JP2005026059A - 燃料電池システムとこれに用いる酸素センサの製造方法もしくは加熱駆動方法 - Google Patents

燃料電池システムとこれに用いる酸素センサの製造方法もしくは加熱駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負荷変動に追従して炭化水素系燃料を効率によく水素リッチ燃料に改質して、システムのエネルギー効率を向上させる燃料電池システム。
【解決手段】水蒸気改質反応で水素リッチな燃料ガスに改質する燃料改質装置10と、水素リッチ燃料ガスを原料ガスとして使用する燃料電池11と、燃料極12側から排出される未使用の水素系燃料ガスを燃焼させその燃焼排ガス熱で燃料改質装置10を外側から加熱する燃焼部13と、排ガス流路14内に配置して燃焼排ガス中酸素濃度を所定濃度に制御する酸素センサ15を有する。水結露手段17により液滴を除去された水素系燃料ガスが燃焼部13に導入され、酸素センサにより最適な空気過剰率に保持されるため、燃料改質装置10は、効果的に水蒸気改質反応を行う温度に保持され、安定した燃焼と高い改質効率が得られる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料改質装置と燃料電池を備えた燃料電池システムに関し、特に、負荷変動に追従して炭化水素系燃料を効率によく水素リッチ燃料に改質して、システムのエネルギー効率を向上させることを目的とする。また、この燃焼システムで長期間精度良く用いることが出来る酸素センサの製造方法と加熱駆動方法の提供を目的とする。
【0002】
【従来の技術】
燃料改質装置と燃料電池を備えた燃料電池システムが提案されており、その構成を図7に示す。この燃焼システムは、水蒸気改質反応と部分酸化反応を併用して炭化水素系燃料から水素を含有する改質ガスを生成する改質部1と、水素と酸素の供給を受けて発電を行う燃料電池2と、改質部1からの改質ガスを燃料電池2に導く改質ガス用流路3と、燃料電池2の酸素極4側から排出されるガスを改質部1に導く酸素極排ガス用流路5と、燃料電池2の燃料極6側から排出されるガスを燃料部7に導く燃料極排ガス用流路8と、燃料部7で発生した燃焼ガスを媒体として改質部1に熱を伝える熱伝達部9から構成される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、酸素センサとして限界電流式酸素センサを使用し、この酸素センサを用いた燃焼システムが提案されている。この燃焼システムは、燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス通路に限界電流式酸素センサを配置して、燃焼排ガス中酸素濃度を所定濃度に制御するものである(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
次に酸素センサについて説明する。限界電流式酸素センサに使用される電極は、主成分の白金に1.5〜5wt%の酸化ビスマスと微小の酸化カドミニウムが混合された組成品を、700〜1100℃で焼成している(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
またさらに、白金薄膜ヒータをセラミック板に接合する材料としてチタンの微薄膜が有り、チタンの微薄膜を介して白金薄膜ヒータをセラミック板に接合する技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−289245号公報
【特許文献2】
特開平05−164322号公報
【特許文献3】
特開平10−170476号公報(第1頁、第1図、第10図)
【非特許文献1】
半澤規子著「種々の雰囲気下で熱処理したPt/Ti/SiO/AL多層膜の組織と抵抗温度係数」表面技術、Vol.53、No.5、2002、P346−353
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来例に記載された、燃料電池2の燃料極6側から排出される未使用の水素リッチ燃料ガスを燃焼部7で燃焼させその燃焼ガスで水素リッチ燃料ガスを生成する改質部1を加熱する方法と、燃焼部からの燃焼排ガス中に酸素センサを配置してその酸素濃度を所定濃度に制御する方法とを単に組み合わせても、炭化水素系燃料を効率によく水素リッチ燃料に改質できず、燃焼システムのエネルギー効率が向上しない課題が有った。この理由は、燃料電池2の燃料極6側から排出される未使用の水素リッチ燃料ガス中に、改質部1において水蒸気改質反応を行った際の水蒸気残渣(液滴)が混入しているため、燃焼部7はその燃焼特性が良好でないうえに、改質部1における反応温度が低下して炭化水素系燃料を効率によく水素リッチ燃料に改質できないからである。
【0008】
次に酸素センサについて説明する。従来の限界電流式酸素センサの製造方法は、前工程の白金電極膜の焼成条件が先に確立され、後工程の螺旋型スペーサ膜の焼成条件がその後に確立されるという経過を経ている。そのため、前工程において最適条件で焼成された白金電極膜は、後工程の螺旋型スペーサ膜の焼成によって再溶解して不適格な焼成状態となり、耐久信頼性の確保が充分にできていない課題があった。そのため、従来の限界電流式酸素センサは、使用時間に制約を設け、使用制約時間を過ぎると交換が必要であった。
【0009】
一方、チタンの微薄膜を介して白金薄膜ヒータをセラミック板に接合する技術であるがこの技術を、酸素センサの電極に応用して、酸素イオン伝導性固体電解質板にその薄膜を形成する事例は過去にない。そのため、形成した電極が酸素ポンピング作用を有する様にすること、さらに耐久信頼性の優れた電極が得られる様にすることは、不可能という課題があった。
【0010】
本発明は、前記する従来の課題を解決し、燃焼部の燃焼特性と、燃料改質装置の水蒸気改質反応特性の両方を向上させた燃料電池システムを提供する。また、この燃料電池システムで長期間精度良く酸素濃度を検知出来る酸素センサの製造方法と加熱駆動方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、炭化水素系燃料を水蒸気改質反応で水素リッチな燃料ガスに改質する燃料改質装置と、これで生成した水素リッチ燃料ガスを原料ガスとして使用する燃料電池と、この燃料極側から排出される未使用の水素系燃料ガスを燃焼させその燃焼熱で燃料改質装置を外側から加熱する燃焼部と、燃焼部の排ガス流路内に配置して燃焼排ガス中酸素濃度を所定濃度に制御するための制御部と酸素センサを少なくとも有する燃料電池システムとし、燃料電池の燃料極側から排出される未使用の水素系燃料ガスを前記燃焼部に供給する燃料極排ガス流路に、水素系燃料ガス中の水蒸気を結露させて水にする水結露手段を備えたとした。
【0012】
水結露手段により液滴を除去された水素系燃料ガスが導入されることと、酸素センサにより最適な空気過剰率に保持されることで、燃料改質装置は効果的に水蒸気改質反応を行う温度に保持され、安定した燃焼と高い改質効率が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、各請求項に記載した発明の形態で実施することができる。
【0014】
すなわち、請求項1に記載の発明は、炭化水素系燃料を水蒸気改質反応で水素リッチな燃料ガスに改質する燃料改質装置と、前記燃料改質装置で生成した水素リッチ燃料ガスを原料ガスとして使用する燃料電池と、前記燃料電池の燃料極側から排出される未使用の水素系燃料ガスを燃焼させその燃焼排ガス熱で前記燃料改質装置を外側から加熱する燃焼部と、前記燃焼部の排ガス流路内に配置して燃焼排ガス中酸素濃度を所定濃度に制御するための制御部と酸素センサを少なくとも有する燃料電池システムであって、前記燃料電池の燃料極側から排出される未使用の水素系燃料ガスを前記燃焼部に供給する燃料極排ガス流路に、水素系燃料ガス中の水蒸気を結露させて水にする水結露手段を備えた、燃料改質装置と燃料電池を備えた燃料電池システムとした。
【0015】
水結露手段により液滴を除去された水素系燃料ガスが導入されることと、酸素センサにより最適な空気過剰率に保持されることで、燃料改質装置は効果的に水蒸気改質反応を行う温度に保持され、安定した燃焼と高い改質効率が得られる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、燃料改質装置に供給される炭化水素系燃料を燃焼部にも供給するように分岐して、燃焼部が、燃焼初期は炭化水素系燃料だけを燃焼させ、その後は燃料電池の燃料極側から排出される未使用の水素系燃料ガスを少なくとも含む燃料を燃焼させるとした。
【0017】
燃料改質装置が所定温度まで昇温されると、燃料改質装置に炭化水素系燃料を供給して水蒸気改質反応を起こさせて水素リッチな燃料ガスを生成され、燃料電池の燃料極から排出される未使用の水素系燃料ガスを燃焼させる様にしているので、使用エネルギーを低減するとともに効果的に水蒸気改質反応が行われる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、制御部は、燃料改質装置もしくはその内部に充填された触媒の温度を検知し、予め記憶させた温度になるように、燃焼部に炭化水素系燃料を任意に混合しその量および対応空気量を増減させて、その温度を制御するとした。
【0019】
水蒸気改質反応が最適温度で起こる様に、制御部が、炭化水素系燃料量をさらに混合してその量を増減させ、対応する空気量も最適な空気過剰率となる様に増減するため、使用エネルギーを低減するとともに効果的に水蒸気改質反応が行われる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、制御部は、空気供給手段によって燃焼部に供給される空気を、最初は燃焼部に供給される燃料の概略値に従って予め想定された概略量だけ供給し、その後暫くしてから、酸素センサによる酸素濃度信号によりその細部補正量を供給するとした。
【0021】
燃料概略値に対応する空気概略値を、予め設定した水素系燃料量と供給空気量の相関特性に従い最初は供給し、その後暫くしてから、酸素センサによる酸素濃度信号により補正された空気量を供給する様にしている。そのため、燃料電池の発電電力の変化に伴い、燃料使用量が変化してもそれに対応する空気量が瞬時に供給されるため、良好な燃焼状態が維持でき、効果的に水蒸気改質反応が行われる。また、応答性の遅い酸素センサでも使用できる利点も有る。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、酸素センサは、その動作駆動とこれによる燃焼排ガス中酸素濃度の制御を間欠的に行いそのたびごとに、制御部が、燃焼部に空気を供給する空気供給手段を補正修整するとした。
【0023】
酸素センサは、その動作駆動と燃焼排ガス中酸素濃度の制御を間欠的に行い、そのたびごとに燃焼部に空気を供給する空気供給手段を補正修整するため、その寿命が向上するとともに、良好な燃焼状態維持と効果的な水蒸気改質反応が長期間にわたって行われる。
【0024】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、酸素センサは、排ガス流路の排ガス温度が110℃以上でありセンサ動作温度以下の場所に配置されるとした。
【0025】
酸素センサは、排ガス中水分が結露してセンサのリード線を短絡させることを防止する目的のため、排ガス温度が110℃以上の場所に配置し、その配置温度上限は、排ガスでセンサが劣化することを防止する目的で、センサ動作温度以下である排ガス温度の場所としている。このことにより、酸素センサが長期間にわたって正常に動作するとともに、良好な燃焼状態維持と効果的な水蒸気改質反応が長期間にわたって行われる。
【0026】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、制御部に、燃焼運転動作の有無を判断する燃焼運転判断手段と、酸素センサで検出されたセンサ出力が正常か異常かを判断するセンサ出力異常判断手段を併設し、前記センサ出力異常判断手段には、センサ出力が異常と判断された場合に作動して警報を発する警報発生手段とを併設して、前記燃焼運転判断手段によって燃焼運転動作中と判断されて燃焼排ガスに晒された際のセンサ出力(A)と、前記燃焼運転判断手段によって燃焼運転停止と判断されて大気に晒した際のセンサ出力(B)を、前記センサ出力異常判断手段が読み取って少なくとも片方を異常と判断した場合、前記警報発生手段が警報を発するとした。
【0027】
酸素濃度5〜10%の燃焼排ガスに晒された際のセンサ出力(A)を読み取り、所定領域内なら燃焼運転動作は正しい酸素濃度領域で燃焼している正常燃焼動作と判断でき、所定領域外なら燃焼運転動作は異なる酸素濃度領域で燃焼している異常燃焼動作と判断できるため、燃焼状態の検査が簡単にできる。そしてまた、酸素濃度約20%の大気に晒した際のセンサ出力(B)を読み取り、所定領域内なら酸素センサは正常動作と判断でき、所定領域外なら酸素センサは異常動作と判断できるため、酸素センサの検査が簡単にできる。以上のことより、安全性に優れた燃料電池システムを提供することができる。
【0028】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池システムで用いる酸素センサは、酸素イオン伝導性固体電解質板と、前記酸素イオン伝導性固体電解質板の表面に形成した一対の電極膜と、前記片側の電極膜を囲み前記酸素イオン伝導性固体電解質板に接合される酸素拡散制限体とで少なくとも構成され、前記電極膜は、貴金属または酸素イオン伝導性金属酸化物からなる電気伝導性材料を主成分として酸化ビスマスを少なくとも少量含有した組成であり、前記酸素拡散制限体は、850〜1050℃で溶融焼成する硝子膜を介して前記酸素イオン伝導性固体電解質板に接合される製造方法とした。
【0029】
後工程で形成する酸素拡散制限体の硝子膜の焼成条件を、前工程で形成する電極膜に含有される酸化ビスマスの融点とその溶解に起因する耐久信頼性を考慮して最適化しているので、前工程の電極膜は最適条件で焼成される。そのため、電極膜の劣化を低減して耐久信頼性を向上させた酸素センサが得られる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の酸素センサは、電極膜を770〜950℃で予め焼成した後、硝子膜を溶融焼成する製造方法とした。
【0030】
前工程の電極膜をその中に含有される酸化ビスマスの融点近辺で予め焼成した後に、後工程の硝子膜を溶融焼成する製造方法としているため、電極膜は、電流値のばらつきが小さくしかもその劣化が低減される。そのため、耐久信頼性を向上させた酸素センサが得られる。
【0031】
請求項10に記載の発明は、請求項8もしくは9記載の酸素センサにおいて、電極膜に含有される酸化ビスマスは、ジルコニアを主成分とするゾルゲル液に予め浸漬されている製造方法とした。
【0032】
電極膜に含有される酸化ビスマスは、硫黄酸化物の吸収除去性に優れたジルコニア(ZrO、もしくは含水Zr(OH))を主成分とするゾルゲル液に予め浸漬されているため、電極膜の劣化を加速する硫黄酸化物が多量含まれる燃焼排ガス中に長期間晒されても、電極膜の劣化を著しく低減する効果を有する。そのため、耐久信頼性を一層向上させた酸素センサが得られる。
【0033】
請求項11に記載の発明は、請求項8〜10記載の酸素センサは、硝子膜を溶融焼成した後、リード線固定部を最大650〜750℃で焼成して、リード線を電極膜に固定した製造方法とした。
【0034】
リード線固定部の焼成は、電極膜に含有される酸化ビスマスの融点と結晶構造の変化挙動に起因する耐久信頼性を考慮して、最適化している。そのため、電極膜の劣化を低減して耐久信頼性を一層向上させた酸素センサが得られる。
【0035】
請求項12に記載の発明は、請求項11記載の限界電流式酸素センサにおいて、リード線固定部は、貴金属または電気伝導性金属酸化物を主成分として硝子を少なくとも少量含有した組成品と、前記組成品の上部に積層した硝子もしくは無機接着材とからなる製造方法とした。
【0036】
この製造方法とすることで、接着強度の優れたリード線固定部となり、リード線を強く引っ張ったりしてもリード線外れが生じない。そのため、通常の取り扱いで充分であり、作業性や生産性が大幅に向上した。
【0037】
請求項13に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池システムで用いる酸素センサは、酸素イオン伝導性固体電解質板と、前記酸素イオン伝導性固体電解質板の表面に形成した一対の電極膜と、前記片側の電極膜を囲む酸素拡散制限体とから少なくとも構成されており、前記電極膜は、チタンもしくはクロムもしくはジルコニウムの少なくとも1種からなる補助材料と、貴金属もしくは酸素イオン伝導性金属酸化物を主成分とした主材料からなり、少なくとも前記補助材料は下層に前記主材料は上層に配置され気相析出法で形成される製造方法とした。
【0038】
電極膜は、酸素イオン伝導性固体電解質板に、接合性の優れたチタン(Ti)もしくはクロム(Cr)もしくはジルコニウム(Zr)の少なくとも1種からなる補助材料を介して、貴金属もしくは酸素イオン伝導性金属酸化物を主成分とした主材料を、接合している。そのため、長時間使用により電極膜が剥離して電流が低下することが防止され、耐久信頼性を向上させた酸素センサが得られる。
【0039】
請求項14に記載の発明は、請求項13記載の酸素センサにおいて、主材料は、主ピークに配向した結晶構造である製造方法とした。
【0040】
主材料は、主ピークに配向した結晶構造の電極膜としたため、補助材料との接合性が一層向上し、耐久信頼性を一層向上させた酸素センサが得られる。
【0041】
請求項15に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃焼システムに用いる酸素センサにおいて、酸素拡散制限体に併設したヒータは、その閉回路に配置したヒータ加熱用直流電源により、暖気ウオーミング時は温度を階段状に上昇される加熱駆動方法とした。
【0042】
ヒータはその温度を階段状に上昇させて加熱駆動されるので、電極膜は、緩やかに温度上昇して熱衝撃が低減し、剥離して電流が低下することが防止される。そのため、耐久信頼性を向上させた酸素センサが得られる。
【0043】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基ずいて説明する。
【0044】
(実施例1)
図1は、本発明の第1実施例である燃料改質装置と燃料電池を備えた燃焼システムの構成図である。燃焼システムは、炭化水素系燃料を水蒸気改質反応で水素リッチな燃料ガスに改質する燃料改質装置10と、燃料改質装置10で生成した水素リッチ燃料ガスを原料ガスとして使用する燃料電池11と、燃料電池11の燃料極12側から排出される未使用の水素系燃料ガスを燃焼させその燃焼排ガス熱で燃料改質装置10を外側から加熱する燃焼部13と、燃焼部13の排ガス流路14内に配置して燃焼排ガス中酸素濃度を所定濃度に制御する酸素センサ15を少なくとも有する構成である。そして、燃料電池11の燃料極12側から排出される未使用の水素系燃料ガスを燃焼部13に供給する燃料極排ガス流路16に、水素系燃料ガス中の水蒸気を結露させて水にする水結露手段17を備えている。
【0045】
この燃焼システムを試作して、その効果の確認を行った。
【0046】
まず、燃料の改質について説明する。炭化水素系燃料は、メタンガスが主成分の都市ガスであり、脱硫装置18によりイオウ化合物を除去した後、昇圧装置19により昇圧して燃料改質装置10に噴霧される。燃料改質装置10は、ルテニウム触媒がその内部に充填されており、水分添加装置20により添加させた水分とメタンガス主成分の炭化水素系燃料が640℃前後で反応して水蒸気改質反応が起こり、8割強の水素と2割弱の炭酸ガスと少量の一酸化炭素からなる改質ガスが得られる。燃料改質装置10の後流には、充填された白金触媒系により一酸化炭素を180℃前後で酸化して低減する変成部21と、白金―ルテニウム系触媒を充填して一酸化炭素を約100℃前後で選択酸化して一層低減する浄化部22が配置されている。これらのことにより、一酸化炭素を50ppm以下に低減した、水素リッチな燃料ガスが生成される。なお、水分添加装置20は、必要により変成部21にも水分添加を行う。
【0047】
次に、燃料によって発電する電池について説明する。燃料電池11は、フッ素樹脂系イオン交換膜を主成分とした固体高分子系水素イオン導電性膜の両面に白金電極を形成した構成であり、その燃料極12に水素燃料を、その空気極23に酸素ガスを供給することにより、発電する電池である。燃料改質装置10で生成した水素リッチ燃料ガスは、燃料電池11の燃料極12に供給され、その片側にある空気極23に供給される酸素20%含有空気により、発電に使用される。
【0048】
さらに、燃焼について説明する。燃料電池11の燃料極12で使用されずに残存する水素系燃料ガスは、例えば、水素と炭酸ガスと水蒸気の略同量づつの組成である。これら水素系燃料ガスは、燃料極排ガス流路16を経由し、その途中に配置された、水滞留槽(ドレン水処理器とも称する)や凝縮器もしくは凝縮用熱交換器などの水結露手段17によりガス中の水蒸気の一部を結露させて水にすることで除去して、燃焼部13に導入される。一方、燃料改質装置10に供給される炭化水素系燃料の供給管は、燃焼部13にも供給される様に分岐されている。燃焼部13は、燃料極排ガス流路16を経由して供給される水素系燃料ガスに、メタンガス主成分の炭化水素系燃料を必要に応じて混合した混合燃料に、空気供給手段24からの空気が混合されて燃焼が行われる。
【0049】
最後に、燃焼排ガスの処理について説明する。燃焼部13で発生した燃焼排ガスは、排ガス流路14内に配置した酸素センサ15とその制御部25によって、空気供給手段24の供給空気量を制御することにより、その酸素濃度が所定濃度に制御されている。また、その燃焼排ガス熱で燃料改質装置10を外側から加熱して、水蒸気改質反応が効果的に起こる640℃前後に保持している。
【0050】
本発明の燃焼システムの効果を(表1)に示す。効果は、燃焼部13の燃焼状態と、燃料改質装置10が炭化水素系燃料を水蒸気改質反応で水素リッチな燃料ガスに効率よく改質するかを表現した改質効率で、判断した。本発明は、燃料電池11の燃料極12で使用されずに残存する水素系燃料ガスを、水滞留槽を用いた水結露手段17によりガス中の水蒸気の一部を結露させて水にすることで液滴を除去して燃焼部13に導入し、酸素センサ15として限界電流式酸素センサを使用して燃焼排ガス中酸素濃度を制御してその空気過剰率を最適値の1.2に保持している。比較のため、水結露手段を設けずに液滴の多い水素系燃料ガスを導入したうえに酸素センサにより空気過剰率を1.2に保持した比較1と、水結露手段を設けずに液滴の多い水素系燃料ガスを導入したうえに酸素センサを使用せずに空気過剰率を成り行きの1.5にした比較2の結果も記載した(表1)。
【0051】
【表1】
Figure 2005026059
【0052】
本発明は、安定した燃焼と高い改質効率が得られることがわかる。これは、水結露手段により液滴を除去された水素系燃料ガスが導入されることと、酸素センサにより最適な空気過剰率に保持されることで、燃料改質装置10が効果的に水蒸気改質反応を行う637℃に保持されたためである。一方、比較1は、酸素センサにより最適な空気過剰率に保持されるけれども、液滴を多く含む水素系燃料ガスが導入されるため燃焼が不安定となるため、燃料改質装置10は627℃に保持され効果的に水蒸気改質反応が行われなかった。また、比較2は、酸素センサを使用せずに空気過剰率を成り行きの1.5にしたうえに、液滴を多く含む水素系燃料ガスが導入されるため、失火し易い燃焼となるうえに燃料改質装置10は612℃に保持されあまり効果的に水蒸気改質反応が行われなかった。
【0053】
さて、燃焼部13に供給される水素系燃料ガス量は、燃料改質装置10での変換効率と、燃料電池11での使用効率に、大きく依存する。そのため、供給される水素系燃料ガス量はこれらの効率に依存して変動し易いが、酸素センサ10を用いて空気過剰率を最適に制御すると、一酸化炭素を生成することがなく安定燃焼させることができ、安全性に優れた燃焼システムを提供することができる利点も有る。また、燃料改質装置10を燃焼部13で加熱しているため、水蒸気改質反応に必要な熱が回収でき、燃焼システムの効率が高まる利点も生じる。なお、この燃焼システムに用いる燃料は、都市ガス以外に、プロパンガスや灯油さらにアルコール・石炭などにも使用でき、その燃料を限定するものでない。
【0054】
また、酸素センサ15は、限界電流式酸素センサ以外に濃淡電池式酸素センサを用いてもよく、特にその方式や構造・材料を限定するものでない。水結露手段17は、自動的に水が排水される、いわゆるオートドレンを用いてもよい。
【0055】
水結露手段17は、その内部空間中に集められ貯留する結露水が燃焼部13まで到達することを防止するために設けた遮蔽板(記載せず)と、この貯留結露水を外部に排出する排出手段(記載せず)を備えている。また、必要によっては、水結露手段17で集められた結露水は、排出手段の先端に設けられたイオン交換樹脂充填装置や中和装置などの浄化装置(記載せず)で浄化されて、再利用もしくは排出される。
【0056】
酸素センサ15は、限界電流式の酸素センサが最適であるが、特に下記2種類のいずれか材料組成の電極膜を用いた酸素センサは、水素系燃料ガスを燃焼させた燃焼排ガス中で使用する酸素センサとして優れた耐久性を有し、最適であった。第1の電極膜は、貴金属または酸素イオン伝導性金属酸化物からなる電気伝導性材料を主成分として酸化ビスマスを少なくとも少量含有した組成である。第2の電極膜は、チタンもしくはクロムもしくはジルコニウムの少なくとも1種からなる補助材料と、貴金属もしくは酸素イオン伝導性金属酸化物を主成分とした主材料からなり、少なくとも補助材料は下層に主材料は上層に配置され気相析出法で形成される組成である。これら材料組成の電極膜が優れた耐久性を有する理由は、水素系燃料ガスを燃焼させた場合に時折発生する極微量の未然水素系燃料ガスに対して、これら材料が優れた耐久信頼性を有するためと思われる。
【0057】
(実施例2)
実施例2は、燃焼部13で燃焼させるための炭化水素系燃料の供給方法について検討した。本発明は、燃料改質装置10に供給される炭化水素系燃料の供給管を分岐して、燃焼部13にも供給する様にしている。そして、燃焼初期は燃焼部13だけに炭化水素系燃料を供給して燃焼させ、燃料改質装置10を加熱して水蒸気改質反応が起こる温度まで昇温する様にした。その後、燃料改質装置10が所定温度まで昇温されると、燃料改質装置10にも炭化水素系燃料を供給して水蒸気改質反応を起こさせて水素リッチな燃料ガスを生成され、燃料電池11の燃料極12から排出される未使用の水素系燃料ガスを燃焼させる様にした。このことで、使用エネルギーを低減するとともに効果的に水蒸気改質反応が行われるようにした。なお、燃料改質装置10が所定温度まで昇温された後の燃料は、必要に応じて、未使用の水素系燃料ガスと炭化水素系燃料とを混合してもよい。
【0058】
(実施例3)
実施例3は、燃料改質装置10の温度を制御するために、燃焼部13にさらに混合する炭化水素系燃料およびその対応空気の供給方法について検討した。
【0059】
本発明は、燃料改質装置10もしくはその内部に充填された触媒26の温度を、その近辺に配置した温度センサ27が検知し、予め記憶させた温度になるように、制御部25が、燃焼部13にさらに供給される炭化水素系燃料量およびその対応空気量を増減させて温度制御する様にしている。つまり、水蒸気改質反応が最適温度で起こる様に、制御部25が、炭化水素系燃料量をさらに混合してその量を増減させ、対応する空気量も最適な空気過剰率となる様に増減する訳である。このことで、使用エネルギーを低減するとともに効果的に水蒸気改質反応が行われるようにした。
【0060】
(実施例4)
実施例4は、燃焼部13で燃焼させるための空気の供給方法について検討した。本発明は、燃焼部13に供給される燃料の概略値に従って、空気供給手段24によって燃焼部に供給される空気は、予め想定された概略量が最初は供給され、その後、酸素センサ15による酸素濃度信号によりその細部補正量が供給される様にした。つまり、例えばまず、制御部25が、燃料電池11の発電量から燃焼部13に供給される水素系燃料の概略値を、予め設定した発電量と水素系燃料の相関特性に従って算出する。そして、この燃料概略値に対応する空気概略値を、予め設定した水素系燃料量と供給空気量の相関特性に従い、空気供給手段24が最初は供給する。その後暫くしてから、制御部25は、酸素センサ15による酸素濃度信号により補正された空気量を、空気供給手段24の送風量補正によって供給する次第である。燃料電池の発電電力の変化に伴い、燃料使用量が変化してもそれに対応する空気量が瞬時に供給されるため、良好な燃焼状態が維持でき、効果的に水蒸気改質反応が行われる。また、応答性の遅い酸素センサ15でも使用できる利点も有る。
【0061】
(実施例5)
実施例5は、酸素センサ15による空気供給手段24の補正修整方法について検討した。酸素センサ15は、その動作駆動と燃焼排ガス中酸素濃度の制御を間欠的に行い、そのたびごとに燃焼部に空気を供給する空気供給手段24を制御部25が補正修整する様にした。このことにより、酸素センサ15の寿命が向上するとともに、良好な燃焼状態維持と効果的な水蒸気改質反応が長期間にわたって行われる様にした。
【0062】
(実施例6)
実施例5は、酸素センサ15を排ガス流路14中に配置する場所について検討した。酸素センサ15は、排ガス中水分が結露してセンサのリード線を短絡させることを防止する目的で、排ガス温度が110℃以上の場所に配置するとした。また、配置温度の上限は、排ガスでセンサが劣化することを防止する目的で、センサ動作温度以下である排ガス温度の場所とした。このことにより、酸素センサ15が常に正常に動作するとともに、良好な燃焼状態維持と効果的な水蒸気改質反応が長期間にわたって行われる様にした。
【0063】
(実施例7)
実施例7は、酸素センサ15の誤動作を防止する制御システムについて検討した。
【0064】
この燃焼システムは、システム全体の動作状態を制御する制御手段25に、燃焼部13の燃焼運転動作の有無を判断する燃焼運転判断手段28と、酸素センサ15で検出されたセンサ出力が正常か異常かを判断するセンサ出力異常判断手段29が接続されている。さらにセンサ出力異常判断手段29には、センサ出力が異常と判断された場合に作動して警報を発する警報発生手段30とが接続されている。
【0065】
図2は、本発明の実施例である燃焼システムの動作を示す制御流れ図である。スタートのボタンが押されると燃焼システムが起動して、炭化水素系燃料が供給管から供給されるとともに、空気供給手段24が始動して燃焼部13が燃焼を始め、酸素センサ15の駆動が始まる。そして、所定時間(t)が経過すると燃焼状態およびセンサ出力が安定するので、燃焼運転判断手段28は、燃焼部13に設置された火炎検出装置などの検出手段(記載せず)の燃焼信号による燃焼動作状態などを確認しにゆき、燃焼運転動作の有無の判断を行う。
【0066】
燃焼運転中と判断されると、燃焼排ガスに晒された際のセンサ出力(A)が読み取られ、このセンサ出力(A)と、予め記憶されたセンサ出力(I)および(II)の比較がなされる。一方、燃焼運転動作が停止と判断された場合、燃焼システムの再起動が始まる。
【0067】
そして、I≦A≦IIならセンサ出力(A)は正常と判断され、燃焼運転判断手段28が燃焼停止信号を受けて燃焼停止と判断を行うまで、この作業は繰り替える。一方、II<AもしくはI>Aならセンサ出力(A)は異常と判断され、警報発生手段30が警報を発する。予め記憶されたセンサ出力(I)および(II)は、良好な燃焼状態の燃焼排ガス中に晒された際のセンサ出力の下限値と上限値である。そのため、センサ出力(A)が、この範囲中に有ることは一酸化炭素生成量が少ない良好な燃焼状態であると同時に、酸素センサが正常動作していることを意味する。一方、センサ出力(A)がこの範囲外に有ることは、燃焼部は一酸化炭素生成量が多い異常燃焼状態もしくは、酸素センサの劣化を意味する。センサ出力(A)が正常と判断されると、空燃比制御もしくは酸素濃度監視が行われる。空燃比制御を行う場合、予め設定した目標センサ出力値となる様に、空気供給手段24の制御を行う。
【0068】
さて、燃焼運転停止のボタンが押されると、制御部25は燃焼停止と判断するので、燃料供給が停止して燃焼部13は燃焼停止となるが、空気供給手段24はさらに運転を継続して、酸素センサ15に大気を供給する。そして、所定時間(T)が経過するとセンサ出力が安定するので、大気に晒された際のセンサ出力(B)が読み取られ、このセンサ出力(B)と、予め記憶されたセンサ出力(X)および(Y)の比較がなされる。そして、X≦B≦Yならセンサ出力(B)は正常と判断され、燃焼システムは停止して空気供給手段24と酸素センサ15はその駆動を停止する。一方、Y<BもしくはX>Bセンサ出力(B)は異常と判断され、警報発生手段30が警報を発すると同時に前述の燃焼システムの停止を命じる。なお、予め記憶されたセンサ出力(X)および(Y)は、酸素約20%の大気に晒された際のセンサ出力の下限値と上限値である。そのため、センサ出力(A)が、この範囲中に有ることは酸素センサが正常動作していることを意味し、この範囲外に有ることは酸素センサが劣化していることを意味する。
【0069】
警報発生手段30は、警報を1回発しても、燃焼システムは次回の駆動が正常に行える様にしているが、警報を複数回発するとその旨が燃焼システムの運転状態表示板に表示され、その点検修理を行うことを勧告して、安全性を高める様にした。
【0070】
(実施例8)
図3は、本発明の燃焼システムで用いる酸素センサとその駆動検出回路の実施例の断面図であり、酸素センサ15と、これを駆動させそのセンサ出力を検出する制御部25からなる。
【0071】
酸素センサ15は、酸素イオン伝導性固体電解質板31と、酸素イオン伝導性固体電解質板31の表面に形成した一対の電極膜32、33と、片側の電極膜32を囲む硝子膜34を介して接合させた酸素拡散制限体35とから少なくとも構成される限界電流式酸素センサである。
【0072】
酸素センサ15は、酸素イオン伝導性固体電解質板31の両面に、一対の電極膜32、33が厚膜印刷される工程から製造が始まる。この一対の電極膜32、33は、貴金属または酸素イオン伝導性金属酸化物からなる電気伝導性材料36を主成分として、酸化ビスマス37を少なくとも少量含有した組成であり、厚膜印刷したのち乾燥したまま、または必要によりさらに溶融焼成することで形成される。その後、酸素イオン伝導性固体電解質板31の片面に硝子膜34を厚膜印刷したのち、酸素拡散制限体35の構成部材をその上部に積層し、溶融焼成する。さらに後工程において、貴金属または電気伝導性材料を主成分とし硝子を少量含有した組成のリード線固定部38、39を溶融焼成して、一対のリード線40、41と一対の電極膜32、33を接続して、基本構造が完成する。
【0073】
本発明の酸素センサ15を試作して、その効果の確認を行った。
【0074】
酸素イオン伝導性固体電解質板31は、イットリウム(Y)の8モル%とジルコニア(ZrO)の92モル%を固溶化させた安定化ジルコニアの焼成板である。
【0075】
一対の電極膜32、33は、90vol%の白金からなる電気伝導性材料36に、10vol%の酸化ビスマス37を混合した組成であり、前述の酸素イオン伝導性固体電解質板31の両面に厚膜印刷される。
【0076】
酸素拡散制限体35は、螺旋型形状の硝子膜34とその上部に積層した焼成フォルステライト製のシ−ル板42で構成させる。製法について説明する。まず、螺旋型形状の硝子膜34を、前述の予め酸素イオン伝導性固体電解質板31に厚膜印刷された電極膜32の、周囲を囲む様に厚膜印刷する。そして、この厚膜印刷膜の上部にシ−ル板42を積層して溶融焼成する。すると、酸素イオン伝導性固体電解質板31とシ−ル板42が接合され、これらの板および螺旋型形状の硝子膜42の間に、微小寸法の拡散制限孔(記載せず)が形成される。また同時に、電極膜32、33の焼成も行なわれる。
【0077】
リード線固定部38、39は、白金の90vol%に硝子の10vol%を混合した組成である。この組成品を700℃で溶融焼成して、白金からなる一対のリード線40、41と、前述の一対の電極膜32、33を接続する。そして、この組成品の上に無機接着材を積層して500℃で硬化させ、リード線の接続を強固にした。
【0078】
この700℃焼成は、電極膜32、33に混合されている酸化ビスマス37の融点が820℃であり、リード線固定部38、39の焼成によって、電極膜32、33の物性が影響されないとの観点より、酸化ビスマスの融点820℃より100℃低い温度とした理由に基づく。
【0079】
なお、シ−ル板には、予め白金のヒータ43を形成されている。そして、このヒータ43と、白金からなる一対のヒータ用リード線44、45を、ヒータ用リード線固定部46、47の700℃溶融焼成を介して接続した。このヒータ用リード線固定部46、47は、白金の90vol%に硝子の10vol%を混合した組成品であり、この700℃溶融焼成は、リード線固定部38、39の700℃溶融焼成と同時に行っている。そして、この組成品の上に無機接着材を積層して500℃で硬化させ、リード線の接続を強固にした。
【0080】
制御部25は、その中に素子駆動用直流電源48と電流検出部49とヒータ加熱用直流電源50を少なくとも備えている。素子駆動用直流電源48および電流検出部49は、一対のリード線40、41および、一対の電極膜32、33と閉回路を構成している。電流検出部49は、素子駆動用直流電源48で印加される電圧によって発生する電流値をセンサ出力として検出するものである。一方、ヒータ加熱用直流電源50は、ヒータ43および一対のヒータ用リード線44、45と閉回路を構成している。
【0081】
酸素センサ15の動作原理を説明する。ヒータ加熱用直流電源50によって電圧が印加させるとヒータ43が発熱し、酸素イオン伝導性固体電解質板31が500℃に加熱される。すると、酸素イオン伝導性固体電解質板31を酸素イオンが伝導し易くなり、素子駆動用直流電源48で印加される電圧により下記の酸素ポンピング作用が生じる。つまり、空気中の酸素分子は、酸素拡散制限体35に設けられた微小寸法の拡散制限孔(記載せず)を経由して電極膜32に到達した後、電圧印加による電子を授受して酸素イオンとなって酸素イオン伝導性固体電解質板31を通過し、電極膜33で電子が奪われて再び酸素分子となって空気中に戻る。この酸素分子の移動によって電流が流れるが、微小寸法の拡散制限孔によって酸素分子の流入が制限され、酸素濃度に対応した酸素量しか流入移動しないため、流れる電流は酸素濃度に比例した関係が得られる。この関係を利用し、電流値から酸素濃度が判別できる訳である。
【0082】
この酸素センサ15の排気中における耐久信頼性評価を行なった。耐久信頼性は、ヒータ加熱用直流電源50による電圧印加によってヒータ43を加熱して、酸素イオン伝導性固体電解質板31を500℃に加熱した状態で行なった。そして、素子駆動用直流電源48によって電極膜32、33に0.5Vを印加して、流れる電流の過渡変化を測定した。この印加電圧0.5Vは、電流値の電圧依存性が無くなる限界電流特性が得られ始める臨界電圧値であり、電極膜32、33の耐久信頼性の良否に起因する電流値の低下度合いが顕著に観察できる電圧値である。
【0083】
図4(a)は、白金からなる電気伝導性材料の90vol%に酸化ビスマスの10vol%を混合した組成の電極膜において、初期電流値と電圧印加300時間後電流を、硝子膜の焼成温度ごとにプロットした図である。図4(a)から判る様に、硝子膜34を850〜1050℃で焼成した限界電流式の酸素センサは、高い電流値と優れた耐久信頼性を有した。この理由は、硝子膜34を焼成することで電極膜32、33も同時に焼成される訳であるが、電極膜32、33は、その中に混合されている酸化ビスマスの融点820℃より30〜230℃高い温度で焼成されることで、酸素イオン伝導性固体電解質板31に強固に密着してその接合抵抗が小さく、電圧印加しても接合抵抗が変化しないため、電流値が変化しないためと思われる。特に、硝子膜34を850〜970℃で焼成した酸素センサは、極めて高い電流値と優れた耐久信頼性を示し、最も最適であった。
【0084】
一方、1050℃を超えて焼成した硝子膜34は、所期電流値が非常に小さいため、限界電流式の酸素センサを構成するに必要な大電流値が確保できず、不適格であった。この理由は、電極膜32、33を1100℃等の高温で焼成したため、その中に混合されている酸化ビスマスと白金が反応して酸素非吸着性の電極膜が得られ、酸素の移動に起因する電流が得られないためである。また、硝子膜34が流動し過ぎて、電極膜32を覆ってしまいその面積が低下して電流が小さくなる弊害も生じていた。
【0085】
また、850℃未満で焼成した硝子膜34も、耐久信頼性が悪く不適格であった。この理由は、電極膜32、33を、その中に混合されている酸化ビスマスの融点820℃とほぼ同温度もしくはそれ以下で焼成しているため、酸素イオン伝導性固体電解質板31に電極膜32、33が充分に密着できず、電圧印加すると次第に接合抵抗が大きくなるためと思われる。また特に、750℃以下で焼成した硝子膜34は、初期電流値が極端に小さく、一層不適格であった。これは、電極膜の中に混合されている酸化ビスマスの焼成が不充分であるため、酸素イオン伝導性固体電解質板31に電極膜32、33が全く密着せず、その接合抵抗が非常に大きいためである。
【0086】
図4(b)は、化学組成La1−xSrxCoOの酸素イオン伝導性金属酸化物からなる電気伝導性材料の90vol%に酸化ビスマスの10vol%を混合した組成の電極膜において、初期電流値と電圧印加300時間後電流を、硝子膜の焼成温度ごとにプロットした図である。図4(b)から判る様に、硝子膜34を850〜1050℃で焼成した限界電流式酸素センサは、高い電流値と優れた耐久信頼性を有した。
【0087】
以上のことより、限界電流式の酸素センサを構成するに必要な大電流値が確保できしかもその耐久信頼性が優れた硝子膜34の焼成温度は、850〜1050℃であり、特に850〜970℃は極めて高い電流値と優れた耐久信頼性を示して最も最適であった。
【0088】
酸素イオン伝導性固体電解質板31は、ジルコニア(ZrO)に少量のイットリウム(Y)を固溶化させたジルコニア系イオン伝導性体、(CeO0.8(SmO1.50.2や(CeO0.8(GdO1.50.2などのイットリウム系イオン伝導性体が使用可能である。これら材料は、その表面粗さRaが、0.05〜0.3μmとなる様に研磨して、電極膜32、33が強固に密着する様にした。
【0089】
電極膜32、33に混合される電気伝導性材料は、白金や金さらに銀などの貴金属、化学組成La1−xSrxCoOやLaCoOさらにLaMnOなどの酸素イオン伝導性金属酸化物が使用される。また、電極膜32、33に混合される酸化ビスマスは、3〜15vol%が最適であり、この組成を重量比で表現すると例えば白金の電気伝導性材料の場合、白金の94〜99wt%と酸化ビスマスの1〜6wt%である。この組成は、結合材である酸化ビスマスが微少だと電極膜が酸素イオン伝導性固体電解質板に密着しないため電流が確保できないこと、半導体である酸化ビスマスが多量だと電極膜が電子不伝導性となり電流が確保できないこと、の観点から実験的に得られる組成である。さらに、電極膜32、33には、上記の電気伝導性材料と酸化ビスマス以外に、酸化銅や酸化カドミニウム、ジルコニア(ZrO、もしくは含水Zr(OH))を主成分とするゾルゲル液の混合が有効であり、これら金属酸化物系材料は酸化ビスマスとの合計総量において最大25vol%まで混合可能である。これは、半導体であるこれら金属酸化物系材料と酸化ビスマスが多量だと、電極膜が電子不伝導性となり電流が確保できないこと、の観点から実験的に得られる組成である。
【0090】
酸素拡散制限体35は、下記の3構成が使用可能である。第1構成は、拡散制限孔を形成した螺旋型形状の硝子膜34と、その上部に積層したシ−ル板42の構成。第2構成は、角状または円状からなる内部中空形状の硝子膜34と、その上部に積層した微小寸法の拡散制限孔を有する多孔質なシール板42の構成。第3構成は、角状または円状からなる内部中空形状の硝子膜34と、その上部に積層した拡散制限孔を形成した複数積層板からなるシール板42(微小寸法の穴を有するシール板Aと、拡散制限孔を形成するための螺旋型形状の硝子膜と、シ−ル板Bを順々に積層した積層板)の構成。
【0091】
硝子膜34は、酸素イオン伝導性固体電解質板31とその上部に積層したシ−ル板42と熱膨張係数が±10%以内で同じであり、その溶融温度が850〜1050℃特に850〜970℃が最適であり、この材料だと耐久信頼性に問題が生じなかった。例えば、酸化アルミナが3〜7wt%、酸化ホウ素が3〜7wt%、酸化カルシウムが1〜2wt%、酸化ストロンチウムが4〜6wt%、酸化バリウムが0.2〜1.5wt%、酸化ナトリウムが10〜13wt%、酸化カリウムが4〜8wt%、酸化チタンが6〜9wt%、残部が酸化珪素の組成品は、特に最適であり本検討実験で使用した。
【0092】
リード線固定部38、39の主成分は、白金や金さらに銀などの貴金属、化学組成YBaCuなどが使用される。そして、この貴金属または電気伝導性金属酸化物の85〜97vol%に、硝子の3〜15vol%が混合される。
【0093】
(実施例9)
電極膜32、33と硝子膜34を同時焼成した酸素センサ15は、得られる初期電流値がばらつく課題がある。そこで、実施例9は、電極膜32、33を予め焼成した後に硝子膜34を焼成する製法を採用し、初期電流値のばらつき低減が図れる電極膜32、33の焼成温度について検討した。検討は、下記記載の2点以外は、実施例8の場合と同じである。実施例8と異なる1点目は、安定化ジルコニアの酸素イオン伝導性固体電解質板31に、焼成温度を異ならせて予め電極膜32、33を焼成した後、硝子膜34をその最適焼成温度920℃で焼成したことである。異なる2点目は、同一製法の限界電流式の酸素センサ15を5個試作し、その初期値のバラツキを測定したことである。
【0094】
図5は、電極膜の焼成温度と初期電流値の関係を測定した特性図であり、5個試作における最大値と平均値と最低値をパラメータにして整理している。図5(a)は、白金からなる電気伝導性材料の90vol%に酸化ビスマスの10vol%を混合した組成の電極膜である。図5(b)は、化学組成La1−xSrxCoOの酸素イオン伝導性金属酸化物からなる電気伝導性材料の90vol%に酸化ビスマスの10vol%を混合した組成の電極膜である。
【0095】
図5から判る様に、電極膜を770〜950℃で予め焼成した酸素センサは、全体的に高い電流値を維持することがわかる。一方、950℃を超えた焼成は、全体的に電流値が低下しており不適格であった。これは、電極膜が、後工程の硝子膜920℃焼成により再焼成されるため、その中に混合されている酸化ビスマスと白金が反応して酸素非吸着性の電極膜が得られ、酸素の移動に起因する電流が得られにくくなるためである。また、770℃未満の焼成は、得られる初期電流値がばらつき、不適格であった。これは、電極膜は、最初の焼成においてはその中に混合されている酸化ビスマスの焼成が不充分であるため酸素イオン伝導性固体電解質板に密着しない状態となっており、後工程の硝子膜920℃焼成により再焼成されるため、その密着性にばらつきが生じるためと思われる。
【0096】
以上のことより、電流値のばらつきが小さい限界電流式酸素センサを製造するために、電極膜を予め770〜950℃で焼成した後に硝子膜を焼成する製法とした。また、この限界電流式酸素センサは、耐久信頼性が優れる利点も有る。
【0097】
この結果は、電気伝導性材料として、白金や金さらに銀などの貴金属、化学組成La1−xSrxCoOやLaCoOさらにLaMnOなどの酸素イオン伝導性金属酸化物が使用され、酸化ビスマスが3〜15vol%混合された電極膜32、33でも、同様であった。
【0098】
(実施例10)
硫黄酸化物が多量含まれる燃焼排ガスに長期間晒されると、酸素センサ15の電極膜32、33は、その値が徐々に小さくなって耐久信頼性が低下する課題がある。そこで、実施例10は、ジルコニアを主成分とするゾルゲル液に予め浸漬された酸化ビスマス37を含有する電極膜32、33を使用し、硫黄酸化物が多量含まれる燃焼排ガスに長期間晒されても、電流低下の少ない酸素センサ15の実現を試みた。検討は、下記記載の2点以外は、実施例8および実施例9の場合と同じである。実施例8および実施例9と異なる1点目は、安定化ジルコニアの酸素イオン伝導性固体電解質板31に、ジルコニア(ZrO)を主成分とするゾルゲル液に予め浸漬された酸化ビスマス37を含有する電極膜32、33を予め820℃で焼成した後、硝子膜34をその最適焼成温度920℃で焼成したことである。実施例8および実施例9と異なる2点目は、この酸素センサ15の耐久信頼性評価を、硫黄酸化物が20ppm含まれる排気中で行って流れる電流の過渡変化を測定したことである。
【0099】
発明1は、白金からなる電気伝導性材料の90vol%に、ジルコニアを主成分とするゾルゲル液に予め浸漬された酸化ビスマスの10vol%を混合した組成の電極膜である。発明2は、化学組成La1−xSrxCoOの酸素イオン伝導性金属酸化物からなる電気伝導性材料の90vol%に、ジルコニアを主成分とするゾルゲル液に予め浸漬された酸化ビスマスの10vol%を混合した組成の電極膜である。一方、比較1は、白金からなる電気伝導性材料の90vol%に、酸化ビスマスの10vol%を混合した組成の電極膜である。発明2は、化学組成La1−xSrxCoOの酸素イオン伝導性金属酸化物からなる電気伝導性材料の90vol%に、酸化ビスマスの10vol%を混合した組成の電極膜である。(表2)にその検討結果を示す。
【0100】
【表2】
Figure 2005026059
【0101】
本発明品は、優れた耐久特性を有することがわかる。この理由は、ジルコニアを主成分とするゾルゲル液に予め浸漬された酸化ビスマスが、硫黄酸化物を吸収除去し、主成分の電気伝導性材料の劣化を抑制するためと思われる。
【0102】
ジルコニアを主成分とするゾルゲル液は、ジルコニア(ZrO)の単独ゾルゲル溶液、ジルコニアが60部以上含有されておりシリカ(SiO)などの他酸化物が残部で存在するゾルゲル溶液、が有効であった。また、含水Zr(OH)と表示される溶液もジルコニアゾルゲル溶液と呼ばれていて有効であり、前述組成のゾルゲル溶液が効果有った。ゾルゲル液に予め浸漬された酸化ビスマスを電極膜に混合する方法は、次の2方法が有る。第1方法は、このゾルゲル液を、白金など電気伝導性材料と酸化ビスマスを混合して電極膜の印刷ペーストを調合する際に、印刷ペーストに混合して酸化ビスマスに浸漬する方法である。第2方法は、予めゾルゲル液に浸漬した酸化ビスマスを使用して、電極膜の印刷ペーストを調合する方法である。
【0103】
(実施例11)
酸素センサ15の酸素拡散制限体35は、高度な気密シールを必要とするため、その製法に厳密な管理を必要とする。そのため厳密な管理を必要とする酸素拡散制限体35の形成と、複雑な製法を必要とするリード線の固定を同一工程で実施することは、複雑な製法と厳密な管理と必要とし、実用的でない。そこで、実施例11は、酸素拡散制限体35を形成した後に、リード線を固定する製法を採用した際の、リード線を固定するための焼成温度について検討した。
【0104】
図4および図5より判る様に、電極膜は、750℃未満で焼成すると焼成不充分となり、発生電流値が非常に小さくなる。そこで、リード線の焼成上限は750℃として、その焼成によって、電極膜が再溶解してその電流値に影響を与えられない様にした。一方、電極膜に混合されている酸化ビスマスは、650℃で結晶構造が大きく変化し始める挙動を示すので、電極膜の耐久信頼性確保の観点から、動作温度は650℃を超えない様にする必要が有る。そこで、リード線の焼成は、結晶構造が変化し始める650℃以上とし、電極膜の動作温度を650℃以下とすることで、耐久信頼性に影響を与えられない様にした。
【0105】
以上のことより、その電流値および耐久信頼性が優れた限界電流式酸素センサを製造するために、硝子膜を溶融焼成した後、リード線を最大650〜750℃で焼成して電極膜に固定する製法とした。
【0106】
(実施例12)
実施例12は、リード線固定部38、39の材質について検討した。
【0107】
貴金属または電子伝導性金属酸化物を主成分として硝子を少なくとも少量含有した組成品だけでは、接着強度が不充分であり、センサ素子の取り扱い作業中にリード線を強く引っ張ったりするとリード線外れが生じるためである。そのため、慎重な取り扱いが必要とされ、作業性や生産性が悪い課題があった。
【0108】
その点、リード線固定部38、39は、貴金属または電子伝導性金属酸化物を主成分として硝子を少なくとも少量含有した組成品と、この組成品の上部に積層した硝子もしくは無機接着材とすると、接着強度の優れたリード線固定部となり、リード線を強く引っ張ったりしてもリード線外れが生じなかった。そのため、通常の取り扱いで充分であり、作業性や生産性が大幅に向上した。
【0109】
(実施例13)
気相析出法で形成される貴金属もしくは酸素イオン伝導性金属酸化物の電極膜は、酸素イオン伝導性固体電解質板に初期は良好に密着するため、良好な電流特性を示すが、電流印加に起因する耐久信頼特性に乏しい課題が有る。そこで、実施例13は、耐久信頼性に優れた酸素センサを得るためのこの種の電極膜の材料について構成した。
【0110】
図6は本発明の他実施例である製造を用いた酸素センサとその駆動検出回路の断面図である。この酸素センサ15に関し、図3との相違点のみ説明する。電極膜51、52は、チタンもしくはクロムもしくはジルコニウムの少なくとも1種からなる補助材料53と、貴金属もしくは酸素イオン伝導性金属酸化物を主成分とした主材料54からなる。そして、少なくとも補助材料53は下層に、主材料54は上層に配置され、気相析出法で形成される。
【0111】
本発明の酸素センサを試作して、その効果の確認を行った。実施例8との相違点と材料に関する重要事項のみ記載する。酸素イオン伝導性固体電解質板31は、イットリウム(Y)の8モル%とジルコニア(ZrO)の92モル%を固溶化させた安定化ジルコニアの焼成板である。この酸素イオン伝導性固体電解質板31に、スパッタ法を用いて、チタンもしくはクロムもしくはジルコニウムの少なくとも1種からなる補助材料53の0.01μm膜厚を下層に、貴金属もしくは酸素イオン伝導性金属酸化物を主成分とした主材料54の0.5μmを上層にした構成の電極膜51、52を形成した。
【0112】
その耐久信頼性決果を(表3)に示す。
【0113】
【表3】
Figure 2005026059
【0114】
チタンもしくはクロムもしくはジルコニウムの少なくとも1種からなる補助材料53を下層に、貴金属もしくは酸素イオン伝導性金属酸化物を主成分とした主材料54を上層にした電極膜51、52は、優れた耐久特性を有することが分かる。なお、補助材料53の膜厚は0.003〜0.04μm、主材料54の膜厚は0.3〜1.0μmが最適であり、スパッタ法やEB法などの気相析出法で形成される。また、補助材料53と主材料54は混合物として良い。
【0115】
貴金属もしくは酸素イオン導電性金属酸化物を主成分とした主材料54は、白金や金さらに銀などの貴金属、化学組成La1−xSrxCoOやLaCoOさらにLaMnOなどの酸素イオン伝導性金属酸化物が使用される。
【0116】
酸素イオン伝導性固体電解質板31は、ジルコニア(ZrO)に少量のイットリウム(Y)を固溶化させたジルコニア系イオン伝導性体、(CeO0.8(SmO1.50.2や(CeO0.8(GdO1.50.2などのイットリウム系イオン伝導性体が使用可能である。これら材料は、その表面粗さRaが、0.05〜0.3μmとなる様に研磨して、電極膜51、52が強固に密着する様にした。
【0117】
(実施例14)
実施例14は、一層耐久信頼性に優れた限界電流式酸素センサを得るため、実施例13で使用する電極膜51、52の結晶構造について検討した。
【0118】
本発明の酸素センサ15を試作して、その効果の確認を行った。実施例13との相違点は、スパッタ条件を異ならせて、貴金属もしくは酸素イオン伝導性金属酸化物を主成分とした主材料54の結晶構造を変化させ、X線回折機器で解析した際に主ピークに配向した結晶構造が得られる様に、電極膜51、52をしたことである。その耐久信頼性決果を(表4)に示す。
【0119】
【表4】
Figure 2005026059
【0120】
主材料54が主ピークに配向した結晶構造の電極膜51、52は、優れた耐久性を有することが分かる。
【0121】
(実施例15)
実施例15は、一層耐久信頼性に優れた酸素センサを得るため、暖気ウオーミング時の加熱駆動方法について検討した。
【0122】
本発明の酸素センサとこのセンサを加熱駆動する駆動検出回路を試作して、その効果の確認を行った。検討は、下記記載の2点以外は、実施例8〜15の場合と同じである。異なる1点目は、酸素センサ15の酸素拡散制限体35に併設したヒータ43を、印加電圧値を階段状に印加させるヒータ加熱用直流電源50により、暖気ウオーミング時は温度を階段状に上昇されたことである。異なる2点目は、この駆動検出回路の耐久信頼性評価を、5分間加熱通電と5分間非加熱通電の間欠駆動で行い、流れる電流の過渡変化を測定したことである。
【0123】
発明品は、500℃加熱に必要な所定電圧をヒータ加熱用直流電源50によりヒータ43に5分間印加するに際し、1分間はその50%値印加し残り4分間はその100%値を印加する加熱通電モードであり、約3分で500℃に到達した。そして、この5分間加熱通電(電源ON)と5分間非加熱通電(電源OFF)の間欠駆動を行った。一方、比較品は、500℃加熱に必要な所定電圧をヒータ43に5分間印加するに際し、5分間その100%値を印加する加熱通電モードであり、約2分で500℃に到達した。そして、この5分間加熱通電(電源ON)と5分間非加熱通電(電源OFF)の間欠駆動を行った。
【0124】
発明1および比較1は、白金からなる電気伝導性材料の90vol%に、ジルコニウムを主成分とするゾルゲル液に予め浸漬された酸化ビスマスの10vol%を混合した組成の電極膜32、33である。発明2および比較2は、化学組成La1−xSrxCoOの酸素イオン伝導性金属酸化物からなる電気伝導性材料の90vol%に、ジルコニウムを主成分とするゾルゲル液に予め浸漬された酸化ビスマスの10vol%を混合した組成の電極膜32、33である。発明3および比較3は、クロムの補助材料53の0.01μm膜厚を下層に、白金の主材料54の0.5μmを上層にした構成の電極膜51、52である。発明4および比較4は、チタンの補助材料53の0.01μm膜厚を下層に、化学組成La1−xSrxCoOの酸素イオン伝導性金属酸化物54の0.5μmを上層にした構成の電極膜51、52である。発明5および比較5は、ジルコニウムの補助材料53の0.01μm膜厚を下層に、配向したLa1−xSrxCoOの酸素イオン伝導性金属酸化物54の0.5μmを上層にした構成の電極膜51、52である。
【0125】
その耐久信頼性決果を(表5)に示す。
【0126】
【表5】
Figure 2005026059
【0127】
ヒータはその温度を階段状に上昇させて加熱駆動されるので、電極膜は、緩やかに温度上昇して熱衝撃が低減し、剥離して電流が低下することが防止される。そのため、耐久信頼性を向上させた限界電流式酸素センサが得られる。
【0128】
【発明の効果】
以上のように、請求項1〜7記載の燃料電池システムは、水結露手段により液滴を除去された水素系燃料ガスが燃焼部に導入され、酸素センサにより最適な空気過剰率に保持された状態で、燃焼部が燃料改質装置を加熱する様にしている。そのため、燃料改質装置は、効果的に水蒸気改質反応を行う温度に保持され、安定した燃焼と高い改質効率が得られる。また、燃焼排ガスを排出する排ガス流路内に配置した酸素センサの、燃焼排ガスに晒された際のセンサ出力(A)と、大気に晒した際のセンサ出力(B)を、読み取って少なくとも片方を異常と判断した場合に警報を発するとしている。そのため、酸素濃度5〜10%の燃焼排ガスに晒された際のセンサ出力(A)が、所定領域内なら燃焼運転動作は正しい酸素濃度領域で燃焼している正常燃焼動作と判断でき、所定領域外なら燃焼運転動作は異なる酸素濃度領域で燃焼している異常燃焼動作と判断できるため、燃焼状態の検査が簡単にできる。そしてまた、酸素濃度約20%の大気に晒した際のセンサ出力(B)が、所定領域内なら酸素センサは正常動作と判断でき、所定領域外なら酸素センサは異常動作と判断できるため、センサ素子の検査が簡単にできる。そのため、安全性に優れた燃料電池システムを提供する効果が得られる。
【0129】
また、請求項8〜14記載の酸素センサは、その耐久信頼性が高まる製造方法とし、請求項15記載の酸素センサは、その耐久信頼性が高まる加熱駆動方法としているので、この製造方法と加熱駆動方法を用いた酸素センサを用いた燃料電池システムは、優れた安全性を長期間維持する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における燃料改質装置と燃料電池を備えた燃焼システムの構成図
【図2】本発明の実施例7における燃料改質装置と燃料電池を備えた燃焼システムの動作を示す制御フローチャート
【図3】本発明の実施例8における製造方法を用いた酸素センサとその駆動検出回路の構成図
【図4】本発明の実施例8における製造方法を用いた酸素センサの効果特性図(硝子膜の焼成温度と電流の関係)
(a)白金と酸化ビスマスからなる電極膜の効果特性図
(b)La1−xSrxCoOと酸化ビスマスからなる電極膜の効果特性図
【図5】本発明の実施例8である製造方法を用いた酸素センサの効果特性図(電極膜の焼成温度と電流の関係)
(a)白金と酸化ビスマスからなる電極膜の効果特性図
(b)La1−xSrxCoOと酸化ビスマスからなる電極膜の効果特性図
【図6】本発明の実施例13における製造方法を用いた酸素センサとその駆動検出回路の構成図
【図7】従来の燃料改質装置と燃料電池を備えた燃焼システムの構成図
【符号の説明】
10 燃料改質装置
11 燃料電池
12 燃料極
13 燃焼部
14 排ガス流路
15 酸素センサ
16 燃料極排ガス流路
17 水結露手段
24 空気供給手段
25 制御部
26 触媒
28 燃焼運転判断手段
29 センサ出力異常判断手段
30 警報発生手段
31 酸素イオン伝導性固体電解質板
32、33 電極膜
34 硝子膜
35 酸素拡散制限体
36 電気伝導性材料
37 酸化ビスマス
38、39 リード線固定部
40、41 リード線
42 シール板
43 ヒータ
50 ヒータ加熱用直流電源
51、52 電極膜
53 補助材料
54 主材料

Claims (15)

  1. 炭化水素系燃料を水蒸気改質反応で水素リッチな燃料ガスに改質する燃料改質装置と、前記燃料改質装置で生成した水素リッチ燃料ガスを原料ガスとして使用する燃料電池と、前記燃料電池の燃料極側から排出される未使用の水素系燃料ガスを燃焼させその燃焼排ガス熱で前記燃料改質装置を外側から加熱する燃焼部と、前記燃焼部の排ガス流路内に配置して燃焼排ガス中酸素濃度を所定濃度に制御するための制御部と酸素センサを少なくとも有し、前記燃料電池の燃料極側から排出される未使用の水素系燃料ガスを前記燃焼部に供給する燃料極排ガス流路に、水素系燃料ガス中の水蒸気を結露させて水にする水結露手段を備えた燃料電池システム。
  2. 燃料改質装置に供給される炭化水素系燃料を燃焼部にも供給するように分岐して、燃焼部が、燃焼初期は炭化水素系燃料だけを燃焼させ、その後は燃料電池の燃料極側から排出される未使用の水素系燃料ガスを少なくとも含む燃料を燃焼させるとした請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 制御部は、燃料改質装置もしくはその内部に充填された触媒の温度を検知し、予め記憶させた温度になるように、燃焼部に炭化水素系燃料を任意に混合しその量および対応空気量を増減させて、その温度を制御する請求項1記載の燃料電池システム。
  4. 制御部は、空気供給手段によって燃焼部に供給される空気を、最初は燃焼部に供給される燃料の概略値に従って予め想定された概略量だけ供給し、その後暫くしてから、酸素センサによる酸素濃度信号によりその細部補正量を供給する請求項1記載の燃料電池システム。
  5. 酸素センサは、その動作駆動とこれによる燃焼排ガス中酸素濃度の制御を間欠的に行いそのたびごとに、制御部が、燃焼部に空気を供給する空気供給手段を補正修整する請求項1記載の燃料電池システム。
  6. 酸素センサは、排ガス流路の排ガス温度が110℃以上でかつセンサ動作温度以下の場所に配置される請求項1記載の燃料電池システム。
  7. 制御部に、燃焼運転動作の有無を判断する燃焼運転判断手段と、酸素センサで検出されたセンサ出力が正常か異常かを判断するセンサ出力異常判断手段を併設し、前記センサ出力異常判断手段には、センサ出力が異常と判断された場合に作動して警報を発する警報発生手段とを併設して、前記燃焼運転判断手段によって燃焼運転動作中と判断されて燃焼排ガスに晒された際のセンサ出力(A)と、前記燃焼運転判断手段によって燃焼運転停止と判断されて大気に晒した際のセンサ出力(B)を、前記センサ出力異常判断手段が読み取って少なくとも片方を異常と判断した場合、前記警報発生手段が警報を発する請求項1記載の燃料電池システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池システムに用いる酸素センサは、酸素イオン伝導性固体電解質板と、前記酸素イオン伝導性固体電解質板の表面に形成した一対の電極膜と、前記片側の電極膜を囲み前記酸素イオン伝導性固体電解質板に接合される酸素拡散制限体とで少なくとも構成されており、前記電極膜は、貴金属または酸素イオン伝導性金属酸化物からなる電気伝導性材料を主成分として酸化ビスマスを少なくとも少量含有した組成であり、前記酸素拡散制限体は、850〜1050℃で溶融焼成する硝子膜を介して前記酸素イオン伝導性固体電解質板に接合される酸素センサの製造方法。
  9. 電極膜を770〜950℃で予め焼成した後、硝子膜を溶融焼成する請求項8記載の酸素センサの製造方法。
  10. 電極膜に含有される酸化ビスマスは、ジルコニアを主成分とするゾルゲル液に予め浸漬されている請求項8もしくは9記載の酸素センサの製造方法。
  11. 硝子膜を溶融焼成した後、リード線固定部を最大650〜750℃で焼成して、リード線を電極膜に固定した請求項8〜10のいずれか1項に記載の酸素センサの製造方法。
  12. リード線固定部は、貴金属または電気伝導性金属酸化物を主成分として硝子を少なくとも少量含有した組成品と、前記組成品の上部に積層した硝子もしくは無機接着材とからなる請求項11記載の酸素センサの製造方法。
  13. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池システムに用いる酸素センサは、酸素イオン伝導性固体電解質板と、前記酸素イオン伝導性固体電解質板の表面に形成した一対の電極膜と、前記片側の電極膜を囲む酸素拡散制限体とから少なくとも構成されており、前記電極膜は、チタンもしくはクロムもしくはジルコニウムの少なくとも1種からなる補助材料と、貴金属もしくは酸素イオン伝導性金属酸化物を主成分とした主材料からなり、少なくとも前記補助材料は下層に前記主材料は上層に配置され気相析出法で形成される酸素センサの製造方法。
  14. 主材料は、主ピークに配向した結晶構造である請求項13記載の酸素センサの製造方法。
  15. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃焼システムに用いる酸素センサは、加熱用のヒータが、その閉回路に配置したヒータ加熱用直流電源により、暖気ウオーミング時は温度を階段状に上昇される酸素センサの加熱駆動方法。
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