a・・・を有している。この吸着ノズル6a・・・は、吸着保持する電子部品の大きさや形状に応じて交換できるように、着脱可能に備えられている。
吸着ノズル6aは、例えば、図示しない空気吸引手段と接続されており、吸着ノズル6aに形成されている図示しない貫通穴にバキュームエアを通すことにより、吸着ノズル6aの下端である先端部に電子部品を吸着保持することを可能としている。また、その空気吸引手段には図示しない電磁弁が備えられており、その電磁弁によりバキュームエアの通気の切り替えが可能であり、空気吸引手段の空気吸引状態と大気開放状態とを切り替える。つまり、空気吸引状態としたときにバキュームエアを貫通穴に通して電子部品を吸着可能とし、大気開放状態としたときに吸着ノズル6aの貫通穴内を大気圧状態とし、吸着した電子部品の吸着を解除する。
これら吸着ノズル6a・・・は、X軸方向に沿って一列に配列されている。
【0026】
また、搭載ヘッド6には、吸着ノズル6aをZ軸方向に移動させる図示しないZ軸移動手段と、吸着ノズル6aをZ軸を軸中心として回転させる図示しないZ軸回転手段と、を備えている。
Z軸移動手段(図示省略)は、搭載ヘッド6上に設けられており、吸着ノズル6aをZ軸方向に移動させる移動手段であり、吸着ノズル6aはこのZ軸移動手段を介してZ軸方向に移動自在に搭載ヘッド6に備えられている。Z軸移動手段としては、例えば、サーボモータとベルトの組み合わせ、サーボモータとボールネジの組み合わせ、等を適用することができる。
Z軸回転手段(図示省略)は、搭載ヘッド6上に設けられており、吸着ノズル6aを回転させる回転駆動手段であり、吸着ノズル6aはこのZ軸回転手段を介してZ軸を軸中心に回転自在に搭載ヘッド6に備えられている。Z軸回転手段としては、例えば、角度調節モータと、この角度調節モータの回転角度量を検出するエンコーダ等により構成される。
【0027】
また、搭載ヘッド6には、吸着ノズル6aの先端部付近を撮像する撮像ユニット1が設けられている。
撮像ユニット1は、図2、図3に示されるように、X軸方向に延在する回動軸16を介して搭載ヘッド6に回動自在に備えられる配置切替手段としてのスイングアーム1aと、搭載ヘッド6に固定され、スイングアーム1aを回動軸16を中心に回動させる配置切替手段としてのエアシリンダ1bと、スイングアーム1aが有するベース11aに備えられる撮像部としてのCCDカメラ1cと、スイングアーム1aが有するベース11aに備えられ、CCDカメラ1cが撮像する所定の対象物(例えば、吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9、又は、吸着ノズル6aの先端部付近)を照明する照明部としての複数のLED(Light Emitting Diode)1d・・・、等により構成されている。なお、撮像ユニット1自体が配置切替手段としての機能を有しているといえる。
【0028】
スイングアーム1aは、エアシリンダ1bと連結する連結部111aを有し、その連結部111aにエアシリンダ1bのシリンダ軸11bの先端部111bが連結されている。
【0029】
エアシリンダ1bが、シリンダ軸11bをエアシリンダ1bの本体側に引き付けることにより、スイングアーム1aは回動軸16を中心に回動し、エアシリンダ1bの本体側に引き上げられる(図2参照)。そして、スイングアーム1aのベース11aに備えられるCCDカメラ1cは水平方向(Y軸方向)を向く。この配置において、CCDカメラ1cは、図3に示されるように、側方から水平方向(Y軸方向)に吸着ノズル6aの先端部付近を撮像する姿勢となる。
【0030】
また、エアシリンダ1bが、シリンダ軸11bをエアシリンダ1bの本体側から延出させることにより、スイングアーム1aは、搭載ヘッド6に備えられるストッパー61に突き当たるまで(例えば、図2の点線で示されるスイングアーム1aの位置)、回動軸16を中心に回動する。そして、スイングアーム1aのベース11aに備えられるCCDカメラ1cは垂直方向(Z軸方向)に上方向を向く。この配置(例えば、図3において点線で示されるCCDカメラ1cの配置)において、CCDカメラ1cは、図3に示されるように、下方から垂直方向(Z軸方向)に吸着ノズル6aの先端部付近を撮像する姿勢となる。
【0031】
つまり、吸着ノズル6aが電子部品9を吸着保持している場合には、その電子部品9を側方および下方から撮像することができ、また、吸着ノズル6aが電子部品9を吸着保持していない場合には、その吸着ノズル6aの先端部を側方および下方から撮像することができる。
【0032】
なお、CCDカメラ1cにより、下方から垂直方向(Z軸方向)に吸着ノズル6aの先端部付近を撮像する場合を除く、通常の状態において、スイングアーム1aは、図2に示されるように、エアシリンダ1bの本体側に引き上げられた配置に待機しており、吸着ノズル6aが電子部品9を保持したり、基板Pに搭載したりする際に、撮像ユニット1がその妨げにならないように退避している。
【0033】
そして、CCDカメラ1cは、撮像した所定の対象物(例えば、吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9や、吸着ノズル6aの先端部)の画像データを、後述する制御部10(CPU10a)に出力する。
【0034】
また、本発明にかかる電子部品実装装置100において、撮像ユニット1には、図4(a)に示されるように、搭載ヘッド6に備えられる吸着ノズル6a毎にCCDカメラ1cが備えられており、本実施の形態においてはベース11aに4つのCCDカメラ1cが備えられている。そして、図4(b)に示されるように、スイングアーム1aのベース11aにおいて、その4つのCCDカメラ1cを囲うように、複数のLED1d・・・が備えられている。
【0035】
ヘッド移動手段7は、第1のヘッド移動手段として搭載ヘッド6をX軸方向に移動するX軸移動手段77と、第2のヘッド移動手段として搭載ヘッド6をY軸方向に移動するY軸移動手段78と、により構成されている。
【0036】
X軸移動手段77は、基板搬入手段2の基板搬送路20上と、後述する基板搬出手段8の基板搬出路80上に、基板Pの搬送方向と垂直な方向(Y軸方向)に跨る様に備えられている門状のガイド部材91,92に支持され、X軸方向に延在する梁部材93の側面に設けられている図示しないレール状の支持部材と、その支持部材に支持されている搭載ヘッド6をX軸方向に移動させる図示しない駆動手段を備えている。この駆動手段としては、例えば、リニアモータ、サーボモータとベルトの組み合わせ、サーボモータとボールネジの組み合わせ、等を適用することができる。
【0037】
Y軸移動手段78は、ガイド部材91,92の上面に設けられている図示しないレール状の支持部材と、その支持部材に支持されている梁部材93をY軸方向に移動させる図示しない駆動手段を備えている。この駆動手段としては、例えば、リニアモータ、サーボモータとベルトの組み合わせ、サーボモータとボールネジの組み合わせ、等を適用することができる。
梁部材93はこのY軸移動手段78によってガイド部材91,92の上面をY軸方向に移動自在に備えられており、搭載ヘッド6は梁部材93を介してY軸方向に移動自在となる。
【0038】
基板搬出手段8は、基板搬入手段2の基板搬入路20の延長方向に延在している。基板搬出手段8は、基板搬入路80に図示しない搬送ベルトを備えている。そして、基板搬出手段8はその搬送ベルトにより、基板PをX軸方向に沿って基板ステーション3側から後工程側へ搬送する。また、基板搬出手段8は、基板ステーション3から基板Pを降ろすことも行う。
また、基板搬出手段8は、基板搬出路80のY軸方向の両縁に備えられたガイド81,81を有している。ガイド81,81は、基板搬入路80を搬送される基板Pの幅とほぼ同じ幅に調整されて配置されており、搬送される基板Pの向きを規制している。
【0039】
制御部10は、図5に示されるように、CPU10a、ROM10b、RAM10cを備えている。
CPU10aは、図示しない操作部から入力される起動信号や駆動信号、設定データ値等に応じて、ROM10bに格納されている電子部品実装装置用の各種制御プログラムに従って各部の動作を集中制御し、その処理結果をRAM10c内のワークエリアに格納する。そして、CPU10aは、電子部品実装装置100を構成する各部の駆動を制御する。
ROM10bには、電子部品実装装置100の制御プログラムや制御データ、基準データ等が書き込まれている。特に、様々な電子部品9を側方及び下方から撮像した際の形状(例えば、電子部品9の高さ、また縦、横の長さ)に関する基準データや、様々な吸着ノズル6aを側方及び下方から撮像した際の形状(例えば、吸着ノズル6aの先端部の太さ(ノズル径)や、適正な先端部の高さ位置)に関する基準データが書き込まれ、記憶されている。
RAM10cには、種々のワークメモリやカウンタなどが設けられており、電子部品実装動作中のワークエリアとして使用される。
【0040】
例えば、制御部10は、CCDカメラ1cにより、吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9や、吸着ノズル6aの先端部を撮像する際に、側方からの撮像を行う配置と、下方からの撮像を行う配置とを切り替えるために、撮像ユニット1のエアシリンダ1bを動作させる制御を行う。
【0041】
また、制御部10は判定手段として、撮像ユニット1のCCDカメラ1cから入力された電子部品9(吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9)の画像データに基づき、その画像データとROM10bに記憶されている基準データとの比較を行い、その電子部品9が基板Pに搭載すべき適正な電子部品であるか、また基板Pに搭載する際の適正な姿勢であるか、を判定する電子部品判定制御を行う。また、この電子部品判定制御において、吸着ノズル6aの先端部に電子部品9が保持されているか否かの判定も行われる。
また、制御部10は判定手段として、撮像ユニット1のCCDカメラ1cから入力された吸着ノズル6a(吸着ノズル6aの先端部)の画像データに基づき、その画像データとROM10bに記憶されている基準データとの比較を行い、その吸着ノズル6aが適正な吸着ノズル6aであるか、また電子部品9を吸着保持する際の適正な状態であるか、を判定する吸着ノズル判定制御を行う。
【0042】
また、制御部10は、電子部品判定制御により、吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9が基板Pに搭載すべき適正な電子部品でない、また基板Pに搭載する際の適正な姿勢でない、と判定された場合、その電子部品9を図示しない所定の電子部品廃棄部に廃棄するように、ヘッド移動手段7や搭載ヘッド6を動作させる制御を行う。また、電子部品判定制御により、吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9が基板Pに搭載する際の適正な姿勢ではないが、Z軸を軸中心とした回転によりその向きを変えれば適正な姿勢になると判定された場合、電子部品9の向きを変えて適正な姿勢にするように、Z軸回転手段(図示省略)を動作させる制御を行う。
また、制御部10は、吸着ノズル判定制御により、吸着ノズル6aが適正な吸着ノズル6aでない、また電子部品9を吸着保持する際の適正な状態でない(吸着ノズル6aが適正に搭載ヘッド6に装着されていない)、と判定された場合、適正な吸着ノズル6aに付け替えたり、適正な装着状態に吸着ノズル6aを調整したりするように、ヘッド移動手段7や搭載ヘッド6を動作させる制御を行う。
【0043】
また、制御部10は、部品供給部5により供給される電子部品9のうち、図示しない基板識別手段が識別した基板Pの種類に応じて必要な電子部品9を吸着ノズル6aが吸着保持するために搭載ヘッド6が移動し動作するように、ヘッド移動手段7や搭載ヘッド6の動作を制御する部品吸着制御を行う。
また、制御部10は、図示しない基板識別手段が識別した基板Pの種類に応じて、電子部品9を基板Pの所定位置に搭載するため、その所定位置に応じたX軸方向の位置合わせを行うように、電子部品9を保持する搭載ヘッド6のX軸方向の移動を行うヘッド移動手段7(X軸移動手段77)と、その所定位置に応じたY軸方向の位置合わせを行うように、基板Pを保持する基板ステーション3のY軸方向の移動を行うステーション移動手段4と、の動作制御をあわせて行う部品搭載制御を行う。
【0044】
次に、このような構成の電子部品実装装置100の動作について説明する。
電子部品実装装置100に操作部(図示省略)から起動信号が入力されると、制御部10は、撮像ユニット1を動作させてCCDカメラ1cにより、吸着ノズル6aの先端部を側方および下方から撮像する。そして、CCDカメラ1cは、撮像した吸着ノズル6aの画像データを制御部10に出力する。
制御部10は、CCDカメラ1cが撮像した吸着ノズル6aの画像データと、ROM10bに記憶されている基準データとに基づき、吸着ノズル6aが適正なノズルであるか否か、また適正な状態に装着されているか否か、の判定を行う。適正でない場合には、制御部10は、吸着ノズル6aの交換や、適正な状態となるように装着状態の調整(例えば、吸着ノズル6aの先端部の高さ位置調整)を各部に行わせ、吸着ノズル6aが電子部品9を基板Pに実装するための適正な状態となるようにする。
【0045】
制御部10が、吸着ノズル6aが適正なノズル、適正な状態であることを判定し、確認したことに伴い、基板搬入手段2が、前工程から基板Pを基板ステーション3に搬送するとともに、基板Pを基板ステーション3に搭載する。
その際、基板搬入路20の上方に備えられた図示しない基板識別部であるバーコードリーダーが、基板搬入路20を搬送される基板Pに付せられたバーコードを読み取り、そのバーコードに応じた識別信号を、制御部10に出力する。制御部10は、入力された識別信号に基づき、基板ステーション3に搭載された基板Pの種類を識別する。
そして、基板ステーション3は、搭載された基板Pをクランプ部3a,3aにより挟持して保持する。
【0046】
次いで、搭載ヘッド6の吸着ノズル6a・・・と、部品供給部5の部品供給位置(図示省略)とが、X軸方向に沿って相対的に揃う位置に、ヘッド移動手段7のY軸移動手段78が搭載ヘッド6をY軸方向に移動させる。
そして、制御部10が識別した基板Pの種類に応じて必要な電子部品9を部品供給部5から搭載ヘッド6の吸着ノズル6aが吸着保持するように、ヘッド移動手段7のX軸移動手段77と搭載ヘッド6のZ軸移動手段(図示省略)とが、搭載ヘッド6及び吸着ノズル6aを移動させて、搭載ヘッド6が部品供給部5の部品供給位置から電子部品9を吸着保持する。
【0047】
次いで、制御部10は、撮像ユニット1を動作させてCCDカメラ1cにより、吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9を側方から撮像する。そして、CCDカメラ1cは、撮像した電子部品9の画像データを制御部10に出力する。
制御部10は、CCDカメラ1cが側方から撮像した電子部品9の画像データと、ROM10bに記憶されている基準データとに基づき、電子部品9が適正な電子部品であるか否か、また適正な姿勢で保持されているか否か(適正な保持状態であるか否か)、の判定を行う。また、電子部品9が吸着ノズル6aの先端部に保持されているか否かの判定を行う。
制御部10が、その電子部品9の形状のうち高さ方向のサイズに異常がある(適正な電子部品でない)と判定した場合、また、「部品立ち」と呼ばれるような状態など電子部品9の保持状態に異常があると判定した場合、制御部10は、その電子部品9を所定の電子部品廃棄部に廃棄するように、各部を動作制御する。
そして、電子部品9を廃棄した後、または吸着ミスにより元々電子部品9が吸着ノズル6aの先端部に保持されていなかった場合、制御部10は、吸着ノズル6aに部品供給部5から電子部品9を再吸着するようにリトライさせる。そして、吸着ノズル6aに適正な電子部品9を適正に保持させる。
【0048】
次いで、制御部10は、撮像ユニット1を動作させてCCDカメラ1cにより、吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9を下方から撮像する。そして、CCDカメラ1cは、撮像した電子部品9の画像データを制御部10に出力する。
制御部10は、CCDカメラ1cが下方から撮像した電子部品9の画像データと、ROM10bに記憶されている基準データとに基づき、電子部品9が適正な電子部品であるか否か、また適正な姿勢で保持されているか否か(適正な保持状態であるか否か)、の判定を行う。
制御部10が、その電子部品9の形状のうち縦、横方向のサイズに異常がある(適正な電子部品でない)と判定した場合、制御部10は、その電子部品9を所定の電子部品廃棄部に廃棄するように、各部を動作制御する。そして、電子部品9を廃棄した後、制御部10は、吸着ノズル6aに部品供給部5から電子部品9を再吸着するようにリトライさせる。そして、吸着ノズル6aに適正な電子部品9を適正に保持させる。
また、制御部10が、電子部品9が保持される向きにずれがあると判定した場合、制御部10は、Z軸回転手段(図示省略)を動作制御し、吸着ノズル6aの向きを変え、適正な姿勢に調整する。
なお、CCDカメラ1cによる下方からの撮像後、速やかにスイングアーム1aは、エアシリンダ1bによりエアシリンダ1bの本体側に引き上げられた配置に退避され、吸着ノズル6aが電子部品9を吸着保持したり、電子部品9を基板Pに搭載したりすることの妨げにならないようにする。
【0049】
次いで、制御部10が識別した基板Pの種類に応じて、電子部品9を基板Pの所定位置に搭載するため、その所定位置に応じたX軸方向の位置合わせを行うように、ヘッド移動手段7のX軸移動手段77が、電子部品9を保持する吸着ノズル6aを有する搭載ヘッド6を移動させる。また、これと同期するように、制御部10が識別した基板Pの種類に応じて、電子部品9を基板Pの所定位置に搭載するため、その所定位置に応じたY軸方向の位置合わせを行うように、ステーション移動手段4が、基板Pを搭載した基板ステーション3を移動させる。
【0050】
そして、電子部品9を基板Pの所定位置に搭載するように搭載ヘッド6(吸着ノズル6a)の位置合わせを行った後、その電子部品9を基板Pに搭載する前に、制御部10は、撮像ユニット1を動作させてCCDカメラ1cにより、吸着ノズル6aの先端部付近を側方から撮像する。そして、CCDカメラ1cは、撮像した画像データを制御部10に出力する。
制御部10は、CCDカメラ1cが側方から撮像した吸着ノズル6aの先端部付近の画像データに基づき、電子部品9が吸着ノズル6aの先端部に保持されているか否かの判定を行う。つまり、電子部品9を基板Pの所定位置に搭載するため、電子部品9を保持する搭載ヘッド6を移動させる間に、電子部品9が脱落してしまっていないか確認する。
制御部10が、電子部品9が吸着ノズル6aの先端部に保持されていると判断すると、搭載ヘッド6の移動方向と、基板ステーション3の移動方向とが交差する位置において、基板Pの所定位置に位置合わせされた電子部品9は、搭載ヘッド6により、その所定位置に搭載される。
一方、制御部10が、電子部品9が吸着ノズル6aの先端部に保持されていないと判断すると、制御部10は、吸着ノズル6aに部品供給部5から電子部品9を再吸着させ、電子部品9を基板Pに搭載させるようにリトライさせる。
【0051】
搭載ヘッド6により、基板Pの所定位置に電子部品9を搭載させた動作後、制御部10は、撮像ユニット1を動作させてCCDカメラ1cにより、吸着ノズル6aの先端部付近を側方から撮像する。そして、CCDカメラ1cは、撮像した画像データを制御部10に出力する。
制御部10は、CCDカメラ1cが側方から撮像した吸着ノズル6aの先端部付近の画像データに基づき、電子部品9が吸着ノズル6aの先端部に保持されているか否かの判定を行う。
制御部10が、電子部品9が吸着ノズル6aの先端部に保持されていると判断すると、制御部10は、各部を動作制御し、その電子部品9を基板Pに搭載するようにリトライする。または、制御部10は、その電子部品9を所定の電子部品廃棄部に廃棄するように各部を動作制御し、その後、別の電子部品9を部品供給部5から吸着保持し、電子部品9を基板Pに搭載するようにリトライする。つまり、電子部品9を基板Pに搭載せずに、吸着ノズル6aが保持したまま、次の動作に移行しないようにする。
一方、制御部10が、吸着ノズル6aの先端部に電子部品9は保持されていないと判断すると、制御部10は、吸着ノズル6aが次の電子部品9を部品供給部5から吸着保持するように、各部の制御を行う。つまり、電子部品9を基板Pに搭載した後、次の電子部品9を基板Pに搭載するため、吸着ノズル6aは次の電子部品9を部品供給部5から吸着保持するようにする。
【0052】
そして、基板Pに所定の全ての電子部品9の搭載が完了すると、基板ステーション3が、クランプ部3a,3aによる基板Pの挟持を解除するとともに、基板Pが基板搬出手段8により後工程に搬出される。
そして、基板搬入手段2から新たな基板Pが前工程から搬入され、前述の動作を繰り返す。
【0053】
このように、電子部品搭載装置100には、搭載ヘッド6に撮像ユニット1が設けられており、撮像ユニット1に備えられたエアシリンダ1bがスイングアーム1aを回動させることにより、撮像ユニット1(スイングアーム1a)に備えられたCCDカメラ1cが吸着ノズル6aの先端部付近を撮像する際に、吸着ノズル6aの先端部付近を側方から撮像する配置と、下方から撮像する配置とに切り替えることができる。
よって、吸着ノズル6aが電子部品9を吸着保持している場合には、その電子部品9を側方および下方から撮像することができ、また、吸着ノズル6aが電子部品9を吸着保持していない場合には、その吸着ノズル6aを側方および下方から撮像することができる。
そして、電子部品9を側方および下方から撮像することにより、その電子部品9の形状や姿勢を立体的に検出しやすく、認識しやすくなる。また、吸着ノズル6aを側方および下方から撮像することにより、その吸着ノズル6aの形状を立体的に検出しやすく、認識しやすくなる。
【0054】
従って、吸着ノズル6aに保持される電子部品9が所定の適正な電子部品9であるか否か、また吸着ノズル6aに保持される電子部品9が基板Pに搭載するために適正な姿勢で保持されているか否か、の判定や判断することを行いやすくなる。そして、その判定や判断に基づき、適正な電子部品9を保持し直したり、適正な姿勢に保持し直したりすることができる。また、吸着ノズル6aが所定のノズル径を有する適正なノズルであるか否か、また吸着ノズル6aの先端部が所定の高さとなるように吸着ノズル6aが搭載ヘッド6に装着されているか否か、の判定や判断することを行いやすくなる。そして、その判定や判断に基づき、適正な吸着ノズル6aに装着し直したり、吸着ノズル6aの先端部が所定の高さとなるように吸着ノズル6aを装着し直したりすることができる。
【0055】
また、撮像ユニット1は搭載ヘッド6に設けられているので、撮像ユニット1は搭載ヘッド6とともに移動することができる。そのため、所望するタイミングにおいて、撮像ユニット1(スイングアーム1a)に備えられたCCDカメラ1cが搭載ヘッド6の吸着ノズル6aの先端部付近を撮像することができる。
よって、搭載ヘッド6が電子部品9を部品供給部5から吸着保持するために移動する最中や、搭載ヘッド6が電子部品9を基板Pに搭載するために移動する最中にも、CCDカメラ1cにより、搭載ヘッド6の吸着ノズル6aの先端部付近を撮像することができる。
従って、様々な動作中にその撮像を行うことができるので、撮像のために搭載ヘッド6を撮像位置に移動するような必要がなく、搭載ヘッド6の移動タクトに無駄が生じない。
【0056】
また、CCDカメラ1cにより、吸着ノズル6aから基板Pに電子部品9を搭載しようとする直前や、吸着ノズル6aから基板Pに電子部品9を搭載した直後の吸着ノズル6aの先端部付近を撮像することができる。
【0057】
つまり、吸着ノズル6aから基板Pに電子部品9を搭載しようとする直前に、吸着ノズル6aの先端部付近をCCDカメラ1cにより撮像することにより、吸着ノズル6aの先端部に電子部品9が保持されているか否かを判定することができる。この判定に基づき、吸着ノズル6aから電子部品9が脱落してしまっていたことが判れば、基板Pに電子部品を空載せすることなく、再度電子部品9を吸着ノズル6aに吸着保持し、基板Pに搭載し直すようにすることができる。
【0058】
同様に、吸着ノズル6aから基板Pに電子部品9を搭載した直後に、吸着ノズル6aの先端部付近をCCDカメラ1cにより撮像することにより、吸着ノズル6aの先端部に電子部品9が保持されているか否かを判定することができる。この判定に基づき、吸着ノズル6aにまだ電子部品9が保持されており、その電子部品9を基板Pに搭載し損なっていることが判れば、その電子部品9を基板Pに搭載し直すようにすることができる。
また、電子部品9を基板Pに搭載し損なったことが判れば、その電子部品9を所定の電子部品廃棄部(図示省略)に廃棄し、再度部品供給部5から電子部品9を吸着ノズル6aに吸着保持し、基板Pに搭載し直すようにすることができる。つまり、基板Pに搭載すべき電子部品(例えば、電子部品9a)を搭載し損ない吸着ノズル6aに保持したままの状態で、次の電子部品(例えば、電子部品9b)の吸着保持動作を行い、その電子部品(例えば、電子部品9b)を保持したつもりで行えず、保持したままの電子部品(例えば、電子部品9a)を次の電子部品(例えば、電子部品9b)を搭載すべき個所に搭載してしまうようなトラブルを防止することができる。
【0059】
また、撮像ユニット1には、吸着ノズル6a毎に、CCDカメラ1cが備えられているので、各吸着ノズル6aを撮像するために、CCDカメラ1c(撮像ユニット1)を移動させる必要がなく、その移動に伴う撮像位置の精度を考慮する必要がないので、容易に撮像を行うことができる。
【0060】
なお、以上の実施の形態においては、撮像ユニット1において、スイングアーム1aを配置切替手段としてのエアシリンダ1bにより回動させるとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、撮像ユニット1に配置切替手段としてサーボモータなどの駆動モータを備え、その駆動モータによりスイングアーム1aを回動させ、CCDカメラ1cの撮像配置を切り替えるようにしてもよい。
【0061】
また、上記実施の形態において、制御部10は、CCDカメラ1cにより吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9を側方から撮像した撮像データに基づき電子部品の適正等を判定し、その後、CCDカメラ1cにより吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9を下方から撮像した撮像データに基づき電子部品の適正等を判定するように、その判定を2度に分けて行うように説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、制御部10は、撮像ユニット1を動作させてCCDカメラ1cにより、吸着ノズル6aの先端部に保持される電子部品9の側方および下方からの撮像を行い、側方および下方から撮像した撮像データに基づき電子部品の適正等の判定を1度に行うようにしてもよい。
【0062】
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0063】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、電子部品実装装置は、搭載ヘッドに備えられる吸着ノズルがその先端部に保持する電子部品を撮像する撮像部を備え、その撮像部の配置を、電子部品を側方から撮像可能な配置と、電子部品を下方から撮像可能な配置とに配置切替手段が切り替えるので、撮像部は電子部品を側方からと下方からの2方向からの撮像を行うことができる。
よって、配置切替手段により、撮像部の配置を切り替えることにより、吸着ノズルに保持される電子部品を2方向から容易に撮像することができる。つまり、その電子部品の形状を2方向から容易に検出することができる。
従って、2方向から電子部品を撮像することにより、その電子部品の立体形状や立体配置を認識しやすくなる。
【0064】
請求項2記載の発明によれば、電子部品実装装置は、搭載ヘッドに備えられる吸着ノズルを撮像する撮像部を備え、その撮像部の配置を、吸着ノズルを側方から撮像可能な配置と、吸着ノズルを下方から撮像可能な配置とに配置切替手段が切り替えるので、撮像部は吸着ノズルを側方からと下方からの2方向からの撮像を行うことができる。
よって、配置切替手段により、撮像部の配置を切り替えることにより、吸着ノズルを2方向から容易に撮像することができる。つまり、その吸着ノズルの形状を2方向から容易に検出することができる。
よって、2方向から吸着ノズルを撮像することにより、その吸着ノズルの立体形状や立体配置を認識しやすくなる。
【0065】
請求項3記載の発明によれば、撮像部及び配置切替手段は、搭載ヘッドに備えられているので、所望するタイミングにおいて、撮像部により、搭載ヘッドの吸着ノズルや吸着ノズルに保持される電子部品を撮像することができる。つまり、例えば、搭載ヘッドが所定の動作中に移動しつつ、撮像部により搭載ヘッドの吸着ノズルや吸着ノズルに保持される電子部品を撮像することができる。
よって、撮像部により搭載ヘッドの吸着ノズルや吸着ノズルに保持される電子部品を撮像する際に、搭載ヘッドや電子部品実装装置が、撮像するための動作を行う必要がなく、無駄な動作なく効率的に所定の動作を行うことができる。
【0066】
請求項4記載の発明によれば、吸着ノズルの先端部に保持される電子部品又は吸着ノズルを照明する照明部は、撮像部とともに移動し、配置が切り替わるので、撮像部が電子部品や吸着ノズルを撮像する際にその配置が切り替わっても、電子部品や吸着ノズルを照明することができ、好適な撮像を行うことができる。
【0067】
請求項5記載の発明によれば、判定手段によって、撮像部が撮像した電子部品の画像又は吸着ノズルの画像を解析することにより、電子部品又は吸着ノズルの状態、例えば、それらの形状、姿勢や向き等が適当であるか否かを判定することができる。
よって、不適当な形状(例えば、所定の電子部品や吸着ノズルでない)と判定されたことや、不適当な姿勢や向き(例えば、電子部品が吸着ノズルに不適当な状態で保持されている、吸着ノズルが搭載ヘッドに不適当な状態に備えられている)と判定されたことに伴い、それらを対処するための対応動作に移行することができる。
【0068】
請求項6記載の発明によれば、搭載ヘッドに複数備えられた吸着ノズル毎に、撮像部が備えられているので、各吸着ノズルを撮像するために、撮像部を移動させる必要がなく、その移動に伴う撮像位置の精度を考慮する必要がないので、容易に撮像を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電子部品実装装置の平面図である。
【図2】本発明にかかる電子部品実装装置における撮像ユニットを示す側面図である。
【図3】本発明にかかる電子部品実装装置における撮像ユニットのCCDカメラの配置を示す説明図である。
【図4】撮像ユニットのCCDカメラ及びLEDの配置を示す説明図であり、側面図(a)及び平面図(b)である。
【図5】本発明にかかる電子部品実装装置の要部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 撮像ユニット(配置切替手段)
1a スイングアーム(配置切替手段)
1b エアシリンダ(配置切替手段)
1c CCDカメラ(撮像部)
1d LED(照明部)
2 基板搬入手段
3 基板ステーション
4 ステーション移動手段
5 部品供給部
6 搭載ヘッド
6a 吸着ノズル
7 ヘッド移動手段
77 X軸移動手段
78 Y軸移動手段
8 基板搬出手段
9 電子部品
10 制御部(判定手段)
P 基板
100 電子部品実装装置

Claims (6)

  1. 搭載ヘッドから下方に向けて備えられる吸着ノズルの先端部に電子部品を保持するとともに所定の基板に搭載する電子部品実装装置であって、
    前記吸着ノズルの先端部に保持される前記電子部品を撮像する撮像部と、
    前記撮像部の配置を、前記電子部品を側方から撮像可能な配置と、前記電子部品を下方から撮像可能な配置とに切り替える配置切替手段と、を備えることを特徴とする電子部品実装装置。
  2. 搭載ヘッドから下方に向けて着脱可能に備えられる吸着ノズルを介して電子部品を保持するとともに所定の基板に搭載する電子部品実装装置であって、
    前記吸着ノズルを撮像する撮像部と、
    前記撮像部の配置を、前記吸着ノズルを側方から撮像可能な配置と、前記吸着ノズルを下方から撮像可能な配置とに切り替える配置切替手段と、を備えることを特徴とする電子部品実装装置。
  3. 前記撮像部及び前記配置切替手段は、前記搭載ヘッドに備えられることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品実装装置。
  4. 前記吸着ノズルの先端部に保持される前記電子部品又は前記吸着ノズルを照明する照明部を備え、
    前記照明部は、前記撮像部とともに移動し、配置が切り替わることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の電子部品実装装置。
  5. 前記撮像部が撮像した前記電子部品の画像又は前記撮像部が撮像した前記吸着ノズルの画像を解析することにより、前記電子部品又は前記吸着ノズルの状態が適当であるか否かを判定する判定手段を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の電子部品実装装置。
  6. 前記吸着ノズルが前記搭載ヘッドに複数備えられるとともに、前記撮像部は前記吸着ノズル毎に備えられることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の電子部品実装装置。
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