JP2005024278A - プローブ担体の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】品質が良好なプローブアレイを歩留まり良く製造するための方法及び装置を提供することにある。
【解決手段】液体吐出ヘッドを用いてプローブ溶液を担体に付与して、プローブの固定領域の複数からなる画像を描画する際に、描画精度を予め予備描画されたパターンで評価し、その結果を製品としての画像を担体に描画する際にフィードバックすることで製造歩留まりの向上を図る。
【選択図】 図2
【解決手段】液体吐出ヘッドを用いてプローブ溶液を担体に付与して、プローブの固定領域の複数からなる画像を描画する際に、描画精度を予め予備描画されたパターンで評価し、その結果を製品としての画像を担体に描画する際にフィードバックすることで製造歩留まりの向上を図る。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、担体上にプローブ担体を製造する方法及び装置に関するものであり、特に担体上にプローブを2次元アレイ状配置に固定してなるプローブ担体の製造方法及び装置に関するものである。より具体的には、プローブ担体製造時に前記担体上のそれぞれの所定位置に前記溶液が精度良く描画されているかの描画評価をし、その評価結果をプローブ担体製造方法にフィードバックすることで、精度の良いプローブ担体を製造し、歩留まりを向上することを特徴とするプローブ担体製造方法と製造装置に関する。
【0002】
【背景技術】
核酸の塩基配列の決定やサンプル中の標的核酸の検出、各種細菌の同定を迅速かつ正確に行える技術のひとつとして、例えば、特定の塩基配列を有する標的核酸と特異的に結合する物質、いわゆるプローブを利用し、固相上に複数種のプローブをアレイ状に配置したプローブアレイ基板とした上で、同時に複数種のプローブに対する特異的な結合能を評価する方法が提案されている。プローブ担体とは、プローブアレイとも言い、ガラス基板やプラスチック基板、メンブランなどの上に数千から一万種類以上の異なる種類のDNA断片をスポットとして高密度に整列固定させた物である。
【0003】
近年このようなプローブアレイを利用する標的物質の検出や定量に関する研究は精力的に行われてきている。例えば、米国特許第5,424,1865号明細書にはフォトリソグラフィーを用いた固相担体上でのDNA逐次伸長反応によるプローブアレイ作製方法が、国際公開第WO95/35505号パンフレットにはキャピラリーを用いてDNAをメンブラン上へ供給するプローブアレイ作製方法が、欧州特許第0703825号明細書(B1)にはピエゾ・ジェット・ノズルを用いてDNA複数種を固相合成するプローブアレイ作製方法が、特開平11−187900号公報にはインクジェットヘッドによりプローブを含む液体を液滴として固相に付着させるプローブアレイ作製方法が、それぞれ記載されている。いずれの方法でも、各スポットの容量と形状のばらつきを低く抑え、各スポット間の距離を一定に保ち、想定したスポット以外(ゴミや微小スポット)のものが無いことを保つことが重要である。
【0004】
また、プローブアレイの更なる高密度化に向けて、各スポットの容量と形状や着弾位置(各スポットが指定した所に配置されていること)の制御は重要であり、生産性に優れたプローブアレイ作製方法の開発が望まれている。
【0005】
従来のプローブアレイ作製方法では、プローブアレイ作製後に各スポットの画像を取得し、その画像から担体上のスポットの描画精度(着弾位置・着弾面積・着弾形状・描画品位)を解析し、ある閾値と比較することでプローブアレイの良否判断及び液体吐出ヘッドの良否判断を行っていた。また、液体吐出ヘッドやノズルの良否判断において、評価していた液体吐出ノズルは使用した液体吐出ノズルのみを評価していた。評価結果が不良であった場合は、即液体吐出ヘッドを交換していた。
【0006】
【特許文献1】
米国特許第5,424,1865号明細書
【特許文献2】
国際公開第WO95/35505号パンフレット
【特許文献3】
欧州特許第0703825号明細書
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記のような良否判断の場合、実際にプローブアレイを製造した後での評価のため、プローブアレイ作製の歩留まりが向上し得ない場合があった。また、評価対象が使用していたノズルのみで、大多数の液体吐出ノズルの描画精度を評価するところまでには至っていなかった。評価結果が不良の場合、即ヘッド交換をするとなると、たった1つの液体吐出ノズルの評価結果が不良な場合でも液体吐出ヘッドを交換しなければならないので、新しい液体吐出ヘッドを用意するためのコストがかなりかかる状態であった。
【0008】
本発明の目的は、プローブアレイの製造における製造歩留まりを向上させることにある。本発明の他の目的は、品質が良好なプローブアレイを歩留まり良く製造するための方法及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、製品としてのプローブアレイを製造する前の予備描画において描画精度の評価を行い、評価結果をフィードバックし、評価項目の精度を向上させることで、歩留まりの向上を図った。また、使用可能な全液体吐出部の描画精度を評価する事で、評価結果をフィードバックし、同一液体吐出ヘッド内で不良と判定された液体吐出部を吐出良好な液体吐出部に代替するという液体吐出部の選別を行う事で、ヘッドの交換時期を延ばすことができ、コストの削減を可能とした。
【0010】
すなわち、本発明にかかるプローブ担体の製造方法は、互いに独立したプローブの固定領域の複数を担体の所定の位置に配置して形成された画像を有するプローブ担体の製造方法であって、
担体を支持装置に支持し、該担体に対して、複数の液体吐出部を有する液体吐出ヘッドを相対的に移動させて、所定の液体吐出部から標的物質と特異的に結合可能なプローブを含有するプローブ溶液を該担体の前記所定の位置に吐出して、該担体上に互いに独立したプローブの固定領域の複数からなる予備画像を描画する第1描画工程と、
前記担体上の予備画像の描画精度を評価する評価工程と、
前記描画精度についての評価結果をフィードバックした描画条件を設定する工程と、
該描画条件下に、支持装置上に支持した担体に対して、複数の液体吐出部を有する液体吐出ヘッドを相対的に移動させて、所定の液体吐出部から標的物質と特異的に結合可能なプローブを含有するプローブ溶液を該担体の前記所定の位置に吐出して、該担体上に互いに独立したプローブの固定領域の複数からなる本画像を形成して前記プローブ担体を得る第2描画工程と、
を有することを特徴とするプローブ担体の製造方法である。
【0011】
前記第2描画工程における描画条件として、前記第1の描画工程における描画精度よりも前記第2の描画工程における描画精度が向上する描画条件を採用することができる。
【0012】
また、第1描画工程に使用する液体吐出ヘッドの各液体吐出部からの吐出の有無を予め検査し、その検査結果に応じて必要であれば液体吐出ヘッドの調整を行う不吐出検査工程を第1描画工程前に行うことが好ましい。この前記不吐出検査工程としては、前記液体吐出ヘッドの有する全液体吐出部またはその所定の一部の不吐出をチェックできる不吐出チェックパターンを担体に描画して検査する方法を好適に採用できる。
【0013】
一方、第1描画工程として、液体吐出ヘッドの描画精度を評価するための予備描画用テストパターンを描画する工程を好適に採用することができる。この予備描画用テストパターンは、液体吐出ヘッドの全液体吐出部の描画精度を評価できるパターンであることが好ましい。
【0014】
更に、上記の描画精度の評価は、予備描画用テストパターンを光学系を介した画像とし、その画像における着弾した液滴の着弾位置、着弾形状、着弾面積及び描画品位の少なくとも1項目の評価により行うことが好ましく、各項目における評価での良否の判定は、予め設定された閾値との対比によって行うことができる。ダミー基板上、好ましくは製品用基板上で不吐出検査、予備描画を行う。
【0015】
本発明にかかるプローブ担体製造用の装置は、互いに独立したプローブの固定領域の複数を担体の所定の位置に配置して形成された画像を有するプローブ担体を製造するための装置であって、
担体を支持し得る支持装置と、
標的物質と特異的に結合可能なプローブを含有するプローブ溶液を保持する溶液保持部と、該保持部から供給されるプローブ溶液を吐出する吐出口とを備えた液体吐出部の複数を有する液体吐出ヘッドと、
前記支持装置に支持された担体に対して前記液体吐出ヘッドを相対的に移動させる移動手段と、
前記液体吐出ヘッドの所定の液体吐出部から前記プローブ溶液を前記支持装置に支持された担体の所定の位置に吐出させて、該担体上に互いに独立したプローブの固定領域の複数からなる画像を描画させるための制御手段と、
を備え、
前記制御手段が、前記液体吐出ヘッドの描画精度を評価するための予備描画用テストパターンを前記担体に描画する第1描画工程のためのプログラムと、該予備描画用テストパターンによる評価結果を反映させた描画条件下で前記液体吐出ヘッドを駆動して前記プローブ担体を形成する第2描画工程のためのプログラムと、を更に有する
ことを特徴とするプローブ担体製造用の装置である。
【0016】
上記の装置による第2描画工程における描画条件としては、前記第1の描画工程における描画精度よりも前記第2の描画工程における描画精度が向上する描画条件を採用することができる。
【0017】
また、上記制御手段が、第1描画工程に使用する液体吐出ヘッドの全液体吐出部または所定の一部の液体吐出部からの吐出の有無を検査するための不吐出チェックパターンを支持装置に支持した担体に描画するプログラムを更に有することが好ましい。また、上記の予備描画用テストパターンは、液体吐出ヘッドの全液体吐出部の描画精度を評価できるパターンであることが好ましい。
【0018】
一方、液体吐出ヘッドとしては、液体吐出部からのプローブ溶液の吐出のための熱エネルギー発生体を有するものが好適に利用できる。
【0019】
本発明は先に挙げた課題を考慮して、プローブアレイの精度を向上させ、プローブアレイの歩留まりを向上させると共に、液体吐出ヘッドや、液体吐出ヘッドの有する液体吐出部の良否判断を行うことで液体吐出ヘッドの交換時期を知ることができ、無駄に液体吐出ヘッドを廃棄することが無くなりコストの削減も可能とした。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をより詳細に説明する。なお、描画工程に用いる液体吐出ヘッドは、プローブ溶液を保持する保持部(リザーバ)と、この保持部と液路を介して連通する吐出口と、吐出口からプローブ溶液を吐出させるためのエネルギーを発生する吐出エネルギー発生体(例えば熱エネルギー発生体)を有する。以下、液路の少なくとも一部と吐出口を含む領域をノズルという。通常は、各ノズルに対して1つのリザーバが接続した液体吐出部の複数が互いに独立して配置されているが、必要に応じて1つのリザーバに対して複数のノズルが接続した構成でもよい。プローブ溶液のノズルへの配置は、プローブ担体の所望とする構成に応じて選択でき、例えば異なるプローブを含有するプローブ溶液を各ノズルにそれぞれ配置した状態を含むものでもよいし、同一のプローブ溶液を複数のノズルに配置した状態を含むものでもよい。
【0021】
本発明における改善前のモデルであるプローブアレイ製造における描画工程を図1に、本発明にかかる描画工程を図2に示す。図1に示す描画工程では、液体吐出ヘッドにプローブ溶液を供給した後、液体吐出ヘッドが有する複数のノズルの吐出回復処理をして不吐出チェックテストパターンを描画し、その結果を目視で観察する事で不吐出(溶液を吐出していないノズル)の有無をチェックしていた(工程A)。不吐出が無い場合は、本描画を行った後、描画結果の画像を取得し解析する描画評価を行っていた(工程B)。一方、不吐出が有った場合は再度吐出回復処理を行い、不吐出チェックテストパターンを描画し、不吐出チェックを行っていた(工程C)。工程Cを繰り返しても不吐出が有る場合(条件aに当てはまる場合(例えば再回復を3回繰り返しても不吐出がある場合))には、液体吐出ヘッドを交換してプローブ溶液を供給し、吐出回復処理から不吐出チェック(工程D)を行い、工程Bへと進んでいた。これにより、プローブアレイ及び液体吐出ヘッドの良否判断を行っていた。図1の描画工程では、本描画後に描画評価を行うため、出来上がったプローブアレイに良品以外の不良品が含まれた場合、その不良品の割合がそのまま歩留まりの低下の直接の原因となる。
【0022】
次に、本発明にかかる描画工程を図2を用いて説明する。まず、工程Eは工程Aと同様である。工程Eで不吐出が有る場合には工程Gを行う。工程Gを繰り返しても不吐出が有る場合(条件aに当てはまる場合(例えば再回復を3回繰り返しても不吐出がある場合))には、他のノズルを代替して工程Hを行う。工程Hの後に不吐出が有る様であれば、工程Gを繰り返し、まだ不吐出が有るのならば(条件aに当てはまるのならば)、工程Hを行うという事を繰り返す。最終的に代替ノズルが無くなってしまった場合には(工程I)、ヘッド交換を行い、工程Eから始める。なお、工程Hを行うために、ここで用いられる液体吐出ヘッドは同一プローブ溶液を吐出できるノズルを代替用として余分に有している。
【0023】
不吐出が無くなったら予備描画(プレ描画)を行い、描画評価を行う。描画評価では主に、着弾位置、着弾面積、着弾形状及び描画品位の少なくとも1つの項目を評価し、評価結果がある閾値よりも良ければ本描画に移る(工程F)。これらの評価項目の全てについて評価することが好ましい。また、これらの項目以外の項目を更に追加してもよい。
【0024】
描画評価が閾値よりも悪かった場合、例えば、次の5通りの対策を講じる。
(1)着弾位置・着弾面積・着弾形状がランダムに乱れている場合は、精度の良い他のノズルを代替し、DNA溶液供給まで戻る(工程J、工程H)。代替ノズルが無い場合には液体吐出ヘッド交換を行い(工程K、工程I)、工程Eへ戻る。
(2)着弾位置がある一定方向に規則的に乱れている場合は、描画パターン画像に補正をかけ、プレ描画を行って再度描画評価を行う(工程L)。改善されなければ、他のノズルを代替する(工程J、H)。代替するノズルが無くなれば液体吐出ヘッド交換を行い(工程K、I)、工程Eへ戻る。
(3)着弾面積が小さすぎる場合は、二度描画や吐出量を調節し、プレ描画を行って再度描画評価を行う。(工程L)改善されなければ、他のノズルを代替する(工程J、H)。代替するノズルが無くなれば液体吐出ヘッド交換を行い(工程K、I)、工程Eへ戻る。
(4)描画品位がランダムに不良である場合、再度回復作業を行い、プレ描画を行う。(工程L)再回復を3回行っても不良であれば他のノズルを代替する(工程J、H)。代替するノズルが無くなれば液体吐出ヘッド交換を行い(工程K、I)、工程Eへ戻る。
(5)描画品位があるノズル周辺だけ不良である場合には、(1)と同様な処理を行う。
【0025】
図2の描画工程により、本描画後に出来上がるプローブアレイは、良品のものだけが製造できるようになる。
【0026】
本発明において、一般に担体上に二次元アレイ状に配置されるプローブは、大きな意味における種類は同じ種類とする。すなわち本発明においては、各プローブは溶液として液体吐出装置から吐出できる限り、そのプローブ自体の種類は限定されず、プローブ担体の使用目的に応じて選択される。また、担体上にプローブを溶液として吐出し、付与した後、担体上に固定できるプローブに対して本発明は適用される。この要件を満たすプローブとして、例えば、DNA、RNA、cDNA(コンプリメンタリーDNA)、PNA、オリゴヌクレオチド、その他の核酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質、酵素、酵素に対する基質、抗体、抗体に対するエピトープ、抗原、ホルモン、ホルモンレセプター、リガンド、リガンド・レセプター、オリゴ糖、ポリ糖をその一例として挙げることができる。これらプローブは担体に結合可能な構造を有するものとし、プローブ溶液を吐出し、付与した後、かかる結合可能な構造を利用して担体に結合させるとことが望ましい。この担体へ結合可能な構造は、例えば、アミノ基、スルフィドリル基、カルボキシル基、水酸機、酸ハライド化物(−COX)、ハライド化物、アジリジン、マレイミド、スクシイミド、イソチオシアネート、スルフォニルクロライド(−SO2Cl)、アルデヒド(−CHO)、ヒドラジン、ヨウ化アセトアミドなどの有機官能基をプローブ分子に予め導入する処理を施すことで形成することができる。その場合、担体表面には、前記の各種有機官能基と反応して共有結合を形成する構造、有機官能基を導入する処理を予め行っておくことが必要となる。
【0027】
【実施例】
以下に、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して具体的に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の最良の実施の形態の一例ではあるものの、本発明は、これら実施形態により限定されるものではない。
【0028】
(実施例1)
キヤノン製プリンタBJF850用ヘッドの場合(図3参照)
今回実施例に用いたキヤノン製プリンタBJF850用ヘッドは、図3に示すようなノズル配置をしている。なお、図3は液体吐出ヘッドのノズル開口(吐出口)が配列された面の平面図である。
【0029】
図3(1)はヘッドの吐出口の図であり、このヘッドの場合、最大6色を使用することが出来る。各色は2列ずつのノズル列を持ち、この各色のノズル列は図3(2)のようになっている。各々600dpiで並んだ2列のノズル列を千鳥状に配置する事により、走査方向に対して1200dpiで記録を行うことが可能である。この配置は各色共通である。以下、キヤノン製プリンタBJF850用ヘッドを用いて実施した。
【0030】
また、本実施例では、純水76.5質量%、グリセリン7.5質量%、尿素7.5質量%、チオジグリコール7.5質量%、アセチレノール(E100)1.0質量%の溶液を使用した。
【0031】
まず、図2の描画工程での不吐出チェックテストパターンを図4のように作成した。図4は担体上に各ノズルにより形成されたドットの配置を示すものである。
【0032】
従来は、使用するノズルを固定しており、そのノズルの不吐出チェックだけを行い、不吐出が無くならない場合は即ヘッドを交換していた(図5参照)。図4では、例えば、色1の全256ノズルを上から順番に1ノズル目を基準とし、1ノズル毎に右横へ6ピクセルずらし、7ノズル目は1ノズル目の真下の位置に来るように液体吐出ヘッドのノズル開口面に配置して、図4のような不吐出チェックテストパターンを作成した。図4はノズル列が縦6列でお互いの列のドット間(A)は6ピクセル、各々の列のドット間(B)は6ピクセルとなっており、各列の段差(C)は1ピクセルとなっている。これを6色に1つずつ割り当て描画した後目視又は顕微鏡にて観察することで、全ノズルの不吐出チェックが一度にできるようになった。
【0033】
また、担体を保持している描画装置に顕微鏡を取り付け、画像処理ソフト(Image−Pro Plus/株式会社プラネトロン製)を用いて、画像取得から不吐出ノズルチェックを自動化することで、全ノズルの不吐出チェックにかかる時間を短縮することができた。
【0034】
例えば、担体上に図6(1)の様な、ドット間隔が6ピクセルで12ドット×12ドットのマトリクスを各色2つずつ1スキャンで描画したい場合、各色全256ノズルのうち6N+1(N=0〜11、22〜33)番目のノズル(図4に示すドット列の最左列を形成するノズル列から選択されたノズル)を使用するとする。従来だとどこか1つの色に不吐出があると、即ヘッドを交換していた。しかし、本発明では全ノズルの不吐出をチェックしているので、色5に不吐出があり、使用不可能なノズル組だとしても、残り5つのノズル組の使用可能なものを代替することができるので、ヘッドを長持ちさせる事ができるのである。このノズル組というのは、図4における縦1列のノズルの組み合わせのことであり、1色につき6組存在する。(図6(2)参照)。
【0035】
次に、プレ描画について述べる。各色のノズル組を図7の様に割り振って描画を行う。1色のノズル組は6組あり、1組は最大で42ドットある。それらのノズル組で主走査方向に42ドットずつ6ピクセル間隔で描画を行うと、42×42ドットのマトリクスが描画される。1色につきノズル組が6組あるので6マトリクス描画され、6色では36マトリクス描画される。描画後36マトリクスの画像を取得し、描画評価を行うことで各色各ノズル組の描画精度が分かり、最も良いノズル列を選んで描画をすることが出来る。描画評価では、着弾位置、着弾面積、着弾形状及び描画品位を評価する。
【0036】
今回は図6のような描画を行いたい場合についてのプレ描画を以下に述べる。
【0037】
1色のノズル組は6組あり、図6の場合使用するノズル組の組み合わせは各色6組ある。図6において座標系のX座標は走査方向と平行で、Y座標はノズル組と平行である。各色の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)のY座標を統一して描画したい場合は、全色の組み合わせは図6に示すように6通りとなる。すなわち、図6の各マトリクス(A)〜(F)は、各色の有するノズル組(縦列)として同一列(例えば再右列)を各色から選択して各マトリクスを形成したものである。一方、各色の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、のY座標を統一しない場合は、全色の組み合わせは36通りとなる。又、上側のマトリクスと下側のマトリクス間隔(G)は66ピクセルで全色統一している。以下、Y座標を統一した場合について描画評価を行った。
【0038】
描画評価に使用したプレ描画用テストパターンは、図7である。図7は、色1の場合を代表して示してある。A〜Fはそれぞれのノズル組(縦列)によるものであり、縦列の上部のノズル群を用いたドット群によるものを上段(A1〜F1)、縦列の下部のノズル群を用いたドット群によるものを下段(A2〜F2)にそれぞれ示している。また、1ドットどうしの間隔が6ピクセルである12×12ドットのマトリクスが合計12個示してある。図7の(H)、(I)、(J)、(K)、(L)及び(M)のY座標は、(H)から順に順次1ピクセルずつ下側へずれている。X座標については、ノズル組の組み合わせの6組の各組で描画したマトリクスA1とB1、B1とC1、C1とD1、D1とE1、E1とF1(A2、B2、C2、D2、E2、F2も同様)のマトリクスどうしが個々に判別できる距離(12ピクセル以上)とるのが望ましい。
【0039】
このプレ描画用テストパターンを合成石英ガラス基板に描画後、顕微鏡にて各マトリクスの画像を解析可能なデータとして取得した。このようにして得た画像データを画像処理ソフトにて解析し、各ドットの重心XY座標とドット面積、半径比の数値を取得した。
【0040】
なお、例えば、上記の色の配置を利用して、各色について異なるプローブ溶液を配置することで、計6種のプローブのスポットの配置が可能となる。
【0041】
また、描画評価に使用している基板は、合成石英ガラス基板でなくとも、この担体と同質の単価の安い材質のものでもかまわない。
【0042】
以下、各評価項目の詳細と結果を述べる。
(1−1)着弾位置
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した重心XY座標(X,Y)に最小二乗法を用いてθ補正をかける(図8参照)。顕微鏡にて取得した各マトリクスの画像は、図8(1)のように傾いていることがある。この傾きを図8(2)のように補正し、座標変換を行う。座標変換後の各ドットの座標を(XN、YN)とする。
【0043】
座標変換後、各マトリクスの重心位置(Xg、Yg)を求め、そこから理想格子座標を作成する。図7の描画パターンの場合だと、理想格子座標(Xr、Yr)は、式1、式2のようになる。
【0044】
【数1】
【0045】
理想格子座標(Xr、Yr)は、144ドット分存在する(図9参照)。図9において、格子の格子点上にドットが存在する。この理想格子座標と座標変換後の実座標(XN、YN)の差をとることで、描画時の着弾位置の理想格子座標からのズレ量を知ることが出来る。
【0046】
1マトリクスから144ドット分のズレ量がわかるが、走査方向に描画した各ドット(X軸方向に伸びている各行のこと)は、同一ノズルで描画したものである。よって着弾評価の方法としては、描画に使用したノズル(1マトリクス当り12ノズル)の操作方向のY軸方向へのバラツキ(図10のa:バラツキa)と、走査方向に対して垂直なノズル列方向のX軸方向へのバラツキ(図10のb:バラツキb)を、各12行分、各12列分の3σ値を平均して、1マトリクス毎にバラツキを評価した。A1とA2、B1とB2、C1とC2、D1とD2、E1とE2、F1とF2夫々は、同じノズル組で描画しているので、各組のブロック2つのうち、どちらかが閾値よりも精度が悪かった場合には、そのノズル組は使用しないとして評価を行った。閾値は17.0μmである。表2.に表1.の記号を用いてその着弾精度の評価結果を示す。(ただしこの記号は、各ノズル組で描画した2つのブロックを平均した値である(表1.着弾精度の記号、表2.着弾位置の評価結果参照))。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
以上の結果から、閾値よりも精度が良いノズル列の組み合わせは、EとFのノズル列となった。
【0050】
(1−2)着弾面積
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した着弾面積(ドット面積)の値を次のように評価した。
【0051】
各マトリクス毎に着弾面積の平均値を求め、バラツキ(3σ値)を求めた。着弾位置と同様に、同一ノズル組の平均値及びバラツキを平均して評価に用いた。評価方法としては、各ノズル組の3σ値を各ノズル組の平均値で割り、その値で評価した。閾値は0.25以下とする。以下評価結果を示す(表3.ドット面積の評価結果参照)。
【0052】
【表3】
【0053】
表3.の結果を精度の良い順に並べると、B>C>A>D>E>Fの評価結果となった。
【0054】
(1−3)着弾形状
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した半径比を用いて以下のように着弾形状を評価した。
【0055】
各マトリクス毎に半径比の平均値を求め、バラツキ(3σ値)を求めた。着弾位置と同様に同一ノズル組の平均値及びバラツキを平均して評価に用いた。評価方法としては、各ノズル組の3σ値を各ノズル組の平均値で割り、その値で評価した。閾値は0.25以下とする(表4.着弾形状の評価結果参照)。また、半径比が1.4以上のドットを形状異常と判断し、その個数もカウントした。閾値は1ドットあたり0.2とする。以下に評価結果を示す。(表5.半径比1.4以上の個数参照)
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
表4.の結果を精度の良い順に並べると、E>F>B、D>A>Cの評価結果となった。
表5.の結果を精度の良い順に並べると、B>F>D>E>C>Aの評価結果となった。
(1−4)描画品位
描画品位とは、描画後の画像を観察した時の評価のことで、意図して描画したドットもしくは画像以外の部分に、図11にあるような微小ドットや不良ドットの個数をカウントし、閾値にしたがって各マトリクスをランクわけすることである。表6.にランクわけの閾値を示し、表7.に評価結果を示す。(表6.描画品位のランクわけの閾値、表7.描画品位の評価結果参照)
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
表7.の結果を精度の良い順に並べると、B、C、D、E、F>Aの評価結果となった。
【0062】
(1−1)の評価結果より、ノズル列EとFの精度が良いことが分かり、ノズル列A、B、C、D、は閾値未満であることが分かった。(1−2)〜(1−4)の評価結果において、EとFの優劣をみると、Eの精度がより良いことが分かった。
【0063】
以上の結果より、ノズル列Eを用いてプローブアレイを作製した結果、閾値よりも精度の良い良品のDNAチップが作製できた。また、ノズル列Fを用いてプローブアレイを作製した結果、閾値よりも精度の良い良品のDNAチップが作製できた。さらに、(1−1)から(1−4)のような評価を行っていき、全てのノズル列の描画精度が閾値よりも悪くなった場合は、ヘッド交換を行った。
【0064】
これらの結果、良品のみのプローブアレイが作製できるようになり、歩留まりが向上するとともに、ヘッド交換の時期も正確に知ることが出来るようになった。
【0065】
また、担体を保持している描画装置に顕微鏡を取り付け、画像処理ソフト(Image−Pro Plus/株式会社プラネトロン製)を用いて、上記の着弾精度評価、着弾面積評価、着弾形状評価、描画品位評価の全ての評価を、画像取得から精度調査を自動化することで、描画評価にかかる時間を短縮化するとともにより良品のプローブアレイが作製できるようになり、歩留まりが向上し、ヘッド交換の時期も正確に知ることが出来るようになった。
【0066】
(実施例2)
マルチノズルヘッドの場合
マルチノズルヘッドとは、最大1024色の異なる溶液を1度に描画することのできるインクジェットヘッドの事である。ノズルの並び方は図12の様であり、各ノズルの間隔は上下左右ともに2.88mmである。以下、マルチノズルヘッドを用いて、図2の描画工程を説明する。
【0067】
また、本実施例では、純水76.5質量%、グリセリン7.5質量%、尿素7.5質量%、チオジグリコール7.5質量%、アセチレノール(E100)1.0質量%の溶液を使用した。
【0068】
まず、図2の描画工程での不吐出チェックテストパターンを図13のように作成した。
図13では、1024ノズルを8×8ドットに分割し、各ドット間は6ピクセル間隔、各アレイ間は30ピクセル幅を設けて、1ノズル1ドットづつ描画するパターンである。描画後に目視で不吐出チェックをしやすいようにした。
【0069】
この不吐出チェックテストパターンにより、ヘッドの全ノズルの不吐出チェックが行えるので、前もって使用可能・不可能のノズルの選別ができるようになった。我々が製造するDNAチップは、ヘッドの全ノズル数と異なる溶液数が一致しないで使用する場合もあるので、不吐出が数ノズルあったとしても、不吐出が無い使用可能な他のノズルで代替することが可能である。以下、ヘッドの全ノズル数と異なる溶液数が一致しないで使用する場合について述べる。
【0070】
実際に不吐出チェックテストパターンを合成石英ガラス基板に描画した結果、不吐出ノズルは4つであった。この4つのノズルを再回復して不吐出チェックを繰り返したが、改善されなかったので使用不可能とした。
【0071】
また、担体を保持している描画装置に顕微鏡を取り付け、画像処理ソフト(Image−Pro Plus/株式会社プラネトロン製)を用いて、画像取得から不吐出ノズルチェックを自動化することで、全ノズルの不吐出チェックにかかる時間を短縮することができた。
【0072】
次に、不吐出が無かったノズルのプレ描画を行うのだが、今回本描画で使用する色は676色である。図14のようなマトリクスを本描画で描画したいので、用いたプレ描画用テストパターンは図14と同じものとした。図14は、26ドット×26ドットのマトリクスで、各ドット間は180μm間隔である。1ノズル1ドット描画するようにしたが、今回の場合は不吐出ノズルが4つあったので、この不吐出ノズルが描画するはずであった位置の描画は、他のノズルで代替するようにした。図15では、斜線部の所が代替ノズルで使用可能な部分を示していて、斜線部には344ノズルある。図14のプレ描画用テストパターンを合成石英ガラス基板に16マトリクス描画後、顕微鏡にて各マトリクスの画像を取得した。
【0073】
各画像を画像処理ソフトにて解析し、各ドットの重心XY座標とドット面積、半径比の数値を取得した。
【0074】
また、描画評価に使用している基板は、合成石英ガラス基板でなくとも、この担体と同質の単価の安い材質のものでもかまわない。
【0075】
以下、各評価項目の詳細と結果を述べる。
(2−1)着弾位置
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した重心XY座標(X,Y)に、実施例1の(1−1)と同様に最小二乗法を用いてθ補正をかけ、さらに実施例1の(1−1)と同様に座標変換を行った。座標変換後の各ドットの座標を(XN、YN)とする。
【0076】
座標変換後、実施例1の(1−1)と同様に各マトリクスの重心位置(Xg、Yg)を求め、そこから理想格子座標を作成する。今回の場合だと理想格子座標(Xr、Yr)は、式3、式4のようになる。
【0077】
【数2】
【0078】
この理想格子座標(Xr、Yr)と座標変換後の実座標(XN、YN)の差をとることで、描画時の着弾位置の理想格子座標からのズレ量を知ることが出来る。今回の場合は、1マトリクスから676ドット分のズレ量がわかる。全部で16マトリクスあるから、基本的には1ノズル16ドット分のデータを得ることが出来る。この16ドット分のXとY方向のズレ量の3σ値を、XとY方向各々のバラツキとして評価した。閾値は±20μmである。閾値以内のノズルは良品ノズルと評価し、XとY方向のどちらか片方または両方が閾値よりも精度が悪い場合、そのノズルは不良ノズルと評価した。(表8.マルチノズルヘッドでの着弾位置の評価結果参照)
【0079】
【表8】
【0080】
表8.の評価結果より、良品ノズルは673ノズルであった。不良ノズルは3ノズルあり、そのうちの2ノズルはランダムな方向に着弾位置がずれており、残りの1ノズルは一定方向に着弾位置がずれていた。このため、ランダムな方向にずれていた2ノズルは他のノズルで代替し、一定方向にずれていた1ノズルは描画パターンに補正をかけ、再度プレ描画を行い着弾位置を評価した所、676ノズルすべて閾値以内となった。
【0081】
(2−2)着弾面積
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した着弾面積(ドット面積)の値を次のように評価した。16マトリクスあるので、各ノズルは16個の面積の値を持つ。この値の平均値が、閾値以外の場合は不良ノズルとして評価した。以下ノズルの評価の内訳を示す。閾値は1400[μm2]<各ノズルの平均面積[μm2]<2000[μm2]である(表9. マルチノズルヘッドの着弾面積の評価結果参照)。
【0082】
【表9】
【0083】
表9.の結果より、全676ノズル中674ノズルが閾値内であり、良品ノズルであった。
また、2ドットは閾値以外(800μm2、920μm2)で、不良ノズルであった。
不良ノズルと評価した2ノズルは、共に面積が閾値よりも小さかったので、吐出量を調整した後、再度プレ描画を行い着弾面積を評価した所、676ノズル全てが閾値内となった。このときの再プレ描画は、上記(2−1)と同時に行った。
(2−3)着弾形状
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した半径比を用いて以下のように着弾形状を評価した。
【0084】
各ノズル毎に半径比が1.4以上のドットを形状異常と判断し、その個数をカウントした。閾値は1ドットあたり0.2とした。以下ノズルの評価の内訳を示す(表10.半径比の評価結果参照)。
【0085】
【表10】
【0086】
表10.の結果より、全676ノズル中675ノズルが閾値内であり、良品ノズルであった。
また、1ノズルは閾値以外(0.23)で、不良ノズルであった。不良ノズルと評価した1ノズルを他のノズルで代替し、再度プレ描画を行い半径比を評価した結果、676ノズル全てが閾値内となった。このときの再プレ描画は、上記(2−1)及び(2−2)と同時に行った。
(2−4)描画品位
実施例1の(1−1)と同様な意味で描画品位を評価するが、ランクわけの定義が少々異なるので、表11.にランクわけの閾値を示す。今回の場合は、1ノズル毎に描画品位を評価し、ランクがC、D、Eの場合は、なるべくそのノズルを使用せず、他のノズルで代替して使用するようにすることとした。(表11.描画品位のランクわけの閾値参照)評価結果は表12.に示す(表12.描画品位の評価結果参照)。
【0087】
【表11】
【0088】
【表12】
【0089】
表12.の結果より、676ノズル中672ノズルがAランク、3ノズルがBランク、1ノズルがCランクであった。Cランクのノズルはなるべく使用したくないので、そのノズルを再回復して再度プレ描画を行い描画品位を評価した所、Bランクとなった。このときの再プレ描画は、上記(2−1)〜(2−3)と同時に行った。
【0090】
以上の結果のように、(2−1)から(2−4)までの結果をフィードバックさせて最適なノズルの選別を行い、本描画を行った所、閾値よりも精度の良いプローブアレイが作製できた。さらに、(2−1)から(2−4)のような評価を行っていき、評価結果が閾値よりも悪いので他のノズルを代替したいが、代替ノズルがなくなってしまった場合には液体吐出ヘッド交換を行った。
【0091】
これらの結果、良品のみのプローブアレイが作製できるようになり、歩留まりが向上するとともに、液体吐出ヘッド交換の時期も正確に知ることが出来るようになった。
【0092】
また、全ノズルの描画精度の評価をあらかじめ行い、精度の良いノズルを選んでから液体吐出ヘッドにプローブ溶液を供給することで、不吐出チェックからプレ描画までがスムーズに進み、プレ描画評価において、代替ノズルを割り当てて再評価する際にも効率よく代替ノズルが選べ、本描画を行えることが確認できた。
【0093】
また、担体を保持している描画装置に顕微鏡を取り付け、画像処理ソフト(Image−Pro Plus/株式会社プラネトロン製)を用いて、上記の着弾精度評価、着弾面積評価、着弾形状評価、描画品位評価の全ての評価を、画像取得から精度調査を自動化することで、描画評価にかかる時間を短縮化するとともにより良品のプローブアレイが作製できるようになり、歩留まりが向上し、ヘッド交換の時期も正確に知ることが出来るようになった。
【0094】
【発明の効果】
以上の評価方法を含んだ描画方法及びプローブアレイ製造方法により、プローブアレイ製造の歩留まりが向上する。また、ノズルの選別を行う事で、液体吐出ヘッドの交換時期を延ばすことができ、コストの削減を可能とした。さらに、何時液体吐出ヘッドを交換するべきかの時期を知る事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における改善前の描画工程のフロー図である。
【図2】本発明の描画工程のフロー図である。
【図3】(1)はBJF850用ヘッドの色ノズル配置であり、(2)はBJF850用ヘッドの各色ノズル配置である。
【図4】不吐出チェックテストパターン図である。
【図5】従来の不吐出チェックテストパターン図である。
【図6】(1)は描画パターン図であり、(2)は全ノズルとノズル組の対応図である。
【図7】プレ描画用テストパターン図である。
【図8】(1)は画像処理ソフトから得た実データ座標の模式図であり、(2)は座標変換後の実データ座標の模式図である。
【図9】重心位置と理想格子座標の対応図である。
【図10】着弾位置評価のバラツキの方向を示す図である。
【図11】正常ドット、微小ドット、不良ドットを示す図である。
【図12】マルチノズルヘッドのノズル部分の模式図である。
【図13】マルチノズルヘッドの不吐出チェックテストパターン図である。
【図14】プレ描画、本描画パターン図である。
【図15】使用予定ノズルと代替可能ノズルの模式図である。
【符号の説明】
1 不吐出無しであることを意味する。
2 不吐出があることを意味する。
3 描画評価結果が閾値内であることを意味する。
4 描画評価結果が閾値以外であることを意味する。
5 他のノズルに代替できることを意味する。
6 他のノズルに代替できないことを意味する。
7 描画パターンに補正をかけられない場合を意味する。
8 描画パターンに補正がかけられる場合を意味する。
9 吐出量の調整および再回復ができることを意味する。
10 吐出量の調整および再回復ができないことを意味する。
【発明の属する技術分野】
本発明は、担体上にプローブ担体を製造する方法及び装置に関するものであり、特に担体上にプローブを2次元アレイ状配置に固定してなるプローブ担体の製造方法及び装置に関するものである。より具体的には、プローブ担体製造時に前記担体上のそれぞれの所定位置に前記溶液が精度良く描画されているかの描画評価をし、その評価結果をプローブ担体製造方法にフィードバックすることで、精度の良いプローブ担体を製造し、歩留まりを向上することを特徴とするプローブ担体製造方法と製造装置に関する。
【0002】
【背景技術】
核酸の塩基配列の決定やサンプル中の標的核酸の検出、各種細菌の同定を迅速かつ正確に行える技術のひとつとして、例えば、特定の塩基配列を有する標的核酸と特異的に結合する物質、いわゆるプローブを利用し、固相上に複数種のプローブをアレイ状に配置したプローブアレイ基板とした上で、同時に複数種のプローブに対する特異的な結合能を評価する方法が提案されている。プローブ担体とは、プローブアレイとも言い、ガラス基板やプラスチック基板、メンブランなどの上に数千から一万種類以上の異なる種類のDNA断片をスポットとして高密度に整列固定させた物である。
【0003】
近年このようなプローブアレイを利用する標的物質の検出や定量に関する研究は精力的に行われてきている。例えば、米国特許第5,424,1865号明細書にはフォトリソグラフィーを用いた固相担体上でのDNA逐次伸長反応によるプローブアレイ作製方法が、国際公開第WO95/35505号パンフレットにはキャピラリーを用いてDNAをメンブラン上へ供給するプローブアレイ作製方法が、欧州特許第0703825号明細書(B1)にはピエゾ・ジェット・ノズルを用いてDNA複数種を固相合成するプローブアレイ作製方法が、特開平11−187900号公報にはインクジェットヘッドによりプローブを含む液体を液滴として固相に付着させるプローブアレイ作製方法が、それぞれ記載されている。いずれの方法でも、各スポットの容量と形状のばらつきを低く抑え、各スポット間の距離を一定に保ち、想定したスポット以外(ゴミや微小スポット)のものが無いことを保つことが重要である。
【0004】
また、プローブアレイの更なる高密度化に向けて、各スポットの容量と形状や着弾位置(各スポットが指定した所に配置されていること)の制御は重要であり、生産性に優れたプローブアレイ作製方法の開発が望まれている。
【0005】
従来のプローブアレイ作製方法では、プローブアレイ作製後に各スポットの画像を取得し、その画像から担体上のスポットの描画精度(着弾位置・着弾面積・着弾形状・描画品位)を解析し、ある閾値と比較することでプローブアレイの良否判断及び液体吐出ヘッドの良否判断を行っていた。また、液体吐出ヘッドやノズルの良否判断において、評価していた液体吐出ノズルは使用した液体吐出ノズルのみを評価していた。評価結果が不良であった場合は、即液体吐出ヘッドを交換していた。
【0006】
【特許文献1】
米国特許第5,424,1865号明細書
【特許文献2】
国際公開第WO95/35505号パンフレット
【特許文献3】
欧州特許第0703825号明細書
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記のような良否判断の場合、実際にプローブアレイを製造した後での評価のため、プローブアレイ作製の歩留まりが向上し得ない場合があった。また、評価対象が使用していたノズルのみで、大多数の液体吐出ノズルの描画精度を評価するところまでには至っていなかった。評価結果が不良の場合、即ヘッド交換をするとなると、たった1つの液体吐出ノズルの評価結果が不良な場合でも液体吐出ヘッドを交換しなければならないので、新しい液体吐出ヘッドを用意するためのコストがかなりかかる状態であった。
【0008】
本発明の目的は、プローブアレイの製造における製造歩留まりを向上させることにある。本発明の他の目的は、品質が良好なプローブアレイを歩留まり良く製造するための方法及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、製品としてのプローブアレイを製造する前の予備描画において描画精度の評価を行い、評価結果をフィードバックし、評価項目の精度を向上させることで、歩留まりの向上を図った。また、使用可能な全液体吐出部の描画精度を評価する事で、評価結果をフィードバックし、同一液体吐出ヘッド内で不良と判定された液体吐出部を吐出良好な液体吐出部に代替するという液体吐出部の選別を行う事で、ヘッドの交換時期を延ばすことができ、コストの削減を可能とした。
【0010】
すなわち、本発明にかかるプローブ担体の製造方法は、互いに独立したプローブの固定領域の複数を担体の所定の位置に配置して形成された画像を有するプローブ担体の製造方法であって、
担体を支持装置に支持し、該担体に対して、複数の液体吐出部を有する液体吐出ヘッドを相対的に移動させて、所定の液体吐出部から標的物質と特異的に結合可能なプローブを含有するプローブ溶液を該担体の前記所定の位置に吐出して、該担体上に互いに独立したプローブの固定領域の複数からなる予備画像を描画する第1描画工程と、
前記担体上の予備画像の描画精度を評価する評価工程と、
前記描画精度についての評価結果をフィードバックした描画条件を設定する工程と、
該描画条件下に、支持装置上に支持した担体に対して、複数の液体吐出部を有する液体吐出ヘッドを相対的に移動させて、所定の液体吐出部から標的物質と特異的に結合可能なプローブを含有するプローブ溶液を該担体の前記所定の位置に吐出して、該担体上に互いに独立したプローブの固定領域の複数からなる本画像を形成して前記プローブ担体を得る第2描画工程と、
を有することを特徴とするプローブ担体の製造方法である。
【0011】
前記第2描画工程における描画条件として、前記第1の描画工程における描画精度よりも前記第2の描画工程における描画精度が向上する描画条件を採用することができる。
【0012】
また、第1描画工程に使用する液体吐出ヘッドの各液体吐出部からの吐出の有無を予め検査し、その検査結果に応じて必要であれば液体吐出ヘッドの調整を行う不吐出検査工程を第1描画工程前に行うことが好ましい。この前記不吐出検査工程としては、前記液体吐出ヘッドの有する全液体吐出部またはその所定の一部の不吐出をチェックできる不吐出チェックパターンを担体に描画して検査する方法を好適に採用できる。
【0013】
一方、第1描画工程として、液体吐出ヘッドの描画精度を評価するための予備描画用テストパターンを描画する工程を好適に採用することができる。この予備描画用テストパターンは、液体吐出ヘッドの全液体吐出部の描画精度を評価できるパターンであることが好ましい。
【0014】
更に、上記の描画精度の評価は、予備描画用テストパターンを光学系を介した画像とし、その画像における着弾した液滴の着弾位置、着弾形状、着弾面積及び描画品位の少なくとも1項目の評価により行うことが好ましく、各項目における評価での良否の判定は、予め設定された閾値との対比によって行うことができる。ダミー基板上、好ましくは製品用基板上で不吐出検査、予備描画を行う。
【0015】
本発明にかかるプローブ担体製造用の装置は、互いに独立したプローブの固定領域の複数を担体の所定の位置に配置して形成された画像を有するプローブ担体を製造するための装置であって、
担体を支持し得る支持装置と、
標的物質と特異的に結合可能なプローブを含有するプローブ溶液を保持する溶液保持部と、該保持部から供給されるプローブ溶液を吐出する吐出口とを備えた液体吐出部の複数を有する液体吐出ヘッドと、
前記支持装置に支持された担体に対して前記液体吐出ヘッドを相対的に移動させる移動手段と、
前記液体吐出ヘッドの所定の液体吐出部から前記プローブ溶液を前記支持装置に支持された担体の所定の位置に吐出させて、該担体上に互いに独立したプローブの固定領域の複数からなる画像を描画させるための制御手段と、
を備え、
前記制御手段が、前記液体吐出ヘッドの描画精度を評価するための予備描画用テストパターンを前記担体に描画する第1描画工程のためのプログラムと、該予備描画用テストパターンによる評価結果を反映させた描画条件下で前記液体吐出ヘッドを駆動して前記プローブ担体を形成する第2描画工程のためのプログラムと、を更に有する
ことを特徴とするプローブ担体製造用の装置である。
【0016】
上記の装置による第2描画工程における描画条件としては、前記第1の描画工程における描画精度よりも前記第2の描画工程における描画精度が向上する描画条件を採用することができる。
【0017】
また、上記制御手段が、第1描画工程に使用する液体吐出ヘッドの全液体吐出部または所定の一部の液体吐出部からの吐出の有無を検査するための不吐出チェックパターンを支持装置に支持した担体に描画するプログラムを更に有することが好ましい。また、上記の予備描画用テストパターンは、液体吐出ヘッドの全液体吐出部の描画精度を評価できるパターンであることが好ましい。
【0018】
一方、液体吐出ヘッドとしては、液体吐出部からのプローブ溶液の吐出のための熱エネルギー発生体を有するものが好適に利用できる。
【0019】
本発明は先に挙げた課題を考慮して、プローブアレイの精度を向上させ、プローブアレイの歩留まりを向上させると共に、液体吐出ヘッドや、液体吐出ヘッドの有する液体吐出部の良否判断を行うことで液体吐出ヘッドの交換時期を知ることができ、無駄に液体吐出ヘッドを廃棄することが無くなりコストの削減も可能とした。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をより詳細に説明する。なお、描画工程に用いる液体吐出ヘッドは、プローブ溶液を保持する保持部(リザーバ)と、この保持部と液路を介して連通する吐出口と、吐出口からプローブ溶液を吐出させるためのエネルギーを発生する吐出エネルギー発生体(例えば熱エネルギー発生体)を有する。以下、液路の少なくとも一部と吐出口を含む領域をノズルという。通常は、各ノズルに対して1つのリザーバが接続した液体吐出部の複数が互いに独立して配置されているが、必要に応じて1つのリザーバに対して複数のノズルが接続した構成でもよい。プローブ溶液のノズルへの配置は、プローブ担体の所望とする構成に応じて選択でき、例えば異なるプローブを含有するプローブ溶液を各ノズルにそれぞれ配置した状態を含むものでもよいし、同一のプローブ溶液を複数のノズルに配置した状態を含むものでもよい。
【0021】
本発明における改善前のモデルであるプローブアレイ製造における描画工程を図1に、本発明にかかる描画工程を図2に示す。図1に示す描画工程では、液体吐出ヘッドにプローブ溶液を供給した後、液体吐出ヘッドが有する複数のノズルの吐出回復処理をして不吐出チェックテストパターンを描画し、その結果を目視で観察する事で不吐出(溶液を吐出していないノズル)の有無をチェックしていた(工程A)。不吐出が無い場合は、本描画を行った後、描画結果の画像を取得し解析する描画評価を行っていた(工程B)。一方、不吐出が有った場合は再度吐出回復処理を行い、不吐出チェックテストパターンを描画し、不吐出チェックを行っていた(工程C)。工程Cを繰り返しても不吐出が有る場合(条件aに当てはまる場合(例えば再回復を3回繰り返しても不吐出がある場合))には、液体吐出ヘッドを交換してプローブ溶液を供給し、吐出回復処理から不吐出チェック(工程D)を行い、工程Bへと進んでいた。これにより、プローブアレイ及び液体吐出ヘッドの良否判断を行っていた。図1の描画工程では、本描画後に描画評価を行うため、出来上がったプローブアレイに良品以外の不良品が含まれた場合、その不良品の割合がそのまま歩留まりの低下の直接の原因となる。
【0022】
次に、本発明にかかる描画工程を図2を用いて説明する。まず、工程Eは工程Aと同様である。工程Eで不吐出が有る場合には工程Gを行う。工程Gを繰り返しても不吐出が有る場合(条件aに当てはまる場合(例えば再回復を3回繰り返しても不吐出がある場合))には、他のノズルを代替して工程Hを行う。工程Hの後に不吐出が有る様であれば、工程Gを繰り返し、まだ不吐出が有るのならば(条件aに当てはまるのならば)、工程Hを行うという事を繰り返す。最終的に代替ノズルが無くなってしまった場合には(工程I)、ヘッド交換を行い、工程Eから始める。なお、工程Hを行うために、ここで用いられる液体吐出ヘッドは同一プローブ溶液を吐出できるノズルを代替用として余分に有している。
【0023】
不吐出が無くなったら予備描画(プレ描画)を行い、描画評価を行う。描画評価では主に、着弾位置、着弾面積、着弾形状及び描画品位の少なくとも1つの項目を評価し、評価結果がある閾値よりも良ければ本描画に移る(工程F)。これらの評価項目の全てについて評価することが好ましい。また、これらの項目以外の項目を更に追加してもよい。
【0024】
描画評価が閾値よりも悪かった場合、例えば、次の5通りの対策を講じる。
(1)着弾位置・着弾面積・着弾形状がランダムに乱れている場合は、精度の良い他のノズルを代替し、DNA溶液供給まで戻る(工程J、工程H)。代替ノズルが無い場合には液体吐出ヘッド交換を行い(工程K、工程I)、工程Eへ戻る。
(2)着弾位置がある一定方向に規則的に乱れている場合は、描画パターン画像に補正をかけ、プレ描画を行って再度描画評価を行う(工程L)。改善されなければ、他のノズルを代替する(工程J、H)。代替するノズルが無くなれば液体吐出ヘッド交換を行い(工程K、I)、工程Eへ戻る。
(3)着弾面積が小さすぎる場合は、二度描画や吐出量を調節し、プレ描画を行って再度描画評価を行う。(工程L)改善されなければ、他のノズルを代替する(工程J、H)。代替するノズルが無くなれば液体吐出ヘッド交換を行い(工程K、I)、工程Eへ戻る。
(4)描画品位がランダムに不良である場合、再度回復作業を行い、プレ描画を行う。(工程L)再回復を3回行っても不良であれば他のノズルを代替する(工程J、H)。代替するノズルが無くなれば液体吐出ヘッド交換を行い(工程K、I)、工程Eへ戻る。
(5)描画品位があるノズル周辺だけ不良である場合には、(1)と同様な処理を行う。
【0025】
図2の描画工程により、本描画後に出来上がるプローブアレイは、良品のものだけが製造できるようになる。
【0026】
本発明において、一般に担体上に二次元アレイ状に配置されるプローブは、大きな意味における種類は同じ種類とする。すなわち本発明においては、各プローブは溶液として液体吐出装置から吐出できる限り、そのプローブ自体の種類は限定されず、プローブ担体の使用目的に応じて選択される。また、担体上にプローブを溶液として吐出し、付与した後、担体上に固定できるプローブに対して本発明は適用される。この要件を満たすプローブとして、例えば、DNA、RNA、cDNA(コンプリメンタリーDNA)、PNA、オリゴヌクレオチド、その他の核酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質、酵素、酵素に対する基質、抗体、抗体に対するエピトープ、抗原、ホルモン、ホルモンレセプター、リガンド、リガンド・レセプター、オリゴ糖、ポリ糖をその一例として挙げることができる。これらプローブは担体に結合可能な構造を有するものとし、プローブ溶液を吐出し、付与した後、かかる結合可能な構造を利用して担体に結合させるとことが望ましい。この担体へ結合可能な構造は、例えば、アミノ基、スルフィドリル基、カルボキシル基、水酸機、酸ハライド化物(−COX)、ハライド化物、アジリジン、マレイミド、スクシイミド、イソチオシアネート、スルフォニルクロライド(−SO2Cl)、アルデヒド(−CHO)、ヒドラジン、ヨウ化アセトアミドなどの有機官能基をプローブ分子に予め導入する処理を施すことで形成することができる。その場合、担体表面には、前記の各種有機官能基と反応して共有結合を形成する構造、有機官能基を導入する処理を予め行っておくことが必要となる。
【0027】
【実施例】
以下に、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して具体的に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の最良の実施の形態の一例ではあるものの、本発明は、これら実施形態により限定されるものではない。
【0028】
(実施例1)
キヤノン製プリンタBJF850用ヘッドの場合(図3参照)
今回実施例に用いたキヤノン製プリンタBJF850用ヘッドは、図3に示すようなノズル配置をしている。なお、図3は液体吐出ヘッドのノズル開口(吐出口)が配列された面の平面図である。
【0029】
図3(1)はヘッドの吐出口の図であり、このヘッドの場合、最大6色を使用することが出来る。各色は2列ずつのノズル列を持ち、この各色のノズル列は図3(2)のようになっている。各々600dpiで並んだ2列のノズル列を千鳥状に配置する事により、走査方向に対して1200dpiで記録を行うことが可能である。この配置は各色共通である。以下、キヤノン製プリンタBJF850用ヘッドを用いて実施した。
【0030】
また、本実施例では、純水76.5質量%、グリセリン7.5質量%、尿素7.5質量%、チオジグリコール7.5質量%、アセチレノール(E100)1.0質量%の溶液を使用した。
【0031】
まず、図2の描画工程での不吐出チェックテストパターンを図4のように作成した。図4は担体上に各ノズルにより形成されたドットの配置を示すものである。
【0032】
従来は、使用するノズルを固定しており、そのノズルの不吐出チェックだけを行い、不吐出が無くならない場合は即ヘッドを交換していた(図5参照)。図4では、例えば、色1の全256ノズルを上から順番に1ノズル目を基準とし、1ノズル毎に右横へ6ピクセルずらし、7ノズル目は1ノズル目の真下の位置に来るように液体吐出ヘッドのノズル開口面に配置して、図4のような不吐出チェックテストパターンを作成した。図4はノズル列が縦6列でお互いの列のドット間(A)は6ピクセル、各々の列のドット間(B)は6ピクセルとなっており、各列の段差(C)は1ピクセルとなっている。これを6色に1つずつ割り当て描画した後目視又は顕微鏡にて観察することで、全ノズルの不吐出チェックが一度にできるようになった。
【0033】
また、担体を保持している描画装置に顕微鏡を取り付け、画像処理ソフト(Image−Pro Plus/株式会社プラネトロン製)を用いて、画像取得から不吐出ノズルチェックを自動化することで、全ノズルの不吐出チェックにかかる時間を短縮することができた。
【0034】
例えば、担体上に図6(1)の様な、ドット間隔が6ピクセルで12ドット×12ドットのマトリクスを各色2つずつ1スキャンで描画したい場合、各色全256ノズルのうち6N+1(N=0〜11、22〜33)番目のノズル(図4に示すドット列の最左列を形成するノズル列から選択されたノズル)を使用するとする。従来だとどこか1つの色に不吐出があると、即ヘッドを交換していた。しかし、本発明では全ノズルの不吐出をチェックしているので、色5に不吐出があり、使用不可能なノズル組だとしても、残り5つのノズル組の使用可能なものを代替することができるので、ヘッドを長持ちさせる事ができるのである。このノズル組というのは、図4における縦1列のノズルの組み合わせのことであり、1色につき6組存在する。(図6(2)参照)。
【0035】
次に、プレ描画について述べる。各色のノズル組を図7の様に割り振って描画を行う。1色のノズル組は6組あり、1組は最大で42ドットある。それらのノズル組で主走査方向に42ドットずつ6ピクセル間隔で描画を行うと、42×42ドットのマトリクスが描画される。1色につきノズル組が6組あるので6マトリクス描画され、6色では36マトリクス描画される。描画後36マトリクスの画像を取得し、描画評価を行うことで各色各ノズル組の描画精度が分かり、最も良いノズル列を選んで描画をすることが出来る。描画評価では、着弾位置、着弾面積、着弾形状及び描画品位を評価する。
【0036】
今回は図6のような描画を行いたい場合についてのプレ描画を以下に述べる。
【0037】
1色のノズル組は6組あり、図6の場合使用するノズル組の組み合わせは各色6組ある。図6において座標系のX座標は走査方向と平行で、Y座標はノズル組と平行である。各色の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)のY座標を統一して描画したい場合は、全色の組み合わせは図6に示すように6通りとなる。すなわち、図6の各マトリクス(A)〜(F)は、各色の有するノズル組(縦列)として同一列(例えば再右列)を各色から選択して各マトリクスを形成したものである。一方、各色の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、のY座標を統一しない場合は、全色の組み合わせは36通りとなる。又、上側のマトリクスと下側のマトリクス間隔(G)は66ピクセルで全色統一している。以下、Y座標を統一した場合について描画評価を行った。
【0038】
描画評価に使用したプレ描画用テストパターンは、図7である。図7は、色1の場合を代表して示してある。A〜Fはそれぞれのノズル組(縦列)によるものであり、縦列の上部のノズル群を用いたドット群によるものを上段(A1〜F1)、縦列の下部のノズル群を用いたドット群によるものを下段(A2〜F2)にそれぞれ示している。また、1ドットどうしの間隔が6ピクセルである12×12ドットのマトリクスが合計12個示してある。図7の(H)、(I)、(J)、(K)、(L)及び(M)のY座標は、(H)から順に順次1ピクセルずつ下側へずれている。X座標については、ノズル組の組み合わせの6組の各組で描画したマトリクスA1とB1、B1とC1、C1とD1、D1とE1、E1とF1(A2、B2、C2、D2、E2、F2も同様)のマトリクスどうしが個々に判別できる距離(12ピクセル以上)とるのが望ましい。
【0039】
このプレ描画用テストパターンを合成石英ガラス基板に描画後、顕微鏡にて各マトリクスの画像を解析可能なデータとして取得した。このようにして得た画像データを画像処理ソフトにて解析し、各ドットの重心XY座標とドット面積、半径比の数値を取得した。
【0040】
なお、例えば、上記の色の配置を利用して、各色について異なるプローブ溶液を配置することで、計6種のプローブのスポットの配置が可能となる。
【0041】
また、描画評価に使用している基板は、合成石英ガラス基板でなくとも、この担体と同質の単価の安い材質のものでもかまわない。
【0042】
以下、各評価項目の詳細と結果を述べる。
(1−1)着弾位置
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した重心XY座標(X,Y)に最小二乗法を用いてθ補正をかける(図8参照)。顕微鏡にて取得した各マトリクスの画像は、図8(1)のように傾いていることがある。この傾きを図8(2)のように補正し、座標変換を行う。座標変換後の各ドットの座標を(XN、YN)とする。
【0043】
座標変換後、各マトリクスの重心位置(Xg、Yg)を求め、そこから理想格子座標を作成する。図7の描画パターンの場合だと、理想格子座標(Xr、Yr)は、式1、式2のようになる。
【0044】
【数1】
【0045】
理想格子座標(Xr、Yr)は、144ドット分存在する(図9参照)。図9において、格子の格子点上にドットが存在する。この理想格子座標と座標変換後の実座標(XN、YN)の差をとることで、描画時の着弾位置の理想格子座標からのズレ量を知ることが出来る。
【0046】
1マトリクスから144ドット分のズレ量がわかるが、走査方向に描画した各ドット(X軸方向に伸びている各行のこと)は、同一ノズルで描画したものである。よって着弾評価の方法としては、描画に使用したノズル(1マトリクス当り12ノズル)の操作方向のY軸方向へのバラツキ(図10のa:バラツキa)と、走査方向に対して垂直なノズル列方向のX軸方向へのバラツキ(図10のb:バラツキb)を、各12行分、各12列分の3σ値を平均して、1マトリクス毎にバラツキを評価した。A1とA2、B1とB2、C1とC2、D1とD2、E1とE2、F1とF2夫々は、同じノズル組で描画しているので、各組のブロック2つのうち、どちらかが閾値よりも精度が悪かった場合には、そのノズル組は使用しないとして評価を行った。閾値は17.0μmである。表2.に表1.の記号を用いてその着弾精度の評価結果を示す。(ただしこの記号は、各ノズル組で描画した2つのブロックを平均した値である(表1.着弾精度の記号、表2.着弾位置の評価結果参照))。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
以上の結果から、閾値よりも精度が良いノズル列の組み合わせは、EとFのノズル列となった。
【0050】
(1−2)着弾面積
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した着弾面積(ドット面積)の値を次のように評価した。
【0051】
各マトリクス毎に着弾面積の平均値を求め、バラツキ(3σ値)を求めた。着弾位置と同様に、同一ノズル組の平均値及びバラツキを平均して評価に用いた。評価方法としては、各ノズル組の3σ値を各ノズル組の平均値で割り、その値で評価した。閾値は0.25以下とする。以下評価結果を示す(表3.ドット面積の評価結果参照)。
【0052】
【表3】
【0053】
表3.の結果を精度の良い順に並べると、B>C>A>D>E>Fの評価結果となった。
【0054】
(1−3)着弾形状
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した半径比を用いて以下のように着弾形状を評価した。
【0055】
各マトリクス毎に半径比の平均値を求め、バラツキ(3σ値)を求めた。着弾位置と同様に同一ノズル組の平均値及びバラツキを平均して評価に用いた。評価方法としては、各ノズル組の3σ値を各ノズル組の平均値で割り、その値で評価した。閾値は0.25以下とする(表4.着弾形状の評価結果参照)。また、半径比が1.4以上のドットを形状異常と判断し、その個数もカウントした。閾値は1ドットあたり0.2とする。以下に評価結果を示す。(表5.半径比1.4以上の個数参照)
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
表4.の結果を精度の良い順に並べると、E>F>B、D>A>Cの評価結果となった。
表5.の結果を精度の良い順に並べると、B>F>D>E>C>Aの評価結果となった。
(1−4)描画品位
描画品位とは、描画後の画像を観察した時の評価のことで、意図して描画したドットもしくは画像以外の部分に、図11にあるような微小ドットや不良ドットの個数をカウントし、閾値にしたがって各マトリクスをランクわけすることである。表6.にランクわけの閾値を示し、表7.に評価結果を示す。(表6.描画品位のランクわけの閾値、表7.描画品位の評価結果参照)
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
表7.の結果を精度の良い順に並べると、B、C、D、E、F>Aの評価結果となった。
【0062】
(1−1)の評価結果より、ノズル列EとFの精度が良いことが分かり、ノズル列A、B、C、D、は閾値未満であることが分かった。(1−2)〜(1−4)の評価結果において、EとFの優劣をみると、Eの精度がより良いことが分かった。
【0063】
以上の結果より、ノズル列Eを用いてプローブアレイを作製した結果、閾値よりも精度の良い良品のDNAチップが作製できた。また、ノズル列Fを用いてプローブアレイを作製した結果、閾値よりも精度の良い良品のDNAチップが作製できた。さらに、(1−1)から(1−4)のような評価を行っていき、全てのノズル列の描画精度が閾値よりも悪くなった場合は、ヘッド交換を行った。
【0064】
これらの結果、良品のみのプローブアレイが作製できるようになり、歩留まりが向上するとともに、ヘッド交換の時期も正確に知ることが出来るようになった。
【0065】
また、担体を保持している描画装置に顕微鏡を取り付け、画像処理ソフト(Image−Pro Plus/株式会社プラネトロン製)を用いて、上記の着弾精度評価、着弾面積評価、着弾形状評価、描画品位評価の全ての評価を、画像取得から精度調査を自動化することで、描画評価にかかる時間を短縮化するとともにより良品のプローブアレイが作製できるようになり、歩留まりが向上し、ヘッド交換の時期も正確に知ることが出来るようになった。
【0066】
(実施例2)
マルチノズルヘッドの場合
マルチノズルヘッドとは、最大1024色の異なる溶液を1度に描画することのできるインクジェットヘッドの事である。ノズルの並び方は図12の様であり、各ノズルの間隔は上下左右ともに2.88mmである。以下、マルチノズルヘッドを用いて、図2の描画工程を説明する。
【0067】
また、本実施例では、純水76.5質量%、グリセリン7.5質量%、尿素7.5質量%、チオジグリコール7.5質量%、アセチレノール(E100)1.0質量%の溶液を使用した。
【0068】
まず、図2の描画工程での不吐出チェックテストパターンを図13のように作成した。
図13では、1024ノズルを8×8ドットに分割し、各ドット間は6ピクセル間隔、各アレイ間は30ピクセル幅を設けて、1ノズル1ドットづつ描画するパターンである。描画後に目視で不吐出チェックをしやすいようにした。
【0069】
この不吐出チェックテストパターンにより、ヘッドの全ノズルの不吐出チェックが行えるので、前もって使用可能・不可能のノズルの選別ができるようになった。我々が製造するDNAチップは、ヘッドの全ノズル数と異なる溶液数が一致しないで使用する場合もあるので、不吐出が数ノズルあったとしても、不吐出が無い使用可能な他のノズルで代替することが可能である。以下、ヘッドの全ノズル数と異なる溶液数が一致しないで使用する場合について述べる。
【0070】
実際に不吐出チェックテストパターンを合成石英ガラス基板に描画した結果、不吐出ノズルは4つであった。この4つのノズルを再回復して不吐出チェックを繰り返したが、改善されなかったので使用不可能とした。
【0071】
また、担体を保持している描画装置に顕微鏡を取り付け、画像処理ソフト(Image−Pro Plus/株式会社プラネトロン製)を用いて、画像取得から不吐出ノズルチェックを自動化することで、全ノズルの不吐出チェックにかかる時間を短縮することができた。
【0072】
次に、不吐出が無かったノズルのプレ描画を行うのだが、今回本描画で使用する色は676色である。図14のようなマトリクスを本描画で描画したいので、用いたプレ描画用テストパターンは図14と同じものとした。図14は、26ドット×26ドットのマトリクスで、各ドット間は180μm間隔である。1ノズル1ドット描画するようにしたが、今回の場合は不吐出ノズルが4つあったので、この不吐出ノズルが描画するはずであった位置の描画は、他のノズルで代替するようにした。図15では、斜線部の所が代替ノズルで使用可能な部分を示していて、斜線部には344ノズルある。図14のプレ描画用テストパターンを合成石英ガラス基板に16マトリクス描画後、顕微鏡にて各マトリクスの画像を取得した。
【0073】
各画像を画像処理ソフトにて解析し、各ドットの重心XY座標とドット面積、半径比の数値を取得した。
【0074】
また、描画評価に使用している基板は、合成石英ガラス基板でなくとも、この担体と同質の単価の安い材質のものでもかまわない。
【0075】
以下、各評価項目の詳細と結果を述べる。
(2−1)着弾位置
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した重心XY座標(X,Y)に、実施例1の(1−1)と同様に最小二乗法を用いてθ補正をかけ、さらに実施例1の(1−1)と同様に座標変換を行った。座標変換後の各ドットの座標を(XN、YN)とする。
【0076】
座標変換後、実施例1の(1−1)と同様に各マトリクスの重心位置(Xg、Yg)を求め、そこから理想格子座標を作成する。今回の場合だと理想格子座標(Xr、Yr)は、式3、式4のようになる。
【0077】
【数2】
【0078】
この理想格子座標(Xr、Yr)と座標変換後の実座標(XN、YN)の差をとることで、描画時の着弾位置の理想格子座標からのズレ量を知ることが出来る。今回の場合は、1マトリクスから676ドット分のズレ量がわかる。全部で16マトリクスあるから、基本的には1ノズル16ドット分のデータを得ることが出来る。この16ドット分のXとY方向のズレ量の3σ値を、XとY方向各々のバラツキとして評価した。閾値は±20μmである。閾値以内のノズルは良品ノズルと評価し、XとY方向のどちらか片方または両方が閾値よりも精度が悪い場合、そのノズルは不良ノズルと評価した。(表8.マルチノズルヘッドでの着弾位置の評価結果参照)
【0079】
【表8】
【0080】
表8.の評価結果より、良品ノズルは673ノズルであった。不良ノズルは3ノズルあり、そのうちの2ノズルはランダムな方向に着弾位置がずれており、残りの1ノズルは一定方向に着弾位置がずれていた。このため、ランダムな方向にずれていた2ノズルは他のノズルで代替し、一定方向にずれていた1ノズルは描画パターンに補正をかけ、再度プレ描画を行い着弾位置を評価した所、676ノズルすべて閾値以内となった。
【0081】
(2−2)着弾面積
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した着弾面積(ドット面積)の値を次のように評価した。16マトリクスあるので、各ノズルは16個の面積の値を持つ。この値の平均値が、閾値以外の場合は不良ノズルとして評価した。以下ノズルの評価の内訳を示す。閾値は1400[μm2]<各ノズルの平均面積[μm2]<2000[μm2]である(表9. マルチノズルヘッドの着弾面積の評価結果参照)。
【0082】
【表9】
【0083】
表9.の結果より、全676ノズル中674ノズルが閾値内であり、良品ノズルであった。
また、2ドットは閾値以外(800μm2、920μm2)で、不良ノズルであった。
不良ノズルと評価した2ノズルは、共に面積が閾値よりも小さかったので、吐出量を調整した後、再度プレ描画を行い着弾面積を評価した所、676ノズル全てが閾値内となった。このときの再プレ描画は、上記(2−1)と同時に行った。
(2−3)着弾形状
各マトリクスの画像処理ソフトにて取得した半径比を用いて以下のように着弾形状を評価した。
【0084】
各ノズル毎に半径比が1.4以上のドットを形状異常と判断し、その個数をカウントした。閾値は1ドットあたり0.2とした。以下ノズルの評価の内訳を示す(表10.半径比の評価結果参照)。
【0085】
【表10】
【0086】
表10.の結果より、全676ノズル中675ノズルが閾値内であり、良品ノズルであった。
また、1ノズルは閾値以外(0.23)で、不良ノズルであった。不良ノズルと評価した1ノズルを他のノズルで代替し、再度プレ描画を行い半径比を評価した結果、676ノズル全てが閾値内となった。このときの再プレ描画は、上記(2−1)及び(2−2)と同時に行った。
(2−4)描画品位
実施例1の(1−1)と同様な意味で描画品位を評価するが、ランクわけの定義が少々異なるので、表11.にランクわけの閾値を示す。今回の場合は、1ノズル毎に描画品位を評価し、ランクがC、D、Eの場合は、なるべくそのノズルを使用せず、他のノズルで代替して使用するようにすることとした。(表11.描画品位のランクわけの閾値参照)評価結果は表12.に示す(表12.描画品位の評価結果参照)。
【0087】
【表11】
【0088】
【表12】
【0089】
表12.の結果より、676ノズル中672ノズルがAランク、3ノズルがBランク、1ノズルがCランクであった。Cランクのノズルはなるべく使用したくないので、そのノズルを再回復して再度プレ描画を行い描画品位を評価した所、Bランクとなった。このときの再プレ描画は、上記(2−1)〜(2−3)と同時に行った。
【0090】
以上の結果のように、(2−1)から(2−4)までの結果をフィードバックさせて最適なノズルの選別を行い、本描画を行った所、閾値よりも精度の良いプローブアレイが作製できた。さらに、(2−1)から(2−4)のような評価を行っていき、評価結果が閾値よりも悪いので他のノズルを代替したいが、代替ノズルがなくなってしまった場合には液体吐出ヘッド交換を行った。
【0091】
これらの結果、良品のみのプローブアレイが作製できるようになり、歩留まりが向上するとともに、液体吐出ヘッド交換の時期も正確に知ることが出来るようになった。
【0092】
また、全ノズルの描画精度の評価をあらかじめ行い、精度の良いノズルを選んでから液体吐出ヘッドにプローブ溶液を供給することで、不吐出チェックからプレ描画までがスムーズに進み、プレ描画評価において、代替ノズルを割り当てて再評価する際にも効率よく代替ノズルが選べ、本描画を行えることが確認できた。
【0093】
また、担体を保持している描画装置に顕微鏡を取り付け、画像処理ソフト(Image−Pro Plus/株式会社プラネトロン製)を用いて、上記の着弾精度評価、着弾面積評価、着弾形状評価、描画品位評価の全ての評価を、画像取得から精度調査を自動化することで、描画評価にかかる時間を短縮化するとともにより良品のプローブアレイが作製できるようになり、歩留まりが向上し、ヘッド交換の時期も正確に知ることが出来るようになった。
【0094】
【発明の効果】
以上の評価方法を含んだ描画方法及びプローブアレイ製造方法により、プローブアレイ製造の歩留まりが向上する。また、ノズルの選別を行う事で、液体吐出ヘッドの交換時期を延ばすことができ、コストの削減を可能とした。さらに、何時液体吐出ヘッドを交換するべきかの時期を知る事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における改善前の描画工程のフロー図である。
【図2】本発明の描画工程のフロー図である。
【図3】(1)はBJF850用ヘッドの色ノズル配置であり、(2)はBJF850用ヘッドの各色ノズル配置である。
【図4】不吐出チェックテストパターン図である。
【図5】従来の不吐出チェックテストパターン図である。
【図6】(1)は描画パターン図であり、(2)は全ノズルとノズル組の対応図である。
【図7】プレ描画用テストパターン図である。
【図8】(1)は画像処理ソフトから得た実データ座標の模式図であり、(2)は座標変換後の実データ座標の模式図である。
【図9】重心位置と理想格子座標の対応図である。
【図10】着弾位置評価のバラツキの方向を示す図である。
【図11】正常ドット、微小ドット、不良ドットを示す図である。
【図12】マルチノズルヘッドのノズル部分の模式図である。
【図13】マルチノズルヘッドの不吐出チェックテストパターン図である。
【図14】プレ描画、本描画パターン図である。
【図15】使用予定ノズルと代替可能ノズルの模式図である。
【符号の説明】
1 不吐出無しであることを意味する。
2 不吐出があることを意味する。
3 描画評価結果が閾値内であることを意味する。
4 描画評価結果が閾値以外であることを意味する。
5 他のノズルに代替できることを意味する。
6 他のノズルに代替できないことを意味する。
7 描画パターンに補正をかけられない場合を意味する。
8 描画パターンに補正がかけられる場合を意味する。
9 吐出量の調整および再回復ができることを意味する。
10 吐出量の調整および再回復ができないことを意味する。
Claims (16)
- 互いに独立したプローブの固定領域の複数を担体の所定の位置に配置して形成された画像を有するプローブ担体の製造方法であって、
担体を支持装置に支持し、該担体に対して、複数の液体吐出部を有する液体吐出ヘッドを相対的に移動させて、所定の液体吐出部から標的物質と特異的に結合可能なプローブを含有するプローブ溶液を該担体の前記所定の位置に吐出して、該担体上に互いに独立したプローブの固定領域の複数からなる予備画像を描画する第1描画工程と、
前記担体上の予備画像の描画精度を評価する評価工程と、
前記描画精度についての評価結果をフィードバックした描画条件を設定する工程と、
該描画条件下に、支持装置上に支持した担体に対して、複数の液体吐出部を有する液体吐出ヘッドを相対的に移動させて、所定の液体吐出部から標的物質と特異的に結合可能なプローブを含有するプローブ溶液を該担体の前記所定の位置に吐出して、該担体上に互いに独立したプローブの固定領域の複数からなる本画像を形成して前記プローブ担体を得る第2描画工程と、
を有することを特徴とするプローブ担体の製造方法。 - 前記第2描画工程における描画条件が、前記第1の描画工程における描画精度よりも前記第2の描画工程における描画精度が向上する描画条件となっている請求項1に記載の製造方法。
- 前記液体吐出ヘッドが、前記液体吐出部からの前記プローブ溶液の吐出のための熱エネルギー発生体を有する請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記プローブが、DNA、RNA、cDNA、PNA、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、その他の核酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質、酵素、酵素に対する基質、抗体、抗体に対するエピトープ、抗原、ホルモン、ホルモンレセプター、リガンド、リガンドレセプター、オリゴ糖及びポリ糖からなる群から選択されたものである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 第1描画工程に使用する液体吐出ヘッドの各液体吐出部からの吐出の有無を予め検査し、その検査結果に応じて必要であれば該液体吐出ヘッドの調整を行う不吐出検査工程を更に有する請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記不吐出検査工程が、前記液体吐出ヘッドの有する全液体吐出部またはその所定の一部の不吐出をチェックできる不吐出チェックパターンを前記担体に描画して検査することにより行う請求項5に記載の製造方法。
- 前記第1描画工程が、液体吐出ヘッドの描画精度を評価するための予備描画用テストパターンを描画する工程である請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 前記予備描画用テストパターンは、液体吐出ヘッドの全液体吐出部の描画精度を評価できるパターンである請求項7に記載の製造方法。
- 前記描画精度の評価とは、前記予備描画用テストパターンを光学系を介した画像とし、その画像における着弾した液滴の着弾位置、着弾形状、着弾面積及び描画品位の少なくとも1項目を評価するものである請求項7または8に記載の製造方法。
- 前記各項目における評価での良否の判定が、予め設定された閾値との対比によって行なわれる請求項9に記載の製造方法。
- 互いに独立したプローブの固定領域の複数を担体の所定の位置に配置して形成された画像を有するプローブ担体を製造するための装置であって、
担体を支持し得る支持装置と、
標的物質と特異的に結合可能なプローブを含有するプローブ溶液を保持する溶液保持部と、該保持部から供給されるプローブ溶液を吐出する吐出口とを備えた液体吐出部の複数を有する液体吐出ヘッドと、
前記支持装置に支持された担体に対して前記液体吐出ヘッドを相対的に移動させる移動手段と、
前記液体吐出ヘッドの所定の液体吐出部から前記プローブ溶液を前記支持装置に支持された担体の所定の位置に吐出させて、該担体上に互いに独立したプローブの固定領域の複数からなる画像を描画させるための制御手段と、
を備え、
前記制御手段が、前記液体吐出ヘッドの描画精度を評価するための予備描画用テストパターンを前記担体に描画する第1描画工程のためのプログラムと、該予備描画用テストパターンによる評価結果を反映させた描画条件下で前記液体吐出ヘッドを駆動して前記プローブ担体を形成する第2描画工程のためのプログラムと、を更に有する
ことを特徴とするプローブ担体製造用の装置。 - 前記第2描画工程における描画条件が、前記第1の描画工程における描画精度よりも前記第2の描画工程における描画精度が向上する描画条件となっている請求項11に記載の装置。
- 前記液体吐出ヘッドが、前記液体吐出部からの前記プローブ溶液の吐出のための熱エネルギー発生体を有する請求項11または12に記載の装置。
- 前記プローブが、DNA、RNA、cDNA、PNA、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、その他の核酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質、酵素、酵素に対する基質、抗体、抗体に対するエピトープ、抗原、ホルモン、ホルモンレセプター、リガンド、リガンドレセプター、オリゴ糖及びポリ糖からなる群から選択されたものである請求項11〜13のいずれかに記載の装置。
- 前記制御手段が、第1描画工程に使用する液体吐出ヘッドの全液体吐出部または所定の一部の液体吐出部からの吐出の有無を検査するための不吐出チェックパターンを前記支持装置に支持した担体に描画するプログラムを更に有する請求項11〜14のいずれかに記載の装置。
- 前記予備描画用テストパターンは、液体吐出ヘッドの全液体吐出部の描画精度を評価できるパターンである請求項11〜15のいずれかに記載の装置。
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